2012年金沢市議会9月議会 森尾議員一般質問

金沢市議会9月議会 一般質問の全文

日本共産党金沢市議会議員 森尾 嘉昭

私は、日本共産党市議員団の一人として質問します。

最初の質問は、災害廃棄物の受け入れについてです。

市長は、本市の「災害廃棄物受け入れ可能性検討会」による科学的・専門的な見地から安全性が確認されたことを受け、岩手・宮古市の「漁具・漁網」を受け入れ、本市戸室新保埋立場に埋めるとの方針を打ち出しました。この方針に対して、町会や婦人団体さらには、埋立場のある地域での説明そして、2回にわたる市民説明会を通じて市民の不安が解消され、理解が得られたとするのでしょうか。 まず、市長は、どのように受け止めておられるのか伺うものです。 私は、去る9月8日に本市戸室新保埋立場の用地を貸している山間部の小さな地域では、全世帯を回ってきました。さらに、この埋立場から金腐川の沿線に位置する夕日寺校下の住民にもご意見を伺ってきました。 市長が安心だというなら信じたいという声もありました。反対を明確に述べた方もいらっしゃいました。協力はしたいが、できる事なら不安があるので遠慮したいとの声もありました。女性の方々が口にされたのは、これまで、この埋立場によって、山から吹き上がる風によって、臭いがひどかった。ハエが家にまで入ってきた。埋め立て場があるばっかりに周辺からいろいろ言われてきた。埋め立て場には、畑があって、それまではおいしい野菜を作って楽しかった。などお話が続きました。これ以上の不安、心配をかけないでほしい。今回どうして遠い岩手からここまでお金をかけて運んで来ないといけんがやあ~という意見が多く出されました。すんなりOKするわけにはいかん。という声もありました。

この埋立場のある山から金腐川に水が集まり、下流に位置する夕日寺校下でも住民の意見をお聞きしました。 山から下ってきて影響をうけるのはこの地域だ。誰かが受け入れないといけないというが、わしらは、市内のごみをず~と受け入れてきた。校下の入口はだんぎ所と葬儀場。山は、ごみ埋め立て場、道路は運搬の車だ。風評被害云々というが、ず~とわしらは風評被害を受けてきた。ごみ場からの水で作った米は、食べられん。とか、まずい、臭いがするとか・・・いろいろだ。そして、今度は、セシウムか。もういい加減にしてほしいという厳しいご意見でした。 市長がかっよく引き受けますといっても、わしらは、納得できん。みんなが喜ぶことを考えてほしい。 市長!あなたは、地域住民の理解が何より大切と述べてこられました。現状は、理解が得られたとは判断できるものではありません。市長の見解を伺うものです。

札幌市長が災害廃棄物の受け入れに当たって、次のように声明を述べました。「何度も自問自答を繰り返しながら私は、『市長として判断する際に、最も大事にすべきこと、それは市民の健康と安全な生活の場を保全することだ』といういわば『原点』にたどり着きました」と述べ、「市民にとって『絶対に安全』であることが担保されるまで、引き続き慎重に検討していきたい」と述べました。 現在、「漁具・漁網」を埋め立て処分しているのは全国で一か所です。その山形・米沢市へ9月4日に出かけ現地を見てきました。岩手釜石市から漁具・漁網を受け入れたのは、民間の産業廃棄物埋立場です。昨年2月にできたばかりの施設でした。ゼオライトという放射線セシウムを吸着するというシートをひき、その上に「漁具・漁網」を積んでシートをかけ、土をかぶせていました。今年1月11日のサンプル検査では、放射線セシウムの値は、880ベクレル/㎏を示したとのことです。福島原発事故による放射能汚染の実態は存在しています。 青森市は、去る9月4日に放射濃度の低い不燃物を青森市の一般廃棄物最終処分場に埋め立てることは、「市民の安全・安心の確保」「国の役割の明確化及び財政支援の確保」「市民の理解と合意」という3つの条件が十分に確保されていないと判断し受け入れを断念しました。かなり具体的な検討を行った上での決断でした。

本市として受け入れ方針について、検討を加えなければならない点があります。 第1に、本来産業廃棄物として行うべき「漁具・漁網」を一般廃棄物処理場で埋め立てて大丈夫なのか。放射濃度の低い不燃物である「漁具・漁網」を埋め立てた場合、長期間にわたって、安全な管理が可能なのかという点です。 本市の検討委員会では、フレコンバックに詰め、運搬し、一般廃棄物処理場である本市戸室新保埋立場に埋めるとしています。その埋め方はフレコンバックを3m積み上げ、その上に1mの土をかぶせるというものです。「漁具・漁網」はそもそも産業廃棄物として処理することになっています。この際には、付着物を除去しおおむね15㎝以下に裁断するなどして安定型処分場で埋め立てるとしています。 特別措置法によって、災害廃棄物を一般廃棄物として処理してよいといっても、今回の処理方法に問題はありませんか。 しかもフレコンバックは運搬における飛散防止にすぎず、その耐用年数は数か月から数年程度であり、破損してしまいます。  第2に、本市の戸室埋立場からの浸出水対策は、処理を行い金腐川に流しています そして、金腐川は、河北潟に流れ込んでいます。「漁具・漁網」を埋め立てた場合、放射線セシウムなどに対して確実な遮水機能と吸着機能が発揮され、流れ出ない確実な対策がとれているかどうかです。 山形・米沢市では、ゼオライトという放射線セシウムを吸着するというシートを使用する対策をとっていました。 青森市での専門家の指摘は、災害廃棄物の不燃物をまとまって受け入れている前例が少ないため、影響が判断しにくいが、雨水による浸出水が発生しにくい新しい集積所(クローズド型処分場)を設置して保管すること提案し、確実な遮水、吸着機能が発揮される対策を求めました。その結果、青森市長は、放射性セシウムが不検出であっても、災害廃棄物の不燃物を埋め立てるには、十分な安全性が確保できないとして断念したものです。
市長!危険性について科学的証明に不確実性があっても、対策をすべきだという事前警戒原則があります。最悪の事態を想定し、市民の健康と安全を確保するうえで十分な対策が取られなければなりません。 今回の災害で発生した「漁具・漁網」を一般廃棄物処理場で埋め立てるには、前例もなく、十分な検証が必要です。 市長は、今回の方針で、市民の安全・安心が確保されたと確信できますか。その見解を伺うものです。 市長!こうした現状では、今回の受け入れ方針に基づいて実行することはできないと考えますが、市長の判断を求めるものです。

質問の第二は、すこやか検診、がん検診について伺います。

厚生労働省が平成22年度の特定健康診査の実施状況について発表しました。それによると健康診査の対象者の合計は、全国で、5,219万人、そのうち受診者は、2,259万人、受診率は、43%でした。保険者ごとでは、共済組合71%、組合健保68%と高い受診率ですが、市町村国保32%など、その他は、いずれも30%台にとどまっています。本市は、対象者71,782人に対し、受診者は23,524人で、受診率33%でした。昨年を1%程度上回ったものの、30%台前半の到達となっています。 一方、平成23年度がん検診の受診率は、胃がん18%、子宮頸がん21%、乳がん18%、肺がん25%、大腸がん19%、前立腺がん19%と、がん検診は、20%前後と低い受診率にとどまっています。こうした中、担当していただいている金沢市医師会の報告によると胃がんの発見数は、レントゲン検査では、4例、内視鏡検査では、32例の胃がんが発見されたとのことです。肺がんの発見数は、27例、前立腺がんの発見数は、28例、大腸がんでは、無料クーポンの発行によって、前年度より、2万人受診者が増加し、発見数は、43例と前年を13例上回ったとのことです。子宮頸がんの発見数は、10例、乳がんの発見数は、28例となっています。 がんの早期発見、早期治療が引き続き大切となっています。とりわけ、胃がん検診での内視鏡検査の導入によって早期がんが多く見つかっているのが特徴だと担当の医師が述べています。
市長!市民のいのちと健康を守る上で、すこやか検診、がん検診が果たしている役割についてどのように受け止めておられるのか伺うとともに、今後の課題と受診率向上に向け本市の方策について明らかにしていただきたいと思います。

具体的に伺います。
第1に、受診するにあたって、市民の負担軽減についてです。 対象となる検診を受診した場合、4千円から5千円の負担となります。大腸がん、子宮頸がん、乳がんでの無料クーポンの発行によって、受診率は、2倍にも向上します。今後の負担軽減について明らかにしていただきたいと思います。
第2に、対象年齢の拡大についてです。70歳を超えると対象の検診は、基本的な項目だけでがん検診は少なくなり、胃がん検診は70歳、前立腺がん検診は、75歳を最後に対象から外されてしまいます。本市の死亡原因を見ると、胃の悪性新生物による死亡者は、164人です。そのうち、70歳以上の方が120人と73%を占めています。今日胃がんは、早期発見、早期治療で治癒する率が高まっています。早期発見、早期治療によって、市民の命、健康を守ることができますし、医療費の軽減にもつながります。がん検診の対象年齢について、拡大する考えはないか伺うものです。また、緑内障検診について、対象が50歳、55歳、60歳ですが、罹患率の高い65歳、70歳を対象とするよう医師会からも要望がされています。また、子宮頸がんについて、厚生労働省は、原因ウィルスについて調べる「HPV検査」を導入する方針です。本市の対応について見解を伺います。
第3に、受診率向上に向け、目標をどのように考えておられるのか。そして、そのために受診券の再発行や、電話による呼びかけなどさらなる拡大など具体的取り組みについて明らかにしていただきたいと思います。

質問の第三に、本市小中学校の耐震対策についてです。

文部科学省は、去る2日、今年の4月1日現在、全国の公立小学校の耐震化率は、84%であることを明らかにしました。その中で、耐震化が不十分で震度6強の地震で倒壊する危険性が高い建築物が全国で3,545棟にのぼり、石川県では84棟と推計すると発表しました。本市の耐震化率は、76%であり、石川県の82%、全国の84%を下回っています。  市長!本市の現状について、どのように受け止めておられますか。また、倒壊の危険性が高い建築物はどの程度あるのか明らかにしていただきたいと思います。今回の補正予算で耐震対策が盛り込まれていますが、今後の対策が必要なのは、小学校の校舎では、10校、体育館では、6校です。中学校では、校舎が3校、体育館では3校となっています。具体的耐震化の方針を示していただきたいと思います。 問題は、耐震補強か。改築・新築など建て替えなのか。学校の統廃合を打ち出しているだけに年次計画が見えてきません。

市長!子供たちのいのちにかかわるだけに、住民の理解と合意のない学校統廃合は、凍結し耐震対策を進めるべきではありませんか。その見解をうかがうものです。 耐震対策の課題として校舎や体育館の天井や照明器具といった「非構造部材」の耐震対策があります。 文部科学省が全国調査を行ったところ、全国の公立小中学校では、耐震化が32%にとどまっていることが明らかとなりました。 本市では、実態把握がされていないとのことです。 今後、避難施設として体育館が利用されるだけに、天井や照明器具の耐震化は最優先の課題です。本市としての具体策を伺うものです。

質問の最後に、中学校で柔道の授業がこの秋から男女とも実施されるにあたって、その安全対策について伺います。

中学校の「武道必修化」に不安を感じると答えた保護者が約7割に達したというある民間のアンケート調査結果が報じられました。このアンケートは、この4月に行われたもので、小学5年生6年生と中学生の子供を持つ保護者2,607人から回答が寄せられたものです。その中で、中学校からの説明は「ない」という保護者が8割以上に上り、「武道必修化」に不安を感じると答えた保護者の意見では、複数回答ですが、「ケガをするかもしれない」79%、「武道を指導できる教員がいるか」76%、「設備や用具などは十分にあるか」36%と答え、「ケガ」「指導者」に対する懸念をあげる方が目立っています。 教育現場からも、指導経験の不足や、専門の指導者、中でも女性の指導者が少ないことに心配の声が上がっています。 私は、この問題について、何回かこれまで取り上げ、武道場の安全畳への切り替えなど施設の改善、指導者の確保、カリキュラムの改善を求めてきました。 本市教育委員会は、保護者や教育現場からの不安の声にどのように答えるのか。具体的対策について明らかにしていただきたいと思います。
私は、先週の日曜日9月16日に全国柔道事故被害者の会の第5回シンポジウムに参加してまいりました。1983年から2010年の28年間に中学校高校での柔道事故で死亡した子どもは、118人に上っています。毎年4人以上の子どもが命を落としていることになります。柔道事故でわが子を亡くした方や後遺症によって、高次脳機能障害などで寝たきり状態となっている子どもたちの保護者の方、4人からの訴えがあり、本当に胸が痛みました。柔道事故ゼロに向け、研究者、医療関係者そして、教育界、柔道界からもそれぞれが真剣に取り組まれている現状が報告されました。この中で私が注目したのは、柔道事故を無くすためには、実態を集約し、明らかにすること。授業だけでなく部活動の対策を行うこと。初心者の教師だけでなく、経験者の教師にも事故が発生していること。女子の授業にけがの発生が多いこと。などです。 重大な柔道事故が発生したことを契機に、安全対策に取り組んでいる横浜市教育委員会は、環境整備、指導者研修を実施するとともに、武道安全対策委員会を設置し、研修内容の検討、授業の実施状況などを確認し、対応策の具体的検討を進めています。また、今年度から、武道安全等指導員の雇用を行い、各学校での助言・指導を行っています。本市教育委員会としても、武道安全対策委員会を設置するとともに、指導員の確保、カリキュラムの検討など恒常的な取り組みをすることが求められています。その見解を伺いまして私の質問を終わります。

 

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