金沢市議会 |日本共産党 金沢市議員団

金沢市議会

私は日本共産党市議員団を代表し、議会議案第36号「日本国憲法を守り、戦争しない国づくりを求める意見書」について、提案理由をのべます。

アジア太平洋戦争の終結から80年がたちました。多くの犠牲のうえに、「二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない」という強い決意のもと制定された日本国憲法は、国民主権・基本的人権の尊重・平和主義を掲げ、戦後日本が民主的で平和な国として歩む道を示してきました。

1月16日の毎日新聞では、今年90歳を迎える福田康夫元首相が取材に対し、「この80年、これだけの経済力がありながら戦争をしなかった国は日本くらいでしょう。朝鮮戦争やベトナム戦争、イラク戦争にも参戦しなかった。これは今の憲法があったから。平和憲法の力は偉大です」と語っています。

しかし今、その「戦争をしない国」の土台が揺らぎつつあります。2月8日の総選挙後、高市首相は、憲法改正に強い意欲を示しています。選挙期間中には、憲法に自衛隊を明記する考えも明らかにしました。9日の記者会見でも、「憲法改正に向けた挑戦もすすめていく」と表明し、国民投票の実施に向けた姿勢を明確にしています。さらに、武器輸出の拡大については、自民党の安全保障調査会が、殺傷能力のある武器の輸出を原則解禁とする「武器輸出三原則の運用指針見直し」に向けた提言をまとめました。政権中枢からは、核保有論や非核三原則の見直しに関する発言も聞こえてきます。

これらの動きは、憲法の平和主義にもとづいて軍事大国とならず、戦争しない国づくりを進めてきた戦後日本の基本方針を大きく転換するものです。トランプ米政権の「力の支配」があらわになる国際情勢の中で、軍事的抑止力の強化は、軍事対軍事の悪循環をうみ、平和と安定を損なう危険性を高めます。

日本国憲法はその前文において、「日本国民は、恒久の平和を願い、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持する」と宣言し、全世界の国民の平和的生存権を確認しています。憲法第9条は、戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認を定め、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こらないようにする国民の強い決意を示しており、長く国際社会からの信頼を支える基盤となってきました。

この意見書は、国に対し、軍拡や戦争できる国ではなく、平和主義を掲げる日本国憲法を守り、戦争しない国づくりをすすめていくよう強く求めるものです。議員各位の賛同をお願いし、提案理由といたします。

わたしは、日本共産党金沢市議員団を代表し、議会議案 第34号大学入学に係る経済的負担軽減を求める意見書の提案理由説明を行います。

大学の入学金は他の先進国にはない日本独特の制度で、私立大学で平均約25万円、国立大学は約28万円と高額です。よって当然ながら、今回の意見書に盛り込んだ大学の入学金二重払いの仕組みは、先進国では日本にしかありません。

これは、第一志望の合否判明前に、先に合格した大学の納付期限がくるため担保として支払い、入学しなくても返還されないという仕組みです。全国大学生活協同組合連合会の調査では、入学しない大学に平均26万3800円を支払っているというデータもあります。

入学金調査プロジェクトの調査では、受験生の27パーセントが実際に二重払いを経験し、二重払いを避けるために受験する大学を諦めた人を含めると4割に達することが判明しました。

こうした調査や当事者の声、国会での論戦を受けて、文部科学省が2025年6月に「入学しない学生の入学金の負担を軽減するよう」通知を発出しました。

さらに文科省は2025年末、入学しない大学に納付する入学金の負担軽減策に関する全国の私立大学と短期大学へのアンケート結果を公表し、2026年度に入試を行う私立大学836校のうち25%にあたる210校が負担軽減策を行う方針だと回答。負担軽減策を行う210校のうち、26年度入試で対応するのは83校、27年度入試から対応する予定は39校、対応する方向で検討中は88校でした。

しかしながら、負担軽減を進める上での課題を複数回答で聞いた質問には、60%が「大学経営上の影響」をあげ、入学金などに頼らざるを得ない実情もあきらかとなりました。

その一方で、国の2026年度予算案では、私学への予算はほぼ横ばいです。もともと日本の高等教育予算はOECDの中でも「最低水準」という状態が長期にわたって続いています。しかも政府は、2004年の国立大学法人化後、1,600億円も運営費交付金を削減しました。私立大学への私学助成は経常費の1割以下に抑制されたままになっています。その結果、大学は物価高騰を含め教育コストの増額などから“財政難”にあえいでいます。二重払いをなくすには各大学の対応に任せるのではなく、入学金に頼らなくても経営できるよう私学助成などを増やすことが必要です。

あわせて、入学金だけではなく高額な学費の引き下げや給付型奨学金の拡充など、誰もが経済的な状況から大学進学を諦めることがないよう、大学進学に係る経済的負担軽減のための対策を講ずることが必要です。

この意見書へ多くの議員のご賛同を求め提案理由といたします。

私は、日本共産党市議員団を代表して、反対討論を行います。

わが党は、提出された議案63件のうち、議案第58号、議案第60号、議案第61号、議案第63号、議案第64号、議案第66号、議案第68号、議案第70号、議案第71号、議案第74号、議案第76号、議案第79号、議案第83号、議案第84号、議案第86号、議案第88号、議案第97号、議案第103号、議案第106号の以上19件の議案に反対であります。

その主な理由を述べます。

市民生活と営業をめぐる状況は、一段と厳しい状況を迎えています。「生活が苦しい」「節約にも限界です。暮らしていけない」など多くの家庭から物価高騰による悲痛な声が上がっています。スーパーなど小売業者で構成される日本チェーンストアー協会によると食料品の平均価格が過去3年間で約15%上昇しているとのことです。食料品だけでなく、電気・ガス・水道などの公共料金が値上がりし、物価高騰が続いています。小規模事業者は、こうした物価高騰分を商品や製品の価格に転嫁できず、消費不況で物が売れず事業継続が困難となっています。

新年度国の予算において、9兆円にも上る防衛費計上や、大企業など一部企業への様々な支援策が計上されています。まさに暮らしと平和を壊す政治そのものとなっています。

こうした中、令和7年度金沢市一般会計補正予算と令和8年度金沢市一般会計予算などが提案されました。

わが党は、市民生活と営業を守ることを最優先とする予算と内容に転換することを求めるものです。以下反対する主な理由を述べます。

第1に、新たな市民負担を増やすことに反対です。

子ども・子育て支援法に基づいて医療保険の保険料に新たに子ども・子育て支援分が増えることとなります。問題は、この法に基づいて打ち出された3兆6千億円の財源を医療保険制度に上乗せ徴収する支援金制度と社会保障制度削減によって確保することです。

金沢市の国民健康保険料では、子ども・子育て支援分として、総額1億9520万円が増額されます。加入者一人当たりでは月額248円、年額2976円が増えます。

後期高齢者保険料では、子ども・子育て支援分として、総額1億7645万円が増額され、県内の加入者一人当たりでは、月額183円、年額2196円が増えます。

また、ふれあい入浴券の利用者負担額や、卯辰山公園健康交流センター千寿閣の健康温浴施設の使用料が160円から170円に増額されます。

入浴料金の改定に伴うとのことですが、160円で維持するよう求めます。

第2に、議案第84号 介護保険条例の一部改正について反対です。

税制改正によって、所得税が減額となります。しかし、介護保険料はこれを反映せず、令和8年度は従来通りするとして今回の条例改正が提案されました。所得税の減額を反映しないこの条例改正に反対です。

第3に、巨額を投ずる大型開発事業に反対です。

金沢港湾建設事業です。大手企業のコマツが進出し、大型機械を輸出するために、大浜ふ頭を大水深岸壁に改良する事業が続いています。また、クルーズ船を金沢港に呼びこむとして無量寺岸壁などの改良事業が進められてきました。その結果、金沢港湾建設事業の全体事業費は、2006年から2036年の30年間で、622億円となり、そのうち、金沢市負担が115億円にのぼります。今回の最終補正予算に4億3140万円を前倒し、令和8年度予算では、4億9252万円と合計9億2392万円が計上されています。一部大手企業のために巨額の税金を投入することには反対です。

都市再生緊急整備地域指定された金沢駅東地域での開発事業です。

金沢駅周辺から武蔵地区、香林坊、片町地区の都心軸にそった大型の開発事業が進められようとしています。金沢駅前の旧都ホテル跡地では、160mの高さを伴う官民複合ビル建設構想が打ち出されています。この地域では市民とともに作り上げてきたまちづくりの方針によって、建物の高さを60mまでとする制限があります。しかし、こうした景観方針を覆し、市民の税金を投入する官民複合ビル建設構想が進められようとしています。さらに、武蔵地区と片町地区では、再開発によるビル建設事業が始まろうとしています。旧日本銀行の跡地利用についてです。

今回用地取得費として45億円が計上されました。21世紀美術館のリニュアルに伴い、仮の施設活用などを含め、7億7千万円が予算化され、さらに周辺用地取得をすすめるとしています。市民の理解と合意のないまま進められようとするこうした開発事業には反対です。

第4に、市民の理解と合意なしに進められている事業について反対です。

マイナンバー制度を国民に押し付け、次々に制度の拡大が進められています。マイナ保険証は、従来の保険証が廃止され、国民に押し付けられてきています。しかし、医療機関からも批判が続き、その利用は、3割程度となっています。従来の保険証の継続使用、資格確認書の継続した発行が求められます。

次に、こども誰でも通園事業です。

昨年の6月施設基準に関する条例が制定され、今回運営基準に関する条例提案と本格実施に向けた予算が計上されました。

この制度は、保護者が就労しておらず、保育所などに通っていない0歳6か月から満3歳未満の子どもを対象に、時間単位で保育所に預け、月10時間までの利用とする制度です。

保育所に預けたくても定員の空きがなく預けられない、保育士の賃金が低くて成り手がいないなど、保育行政の改善を強く求める声が上がっています。そうした現状にもかかわらず、今回の制度は様々な問題をはらんでいます。人見知りの時期である乳幼児を、時間単位で預けることは、子どもにとって大きなストレスになるだけではなく、保育現場においても事故が起こるリスクが大きいという指摘があります。同時に、保護者と事業者との直接契約になっており、公的な責任が後退することにつながらないかとの指摘もあります。したがって、保育士の処遇改善や配置基準の抜本的改善、公的保育の拡充こそ今やるべきであり、この条例および本格実施に向けた予算に反対です。

金沢駅武蔵北地区再開発事業によって、5つの再開発ビルが建設されました。ところが再開発ビルへの入居が完了せず、再開発ビルの管理運営に一般会計から予算を投入し続けています。到底市民の理解を得られるものではありません。

第5に、金沢中央卸市場再整備事業は、関係者などの理解と合意が図られることなく進められており、同意することはできません。

基本計画の中で、青果と水産を一体的総合市場として再整備するとしてきました。ところが、青果は、現在の市場がある場所から3.5キロ離れた金沢港周辺の県有地に移転新築する。水産は現在ある市場の場所で新築するという方針に変更し、水産と青果は分離され整備されることになります。

青果と水産の両方から仕入れる小売り業者からはこれでは商売がやっていけない。どうして分離することになったのか。など訴えが続いています。市場関係者あっての市場です。十分な理解と合意がないままこうした市場再整備事業を進めてはなりません。

第6に、工業用水道事業と下水道事業です。

工業用水道事業は、森本にあるテクノパーク工業用地に立地した企業に供給するものです。発足以来、給水料金で賄えず、赤字額を一般会計から補填し続けています。令和8年度予算では、3852万円にのぼります。市民の理解を得られるものなく、反対です。

下水道事業についてです。

国は下水道事業について、官民で下水道施設等の維持管理、運営等を連携して行うウォーターPPP導入を進めてきました。そして、令和9年度以降、この導入を汚水管改築事業に対する交付金の要件としました。

金沢市は、この間に下水道事業ウォーターPPP導入検討調査を行い、令和8年度予算では、事業者の選定に着手する方針です。

国が打ち出した交付金の要件となるウォーターPPPの導入は、下水道事業の民営化を段階的に進めるものであり、市民のいのちと生活に直結するインフラを利益追求の対象にすることに反対です。

第7に、職員の定数条例の改正に反対です。

57人が増員され、52人が減員される内容となっています。その減員は、学校給食調理業務の民間委託化などによる職員の削減が18人にのぼります。また、技能労務職員の定年による退職者不補充など行われ、西部環境エネルギーセンターでは、外部委託化が進められます。よって、この条例改正に反対です。

金沢スタジアムの指定管理について、指定管理者となる金沢スタジアム共同事業体に新たに地元新聞社が加わっています。公正公平の観点から同意できません。

議案第79号金沢市税賦課徴収条例及び金沢市行政手続条例の一部改正について反対です。これまで金沢市の掲示板に書面による掲示が行われていた公示送達について、インターネット上でも閲覧可能とするものです。

公示送達は、本人に通達したものとみなすための制度であり、一般公開することが目的ではありません。インターネット公開によって、氏名や公示送達の対象者であるなどの情報が安易に拡散される側面があり、プライバシー保護の観点から反対です。

議案第88号金沢市における美しい景観のまちづくりに関する条例の一部改正について反対です。金沢港周辺について、新たな景観創出区域を指定するものでものですが、伝統環境保存区域指定がされている地区の一部変更が含まれており反対です。

次に、陳情についてです。

陳情第30号『コンプライアンス指針』の制定と『コンプライアンス委員会』の設置を求める陳情は、上島張靖(うえしま はるやす)氏から提出されました。

この陳情は、1 『コンプライアンス指針』の制定と『コンプライアンス委員会』の設置を要望し、2 「原則として、文書での問い合わせには、文書で返答する。それができない場合は、理由をしっかりと説明する」このような規定をつくること。

この二つが陳情されました。公正公平で市民に納得いく行政運営を行う上で、この二つの陳情内容に賛成です。

陳情第31号「金沢方式」の廃止に向けた議論の加速を求める陳情書は、生活者目線で金沢方式を考える会の湯谷 増男氏から提出されました。

金沢方式あり方検討懇話会が設置され、審議を経て令和7年1月市長に対し、報告書が提出されました。この中で、次のように述べています。

「今後取り組むべき施策の方向性」と題して、(2)地元負担の軽減と題する項目があります。この中で、「地域による一定の負担」について大きな役割を明記すると共に、この文書の最後に「施設整備の地元負担を可能な限り軽減する方策を検討することが求められている」と記載しています。

人口減少や地域住民の意識の変化が進む中、物価高騰による資材や諸経費などの引き上げが続き、施設整備の地元負担は限界に来ています。

よって、「金沢方式」の廃止に向けた議論の加速を求めるこの陳情に賛成です。

陳情第32号民主主義の健全な発展のため、議会・委員会を傍聴する金沢市民の金沢市役所・美術館駐車場及び第二庁舎地下駐車場の利用料金の減免の措置及び期日前投票・不在者投票のために市庁舎を訪れる者が同駐車場を利用する際、投票に要する時間に応じた駐車料金の完全無料化措置を講ずることを求める陳情は、生活者目線で金沢方式を考える会の湯谷 増男氏から提出されました。

議会・委員会への傍聴や、選挙の期日前投票・不在者投票のために市庁舎を訪れる際に、駐車場の利用料金の減免の措置を求めるもので賛成です。この3つの陳情は、各常任委員会においでいずれも不採択となりました。この不採択に反対するものです。

以上で討論を終わります。

-広田議員

質問の機会を得ましたので、日本共産党市議員団の一員として以下質問いたします。

除排雪について

除排雪路線の拡充について

まずは除排雪について伺います。1月25日早朝に観測された大雪は、積雪深64㎝、6時間降雪量は過去最大の37㎝となりました。昼夜問わず除雪にあたっていただいた委託業者のみなさまをはじめ、市の関係職員に深く感謝を申し上げます。一方で、人的被害は重症・軽傷あわせて9名、いずれも除雪作業中でした。9名のうち高齢者は7名で、90代の方も3名いらっしゃったとのことです。お見舞いを申し上げると同時に、高齢化、空き家の増加で、地域での除雪は命をも脅かしかねない事態に直面していると感じざるを得ません。市民の命とくらしを守るため、本市除排雪のさらなる改善を求め数点質問いたします。

まずは、今回短時間で雪が積もったせいか、除雪される路線とそのまま雪が残っている路線がはっきりし、市民の方から「同じ町会なのに、なぜあの道は除雪されてうちの前はされないのか」という質問が寄せられました。本市が除雪する路線は予め決まっていることを除雪路線図も示しながら説明もしますが、ではなぜ、うちの前は除雪路線になっていないのかと疑問は深まります。ご存じの通り、除雪路線には1次、2次、3次路線があり、その基準も明記されています。1次路線は「幹線道路」、2次路線は「地域における主要な道路」、3次路線は「市街地道路」とあります。総合計は932.5㎞であり、市道延長およそ2200㎞のおよそ4割です。幹線道路はほぼ除雪路線ですので、残りの6割およそ1260㎞については、2次路線か3次路線になる可能性のある道路であると考えます。そこで質問ですが、どうしたら、この2次路線、3次路線に選ばれるのか、あきらかにしてください。

-木谷土木局長

現状の除雪体制では、除雪委託業者やオペレーターに限りがあります。2次路線・3次路線を大幅に増やすことは現在困難な状況でありますが、新たに除雪路線を指定する際は、町会からの要望に基づきまして委託業者を確保したうえで現地の路線状況と交通量、既存の除雪路線との調整などを総合的に検討し、毎年10月下旬に開催する市除雪対策会議で決定しております。

-広田議員

町会からの要望を受け入れているというご答弁がありました。

一方、福井市は「住宅のある市道はすべて行う」との方針で市道の85%を除雪路線としており、予算や職員体制、委託業者の体制や委託費、各種補助制度が金沢市より豊かであることはこれまでもあきらかにしてきました。一方、除雪業者数やオペレーターの数を比較すれば遜色はありません。しかも、金沢市の除雪路線には市の管理する消融雪と一部民間消融雪も含まれているため、純粋な市の機械除雪路線はおよそ3割となります。つまり職員体制や制度拡充に取り組めば金沢市でも除雪路線は拡大できるはずです。というかしなければならない。それはなぜか、道路法において市道の管理者として除雪も含めて道路を良好に保つ義務を本市は負っているからです。だからこそ財源についても、今予算は過去最大の17億の除雪費ですが、多くは地方交付税、特別交付税、補助金が充てられ、市の単費はわずかなはずです。市民の求めに対し、除雪路線の延長や除雪開始の基準、地域除雪への補助が改善されてきたことは前進だと受け止めています。しかしながら、私の除雪路線の大幅な拡大の求めに対し、市のこれまでの答弁は「除雪業者の掘り起こしやオペレーターの育成支援を進めていきたい」「GPSなどを取り入れ効率的な除雪を進めたい」と否定はしませんが、はっきり「拡大に向けて取り組む」とはおっしゃっていません。市長、除雪率、除雪路線の大幅な拡大は市民の悲願であり、私はトップの政治姿勢にかかっていると考えます。市民の苦難軽減のために「大幅な引き上げに取り組みたい」と明確にご発言いただけませんか。

-村山市長

金沢市は戦災に遭いませんでした。そして大きな地震もない。そうした中で昔からの街並みが、これは旧市街地だけではなくて各字のところの集落の中に入っても、ここは車社会を前提とした街並みがつくられてこなかった、そのような中で除雪は非常に難しい体制にあります。他都市と簡単に比べることができない、金沢市だからこその特徴だというようにも捉えております。さきほど所管局長が答弁したとおり、除雪の委託業者やオペレーターなどには限りがあります。また業者の掘り起こしや担い手の確保には努めているところではありますが、業務上では除雪路線を一気に大幅に拡大するということは非常に難しいと捉えています。一方で、昨年度からGPS機能を有する除雪管理システムを導入しまして、除雪作業の迅速化と効率化に努め、データに基づいて委託業者の担当路線を見直すなど、除雪体制の強化を図っているところであります。

-広田議員

狭隘な道路、幅員4m以下で除雪車が入れない道路は80km、数%というお答えを以前にいただいているんです。福井市だって、逆に街中が戦災に遭いましたから郊外には狭い道路があるけれども、しっかりバックアップをしている、その点から考えて、やっぱり市道の責任者として明確に答えていただきたかった。残念だと思います。

歩道除雪について

次に、歩道除雪について伺います。歩道が設置されている道路は大き目の道路が多いので、道路側の除雪はしっかり行われる場合が多いのですが、その両端の歩道は雪が積もったまま、ご高齢の方や障がいのある方、子どもたちが必死に転ばないようにしている、または車道に出て歩く姿も見かけました。金沢市は、歩道の除雪については市道を中心に、68か所およそ166キロ、総延長比では27.8%を行う計画です。歩行者通行の多いところや通学路が選ばれていますが、先日の答弁では10cm以上で除雪とのことですが実際はどのような状況なのか、そして今回はどれほど除雪が進んだのか伺います。

-木谷土木局長

歩道除雪の実施につきましては、積雪の深さが10cm以上でさらに降雪が予想されるときに、委託業者の自主判断により作業を行っております。今年1月下旬の大雪の際には、計画路線68か所のうち、66か所の除雪を実施いたしました。

-広田議員

少し現状と乖離があるのではないかと思いますけれども、あくまで業者さんの自主判断というところで、大変なみなさんからするとなかなか難しいのかなと思います。歩道も道路法にもとづく管理義務が当然あります。まずは、歩道においても計画通り100%をめざして行うべきではないか伺うとともに、今より早いタイミングで除雪に入れないのか、また通学路等、もっと除雪路線を増やすよう求めますがいかがでしょうか。

-木谷土木局長

今回、短時間でまとまった降雪によりまして、2社の除雪業者で除雪作業がひっ迫しましてオペレーター不足が生じたため、歩道除雪の2か所の路線に作業の支障が出ました。今後は大雪時のバックアップ体制を確立するなど、確実な歩道除雪に努めてまいります。タイミングについてでございますが、今年1月下旬の雪の際には、1次路線・2次路線の作業を繰り返したのちに3次路線の作業を開始しました。現状のタイミングで除雪の作業のタイミングを早くしていく、このようなことは現在除雪委託業者が不眠不休で作業しておりますオペレーターの負担の増加になることから、現状では難しいと考えております。引き続き業者の掘り起こしや担い手の確保に努めてまいります。

-広田議員

やはり他都市のように、全市歩道も含めてしっかり行うかという姿勢が問われるんだと思います。

消融雪について

次に消融雪について伺います。ご意見がとても多く寄せられていますけれども、まずは市道の消融雪についてです。各地で不具合が生じていますが、わたしは一昨年あたりから田井・田上線の水の勢いが弱く、逆にでこぼこになって苦労しているというお声を多くいただいていますが、年度予算で何か改善があるのか伺います。

-木谷土木局長

田井・田上線の消雪装置は、金浦用水を水源としておりまして、毎年水量が乏しくゴミ・砂も多く、水位の変動、取水口のゴミ詰まりにより毎年不具合が数回発生している状況です。今冬は施設の点検回数を増やすなど、維持管理に努めているところでありますが、明年度は取水口の修繕工事を実施する予定としております。今後も安定的な運転に努めてまいります。

-広田議員

しっかり水が出るように期待しています。

そして民間の消融雪について。今回ほど雪が積もると用水が埋まってしまい水が出ないとか、老朽化で水が弱いというお声が寄せられています。民間と言っても、市道であることに変わりはなく、市も除雪路線に位置付けています。市が責任を果たすべきと考えます。本市は現在、民間消融雪の調査を行っていますが、改善に向けて新年度でどのような手立てがとられるのかあきらかにしてください。

-村山市長

今年度の民間消融雪のあり方の検討ですけれども、この調査業務の中では現在施設の調査を終えて、状況の分析作業を行っているところであります。民間の消雪施設については井戸やポンプが老朽化していること、それに伴って消雪能力が低下していること、また施設管理者の高齢化と減少によって、管理体制の維持が困難な組合が増加しているということなどから、将来的な施設の維持管理に多くの課題が出てくるものと想定しております。この課題を整理をしたうえで、新年度も対策を講じていきたいと思います。

-広田議員

市民が安心してくらせる除雪、そして消融雪の確立を求め、次の質問に移ります。

金沢スタジアムについて 

屋根が落下した原因究明と対策について

次に、金沢スタジアムの屋根が落下した件についてです。私は公共施設というものは安全が第一ですし、もし予期せぬ損傷を受けた場合は原因を真摯に究明し、次に生かすべきと考えます。12月26日未明に、金沢スタジアムのバックスタンド側の屋根があめるんパーク側に落下しました。片持ち構造の屋根で、50㎝×27.5mのガルバリウム鋼板材1枚200㎏の屋根材216枚がはめられていたところ、そのうち3割の屋根材がはがれ、9枚が外側に落下し、その後の調査で9割が損傷を受けたというものです。人的被害は幸いにしてありませんでしたが、現場の写真ではあめるんパークのすぐそばに200㎏の屋根材が散乱し、もし日中だったらとぞっとしました。市長、2024年2月供用開始から2年未満です。80億円もかけた施設なのになぜ?という疑問が寄せられています。

今年1月28日の建設企業常任委員会で原因について回答がありました。「被災当時の気象に関する情報を踏まえた専門家の意見では、バックスタンド屋根に向かって設計風速32m/sを上回る突風が吹き上げたことが原因であるという見解をいただいた」「スタジアムの近隣に設置されている風速計によると最大瞬間風速32m/sを記録し、屋根の高さ23mで補正すると37.8m/sとなる」というものです。一方、金沢気象台は同日の最大瞬間風速を北北西28.4m/sと発表しており、スタジアムの設計風速32m/sを超えていません。気象台の風速計は西念の合同庁舎の屋上に設置され、その高さは48.4mでありスタジアムの高さをはるかに超えています。

そこで質問です。設計に用いる基準風速は過去の気象台のデータを積み上げつくられています。なのになぜ今回、気象台の観測値を用いず、近隣の観測値をもとに報告をしたのか。そして、その観測値はどの施設のもので、なにを目的に設置されているものかを伺います。

-高木都市整備局長

被害の原因分析にあたりましては、西念3丁目にある金沢地方気象台の風速観測値を拠り所にすることが基本と考えておりますが、防災工学や構造工学の専門家から、気象台と金沢スタジアムでは風の吹き方が一様とは限らないため、スタジアムにより近い場所の観測値を利用することが望ましいとの助言を受けまして、スタジアムから約700mの場所に設置されている北陸自動車道の風速計の観測値を利用することとしました。なおこの風速計につきましては、通行規制の判断やドライバーへの注意喚起など、北陸自動車道の利用者の安全確保を目的に設置されているものとお聞きをしております。

-広田議員

やっと風速計の場所があきらかになりました。その風速計は観測の目的も異なりますし、これまで建築の基準としてきたものではないはずです。わたしはその数値を参考値として示すならまだしも、それだけを示して原因と断定する根拠に使うべきではなかったと考えます。事実に基づき、設計や工事にも立ち戻り、さまざまな角度から客観的に原因の調査・分析をするべきですがいかがですか。

-高木都市整備局長

被害の原因につきましては、当時の気象状況や被害状況の調査結果のほか、設計の考え方や施工管理の状況などを総合的に勘案し、さらに専門家による客観的な見解を得たうえで、バックスタンド屋根に向かって設計風速を上回る突風が吹き上げたことに加え、スタンド上部の屋根に局所的に顕著な風圧の変動が生じたことが原因と思われるとの推定に至ったものでございます。

-広田議員

「思われる」「推定」という言葉も入りました。委員会での報告とはまるで違うものになったと思います。委員会も公式見解ですから、今後は正しい報告をしていただくよう求めます。

ただ疑問に思う点があります。今後も予期せぬ損壊や事故などが起きた場合、原因究明の際に気象台以外のデータなども用いるということになるのでしょうか。今回はたまたま近くに観測器がありましたが、ない場合もあります。また、集めた値が気象台より低かった場合どうするのか。情報の集め方、利用の仕方によっては恣意的にならないか、懸念が残りますが今回の件も踏まえ見解を伺います。

-高木都市整備局長

スタジアム近隣の公の施設を対象にして、風速観測値の収集に努めた結果、気象業務法に基づく設置の届出がなされ、計測器検定に合格している今回の北陸自動車道の風速計から被災当時の観測値を得ることができました。この観測値をもとに、専門家の助言を踏まえて、原因分析を行ったものでございます。

-広田議員

少なくとも、気象業務法に基づいた検定に合格しているなどの条件をクリアしているということは確認できました。

それではこれからのことですが、最終補正予算案で2億8千万円を計上し復旧と補強工事を行うとの計画です。原因は究明したとしても、結果的にはスタジアムに対しさらに市民の多額の税金がそそがれるわけです。原因究明を行うと同時に、もう二度と起こさないようにするのが市の責任です。原因を踏まえ、どのような考え方でどのような補強を行うのかあきらかにしてください。

-村山市長

専門家からですが、補強方法として屋根は設計風速に耐えられる仕様とはなっているが、局所的に大きな風圧力が生じ、屋根材同士の接合部が外れたことで被害が広がったものと推測でき、補強においては屋根の強度をできる限り上げることが重要であるとの見解をいただきました。このことから、補強工事の中では従来の屋根材の接合部に新たな強固な締め付け金具を設置することとともに、接合部同士を鋼材で連結することによってバックスタンド及びメインスタンドの屋根の面的補強を図ることとしております。これによりまして、耐風圧強度が現状の約2倍となります。

-広田議員

二度と起こらないような補強を求めます。さらに確認ですが、市民の方からも言われていますが、今回は台風でもなかったわけです。今後は台風にも耐えられるような屋根になるのか。2018年の台風21号は金沢気象台で観測史上最大の最大瞬間風速44.3m/sです。磯部周辺が今回のように気象台を超える観測値を示す可能性があるとするならば、もっと大きな数値となり得ます。台風にも耐えられるのか、見解を求めます。

-高木都市整備局長

補強工事によって屋根の耐風圧強度は現状の約2倍となりますので、単純に置き換えることは難しいのですが、専門家に確認したうえで風速換算しますと、秒速47mとなります。この風速につきましては、建築基準法において秒速30mから46mまでの範囲で地域ごとに定められている基準風速の最大値に匹敵いたします。秒速46mは、台風の多い沖縄県と同程度の国内最高値でありまして、相当の耐風圧強度を確保できるものと考えております。

-広田議員

ただ今回、西念のビルの屋上で28.4m/s、だけれども磯部の10mの高速のところで1.12倍の数値をたたき出しているわけですよね。台風のその数値が単純にかけますと本当に耐えられるのかという疑問が残ります。よって、わたしは検証を続けるべきと考えています。スタジアムの屋根付近に風速計を独自に設置し観測を行うよう提案しますがいかがでしょうか。

そして合わせて、3月1日から観客も入れて試合を行うとのことですが、それまでに復旧・補強工事はもちろん終わりません。となると、施設自体が不完全な中、観客や選手を入れるというのは危険だと考えます。安全第一で、利用再開は見送り、復旧・補強工事、検証に全力をあげるべきではないでしょうか。

-村山市長

今回、屋根の補強工事を行うことによりまして強度が高まりますので、現時点で風速計の設置については考えておりません。

またスタジアムの利用についてですけれども、昨年末被災した直後に剝離した屋根材を撤去いたしました。また飛散防止のために、残存する屋根材はロープやボルトで固定するなど、応急的な安全対策を講じたところであります。さらに、利用再開に向けまして安全対策に万全を期すために、二次被害の防止対策として、先般、残るピッチ側の先端部分の屋根材についても撤去完了いたしまして、一連の安全対策についての最終点検を終えたところであります。また、復旧工事・補強工事の期間中におきましても、利用者の安全を第一に、被害のあったバックスタンドの立ち入りは制限いたします。また試合のある週末には工事を行わないなどの措置を講じることで、利用者の安全は確保できますので、3月1日の明治安田J2・J3百年構想リーグのホームゲームの初戦に施設利用を再開するものです。

-広田議員

私は工事のさ中に観客を入れるということ自体がとても危険な行為だと思いますし、スタジアムはご存知の通り、メインスタンドもあるんですね。同じ屋根構造です。そこに観客を入れると、風向きではそこに風が吹き込むんですよ。観客や選手を守れると言えないと思います。見直しを求めて、次に移ります。

2月25日の建設企業常任委員会で詳細に説明された。

国民健康保険料について 

子ども子育て支援納付金分の加算について

続いて、新年度予算案で示された国民健康保険料についてです。子ども・子育て支援納付金分が上乗せされます。金沢市の国民健康保険加入者およそ7万人に総額2億円、1人当たり平均年間およそ3000円の加算です。18歳未満の方は免除されますが、子育て支援と言いつつも子育て世帯にも上乗せされます。たとえば給与収入600万円の45歳夫婦と18歳未満の子ども2人の世帯では年間12,437円の上乗せで年間66万2600円の保険料となります。もともと年収の1割以上の保険料がさらに重くなるわけです。他のすべての世帯で現状の重い負担が増えることはあっても減ることはありません。市長は、この実態をどう受け止めますか。

-村山市長

子ども・子育て支援金については、少子化が危機的な状況にある中で、社会全体で子どもや子育て世帯を支える仕組みとして国が導入するものであります。少子化対策のための財源として、医療保険と合わせて徴収する制度でありますので、新たに負担をお願いするということになります。一方で、これ以外の医療分等の保険料については、主としては県から示された標準保険料率が引き上げとなりましたが、市民生活への影響に配慮して、基金の取り崩しを行うことによって保険料率を据え置いて、負担軽減を図っているところでもあります。

-広田議員

子育て支援の財源がおかしいんですよ。政府は、子育て支援の財源を全世代と企業で担うとして、どの医療保険料にも上乗せして支援金を徴収するとしました。しかし元々、社会保険は逆進性が高く、保険者や市町村によって負担に差があるため、支援金を上乗せすると格差が広がると、国会でも厳しく指摘されてきました。特に国民健康保険は事業者負担がなく、市民に負担が直撃します。これまで金沢市は、全国市長会を通じ持続可能な制度にするため、つまり払える保険料で成り立つよう、国庫負担金割合の引き上げや国保財政基盤の強化を求めてきました。今回の加算はそれに矛盾しませんか。見解を伺います。

-村山市長

今回の支援金、重ねての答弁になりますけれども、子どもや子育て世帯を社会全体で支える新たな仕組みであります。実効性のある少子化対策によって地域社会を維持し、国民皆保険制度の持続可能性も高めるというものでもあります。全国市長会におきましては、国庫負担率割合の引き上げを求めることに合わせまして、子ども子育て施策の充実・強化についても強く要望しておりまして、いずれも保健制度の安定的な運営に不可欠であると考えています。

-広田議員

子育て支援は必要です。しかしそもそも、保険料は医療費に充てるためのもので、子育て支援は別の財源で行うべきものです。しかも金沢市の国保であるにも関わらず、国から求められた金額を医療費財源でもないのに集めなくてはならない。これは保険制度自体をゆるがしていませんか。保険者としての市長の見解を求めます。

-村山市長

子育て支援についてはすべてが税で賄われているわけではありません。例えば児童手当や保育、育児休業給付などには、税に加えて企業の拠出金や社会保険料も利用されています。なにより今般の制度設計につきましては、国において十分議論がなされたと捉えています。また少子化によって現役世代が減少すれば、将来的には医療保険制度が立ち行かなくなるという恐れもありますので、実効性ある少子化体制を強力に推し進めるということ、それは保険制度の持続可能性を高めるうえでも意義があると捉えております。

-広田議員

市長は肯定的なようですけれども、先程言いましたよね。年収の1割の保険料が子育て世帯なのにも関わらずさらに重くなるんです。あらゆる面で矛盾しています。しかもこの子ども支援分の上乗せは新年度だけで終わりません。政府は3年間かけて国全体で6000億円、8000億円、1兆円と段階的に引き上げる予定です。金沢市の国保1人当たり平均で単純計算してみても、新年度が3000円なら、2027年度は4000円、2028年度は5000円ですよ。とんでもないと思います。国へやめるよう求めていきたいと思います。お願いします。

-村山市長

議員が求めるのは自由だと思います。ただ私としては、少子化については我が国が直面する最大の危機であります。若年人口が急激に減少する2030年代に入るまでが、重要な分岐点であります。本市としても国と同じく強い危機感をもって様々な少子化対策に取り組んでいるところであります。国において十分な議論がなされたものでありますし、国に対して制度廃止を本市から求めることは考えておりません。

-広田議員

おかしいんですよ。さきの選挙では各党が社会保険料を下げますと訴えたんですね。しかし現状は、保険料から医療費以外の財源を搾り取ろうとする、もはや隠れた増税です。保険制度も市民生活も破綻しますよ。国へ中止を求めていただくよう強く求め、次に移ります。

金沢方式について

材木消防分団の機械器具置き場について

最後に、材木消防分団機械器具置き場についてです。金沢方式の問題点が各地域であらわれています。材木消防分団では機械器具置き場について、今年度当初に市からの補助が予算化されました。しかし、この最終補正予算で全額の4552万円の補助が減額されました。つまりいったん振り出しに戻ったのです。この予算を審議する今年度当初議会の連合審査会では、私から「材木分団区域の地域住民から市が行うよう求める陳情が出ている」と示したのにもかかわらず、「地域の総意」は得ていると市長も消防局長も言い逃れ、金沢市は進めてきました。ところが、この12月末になって地元の建設委員会から今年度は工事はできず、設計から見すことが各町会長に報告されたのです。理由は資材等の高騰で工事費が2倍になるというものです。今年度の市と地元の負担割合の見直しがあったとしても、市の補助も世帯ごとの負担も足りないというものです。市長、金沢市の事業ならば、資材の高騰などがあっても補正予算で増額することができます。しかし、金沢方式による補助制度であるがゆえ、一からやり直しという事態に陥っています。市長はどのように受け止め、どうされるおつもりか伺います。

-村山市長

材木消防分団の機械器具置き場につきまして、地元負担の軽減措置を講じたうえで今年度中の整備に向けて地元と協議を進めてきたところありますが、結果として整備が遅れることになったということについては非常に残念に思っております。市としてはこれからも整備が進むように真摯に協議をさせていただきまして、できる限り支援をしていきたいと考えております。

-広田議員

支援をしたいというお言葉もありましたけれども、残念に思うだけでは不十分です。市長、消防組織は消防分団も含め、設置・管理・運営は市長の責任なんです。市の施設であり、財産なんです。なぜ住民同士がこんなに大変な思いをしなくてはならないのか。ある町会長からは、町会の中でやっと議論がまとまったのに、こんなことになったらもう住民にどう説明していいかわからない、とお声が寄せられています。建設委員会の関係者からも市の責任で施工されればこんなことにはならないというお声が上がっています。住民同士で行うのには限界があります。地元負担なく金沢市の事業として行うよう求めますがいかがですか。

-村山市長

昨年の4月から金沢方式の地元負担率を見直しをさせていただきました。負担率の見直しがなければ、さらにこの資材高騰の中で様々な地域での事業が進まなかったというように思っております。そうした中で、やはり金沢方式で行っていこうということ、これは消防団の施設整備を地元主体で行うということで、住民自治の意識を高め、地域防災への主体的な参画を促すという重要な意義を持っておりまして、こうした中での今年度の地元負担の割合の引き下げ、さらには長寿命化経費については全額市の負担といった形で支援制度を見直したところであります。事業主体のあり方については、地域コミュニティの維持・発展という観点も含めて、消防団や町会連合会等のご意見を伺いながら、引き続き今後の研究課題とさせていただきたいと思います。

-広田議員

市長は金沢方式について今議会の初日にも「地域の連帯を高める」とおっしゃっいました。しかしこの現状を見て、もうそんなふうには思わないはずです。むしろ分断を招いています。見解を伺います。

-村山市長

この金沢方式については、金沢市内各地で同じような形でこの制度に合意をいただいているというように思っております。そうした中で今回、材木分団の機械器具置き場についてまとまらなかったということは非常に残念に思っておりますけれども、引き続きこの分団の機械器具置き場の整備が進むように真摯に協議をさせていただきたいと存じます。

-広田議員

市長、消防団に関わる事業は市民の命とくらしを守る立派な公共事業なはずなんですよ。その予算が取り下げられ、一方で日銀跡地に50億円以上の予算が提案されるんです、同じタイミングで。市民に必要な事業をはばむのが金沢方式ですか。おかしいんじゃないでしょうか。今真摯にとおっしゃっていただいたなら、せめて説明会などのおりには市も同席すべきと考えますがいかがですか。

-村山市長

地域の方で合意をいただいたうえで進めるというような方式であります。そしてこの金沢方式での地域の消防分団の施設と、そして日本銀行金沢支店跡地の整備ということ、この取得については全く議論の違う話だというようにとらえております。

-広田議員

公共事業のことを、今日も金額を含めてあれこれお示しになっているので、大事な公共事業ですから、まずは市民の命と暮らしを守る、もう設計工事の話までしていた大事な公共事業が進まないことについてどう思うのかと、改めて聞きたいと思います。そして説明会、参加してください。消防局長も含めて。お願いします。

-村山市長

各消防分団の皆さま方には日頃から市民の生命・財産を守る、そのために訓練に精進していただいていることに感謝を申し上げたいというように思っております。公共事業として進まなければならないところ、これはぜひ進めていきたいと思いますし、今般も他の地区においてもこうした形で児童館等建設が進まなかったという課題が出てきております。そうした中で研究課題とさせていただきたいというような答弁をさせていただきました。今後とも消防分団の皆さま方のご努力に感謝をしながら、そして今回どのようなことができるか、できる限りの支援をしていきたいと考えております。

-油消防局長

地元が抱える問題等々につきましては、消防団を通じましていろいろお伺い、それぞれ地域の特徴としてお伺いしているところであります。様々な懸案が地域ごとでございます。ご相談等がありましたら消防局にまたご相談いただいて、一緒に考えながら打開点を見つけていきたいというふうに考えております。

-広田議員

市民のみなさんからもう説明会の中で、市はなんで来ないのかというお声があがっているんですね。もう答えきれない部分が建設委員会には出てきているから、なので、ぜひご出席をという話をしています。ご相談があればご出席もかないますよね。お願いします。

-油消防局長

まずは建設委員会の中で専属で専門的に地域で調整をなさっている方々から様々な懸案がございますので、そういった場合には建設委員会の方から我々の方にまずはお声がけいただいて、一緒に打開点を見つけていきたいというふうに思います。

-広田議員

建設委員会だけが負担するんじゃないんですよ。もちろん多くの実務的な負担を担って本当に大変なみなさんだと思いますけれども、町会長はじめ住民負担、町会長はその負担について説明をしている中で、やっぱり市が来ないと説明がつかないということに陥っているんです。ぜひ説明会への出席を求めます。もう一度お願いします。

-油消防局長

まずは地元の合意形成がなされたということで申請がなされるという流れになってございますので、まずは地元で調整にあたられている建設委員会等々の方々からまずはその懸案事項等につきましてご相談いただければ善処したいというふうに考えております。

-山下議員

 発言の機会を得ましたので、日本共産党市議員団の一員として質問いたします。

 最初の質問は、市立病院の移転整備についてです。地域のみなさんから寄せられた声をもとにうかがいます。新病院整備に向けた用地取得費が補正予算案に計上されました。国有地である平和町公園、約9,300平方メートルを取得するというものです。市立病院が別の地域に移転にならなくてよかったと、地元の方やバスを利用して通院されている方々からは、安堵の声が寄せられています。一方で、取得予定の平和町公園の敷地は、現在の敷地よりも狭くなります。市長はこれまで、周辺用地の取得も検討すると答弁されてきましたが、具体的な進捗や方向性が示されていません。地域では、今後の生活環境にどのような影響が出るのかと、不安の声もあります。現時点での、周辺用地取得の検討状況について明らかにしてください。

-村山市長

 現状として、県道側に隣接するところの用地についてでありますけれども、病院利用者の利便性や、あるいは緊急車両の動線の確保などの立地環境の向上が図られるというように考えておりまして、地権者に売却について打診をしているところであります。現時点でまだ合意に至っていない状況でありますけれども、基本設計の進捗を見据えながら協議を継続していきたいと考えております。

-山下議員

 地域の関心事は他にもあります。新病院移転後の現有地についてです。現病院には、比較的新しい建物も残っています。一部を活用するのか、すべてを解体するのか、解体する場合は跡地をどう活用するのか。いずれにしても、現有地は市民の大切な財産であることに変わりはありません。まちづくり全体に関わる重要課題として、新病院移転後の現有地について、どのような活用の方針を持っているのか、明らかにしてください。

-村山市長

 市立病院の移転整備につきましては、これから基本設計の段階となっていきます。まずはこの新病院の概要を固めて、実施設計・建設工事へとしっかりと進めていかなければならないと思っておりまして、現病院の敷地の活用、こちらについてはこれらの新病院の移転整備の状況の進捗に合わせて検討していきたいと考えております。

-山下議員

 ぜひ、現有地の活用方針の決定にあたっては、市民の幅広い意見を丁寧に聞きながら進めていただきたいというふうに思います。

 移転整備にあたっては、やはり地元住民への丁寧な説明は欠かせないというふうに思います。平和町公園は緑も木陰も多く、遊具やバスケットコートもあり、季節ごとにお花見や夏まつり、運動会、レクレーション活動などに、子どもから高齢者まで多くの市民が利用してきた公園です。災害時の一次避難場所になっていることからも、地域にとっては重要な場所です。地域住民からは、「いつから公園が使えなくなるのか」、「いつ新病院が完成するのか」といった移転スケジュールの関心とともに、「公園が別の場所で確保できるのか」「防災拠点はどうなるのか」といった声が寄せられています。そこで、新病院開設までの具体的なスケジュールと、公園や防災機能の代替措置について明らかにしてください。

-村山市長

 新しい病院の整備のスケジュールにつきましては、基本設計を令和8年度末、そして実施設計については令和9年度末までに策定して、そのあと3年間の工事期間を見込んでおります。詳細については設計の段階で確定させていただきたいと存じます。公園の代替機能につきましては、今後の検討となりますけれども、避難所について、この代替については地下駐車場の設計の中で、シェルター的な防災機能について考えていきたいと思います。

-山下議員

 来年度の基本設計の完了をひとつの区切りとして、整備スケジュールや公園、そして防災機能の代替え計画などについては、やはり住民説明会や懇談の機会を設けるべきだと考えますが、見解をうかがいます。

-村山市長

 地域の皆さま方に対しての説明ですけれども、地質調査の段階から整備に関する事前説明会を丁寧に行いたいと思っております。また、新病院の概要などにつきましては、基本設計がまとまった段階で広く市民に公表することを考えておりまして、あわせて地域の皆さま方にもお知らせしていきたいと考えています。

-山下議員

 市立病院は、市民のいのちと健康を守る重要な施設です。移転整備にあたっては、市民に対して情報を積極的に開示して、地域住民と丁寧な対話を重ねることが不可欠だと考えます。十分な説明と合意形成のもとで進めるよう求めます。

 次に、配食サービス事業についておたずねします。

 在宅で生活をする高齢者、とりわけ独居や高齢者のみの世帯では、加齢に伴う身体機能の低下や買い物の困難、社会的つながりの希薄化などが重なり、栄養不足や孤立のリスクが高まります。こうした中で配食サービス事業は、栄養バランスの取れた食事を届けるだけでなく、安否確認や見守りといった重要な役割を担い、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けるための欠かせない事業となっています。金沢市の配食サービス事業は1994年に始まり、当初2つの事業所でしたが、現在では17事業所が高齢者の在宅生活を支えています。利用者数は年々増加しており、2023年度は845人、2024年度は948人、2025年度は1月末時点で1049人と、近年は毎年約100人ずつ利用者が増えているという状況です。こうした利用者増加の背景には、様々な社会的要因があると考えられますが、金沢市はどのように捉えているのか、お聞かせください。

-山口福祉健康局長

 超高齢化社会の進展であったり核家族化などの世帯構成の変化に伴いまして、高齢者の単身世帯であったり夫婦のみの世帯が増加してきております。こうした状況を背景に、配食サービスの利用者の増加につながっているのではないかというふうに認識をしております。

-山下議員

 近年、食材費や光熱費、燃料費、人件費など、あらゆるものが上昇しており、配食サービス事業者の経営に大きな影響を及ぼしています。特に小規模事業者は厳しい状況に置かれています。いくつかの事業者からお話を伺ったところ、5年前には1食当たり200円台だった食材単価が、今年は370円~450円と2倍近くまで上がっているとのことでした。「お米の高騰が大きく影響している」、「事業継続が困難になりつつある」、「現在の委託料では厳しい」といった声をうかがっています。事業者の経営がひっ迫すれば、提供数の縮小や撤退につながりかねず、結果として、高齢者が安心して在宅生活を送るための基盤が揺らぐことになります。金沢市として、配食サービス事業者の経営実態をどのように把握しているのか。また、物価高騰が事業運営に与えている影響についてどのように認識しているのか、お聞かせください。

-山口福祉健康局長

 一部の事業者からは、物価高騰に伴う食材費の上昇であったり昨今の深刻な人手不足に伴う人件費の高騰、こういったことが経営を圧迫しているとの声を聞いております。明年度の予算では、安否確認に要する市の委託料単価の方を増額することといたしております。

-山下議員

 2026年度当初予算案では、見守りに要する人件費の高騰をふまえ、委託料を1食あたり200円から220円へ引き上げるという方針が示されています。引き上げ自体は大変歓迎できますが、食材費の高騰が続く中、現行の委託料の考え方では事業者を支えきることはできません。他自治体では、より踏み込んだ支援が行われています。例えば中核市の高槻市は、委託料を1食あたり400円に設定し、さらに物価高騰対策として補助も行っています。石川県内の市町と比較しても、金沢市の委託料は依然として低い水準です。物価高騰が長期化するなかで、食材費高騰分を明確に位置づけた支援策への見直しが必要だと考えます。安否確認に加え、栄養改善の観点も含め、委託料の考え方を見直し、食材費高騰分をしっかり支援していくことを求めますが、見解をうかがいます。

-山口福祉健康局長

 本市の配食サービス事業ですけれども、安否確認に要する人件費等の経費を市が委託料として負担いたしまして、配食する食事に係る経費を利用者の方にご負担をいただいております。利用者に負担していただく額は利用者の経済状況等を鑑みて上限額を定めております。安否確認に要する委託料単価ですけれども、繰り返しになりますけれども明年度の予算で200円から220円に増額することとしております。なお、物価高騰が続いておりますことから、適正な利用者負担と配食サービス事業者への支援につきましては引き続き研究してまいります。

-山下議員

 事業者が本当にこの物価高騰で大変厳しい経営に陥っているということをぜひ認識していただいて、現場の実態を把握し、事業継続ができる支援をぜひお願いしたいと思います。

 次に、こども誰でも通園制度についてお聞きします。国の子ども・子育て支援法に基づく新たな給付として、2026年4月から全国で「こども誰でも通園制度」が本格実施されます。どの子にも健やかな育ちを保障し、保護者の負担を軽減して、社会全体で子育てをしていくという制度の理念そのものは重要だと認識しています。しかし一方で、その中身が、保育現場の実態を踏まえたものになっているのか、子どもや保護者、現場の職員の安心安全が十分に保障されたものになっているのか、そういう点については大きな懸念があります。現場からは新たな制度でより負担が増える、一時保育を充実させることで対応できるのではないかという声もあります。こども誰でも通園制度は抜本的な見直しが必要だという立場で、数点おたずねします。

 金沢市は、本格実施を前に今年度モデル事業を実施しています。モデル事業における実施状況をうかがいます。

-安宅こども未来局長

 昨年7月末からこのモデル事業を実施しておりまして、実際に8月から利用が始まっております。8月から利用が始まりまして、本年1月末時点での利用実績は21施設、児童の方は82名でございました。

-山下議員

 今回のモデル事業でも、どのような家庭が利用できていて、またできていないのかということを見ていく必要があるというふうに思います。こども誰でも通園制度は、利用者が施設と直接契約する仕組みであり、従来の保育制度に比べて行政の関与が希薄になるということが指摘されています。本来支援を必要としている、孤立している家庭や子育てに不安を抱えている家庭、経済的・社会的に困難を抱えている家庭が利用できているのかということが非常に重要かと思います。この制度が、支援の必要な家庭が、実際に利用しやすいものとなっているのか、伺います。

-安宅こども未来局長

 乳幼児健診の場で気になる家庭の保護者への制度紹介や、母子健康手帳アプリ母子モなどによる情報提供を通じて、制度の周知を図っているところでございます。今後も様々な機会をとらえて、制度の周知に努めていきたいと思っています。

-山下議員

 この2月議会に上程された条例には、利用開始前の面談について「オンラインでも実施できる」とされています。しかし現場からは、乳幼児の発達状況や生活リズム、保護者の様子、家庭環境などを丁寧に把握するためには、対面での確認が重要だという声があがっています。特に、孤立や不安を抱える家庭ほど、オンラインでは困りごとが表面化しにくいという指摘もあります。子どもの安全確保や適切な支援を行うためには、面談は原則として対面でおこなうということを条例上、明確に位置づける必要があると考えますが、見解をうかがいます。

-安宅こども未来局長

 条例に規定しておりますオンライン面談についてですが、感染対策が必要な場合などの例外規定でありまして、モデル事業において施設からは直接会って面談することが望ましいとの声も聞いております。また国においては改定作業を進めております「こども誰でも通園制度の実施に関する手引き」の中で、事前面談は原則対面で実施する方向で検討をしております。本市におきましてもその結果を踏まえまして適切に対応していきたいと思っております。

-山下議員

 今回設置する条例についても、それは明確にぜひ示していただきたいというふうに思います。

 本格実施では40施設が登録予定というふうに伺っています。安全で安心できる保育を保障するためには、本格実施後も丁寧な検証が必要だと考えます。子どもが安心して過ごせているのか、保育の質が保たれているのか、通常保育への影響はないのか、支援が必要な家庭に届いているのかなど、これらを検証するためには、保護者や現場の声を継続的に聞いていく必要があります。保護者や現場の声を反映する検証の場を設けるべきと考えますが、見解をうかがいます。

-安宅こども未来局長

 保護者の意見を大切にする必要はあるかなというふうに思っております。利用者アンケートを行うとともに現場の声を聞き、より良い事業にしていくために、今後とも実施施設との情報交換会を実施したいというふうに考えております。

-山下議員

 子育て支援の充実を図るということであれば、この一時的・限定的な支援にとどまるのではなく、通常保育そのものの拡充や、保育士のさらなる処遇改善、配置基準の見直しなど、保育の基盤そのものを強化することが不可欠だと考えます。国にならえの制度ではなく、市民に最も身近な基礎自治体だからこそできる保育制度の構築を求めたいと思います。

 次に、不登校施策についてうかがいます。学びの多様化学校については、昨年11月に基本構想の答申が示され、12月議会では、校舎となる旧馬場小学校の改修に向けた実施設計費が計上されました。現在、早期開設に向けた準備が本格化していると認識しています。不登校の子どもたちにとって、安心できる学びの場、喜びある学びの場が整えられることはたいへん重要であり、子どもの権利保障の観点からも大きな意義をもつものと考えます。そこで、2026年度当初予算案に示された、学校指導課に設置予定の「学びの多様化学校開設準備室」は、どのような体制で、どのような役割を担うのか、うかがいます。

-野口教育長

 学びの多様化学校、いわゆる不登校特例校になります。この学校につきましては、不登校児童生徒の実態に配慮した特別の教育課程を編成して、教育を実施する必要があると認められる場合に学校教育法施行規則第56条に基づいて、文部科学大臣が指定するものでありますけれども、この学校を今回金沢市に開校しようということで今準備を進めています。準備室におきましては、子どもひとりひとりを理解し、主体的な学びを促す力、またひとりひとりのペースに合わせて多様な学びを実践できる力など、多様な背景を持つ生徒に対してきめ細やかに支援できる柔軟な指導力を持つ教員を配置したいと考えております。また、文部科学省が派遣する豊富な知識を持った学びの多様化学校マイスター、いろんな力が必要なんだなって改めて思ったんですが、不登校児童生徒への支援や関係法令等に関する豊富な知識を有し、教育活動や支援に携わった実績のあるもの、学びの多様化学校の設置準備および設置に携わった経験がある、もしくは長年の学びの多様化学校の運営や教育活動に携わった経験や実績のあるもの、文部科学省等と連携して全国における学びの多様化学校設置のための意識啓発や広報活動に協力できるものの中から文部科学省が委嘱をすると、こんなふうになっております。こうした力を持っていらっしゃいます学びの多様化学校のマイスターを積極的に活用したいと考えております。また、これから設置することになりますが、専門家等による検討会におきまして、子どもが安心して過ごせる学習環境の創出や金沢独自の教育課程の構築などについて検討してまいりたいと考えております。

-山下議員

 そうした専門家の力も借りて、施設やカリキュラムを整えていったということにあっても、実際通う子どもたちや保護者の思いが反映されなければ、「通いたい」と思える学校にはならないと思います。どんな環境なら安心できるのか、どんな関わり方を望んでいるのか、当事者の声を丁寧に受け止めることが、学校づくりの出発点だと考えます。開設準備室は、児童生徒や保護者の意見をどのように反映できるのか伺います。

-野口教育長

 不登校の児童生徒やその保護者のご意見を昨年の2月に「不登校児童生徒及びその保護者等のアンケート調査」ということで実施をさせていただいております。この結果を今後進めていく教育課程の編成とか施設整備、人材の確保などに活かしていくことにいたしております。児童生徒や保護者のご意見を把握することは、学びの多様化学校の理念を具現化するうえで大変重要であるとらえておりまして、今後準備室が中心となって、この意見を元にしながら開校に向けて準備を進めてまいります。

-山下議員

 今後、開校準備や教育内容、支援体制も含めて、また細かくは制服や校則、給食はどうするかなど、そういうことも決定が行われていくかというふうに思います。その際には当事者を置き去りにせずに、アンケートや個別のヒアリング、ワークショップなどを行って、児童生徒や保護者、教職員が学校づくりに参画できるような仕組みをぜひお願いしたいというふうに思います。

 学びの多様化学校は、もちろん開校して終わりではありません。子どもたちの状況や社会の変化に応じて、柔軟に改善していくことが重要かと思います。開校後も、児童生徒や保護者の声を聞き、学校運営の改善につなげていくことが重要だと考えますが、その点に柔軟に対応できるのか見解をうかがいます。

-野口教育長

 今ほど山下議員がお触れになりましたけれども、私も開校後についてはやはり柔軟にきちんと意見をお伺いしながら進めていくことが大事だと思っています。学びの多様化学校におきましては、そこで学ぶ不登校児童生徒の意思を十分に尊重しつつ、個々の状況に応じた支援を行うことの重要性や、不登校児童生徒に対する多様で適切な教育機会の確保の観点から、開校後におきましても教育課程、環境、講師等を固定することなく不断の見直しを図っていきたいと考えております。

-山下議員

 基本構想の答申の最後に、委員のみなさんが学びの多様化学校に期待することとしてメッセージを寄せられています。「安心して学べる環境づくり」や「多様な学びを広げてほしい」といった声が寄せられていました。学びの多様化学校に対して、現在の学校の在り方を問い直すきっかけになるようにといった期待も読み取られたというように思います。市内すべての学校が子どもにとって安心して学び過ごせる場となるよう、私たちも力を合わせていきたいと思います。

 次は、小学校低学年の不登校支援についてです。全国的に不登校児童生徒数は増加傾向にあり、とりわけ小学校低学年での増加が顕著であると指摘されています。 金沢市が2025年2月におこなった「不登校児童生徒及びその保護者のアンケート調査」でも、「いつごろから学校を休む日が多くなったか」の問いに、小学生では「小4年」が約24%、「小1年」が約22%、「小2年」 が約18%となっていました。子どもたちにとって学校という場が「安心して学べる場所」ではなくなっているのではないかという声も聞かれます。小学校低学年において、学校に行きづらい子どもが増えている現状を、どのように捉えているのかお聞かせください。

-野口教育長

 ここ数年の本市における小学校の児童の不登校の傾向みたいなものについて、少し分析を自分なりにしているわけですけれども、その中でやはり多くなったなと思うのはコロナ禍のときでありました。そのコロナ禍をきっかけとして、不登校の児童数が増えてきておりますし、特に低学年が顕著になっているのかなと思っています。今の小学校の低学年の段階で登校が困難になる要因につきましては、新たな小学校という環境への戸惑い、それから学習への苦手意識、そしてもう一つあるなと思っているのは母子分離、ちょっとなかなか聞きなれない言葉ですが、子どもとお母さんが離れること、このことに対するこども側の不安、これがあると考えています。低学年は義務教育の基礎的内容とか、学び方そのものを学ぶ大事な段階でありますので、社会生活を行う上で最低限の基礎を学ぶという点で非常に重要なことでありますから、この時期に多様な他者と十分に学ぶ機会を得ることができないという状況は憂慮すべき問題であると私は捉えております。そこで、これではいけないと思いますので、これまで本市におきましては令和6年度から全ての小中学校で学習者用端末を用いて、心の健康観察を毎日実施しております。言語が特にまだまだ難しいという低学年におきましても、直観的な操作により、その日の心の状態を表現できるため、学校からは日々の児童の心や体調の状況・変化を早期に発見し、早期支援につなげることができたという報告も受けております。またコロナ禍の影響によりまして、生活リズムの乱れとか、対人間関係構築への未熟さも見られますことから、担任が学級の全ての児童を一人で抱え込むのではなく、複数の教職員でひとりひとりの児童を見ていく組織的な体制作りも大事だと思っておりまして、今後も心の小さなSOSを見逃さず、チーム学校として支援するよう指導・助言してまいりたいと思っております。

-山下議員

 本来、低学年は学校に慣れながら、学びの土台を築いていく時期だというふうに思います。今教育長がおっしゃったようにいろいろな要因があるとは思いますけれども、やっぱり子どもたちが安心して学校生活を送るためには、ひとりひとりへの丁寧な支援というのが欠かせないと思います。小学校の環境につながっていくための取り組みというのをどのように進めているのか、お聞かせください。

-野口教育長

 各学校におきましては、入学前の子どもたちが校内見学、それから授業体験などを通して学校生活への期待感、ワクワク感を醸成できるように取り組んでいます。また、小学校入学後になりますが、特に生活科という教科がありますけれども、この生活科を中心として幼稚園や保育所などの遊びや生活を通して得た学びと育ちを基礎として、友達や学校で接する身近な人などとの関わりのほか、また地域の自然と触れ合う体験などを通して、主体的に新しい学校生活がスタートできるように取り組んでおります。

-山下議員

 低学年児童の不登校や学校の行きしぶりは、中高生とは違った家庭の負担というものがあります。子ども一人を長時間自宅で過ごさせるということも難しく、保護者その多くは母親が、仕事を減らす、あるいは離職せざるを得ないケースがあり、その結果、収入が減少し、家計が不安定になる実態があります。私の身近でもそういう実態をお聞きしています。特に収入が減少した家庭にとっては、「子どもに合った学びの場を選びたいが、経済的に難しい」という状況があります。学校以外の学びの場としてフリースクールを利用したいと考えても、その費用が壁となって利用を断念せざるを得ないという家庭が少なくありません。経済的支援を求める声は、ほんとうにこれまでも多くあります。他の議員さんもこの場で質問されているかと思います。何度も求めていますが、改めて、こうしたフリースクールを選択できるような経済的な支援を求めますが、見解をうかがいます。

-野口教育長

 本市におきましては、フリースクールへの活動に対する理解を促進するために、令和4年度から不登校民間支援団体等連絡会に参加をしておりますフリースクールが行う体験機会の創出、どんなことがありますかというと、そのフリースクールにおきまして、ものづくり、それから野外活動の親子体験会の開催、不登校当事者から不登校についての理解を深める講演会の開催、フリースクールの紹介リーフレットの作成、こんなことをやっておりますが、こうしたものの活動に対して支援を行ってきております。現時点でフリースクールへ通所する家庭への支援は行っておりませんが、今後は他の自治体の事例についてさらに研究を深めてまいりたいと考えております。

-山下議員

 私は、不登校施策というのは学びの保障だけに収まらないというふうに思います。「安心して通える学校かどうか」、「子育てしながら安心して働けるまちかどうか」ということが問われる課題だというふうに思います。家庭の努力とか自己責任の問題で片付けられない、やっぱりそれを支える社会にするかどうかが問われるというふうに思いますので、またしっかり引き続き議論し、取り組んでいきたいと思います。

 次に、メタバースを活用したオンライン支援についてです。今年1月から、メタバースを活用した新たな不登校支援がはじまりました。12月議会の答弁で、市内には学校内外の相談機関につながっておらず、教職員からの継続的な相談・指導等も受けていない児童生徒が60人いることが明らかになりました。子どもたちの孤立を防ぎ、学びや社会とのつながりを取り戻すための支援が必要だと考えます。しかし支援があっても、子どもや保護者が知らなければ利用につながりません。また申請の負担が大きければ、支援が必要な家庭ほど利用しづらくなります。そこで、このオンライン支援について、どのように周知を行うのか、利用にあたってどのような手続きが必要なのか、明らかにしてください。

-野口教育長

 先月末に開設をいたしましたメタバースを活用したオンライン教育支援センター、そだちLinkについて、先般校長会議を開催した折にその内容や通室方法などを丁寧に説明させていただきました。合わせて、各学校の支援が必要な保護者の方々にもそだちLinkの周知をお願いをさせていただきました。利用にあたりましては、保護者との面接相談を行い、活動内容や申し込み方法についてご説明を申し上げ、保護者や児童・生徒本人がメタバース内容を見学・体験したうえで活動を開始していただいております。もうすでに申し込み等もありますし、体験をしている子もおります。ただ、学校の方からこの内容について周知するだけでは私は足りないというふうに思っております。まずはこの4月から本格運用ということになりますので、そこに向かってオンライン上で周知を進めていきたいと考えております。ひとりでも多くの不登校の児童生徒や保護者に情報が届けられるように、しっかり取り組んでまいりたいと思います。

-山下議員

 ぜひ多くの家庭に周知をしていただきたいと思います。

メタバースを利用するには一定の通信環境が必要です。また、デジタルに不慣れな子どもや保護者も少なくありません。通信環境の整備が難しい家庭に対する支援や、操作に不慣れな子どもや保護者へのサポート体制は、どのように整えているのか伺います。

-野口教育長

 オンライン支援にあたりましては学習者用端末を活用することといたしておりまして、インターネット環境が整っていないご家庭に対しましてはSIMカード入りのルーターを無料で貸し出しをいたしております。また端末の操作に慣れていない子どもや保護者に対しましては、児童生徒の見学・体験時にひとりひとりの実態に応じて対面やメタバース内でのやり取りを通しながら、基本操作等について丁寧に説明をいたしております。なお、このサポートにつきましては、状況に応じてやはり改善をしていく必要があろうかと思っております。利用している児童生徒の声や意見を聞き、保護者の方の面接相談から児童生徒の変化等を伺い、児童生徒ひとりひとりの実態に応じた効果的なオンライン相談・支援に取り組むなど、常により良いサポートを目指していきたいと考えていきます。加えて在籍校の校長先生や担任の先生等の学校からの意見も積極的に取り入れて改善を進めていきたいと思っております。

-山下議員

 オンライン支援は、学校や社会とつながりが持てず、家庭で多くの時間を過ごしている子どもたちにとって、つながりをもつ有効な選択肢のひとつだと思います。ただ、身体的、心理的フォローが十分に行き届かないのではないかといった課題も指摘されています。こうした課題があるなかで、子どもたちが孤立することなく、必要に応じて対面での支援につながれる体制が求められます。個々の必要に応じて、どのような対面支援につながれるようになっているのか、うかがいます。

-野口教育長

 オンラインを活用した不登校支援にあたりましては、担当する心理士や指導主事がアバターを通じた交流や個別の相談等で児童生徒の変化を観察いたしております。また、保護者との面接相談を継続しながら、児童生徒ひとりひとりがアバターを介し安全安心なメタバースでコミュニケーションや様々な体験を重ねる中で、児童生徒ひとりひとりの状況や興味関心を見とり、そしてその中で、教育支援センターそだちで開催しているリアルな体験に繋げていきたいと思っています。今、そだちの方では、不登校児童生徒たちの強味・得意に着目して、個々の才能や能力を引き出していけるように、例えば北陸新幹線の運転士等の体験、それから3Dやロボット操作等の最先端のデジタル体験、パティシエ体験、ドローン操作の体験、乗馬体験などを開催しておりますが、こうしたところに興味関心のあるところに繋げていきたいと思っております。

-山下議員

 子どもが安心して自分のペースで歩んでいけるように、支援のあり方を一層丁寧に整えていただくようにお願いします。

 最後の質問です。2月議会初日、市長は施政方針の冒頭で、市立小学校に勤務する教員が逮捕された事案にふれ、「市政に対する信用を失墜させたことを、市長として重く受け止めており、議員各位並びに市民の皆様にお詫び申し上げます」と述べられました。さらに、「一日も早い市政の信頼回復に努めてまいります」との表明もありました。教育にたずさわる教員が、今回のような事案で逮捕されたことは、被害にあわれた未成年者への深刻な人権侵害であると同時に、金沢市の教育行政に対する市民の信頼を大きく損なう重大な問題です。教育長はこの事案をどのように受けとめているのか、お伺いします。

-野口教育長

 今回の事案につきましては、真面目に教育活動に取り組んでおられる先生方がこれまで懸命に築き上げてきた教育への信頼を失う、言語道断の許しがたい行為であり、教員としてという前に、一社会人としてあるまじき行為であり、極めて遺憾に思っております。教育長として、今回の事案を重く受け止めており、改めて被害に遭われた方とそのご家族、当該小学校の児童ならびに保護者、地域の方々、そして議員各位、市民の皆様に心からお詫びを申し上げたいと思います。大変に申し訳ございませんでした。

-森尾議員

私は、日本共産党市議員団の最初の質問者として、以下伺います。

最初の質問は、総選挙の結果と市民のくらし、営業をめぐる深刻な状況と対策についてです。最初に、総選挙の結果と消費税減税について伺います。今回の総選挙の結果、自民党と維新の会が議席の3分の2を超えました。自民党は比例区で約4割の得票を獲得し、比例配分の議席数の約4割の議席を得ました。一方、選挙区では約5割の得票を獲得し、小選挙区全体の議席数のなんと約9割近くの議席獲得しました。4割の得票で7割の議席を得るといわれてきた小選挙制度ですが、今回の小選挙区でみると5割の得票で9割近くの議席を獲得するという民意をゆがめる弊害があらわとなったと言えます。

高市首相は、「私が首相でよいのか。国民が決める選挙」と述べ、突然の総選挙を強行しました。選挙戦では「国論を二分する政策を問う」と訴えましたが、その内容を語ったわけではありません。ところが選挙後の記者会見では、憲法9条改憲、非核三原則の見直し、安保三文書改定、防衛装備品の輸出規制の緩和など「戦争する国づくり」への具体化を打ち出しました。自民党が比例区での得票は、全有権者の2割にすぎませんし、国民は、高市首相に白紙委任したわけではありません。平和を守り、人権の擁護、民主主義の発展こそ望んでいます。私どもは、こうした高市政権が進めようとする強権政治に対峙し、国民とともにあらたなたたかいを起こしていく決意です。

高市首相は消費税減税について2年間に限り、食料品を対象に0にするとの政策について、国民会議で議論し、今年夏前までに中間とりまとめを行うとしました。市長は、この総選挙結果をどのように受けとめておられますか。消費税減税についてその実施を求める考えはないか、伺うものです。

-村山市長

衆議院議員総選挙の結果についての受け止めでありますが、高市総理大臣は責任ある積極財政を掲げるとともに、経済財政政策の大転換と位置付け、デフレ脱却と経済成長を最優先に、挑戦を恐れず、決断・実行していくという姿勢を強く打ち出しており、今回の総選挙ではこうした方針や姿勢が多くの国民の信任を得る一因となってたものと受け止めております。今後国が講じる様々な施策が、賃金上昇が物価上昇を上回る経済の好循環の実現に寄与し、国民生活の向上に目に見える成果をもたらすことを期待しております。

消費税については、飲食料品の消費税率2年間ゼロの検討加速を公約に掲げ、今後国民会議を開催し議論していくこととしており、市としては改めてその実現を国に求めることは考えておりません。一方、消費税を財源とする社会保障制度改革は、次世代に持続可能な社会を引き継ぐための待ったなしの課題であります。自治体経営にも大きな影響がありますので、引き続きその動向は注視してまいりたいと存じます。

-森尾議員

市長は、この議会の施政方針の中で「我が国の今後の進むべき方向性について議論が交わされることとなります」と述べています。金沢市は平和都市宣言を通じて核兵器廃絶と世界の恒久平和実現を高らかに宣言しました。こうした立場から「戦争する国づくり」に対し、NOと立場を貫くことが求められていると考えますが、その見解を伺います。

-村山市長

本市が平和都市宣言を行ってから40年が経過いたしました。核兵器の廃絶と世界の恒久平和は人類すべての願いであり、我々はその実現に向けて改めて不断の努力を続けていかなければならないと考えております。我が国の安全保障に関わることについては、国政の場において十分な議論がなされるべきであると考えております。

-森尾議員

次に、市民生活に直接支援する対策についてです。家計に占める消費支出に占める食費の割合が28.6%となり、44年ぶりの高水準となりました。物価高騰が市民生活を苦しめています。働く方々の実質賃金は4年連続のマイナスが続いています。中小企業・小規模事業をめぐる状況も深刻です。物価高騰、資材関係の値上げが続く中、製品価格や商品の価格に転嫁できず、経営は深刻となっています。そこで働く方々は、賃上げすら少なく、厳しい状況が続いています。市長。こうした状況をどのように受けとめていますか。伺います。

-村山市長

景気の回復が緩やかに続く一方で、長引く物価高騰の影響などにより、実質賃金が12か月連続でマイナスとなるなど、市民生活・企業経営については依然として大変厳しい状況にあると認識をしております。

-森尾議員

具体的対策として第1に、水道基本料金無償化を拡大する点です。県は無償化する期間を2ヶ月から4ヶ月に拡大しました。金沢市も先に打ち出した2ヶ月を県と同様にさらに2ヶ月を追加し、県と合わせて8ヶ月無償化する考えはありませんか。また、下水道料金の引き下げを求めます。見解を合わせ伺います。

-村山市長

水道料金につきまして、今議会にお諮りした水道基本料金の減免期間の延長については、今般、県が市町向けの支援金の拡大を決めたことに合わせ、市の支援期間を延長するものであります。財源が限られている中で、市独自のさらなる期間の延長や、下水道料金の引き下げなどは考えておりません。

-森尾議員

第2に、すべての市民を対象とする支援策についてです。県内の自治体では、すべての住民に対し、給付金の支給や商品券の交付などが行われています。金沢市として、すべての市民を対象に支援策を実施する考えありませんか。伺います。

-村山市長

すべての市民を対象とする支援策については、ただ今申し上げた水道料金の基本料金の減免について、これがすべての市民を対象とするものであります。その他に物価高騰対策といたしましては、その影響を特に強く受ける低所得者層、低所得世帯や子育て世帯への支援を行いました。またこれに加えて、消費喚起を通じた地域経済の活性化策など、多角的な視点から総合的に勘案し、実践していく必要があると認識しております。財源に限りがある中で、先の12月補正予算ならびに本議会にお諮りしている当初予算および最終補正予算において、できうる限りの対策を講じたところであります。

一方でこうした対策は、本来緊急かつ一次的な措置であるべきと考えており、物価と賃金の上昇による経済の好循環を実現し、我が国全体として物価情勢が安定的な軌道に乗るということが重要であると捉えております。今後も物価の高止まりが予測されておりますけれども、引き続き物価や賃金の推移、また国の動向などを注視しながら、市として時勢をとらえた対策を講じていきたいと考えています。

-森尾議員

第3に、金沢市中小企業・小規模企業振興条例に基づく支援策について伺います。働く方々の実質賃金は11ヶ月連続マイナスとなっている一方、大企業は4年連続で最高利益が続き、その利益が株主への配当や自社株を買うことに回っています。さらに、内部留保が561兆円も積み上がっています。こうした日本経済の構造的ゆがみをただし、大幅賃上げ、中小企業への直接的支援が求められています。

今回の補正予算で、中小企業賃金引上げ奨励金として5200万円が計上されました。そのねらいと具体的内容について伺います。

他の自治体が実施している内容を比べてみると、第一に、今回の提案では賃上げ5%以上を対象としていますが、他の自治体では、小規模事業者の場合、賃上げ3%以上を対象にしています。第二に、対象年齢について、提案では35歳未満としていますが、年齢制限をなくすことはできないか。第三に、対象期間について、提案では半年としていますが、一年間にできないか。第四に、限度額について、提案では50万円・10人までとしていますが、200万円・40人までと拡大できないか。以上を提案します。見解を伺います。

-村山市長

中小企業賃金引上げ奨励金につきましては、連合石川が公表しております2025春季生活闘争におけます、従業員300人未満の企業の賃上げ率4.6%、これを参考に、これを上回る5%以上の賃金引き上げを要件としております。また、対象年齢につきましては、厚生労働省が直近に発表した新規学校卒業就職者のうち、約3人に1人が3年以内に離職をしているという状況、これを踏まえまして、若年層の賃金引き上げや人材の確保・定着が喫緊の課題ととらえており、対象年齢を35歳未満として設定したものでありまして、年齢制限の撤廃は考えておりません。

奨励金支給の対象期間について、多くの企業が年度当初に賃金を改定していることに加え、毎年10月に行われる地域別最低賃金の改正が概ね8月下旬に公表されますことから、4月から9月末までとしたものであります。また限度額につきましては、限られた財源の中で、県の被災事業者賃上げ支援金も参考にしながら、先行自治体の実施状況を勘案し、総合的に判断したものであります。対象期間の延長および限度額の引き上げは考えておりません。

-森尾議員

質問の第2に、能登半島地震被災者の支援についてです。被災者に対する医療・介護費用の免除措置が昨年6月末で打ち切られました。その復活を強く求めるものです。被災者が医療・介護に関してお金の心配をすることなく受けられるようにと免除措置の再開を求める署名が1月29日現在、6万4794筆に広がり反響を呼んでいます。被災地では、免除措置がなくなり通院回数を減らしたり、受診や介護サービス利用をがまんしたり、こうした事態が発生しています。開業医などで構成されている石川県保険医協会が実態調査を行い明らかにされました。特に、奥能登では年金収入だけという世帯が多く、物価高騰もあって、免除制度がなくなり、経済的負担が大きくなっています。この免除制度が「いのち綱」ともなっているとして、早期に復活するよう求める声が相次いでいます。市長。こうした実態についてお聞きになっていますか。伺います。

復活を求める署名に取り組んでいる方々が、この1月22日、県に対し5万筆を超える署名を提出し、要請しました。これに対し県からは、「県として反対しているわけではない」「県と市町が歩調を合わせないと進められない」との表明がされたとのことです。市長。金沢市として、県に対し、免除制度の復活を要請することを求めたいと思います。市長はこれまで、能登半島地震からの復旧・復興対策を強調してきました。であるならば、金沢市として、免除制度を復活するよう求めるものです。見解を伺います。

-村山市長

能登半島地震の被災者にかかる医療費や介護サービスの自己負担金の免除につきましては、発災した令和6年1月から昨年6月末にかけて、1年半にわたり実施をされまして、被災者の生活再建等に寄与してきたと考えております。この免除の終了によって、免除措置を受けてこられた被災者の中には、改めて負担を感じておられる方がおられる、このことはご指摘の県保険医協会のアンケート調査などを通じて承知をしております。この自己負担金免除につきましては、本市では国の財政支援の対象外でありました。そして被災者が多い能登の市町においても、免除を延長する動きがみられなかった、そうしたことから昨年6月末をもって終了したものであります。国におきましてもこうした状況を踏まえて支援制度、昨年9月末で終了しております。現状本市として、免除の再開を県に求めることや、独自に再開することは考えておりません。

-森尾議員

質問の第三に、村山市政4年間をふりかえって、その施策について伺います。村山市政の「金沢未来共創計画」の柱として打ち出されたのが、都市再生緊急整備地域指定された金沢駅東地域での開発事業です。これは、国と県いいなりで巨額の事業費を投入し、「金沢のまちこわし」事業だと言えます。国の認定を受けた民間都市再生事業は、2015年から166件にのぼります。都市再生緊急整備地域にはこれまで金沢市を含め、55事業が指定されています。その多くが民間大企業、大手不動産、ディベロッパーなどが大規模な開発事業を進めています。こうした開発事業者に対し、建築物の容積率の緩和、高さ制限の撤廃や特定大企業者に対する所得税・法人税、登録免許税、不動産取得税や固定資産税・都市計画税の減免など優遇措置が行われてきました。その額は、2020年から2024年の5年間で総額583億円にのぼっています。そして各地で問題が発生しています。超高層のタワービルが海外投資の対象となり、実際住んでいない実態が生まれています。また、ビル風、太陽光の遮断、地震による長周期振動の発生や、火災対策、電源喪失への対策など問題が指摘されています。

県が主導する事業展開であることも指摘しなければなりません。一昨年6月県議会の予算委員会において、知事は次のように答弁しています。「特措法に基づく都市再生特別区の枠組みを活用して、高さ制限を緩和し、土地の高度利用を図るべき時期にきていると私はおもっています」と述べ、さらに「駅前は県都金沢の顔であり、石川県の顔だ」と強調し、県主導の事業であることを強調しています。徳田副知事は、都ホテル跡地をめぐって、高さ制限を撤廃し、素早い対応を主張すると共に、「日銀跡地は金沢の心臓部である」として日銀跡地利用について県の発言力を強めています。市長。一体、誰のための事業なのですか。国や県いいなりで金沢の伝統と誇りを投げ捨てていいのですか。このまま巨額の事業費を投入し、「金沢のまちこわし」をすすめるのですか。市長の見解を伺います。

-村山市長

未来共創計画におきますまちづくりの規範である保全と開発の調和、これをさらに際立たせたいという思いから、都市再生緊急整備地域制度の活用を進めてきたものであります。都心軸におきましては特に、緊急輸送道路の沿道における老朽建築物の更新が喫緊の課題となっております。国の支援策だけでは大規模な開発にしか対応できないため、昨年9月定例月議会におきまして、本市独自の支援策を取りまとめ、お認めいただいたところであります。これらの制度の積極的な活用を促すとともに、エリア全体の面的整備を促進し、都市機能の集積を図ることで、まちなかの求心力を高めていきたいと考えています。

 

-森尾議員

具体的に伺います。金沢駅前の旧都ホテル跡地での開発事業です。駅前は高さ60mに制限しています。ここに、160mの官民複合ビルを建設するとしています。民間の開発事業がいつの間にか官民複合ビルという方向になっています。金沢市が市民とともに作り出した高さ制限を壊したうえに、市民の税金を投入し、この官民複合ビルとして、金沢市はどんなものを作るおつもりですか。160mもの官民複合ビルの建設はやめるべきと考えます。見解を求めます。

-村山市長

金沢都ホテル跡地におきましては、高さ制限についてそして高さがどうなるか、そうしたことへの注目がなされていますけれども、私としては何より大切なのはその開発の中身であると考えています。近鉄不動産に対しては地域整備方針に沿った開発を求めておりまして、地域整備方針に示した、文化の奥深さを体感する文化観光の促進、あるいはまち全体の賑わいに資する多様な都市機能を備えた文化都市金沢にふさわしい複合ビルにしてほしいと考えております。県と金沢の玄関口にふさわしい開発の実現に向けて、地域整備方針との整合、また都市再生への貢献などについて、双方の実務者レベルで協議を進めているところであります。都市再生特別地区の決定権者である県との情報共有を密にしながら、具体的な協議をさらに加速してまいります。

-森尾議員

次に、武蔵地区での開発事業です。「武蔵ヶ辻地区再生計画」が昨年9月末策定されました。明らかにされていません。そして、金沢スカイビル、金沢ニュースカイビルを含めた武蔵ヶ辻A街区整備計画がこの3月末までには策定され、ビルの建て替え事業が始まります。その内容と今後の開発事業の手順を明らかにしていただきたいと思います。この地区での開発事業は、一部の事業者が「もうかるビル」として進められようとしています。金沢市は、地権者の一人です。この事業にどのような立場で係るのか見解を伺います。

-村山市長

現在武蔵地区におきまして、権利者で構成される武蔵ケ辻A地区市街地再開発協議会が再開発事業に向けて街区整備計画を策定中であります。今後の手続きにつきましては、一般的に金沢市による再開発事業の都市計画決定を経て、石川県による事業計画や権利返還計画の認可を受けたあとで工事着手が可能となります。なお、金沢ニュースカイビルには市有施設のITビジネスプラザ武蔵として床を所有しております。他の権利者とともに、市街地再開発協議会に参加しておりまして、引き続き権利者として今後の再開発に関わっていくこととなります。

-森尾議員

次に、日銀跡地利用についてです。今回用地取得費として45億円が計上されました。21世紀美術館のリニューアルに伴い、仮の施設活用などを含め、7億7千万円が予算化されています。さらに、周辺用地取得をすすめるとしています。金沢市は、この跡地利用としてどんな建物を建設するおつもりですか。そして、財源について規模をどの程度予定しているのですか。明らかにしていただきたいと思います。

-村山市長

日銀跡地につきまして、今議会にお諮りしております用地取得と改修工事にかかる予算をお認めいただければ、まずは敷地を取り囲む高い塀の撤去工事から着手したうえで、明年度には建物改修工事を本格化し、令和9年5月から休館となる金沢21世紀美術館の仮移転にあわせて市民や内外者に開放したいと思っております。先行利活用後の本格整備に向けて、私の思いとしては都心回帰の象徴となる場所にしたいと考えております。50年先、100年先といった将来にわたって市民が愛着を持ち、まちなかの賑わいや交流に資する場所としていくことが肝要であります。先行利活用を通じて市民ひとりひとりの思いをお聞きしながら、本格整備に向けた議論を深めて、方向性を定めていきたいと考えております。

-森尾議員

片町四番組海側地区開発事業についてです。この地区で「片町きらら」が建設されました。しかし、店舗が次々変わるなど新たな賑わいがつくられていません。この事業は片町・竪町の賑わいづくりにとって、どのような役割を担うのですか。金沢市は、この地区での賑わいづくりの起爆剤だとしたプレーゴは解体する事態となっています。今後、この地区での賑わいづくりへの方策を伺います。

-村山市長

片町・竪町地区につきましては、時代を先取りした北陸随一の繁華街として発展してきた歴史があります。加えて、歴史文化遺産や芸術文化施設が集積するエリアの中心に位置しておりますことから、市民にとって誇りや愛着を感じる拠り所となっております。そのブランド力を維持するためにも、時代に即して都市機能を適切に更新していくこと、それとともに地区としての魅力を高めていくこと、それが大切であると考えております。片町四番組海側地区の再開発事業は、片町や竪町のみならず、香林坊や木倉町なども含めたにぎわい創出の結節点としての役割を担っております。周辺の商業施設と連携し、相乗効果を発揮できるよう、市として積極的に支援をしてまいります。

-森尾議員

第二に、「くらしづくり」に掲げた金沢方式の見直しが破綻してきていることです。公民館の建設や消防関係の車両購入や施設などの改善に対し、地元住民が事業費の一部を負担するという、いわゆる金沢方式が続いています。市長はこれまで検討してこなかった金沢方式を見直し、地元負担についても25%を20%に軽減したとしています。ところが、物価高騰による資材費や人件費の高騰によって、5%の負担軽減が実際なくなり、逆に増加した事業費によって、新たな地元負担が増加する事態となっています。これ以上、地元から寄付ということで資金を集められない状況にあります。では、一体どうするか。建物を小さくして事業費を削減することまで検討せざるを得ない事態となっています。社会教育法第21条では、「公民館は市町村が設置する」としています。市長。この立場から、市が責任を持って公民館を設置するという立場を明確にして、これまでの地元負担をなくす決断が求められています。市長の決断を求めたいと思います。

-村山市長

本市の地区公民館につきまして、多少の地元負担を伴ってでも校下ごとに公民館がほしいという地域住民の強い要望を受けて設置してきており、その運営についても地域主導、ボランティア、地域による一定の負担といった、金沢の地域コミュニティの特徴と一体となって、地域の自主性や連帯意識の醸成に大きな役割を果たしてきており、今後も本市独自の方式として継承すべきものと考えています。今年度から施設整備や運営にかかる地元負担を見直したところでありますが、さらなる社会環境の変化等に対応するため、まちづくりミーティングなどを通じて地域の方のお声をお聞きしながら、持続可能なコミュニティを支える基盤の強化に向けて議論を続けていく、こうしたことも大切と感じております。

-森尾議員

第三に、「人づくり」についてです。この分野の施策は、県内でも遅れがめだっています。学校給食費無償化についてです。市長は、これまで「国の動向を注視する」と言い続けてきました。県内で実施していないのは金沢市と野々市市だけとなっていると指摘されても「実施する考えはない」と無償化実施を拒否してきました。今回、国と県が4月からの実施に向けて予算化されたことからようやく、この4月から小学校での無償化実施のための予算を計上しました。では、市長。中学校での学校給食費無償化について実施する考えはありませんか。答弁を求めたいと思います。

-村山市長

学校給食費の無償化につきましては、義務教育の観点からかねてより国が全国一律で実施すべきことだと申し上げてきたことから、今般の国の当初予算案に小学校給食費の保護者負担を軽減する交付金が盛り込まれたことは、大きな前進ととらえております。一方で、保護者の経済的負担については、中学校へ進学するにつれ相対的に大きくなると認識しております。先の答弁でも申し上げたとおり、未来を担う次世代への投資として、中学校給食の無償化について、早期の実現に向け、検討を進めていきたいと存じます。

-森尾議員

次に、子育て支援医療費助成について伺います。県内では対象年齢を18歳までとし、自己負担がありません。ところが金沢市だけは、入院については18歳までとし自己負担がありませんが、通院については15歳までとし、自己負担があります。今回の市長の施政方針の中では、制度の拡大について「検討」するとしました。いつどのような内容で改善を図られるのか伺います。

-村山市長

昨今の物価高騰の影響など、子育て世帯を取り巻く環境は一段と厳しさを増しております。先の国の補正予算におきましても、大型の物価高騰対策が講じられたことなどを踏まえ、市政方針の中で、子育て支援医療費助成の対象年齢拡大の検討に言及させていただきました。先般、石川県が子どもの医療費助成の補助対象年齢を令和9年度から拡大する、そしてその財源の活用について市町との間で協議するとの方針が示されました。県との協議も踏まえて、実施時期を判断したいと思います。再び市民のみなさまの負託をいただけたならば、改めて適切な時期にその予算や条例改正について議会にお諮りをさせていただきます。

-森尾議員

三番目に、補聴器購入助成制度の創設についてです。最近の研究によって、「難聴」が認知機能の低下につながることが明らかにされてきました。中年期における「難聴」が危険因子であるとして、その対策が注目されてきています。「聴こえにくい」状態の早期発見。そして、その対策として補聴器の活用が認知機能低下の抑制に寄与するとしています。市長は、補聴器購入助成制度の創設について検討するとしています。いつからどのような内容で制度創設をされるのか明らかにしていただきたいと思います。

-村山市長

加齢性難聴者を対象とした補聴器の購入補助制度について、石川県が補助制度を設ける市町へ支援をする意向を示しておりますこと、また全国市長会から国に対して制度の創設を要望しております。そうしたことから引き続き、国・県・他都市の動向などを注視しながら検討を深めていきたいと存じます。

-森尾議員

第四に、「仕事づくり」の中にある金沢中央卸売市場再整備事業についてです。基本計画の中で、青果と水産を一体的総合市場として再整備するとしてきました。ところが、青果は現在の市場がある場所から3.5キロ離れた金沢港周辺の県有地に移転新築するとしました。水産は現在ある市場の場所で新築するという方針に変更しました。すると水産と青果は分離されることとなります。青果と水産の両方から仕入れる小売り業者からは、これでは商売がやっていけない。どうして分離することになったのか。など訴えが続いています。市長。こうした意見を押し切ってまで分離案で強行されるおつもりですか。市場関係者あっての市場です。市場業者を切れ捨てて市場の繁栄はありません。

-村山市長

中央卸売市場につきまして、私自身、先月末に金沢市青果食品商業協同組合を訪問いたしまして、直接役員の皆さまから青果棟の移設について市場までの距離が遠くなること、また食材の仕入れに時間を要することになるなどの諸課題についてご意見等を伺ったところであります。市場の運営において、卸・仲卸事業者に加えて、小売事業者も重要な役割を担っていただいているということは十分認識しております。引き続き、市としてできうる施策等について真摯かつ丁寧に協議を続けていきたいと考えております。

-森尾議員

使用料についても大きな不安の声が出されています。物価高騰が続き、品物が売れなくなっています。さらに、市場の使用料が引き上がれば商売をあきらめざるを得なくなります。市長は、このまま再整備を進めて活気ある市場を作れると考えておられるのですか。いったん立ち止まり、市場関係者の納得いく方向で進めるべきではありませんか。見解を伺い、質問を終わります。

-村山市長

市場再整備後の使用料につきましては、建設資材や人件費の高騰が続く中、コールドチェーンなどの品質管理の高度化に向けた施設機能の充実などによりまして、基本的には現行使用料より増額となることが想定をされますが、青果棟移転することで工期の短縮や整備費の圧縮が図られ、使用料負担の軽減にも寄与するものであります。引き続き、市場事業者と連携をして、必要な市場機能を確保しつつ、施設の簡素化などによる整備費の縮減を検討するとともに、国の繰出基準に基づく一般会計からの繰入金に加えまして、市場敷地の活用による新たな収入の確保や基金の活用のほか、DXの導入等による業務の省力化などで経営の効率化に取り組むことで、持続可能な市場運営を実現していきたいと考えております。  昨年度来、基本計画に沿って様々な選択肢について市場事業者の皆さまとともに比較衡量をしていく中で、要望や意見を調整したうえで最終的に青果棟を移転整備し、水産物棟を現地建て替えとする方向性を決定させていただきました。市場再整備の基本計画の検証を通じて、青果棟移転することで工期短縮が図られるとともに、整備費の圧縮、使用料負担の軽減につながるなど、課題解決に寄与する項目も多くみられました。また、市場敷地のにぎわいに資する活用により、市場の付加価値が向上するなど、未来を見据えた持続可能な市場運営も可能となりますことから、これから金沢の豊かな食と文化を支え、北陸のハブ拠点となる未来共創型総合市場を目指してまいりたいと考えております。

(クリックするとPDFが表示されます。)

-山下議員

発言の機会を得ましたので、日本共産党金沢市議員団の一員として、議案第56号 令和7年度金沢市一般会計補正予算(第6号)、および議案第57号令和7年度金沢市水道事業特別会計補正予算(第2号)について質疑を行います。

まず初めに、物価高騰の影響と補正予算編成についてです。

国は11月、「強い経済」をかかげた総合経済対策を閣議決定し、その裏付けとなる2025年度補正予算案が12月11日、衆議院を通過しました。歳出総額が18兆3034億円、新型コロナ後最大の規模であり、その歳入の6割を国債の追加発行に依存しています。この「強い経済」の中身は、国民が選挙で示した消費税減税や最低賃金の抜本的引き上げといった暮らしの願いには応えていません。社会保障費や医療費を抑制する一方で、過去最大となる8472億円もの防衛費を計上している点は重大であり、生活者支援との乖離が明らかです。国は、重点支援地方交付金として2兆円を計上し、自治体が地域の実情に応じて活用できるとしています。推奨事業には、学校給食の無償化やお米券、中小企業支援などが示されています。

そこで市長に伺います。今議会の追加補正予算案は、いま臨時国会で議論されている補正予算案に伴うものです。市長は国の補正予算案をどのように受け止め、長引く物価高騰に対し、市としてどのような課題認識を持ち、市民45万人の生活をどう支えるべきと考え、予算編成にあたったのかお聞かせください。

-村山市長

今回の国の補正予算は、食料品などの物価高騰対策に加え、賃金の引上げ環境の整備、成長分野への投資など、我が国の未来を見据えた緊急対策などの多岐に渡る政策が盛り込まれており、一定の評価をしております。

物価高騰の影響を特に強く受ける市民や子育て世帯を重点的に支援するとともに、現下の物価高騰が市民生活や企業活動に広く影響を及ぼしている状況に鑑み、全ての市民が利用する水道等の基本料金の無償化に加え、地域経済への波及効果が期待できる商店街の商品券事業を実施することといたしました。加えて、地域の経済・福祉を担う中小企業者や福祉施設などの冬季の電気料金を支援するなど、市民生活の安心の確保と地域経済の活性化に向けて、なし得る限りの対策を講じた次第であります。

-山下議員

国の重点支援地方交付金の拡充の通知においては、推奨事業メニューの検討にあたっての留意事項に、地域の実情を踏まえつつ、物価高騰対策として特に必要かつ効果的な分野などについて有効に活用するようにとあります。また、事業実施に当たっては、事務コストの削減や速やかな支援の実施が図られるよう工夫するようにも求められています。追加補正では10事業が提案されていますが、これらの事業を選択した理由と、それぞれの事務費の割合はどうなっているのかうかがいます。

-村山市長

今回お諮りする物価高騰対策についてはその効果をできるだけ早く地域経済に波及させたいとの思いから、本市がこれまでに培ったノウハウを最大限に活用し、迅速かつ幅広い支援策を講じることとした次第であります。繰り返しとなりますが、市民生活の安心の確保と地域経済の活性化に向けて、なし得る限りの対策を講じた次第であります。

-川畑総務局長

今回お諮りした事業の事務費の割合は、住民税非課税世帯物価高騰支援給付金事業が5.7%、物価高対応子育て応援手当支給事業が1%、中小企業電気料金等高騰特別対策事業が16.4%、金沢の買い物応援商品券事業が商店街の事務費を含め25.2%、水道基本料金の無償化が4.9%となっており、その他の事業は対象者が限られ郵送代など少額であることから、事務費の割合はごくわずかでございます。

-山下議員

学校給食の無償化やお米券といった推奨事業を選択しなかった理由もお聞かせください。

-村山市長

学校給食費の無償化については、自治体間で格差が生じないよう国の指導により全国一律かつ恒久的に実施されることが望ましく、加えて恒久的に多額の財源を要することから、本市独自で給食費を無償化することは考えてはおりません。またお米券につきましては、購入品目や取り扱い店舗が限られることや、お米券の額や購入方法など現時点で国から詳細が示されておらず、支給までの時期が見通せないということから、利用が限定されない現金給付や、経済波及効果も期待されるプレミアム商品券によって、本市独自の物価高騰対策を講じることとした次第であります。

-山下議員

国は、各地方公共団体別の交付限度額について、補正予算成立を待って正式に通知するとしています。今回の追加補正は、歳入に重点支援地方交付金37億6650万円を計上していますが、これは予算通り交付される見込みなのかうかがいます。

-川畑総務局長

本市の交付額につきましてはまだ国から正式な通知はありませんが、国の補正予算規模から試算すると、今回の対策に充当した交付金の額は交付されると見込んでおります。

-山下議員

歳入は、重点支援地方交付金と物価高対応子育て応援手当支給事業費補助、水道基本料金無償化特別交付金といった、国県支出金のみとなっています。金沢市独自の財源を投入して、物価高騰対策を検討されたのか、お聞かせください。

-村山市長

市独自の財源に関しまして、今回の補正予算につきましては、国の補正予算では重点支援地方交付金の推奨事業メニュー分として過去最大の2兆円規模が確保されていることから、これを最大限活用することで、できるかぎりの対策を講じたところであります。

-山下議員

次に、生活者支援についてうかがいます。

まず、住民税非課税世帯物価高騰支援給付金事業費についてです。対象は53,000世帯とされていますが、本市全世帯数の24%にすぎません。給付金事業において、支援対象の拡大の検討をされたのか伺います。給付額は1世帯当たり3万円となっていますが、どの程度の期間の負担軽減を見込んでいるのか、給付額を3万円とした理由をうかがいます。

-村山市長

住民税非課税世帯に向けまして、今年1月の緊急議会でお諮りした物価高騰対策では、国において示された低所得世帯の食料品等にかかる物価高の影響のうち、賃上げや年金額の改定等で賄いきれない部分を概ねカバーできる水準として、1世帯あたり3万円を給付したところであります。現在も物価高騰が続いておりますことから、今回は国の重点支援地方交付金を活用し、食料品価格等の物価高騰対策として本市独自に3万円を給付することとしたものであります。

-山下議員

さらに、これから年末年始と、寒さの厳しい季節を迎えます。支給予定が3月中旬から順次となっています。できるだけ速やかな支給が求められると考えますが、そうした検討がされたのかお聞かせください。

-山口福祉健康局長

住民税非課税世帯物価高騰支援給付金につきまして、できる限り速やかな支給を検討したのかとのお尋ねにお答えいたします。補正予算の議決後、速やかにシステム改修等に取り掛かることとしておりますが、準備に一定程度の期間を要することになると思っております。なお昨年度の緊急支援給付金を支給した世帯のうち、世帯構成等に変更のない世帯につきましては申請手続きを要しないプッシュ型で支給するなど、できる限り早期に支給できるように取り組んでまいります。

-山下議員

次に、物価高対応 子育て応援手当支給事業費についておたずねします。

物価高騰が長期化する中、特に負担が大きい子育て世帯の生活を支援するため、国が一律2万円を支給する手当に加えて、市が独自で1万円を上乗せし、子ども一人当たり3万円の給付となっています。子育て世帯の生活支援として十分な額となっているのかお聞かせください。

-村山市長

子育て応援手当支給事業について、今般の国の総合経済対策に盛り込まれた物価高の影響を強く受けている子育て世帯に対し、子どもたちの健やかな成長を応援するため、既存の児童手当を活用するかたちでの2万円の応援手当につきまして、本市として国交付金の食料品の物価高騰に対する特別加算に呼応するとともに、今後進級・進学などで経済的負担がさらに高まる時期を迎えることを考慮し、市独自に1万円を上乗せすることといたしました。予算の範囲内でできる限りの手立てを講じたところであります。

-山下議員

また、2026年3月31日までに出生した児童も対象とされていますが、申請期限が十分に確保されているのかうかがいます。

-安宅こども未来局長

現在児童手当の受給を受けている世帯につきましてはプッシュ型で支給することになりますが、支給確認を行う必要があり、現時点で支給時期は3月上旬になると考えております。また10月1日以降に出生した子どもの世帯につきましては、順次申請手続きの案内を送付し、その返送を受け取り次第支給することになりますが、本事業の繰越明許費を合わせてお諮りしておりますので、適正な申請期間を確保していくつもりでございます。

-山下議員

次に、金沢の買い物応援商品券事業費についておたずねします。

商品券事業は、金沢市においても物価高騰対策として繰り返し行われてきましたが、市議会の中では、経費の増大や不正利用の可能性、商品券の買い占めや転売、消費の偏りなど、事業の課題が指摘され続けています。そのような中で今年度、金沢市内の商店街組合による補助金の不正受給が明らかとなりました。そこで、過去に不正が発生した事業を、再び実施すると判断した理由を明らかにしてください。

-村山市長

プレミアム商品券につきましては、商店街がこれまで培ってきた運営ノウハウを活用できるとともに、食料品等の物価高騰が続く中で、直接消費を喚起できるなど、事業としての実効性や即効性が高いことから、消費を拡大しながら家計負担を軽減できる最適な手段であると考えています。なお事業の実施にあたりましては、参加を希望する商店街を対象とする説明会を来月開催いたしまして、会計事務の適正化の徹底を図っていきたいと考えています。

-山下議員

2つの課題についてもおたずねします。対象となる店舗は、商店街組合に加盟している店舗だけでなく、非加盟店舗でも対象となり得るということですが、これまでどれだけの非加盟店舗が事業参加できたのでしょうか。消費の偏りを改善できる事業となるのかうかがいます。また、商品券を購入できる市民と購入できない市民が生じ、不公平だとの指摘もあります。公平性や機会の均等を確保する改善策はあるのかうかがいます。

-上寺経済局長

初めに、商店街に加盟していない店舗での利用についてお答えをいたします。商店街に加盟していない店舗であっても、商店街が認めれば商品券事業に参加できることとしておりまして、これまでも多くの商店街で加盟店以外の店舗が参加しております。今回の事業の実施にあたりましても、来月開催の説明会を通して、なるべく多くの店舗が参加できるよう商店街に働き掛けてまいります。

次に、購入できる方と購入できない方がいる現状の改善についてお答えをいたします。今回の商品券事業では、限られた予算の中で前回を上回る16万4千セットの発行数を確保したうえで、購入セット数に上限を設けるなど、希望する市民に商品券が行き渡るよう制度設計を行ったところであります。また購入セット数の上限につきましても、その範囲内で各商店街が柔軟に設定できることを説明会において周知してまいります。

-山下議員

次に、水道事業についてうかがいます。

私ども会派は、幅広い市民の暮らしを支援するため、事務経費を抑え、即効性のある支援策として水道料金の引き下げを求めてきました。今回追加補正で、水道、簡易水道基本料金の減免を盛り込んだ理由をうかがいます。あわせて、下水道基本料金の減免は検討しなかったのか、うかがいます。石川県が一般家庭向け水道基本料金を、来年の2月、3月の2か月分減免するとしています。金沢市独自で減免を2カ月間追加し、対象期間を4カ月とした理由をうかがいます。

-村山市長

今回、地方自治体の裁量で自由に活用できる国の重点支援地方交付金の予算規模が大幅に拡大されたことに加えまして、県が水道基本料金の無償化を打ち出したことから、市民に広くより一層物価高騰対策の効果を波及させるため、簡易水道を含めて全ての水道使用者を対象に、期間を2倍に延長する市独自の支援策を対策に盛り込んだものであります。なお県の支援策が水道の基本料金の無償化でありましたことから、下水道料金の減免までは行わないことといたしました。

-山下議員

次に、事業者支援についてです。

中小企業電気料金等高騰特別対策費は、県支援金の交付決定を受けた事業者を対象としていますが、金沢市独自に支援対象の拡大を検討したのか、うかがいます。またこの事業が、賃上げ促進税制を活用できない中小企業の賃上げを後押しする効果があると考えるか、お聞かせください。

-村山市長

中小企業電気料金等高騰対策につきまして、県では国の電気・ガス料金負担軽減措置の対象とならない特別高圧やLPガスを使用する中小企業等に加え、国の支援が講じられている高圧電力を使用する企業の中でも売上高に対する電気代の割合が高い中小企業等に対して支援金を支給することとしております。市としては県の支援対象企業の範囲は適正であると考えております。市独自で対象を拡大することは考えておりません。また、本事業はエネルギー価格高騰の影響を受ける中小企業等の経営を支援するもので、賃上げの後押しを目的とするものではありませんけれども、企業の負担軽減により結果として賃上げを促すことにも繋がるのではないかと思っております。

-山下議員

次に、福祉施設光熱費物価高騰特別対策費についてです。

本年6月の補正では、助成金額が1施設当たり7千円~30万円だったものが、今回は対象月が1月~3月という冬期期間にも関わらず、6千円~26万円と減額されています。その理由をうかがいます。

-山口福祉健康局長

福祉施設光熱費物価高騰特別対策費の補助単価につきましては、一般家庭における電気・灯油・ガス料金ごとの令和6年4月の価格と令和7年12月との直近の実績の差額をもとに算出して施設の利用定員数等に応じまして6千円から26万円まで10段階に設定いたしました。この算出方法ですが、前回であったり昨年度と同様でございます。ただ国が行っていますエネルギー支援価格の違い等がございまして、結果として助成額が減額となったものでございます。

-山下議員

福祉施設食材料費物価高騰特別対策費については、食材料費の補助単価が6月補正よりも引き上げられていますが、依然として高騰し続けている食材費に見合った単価設定となっているのかうかがいます。

-山口福祉健康局長

福祉施設食材料費物価高騰特別対策費につきまして、今回の補助単価については今年度の6月補正で計上した対策費の単価に消費者物価指数の上昇値2.4%を乗じて算定したものでございます。

-山下議員

さらに、この2つの物価高騰特別対策費について、医療機関や保育施設、児童館や公民館、児童クラブを対象施設に含める検討がされたのかうかがいます。

-山口福祉健康局長

医療機関につきましては県が地域の実情に応じて医療提供体制の確保を行うこととなっております。本市として支援することは考えてはおりません。

-安宅こども未来局長  

保育施設については、当初予算に1年分の光熱費及び食材費の物価高騰分を予算計上し、支援を行っております。また児童館や児童クラブなどについても、同様に当初予算に1年分の光熱費上昇相当分を運営費に加算する措置を講じており、今回は追加計上はしておりません。

私は、日本共産党市議員団を代表し、議会議案第29号「経口中絶薬の運用における慎重な対応を求める意見書」の反対討論を行います。
経口中絶薬「メフィーゴバック」は、2023年4月に承認され、5月から使用が始まりました。その後、2024年9月日本医師会が薬事委員会に提出した文書では「安全性は問題ない」としています。こうしたことを受け、経口中絶薬の投与は入院できる医療機関に限定されていますが、緊急時に適切な対応が取れれば投薬後の帰宅を可能とする運用が行われてきています。日本医師会は、安全な運用に向け、講習受講の義務化、流通管理体制、資材の確保や情報共有の構築、国民への正しい情報提供などを提言しています。
したがって、この意見書が述べているような「看過できない問題をはらんでいる」との指摘は適切ではありません。日本医師会をはじめ、安全な運用に取り組んでいることに「水をさす」ようなもので、よく現状を把握され対応されることを望むものです。
世界保健機構・WHOは、麻酔もいらず、女性の体に負担をかけない経口中絶薬を推奨しています。中絶薬の世界平均の価格は、約1000円ですが、日本では、入院等の費用などで10万円とのことです。引き続き、経済的負担が重くのしかかっています。
望まない妊娠であっても、産むか産まないか。人生を左右する重大な決断が迫られます。女性が自らの判断を行えるよう社会的環境を整えることは、今日的課題です。
この意見書は、「経口中絶薬の運用に関して慎重な対応」を求めるものとなっています。今日、望まない妊娠してもお金がなくて中絶する時期を逃してしまう事例や配偶者が同意せず、出産を余儀なくされる事例など問題に直面しています。安全性が確保されるもとで、経口中絶薬が運用されることを求め、この意見書には反対であります。
以上をもって反対討論を終わります。

わたしは日本共産党市議員団を代表し、ただいま上程されました議会議案第25号「日中友好関係の再構築を求める意見書」の提案理由説明を行います。

高市首相は、11月7日の衆議院予算委員会において「台湾海峡での米中の武力衝突が、『どう考えても存立危機事態になりうる』」と答弁しました。

この発言は特定の国を名指しして、戦争を行うことがありうると公言したものであり、このような発言をした首相は戦後の歴史でも高市氏が初めてです。日本に対する武力攻撃がなくても、米軍を守るために自衛隊が中国に対する武力行使を行う、つまり戦争を行うことがありうると宣言したことになります。戦争放棄をうたう日本国憲法を蹂躙(じゅうりん)し、そして日中両国民に甚大な影響をもたらすものです。

日中両国は、1972年の日中共同声明で、中国政府が『台湾が中国の領土の不可分の一部』だと表明したことに対して、日本政府は『十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第8項を堅持する』としたことで国交正常化が実現しました。

高市首相が、台湾問題への軍事的介入の可能性を公言したことは、中国側の立場を『十分理解し、尊重する』という共同声明を踏みにじるもので、日中両国関係正常化の土台を壊す発言といわなければなりません。

さらに、日中両国は2008年の日中首脳共同声明で、「(日中)双方は、互いに協力のパートナーであり、互いに脅威とならない」と合意もしています。高市発言は、中国に対する軍事的威嚇の発言であり、2008年の共同声明に反する発言であることも明瞭です。

一方で、この問題を両国の人的交流、文化交流、貿易や投資など経済関係にリンクさせない、中国側にも冷静な対応を求めるということが重要です。「政治的な対立は、あくまでも政治問題として解決する」のが筋であることは言うまでもありません。

よって、いま起こっている日中の対立と緊張は、高市首相が、日本と中国の平和と友好を根本から損ない、日中両国の合意に根本から反する誤った発言をしたことをきっかけにして生まれているものであり、この対立と緊張を解決するには、国会で行った発言をきっぱりと撤回するしかありません。

本市も平和都市宣言を行い、中国とは姉妹都市交流を行っています。その立場から発言の撤回、日中友好関係の再構築を国へ求めることが必要です。

全議員のご賛同をおねがいいたしまして提案理由といたします。

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