2021年3月

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ただいま上程されました、議会議案第35号「看護師の日雇派遣を可能とする政令の中止を求める意見書」の提案理由説明を行います。

さる1月下旬、厚生労働大臣の諮問機関にあたる労働政策審議会の部会で、介護・障害福祉施設への看護師の日雇い派遣を認める労働者派遣法の政令改正案が了承されました。その理由として、介護施設等では、看護師の確保が困難な状況があり、「突発的な欠員」への対応として「日雇い派遣」に一定のニーズがあることなどを挙げています。しかし、15日の参議院審議では、厚労省の調査結果で介護福祉施設について「活用するつもりがない」が6~8割。看護師側も「働くつもりはない」が最多であることなど明らかとなりました。

そもそも、「日雇い派遣」は 2012 年の労働者派遣法の改正によって原則禁止とされました。その背景には、適正な雇用管理が行われず、労働災害が多発していたことや、低賃金で不安定な雇用の原因となっていたことなどが挙げられ、そうした問題を解消し、労働者を救済することを目的として法改正が行われたのです。

しかし、今回の解禁にあたって提案されている対応策は、派遣元による就業条件の明示と派遣先への労働者派遣法上求められている責務の履行といったことのみであり、これをもって過去にあった問題を解消するに足りるものとは到底言えません。ましてや、低賃金・不安定雇用の問題については一切の対応策は示されておらず、議論のすすめ方としておよそ適正とは言えません。

また、介護施設等で看護師の確保が困難となっているのは、過酷な労働環境と低廉な賃金が根本的な原因であり、「日雇い派遣」の解禁で対応することは根本原因を漫然と放置することに他なりません。

何より、利用者の個別性を尊重し、多職種によるチームケアを重視しなければならない介護の現場に短期雇用の派遣労働を導入することは、利用者や派遣される看護師、その他の職員に混乱と負担をもたらすことにもなりかねません。

昨今、介護・福祉現場の人材確保をめぐって、さまざまな形で対策が打ち出されていますが、いずれも、人材不足の根本的原因である労働環境と処遇改善から目を背けるもので、同時に労働者や利用者に一方的な負担を強いるものです。

よって、介護現場などの看護師の確保については、直接雇用が可能となるような労働環境や処遇改善こそ必要であり、看護師の日雇い派遣は解禁するべきではありません。

各議員みなさまのご賛同をお願いし、提案理由といたします。

2021年3月19日 日本共産党金沢市議会議員 森尾嘉昭

私は、日本共産党市議員団を代表して討論を行います。

わが党は、上程された議案61件のうち、議案第61号、議案第63号、議案第69号、議案第71号、議案第72号、議案第73号、議案第74号、議案第75号、議案第83号、議案第86号、議案90号、議案第98号、議案第99号、議案第104号、議案第114号、議案第117号の議案16件について、反対であります。

その主な理由について述べます。
今、私たちは、なによりもコロナウイルス感染防止対策をすすめ住民の命とくらし、営業を守り、コロナ禍で受けた様々な苦難と向き合い、救済することに全力を傾けなければなりません。とりわけ、感染力が強いとされる変異株への対応が求められます。

こうした中で編成された本市新年度予算は、市民生活を守り、本市の地域経済を振興していく上で重大な問題があり、簡潔に述べたいと思います。

第一に、市民のために税金が使われていないことです。今、コロナ感染対策に全力を尽くし、市民のいのちとくらし、営業を守ることを最優先しなければなりません。具体的な点を指摘いたします。

金沢港建設事業です。

新年度予算では、5億円が計上され、令和2年度最終補正予算と合わせ、9億8千万の事業費となっています。

大浜岸壁での事業は、大手企業こまつの工場を誘致するとして大浸水岸壁の事業が進められてきました。クルーズ船を誘致するための無量寺岸壁改良事業として、岸壁の改良事業と施設整備などの事業が行われてきました。コロナ禍の下で、クルーズ船誘致は困難となっています。

こうした主な事業費は、383億円にのぼり、本市負担は、73.5億円です。このような巨額の税金投入は辞めるべきです。

 個人番号カード交付事業です。いわゆるマイナンバーカードです。

新年度予算では、交付事務費として2億4千万円ほどが計上されています。この事業のねらいは、国民の所得、や資産、医療、教育などの個人情報を集め、連携し、活用使用とするものです。しかし、個人情報が漏洩されないか。国による個人情報の管理とならないのか。国民の不安と疑問が解決されず、その普及は、2割台にとどまっています。

 ところで、菅政権は個人データの利活用を推進する「データ戦略」を策定すると共に、設置されたデジタル庁によって、事業を推進しようとしています。ところが、高齢者や障がいのある方々などデジタルに対応できない住民が置き去りにされる問題や、個人データが企業のもうけの対象とならないのか。個人情報がどこまで守れるのか。など問題が相次いで提起されてきています。地方自治体でも、国が示すシステムに従うことになり、独自の施策が実施出来なくならないか。対面サービスの後退につながるのではないか。など指摘が相次いでいます。デジタル戦略都市の実現を掲げ、推進する内容には、同意することはできず、今後、市民の目線に立ち、しっかりした検討が求められます。

城北市民運動公園整備事業の中で、市民サッカー場の再整備にかかわる事業費です。

 この再整備されるサッカー場は、現在地で改築予定が、公園敷地内にある少年用のサッカー場の敷地に移転し、新築するとして当初本体工事費総額が75億円としていたものが、80億円にと増額されました。令和5年度完成予定です。

 この再整備されるサッカー場の建設事業費と関連する少年サッカー場の移転費用などで100億円を上回るとしています。

コロナ禍の下で市民生活、地場産業の状況から考えても、100億円もの事業費を投入してのサッカー場の移転・新築は、再検討すべきと考えます。

 介護保険料です。

3年ごとに事業計画が策定され、今回保険料が据え置かれたものの、基準となる保険料は、月額6590円です。介護保険制度が始まった当初に比べ2倍となり、年金生活者にとって重い負担となっています。この3年間は、連続して毎年黒字となり、基金残高は、今年度末で24億円となりました。新年度からの3年間で、7億円を繰り入れる計画ですが、3年後に17億円が残ることとなります。保険料の引き下げを求める声は切実です。こうした声にこたえる立場から、予算とそれに伴う条例改正には、反対です。

 議案第98号は、介護施設に関して、人員、施設の基準は、利用者や介護現場の願いにそったものではないことから反対です。

また、後期高齢者医療制度については、75歳以上の方を別枠の医療制度を押し付けるものであり、反対であります。

 第二に、市民の理解と合意のないまま、進められていることです。

本市ガス事業・発電事業譲渡方針に基づき、事業譲渡アドバイザイリー業務委託費が昨年度1億4千万円に引き続き、6千万円が予算化されています。2年間で2億円の業務委託となるものです。本市ガス事業・発電事業譲渡するとして北陸電力と東邦ガスを主体とする優先交渉権者が決定しました。今後、4月には、新たな会社設立、5月には、本市との仮契約、6月に必要な条例に関する手続きを経て、来年令和4年4月には、民間による事業が開始されるとしています。100年間にわたる市営事業として行われてきたガス事業・発電事業を廃止し、大企業を主体とする民間に売り渡すことは、公営事業の責任と役割を投げ捨てるものです。市民の理解と合意がないことからも譲渡方針を中止することを求めるものです。なお、従来から、家庭ごみ有料化と宿泊税について、市民生活と市内宿泊業にとって、新たな負担と徴収業務をしいるものであり、これまでも問題を指摘し、反対してきました。

 第三に、水道事業と工業用水道事業についてです。

水道事業は、新年度予算で約12億円の黒字を計上しています。この黒字は、県水の契約水量や責任水量制が引き下げられたことによるもので、本来、市民に還元すべきであり、引き続き、県水受水契約の見直しに向けて取り組むよう求めておきます

 工業用水道事業です。これは、先端産業を誘致するとして始まった工業団地造成事業において、立地した企業に供給する工業用水事業です。この金沢テクノパークは、いまだ2割が埋まらず、実質3社がこの工業水道を利用しています。使用料金は、開設以来変わらず、事業の赤字は、全額を一般会計で補てんししています。市政の失敗のつけを市民に負担を押しつけている事には同意出来ません。

 第四に、公共施設に係る点です。

  議案第90号は、青少年教育や、文化財保護に関することが、教員委員会から市長が管理し、執行することへ改定する条例です。青少年教育にかかわることは、教育的視点で対応することが求められます。また、文化財保護と開発事業とは、考え方が異なり、対立する事例が起こります。したがって、いずれも教員委員会の下で対応していくことが求められており、市長部局に組み入れることには、同意できません。

 文化・スポーツ施設の管理についてです。本来公共施設の管理・運営は、行政が責任をもって行うことが求められます。指定管理制度には、様々な問題が指摘されているだけに、民間企業への指定管理には、同意できません。

 議案第104号本市市営住宅条例の改正についてです。

 これは、東日本大震災復興特別区域法の一部改正によって、大規模災害被害者が公営住宅に入居できる規定が10年を経過したことを持って、終了としたことから、本市条例改正を行うものです。10年を経ても、いまだ、被災された方々は、元の生活には、戻れていません。大規模災害に対する救済は、政治の責任です。したがって、この条例改正には、反対です。なお、本市では、入居継続を行っていくとのことであり、被災者支援の継続を求めておきます。

 なお、歌劇座建て替え検討にかかわっては、市民の理解と合意のないまま、巨額の投資を伴う事業として進めていくことには、同意できません。

 第五に、教育と職員定数に係る点です。

小将町中学校を現在の中央小学校に移転、中央小学校は、子ども図書館の用地に移転、子ども図書館は、現在の付近に新築移転し、公文書館を併設するという中央地区での整備事業です。また、新竪町小学校と菊川小学校を統廃合し、新たな犀桜小学校を建設する事業が本格化します。この地域は、洪水浸水想定区域に位置し、問題の指摘があり、地域住民からも不安の声が上がってきました。いずれも、関係者をはじめ、市民の理解と合意を十分得られたものでなく、同意出来ません。

学校給食にかかわる点です。

新共同調理場建設事業費として市内泉本町地内に8000食の共同調理場建設の基本設計予算が計上されています。今後、「新たな学校給食調理場整備計画」に基づき、大規模共同調理場を2つ新たに建設し、4つある単独調理場と8つある学校併設の調理場を廃止するとのことです。これによって、本市の学校給食から自校方式がなくなります。

今回建設する共同調理場は、10年前の計画では、6000食だったものが、今回の計画では、8000食に。新たな駅西・臨海地区に建設するとしている共同調理場は、1万1千食です。2つの巨大な共同調理場を建設することも全国的に見てもまれに見る巨大な共同調理場となります。

 そして、西南部共同調理場において、その調理を民間委託するとして2億円を超える予算が計上されています。民間業者が学校給食の調理にあたります。この民間委託方式が偽装請負であるとして全国で問題となり、本市議会でも2008年に取りあげ、その後、石川労働局から本市教育委員会に文書による指摘があったものです。

 にもかかわらず、民間委託方式を拡大するというのは、教育に携わるものとして反省が示されていません。改めて指摘したいと思います。

職員定数条例の一部改正についてです。

新年度、部局の職員定数の増減がありますが、総定数としては、維持されるとしています。しかし、ごみ収集関連で9名、学校施設管理体制の見直しによって3人が削減されました。技能職定年者不補充との人事施策をやめるよう求めるものです。なお、会計年度任用職員の待遇改善は引き続き求めておきます。

 次に、請願・陳情についてです。

 請願第11号は、「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める意見書」の提出を求めるもので、新日本婦人の会金沢支部代表から提出されたものです。

核兵器禁止条約は、2017年7月の国連総会で採択され、今年1月22日に発効しました。今年2月現在、署名した国は、86か国、批准した国は、54か国に達しています。

国内では、こうした意見書を採択した自治体は、2月現在、531自治体に上っています。是非とも、本市議会で採択されることを訴えるものです。

請願第12号は、「医療機関等の経営安定化を図る財政支援の拡充を求める請願」は、石川県社会保障推進協議会の代表から提出されました。

新型コロナウイルス感染拡大によって医療機関は深刻な影響を受けています。

感染症患者を受け入れた。また受け入れを準備した医療機関は、全国の病院の8割が赤字となっています。受け入れていない医療機関も約5割から6割が赤字となっています。

したがって、この請願は、国に対して、医療機関等への財政支援を拡充することを求めるもので、わが党は、賛成です。

 請願第13号は、「後期高齢者の医療費窓口負担の現状維持を求める意見書提出の請願書」で、同じく、石川県社会保障推進協議会の代表から提出されました。

市内のある開業医の医師は次のように話しています。

関節リュウマチで2週間に1度通院している75歳以上の方が、2週間ごとに1万8千円の薬代を払っている。この方が、治療をやめようかと悩んでいる。医療費窓口負担2倍化によって、このような方が増えていくのではと心配しています。

というものです。この請願は、国に対して「後期高齢者の医療費窓口負担の現状維持を求める」もので、わが党は、賛成です。

陳情第7号は、「新型コロナウイルス感染症問題にも係るラブホテルに対する偏見や差別を改め速やかな支援の実施を求める」陳情書で、金沢レジャーホテル協会の会長から提出されました。本市が独自に新型コロナウイルス感染症対策として打ち出した宿泊施設対象施策支援事業と同等もしくは同額の助成支援をラブホテルにも速やかにさかのぼって実施することを求めるものです。コロナ禍の下で、すべての事業者に対する支援が求められており、わが党は、賛成です。

陳情第8号は、「政務活動費の条例改正についての陳情書」で、市民オンブズマン石川の代表幹事から提出されました。政務活動費が、本来の目的に沿って、運用されるとともに、その透明性を確保し、市民からの理解を得ていくことは何より大切です。

こうした点からすると、さらなる情報公開による透明性の確保や必要な改善が求められています。この陳情が指摘する法や全国市議会議長会が示した内容と本市議会政務活動費の交付に関する条例との整合について、検討が必要との点について、その趣旨を理解するものです。

よって、こうした請願・陳情について、付託された各常任委員会、議会運営委員会で、不採択となり、その決定に反対するものです。

 以上で反対討論を終わります。

3月連合審査会 広田みよ議員

除雪について

-広田委員
 質問の機会を得ましたので、日本共産党市議員団の一員として以下質問致します。
 まずは、除雪についてです。これまでにあきらかになった通り、本市では、市道2186kmに対し、消雪を含む除雪路線はおよそ4割の883kmです。そのほかの路線は市民の協力のうえに成り立ってきましたが、短期集中型の積雪に加え、高齢化や空き家の増加などで地域での除雪は限界。そのうえ、宅配は増え、通院・介護サービスでの往来など、命やくらしに直結する道路の利用が多くなっています。こうした地域の実情や生活実態にあわせ、公的除雪の範囲拡大を求める声が強くなっています。
 3年前の大雪の後、本市は路線計画の見直しや委託・協力業者を増やすなど取り組みはありましたし、委託業者のみなさんも不眠で除雪をしていただいております。ただ、計画路線を増やしたとはいえ、除雪路線は4割にとどまっており、平成17年度から一貫して変わっていません。
 そこで伺います。まず大前提として、除雪は、道路法第42条を根拠に行われています。道路法第42条『道路管理者は、道路を常時良好な状態に保つように維持し、修繕し、もつて一般交通に支障を及ぼさないように努めなければならない。』とあり、道路法施行令第35条に、除雪も含め必要な措置を講ずるよう定められ、除雪が法律上の義務として明示されています。よって、金沢市道の除雪は、法的には原則、道路管理者である市が行うよう努めるべき、という認識でよいですか。

-高木道路管理課長
 道路法第42条では、ご紹介いただきましたように『道路管理者は 道路を常時良好な状態に保つように維持し、修繕し、もつて一般交通に支障を及ぼさないように努めなければならない』と定められております。この趣旨に基づきまして、市民生活に大きな影響のある幹線道路やバス路線の他、地域における主要な道路などを除雪路線に位置付ける金沢市道路除雪計画の実践により、速やかに除排雪作業を行い、一般交通に支障を及ぼさないように努めているところでございます。

-広田委員
 この道路法では、市道を幹線であるとかバスが通るなどという区分はしていません。市道は市道全般のことを言っており、道路管理者である市は市道全般に責任を持つ必要が法律に明記されています。そのことを確認したいのですが、いかがでしょうか。

-高木道路管理課長
 繰り返しになりますけれども、この道路法の趣旨に基づきましてそれぞれの道路除雪計画に位置づけまして速やかな除雪作業に努めているところでございます。

-広田委員
 計画路線だけでなく、この法律の趣旨に基づき金沢市は除雪を進めているというご答弁が最終的にありました。(←読み返すとよくわからないことを言っていましたm-ーm)法律は法律です。区分はされていませんので、それはお認めになっておられるのだと認識していますが、市長、いかがですか。

-山野市長
 道路法によりまして努めるということは、市の責務であるというふうに思っています。ただ現実問題として、金沢市の行政だけで全てできるものではありません。民間事業者のお力もお借りしますし、市民のみなさんのお力もお借りをしながら努めるようにしていかなければいけないというふうに認識しています。

-広田委員
 努めるべきものなのに、4割しか計画されていない。例えば8割計画していて、がんばったけれども今回4割しかできませんならば努力義務を果たしたと言えるのかもしれませんが、最初から4割しかやらないという計画自体が、私は法の趣旨に反しているのではないかと申し上げております。確認ですが、金沢市の地形は狭くて道路が曲がっているということでなかなか機械が入りにくいという実態を教えていただいていますが、機械除雪が入れない道路というのはどれくらいだと認識されていますか。

-高木道路管理課長
 金沢市道の全体延長2190kmにおきまして、平均幅員が4m未満の機械除雪がなかなか難しいという狭隘な道路延長は、約80kmとなっております。

-広田委員
 思っていたよりも短くて、除雪されていない6割の市道1303kmのうち80kmを除くと、1223kmは除雪できる可能性があるということであります。そして、確かに事業者の力がなくてはならないんです。
 だけども、他都市も3割とか4割とかで困っているのかといえば実態が違いまして、近隣都市を調べてみましたところ、市道のうち除雪と消雪をあわせて本市は4割ですが、白山市は市道の73%をカバー、小松市は市道の85%、それにプラスして幅員4m以上の町道144kmもカバーしています。福井市は、85%をカバーし、富山市も81%をカバーしている状況です。
 ですので私は、法に則して、かつ本市の財政力をもってして、もっと計画路線を拡大した積極的な除雪計画をつくるべきだと提案をしています。
 例えば2018年度に開かれた金沢市道路雪害対策検討委員会ですが、そのとき除雪業者さんへのアンケートで「機械の貸し出しがあれば、除雪路線を増やせる」という回答が33%、およそ30社ありました。また、さきほどの他都市で機械の所有区分を調べましたが、市が所有またはリースをして、それを民間へ貸し出すという方法が多くとられています。
 さらに、今回はじめて利用された地域排除雪活動費補助制度では、これまでにない多くの業者さんが地域の除雪を担えたことから、少なくともその力は計画路線に組み込めるのではないか。
 そして新聞でも報じられていますが、富山県では日中の道路除雪も含めて今検討をはじめていると。
 いろんな可能性が満ちているというところで、本市ではこれらのこと、どこまで検討が進んでいるでしょうか。

-川島土木局長
 福井市など他の各自治体では、それぞれの道路開路状況や委託業者の数、山間地の割合など、それぞれの実情に応じて委託業者の確保や除雪路線の選定などを進め、工夫を凝らしてそれぞれ除雪に取り組んでいるものと考えております。
 除雪路線の選定にあたりましては、本市におきましても3年前のアンケート結果を踏まえ建設業協会等と連携し、まずはオペレーターの確保に努めるなど可能な限り対応してきており、ご提案の町会が活用した委託業者を使えばどうかといったことなども含めまして、さらなる工夫ができないか検討していきたいと考えています。
 なお、市道延長は年々増加しております。住民の要望は年々高まっております。一方で作業を担う土木業者は近年の公共事業の縮小、労働力不足、作業員の高齢化等々で業界の体力が低下している状態であります。こうした中でもなんとか除雪業者を確保しながら、路線を少しずつかもしれませんが追加をしてきております。しかし、この冬におきましても作業が遅いとか下手だなどのご指摘も受けているところでございます。道路状況等を勘案して、必要な路線を追加していきたい、そういう気持ちは山々でありますが、業者の確保が不可欠だと思っております。どうか、例えばご家族・知人などでそういった作業を担っていただけるなり手の声かけなどをしていただけると大変ありがたいと考えています。

-広田委員
 地方の実情は、すでに国の方でも2013年度に検討会が開かれ議論されています。道路延長が伸びる一方なのに建設業者が衰退しているというようなことも検討されておりました。ただ道路延長って自然に延びているわけではなく市が延ばしているので、維持管理も含めてそこは本来考えないといけないということ。建設業者についても、他都市に問い合わせたとき、他都市も大変苦悩している。金沢市さんより建設業者も少ないですけれどもという話もあったんですけれども、工夫を凝らしてとおっしゃるようにやっているんですね。なので金沢市にも何かもっとできる可能性があるんじゃないかと、先程ご提案させていただきました。私は、本市は4割を維持しているのかなと思っていたのですが道路除雪を増やしたいという思いを今聞けましたので、そこはぜひ協力して頑張って増やしていきたいと思います。
 つぎに、除雪の要望が多い歩道についてですが、これも市道であればもちろん道路管理義務が市にあるわけですが、検討会の中で造園業者さんが「我々は小規模な機械しか保有していないので、歩道など小規模な支援は可能だ」と意見がありました。その後の計画で2kmほど歩道除雪延長は増えましたが、さらに増やせないのか、伺います。

-川島土木局長
 これまでも年度毎の金沢市道路除雪計画の改善・改定に合わせ、先程述べました対応業者を確保しながら、先程言われた造園業者も新たに参画をいただくなど、そういった業者さんを確保しながら通学路などの歩道を新規に除雪路線として追加してきております。今後とも業者の掘り起こしに努めながら道路の状況等に応じ優先順位を見極めて路線を選定するなど、できる限りの対応に努めていきたいと考えております。

-広田委員
 歩道も市道ですのでぜひ責任をもって、市道全般に責任をもってやっていただきたいと思います。
 一方、公的な体制はどうなっているのか。本市の道路等管理事務所は行革によって、1998年度には全体で40名いた配置が2020年度には13名となり、技能職の人数も34名いたのが7名と、5分の1に減らされている状況です。以前は複数の路線を本市直営で除雪していたようですが、今は倉ヶ岳と、緊急的な対応のみとなっています。市は技能職の退職者不補充という方針をとっており、このままいくと道路等管理事務所は先細りです。しかし、年中市民のお声に対応する、なくてはならない存在と考えます。退職者不補充の方針を転換し、直営でもっと除雪を行えるような体制にすべきではないですか。

-川島土木局長
 道路等管理事務所では山間部の路線をはじめ、緊急的な例えば路肩部の除雪であったり、迅速に対応すべき場所であったり、そういったところの除雪を迅速に対応できる、そういった体制を整備してきております。一方で本市の除排雪作業は、民間事業者への委託による作業がほとんどを占めております。今後とも民間事業者と連携し・補完する現在の体制を維持していくということが大切と考えておりまして、直営の除雪路線を増やしていくことまでは考えておりません。

-広田委員
 ここにも民営化路線の影があるわけですよね。今7名で本当に大変がんばっていただいておりますけれども、やはり何かあった時に直営で頼りになる事務所というのは拡充しないといけないと、改めて求めておきたいと思います。
 最後に、来年度の除雪計画は11月頃にできると聞いていますので、今申し上げました、除雪路線を増やしたい思いは一緒でしたので、ぜひいろいろリースができないかとか、他都市も見てシミュレーションもして検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

-川島土木局長
 毎年度、委託業者数の現状であったり道路整備状況の変化などを踏まえ、国や県・気象台・町会助成団体等の関係機関からなる除雪対策会議で検討協議をして、除雪計画を決定してきています。今後の改定にあたりましては委託業者との調整であったり、これまでいただいた町会等からのさまざまなご意見などを参考に、委託業者の掘り起こしに努めながら、必要な路線については計画路線の指定を検討していきたいと考えております。

-広田委員
 必要な路線ということではなく、やはり全ての路線を除雪できるよう目指して、頑張っていくという方針をぜひ持っていただきたいと思います。
 また、国の財政措置については、今回みたいな大雪のときにかかった除雪費の一部については補助や特別交付の措置がありますが、実情にあった固定費や待機費についてはないので、それの支援拡大も引き続き求めていきたいと思います。
 次に地域への補助制度について伺います。先程から議論している本市の道路除雪計画では、計画路線4割以外の市道への対応として、第6節の1で「除雪機械等の購入補助」「消雪装置設置費補助」「地域除排雪活動費補助」の3つをあげ、市民の協力を位置づけています。2017年度まではこのことは第1節に組み込まれていましたが、2018年度の計画変更時に第6節に単独で節建てまでされています。共助を推し進める意味なのかどうなのかはわかりませんが、先程の道路法の趣旨からして、補助制度はあくまでも補足として扱うべきだと思います。「計画路線以外は補助を使え」と市民に主たる手段として提案する計画は、法を逸脱すると考えますがいかがですか。

-川島土木局長
 本市は道路法の趣旨に基づき、地域の協力も得ながら一般交通に支障を及ぼさないように努めているところであります。除排雪作業をより迅速に行うために、地域のみなさまのご協力も得ながら、市民ぐるみの除雪体制で対応しているということを改めてご理解願いたいと思います。

-広田委員
 市民には努力義務は課されていないんですよ。あくまでも市に対して努力義務とはいえども義務が課されているということを、ぜひ真面目に受け取ってほしいと思います。そしてわざわざ第6節にあげていますが、どの町会もこの補助制度を使えるわけではないということもみなさんご存じだと思います。財政上厳しいとか、合意がとれないとか、除雪機を買っても置くところがないとか、さまざまな理由で補助が使えていない。使えないものを計画にあげるというのはやってはいけないことだと思います。

 また補助の仕方も問題があると思います。例えば今冬の大雪で「地域除排雪費補助」が初めて使われました。市内1346町会のうち274町会の利用がありましたが、この中でお聞きしましたところ、一番高い町会が申請総額で176万円使ったと。町会全部の総額で7781万円。実際申請して受け取った補助額はいくらかというと、先程の176万円はもちろん上限30万円ですし、総額でみると4236万円ということで、差し引き単純計算で3545万円は地域住民が負担したわけです。多い地域では146万円を負担したということになります。先程の道路管理の仕組みからいくと、市民の税金で行われているものが、市の計画路線にない市道については住民負担でやらなければならない。しかも補助分の4236万円も、これも税金かというと、実はみなさんご存じの、有料ごみ袋を市民が買ったお金を積み立てたコミュニティ基金なんです。市道の計画路線以外で補助を使った道路については、市民のみなさんが全額、税金以外の新たな負担をしているということに気付きました。
 よって、市が市道に対し除雪で責任を果たせない間は、道路法の趣旨と、市民の基金を利用していることから、使った額に対し全額出すことに切り替えるべきだと思いますがいかがですか。

―川島土木局長
 本市では道路法の趣旨に基づいて、地域の協力もいただきながら、円滑な交通の確保に努めているところでございます。町会に対する「地域除排雪活動費補助金」でございますが、これは本市の除雪計画に定めた役割分担、市とか事業者とか市民とか、その役割分担に基づく市民共同による除雪の地域協力に対してその一部を助成しているのでありまして、全額負担は考えておりません。

-広田委員
 そして対象期間は雪害対策本部の設置期間となっていますが、その基準は西念にある金沢地方気象台の露場観測となります。ここで60cmを計測するとき、山間部などではすでに60㎝を超えることは明らかですので、地域の実情にあわせて対象期間をなくすことを求めますがいかがですか。

-川島土木局長
 町会へのこの補助制度は、今回初めて活用されたものであります。町会からは、ご指摘の適用期間であったり対象路線の拡大であったり限度額の引き上げなど、さまざまなご意見をいただいております。そうした実態を十分踏まえまして、今後どのような対応が可能か検討していきたいと考えております。

ガス・発電事業の民営化に伴う、ガス・水道事業について

-広田委員
 次に、ガス・水道事業について伺います。ガス・発電事業の民営化によって、多くの職員が退職派遣される可能性があります。残る本市企業局のサービス、技能・技術力の低下が課題です。これはガスを利用している市民だけでなく、本市の市民すべてに共通する問題です。
 そこで、伺います。保安についてです。安全安心の大前提である、管の更新や修理、日頃の保安については、本市の場合これまでガスと水道と一体でやってきたと思いますし、現場に出る職員は、ガスにも水道にも対応できる技能を有していると聞いていますが、現状を伺います。

―山下維持管理課長
 現在29名の技能職員がガス・水道の保安業務にあたっております。いずれの職員も両事業に対応できる技能を有しております。

-広田委員
 ガス事業と水道事業は、29名の職員が一体となって24時間受付・出動体制をとり、ガス臭いとか水が出ないとかいう市民からの連絡に対応しているところであります。事業年報をみると、2019年度のそうした受付総件数は、ガス4560件、水道5726件と載っていますが、そのうち夜間・休日等の時間外における年間の相談受付がどの程度あるのか、教えてください。

-山下維持管理課長
 夜間・休日等の時間外の受付件数につきましては、令和元年度の実績でガス644件、水道740件となっております。

-広田委員
 ガスで644件、水道で740件と、夜間に市民が心細いなか職員の方が駆けつけてくれているという状況です。この夜間も含めた24時間対応するその法的根拠ですが、ガス事業法第40条の2 第4項の規定で、ガス事業者に対し緊急時対応を義務付けていることがあげられます。ところで、仮に水道だけになったとしても24時間これまで通りの対応をするのかどうか、教えてください。

-平嶋公営企業管理者
 ご指摘のように、現在ガス事業の保安上、当直体制をとっております。事業譲渡後の対応につきましては今後検討していくことになりますが、水道事業者として市民の安全安心を確保することは必要でありますので、24時間対応は当然ながら必要と考えております。

-広田委員
 もう一度確認ですが、水道事業が残った場合、今と同じような当直体制をとって、何かあれば現場にすぐ駆けつけると、そういうことでよろしいですか?

-平嶋公営企業管理者
 他の事業者の状況も十分検討しながら、対応について引き続き検討してまいります。

-広田委員
 検討しているんだと思うんですよ。他の中核市がそうなっています。そして職員が、ガスと発電部門の技術職なり技能職なりが定数としてごっそりいなくなる。水道事業も触れるガス職員もいるわけですよね。そういう人もいなくなる。そんな中で本当に当直の体制が組めるのか、そんなことが課題になっているのではないでしょうか。
 つぎに、安全のためには管の更新が不可欠ですが、ガスと水道の管の更新は同時に行っていると聞いています。そうした連携は今後どうなるのか。そして経済産業省の目標をもとに今更新を行っているわけですが、民間事業者が今後計画的にこの更新をきちんと行っていく補償はどこにあるのか。教えてください。

-平嶋公営企業管理者
 まずガス水道の管工事の連携についてでございますが、この度決定した優先交渉権者からは、管工事に関する市との調整会議などを設置し情報共有や工事の同時実施を図ること、またガス管の調査に合わせまして上下水道の目視点検を行うことなどが提案されているところでございます。譲渡後も連携を密にしながら市民の安全安心の確保や効率的な事業運営に努めてまいります。
 引き続き、国の目標に従うガス管の更新についてのご質問ですが、市民の安全安心の確保を図るうえでガスの経年管対策や耐震化対策など、計画的に行っていくことは必要でございます。これもこの度決定した優先交渉権者からは、ひとつにガス管の埋設年数などを踏まえた更新計画の立案、また新工法の導入による更新工事の効率化、国の目標値を超える耐震化率の達成などが提案されているところでございまして、市として管路の更新計画や進捗状況などについて確認していきたいと考えております。

-広田委員
 民間のみなさんとも連携して、市としてもチェックするということだと思うのですが、しかしながらそうしたチェックについても技術的・技能的知見が必要です。しかし、ガスと発電事業が本市企業局からなくなれば、新しく入る技術職はガス事業を学ぶ機会はもはやなく、技能職に至ってはゆくゆく定年を迎えても、さきほどの退職者不補充で将来的には本市からいなくなってしまうということに今のところなっています。それで今後本当に、民間事業のチェックができるのですか。

-平嶋公営企業管理者
 ガス事業者は法律によりまして保安規定を定め、管路や製造設備などを適切に維持管理すること、また知識と経験を有するガス主任技術者を専任することが義務付けられておりまして、この度の優先交渉権者の企業グループを構成する都市ガス事業者2社も十分な実績を有しております。加えて新会社へ本市職員を派遣し、これまでの維持管理の状況を引き継ぐこととしておりまして、将来にわたり新会社の技術レベルは確保されるものと考えております。

-広田委員
 当然民間事業者になっても法的責務はありますし、市の職員も派遣するとは言いますけれども、やはり市として譲渡するという責任をどう果たすか。企業局として、例えば道路下を開けたときに水道管とガス管が見えるわけですから、水道管を扱っているときにガス管がどうなっているのかなって見ることもできるんですよね。そのときにちゃんと、技術的・技能的知見を有していないと、確認もできないということになります。私はこの点においても、民営化そのものに反対ですが、退職者不補充という制度はやめなければいけないというふうにも思います。
 最後にまとめますが、市が行ったパブリックコメントにおいて、日頃の企業局業務に関し、市民のクレームはひとつもありませんでした。信頼されている証だと思います。先般も大きな余震がありました。日本は地震大国であり、本市は雪害もあります。経営や効率よりも市民の安全を最優先にできる公営であり、なにかあってもガス・水道が連携できるからこそ、市民は信頼しています。引き続き、ガス・水道一体で対応していくことが必要ですし、技能職の退職者不補充と、そしてこの民営化の流れを許せば、いずれは水道も民営化ということになりかねません。ガス・発電民営化は中止するよう求め、次の質問に移ります。

GOTOトラベル施策と新型コロナウイルス対策について

 新年度予算では、GOTO トラベル関連の事業も予算化されています。一方、人の往来を活発化させるには、科学的知見にたって感染動向を見極めることが大切なのは言うまでもありません。しかし、業界紙の記事によると、昨年12月に市長が出席した石川・福井の旅行業界の会合の席で、21世紀美術館の来館者数の推移と感染者の推移をグラフにしたものを示し「GOTOトラベルで多くの観光客が金沢に来ておられるが、新型コロナウイルスの感染者は増えていません」と発言したと書かれていました。同様のことを市長がブログにも書いています。しかし本市保健所や専門家は、そのような比較をしてもいないし、見解も出されていないはずです。そしてこの市長の発信の10日後には、菅首相はGOTOトラベルを全国一斉中止を表明しました。現在、変異ウイルスが増えている中、感染動向が大変心配です。今後、花見や行楽シーズンとなり、市長がGOTO施策に前のめりになってしまうのではないかと懸念しています。専門的知見のもと、慎重にご対応いただくよう求めますがいかがですか。

-山野市長
 お話をいただきましたように、GOTOトラベルが始まった、五感にごちそう宿泊キャンペーンが始まった、本当は宿泊者のタイムリーなデータがあればよかったのですけれどもそれはありませんでしたので、21世紀美術館の入館者数を代替として提示をいたしました。実は同様な資料を福岡市の高島市長もお作りになっておられます。私はその金沢市の資料を提示をしながら、少なくとも金沢市・福岡市の現状を見る限りにおいて、GOTOトラベル事業と感染拡大との優位な関連性は見られないというふうに申し上げました。これは少なくとも金沢市と福岡市の事例を見れば現在はそうであるというふうに申し上げました。分科会の尾見会長もはっきりと記者会見でおっしゃっておられます。GOTOトラベルと感染拡大の関連性のエビデンスはないとおっしゃっておられます。ただ尾見会長はやはりドクターでありますので、マインド、心理的な面も含めて中止を呼び掛けていらっしゃいました。菅総理もそれを受けて、総合的に判断をして12月28日から中止をされたんだというふうに理解をしています。ただ中止をしまして2週間経っても感染拡大は残念ながら収まってはおりません。やはりこのエビデンスからいって、GOTOトラベルと感染拡大との有意な関連は見られないというのが、私は科学的な知見だと思っております。ただし、しっかりと市民のみなさんに安心してもらえる環境を作りながら、さまざまな施策に取り組んでいかなければならないと思っています。

※実際は、一括して質問して、一括して答弁をもらう形ですが、便宜上、一問一答の形にしています。

-大桑議員

 質問の機会を得ましたので、日本共産党金沢市議員団の一員として以下質問致します。
 まず、市立保育所のあり方についてお伺いいたします。昨年7月、本市子ども・子育て審議会の中で、市立保育所のあり方の検討が始まりました。老朽化の進む市立保育所の再整備や、職員の働き方改革についての調査審議が行われ、昨年12月末に基本方針が出されたところです。再整備については、原則は現地立替ですが、土砂災害警戒区域など、自然災害による危険区域や、危険な交通事情を抱える保育所については、移転も考慮することや、統廃合や民営化するという観点も加えられました。個別具体には、森本地区にある宮野保育所のあり方なども、検討するものとしています。危険な場所の保育所の移転は必要であり、早急に対策が求められるところです。移転調査検討費として、190万円が予算に計上されています。しかし、この市立保育所の整備にあたっては、統廃合や、民営化も踏まえての、検討となっていますが、具体的にどのように考えていらっしゃるのかお伺いいたします。

-山野市長
 市立保育所の再整備につきましては、原則現地での建て替えを基本としています。ただ、土砂災害警戒区域などにある保育所につきましては、児童の安全確保の観点から移転を含めた検討を行う必要があると考えています。今回、保育所の適正配置等を検討するための調査費をお諮りをしています。その調査結果を踏まえたうえで、順次、保育所ごとの整備計画を策定していきたいと考えています。

-大桑議員
 市長はこれまで議会の中で、わが党の質問に対し、公立保育所の役割について「市立保育所は一般的に統合保育の実施や、配慮を必要とする家庭の子どもの受け入れなど、セーフティネットとしての役割が求められている。民間施設が多い本市において、市立保育所が果たす役割は極めて大きい。また市立保育所での保育業務等を通じ、職員を継続的に育成することで児童相談所や幼児相談所における相談支援業務の他、幼児教育センターで行う幼児教育・保育の質のさらなる向上のための取り組みに対応できる人材の養成にも繋がっている」と、答えています。さらに、市立保育所のあり方検討の中では、これまではもちろんのこと、市立保育所としてのさらなる必要性、役割として、医療的ケアを必要とする児童への対応や、年度途中からの受け入れ態勢の充実などにも言及しています。このように市立保育所は、公立としての役割を重視して質を高めていくことを基本に、再整備をすすめるべきですがいかがでしょうか。市長のお考えをお尋ねします。

-山野市長
 個別整備計画の策定にあたりましては、公立保育所としての役割、さらには今後の少子化の影響、そしてまた金沢市はこれまでも民間も中心に保育所整備をしてきたという歴史的な経緯もあります。そういうことも踏まえながら、統廃合や民営化の可能性も踏まえ、幅広い視点から検討していきたいと考えています。

-大桑議員
 あり方検討会では保育士の働き方についても議論されています。市立保育所では、近年20代・30代の保育士の中途退職者が増えています。もともと、中堅層が少なく、定年で辞める人も出てくると、若い保育士に負担が増大し、結婚や出産を機に辞めるケースが多いとのことです。日々の業務をこなすだけでも精いっぱいにもかかわらず、書類作成などの事務作業も多く、残業が常態化していると言います。その原因はどこにあるのでしょうか。市立保育所の保育士配置において、非正規の割合が4割と高くなっていることにも由来するのではないでしょうか。まずは、正規保育士中心の配置に改善すべきですがいかがでしょうか。
 また、育休や病休などの代替えも、主に会計年度職員で補っている状況です。正規職員で補うべきですがいかがでしょうか。お伺いいたします。保育士には、保育の仕事のほかに事務処理や、行事の準備の時などは、特に、残業しなければならない実態があります。行事の準備等に時間がかかると、仕事を家に持ち帰りすることがあると聞いています。これは労働法制上、問題があります。保育士の働き方の改善をはかるべきだと思いますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。

-山野市長
 保育士の働き方の改善についてご意見をいただきました。保育士の職場定着に向けましては、生涯働ける魅力ある職場づくりが必要であると考えており、これまでも国基準を上回る保育士を配置するとともに、園庭の維持管理や保育用品の消毒などの周辺業務を担う保育支援者を配置するなど、職場環境の改善につとめてきました。明年度ですけれども、保育計画や記録作成の省略化・効率化を図るため、ICTを活用したモデル事業を2か所の市立保育所で実施いたしますほか、各種行事の準備や保育室の装飾など、業務過多につながる作業を見直すこととしています。私も毎年すべての市立保育所にお伺いをして、所長先生はじめ多くの方のご意見をお聞きしています。今回のコロナ禍におきましてほとんどがつらいことではありましたけれども、これまで園で行ってきたルーチン、当たり前のように行ってきたイベント行事等々を見直していく中で、新たな気づきもあったということもお聞きをしているところであります。そういう作業の見直しというのも改めて大切だというふうに感じました。

-松田総務局長
 市立保育所の保育士を正規職員中心とすべきではないか、また育児休業や病気休暇の代替職員は正規職員で補うべきではないかというお尋ねでございました。正規保育職員につきましては、近年想定することができない早期退職者等が増加傾向にあり、職員定数を下回っておりましたことから、採用試験の年齢要件を引き上げ、採用人数の見直しを行うなど、人材の確保に努めてきたところであります。また今回、育児休業中の職員など定数外とする職員の範囲を明確に条例で定める改正案をお諮りしておりまして、引き続き正規保育士の適正配置に取り組んでまいります。

-大桑議員
 子育てをしながら働き続けられる職場の環境づくりを、市が責任をもって進めていく必要があることを訴えて、次の質問に移ります。
 保育所の給食を民間へ外部委託する計画についてもお聞きいたします。本市の技能職における退職者不補充の方針により、正規調理技士を各園に配置できなくなるということで、検討がされています。保育所の給食は、安心安全を確保すること、また、幼少期における食育としても重要です。現在、調理技士さんたちは、「おいしい、これどうやって作ったの?お替り!」と無垢な心から発せられる言葉や感性に触れながら子どもとかかわり給食を作っています。また市立保育所は、外国籍の児童やアレルギー等で特別食対応が必要な児童に対しても、細かい対応を行っています。子どもたち一人一人に見合った食事を提供するためにも、外部委託はやめるべきと考えます。今回給食調理の外部委託については、細かい委託契約を結んで給食の質を低下させないようにするとのことですが、いちばんのネックは、調理する方を直接、市が選んで雇えないことにあります。さらに、長期にわたって同じ方が従事するかどうかの補償もありません。この点について、どのようにお考えでしょうか。正規調理技士の退職不補充を撤回して、正規の調理技士を雇うべきだと考えますがいかがでしょうか。

-山野市長
 調理の外部委託のことについてお尋ねがございました。本市では、民間活力の導入を図り良質な公共サービスを提供するため、可能な業務については随時外部委託化を進めているところであります。また、調理技師を含めた技能労務職員についても、職員組合と合意の上、退職者不補充を基本としており、新たな正規調理技師の雇用は考えてはいません。

-大桑議員
 次に子育てと教育の負担軽減についてお伺いいたします。新型コロナウイルス感染症の影響により、自粛生活が長期に渡り、子育て世帯の生活にも大きな影響が及んでいます。お土産屋さんに納品しているお菓子の製造会社に勤めている方は、お子さんが2人いらっしゃいます。会社が一時、売り上げが激減したものの、夏ぐらいに少し持ち直したとのことです。しかし、東京を含む緊急事態宣言が出てからまた仕事がなくなり自宅待機となりました。休業補償で生活はしていますが、コロナ前よりも収入は少なく、出費を抑えてはいるものの、教育関連で出ていくものは出ていくので大変ですと言っておられました。又、家で音楽教室を開いている方は「イベントがなくなり、演奏料収入がなくなった。支援策があればいいのだが当てはまる支援策がなく、コロナが早く収束してほしい」と言います。この方にはたくさんのお子さんがいらっしゃるため、収入が減っても出ていくお金が変わらず、大変だとのことです。とりわけ、学校での費用が大きな負担になっていると訴えておられました。収入が減っても子どもの教育や命を守るためにも、必要な施策について伺います。
 まずは、学校給食の無償化についてです。そもそも、学校給食については学校給食法で、「健康の保持増進」や「望ましい食習慣」、「学校生活を豊かにし社交性や協同の精神を養うこと」をはじめ、食生活が自然の恩恵の上に成り立っていることや、食に関わる人たちの様々な活動に支えられていることについての理解を深めることなど、目標が示されています。これらの目標は、教育の目的を実現するために達成されるよう努めなければならないとされ、学校給食が義務教育の一環として明確に位置づけられています。そして今、子どもの貧困問題にみられるように、子育て世帯の所得格差と教育にかかる費用の増大が、子どもの食生活にも大きな影響を与えています。給食は、子どもたちが栄養のバランスが良い食事ができる、大切なものです。給食費の保護者の負担は金沢の小学校で月約5000円、年間にすれば約5万円ぐらいであり、中学校では月約5900円、年間約6万円です。文部科学省の調査では、保護者が負担する義務教育費の4割を給食費が占め、重い負担となっているとの声もあります。給食費の負担軽減は、喫緊の課題です。今回、公会計化など徴収システムの効率化や条例で遅延損害金まで明記しようとしています。いまの子育て応援や給食費無償化の流れと逆行していると思いますがいかがでしょうか。事務負担の軽減を図るには無償化することが一番ではないでしょうか。また、この間、本市は、学校給食法第11条では、経費以外の学校給食に要する経費は学校給食を受ける児童又は生徒の保護者の負担とする」ということを受けて、無償化はしないと答弁してきました。しかし、それは「負担させなければならない」というものではありません。衆議院で、学校給食費の徴収に関しての質問に、「文部科学省としては、一部の地方公共団体において学校給食を無償としていることは承知しており、このような取り組みは児童生徒の保護者の経済的な負担の軽減を図るために行われているものと認識しているが、学校給食を無償とするか否かについては「各学校の設置者が判断すべきもの」と答弁がありました。よって、学校の設置者である市長、学校給食無償化に踏み切る判断を求めますがいかがでしょうか。

-山野市長
 学校給食無償化のことについてご提案をいただきました。学校給食法では、給食の実施に必要な経費のうち、保護者は人件費や施設整備費以外の経費を負担することになっています。ただ金沢市はこのうち、光熱水費についても負担をしているところでありまして、保護者にご負担をいただいているのは食材費のみとなっています。加えて、経済的な理由で就学が困難な場合は就学援助制度により給食費の全額を支援しており、現時点で学校給食費の無償化については考えてはおりません。

-野口教育長
 給食費の公会計化につきましてどのように考えているのかとのお尋ねにお答えいたします。今回の学校給食費の公会計化は、給食費の収納に係る教職員の負担を軽減し、教材研究や授業準備、また子供たちに向き合うなどの本務に専念する時間を確保するほか、学校給食費会計の一層の透明性を図ることによって安全・安心で美味しい学校給食を安定的に供給提供していくことを目的としていることをご理解いただきたいと思います。

-大桑議員
 さて、いよいよ4月からデジタル教育に伴い、学習用端末が小中学校に配布されます。導入時に巨額な費用がかかり、ランニングコストは全て本市の負担になることや全家庭でWi-Fi環境が整備されていない中、学びの格差が拡大してしまうことへの懸念があります。さらに、タブレット使用による子どものネット依存症や目などへの健康被害など様々な問題が指摘されています。そこで、学習用端末が配布されるにあたって、親御さんからは、あらたな家庭の負担はあるのか、という心配の声が、あがっています。負担はあるのかお伺いいたします。

-野口教育長
 1人1台の学習用端末の導入にあたって、新たな家庭の負担についてのお尋ねがございました。1人1台の学習用端末は公費で整備を行い、児童生徒へ貸与するものでありまして、各家庭が負担するものはございません。ただし、1人1台の学習用端末を家庭学習の中でインターネットに接続をし使用する際には、インターネット通信費が発生し、その場合は各家庭がご負担することになります。

-大桑議員
 コロナ禍ではオンライン授業が行われたところもありました。ご家庭にWi-Fi環境もパソコンやスマホもないご家庭は、ついていけないとの声を聴きます。家庭で端末を利用することになった場合、Wi-Fi環境のない家庭にはどう対応するのでしょうか、無償で貸し出しすべきだと思いますがいかがでしょうか。

-野口教育長
 Wi-Fi環境のないご家庭に対して、Wi-Fi機器を無料で貸し出すべきだと考えるがいかがかというお尋ねがございました。ネットワーク環境がないご家庭につきましては、各学校に一定数のモバイルルーターを整備しておりまして、要望があれば無償で貸し出すことになりますが、このモバイルルーターを使って学習用端末をインターネットに接続し、家庭学習の中で使用する場合でも、インターネット通信費は発生し、家庭がご負担することになります。

-大桑議員
 次に、子どもの医療費助成についてです。子どもの心身の健全な発達を促すため、いつでも、どこでも、医療費の心配なく安心して医療を受けられるようにすることが、今強く求められています。貧困のために子どもたちが医療を受けられないという事態を防がなければならなりません。子ども医療費助成制度の拡大は、市民からの要望や期待が広がり、本市では一部、負担はありますが、中学卒業までに拡大されてきました。さらなる拡充を市民は求めています。ぜんそくとアレルギーを持つお子さんがいる親御さんから、「内科の通院と薬がかかせない。高校に進学して、医療費負担が3割になると、治療をやめるか、通院の回数をへらすしかない」という声をお聞きしました。その方は、就学援助を支給されないぎりぎりの家計とのことです。今回の予算編成では、子どもの医療費無料化の拡充がありませんでした。県内で本市だけが、中学校卒業までということで、ほかの市町は18歳までとなり、本市は対象年齢の拡大が遅れています。18歳まで拡充すべきですがいかがでしょうか。併せて窓口の完全な無料も求めますがいかがですか。

-山野市長
 子どもの医療費助成のことについてお尋ねがございました。子育てしやすい環境を整備をしていくためには、子どもの医療費の助成だけではなくて様々な施策を組み合わせていくことが必要だというふうに考えていまして、施策の充実を図ってきているところであります。今般ご提案させていただいた予算の中でも御覧いただけるのではないかと思っていますし、これまでも様々な施策に取り組んでまいりました。子ども医療費の助成につきましては、安定した制度運営、適正な受診を確保するためにも、今のところ助成対象の拡大や窓口負担の無料化は考えてはおりません。

-大桑議員
 次に、介護士の就業支援についてお伺いいたします。3月2日付の新聞報道で、全国の介護施設の夜勤の実態についての日本医療労働組合連合会が行った調査の結果をまとめた記事がありました。それによれば、二交代制のシフトを採用している介護施設全国120施設のうち、94施設で夜勤職員の就業時間が16時間以上になっているとのことでした。十分な職員数を確保し、8時間勤務の3交代制を取ることができれば、長時間勤務を改善することはできますが、慢性的な人手不足のためにそれもかなわないとのことです。また記事によれば、夜勤の際は二人で50名の入居者のお世話をしていますが、入居者が救急搬送されれば一人が病院に付き添わねばならず、残る一人が朝まで対応せざるをえず、休憩も満足に取れないという実態紹介されていました。本市にある特別養護老人ホームでも夜勤は2交代制であり、仮眠の時間が十分とれない状態だと言います。介護士の離職防止を図る意味でも夜勤労働の問題改善は重要な課題です。特に小規模特養ホームでの夜勤の体制をとるのが大変だと言います。本市としてもこのような夜勤を含む勤務の実態調査をすべきだと思いますがいかがでしょうか

-山野市長
 新聞報道などでみられる介護夜勤のことについてお尋ねがございました。本市としての実態のことですけれども、介護施設等における夜勤につきましては、法令を遵守した勤務体制となるよう、事業者の指定や実地指導の際に各施設の状況を確認をし適正な労働環境の確保を図っているところであり、今後も指導を徹底していきたいというふうに考えています。

-大桑議員
 第8期介護保険の介護士に対する政策の内容と見通しについてお伺いいたします。計画では、介護職員の人材確保についても掲げています。県内で2025年に必要となる介護職員数は23000人としています。介護士を増やすにはどのような施策の計画があるのかお伺いいたします。
 そして、今回、計画ではあらたにUJIターンした方への補助が創設されましたが、期待できるのでしょうか。この施策は、保育士確保で先に実施していましたが、どれくらいの実績があり、介護士の場合はどれくらいを目標にしているのか見解を伺います。

-山野市長
 第8期介護計画の中身のことについて何点かお尋ねがございました。まず、不足する介護士をどうやって増やしていく計画なのかということです。介護職員の確保につきましては、これまでも介護職員の情報交換の場であるケアワーカーカフェの開催など、働きやすい職場環境の整備に取り組んできたところであります。さらに、今般取りまとめた第8期介護保険事業計画に基づき、明年度予算に研修や資格取得等の費用を助成する介護職員キャリアアップ支援事業や、県外から市内に転入し介護職員として就業した方に対しまして転居費用等を助成するUJIターン介護職員就業支援事業の創設をお諮りしておりまして、これらの取り組みを通じ多様な人材の参入を促進し、介護職員の確保・定着を図っています。
 今ほど申し上げましたUJIターン就業支援制度のことについてお尋ねがございました。この事業につきましては、県外で開催される就職セミナー、本市の移住ポータルサイトなど、SNS等の様々な手段を使いながら、本市の魅力とともに積極的にPRをしていきたいと考えています。そうすることによって、県外で資格を取得した学生さん、県外在住の有資格者を本市に呼び込み、喫緊の課題である介護人材不足の解消を図っていきたいと考えています。

-高柳福祉局長
 介護士のUJIターン就業支援制度の創設に関係しまして、保育士のUJIターンの就業支援施策の実施についてのお尋ねがございましたのでお答えします。この保育士のUJIターンの就業支援制度は令和2年度の創設でございまして、主に4月からの採用に向けてこの補助については申請がなされるものと考えております。現在のところ実際に補助決定をいたしましたのは2件で、今度の4月の採用ということに向けまして10件程度の申請を見込んでいるところでございます。ですので介護士の方につきましてもこの制度は利用できますように周知に努め、介護士確保に資することができるよう努めていきたいと考えています。

-大桑議員
 介護現場の人手不足の解消は、待ったなしの課題です。本市が人材を確保するという計画を立てているのですから、責任を持つ必要があります。かねてから言われているとおり、介護職員が不足している最も大きな要因は、過酷な現場であるにも関わらず、他業種に比べて月、10万円も賃金が低くおさえられていることです。これまでの対処法ではなく、賃金の引上げを行うことが必要です。市として独自の賃金引上げなど処遇改善をすべきだとおもいますがいかがでしょうか。

-山野市長
 市独自の処遇改善策のことについてご提案をいただきました。介護職員の処遇改善につきましてはこれまでも国が介護報酬の中で必要な措置を講じてきておりまして、今回の介護報酬の改定においても国は引き上げを行い、介護職員の定着促進等やキャリアアップを推進する観点から、新たな加算も設けたところであります。本市としてはこうした国の制度を周知をし、介護職員の処遇改善を図るとともに、先程申し上げましたケアワーカーカフェ等を通じて現場の声もお聞きをしながら、引き続き職場環境の改善に取り組んでまいります。

追加質問

-大桑議員
 先程、市長から学校給食の回答をいただきました。学校給食の無償化については自治体の判断で実施できるということになっております。今コロナ禍において経済的にも大変な家庭が多くなっている中で、年間5万円を上回る給食費の負担というのがすごく重く感じるという家庭がたくさんあります。大阪市において、これは新型コロナウイルスの感染を受けての経済対策ということでしたが、2020年度、それから2021年度も、市立小中学校全部の給食費無償化となりました。そこでやはり、市長が提案理由説明の中でも少子高齢化が進む中にあって本市が持続的に発信していくためにも安心して子供を産み育てられる環境を作っていくといわれました。であるならば、やはりこの給食費、これは材料費だけもらっているからという感じではなくて、もう少しお考えになって公的な援助があればよいのではないかと思います。今一度お伺いいたします。

-山野市長
 今ほどの答弁の繰り返しになるかもしれませんが、金沢市といたしましては独自に光熱水費の負担もさせていただいているところであります。それに加えまして、今年度には加賀野菜等々に親しんで、食育の観点から工夫をさせていただいているところでもありますし、来年度以降もそれを充実させていきたいというふうに思っています。今のところ給食費の無償化は考えておりません。

-森尾議員
 市長に再度、今の学校給食の無償化の問題について伺っておきたいと思います。今日的な状況から、この学校給食の無償化は積極的な意義があるというふうに考えています。それは2つあります。1つは大桑議員が指摘したように子供と教育を巡る環境があります。コロナ禍の問題の影響もあります。その点は具体的に大桑議員が指摘をされました。この点での、教育は無償化を原則とするという義務教育の内容を積極的に施策に生かしていくという意味で、今日的な意義が1つあると思うんです。それからもう1つは、事務の煩雑さをなくしていくという点で、無償化をすれば教職員の負担は軽減されますし、新たなシステムなんていうのは要らないんですよ。私はそういう意味で、この学校給食の無償化は今日的に2つの点でも積極的な意義があると考えています。政府もこの対策については各地方自治体の判断だということを示しているんです。であるならば、この学校給食の無償化は積極的な意義があるというふうに考えていますが、その点では市長はどう考えるか伺っておきたいと思います。

-山野市長
 学校給食、学校での給食ですから教育的な側面も私はあるというふうに思っています。そういう意味では、申し訳ないこれも繰り返しになりますけれども、食育という観点からも大切なものだというふうに思っていまして、一定のご負担をいただきながら食文化の魅力というものも伝えていくことも、金沢市が行う学校給食の大切な役割のひとつだというふうに思っております。

※実際は、一括して質問して、一括して答弁をもらう形ですが、便宜上、一問一答の形にしています。

-森尾議員
 質問に先立ち、新型コロナ感染症によって亡くなられた方々、現在も闘病を続けておられる方々にお悔やみとお見舞いを申し上げます。そして、日夜奮闘されている医療・介護、福祉従事者の方々に深い感謝を表明いたします。私は、日本共産党市議員団を代表して、以下質問を行います。
 最初の質問は、新型コロナ感染症対策についてです。新型コロナ感染症の拡大が全国に広がり、医療・介護分野やくらしと営業に深刻な影響をもたらしています。こうした中で、今、最も必要とされる一つが政治への信頼ですが、これを壊す不祥事と発言が相次でいます。菅首相の長男が関係した総務省幹部接待問題です。放送に続き、通信分野でも起こっています。農水省では、鶏卵大手企業と元大臣を含めた幹部職員が関係した贈収賄事件が起こっています。こうした忖度政治や官僚を巻き込んだ利権政治の実態に国民の怒りが沸き起こっています。また、コロナ感染の緊急事態宣言が出されているさなか、自民・公明両党幹部による銀座クラブ会食問題が起こり、河合元法務大臣と妻・案里前参議院議員の大型買収事件については、自民党本部からの1億5千万円の資金が渡された問題が、全く解明されていません。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森前会長の女性を蔑視した発言に対し、国内外から厳しい批判があいつぎました。会長辞任だけでは解決したわけではありません。ジェンダー平等を求める世論が広がり、日本社会全体に問題が提起されています。市長!政治と政治家への信頼について、率直な見解を伺いたいと思います。
 新型コロナ感染症対策の第一は、ワクチン接種についてです。市民からは「いったい、いつから、どこでワクチン接種ができるようになるのか」「果たして安全なのか」との意見が相次いでいます。市長の答弁も、先の緊急議会で、みずから「4月から」と述べていました。現段階で、政府は高齢者向けのワクチンを「6月配送」と述べています。3600万人の高齢者と470万人の医療従事者、併せて4070万人分のワクチンを確保し、接種するには、19か月かかってしまうのではないかとの事態も予想されています。市長!現時点で、本市において、ワクチン接種は、いつ、どのように行われるのか明らかにしていただきたいと思います。合わせ、市民に対して、正確に情報発信をどのように行うのか。明快な答弁を求めるものです。

-山野市長
 ワクチン接種計画の遅れのことについてであります。1月8日に私は金沢市で実施本部を立ち上げたいと記者会見でも申し上げました。その段階では、これまで国の情報を承りまして3月上旬には高齢者に接種券・クーポン券をお送りして、下旬に接種というふうに申し上げました。それ以降国の方から様々な情報をいただきながら、確かに森尾議員からご指摘がありましたようにそのときに比べれば遅れということになるかというふうに思っています。今現在ですけれども、国の示す計画におきましては4月中旬から65歳以上の高齢者への接種を開始し、7月以降一般の方々への接種を開始する見込みとなっています。一般の方々への接種にあたりましては、基礎疾患のある方及び高齢者施設等の従事者を優先して接種することとなっています。本市といたしましては国の計画に基づいて接種を実施できるよう準備を進めていきます。実施方法や注意事項に関する情報につきましては、接種対象者あての接種券に同封する説明書や、コールセンターでの問い合わせの対応、またホームページ等々でも発信をしていくことによって、市民への周知に努めてまいります。

-森尾議員
 本市はワクチン接種について、市内医療機関にお願いするとの方針です。医療現場は、日常診療に加え、ワクチン接種が加わるとなると大変です。どのような支援策を考えておられるのか伺います。国は、ワクチン接種にかかわる費用については、全額対応すると表明しています。医療機関へのワクチン接種にかかわる費用について、現場からの要望にこたえ、適切な対応が求められます。見解を伺います。

-山野市長
 住民接種の費用のことについてお尋ねがございました。国においては直接的な接種委託費を負担することに加え、接種を進めるために自治体が行う体制整備費用については補助金交付の対象とする旨を示しています。本市ではこの補助金を活用し、医療機関におけるワクチン管理費用を支援するとともに、各医療機関へのワクチン配送体制を整備するほか、接種予約を管理するためのアプリを導入するなどして、接種を行う医療機関の負担軽減を図ることとしています。引き続き、医師会とも協議をしながら医療機関での接種が円滑に進められるよう、本市としても支援策を講じてまいります。

-森尾議員
 第二に、検査体制の拡充についてです。無症状の感染者を把握し、市中感染の実態をつかむことが大切になっています。そのためには、PCR検査の拡大・充実が求められます。本市は、片町地区などでの接待を伴う飲食店など780軒を対象に無料のPCR検査を実施が行われました。周辺の住民からは、道路一本隔てて、対象区域から外れ、検査も受けられない、財政支援も受けられないというのは、あまりにもひどい。との声が出されました。また、実施時期が遅れたのではないか。対象範囲が適切だったのか。書類だけでなく、市から訪問して検査実施を呼びかけるべきでなかったのか。など指摘があります。今回の取り組みから教訓とすべき点について、市長に伺います。

-山野市長
 片町地区における一斉検査のその取り組みからの教訓であります。2月17日にこれを行うときの記者会見、そして3月に入ってからまとめた記者会見も行いました。そのときにも私は申し上げましたけれども、この検査の直接的な目的は2つある、『片町』という表現が多く出ていますけれども、多くのお店では可能な限りの予防対策を取りながらされていらっしゃる、いわゆる風評被害で大変厳しい経営を強いられている、このPCR検査を通して私はその風評被害が払しょくできる一路になればという思いが1つ。もう1つは県と連携をして行うことを挙げさせていただきました。県の方でも時短要請、支援金の支給をお決めいただきました。この2つの目的を申し上げさせていただきました。少しでも実効性のあるものにするためにも、記者会見も行いました。2回封書でも案内を行いました。6割を超える店舗の申し込みを受け、啓発の意味でも私は一定の効果があったというふうに思っています。20代の方が少ないのではないかというご意見もお聞きをしております。ただこの案内のところにも1月の下旬から2月18日まで、この間クラスターが多く発生しましたけれども、多くの方々、488人であったと思いますけれども、すでに検査を受けておられます。20代の方が多かったというふうに県の方の発表でもありました。多くの方がその期間でも受けていらっしゃいます。やはりそんなことも含めて私は啓発の意味でも一定の効果があったというふうに思っています。必要な時期に適切な方法で実施することの重要性、そして県との連携もしっかりするということで、様々な施策を行うときには、その施策の直接的な目的を明確にして行うことが大切であるということも、この検査の中での教訓として感じたところでもあります。

-森尾議員
 元日本がん学会会長の黒木登志夫岐阜大学学長は、次のように述べています。「感染者が減ったから検査を減らすと言うように手を抜いたら再拡大につながります。医療、介護施設への定期的検査は、第一に行うべきです」と提言しています。市長!全国各地で一定規模でのPCR検査が実施され、県内の自治体でも、検査を実施する場合の支援策が打ち出されています。本市として、医療機関と高齢者施設などの職員や入院・入所者に対する一斉・定期的なPCR検査を実施する考えはないか。伺うものです。

-山野市長
 医療機関や高齢者施設の職員、入院者・入所者に対して一斉に定期的なPCR検査を行うということをご提案いただきました。そういうご意見をおっしゃる方もいらっしゃるようではありますけれども、様々なご議論があることも事実であります。私としましてはこれまでも県と連携をし、医療機関や高齢者施設等で感染が発生した場合、幅広に検査を実施してきました。安心は決してできる状態ではありませんけれども感染が落ち着きつつある中でもあります。一斉に定期的な検査を実施することは考えてはおりません。

-森尾議員
 第三に、保健所と医療機関の体制強化です。保健所の人員体制の強化として保健師1人、事務1人となっています。もともと保健師の定数が少ないことから抜本的強化が必要です。さらに、医療機関への支援策として市内の全ての医療機関に対して、財政的支援を行うことが求められています。市長の見解を伺います。

-山野市長
 保健所の人員体制の抜本的な強化が必要ではないかという趣旨のご提案であります。令和2年度中に保健師を3名増員いたしました。感染拡大の状況に応じ、保健局内や他部局から保健師や事務職等を派遣し、事務従事でサポートをしてきたところでもあります。保健所内の業務の見直し等を実施し、職員の負担の軽減を図ってきたところであります。今後とも事務等が逼迫することがないように必要な対応をしていきたいと考えています。
 医療機関も大変な状態ということはよく理解をしているところでもあります。医療機関への経営支援につきましては、全国的な課題でもありますことから、一義的には国が対応するものだというふうに考えています。市長会を通じてそのことも強く申し上げて行きたいと考えています。

-森尾議員
 この項の質問の最後に、補償とくらしへの支援についてです。コロナ禍による市民生活と営業への影響は、深刻です。雇用と営業を守るためには、持続化給付金や家賃支援給付金など一回限りの支援とせず、再度の支援が必要です。また、国民生活を守る上で、1人10万円の支給を求める声が高まっています。先日、わが党をはじめ、野党3党が共同して、法案を国会に提出しました。与党からも要望が出されるなどその要望が広がっています。本市とし、この実施を国に求める考えはないか。見解を伺います。
 また、本市が打ち出した支援策について、業種を特定するのではなく、市内の全ての事業者に対し、事業規模に応じた支援策を行うよう求めるものです。
市長の見解伺います。

-山野市長
 住民非課税世帯等を対象に1人あたり10万円を給付する法案が国会に提出をされたということであります。新型コロナウイルス感染症対策につきましては、政府において切れ目のない政策が補正予算等を通じて講じられてきていると考えています。ご指摘の法案については現在国会で審議中とお聞きをしておりまして、今後の国会における議論を注視していきたいと考えています。
 緊急議会におきまして、飲食業者・宿泊業者に対する支援をさせていただきました。市内すべての事業者に対する支援が必要ではないかということであります。先程医療機関の支援の時にも申し上げましたが、多くの事業者がやはり厳しい経営状況であるということは理解しているところであります。ただこれはやはり金沢・石川だけが特別だというわけではありません。全国的に同様の状態であると思っておりますので、持続化給付金のように一義的には国等が対応すべきものであると思っています。市としては、市としてなしうる限りの支援策を講じてきておりますので、ご理解をいただければというふうに思っています。

-森尾議員
 質問の第二に、本市新年度予算についてです。
 コロナ禍の下で、地方自治体のあり方があらためて問われています。振り返ってみると「平成の大合併」により、全国の自治体数が3200から1700へ大幅に減り、地方自治の力を弱め、住民サービスが隅々まで行き渡らず、災害にも機敏な対応ができにくくなりました。保健所の体制も大幅に弱められました。29年前、全国で852か所あったものが469か所と半分になりました。国立・公立などの公的病院は、この間1822か所から1524か所へと300か所も減らされました。その上、さらに440か所もの統廃合を打ち出しています。公務員の削減がすすめられ、地方公務員数は、この間320万人から270万人へと50万人も減らされました。こうした地方行革の名で行われてきたことが、コロナ危機の下で、深刻な影響をもたらしています。地方自治体は、住民の福祉向上をめざすことがその本来の役割であり、今こそ、その力を発揮しなければなりません。本市の新年度予算を見てみると市税収入が対前年度に比べ、30%減少・57億円の減収となっています。コロナ禍の下で市民生活と地場産業に深刻な影響をもたらしていることを示しています。今後、感染予防対策を優先し、社会的弱者支援など福祉施策の強化、地場産業への支援強化が重要となっています。そして、一般会計総額の確保・拡充が必要です。
 そこで、市長に伺います。本市の市民生活と地場産業の現状をどのように把握し、本市新年度予算編成を行ったのかお聞きいたします。具体的に伺います。保育料と保育士の待遇改善についてです。国は、保育料の無償化を打ち出し、実施されました。これを受けて、山形県では、0歳児から2歳児までの保育料について、年収400万円未満の世帯までを軽減対象とする対策を打ち出しました。そこで、本市の第一子の保育料について、C階層を無料に、D階層の保育料半額をめざし、当面D階層1から5までを半額にすることを提案します。必要な財源は、8600万円です。
 併せて、保育士の処遇改善についてです。命を守り、未来の子を育てるにふさわしい賃金とはなっていません。東京都保育士実態調査によると退職意向者の理由として第一に挙げたのが、「給料が低い」68.7%とのことです。保育士の賃金は、働く全職種の平均に比べ、月額で10万円から15万円低くなっています。保育士のパート化や短時間勤務の保育士導入が進められてきています。本市独自に保育士の処遇改善が求められます。見解を伺います。

-山野市長
 保育料の引き下げのことについて、他県では0歳から2歳児の保育料を段階的に無償化する動きがある、本市も考えるべきではないかということでありました。本市におきましても子育て世帯の経済的負担を軽減するため、保育料を国の徴収基準額より低く設定するとともに、23年連続で据え置くこととしています。さらに今回、保護者の所得ときょうだい同時入所に係る要件を撤廃をし、第2子を半額、第3子以降を無料とする負担軽減制度の拡充をお諮りをしているところでありますので、まずは議員各位にお認めをいただきまして、着実なこの実施に取り組んでまいりたいというふうに思っています。これ以上の引き下げは考えてはいません。
 保育士の処遇改善のことについてお尋ねがございました。国ではこれまで保育士の給与水準の改善を図るため、平成25年度以降で約14%の処遇改善を行うとともに、中堅保育士の技能・経験に応じた処遇改善を実施しています。本市ではUJIターン希望者への転居費用・宿舎借り上げに対する支援を行うとともに、国基準を上回る保育士の配置に加え、感染症にかかる周辺業務を担う保育支援者の配置等を支援しており、今のところ本市独自の新たな処遇改善は考えてはいません。

-森尾議員
 国民健康保険料についてです。本市の加入者は、5万8千世帯です。保険料を一世帯あたり、年間1万円引き下げることを提案します。必要な財源は、約6億円です。また、18歳までの子ども一人当たりに均等割の保険料が実施されています。本市では、6500人です。これを無くすことを提案します。必要な財源は、1億7千万円です。基金残高が25億9千万円あることから、これを活用すれば、可能です。
 介護保険料についてです。本市の65歳以上の方を対象とする保険料は、所得に応じて13段階となっています。新年度から始まる3か年間の第8期介護計画では、基準となる保険料・月額6590円が示されました。この保険料を一人、年間1万円引き下げることを提案します。必要な財源は、12億円です。基金残高23億円を活用することを検討していただきたいと思います。市長から見解を求めたいと思います。

-山野市長
 国民健康保険料の引き下げのこと、さらには18歳までの子どもの均等割り保険料の廃止のことについてお触れでした。明年度から保険料率については県から示された標準保険料率に準拠しつつ、市民生活への影響に配慮をし、財政調整基金の取り崩し等により引き下げを行うこととしました。基金は保険料の引き上げが必要となった場合などの負担緩和財源として効果的な活用を図っていくこととしており、さらなる保険料の引き下げのために活用することは考えてはいません。子どもの均等割り保険料については令和4年度より少子化対策の観点から、国と地方の取り組みとして未就学児を対象に均等割り額の5割を軽減する制度が創設される予定でありますことから、この制度に基づいて支援をしていきたいと考えています。
 介護保険料の引き下げについてご提案をいただきました。今般取りまとめた、介護保険事業計画において、高齢者人口は引き続き増加傾向にあり、団塊の世代の方々が75歳以上となる次期計画期間中のサービス給付費はさらに増加すると推計をしています。仮に基金を取り崩して1年間に限って保険料を引き下げたとしても、次期の保険料の引き上げ額が大きくなるものと想定されますことから、これを緩和するため今回は保険料を据え置きとし、引き下げは考えてはいません。

-森尾議員
 この項の最後に、不要不急の事業を見直し、市政運営の転換を求めます。
 新しいサッカー場の建設です。現在あるサッカー場が使用されている中、現在地改築の方針が、敷地内にある少年サッカー場の場所に移転・新築する方針へと変わりました。その事業費は、当初75億円でした。ところが、新年度予算では、80億円となっています。さらに、現在の少年向けのサッカー場を移転する費用は、25億円程度としています。全体として、100億円をさらに上回る財政規模となろうとしています。今、こうした新しいサッカー場の建設は必要でしょうか。市長から説明を求めたいと思います。

-山野市長
 サッカー場の再整備につきましてご意見がございました。サッカー場の施設内や施設周辺におもてなし空間を確保するほか、観客席を屋根付きとするJリーグのスタジアム基準に対応する必要も生じたことから、スポーツ推進審議会での審議を得て計画を変更したものであります。

-坪田都市整備局長
 新しいサッカー場本体工事費についてお答えいたします。当初、金沢プールを建設したときの土質データを参考に、杭の本数などの建物基礎の使用を想定しておりましたが、今年度サッカー場の建設場所で土質調査を実施した結果、想定以上に地盤が悪く、当初より長い杭が必要となり、加えてアフターコロナ対策などを考慮し、可能な限り歩行空間を確保することによって本体工事費を増額したものでございます。

-森尾議員
 歌劇座の新築や移転をめぐる問題です。市長は、歌劇座周辺に、コンベンションホールの機能を備えたいと表明したかと思えば、今度は、オペラを上演する規模にしたい。そして、今度は、移転・新築として、日銀跡地が候補となるなど情報発信が相次いでいます。市長は、歌劇座の役割と今後の方向について、どのように考えているのか。市民と議会に説明が求められます。見解を伺うものです。

-山野市長
 歌劇座のことについて、役割・今後の方向性についてお尋ねがございました。建設されてから半世紀以上に渡りまして県内最大規模のホールとして観劇や発表の場として市民に親しまれ、芸術・文化に触れる機会を創出してきました。このような施設は本市にとって、芸術・文化の面からいってもまちづくりの面からいっても重要である一方、現施設の老朽化が進んでいることに鑑み、中長期的な視点から歌劇座の建て替えにかかる検討については必要であると考えています。

-森尾議員
 質問の最後に、本市ガス事業・発電事業譲渡方針についてです。
 この二つの事業譲渡の優先交渉権者が決定したことが明らかにされました。その発表の仕方も、内容も大変驚きました。この優先交渉権者の選考過程は、一切非公開でした。対応する本市議会の常任委員会にも内容の報告はなく、密室で進行しました。そして突然、2月26日午後、一枚のペーパーで報道提供され、私どもにも知ることとなりました。3月1日、本議会にて市長から提案理由の説明が行われました。その中では、優先交渉権者を決定したことだけで、文書にするとわずか4行でした。本市ガス事業・発電事業は、二つ共に100年間にのぼる歴史をもち、本市の誇るべき事業であり市民の財産です。今回、この二つの事業を売却するとして、優先交渉権者が明らかにされました。市長!自ら記者会見を行うなど、市民と議会にしっかり、説明する必要があるのではありませんか。市政の歴史を振り返っても、重大な決定となる事柄でもあり、市長としての説明責任が問われます。説明を求めるものです。本市議会は、この一年間特別委員会を設け、様々な角度から検討し、意見を交わしてきました。それだけに、今回の決定について議会に対し、しっかりした説明を求めるものです。
 第2に、この二つの事業譲渡方針が、市民の理解と合意を得ていないことです。したがって、本市は、この5月に会社の設立、事業譲渡仮契約の締結、そして来年4月には民間による事業開始との方針を打ち出していますが、この方針をいったん中止することを求めるものです。見解を伺います。
 第3に、今回の優先交渉権者による提案内容にも大変驚き、唖然としました。今回の提案内容によると本市ガス事業・発電事業を300億円で北陸電力、東邦ガスを中心とする民間企業に売却するというものです。北陸電力は、北陸地方を代表する大企業です。東邦ガスは、名古屋経済界の有力企業で、愛知、岐阜、三重県で、50市25町1村を範囲にガス事業を行っています。なぜ、こうした大企業に売り渡すのか。説明が求められます。
 市長は、当初本市ガス事業・発電事業のあり方を検討するとしていました。そして「あり方検討委員会」を立ち上げ、実質3回の審議を経て、「二つの事業を株式会社に譲渡する」との答申を経て、これを本市の方針としました。今回の内容では、北陸を代表する大企業と中部圏を代表する大企業を中心とする民間企業に売却するというものです。あり方を検討するとしたはずが、大企業に売却することを打ち出しました。
 地方公営企業法では、その目的に「地方自治の発達に資する」とし、経営の基本原則について「公共の福祉を増進するように運営されなければならない」としています。 市長も、公営企業管理者もこうした立場に立ち、本市公営事業を運営しなければなりません。本市ガス事業・発電事業を大企業に売却するなどあってはなりません。その権限も与えられていません。説明を求めたいと思います。
 第4に、譲渡価格についてです。今回、優先交渉権者が示した譲渡価格は300億円です。本市の募集要項では、最低譲渡価格186億円以上としました。これは、資産、負債について帳簿に記載されている帳簿価格すなわち簿価との説明でした。一方、民間に委託した調査報告書の中では、発電事業の事業評価は、472億円から1098億円に評価があがるとしています。あまりにも開きがありすぎます。1000億円以上の事業価値があるものを300億円で売却するとしたら、含み利益として、700億円にのぼる利益を大企業にもたらす事となります。本市のガス事業は10年連続の黒字で、単年度10億円の利益となり、平成22年度・2010年度、120億円の起債残高が、今年度末には、75億円に減少しています。発電事業は毎年1億円から3億円の黒字となり、起債残高はゼロです。これだけの優良事業を売却する必要があるのですか。納得できる説明を求めます。
 第5に、出資構成についてです。代表企業の北陸電力が48.0%、構成員の東邦ガスが43.0%、北国銀行と北国新聞が共に、2.0%、松村物産と小松ガスが共に1.0%、そして、本市が3.0%との提案となっています。新しい会社は、北陸電力と東邦ガスが事実上運営することとなります。本市は3%ですから、ほとんど関与する余地はありません。これまで市民に対して公営事業者として果たしてきた役割と責任を投げ捨て責任放棄とも言えるものです。市民に対して説明がつかないではありませんか。市長!売却して、後はどのようになっても本市は、知りませんというのはあまりにも無責任と言わざるを得ません。説明を求めるものです。

-山野市長
 ガス事業・発電事業譲渡方針について何点かお尋ねがございました。募集要項では最優秀提案者の選定、優先交渉権者の決定を令和3年2月から3月に行うとしており、2月18日開催の第6回選定委員会での審査結果に基づき、庁内手続きを得て優先交渉権者を決定したことから、速やかに公表したものであります。今後円滑な事業譲渡に向けて基本協定の締結に係る協議を進めていくことになります。
 事業譲渡に向けた手続き、さらには2つの大企業を中心とする企業グループへの売却でいいのかという問題提起をいただきました。ガス発電事業の譲渡につきましては、これまでもあり方検討会や譲渡先選定委員会の検討状況を随時議会へ報告をし、ホームページに公表をしてきたところであります。昨年度実施しましたパブリックコメントの際には、都市ガス・簡易ガスすべてのお客様に対しダイレクトメールを送付をし、幅広い意見募集に努めてきたところであります。優先交渉権者は過般実施した公募型プロポーザルにおける譲渡先選定委員会の審査結果に基づき決定したものであり、今後提案概要について議会への報告、ホームページでの掲載のほか、5月には市民や事業者向けに市主催の説明会を開催をし、提案のあった料金・サービスの内容等を広く周知していきたいと考えています。
 事業価値、最低譲渡価格との大きな開きのことについてどのように考えるかということでありました。ご指摘のコンサルタント会社の調査報告書に示された事業価値は、複数行った資産のうち売電価格の上昇を前提として試算された最大値であり、様々な電力取引市場の新設が本市の売電価格に及ぼす影響の見通しが立たないことなど、将来の不確実性が高いことを前提に試算されたものと企業局から報告を受けています。また募集要項に定めた最低譲渡価格もつきましては、複数の方法により算出された事業価値の中から最も客観性の高い簿価によることが適当であるとの譲渡先選定委員会の審議結果に基づき設定したものであります。この先の譲受希望価格は、優先交渉権者となった企業グループにおいて総合的に判断されたものと受け止めています。

-森尾議員
 本市公営企業管理者に伺います。
 昨年の決算委員会で、2018年と2020年の民間に委託した調査報告書が明るみにされました。その中で、一昨年11月から昨年2月にかけて10社の有力ガス・電力会社を本市企業局幹部が訪問していたことが記載されていました。決算の書類審査において事実を確認しました。その中に、一昨年の11月28日今回の優先交渉権者の構成員となる企業を訪問しています。この訪問の後、10か月後になる昨年の10月に募集要項と最低譲渡価格が公表され、募集が始まりました。まさに事前交渉とも言えるもので、その内容が募集要項・最低譲渡価格となったとすると公正・公平な募集が行われたと言えますか。説明を求めるものです。
 第6に、職員の派遣についてです。優先交渉権者の提案によると2022年81人、2023年55人、2024年29人の本市職員の派遣を予定するとしています。この派遣は民間企業への派遣ですから、本市職員を退職するこことなります。今回の売却は、職員の退職派遣を行い実施するものとなっています。市民のために働くという高い使命感を持って本市職員となったはずが、いったん退職して派遣されることとなります。派遣期間は、3年までとしており、本市職員として戻ることが出来るとされていますが、戻ってきても元の職場はありません。まさに片道切符ではありませんか。市長はかねがね本市職員を守ると述べ、私の使命だとも言ってきました。このような退職派遣は、辞めるべきではありませんか。見解を伺います。

-平嶋公営企業管理者
 事業譲渡につきまして数点お尋ねがございました。まず市の出資比率3%についてでございます。譲渡先選定委員会におきましては、両事業に対する国の厳しい監督体制を踏まえまして、市の関与について出資条件と契約条件との組み合わせによることが適切とされたところでございます。具体的には市の出資を3%以上10%未満とし、会計帳簿閲覧謄写請求権を担保するとともに、経営状況確認の義務付けを事業譲渡契約書に明文化することによりまして、経理や経営計画、事業実績などの詳細な把握が可能となります。またこの度の優先交渉権者からは市との情報連絡会を開催をし、経営体制や法令順守、保安措置等の状況について開示することも提案されているところであります。
 次に、昨年度の企業への訪問調査の件でご指摘がございました。このご指摘の調査は、昨年度のあり方委員会からの答申を踏まえまして、市として譲渡方針を検討するにあたって、すでに民間譲渡した他都市において実施をされておりましたヒアリング調査も参考にしながら、エネルギー事業者10社を訪問し、公募に対する参加意欲や応募要件等について調査するため実施をしたものでございます。
 次に、職員の退職派遣についてお答えをいたします。株式会社への派遣につきましては、公益的法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律におきまして、市への復職を前提とした退職派遣であること、派遣期間は3年以内であることなどが定められておりまして、加えて国の通知では勤務条件をはじめとする身分取り扱いなどについて不利にならないように配慮し、職員に対しては十分な説明を行うことが適当であること、また任命権者の要請に応じた職員の意思に基づく退職であることなどが示されております。引き続きこれらのことを職員に説明していきますとともに、優先交渉権者と円滑な譲渡に向けた協議を進めてまいります。

-森尾議員
 最後に、今回とは異なる別の選択があると言うことです。この二つの事業を売却するのではなく、本市公営事業として未来ある事業を担っていく道です。そのことは、本市企業局自身が明らかにした方向です。2016年本市企業局は、今後10年間の経営戦略を明らかにしました。その中で「本市企業局は、ガス、水道、公共下水道、発電、工業用水道という市民生活や産業を支える『水』と『エネルギー』を総合的に担う総合ライフライン事業者であり、これらの適切な経営により市民に貢献していく責務がある」と述べています。ガス事業は、安全・安心のエネルギーとして市民に供給しています。発電事業は、様々な困難を乗り越え、100年間にわたって事業を行い、全国唯一の市営事業として誇るべき事業です。これから、クリーンなエネルギーとして未来ある事業の展開が可能です。市長!今一度立ち止まり、この二つの事業について、未来ある事業の展開を検討し、市営事業として継続していく道を選択するよう求めます。

-山野市長
 5つの事業を担う総合ライフライン事業として発展させることも考えるべきではないかというお話でありました。国の制度改正により、制度が変わったということをまずはご理解をいただきたいと思います。電力・ガスを合わせた総合エネルギー市場へ市場の形態が変化しているということ、さらには人口減少、地球温暖化など事業を取り巻く環境も大きく変化しているということ、将来にわたり市民に対し安全・安心で安定したエネルギー供給を確保するとともに、速やかに市民がエネルギー自由化の恩恵を享受できる環境を創出することが重要と考え、事業譲渡を決断したものであり、令和4年4月1日の譲渡に向けて手続きを進めてまいります。

再質問)

-森尾議員
 市長に再度伺いたいと思います。長野県が県営水力発電所を中部電力に譲渡する計画を中止しました。再生可能エネルギー活用で健全な経営は可能だと判断して、引き続き公営事業として継続するということを打ち出したわけです。京都大学講師の中山琢夫氏が、京都大学大学院の再生可能エネルギー経済講座の中で次のように述べています。「金沢市企業局は、全国の公営企業電気事業者の中で唯一の市営電気事業者であるとして、5つの発電所は戦後の公営電気復元運動の中で北陸電力から金沢市が勝ち取った犀川総合開発事業の一環として建設されたものである。柔軟かつ制御可能な再生可能エネルギー源である水力発電所を、易々と民間事業者に譲渡するとすれば、筆者にとっては驚きである」と、こう述べています。改めて市長、いったいなぜ、こうした発電事業をガス事業とセットで大企業に売却しなければならないのか。市民の理解を得ていないと思うんです。一度立ち止まって検討する考えはありませんか。伺います。

-山野市長
 長野県の事例を詳しく把握しているものではありません。大学の先生のご意見も、今森尾議員から拝聴いたししました。様々な事例はあるかと思いますけれども、先程来答弁の中でも申し上げましたように、制度が変わりました。やはり公が発電事業を持つという大切な視点は地産地消という視点であるというふうに思っています。長野県の事例は把握しているものではありませんけれども、やはりその視点からいって、すでに北陸電力でいえば首都圏等々でも販売しているということもお聞きをしています。私はその視点からいって、やはり公が持つという視点は制度改正の中で変わってきているのではないかというふうに思っています。

-森尾議員
 では市長、もう1点伺います。5つある発電事業の1つに、上寺津発電所があります。これが一番最初に作られた発電所で、大きな発電能力を持つ発電所です。平成30年から令和2年度にかけて、3か年で13億円投じてリニューアルされました。昨年12月に完成後本格運転が開始されました。タービンを新しくしまして、発電能力を高めた、こういうわけです。市長はこのことを市民と議会にどう説明されるのかと。発電事業を本市公営事業として継続していく立場からリニューアルしたんじゃないですか。そうしたら今度は売却、どう説明されるのか伺っておきたいと思います。

-山野市長
 なんといっても、安全で安定的に供給をしてもらうことが必要であります。それは公であろうが民間であろうが必要なことであります。計画的な修繕であります。

3月議会が始まりました。
日程はこちらご覧ください。

金沢市議会3月議会日程

市長提案理由、予算の中身はこちらです。
タップすると、PDFでご覧いただけます。

2021年度3月議会市長提案理由説明

2021年度予算概要・2020年度3月補正予算概要

2021年度金沢市財政の概況

2021年度予算資料

2021年度予算のあらまし

重点戦略計画のローリング

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