2011年6月定例議会 升きよみ

2011年6月定例議会

 日本共産党 升きよみ

質問の第一は原発事故災害に関してです。

東日本大震災から3ヶ月、筆舌に表し難い現状にあり、今もなおつづく被災地の方々の苦しみを思うと胸が痛くなるほどに復興が大きく立ち遅れております。そして何よりも福島原発事故の収束の見通しが立たず、放射能汚染が広がっていることに日本と世界の人々に大きな衝撃を与えております。それは原発に依存したエネルギー政策をこのまま続けていいのかと言う大きな問題を人々に突きつけられることともなり、そのことはイタリアでは国民投票により、又、ドイツ、スイス等では原発推進から期限を決めて廃止の方向にむけ、自然エネルギーへと大胆な転換へとなったように急速にそうした流れが大きく広がってきています。

 国内でもNHKをはじめ各種の世論調査で原発の縮小、廃止を求める声が広がり、直近の世論調査でも82%が「廃炉を望む」と急増していることもご承知の通りです。

私たち日本共産党は、過日、原発からの撤退を決断し、自然エネルギーを本格的導入をすすめ、5年から10年の間に原発をゼロにすることを呼びかけた提言を発表しました。その実現に向けて国民的合意形成を図ることに全力をあげております。

 そこで市長!原発をゼロにする。期限を切ったプログラムを策定し、自然エネルギーを本格的に導入する。こうした提案に対し、どの様にお考えか御所見を問うものです。わが党は日本で最初の東海村での原子力発電所建設の頃より、安全性の保障の無い未完成の技術のままであることに、厳しい指摘をしてきました。それは、100万KWの原発を一年稼動すると広島型原爆の1000発を超える死の灰、即ち放射能物質がたまることになり、人類はこの死の灰をどんな事態でも原子炉内部に安全に閉じ込める手段を手に入れていないからです。そして使用済み核燃料の後始末の方法がないことは、原発の致命的欠陥で、「トイレなきマンション」の言葉にも例えてきました。それを世界有数の地震、津波大国で作ることの無謀さが、いかに重大で深刻な事態を生むのかを一貫して問題にしてきましたが、今回の福島の事実を持ってそれが明らかになりました。

「安全な原発などあり得ません。」市長!

あらためて原発依存のエネルギー政策から自然エネルギーの本格導入をすすめる政策への転換を、国に求めると共に本市としてどの様に進めていかれるのか。特に本市の水力発電所の機能強化についてもお聞かせください。

②次に現在停止している志賀原発についてです。海江田経済産業相は運転停止中の原発の安全宣言を行い、地元同意があれば再開はあり得ると言われました。これはとんでもないと言わねばなりません。国の原子力安全保安院の『大丈夫』の答えを市民、県民が信用できる環境に無いことは明白です。

志賀の1号機、2号機は合計200万㍗弱の規模です。わが党の調査では使用済みの核燃料はウラン換算で120㌧、広島型原爆の12万発分が貯蔵されています。この運転再開についてはとても認められるものではありません。原子力発電所の「緊急時計画区域」見直しがようやく言われだし、羽咋市等からも範囲拡大が求められていますが、本市も同様にして要求すべきです。それは、志賀原発から50~60km地点にあり、市民の安全を守る上で必要なことです。

アメリカではスリーマイル島の事故の教訓から32kmまでは退避、80km内は放射能汚染による防災計画を立てることを決めています。放射能は同心円状に広がるだけではなく気象、地形状況等の変化があるだけに決して「わが市」が大丈夫と言う状況にはありません。

 県の防災計画によると、本市は有事の情報が伝わるルートや避難想定対象外であり、放射線測定資機材配置なども除外されていますが、これは納得できるものではありません。

 

福島原発事故の収束と今回の大地震と事故の検証を、それを踏まえての新しい基準での安全総点検や、国や県の防災計画の抜本的見直しを求めることは当然ですが、しかし、国、県頼みでなく、あくまでも市民の安全確保から県や北電に再稼動中止を申し入れるべきではありませんか。

③市長本市から原発被害者を出さない、放射能汚染防止を図る、その為に早急に原子力防災資器材の配備や緊急時連絡体制など、対策を執る時ではありませんか。伺うものです。
 ④この問題に関連して、今回の災害後の地元企業等への影響と対策についてです。

製造業の方々からは「商品の入荷が行われない」、飲食業の方々から「全く客が減った」等景気悪化、不況時にダブルパンチで大変と悲鳴が上がっています。今回、金融融資制度が創設されましたが苦境にある中小企業の実態をどのように掌握され、応えようとされるのか伺うものです

質問の第2点は地震、津波、放射能汚染対策の防災計画と児童クラブ、善隣館等の福祉施設の耐震化についてです。

 ところで、市当局は平成19年に策定された防災計画を、今回の大地震の教訓から改めてその見直しを図るとして被害予測及び津波対策を行うことを明らかにされました。

そこで具体的に伺います。

これまで、想定津波を金石で最大2.4mの高さとしていた事等から被害浸水世帯(約7300世帯23000人とみていた)や避難場所の学校などが果たして万全かと問われ、今後津波ハザードマップの策定や、防災計画全体の洗い直し、見直しが必要になっていますが、何時、何時災害があるやも知れない状況下、早期策定を願うものです。

特に気仙沼等での地震・津波後の屋外貯蔵タンクの火災類焼等、被害の甚大な状況と教訓から本市の2200を超える危険物施設や、大型タンクが存在する金沢港北地区の石油基地や、避難場所の不安があります。国の法整備を待つのではなく備えが必要でありますが如何なっていますか。更に先ほども申し上げましたが原発への防災対策も明確にすべきです。

 現在の市の防災計画書では、市民との密接な関係にある北陸電力との間では平成14年7月の北電の計画に基づき電力施設の災害応急対策および災害復旧を図るとしていますが、市民への原発への対応は全くありません。避難場所や放射能汚染対策等、当然今後検討されるものと思いますが当局よりお答えください。

次に早急にすべきこととして次の点を要望してお答えを願うものです。

それは、社会福祉施設、特に、児童クラブ、善隣館等の耐震化についてであります。

学校耐震化が強調され本市は76%状況にまで進みましたものの、それと比較してもまだ遅れているのが児童クラブや善隣館等の耐震化です。

昭和56年基準以前の施設でいまだに耐震未実施の施設があり、その内、本市の児童クラブに至っては79のクラブの内耐震化は67%、 未改修等の施設は31に及んでいます。耐震診断の補助もありませんが、ご承知のように児童クラブや善隣館の運営等は利用者及び地域の方々に委ねられているだけに、その費用負担を考えると遅々として進まない実態にあります。しかし「放課後の子どもたち、日中の高齢者の方々が集う場所の老朽建物状況のことを考えますと不安はぬぐいきれず心配です」との率直な声が寄せられています。こうした施設の耐震化については、地元任せにするのではなく市として思い切った支援を行うことは、市民の安全確保はもとより地域の仕事だしにもなり、積極的に行うべきです。市長にその意思をお聞きします。

質問の第3は、市長の在任期間に関する条例提案に関してです。

今議会に市長より提案がありました、市長の職に3期を超えて在任することのないよう努めるものとする。いわゆる多選自粛条例についてです。

ご承知の通り、①昨年9月議会では、議員提案でしたが、市長の多選自粛条例に関し議論が行われ、結果は反対多数で否決されました。しかるに今回提案された理由及びこの時期を選ばれた理由は何なのですか。市長ご自身の公約実現を行うことによるものですか。ご自身の事でしたら施政方針や宣言でよろしいのではないでしょうか。それが、将来にわたる次の市長まで拘束することの思いは如何かと思いますが、市長のお考えを問うものです。そして、条例案では長期にわたり在任することにより生ずる恐れのある弊害防止とするためとしておりますが、どのようなことを想定し、将来にわたる次の市長まで拘束されるお考えなのかお聞かせください。

②これまでも、わが党は多選を理由に条例などで期限を制限したり自粛と言うのは憲法が明記する基本的人権、民主主義の原則からも問題があるのではないかと指摘してきました。言うまでもなく、選挙権が基本的人権のひとつであり、立候補の自由を不当に制限することは憲法違反に当たるとしてきましたが、この点はどう認識されていますか。立候補自粛による制約的行為によることより、住民にとってよいものは良いと判断して選挙で審判を下せばよいのであって、市政の善し悪しを言うのは議会や選挙であって、そこで堂々と論戦をすることであり、市長ご自身もそうして選ばれたではありませんか。まさに選挙によって多選ストップを行ったのであり、自らが証明されたではありませんか。

③次に二元代表制からしても、議会による条例提案ではないものの市長の在任期間に関して議決することに問題が無いのか、市長は今度は自らの提案となさいましたが、二元代表制を尊重する旨のご発言からみてもこうした提案は如何かと思います。

すでに、多選自粛条例制定(19都市で)された自治体の杉並区では昨年、パブリックコメント等や市民の意見を聞く機会を経て、廃止となりました。今日、市政課題が多く、本条例提案が他の何よりも優先すべきと課題とは言い難く、それだけに条例提案はこの際、取り下げ撤回すべきと考えますが、市長のご見解をお聞きします。

質問の第4は焼肉チェーン店における食中毒対応と食の安全についてです。

本市に本店がある焼肉店での食中毒により他県とはいえ、死者4名を出すと言う重大な事態となり、連日マスコミ報道がされ、生の食肉の取り扱い、生肉を食べることへの是非を含め食肉の衛生基準の有り様などに関心が注がれました。今回の中毒原因は、腸官性大腸菌O111の感染によるもので、この事件の発生により、食肉の加工基準など国による法制化がされていないこと等が問題となっています。

しかも、厚生労働省は緊急調査をした結果、食用牛肉等を扱う国内の食肉店の内47.6%の施設が生食用食肉の衛生基準に不適合であった。その不適合の項目に①大腸菌の自主検査をしていないのが85%もあることや、②器具の洗浄消毒に83℃以上のお湯を使っていない③肉の表面をそぎ落とすトリミング不備などがあり、その上、調査対象の全施設が不適合だった自治体に、金沢市があるということが発表されました。こうした報道を見るととても消費者として、焼肉屋さんに行く気になれないと言うのが率直な思いです。

振り返りますと、5年前の7月市内焼肉店で、0157の感染により10名の方の食中毒事件がありました。改めて、チェック機能はどうなっているのか。その当時の教訓はどう生かされていたのか率直な思いをします。

金沢の食肉店は262店舗、内、卸売り食肉販売店は404店があります。焼肉店への監視回数、立ち入り検査は2~3年に1回とあります。監視計画でもその内の約5700店を年間に調査すると聞きますと、果たしてこれで安全が確保されるのか。又、今後もでき得るのか。食品衛生監視業務職員は9名で、全ての飲食業を含めると膨大な量で本当にしっかりとした立ち入り調査や指導ができるのか不安を憶えます。ともあれ、市当局は今回の問題をどう受け止められたのか。そしてどの様なご指導をされたのか伺うものです。

本市は「食の街」「食品産業」に力を注ぎ全国から「安全安心食物の美味しい街」を売りにして「安全、安心の都市宣言」をしている自治体です。消費者に「金沢の焼肉・食は安全です」と宣言できる程の取り組みが必要と考えます。そして、今回の事件を通しその教訓と今後の再発防止に向けてどう取り組まれるのか当局の決意を伺います。

質問の第5は介護保険制度の見直しに当たってです。

さる15日、国会で短時間審議の中で、改定介護保険法が成立致しました。

現場の介護関係者の方々からこんな大事な問題が充分な議論も尽くされていない中で決まったことへの憤りの声が上がっています。

今回の法が「要介護の低いとされる方へのサービス縮小など、一層の給付抑制を可能とするもので、老後の不安を拡大することになりかねない内容となっているからです。

具体的な問題として、1つに市町村独自の総合事業で軽度者へのサービスを安上がりにすることが法的に可能となる。2つに看護士等医療専門職を強化せず、痰の吸引など医療的ケアを介護職の業務でできるようにする。3つに介護療養病床の廃止方針を変えず、6年間の期限延長では患者が行き場を失うなど、国庫負担を新たに投入しないため介護保険料は際限なく上昇し、一方で劣悪な介護職員の労働条件の改善は見えないなどさまざまな問題があることが指摘されています。

そこで、お尋ねします。

先ず市長は今回の制度改正をどう受け止め、今度に臨まれるのか。基本的なお考えをお聞かせください。

次に具体的な点では、①つに、介護予防日常生活「支援総合事業」の創設がありますが、それにより要支援と認定された高齢者が本市の判断で従来のサービスが取り上げられ、「総合サービス」に置き換えられるのではとの不安がありますが、そうした事がないよう求めたいと思いますが如何か。

②つに今日高齢者の方々から、「ふれあい入浴券」やバス利用のシルバーパス、買い物や見守り、配食サービス等々沢山の要求が出されていますが、地域包括支援センターでこうした日常生活の要望がどう生かされますか。

③つにこれから医療・介護の現場に双方の乗り入れが図られていきますが、ともかく介護人材の確保が大変困難な状況下、処遇改善策をどのようにお考えですか

④つに高齢者の自立援助に、今日サービス付き高齢者向け住宅の供給促進が言われているが、本市での現状と今後の対応について伺って質問を終わります。

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