2012年3月議会 反対討論

2012年3月議会 反対討論

升 きよみ

 私は日本共産党金沢市議員団を代表して討論を行います。
我が党は提案された諸議案の内、議案第1号、平成24年度金沢市一般会計予算をはじめ、議案第3号、第5号、第9号、第10号、第12号、第16号、第25号、第27号、第28号、第30号、第39号、第40号、第42号の各号及び請願第7号、第9号、第10号、陳情第4号についての委員会採決結果に反対であることを表明します。

さて、昨年の3.11東日本大震災、原発事故によって、市民一人ひとりの生き方が問われ、政治に向き合い、政治のあり方の根本を問う事態を迎えました。未曾有の体験は、国民の政治と社会への見方・生き方の変化をもたらし、新しい政治への探求が始まっております。東日本大震災の教訓からも、地方政治は、国の悪政の防波堤となってでも、住民の生命とくらしを守り、安全・安心を確保することを最優先する政治をすすめること、それが政治にかかわる者の責任であります。
山野市政にも当然の事ながら、それが問われました。そして新年度の予算がそうした市民の思いと生活実態に本当に即した予算となっているかが問われたのであります。
市長は、今予算は、防災対策と新幹線開業を見据えて進めたとの事です。最も安全・安心の施策、防災対策をより強化して地震や津波、原発、放射能汚染対策等をなさろうとするなら、税金の使い方全体のみなおしこそ、すべきであったのです。ところが、市長は新幹線開業に備えるとして、さかんに進められている大型開発事業、即ち、金沢駅西広場の再整備や、駅武蔵北地区再開発事業、金沢港建設事業、海側環状線道路建設や、北部直江、大河端、大友地区区画整理事業などを、積極的に推進し、まい進されております。ここに多大な投資を行いながら、更に今回、新たに24億4,000万円をかけて河原市流通工業団地の造成事業を進めようとされていますが、この時期に進めていく事には到底納得できません。これら一連の大型開発公共事業は、前市長時代に継続中のものをそのまま引き継がれたものもありますが、市長はこれをやめることなく、一層力を入れておやりになっています。コンパクトシティが叫ばれ、人口減少、大型公共事業や行財政運営のあり方が、そして何よりも市民生活の窮状に応える政治が問われている時、それを見直すことなく、山野市長ご自身が進めていこうとされることに、率直に言って市政刷新とは何なのか、市民の悲痛な生活の叫びが届いているのかと問いたい思いです。市民に寄り添った市政を進めていこうとなさるなら、新工業団地造成事業などは凍結する等をして、それこそ、深刻な市民生活の実情に応えるくらし安定を図ることに最優先されるべきであり、又、子育て支援に力を注ぎ全県最下位クラスになっている子ども医療費助成制度の拡充などに当てるべきでした。
「払えない世帯が増え続けている」あまりにも高い国民健康保険料、耐え難い負担増となっています。その上2倍にもなる介護保険料や、後期高齢者医療保険料の引き上げがどれ程に市民生活を圧迫するか。市民の負担増は全体で14億円余にのぼりますが、一人ひとりの高齢者の方にとっては生活が成り立っていかない事態になります。とりわけ、2年に1度の後期高齢者医療保険料は、賦課限度額でみても、年間5万円も引き上げとなります。その医療保険料は、新潟は、42,544円、福井は53,891円です。そしていずれの自治体も今回の引き上げを見送っておりますが、本市は62,411円で新潟に比べて約2万円、福井に比べて8,500円も高くなっているのです。まさしく高齢世帯は年金削減とのトリプルパンチとなって襲ってきて、生活苦は必至です。これら一連の引き上げは見送ることが出来たと考えますし、すべきであったと思います。更にこれまで、本市の法外援護制度で生活保護世帯等に3,000円を支給していた夏季見舞金を、新年度より病院、施設入所者の方々のみに限定支給とし、生活保護世帯2900世帯870万円をバッサリ切り捨て廃止しました。生活困窮世帯が増え続けている中で、3,000円の支給を心待ちにしている方々への本市の今回の予算削減措置は余りにも冷たい仕打ちと言わねばなりません。

ところで、石川県菓子工業組合所有の菓子文化会館取得についてですが、既にご承知の様に、過去に「森八」の経営再建を図るとして、県の菓子工業組合へ売却の際、県、市、国が5億8,000万円補助をしていたものですが、その当時も隣接する泉鏡花会館の文化施設と共に尾張町界隈の賑わい等の為としておりました。今回又もや1億6,800万円で再取得するというものですが、建物は既に46年を経過する耐震化のない老朽建物、底地については依然と一部に、又国道側の敷地に森八の所有地がそのままとなっており、建物、土地とも今後に新たな負担が生じること必至のものです。加えて、市当局はこの施設を美大の故柳宗理氏の作品収蔵の場所とされるとのことですが、結局、展示ではなく蓄音器館の物品を含め、収蔵庫機能ということです。菓子組合員の方々からの要望であるとはいえ、初めに取得ありきで、今後の活用方針も不確かな中でのこうした物件の取得のあり方に問題があることを指摘しておきます。

次に議案第25号職員定数条例や、第27号職員の給与に関する条例の一部改正及び第28号特殊勤務手当に関する条例提案がされております。政府は、真のムダはぶきにはメスをいれず、公務労働者への人件費削減を強めております。公務員給与の引き下げによる影響は、学校・病院・社会福祉施設など併せて626万人と言われ、これが更に民間の賃下げを助長させるもので、一層の景気の冷え込みを政府自ら生み出すことになるもので、手当等を含め給与削減の一連のこうした動きは容認できません。本市職員の定数も実質10人の削減となるものですが、市職員の非正規雇用が約1,000人近くとなっている実態からして他自治体から比べても少数精鋭で奮闘している職員への志気昂揚にも影響を与えかねません。
又、第30号は、市税賦課徴収条例の一部改正についてです。これは、地方税法の一部改正に伴い、県たばこ税の一部移譲による税率の引き上げや、いわゆる復興税を平成26年度から35年度までの間、個人均等割の税率に金沢市は500円を加算するものです。これにより本市では22万人に影響を及ぼし、市税だけでも1億1,000万円の増税となるものです。
政府が復興に必要な財源を当面5年間19兆円、10年間で23兆円を見積もり、その財源に増税とする復興増税は10年間にわたって住民税の均等割を県民税500円市民税500円計1,000円引き上げ、退職金にかかる住民税の増税をするもので、法人税に10%の付加をしますが、法人税は減税とセットであり、結局、実質負担増となるのは所得税と住民税だけです。
復興財源につて、私たち日本共産党は、原発災害対策の財源は電力業界の「原発埋蔵金」即ち、原子力環境整備促進資金管理センターが使用済みの核燃料の再処理に備えて積み立てしているお金のことですが、既に5兆円に達しています。これ等を活用した基金を創設し賠償、除染、廃炉に当てることを提案していますが、政府の進める庶民増税と一体に大企業減税をすすめるような復興財源には反対です。

次に議案第42号金沢市病院事業の設置等に関する条例の一部改正についてです。
この条例は地方公営企業法の一部適用という改正に基づくものですが、自治体病院事業には地方公営企業の内、一部適用という規定があるのは病院事業のみで、その規定があるのは病院事業が企業として能率的に運営されるべき点は他の公営企業と同様ですが、他に比べて採算性が低く、かつ、保健衛生的福祉行政など一般行政との関係が密接であることから、一部適用としてきております。しかし、ここ数年、一部適用から全部適用に移行する方向が強められる等の背景があります。政府は病院経営に収益を一層上げるための企業的手法を導入し、効率化や患者の負担増、職員の労働条件低下をすすめるなどの方向性を持ち出しており、今回の提案は、資本剰余金に関する規定の整備でありますが、一連の流れに沿っての法改正のもとでの条例改正につき同意できないことを申し上げておきます。

請願第7号は、年金者組合石川県本部、金沢支部より、特例水準解消による年金削減に反対する意見書の提出を求めるものです。
年金の物価スライドの特別措置は、自公政権下、高齢者の生活に配慮して実施され、物価が上昇する状況のもとで、解消するとされていましたが、今回の2、5%の削減はこうした経過をも無視し配慮もない暴挙と言うべきものである、と怒りの声が挙がっております。年金は高齢者の生命綱であり、その年金が削減されれば消費は更に冷え込み、デフレからの脱却を、更に困難にするもので、年金受給者の方々の共通の思いを国に届けることは、極めて大切と考えます。

次に請願第9号は、TPP交渉参加にむけた協議の中止を求めるものです。
去る18日にもJA石川のみなさんが抗議行動をされていますが、今日大きな国民的な課題です。そのTPP参加にむけて、政府は関係各国との協議に入っております。野田首相は、「TPP交渉に参加するか否かの結論を出す。」と繰り返し強調しておりましたが、実際には何も国民の前に明らかにされない状況にあります。それはニュージーランド外務省がTPP交渉そのものが、秘密主義であることを公式表明したことからもはっきりしました。ですから如何に交渉にのぞむにあたっての立場や姿勢が重要かを物語っております。今、大事なことは、日本政府はTPPへの事実上の参加表明を撤回し、関係各国との協議を中止し、国民に各国が日本に求めている要求や情報を充分に開示する事であって、それを求めるのは極めて重要な時です。本議会で議員による意見書提出となっておりますが、ならば、本請願は採択とすべきです。

次に請願第10号は、金沢民主商工会から提出された、消費税に反対、生活品・医療品などについて消費税非課税とすることを国に求めるものです。
民主党政権はマニフェストを全く破り、こともあろうに消費税率を2014年4月に8%、15年10月には10%に引き上げする方針を打ち出してきております。その上、5年後の再増税論まで言い出すなど、とんでもないことを持ち出してきております。円安、デフレ下で中小業者は経営が脅かされ、ものづくりの継承も困難になっている時、消費税増税が景気を冷やしていることからも、消費税に頼らず、生活費非課税、応能負担の税制にしていくことこそ、今とるべき道です。日毎に増税反対の声が高まっております。よって、本請願には賛成です。

最後に、陳情第4号は、住宅リフォーム助成制度を求めるものです。
本陳情は一人親方・左官屋さん・大工さん・ペンキ屋さん等々住宅関連の仕事を生業としている人達が、切実に要求しているものです。
住宅建築が減少している中、地元業者への仕事出し、雇用確保、そして何より、住民の快適な住まいづくりに役立つ住宅リフォーム制度は、今や180自治体の実施に至っています。市当局は各種の目的別住まい支援制度がある事を理由に実施に至っていませんが、現行制度に様々の条件制約があり、利用できにくい状況下、すべてのリフォーム対象の助成制度の実施を求めていることに、議会はこたえるべきと考えます。以上、請願陳情の委員会採択不採択に反対し、私の討論を終わります。

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