質問の全文(森尾議員)

2010年12月
 金沢市議会12月議会 代表質問
 日本共産党金沢市議会議員 森尾 嘉昭
 私は、日本共産党市議員団を代表して質問いたします。
 山野新市長!市民一人一人のしあわせを願い、市民福祉の向上のため、この議場でも議論を交わす決意です。どうぞ、宜しくお願いいたします。
 質問の第一は、市民生活の厳しい現実から「なんとかしてほしい」との願いをどのように受け止め、くらし応援の施策を進めていかれるのか。伺います。
選挙後に地元紙に掲載された市民の声の中から、ある男性は、「雇用が不安定で商店街も活気がなく、雇用の促進と地域経済の活性化が主な課題です。若者の都会流出を防ぐべきです」との声です。また、60歳のデザイナーの男性は、「政策方針が見えてこなかった。と不満をにじませながら、今は不景気。雇用対策などをしっかり打ち出してほしい」との声です。23歳の会社員・女性は、「金沢のために尽くしてくれるやる気のある市長になってと生活向上を求めます」との声です。
あるマスコミは、「予想を覆す勝利は、市政の閉塞感を変えてほしいという市民のメッセージだ」と書き、別の記事では、「厳しい社会状況が続く中で、閉塞感を打ち破る風が金沢にも吹くことを市民が望んだ結果となった」と報じました。
 わが党が最近取り組んだ市民アンケートの中でも、1500通を超える回答の中で、暮らしが大変になったとの声は、約7割にのぼりました。そして、その理由が給料やパート、アルバイトの収入が減り、逆に税金など負担が増えたと答えています。また、県政、市政に望むことの第一位は、高齢者、障がい者福祉の充実。第二位が雇用対策。第三位が少子化、子育て支援。第四位が中小企業支援となっています。
 山野新市長!あなたご自身も、この選挙戦を通じて市民生活の厳しい現実の中で、くらしの悲鳴や、「何とかしてほしい」との声をお聞きになったと思います。それゆえに、今こそ、「くらし応援」の市政を第一とする施策の推進が求められています。市長から今後の市政運営と具体的施策についてうかがうものです。
 そこで、年末。年始を迎え、緊急対策として具体的に伺います。
 第一に、年末・年始にかけて、くらし、福祉の総合窓口を設置し、必要な支援体制をどのように考えておられるのか。
第二に、中小企業に対する金融支援、相談窓口は、どのように考えておられるのか。
 第三に、地場の企業向けに対する仕事出しについてです。
 全国175自治体で実施されている住宅リフォーム助成制度についてです。これは、地域経済への波及効果が予算の10倍を超すと言われるほど実績が広がっています。住宅リフォームに対して一定額を助成するもので、消費拡大を図ると共に、地場の関連業者の仕事出しにもつながり、緊急経済対策として大きな効果を生み出しています。その実施について、見解を求めるものです。
第四に、介護職員処遇改善のための交付金について、廃止する動きが浮上しています。来年度期限切れとなるだけにその継続を国に求めるべきと考えますが、市長の見解をうかがうものです。
 質問の第二に、市民生活にかかわる諸施策について伺います。
 第一に、こどもの医療費助成制度についてです。
 この制度は、子どものいのちを守り、少子化対策としても重視され全国各地で医療機関の窓口で、自己負担分を支払わなくても良いように無料化が進み、対象も中学校卒業までとなってきています。ところが、本市では、外来が小学校入学前まで、入院が小学校卒業までとなっており、県内でも遅れた制度となっています。しかも、1000円の自己負担を続け、医療機関の窓口でいったん自己負担を支払わなければなりません。中学校卒業までを対象とし、無料化を実現するには、約5億円の財源で可能です。
 市長!この制度をいつから、どのように拡充されるのか明らかにしていただきたいと思います。
 第二に、特別養護老人ホーム等高齢者介護施設の充実について伺います。
 市内で、特別養護老人ホームに入居を待っている方は、1500人を超えています。一方、平成21年度から23年度までの第四期事業計画では、この3年間に、小規模特別養護老人ホームは、7施設201人を整備するとしています。今回の補正予算の中で、2ヶ所58人の施設整備に対する補助金が計上され、計画された整備方針が具体化されました。さらに、次期の事業計画の前倒しとして2ヶ所58人の整備計画を打ち出しました。しかし、この整備方針では、到底待機状態を解消することはできません。
 山野新市長は、どのような整備方針を持って進められるのか明らかにしていただきたいと思います。
 ところで、本市が直接建てた施設は、1ヶ所もありません。今後、本市としてこうした高齢者介護施設を建設する考えはないのかうかがうものです。
 なお、特別養護老人ホームに入居をまっている方は、現状ではどの程度か、その内、自宅待機者は、何人か明らかにしていただきたいと思います。
 第三に、固定資産税の見直しについてです。
 山野新市長は、今回の提案説明の中では全くふれていませんでした。自らの選挙マニフェストでは、固定資産税、市民税の見直しを掲げていました。もはや、選挙キャンペーンにすぎなかったのでしょうか。どのように実現を図っていかれるのかうかがうものです。
 第四に、学校など図書館に司書を配置することについてです。
  本市では、「本の先生」と呼ばれる司書が8人、こども図書館に配置され、市内の小中学校をまわっています。各学校では、10学級以上に教諭が兼任で、配置されているのが現状です。
 山野新市長は、こうした現状から、各小中学校に専任で司書を配置するという事で、具体化されるのか。伺いたいと思います。
 また、泉野、玉川図書館における人材派遣から司書を配置している問題です。本会議でも、連合審査会でもこの問題を指摘し、改善を求めてきました。石川労働局からも文書指導で、改善を求められました。来年春には、海みらい図書館がオープンします。この際、人材派遣からの司書配置をやめ、直接雇用に切り替えるべきであります。
市長の見解をお聞きするものです。
 質問の第三に、山野新市長が掲げた「市政刷新」とは、具体的に何を刷新するのか伺います。市長は、「山出市政で踏襲すべきものは、踏襲し、市民に一つの転換点であったと認識してもらえる4年間にしたい」と述べました。いったい、これまでの5期20年間の山出前市政の何を刷新するのか。提案説明を聞いても見えてきません。
 市長!あなたご自身も公約に掲げた市民生活にかかわる諸施策を実現する上でも、これまでの大型開発優先からくらし応援への転換が必要ではありませんか。市長は、「時代の変化を敏感に察知し、変わるべき点は勇気を持って変えていかなければならない」と述べました。
 大型開発に優先的に税金を投入する施策こそ、改め、くらし応援の施策や、中小企業、地場の伝統産業、農林漁業を中心とする経済政策に転換する事が求められています。市長の見解を伺うものです。
 これまで、247億円を投じて金沢港の整備事業など大型開発事業を推進してきました。さらに、金沢駅西口広場再整備事業に28億円、海側幹線道路の戸水から大河端までの2キロ区間で、幅60ⅿの道路建設と合わせた3つの区画整理事業に184億円そして、金沢駅・武蔵間での5つめのビル建設に50億円。これらの事業を合わせて、260億円に達します。こうした事業を見直す考えはありませんか。その見解をうかがうものです。
 さらに、山野新市長が打ち出された市庁舎前広場をイベント広場に大改修する事や、金沢港ベイエリア開発事業、すなわち、金沢港周辺を観光、ショッビング、レジャー施設にするという開発事業は、さらに、巨額の税金投入につながりかねません。税金の使い方が間違ってはいませんか。市長の見解を伺います。
 さて、今回の補正予算の中で、金沢テクノパーク企業立地助成金として5億円が計上されています。これは、森本地区での先端産業立地のための工業団地として造成されたテクノパークに新工場を建設した澁谷工業に対して助成するものです。
すでに、澁谷工業は、このテクノパークに進出するにあたって、平成12年に3億5200万円、平成17年に1億4800万円、雇用助成金として平成18年に800万円が助成されています。今回の5億円の助成金と合わせると10億800万円が市民の税金で一つの企業に助成されることになります。
さらに、渋谷工業は、本社のとなりにあった若宮地区の本市が所有していた用地を取得しました。その経過について、本議場でも取り上げ、問題をただしてきました。企業局が所有していた用地は、取得した金額の半分で渋谷工業に売却し、若宮にあった本市道路管理事務所は、森本の工業団地用地内に移転し、その費用が6億円でした。一方若宮地内の用地は、5億円で渋谷工業に売却しました。行政改革だと言って、道路管理事務所を移転し、その移転費用は、土地売却の額を1億円上回りました。一つの企業に対して手厚い対応で本市の用地を売却したと言えるものであります。
市長!特定の企業に対してあまりにも利便を図る対応ではありませんか。見解を伺うものです。
そもそも、テクノパークは、18年前に着工され、280億円を投じて先端産業を誘致する工業団地として造成されたものです。しかし、今だに25%の用地が売れ残っています。その面積は、東京ドーム約2個分にあたります。このテクノパークに企業を誘致するために、本市は、最高6億円までの助成金を用意しています。このテクノパークに誘致された企業は、5社ですが、これまで支払われた助成金の総額はどの程度ですか。明らかにしていただきたいと思います。
市長!こうしたテクノパークの現状をどのように考えますか。この事業についても、山出前市政を引き継ぎ、助成金制度をかざして呼び込み型の誘致を続けて行かれるのですか。見解を伺うものです。
もう一つ、金沢港の整備事業です。
大手企業コマツが、第一工場に続いて第二工場を建設し、小松市の本社工場を金沢に移転いたしました。茨城の常陸那珂港と金沢の二カ所を拠点とする工場を再編成し、港に直結した工場によって、生産から東南アジアや中近東へ輸出するという合理化方針によって、進められたものです。
そのため、第一工場の横に大水深岸壁が建設されました。大型船が利用できるようにと港の深さ10mを13mに掘り下げる事業が進められています。当面12mで暫定利用がはじまっています。周辺の道路整備と合わせ、金沢港整備事業は、247億円にのぼっています。本市は、その内財政負担が50億円です。そして、第二工場建設にあたって、粟崎地内の用地を20億円投じて本市が造成しました。保安林を解除し、2万本のアカシアの木を伐採しました。さらに、第一工場建設に対して、3億円の助成を行いました。2億円を限度とする企業進出への助成金に対して、市長の判断で1億円をプラスして助成したものです。そして、県は、この第一工場建設に対して総額7億3500万円の助成を行いました。したがって、コマツは、第一工場の建設で県と本市合わせて10億3500万円の助成金を得たことになります。大手企業のコマツは、2009年度の売り上げは、2兆217億円で、営業利益は、1519億円です。2010年度は、世界的不況の中でも、売り上げは、1兆4315億円で、営業利益は、670億円にのぼっています。大手企業に対して様々な利便を図る、市民の税金をおしみなく投入することは、許されることでしょうか。
市長は、この点でも、山出前市政の継承を掲げていかれるのですか。見解を伺います。第一工場と同じように第二工場建設に対しても同じように助成金を行う考えですか。改めて伺うものです。
また、金沢港大水深岸壁の利用状況について明らかにしていただきたいと思います。
質問の最後に、憲法や地方自治、そして、平和についてどのような考えで市政に望むのか伺います。
山野新市長は、これまで自らのブログや本など文章の中で、独自の考えを表明されてきました。また、あなたが所属してきた自由民主党は、憲法9条の改正など独自の憲法制定を掲げています。
今後、市長として憲法を守り、生かしていく立場だと考えますが、あなたは、憲法とどのように向き合っていかれるのか伺うものです。
また、地方自治は、戦後政治の原点ともいわれ、その役割は、そこに住む住民の福祉向上をめざすことであり、住民参加と民主主義を守り発展させていくことが求められています。
山野新市長は、戦後培われ、発展させてきた地方自治について、どのような立場で市政運営に活かされていくのかその見解を伺うものです。
最後に、平和についてです。
本市は、平和都市宣言を昭和60年・1985年に行い、姉妹都市交流をはじめ、国内外との都市交流を進めてきました。また、原爆展の開催をはじめ、核兵器廃絶への願いとメッセージを内外に発信してきました。
アメリカのオバマ大統領がみずから核兵器廃絶への宣言を行い、核保有国を含め、世界から核兵器をなくすことが現実的課題として提起されてきました。こうした情勢の進展と共に、核兵器廃絶の取り組みが世界的規模の広がりを見せています。ぜひ、本市としても核兵器廃絶に向け、その実現をめざす取り組みを進めることが求められています。
山野新市長!あなたの核兵器廃絶への決意と、本市の平和都市宣言にそって、その具体的とりくみについて、どのように考えるのか伺いまして、私の質問を終わります。

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