金沢市議会

3月連合審査会 広田みよ議員

除雪について

-広田委員
 質問の機会を得ましたので、日本共産党市議員団の一員として以下質問致します。
 まずは、除雪についてです。これまでにあきらかになった通り、本市では、市道2186kmに対し、消雪を含む除雪路線はおよそ4割の883kmです。そのほかの路線は市民の協力のうえに成り立ってきましたが、短期集中型の積雪に加え、高齢化や空き家の増加などで地域での除雪は限界。そのうえ、宅配は増え、通院・介護サービスでの往来など、命やくらしに直結する道路の利用が多くなっています。こうした地域の実情や生活実態にあわせ、公的除雪の範囲拡大を求める声が強くなっています。
 3年前の大雪の後、本市は路線計画の見直しや委託・協力業者を増やすなど取り組みはありましたし、委託業者のみなさんも不眠で除雪をしていただいております。ただ、計画路線を増やしたとはいえ、除雪路線は4割にとどまっており、平成17年度から一貫して変わっていません。
 そこで伺います。まず大前提として、除雪は、道路法第42条を根拠に行われています。道路法第42条『道路管理者は、道路を常時良好な状態に保つように維持し、修繕し、もつて一般交通に支障を及ぼさないように努めなければならない。』とあり、道路法施行令第35条に、除雪も含め必要な措置を講ずるよう定められ、除雪が法律上の義務として明示されています。よって、金沢市道の除雪は、法的には原則、道路管理者である市が行うよう努めるべき、という認識でよいですか。

-高木道路管理課長
 道路法第42条では、ご紹介いただきましたように『道路管理者は 道路を常時良好な状態に保つように維持し、修繕し、もつて一般交通に支障を及ぼさないように努めなければならない』と定められております。この趣旨に基づきまして、市民生活に大きな影響のある幹線道路やバス路線の他、地域における主要な道路などを除雪路線に位置付ける金沢市道路除雪計画の実践により、速やかに除排雪作業を行い、一般交通に支障を及ぼさないように努めているところでございます。

-広田委員
 この道路法では、市道を幹線であるとかバスが通るなどという区分はしていません。市道は市道全般のことを言っており、道路管理者である市は市道全般に責任を持つ必要が法律に明記されています。そのことを確認したいのですが、いかがでしょうか。

-高木道路管理課長
 繰り返しになりますけれども、この道路法の趣旨に基づきましてそれぞれの道路除雪計画に位置づけまして速やかな除雪作業に努めているところでございます。

-広田委員
 計画路線だけでなく、この法律の趣旨に基づき金沢市は除雪を進めているというご答弁が最終的にありました。(←読み返すとよくわからないことを言っていましたm-ーm)法律は法律です。区分はされていませんので、それはお認めになっておられるのだと認識していますが、市長、いかがですか。

-山野市長
 道路法によりまして努めるということは、市の責務であるというふうに思っています。ただ現実問題として、金沢市の行政だけで全てできるものではありません。民間事業者のお力もお借りしますし、市民のみなさんのお力もお借りをしながら努めるようにしていかなければいけないというふうに認識しています。

-広田委員
 努めるべきものなのに、4割しか計画されていない。例えば8割計画していて、がんばったけれども今回4割しかできませんならば努力義務を果たしたと言えるのかもしれませんが、最初から4割しかやらないという計画自体が、私は法の趣旨に反しているのではないかと申し上げております。確認ですが、金沢市の地形は狭くて道路が曲がっているということでなかなか機械が入りにくいという実態を教えていただいていますが、機械除雪が入れない道路というのはどれくらいだと認識されていますか。

-高木道路管理課長
 金沢市道の全体延長2190kmにおきまして、平均幅員が4m未満の機械除雪がなかなか難しいという狭隘な道路延長は、約80kmとなっております。

-広田委員
 思っていたよりも短くて、除雪されていない6割の市道1303kmのうち80kmを除くと、1223kmは除雪できる可能性があるということであります。そして、確かに事業者の力がなくてはならないんです。
 だけども、他都市も3割とか4割とかで困っているのかといえば実態が違いまして、近隣都市を調べてみましたところ、市道のうち除雪と消雪をあわせて本市は4割ですが、白山市は市道の73%をカバー、小松市は市道の85%、それにプラスして幅員4m以上の町道144kmもカバーしています。福井市は、85%をカバーし、富山市も81%をカバーしている状況です。
 ですので私は、法に則して、かつ本市の財政力をもってして、もっと計画路線を拡大した積極的な除雪計画をつくるべきだと提案をしています。
 例えば2018年度に開かれた金沢市道路雪害対策検討委員会ですが、そのとき除雪業者さんへのアンケートで「機械の貸し出しがあれば、除雪路線を増やせる」という回答が33%、およそ30社ありました。また、さきほどの他都市で機械の所有区分を調べましたが、市が所有またはリースをして、それを民間へ貸し出すという方法が多くとられています。
 さらに、今回はじめて利用された地域排除雪活動費補助制度では、これまでにない多くの業者さんが地域の除雪を担えたことから、少なくともその力は計画路線に組み込めるのではないか。
 そして新聞でも報じられていますが、富山県では日中の道路除雪も含めて今検討をはじめていると。
 いろんな可能性が満ちているというところで、本市ではこれらのこと、どこまで検討が進んでいるでしょうか。

-川島土木局長
 福井市など他の各自治体では、それぞれの道路開路状況や委託業者の数、山間地の割合など、それぞれの実情に応じて委託業者の確保や除雪路線の選定などを進め、工夫を凝らしてそれぞれ除雪に取り組んでいるものと考えております。
 除雪路線の選定にあたりましては、本市におきましても3年前のアンケート結果を踏まえ建設業協会等と連携し、まずはオペレーターの確保に努めるなど可能な限り対応してきており、ご提案の町会が活用した委託業者を使えばどうかといったことなども含めまして、さらなる工夫ができないか検討していきたいと考えています。
 なお、市道延長は年々増加しております。住民の要望は年々高まっております。一方で作業を担う土木業者は近年の公共事業の縮小、労働力不足、作業員の高齢化等々で業界の体力が低下している状態であります。こうした中でもなんとか除雪業者を確保しながら、路線を少しずつかもしれませんが追加をしてきております。しかし、この冬におきましても作業が遅いとか下手だなどのご指摘も受けているところでございます。道路状況等を勘案して、必要な路線を追加していきたい、そういう気持ちは山々でありますが、業者の確保が不可欠だと思っております。どうか、例えばご家族・知人などでそういった作業を担っていただけるなり手の声かけなどをしていただけると大変ありがたいと考えています。

-広田委員
 地方の実情は、すでに国の方でも2013年度に検討会が開かれ議論されています。道路延長が伸びる一方なのに建設業者が衰退しているというようなことも検討されておりました。ただ道路延長って自然に延びているわけではなく市が延ばしているので、維持管理も含めてそこは本来考えないといけないということ。建設業者についても、他都市に問い合わせたとき、他都市も大変苦悩している。金沢市さんより建設業者も少ないですけれどもという話もあったんですけれども、工夫を凝らしてとおっしゃるようにやっているんですね。なので金沢市にも何かもっとできる可能性があるんじゃないかと、先程ご提案させていただきました。私は、本市は4割を維持しているのかなと思っていたのですが道路除雪を増やしたいという思いを今聞けましたので、そこはぜひ協力して頑張って増やしていきたいと思います。
 つぎに、除雪の要望が多い歩道についてですが、これも市道であればもちろん道路管理義務が市にあるわけですが、検討会の中で造園業者さんが「我々は小規模な機械しか保有していないので、歩道など小規模な支援は可能だ」と意見がありました。その後の計画で2kmほど歩道除雪延長は増えましたが、さらに増やせないのか、伺います。

-川島土木局長
 これまでも年度毎の金沢市道路除雪計画の改善・改定に合わせ、先程述べました対応業者を確保しながら、先程言われた造園業者も新たに参画をいただくなど、そういった業者さんを確保しながら通学路などの歩道を新規に除雪路線として追加してきております。今後とも業者の掘り起こしに努めながら道路の状況等に応じ優先順位を見極めて路線を選定するなど、できる限りの対応に努めていきたいと考えております。

-広田委員
 歩道も市道ですのでぜひ責任をもって、市道全般に責任をもってやっていただきたいと思います。
 一方、公的な体制はどうなっているのか。本市の道路等管理事務所は行革によって、1998年度には全体で40名いた配置が2020年度には13名となり、技能職の人数も34名いたのが7名と、5分の1に減らされている状況です。以前は複数の路線を本市直営で除雪していたようですが、今は倉ヶ岳と、緊急的な対応のみとなっています。市は技能職の退職者不補充という方針をとっており、このままいくと道路等管理事務所は先細りです。しかし、年中市民のお声に対応する、なくてはならない存在と考えます。退職者不補充の方針を転換し、直営でもっと除雪を行えるような体制にすべきではないですか。

-川島土木局長
 道路等管理事務所では山間部の路線をはじめ、緊急的な例えば路肩部の除雪であったり、迅速に対応すべき場所であったり、そういったところの除雪を迅速に対応できる、そういった体制を整備してきております。一方で本市の除排雪作業は、民間事業者への委託による作業がほとんどを占めております。今後とも民間事業者と連携し・補完する現在の体制を維持していくということが大切と考えておりまして、直営の除雪路線を増やしていくことまでは考えておりません。

-広田委員
 ここにも民営化路線の影があるわけですよね。今7名で本当に大変がんばっていただいておりますけれども、やはり何かあった時に直営で頼りになる事務所というのは拡充しないといけないと、改めて求めておきたいと思います。
 最後に、来年度の除雪計画は11月頃にできると聞いていますので、今申し上げました、除雪路線を増やしたい思いは一緒でしたので、ぜひいろいろリースができないかとか、他都市も見てシミュレーションもして検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

-川島土木局長
 毎年度、委託業者数の現状であったり道路整備状況の変化などを踏まえ、国や県・気象台・町会助成団体等の関係機関からなる除雪対策会議で検討協議をして、除雪計画を決定してきています。今後の改定にあたりましては委託業者との調整であったり、これまでいただいた町会等からのさまざまなご意見などを参考に、委託業者の掘り起こしに努めながら、必要な路線については計画路線の指定を検討していきたいと考えております。

-広田委員
 必要な路線ということではなく、やはり全ての路線を除雪できるよう目指して、頑張っていくという方針をぜひ持っていただきたいと思います。
 また、国の財政措置については、今回みたいな大雪のときにかかった除雪費の一部については補助や特別交付の措置がありますが、実情にあった固定費や待機費についてはないので、それの支援拡大も引き続き求めていきたいと思います。
 次に地域への補助制度について伺います。先程から議論している本市の道路除雪計画では、計画路線4割以外の市道への対応として、第6節の1で「除雪機械等の購入補助」「消雪装置設置費補助」「地域除排雪活動費補助」の3つをあげ、市民の協力を位置づけています。2017年度まではこのことは第1節に組み込まれていましたが、2018年度の計画変更時に第6節に単独で節建てまでされています。共助を推し進める意味なのかどうなのかはわかりませんが、先程の道路法の趣旨からして、補助制度はあくまでも補足として扱うべきだと思います。「計画路線以外は補助を使え」と市民に主たる手段として提案する計画は、法を逸脱すると考えますがいかがですか。

-川島土木局長
 本市は道路法の趣旨に基づき、地域の協力も得ながら一般交通に支障を及ぼさないように努めているところであります。除排雪作業をより迅速に行うために、地域のみなさまのご協力も得ながら、市民ぐるみの除雪体制で対応しているということを改めてご理解願いたいと思います。

-広田委員
 市民には努力義務は課されていないんですよ。あくまでも市に対して努力義務とはいえども義務が課されているということを、ぜひ真面目に受け取ってほしいと思います。そしてわざわざ第6節にあげていますが、どの町会もこの補助制度を使えるわけではないということもみなさんご存じだと思います。財政上厳しいとか、合意がとれないとか、除雪機を買っても置くところがないとか、さまざまな理由で補助が使えていない。使えないものを計画にあげるというのはやってはいけないことだと思います。

 また補助の仕方も問題があると思います。例えば今冬の大雪で「地域除排雪費補助」が初めて使われました。市内1346町会のうち274町会の利用がありましたが、この中でお聞きしましたところ、一番高い町会が申請総額で176万円使ったと。町会全部の総額で7781万円。実際申請して受け取った補助額はいくらかというと、先程の176万円はもちろん上限30万円ですし、総額でみると4236万円ということで、差し引き単純計算で3545万円は地域住民が負担したわけです。多い地域では146万円を負担したということになります。先程の道路管理の仕組みからいくと、市民の税金で行われているものが、市の計画路線にない市道については住民負担でやらなければならない。しかも補助分の4236万円も、これも税金かというと、実はみなさんご存じの、有料ごみ袋を市民が買ったお金を積み立てたコミュニティ基金なんです。市道の計画路線以外で補助を使った道路については、市民のみなさんが全額、税金以外の新たな負担をしているということに気付きました。
 よって、市が市道に対し除雪で責任を果たせない間は、道路法の趣旨と、市民の基金を利用していることから、使った額に対し全額出すことに切り替えるべきだと思いますがいかがですか。

―川島土木局長
 本市では道路法の趣旨に基づいて、地域の協力もいただきながら、円滑な交通の確保に努めているところでございます。町会に対する「地域除排雪活動費補助金」でございますが、これは本市の除雪計画に定めた役割分担、市とか事業者とか市民とか、その役割分担に基づく市民共同による除雪の地域協力に対してその一部を助成しているのでありまして、全額負担は考えておりません。

-広田委員
 そして対象期間は雪害対策本部の設置期間となっていますが、その基準は西念にある金沢地方気象台の露場観測となります。ここで60cmを計測するとき、山間部などではすでに60㎝を超えることは明らかですので、地域の実情にあわせて対象期間をなくすことを求めますがいかがですか。

-川島土木局長
 町会へのこの補助制度は、今回初めて活用されたものであります。町会からは、ご指摘の適用期間であったり対象路線の拡大であったり限度額の引き上げなど、さまざまなご意見をいただいております。そうした実態を十分踏まえまして、今後どのような対応が可能か検討していきたいと考えております。

ガス・発電事業の民営化に伴う、ガス・水道事業について

-広田委員
 次に、ガス・水道事業について伺います。ガス・発電事業の民営化によって、多くの職員が退職派遣される可能性があります。残る本市企業局のサービス、技能・技術力の低下が課題です。これはガスを利用している市民だけでなく、本市の市民すべてに共通する問題です。
 そこで、伺います。保安についてです。安全安心の大前提である、管の更新や修理、日頃の保安については、本市の場合これまでガスと水道と一体でやってきたと思いますし、現場に出る職員は、ガスにも水道にも対応できる技能を有していると聞いていますが、現状を伺います。

―山下維持管理課長
 現在29名の技能職員がガス・水道の保安業務にあたっております。いずれの職員も両事業に対応できる技能を有しております。

-広田委員
 ガス事業と水道事業は、29名の職員が一体となって24時間受付・出動体制をとり、ガス臭いとか水が出ないとかいう市民からの連絡に対応しているところであります。事業年報をみると、2019年度のそうした受付総件数は、ガス4560件、水道5726件と載っていますが、そのうち夜間・休日等の時間外における年間の相談受付がどの程度あるのか、教えてください。

-山下維持管理課長
 夜間・休日等の時間外の受付件数につきましては、令和元年度の実績でガス644件、水道740件となっております。

-広田委員
 ガスで644件、水道で740件と、夜間に市民が心細いなか職員の方が駆けつけてくれているという状況です。この夜間も含めた24時間対応するその法的根拠ですが、ガス事業法第40条の2 第4項の規定で、ガス事業者に対し緊急時対応を義務付けていることがあげられます。ところで、仮に水道だけになったとしても24時間これまで通りの対応をするのかどうか、教えてください。

-平嶋公営企業管理者
 ご指摘のように、現在ガス事業の保安上、当直体制をとっております。事業譲渡後の対応につきましては今後検討していくことになりますが、水道事業者として市民の安全安心を確保することは必要でありますので、24時間対応は当然ながら必要と考えております。

-広田委員
 もう一度確認ですが、水道事業が残った場合、今と同じような当直体制をとって、何かあれば現場にすぐ駆けつけると、そういうことでよろしいですか?

-平嶋公営企業管理者
 他の事業者の状況も十分検討しながら、対応について引き続き検討してまいります。

-広田委員
 検討しているんだと思うんですよ。他の中核市がそうなっています。そして職員が、ガスと発電部門の技術職なり技能職なりが定数としてごっそりいなくなる。水道事業も触れるガス職員もいるわけですよね。そういう人もいなくなる。そんな中で本当に当直の体制が組めるのか、そんなことが課題になっているのではないでしょうか。
 つぎに、安全のためには管の更新が不可欠ですが、ガスと水道の管の更新は同時に行っていると聞いています。そうした連携は今後どうなるのか。そして経済産業省の目標をもとに今更新を行っているわけですが、民間事業者が今後計画的にこの更新をきちんと行っていく補償はどこにあるのか。教えてください。

-平嶋公営企業管理者
 まずガス水道の管工事の連携についてでございますが、この度決定した優先交渉権者からは、管工事に関する市との調整会議などを設置し情報共有や工事の同時実施を図ること、またガス管の調査に合わせまして上下水道の目視点検を行うことなどが提案されているところでございます。譲渡後も連携を密にしながら市民の安全安心の確保や効率的な事業運営に努めてまいります。
 引き続き、国の目標に従うガス管の更新についてのご質問ですが、市民の安全安心の確保を図るうえでガスの経年管対策や耐震化対策など、計画的に行っていくことは必要でございます。これもこの度決定した優先交渉権者からは、ひとつにガス管の埋設年数などを踏まえた更新計画の立案、また新工法の導入による更新工事の効率化、国の目標値を超える耐震化率の達成などが提案されているところでございまして、市として管路の更新計画や進捗状況などについて確認していきたいと考えております。

-広田委員
 民間のみなさんとも連携して、市としてもチェックするということだと思うのですが、しかしながらそうしたチェックについても技術的・技能的知見が必要です。しかし、ガスと発電事業が本市企業局からなくなれば、新しく入る技術職はガス事業を学ぶ機会はもはやなく、技能職に至ってはゆくゆく定年を迎えても、さきほどの退職者不補充で将来的には本市からいなくなってしまうということに今のところなっています。それで今後本当に、民間事業のチェックができるのですか。

-平嶋公営企業管理者
 ガス事業者は法律によりまして保安規定を定め、管路や製造設備などを適切に維持管理すること、また知識と経験を有するガス主任技術者を専任することが義務付けられておりまして、この度の優先交渉権者の企業グループを構成する都市ガス事業者2社も十分な実績を有しております。加えて新会社へ本市職員を派遣し、これまでの維持管理の状況を引き継ぐこととしておりまして、将来にわたり新会社の技術レベルは確保されるものと考えております。

-広田委員
 当然民間事業者になっても法的責務はありますし、市の職員も派遣するとは言いますけれども、やはり市として譲渡するという責任をどう果たすか。企業局として、例えば道路下を開けたときに水道管とガス管が見えるわけですから、水道管を扱っているときにガス管がどうなっているのかなって見ることもできるんですよね。そのときにちゃんと、技術的・技能的知見を有していないと、確認もできないということになります。私はこの点においても、民営化そのものに反対ですが、退職者不補充という制度はやめなければいけないというふうにも思います。
 最後にまとめますが、市が行ったパブリックコメントにおいて、日頃の企業局業務に関し、市民のクレームはひとつもありませんでした。信頼されている証だと思います。先般も大きな余震がありました。日本は地震大国であり、本市は雪害もあります。経営や効率よりも市民の安全を最優先にできる公営であり、なにかあってもガス・水道が連携できるからこそ、市民は信頼しています。引き続き、ガス・水道一体で対応していくことが必要ですし、技能職の退職者不補充と、そしてこの民営化の流れを許せば、いずれは水道も民営化ということになりかねません。ガス・発電民営化は中止するよう求め、次の質問に移ります。

GOTOトラベル施策と新型コロナウイルス対策について

 新年度予算では、GOTO トラベル関連の事業も予算化されています。一方、人の往来を活発化させるには、科学的知見にたって感染動向を見極めることが大切なのは言うまでもありません。しかし、業界紙の記事によると、昨年12月に市長が出席した石川・福井の旅行業界の会合の席で、21世紀美術館の来館者数の推移と感染者の推移をグラフにしたものを示し「GOTOトラベルで多くの観光客が金沢に来ておられるが、新型コロナウイルスの感染者は増えていません」と発言したと書かれていました。同様のことを市長がブログにも書いています。しかし本市保健所や専門家は、そのような比較をしてもいないし、見解も出されていないはずです。そしてこの市長の発信の10日後には、菅首相はGOTOトラベルを全国一斉中止を表明しました。現在、変異ウイルスが増えている中、感染動向が大変心配です。今後、花見や行楽シーズンとなり、市長がGOTO施策に前のめりになってしまうのではないかと懸念しています。専門的知見のもと、慎重にご対応いただくよう求めますがいかがですか。

-山野市長
 お話をいただきましたように、GOTOトラベルが始まった、五感にごちそう宿泊キャンペーンが始まった、本当は宿泊者のタイムリーなデータがあればよかったのですけれどもそれはありませんでしたので、21世紀美術館の入館者数を代替として提示をいたしました。実は同様な資料を福岡市の高島市長もお作りになっておられます。私はその金沢市の資料を提示をしながら、少なくとも金沢市・福岡市の現状を見る限りにおいて、GOTOトラベル事業と感染拡大との優位な関連性は見られないというふうに申し上げました。これは少なくとも金沢市と福岡市の事例を見れば現在はそうであるというふうに申し上げました。分科会の尾見会長もはっきりと記者会見でおっしゃっておられます。GOTOトラベルと感染拡大の関連性のエビデンスはないとおっしゃっておられます。ただ尾見会長はやはりドクターでありますので、マインド、心理的な面も含めて中止を呼び掛けていらっしゃいました。菅総理もそれを受けて、総合的に判断をして12月28日から中止をされたんだというふうに理解をしています。ただ中止をしまして2週間経っても感染拡大は残念ながら収まってはおりません。やはりこのエビデンスからいって、GOTOトラベルと感染拡大との有意な関連は見られないというのが、私は科学的な知見だと思っております。ただし、しっかりと市民のみなさんに安心してもらえる環境を作りながら、さまざまな施策に取り組んでいかなければならないと思っています。

※実際は、一括して質問して、一括して答弁をもらう形ですが、便宜上、一問一答の形にしています。

-大桑議員

 質問の機会を得ましたので、日本共産党金沢市議員団の一員として以下質問致します。
 まず、市立保育所のあり方についてお伺いいたします。昨年7月、本市子ども・子育て審議会の中で、市立保育所のあり方の検討が始まりました。老朽化の進む市立保育所の再整備や、職員の働き方改革についての調査審議が行われ、昨年12月末に基本方針が出されたところです。再整備については、原則は現地立替ですが、土砂災害警戒区域など、自然災害による危険区域や、危険な交通事情を抱える保育所については、移転も考慮することや、統廃合や民営化するという観点も加えられました。個別具体には、森本地区にある宮野保育所のあり方なども、検討するものとしています。危険な場所の保育所の移転は必要であり、早急に対策が求められるところです。移転調査検討費として、190万円が予算に計上されています。しかし、この市立保育所の整備にあたっては、統廃合や、民営化も踏まえての、検討となっていますが、具体的にどのように考えていらっしゃるのかお伺いいたします。

-山野市長
 市立保育所の再整備につきましては、原則現地での建て替えを基本としています。ただ、土砂災害警戒区域などにある保育所につきましては、児童の安全確保の観点から移転を含めた検討を行う必要があると考えています。今回、保育所の適正配置等を検討するための調査費をお諮りをしています。その調査結果を踏まえたうえで、順次、保育所ごとの整備計画を策定していきたいと考えています。

-大桑議員
 市長はこれまで議会の中で、わが党の質問に対し、公立保育所の役割について「市立保育所は一般的に統合保育の実施や、配慮を必要とする家庭の子どもの受け入れなど、セーフティネットとしての役割が求められている。民間施設が多い本市において、市立保育所が果たす役割は極めて大きい。また市立保育所での保育業務等を通じ、職員を継続的に育成することで児童相談所や幼児相談所における相談支援業務の他、幼児教育センターで行う幼児教育・保育の質のさらなる向上のための取り組みに対応できる人材の養成にも繋がっている」と、答えています。さらに、市立保育所のあり方検討の中では、これまではもちろんのこと、市立保育所としてのさらなる必要性、役割として、医療的ケアを必要とする児童への対応や、年度途中からの受け入れ態勢の充実などにも言及しています。このように市立保育所は、公立としての役割を重視して質を高めていくことを基本に、再整備をすすめるべきですがいかがでしょうか。市長のお考えをお尋ねします。

-山野市長
 個別整備計画の策定にあたりましては、公立保育所としての役割、さらには今後の少子化の影響、そしてまた金沢市はこれまでも民間も中心に保育所整備をしてきたという歴史的な経緯もあります。そういうことも踏まえながら、統廃合や民営化の可能性も踏まえ、幅広い視点から検討していきたいと考えています。

-大桑議員
 あり方検討会では保育士の働き方についても議論されています。市立保育所では、近年20代・30代の保育士の中途退職者が増えています。もともと、中堅層が少なく、定年で辞める人も出てくると、若い保育士に負担が増大し、結婚や出産を機に辞めるケースが多いとのことです。日々の業務をこなすだけでも精いっぱいにもかかわらず、書類作成などの事務作業も多く、残業が常態化していると言います。その原因はどこにあるのでしょうか。市立保育所の保育士配置において、非正規の割合が4割と高くなっていることにも由来するのではないでしょうか。まずは、正規保育士中心の配置に改善すべきですがいかがでしょうか。
 また、育休や病休などの代替えも、主に会計年度職員で補っている状況です。正規職員で補うべきですがいかがでしょうか。お伺いいたします。保育士には、保育の仕事のほかに事務処理や、行事の準備の時などは、特に、残業しなければならない実態があります。行事の準備等に時間がかかると、仕事を家に持ち帰りすることがあると聞いています。これは労働法制上、問題があります。保育士の働き方の改善をはかるべきだと思いますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。

-山野市長
 保育士の働き方の改善についてご意見をいただきました。保育士の職場定着に向けましては、生涯働ける魅力ある職場づくりが必要であると考えており、これまでも国基準を上回る保育士を配置するとともに、園庭の維持管理や保育用品の消毒などの周辺業務を担う保育支援者を配置するなど、職場環境の改善につとめてきました。明年度ですけれども、保育計画や記録作成の省略化・効率化を図るため、ICTを活用したモデル事業を2か所の市立保育所で実施いたしますほか、各種行事の準備や保育室の装飾など、業務過多につながる作業を見直すこととしています。私も毎年すべての市立保育所にお伺いをして、所長先生はじめ多くの方のご意見をお聞きしています。今回のコロナ禍におきましてほとんどがつらいことではありましたけれども、これまで園で行ってきたルーチン、当たり前のように行ってきたイベント行事等々を見直していく中で、新たな気づきもあったということもお聞きをしているところであります。そういう作業の見直しというのも改めて大切だというふうに感じました。

-松田総務局長
 市立保育所の保育士を正規職員中心とすべきではないか、また育児休業や病気休暇の代替職員は正規職員で補うべきではないかというお尋ねでございました。正規保育職員につきましては、近年想定することができない早期退職者等が増加傾向にあり、職員定数を下回っておりましたことから、採用試験の年齢要件を引き上げ、採用人数の見直しを行うなど、人材の確保に努めてきたところであります。また今回、育児休業中の職員など定数外とする職員の範囲を明確に条例で定める改正案をお諮りしておりまして、引き続き正規保育士の適正配置に取り組んでまいります。

-大桑議員
 子育てをしながら働き続けられる職場の環境づくりを、市が責任をもって進めていく必要があることを訴えて、次の質問に移ります。
 保育所の給食を民間へ外部委託する計画についてもお聞きいたします。本市の技能職における退職者不補充の方針により、正規調理技士を各園に配置できなくなるということで、検討がされています。保育所の給食は、安心安全を確保すること、また、幼少期における食育としても重要です。現在、調理技士さんたちは、「おいしい、これどうやって作ったの?お替り!」と無垢な心から発せられる言葉や感性に触れながら子どもとかかわり給食を作っています。また市立保育所は、外国籍の児童やアレルギー等で特別食対応が必要な児童に対しても、細かい対応を行っています。子どもたち一人一人に見合った食事を提供するためにも、外部委託はやめるべきと考えます。今回給食調理の外部委託については、細かい委託契約を結んで給食の質を低下させないようにするとのことですが、いちばんのネックは、調理する方を直接、市が選んで雇えないことにあります。さらに、長期にわたって同じ方が従事するかどうかの補償もありません。この点について、どのようにお考えでしょうか。正規調理技士の退職不補充を撤回して、正規の調理技士を雇うべきだと考えますがいかがでしょうか。

-山野市長
 調理の外部委託のことについてお尋ねがございました。本市では、民間活力の導入を図り良質な公共サービスを提供するため、可能な業務については随時外部委託化を進めているところであります。また、調理技師を含めた技能労務職員についても、職員組合と合意の上、退職者不補充を基本としており、新たな正規調理技師の雇用は考えてはいません。

-大桑議員
 次に子育てと教育の負担軽減についてお伺いいたします。新型コロナウイルス感染症の影響により、自粛生活が長期に渡り、子育て世帯の生活にも大きな影響が及んでいます。お土産屋さんに納品しているお菓子の製造会社に勤めている方は、お子さんが2人いらっしゃいます。会社が一時、売り上げが激減したものの、夏ぐらいに少し持ち直したとのことです。しかし、東京を含む緊急事態宣言が出てからまた仕事がなくなり自宅待機となりました。休業補償で生活はしていますが、コロナ前よりも収入は少なく、出費を抑えてはいるものの、教育関連で出ていくものは出ていくので大変ですと言っておられました。又、家で音楽教室を開いている方は「イベントがなくなり、演奏料収入がなくなった。支援策があればいいのだが当てはまる支援策がなく、コロナが早く収束してほしい」と言います。この方にはたくさんのお子さんがいらっしゃるため、収入が減っても出ていくお金が変わらず、大変だとのことです。とりわけ、学校での費用が大きな負担になっていると訴えておられました。収入が減っても子どもの教育や命を守るためにも、必要な施策について伺います。
 まずは、学校給食の無償化についてです。そもそも、学校給食については学校給食法で、「健康の保持増進」や「望ましい食習慣」、「学校生活を豊かにし社交性や協同の精神を養うこと」をはじめ、食生活が自然の恩恵の上に成り立っていることや、食に関わる人たちの様々な活動に支えられていることについての理解を深めることなど、目標が示されています。これらの目標は、教育の目的を実現するために達成されるよう努めなければならないとされ、学校給食が義務教育の一環として明確に位置づけられています。そして今、子どもの貧困問題にみられるように、子育て世帯の所得格差と教育にかかる費用の増大が、子どもの食生活にも大きな影響を与えています。給食は、子どもたちが栄養のバランスが良い食事ができる、大切なものです。給食費の保護者の負担は金沢の小学校で月約5000円、年間にすれば約5万円ぐらいであり、中学校では月約5900円、年間約6万円です。文部科学省の調査では、保護者が負担する義務教育費の4割を給食費が占め、重い負担となっているとの声もあります。給食費の負担軽減は、喫緊の課題です。今回、公会計化など徴収システムの効率化や条例で遅延損害金まで明記しようとしています。いまの子育て応援や給食費無償化の流れと逆行していると思いますがいかがでしょうか。事務負担の軽減を図るには無償化することが一番ではないでしょうか。また、この間、本市は、学校給食法第11条では、経費以外の学校給食に要する経費は学校給食を受ける児童又は生徒の保護者の負担とする」ということを受けて、無償化はしないと答弁してきました。しかし、それは「負担させなければならない」というものではありません。衆議院で、学校給食費の徴収に関しての質問に、「文部科学省としては、一部の地方公共団体において学校給食を無償としていることは承知しており、このような取り組みは児童生徒の保護者の経済的な負担の軽減を図るために行われているものと認識しているが、学校給食を無償とするか否かについては「各学校の設置者が判断すべきもの」と答弁がありました。よって、学校の設置者である市長、学校給食無償化に踏み切る判断を求めますがいかがでしょうか。

-山野市長
 学校給食無償化のことについてご提案をいただきました。学校給食法では、給食の実施に必要な経費のうち、保護者は人件費や施設整備費以外の経費を負担することになっています。ただ金沢市はこのうち、光熱水費についても負担をしているところでありまして、保護者にご負担をいただいているのは食材費のみとなっています。加えて、経済的な理由で就学が困難な場合は就学援助制度により給食費の全額を支援しており、現時点で学校給食費の無償化については考えてはおりません。

-野口教育長
 給食費の公会計化につきましてどのように考えているのかとのお尋ねにお答えいたします。今回の学校給食費の公会計化は、給食費の収納に係る教職員の負担を軽減し、教材研究や授業準備、また子供たちに向き合うなどの本務に専念する時間を確保するほか、学校給食費会計の一層の透明性を図ることによって安全・安心で美味しい学校給食を安定的に供給提供していくことを目的としていることをご理解いただきたいと思います。

-大桑議員
 さて、いよいよ4月からデジタル教育に伴い、学習用端末が小中学校に配布されます。導入時に巨額な費用がかかり、ランニングコストは全て本市の負担になることや全家庭でWi-Fi環境が整備されていない中、学びの格差が拡大してしまうことへの懸念があります。さらに、タブレット使用による子どものネット依存症や目などへの健康被害など様々な問題が指摘されています。そこで、学習用端末が配布されるにあたって、親御さんからは、あらたな家庭の負担はあるのか、という心配の声が、あがっています。負担はあるのかお伺いいたします。

-野口教育長
 1人1台の学習用端末の導入にあたって、新たな家庭の負担についてのお尋ねがございました。1人1台の学習用端末は公費で整備を行い、児童生徒へ貸与するものでありまして、各家庭が負担するものはございません。ただし、1人1台の学習用端末を家庭学習の中でインターネットに接続をし使用する際には、インターネット通信費が発生し、その場合は各家庭がご負担することになります。

-大桑議員
 コロナ禍ではオンライン授業が行われたところもありました。ご家庭にWi-Fi環境もパソコンやスマホもないご家庭は、ついていけないとの声を聴きます。家庭で端末を利用することになった場合、Wi-Fi環境のない家庭にはどう対応するのでしょうか、無償で貸し出しすべきだと思いますがいかがでしょうか。

-野口教育長
 Wi-Fi環境のないご家庭に対して、Wi-Fi機器を無料で貸し出すべきだと考えるがいかがかというお尋ねがございました。ネットワーク環境がないご家庭につきましては、各学校に一定数のモバイルルーターを整備しておりまして、要望があれば無償で貸し出すことになりますが、このモバイルルーターを使って学習用端末をインターネットに接続し、家庭学習の中で使用する場合でも、インターネット通信費は発生し、家庭がご負担することになります。

-大桑議員
 次に、子どもの医療費助成についてです。子どもの心身の健全な発達を促すため、いつでも、どこでも、医療費の心配なく安心して医療を受けられるようにすることが、今強く求められています。貧困のために子どもたちが医療を受けられないという事態を防がなければならなりません。子ども医療費助成制度の拡大は、市民からの要望や期待が広がり、本市では一部、負担はありますが、中学卒業までに拡大されてきました。さらなる拡充を市民は求めています。ぜんそくとアレルギーを持つお子さんがいる親御さんから、「内科の通院と薬がかかせない。高校に進学して、医療費負担が3割になると、治療をやめるか、通院の回数をへらすしかない」という声をお聞きしました。その方は、就学援助を支給されないぎりぎりの家計とのことです。今回の予算編成では、子どもの医療費無料化の拡充がありませんでした。県内で本市だけが、中学校卒業までということで、ほかの市町は18歳までとなり、本市は対象年齢の拡大が遅れています。18歳まで拡充すべきですがいかがでしょうか。併せて窓口の完全な無料も求めますがいかがですか。

-山野市長
 子どもの医療費助成のことについてお尋ねがございました。子育てしやすい環境を整備をしていくためには、子どもの医療費の助成だけではなくて様々な施策を組み合わせていくことが必要だというふうに考えていまして、施策の充実を図ってきているところであります。今般ご提案させていただいた予算の中でも御覧いただけるのではないかと思っていますし、これまでも様々な施策に取り組んでまいりました。子ども医療費の助成につきましては、安定した制度運営、適正な受診を確保するためにも、今のところ助成対象の拡大や窓口負担の無料化は考えてはおりません。

-大桑議員
 次に、介護士の就業支援についてお伺いいたします。3月2日付の新聞報道で、全国の介護施設の夜勤の実態についての日本医療労働組合連合会が行った調査の結果をまとめた記事がありました。それによれば、二交代制のシフトを採用している介護施設全国120施設のうち、94施設で夜勤職員の就業時間が16時間以上になっているとのことでした。十分な職員数を確保し、8時間勤務の3交代制を取ることができれば、長時間勤務を改善することはできますが、慢性的な人手不足のためにそれもかなわないとのことです。また記事によれば、夜勤の際は二人で50名の入居者のお世話をしていますが、入居者が救急搬送されれば一人が病院に付き添わねばならず、残る一人が朝まで対応せざるをえず、休憩も満足に取れないという実態紹介されていました。本市にある特別養護老人ホームでも夜勤は2交代制であり、仮眠の時間が十分とれない状態だと言います。介護士の離職防止を図る意味でも夜勤労働の問題改善は重要な課題です。特に小規模特養ホームでの夜勤の体制をとるのが大変だと言います。本市としてもこのような夜勤を含む勤務の実態調査をすべきだと思いますがいかがでしょうか

-山野市長
 新聞報道などでみられる介護夜勤のことについてお尋ねがございました。本市としての実態のことですけれども、介護施設等における夜勤につきましては、法令を遵守した勤務体制となるよう、事業者の指定や実地指導の際に各施設の状況を確認をし適正な労働環境の確保を図っているところであり、今後も指導を徹底していきたいというふうに考えています。

-大桑議員
 第8期介護保険の介護士に対する政策の内容と見通しについてお伺いいたします。計画では、介護職員の人材確保についても掲げています。県内で2025年に必要となる介護職員数は23000人としています。介護士を増やすにはどのような施策の計画があるのかお伺いいたします。
 そして、今回、計画ではあらたにUJIターンした方への補助が創設されましたが、期待できるのでしょうか。この施策は、保育士確保で先に実施していましたが、どれくらいの実績があり、介護士の場合はどれくらいを目標にしているのか見解を伺います。

-山野市長
 第8期介護計画の中身のことについて何点かお尋ねがございました。まず、不足する介護士をどうやって増やしていく計画なのかということです。介護職員の確保につきましては、これまでも介護職員の情報交換の場であるケアワーカーカフェの開催など、働きやすい職場環境の整備に取り組んできたところであります。さらに、今般取りまとめた第8期介護保険事業計画に基づき、明年度予算に研修や資格取得等の費用を助成する介護職員キャリアアップ支援事業や、県外から市内に転入し介護職員として就業した方に対しまして転居費用等を助成するUJIターン介護職員就業支援事業の創設をお諮りしておりまして、これらの取り組みを通じ多様な人材の参入を促進し、介護職員の確保・定着を図っています。
 今ほど申し上げましたUJIターン就業支援制度のことについてお尋ねがございました。この事業につきましては、県外で開催される就職セミナー、本市の移住ポータルサイトなど、SNS等の様々な手段を使いながら、本市の魅力とともに積極的にPRをしていきたいと考えています。そうすることによって、県外で資格を取得した学生さん、県外在住の有資格者を本市に呼び込み、喫緊の課題である介護人材不足の解消を図っていきたいと考えています。

-高柳福祉局長
 介護士のUJIターン就業支援制度の創設に関係しまして、保育士のUJIターンの就業支援施策の実施についてのお尋ねがございましたのでお答えします。この保育士のUJIターンの就業支援制度は令和2年度の創設でございまして、主に4月からの採用に向けてこの補助については申請がなされるものと考えております。現在のところ実際に補助決定をいたしましたのは2件で、今度の4月の採用ということに向けまして10件程度の申請を見込んでいるところでございます。ですので介護士の方につきましてもこの制度は利用できますように周知に努め、介護士確保に資することができるよう努めていきたいと考えています。

-大桑議員
 介護現場の人手不足の解消は、待ったなしの課題です。本市が人材を確保するという計画を立てているのですから、責任を持つ必要があります。かねてから言われているとおり、介護職員が不足している最も大きな要因は、過酷な現場であるにも関わらず、他業種に比べて月、10万円も賃金が低くおさえられていることです。これまでの対処法ではなく、賃金の引上げを行うことが必要です。市として独自の賃金引上げなど処遇改善をすべきだとおもいますがいかがでしょうか。

-山野市長
 市独自の処遇改善策のことについてご提案をいただきました。介護職員の処遇改善につきましてはこれまでも国が介護報酬の中で必要な措置を講じてきておりまして、今回の介護報酬の改定においても国は引き上げを行い、介護職員の定着促進等やキャリアアップを推進する観点から、新たな加算も設けたところであります。本市としてはこうした国の制度を周知をし、介護職員の処遇改善を図るとともに、先程申し上げましたケアワーカーカフェ等を通じて現場の声もお聞きをしながら、引き続き職場環境の改善に取り組んでまいります。

追加質問

-大桑議員
 先程、市長から学校給食の回答をいただきました。学校給食の無償化については自治体の判断で実施できるということになっております。今コロナ禍において経済的にも大変な家庭が多くなっている中で、年間5万円を上回る給食費の負担というのがすごく重く感じるという家庭がたくさんあります。大阪市において、これは新型コロナウイルスの感染を受けての経済対策ということでしたが、2020年度、それから2021年度も、市立小中学校全部の給食費無償化となりました。そこでやはり、市長が提案理由説明の中でも少子高齢化が進む中にあって本市が持続的に発信していくためにも安心して子供を産み育てられる環境を作っていくといわれました。であるならば、やはりこの給食費、これは材料費だけもらっているからという感じではなくて、もう少しお考えになって公的な援助があればよいのではないかと思います。今一度お伺いいたします。

-山野市長
 今ほどの答弁の繰り返しになるかもしれませんが、金沢市といたしましては独自に光熱水費の負担もさせていただいているところであります。それに加えまして、今年度には加賀野菜等々に親しんで、食育の観点から工夫をさせていただいているところでもありますし、来年度以降もそれを充実させていきたいというふうに思っています。今のところ給食費の無償化は考えておりません。

-森尾議員
 市長に再度、今の学校給食の無償化の問題について伺っておきたいと思います。今日的な状況から、この学校給食の無償化は積極的な意義があるというふうに考えています。それは2つあります。1つは大桑議員が指摘したように子供と教育を巡る環境があります。コロナ禍の問題の影響もあります。その点は具体的に大桑議員が指摘をされました。この点での、教育は無償化を原則とするという義務教育の内容を積極的に施策に生かしていくという意味で、今日的な意義が1つあると思うんです。それからもう1つは、事務の煩雑さをなくしていくという点で、無償化をすれば教職員の負担は軽減されますし、新たなシステムなんていうのは要らないんですよ。私はそういう意味で、この学校給食の無償化は今日的に2つの点でも積極的な意義があると考えています。政府もこの対策については各地方自治体の判断だということを示しているんです。であるならば、この学校給食の無償化は積極的な意義があるというふうに考えていますが、その点では市長はどう考えるか伺っておきたいと思います。

-山野市長
 学校給食、学校での給食ですから教育的な側面も私はあるというふうに思っています。そういう意味では、申し訳ないこれも繰り返しになりますけれども、食育という観点からも大切なものだというふうに思っていまして、一定のご負担をいただきながら食文化の魅力というものも伝えていくことも、金沢市が行う学校給食の大切な役割のひとつだというふうに思っております。

※実際は、一括して質問して、一括して答弁をもらう形ですが、便宜上、一問一答の形にしています。

-森尾議員
 質問に先立ち、新型コロナ感染症によって亡くなられた方々、現在も闘病を続けておられる方々にお悔やみとお見舞いを申し上げます。そして、日夜奮闘されている医療・介護、福祉従事者の方々に深い感謝を表明いたします。私は、日本共産党市議員団を代表して、以下質問を行います。
 最初の質問は、新型コロナ感染症対策についてです。新型コロナ感染症の拡大が全国に広がり、医療・介護分野やくらしと営業に深刻な影響をもたらしています。こうした中で、今、最も必要とされる一つが政治への信頼ですが、これを壊す不祥事と発言が相次でいます。菅首相の長男が関係した総務省幹部接待問題です。放送に続き、通信分野でも起こっています。農水省では、鶏卵大手企業と元大臣を含めた幹部職員が関係した贈収賄事件が起こっています。こうした忖度政治や官僚を巻き込んだ利権政治の実態に国民の怒りが沸き起こっています。また、コロナ感染の緊急事態宣言が出されているさなか、自民・公明両党幹部による銀座クラブ会食問題が起こり、河合元法務大臣と妻・案里前参議院議員の大型買収事件については、自民党本部からの1億5千万円の資金が渡された問題が、全く解明されていません。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森前会長の女性を蔑視した発言に対し、国内外から厳しい批判があいつぎました。会長辞任だけでは解決したわけではありません。ジェンダー平等を求める世論が広がり、日本社会全体に問題が提起されています。市長!政治と政治家への信頼について、率直な見解を伺いたいと思います。
 新型コロナ感染症対策の第一は、ワクチン接種についてです。市民からは「いったい、いつから、どこでワクチン接種ができるようになるのか」「果たして安全なのか」との意見が相次いでいます。市長の答弁も、先の緊急議会で、みずから「4月から」と述べていました。現段階で、政府は高齢者向けのワクチンを「6月配送」と述べています。3600万人の高齢者と470万人の医療従事者、併せて4070万人分のワクチンを確保し、接種するには、19か月かかってしまうのではないかとの事態も予想されています。市長!現時点で、本市において、ワクチン接種は、いつ、どのように行われるのか明らかにしていただきたいと思います。合わせ、市民に対して、正確に情報発信をどのように行うのか。明快な答弁を求めるものです。

-山野市長
 ワクチン接種計画の遅れのことについてであります。1月8日に私は金沢市で実施本部を立ち上げたいと記者会見でも申し上げました。その段階では、これまで国の情報を承りまして3月上旬には高齢者に接種券・クーポン券をお送りして、下旬に接種というふうに申し上げました。それ以降国の方から様々な情報をいただきながら、確かに森尾議員からご指摘がありましたようにそのときに比べれば遅れということになるかというふうに思っています。今現在ですけれども、国の示す計画におきましては4月中旬から65歳以上の高齢者への接種を開始し、7月以降一般の方々への接種を開始する見込みとなっています。一般の方々への接種にあたりましては、基礎疾患のある方及び高齢者施設等の従事者を優先して接種することとなっています。本市といたしましては国の計画に基づいて接種を実施できるよう準備を進めていきます。実施方法や注意事項に関する情報につきましては、接種対象者あての接種券に同封する説明書や、コールセンターでの問い合わせの対応、またホームページ等々でも発信をしていくことによって、市民への周知に努めてまいります。

-森尾議員
 本市はワクチン接種について、市内医療機関にお願いするとの方針です。医療現場は、日常診療に加え、ワクチン接種が加わるとなると大変です。どのような支援策を考えておられるのか伺います。国は、ワクチン接種にかかわる費用については、全額対応すると表明しています。医療機関へのワクチン接種にかかわる費用について、現場からの要望にこたえ、適切な対応が求められます。見解を伺います。

-山野市長
 住民接種の費用のことについてお尋ねがございました。国においては直接的な接種委託費を負担することに加え、接種を進めるために自治体が行う体制整備費用については補助金交付の対象とする旨を示しています。本市ではこの補助金を活用し、医療機関におけるワクチン管理費用を支援するとともに、各医療機関へのワクチン配送体制を整備するほか、接種予約を管理するためのアプリを導入するなどして、接種を行う医療機関の負担軽減を図ることとしています。引き続き、医師会とも協議をしながら医療機関での接種が円滑に進められるよう、本市としても支援策を講じてまいります。

-森尾議員
 第二に、検査体制の拡充についてです。無症状の感染者を把握し、市中感染の実態をつかむことが大切になっています。そのためには、PCR検査の拡大・充実が求められます。本市は、片町地区などでの接待を伴う飲食店など780軒を対象に無料のPCR検査を実施が行われました。周辺の住民からは、道路一本隔てて、対象区域から外れ、検査も受けられない、財政支援も受けられないというのは、あまりにもひどい。との声が出されました。また、実施時期が遅れたのではないか。対象範囲が適切だったのか。書類だけでなく、市から訪問して検査実施を呼びかけるべきでなかったのか。など指摘があります。今回の取り組みから教訓とすべき点について、市長に伺います。

-山野市長
 片町地区における一斉検査のその取り組みからの教訓であります。2月17日にこれを行うときの記者会見、そして3月に入ってからまとめた記者会見も行いました。そのときにも私は申し上げましたけれども、この検査の直接的な目的は2つある、『片町』という表現が多く出ていますけれども、多くのお店では可能な限りの予防対策を取りながらされていらっしゃる、いわゆる風評被害で大変厳しい経営を強いられている、このPCR検査を通して私はその風評被害が払しょくできる一路になればという思いが1つ。もう1つは県と連携をして行うことを挙げさせていただきました。県の方でも時短要請、支援金の支給をお決めいただきました。この2つの目的を申し上げさせていただきました。少しでも実効性のあるものにするためにも、記者会見も行いました。2回封書でも案内を行いました。6割を超える店舗の申し込みを受け、啓発の意味でも私は一定の効果があったというふうに思っています。20代の方が少ないのではないかというご意見もお聞きをしております。ただこの案内のところにも1月の下旬から2月18日まで、この間クラスターが多く発生しましたけれども、多くの方々、488人であったと思いますけれども、すでに検査を受けておられます。20代の方が多かったというふうに県の方の発表でもありました。多くの方がその期間でも受けていらっしゃいます。やはりそんなことも含めて私は啓発の意味でも一定の効果があったというふうに思っています。必要な時期に適切な方法で実施することの重要性、そして県との連携もしっかりするということで、様々な施策を行うときには、その施策の直接的な目的を明確にして行うことが大切であるということも、この検査の中での教訓として感じたところでもあります。

-森尾議員
 元日本がん学会会長の黒木登志夫岐阜大学学長は、次のように述べています。「感染者が減ったから検査を減らすと言うように手を抜いたら再拡大につながります。医療、介護施設への定期的検査は、第一に行うべきです」と提言しています。市長!全国各地で一定規模でのPCR検査が実施され、県内の自治体でも、検査を実施する場合の支援策が打ち出されています。本市として、医療機関と高齢者施設などの職員や入院・入所者に対する一斉・定期的なPCR検査を実施する考えはないか。伺うものです。

-山野市長
 医療機関や高齢者施設の職員、入院者・入所者に対して一斉に定期的なPCR検査を行うということをご提案いただきました。そういうご意見をおっしゃる方もいらっしゃるようではありますけれども、様々なご議論があることも事実であります。私としましてはこれまでも県と連携をし、医療機関や高齢者施設等で感染が発生した場合、幅広に検査を実施してきました。安心は決してできる状態ではありませんけれども感染が落ち着きつつある中でもあります。一斉に定期的な検査を実施することは考えてはおりません。

-森尾議員
 第三に、保健所と医療機関の体制強化です。保健所の人員体制の強化として保健師1人、事務1人となっています。もともと保健師の定数が少ないことから抜本的強化が必要です。さらに、医療機関への支援策として市内の全ての医療機関に対して、財政的支援を行うことが求められています。市長の見解を伺います。

-山野市長
 保健所の人員体制の抜本的な強化が必要ではないかという趣旨のご提案であります。令和2年度中に保健師を3名増員いたしました。感染拡大の状況に応じ、保健局内や他部局から保健師や事務職等を派遣し、事務従事でサポートをしてきたところでもあります。保健所内の業務の見直し等を実施し、職員の負担の軽減を図ってきたところであります。今後とも事務等が逼迫することがないように必要な対応をしていきたいと考えています。
 医療機関も大変な状態ということはよく理解をしているところでもあります。医療機関への経営支援につきましては、全国的な課題でもありますことから、一義的には国が対応するものだというふうに考えています。市長会を通じてそのことも強く申し上げて行きたいと考えています。

-森尾議員
 この項の質問の最後に、補償とくらしへの支援についてです。コロナ禍による市民生活と営業への影響は、深刻です。雇用と営業を守るためには、持続化給付金や家賃支援給付金など一回限りの支援とせず、再度の支援が必要です。また、国民生活を守る上で、1人10万円の支給を求める声が高まっています。先日、わが党をはじめ、野党3党が共同して、法案を国会に提出しました。与党からも要望が出されるなどその要望が広がっています。本市とし、この実施を国に求める考えはないか。見解を伺います。
 また、本市が打ち出した支援策について、業種を特定するのではなく、市内の全ての事業者に対し、事業規模に応じた支援策を行うよう求めるものです。
市長の見解伺います。

-山野市長
 住民非課税世帯等を対象に1人あたり10万円を給付する法案が国会に提出をされたということであります。新型コロナウイルス感染症対策につきましては、政府において切れ目のない政策が補正予算等を通じて講じられてきていると考えています。ご指摘の法案については現在国会で審議中とお聞きをしておりまして、今後の国会における議論を注視していきたいと考えています。
 緊急議会におきまして、飲食業者・宿泊業者に対する支援をさせていただきました。市内すべての事業者に対する支援が必要ではないかということであります。先程医療機関の支援の時にも申し上げましたが、多くの事業者がやはり厳しい経営状況であるということは理解しているところであります。ただこれはやはり金沢・石川だけが特別だというわけではありません。全国的に同様の状態であると思っておりますので、持続化給付金のように一義的には国等が対応すべきものであると思っています。市としては、市としてなしうる限りの支援策を講じてきておりますので、ご理解をいただければというふうに思っています。

-森尾議員
 質問の第二に、本市新年度予算についてです。
 コロナ禍の下で、地方自治体のあり方があらためて問われています。振り返ってみると「平成の大合併」により、全国の自治体数が3200から1700へ大幅に減り、地方自治の力を弱め、住民サービスが隅々まで行き渡らず、災害にも機敏な対応ができにくくなりました。保健所の体制も大幅に弱められました。29年前、全国で852か所あったものが469か所と半分になりました。国立・公立などの公的病院は、この間1822か所から1524か所へと300か所も減らされました。その上、さらに440か所もの統廃合を打ち出しています。公務員の削減がすすめられ、地方公務員数は、この間320万人から270万人へと50万人も減らされました。こうした地方行革の名で行われてきたことが、コロナ危機の下で、深刻な影響をもたらしています。地方自治体は、住民の福祉向上をめざすことがその本来の役割であり、今こそ、その力を発揮しなければなりません。本市の新年度予算を見てみると市税収入が対前年度に比べ、30%減少・57億円の減収となっています。コロナ禍の下で市民生活と地場産業に深刻な影響をもたらしていることを示しています。今後、感染予防対策を優先し、社会的弱者支援など福祉施策の強化、地場産業への支援強化が重要となっています。そして、一般会計総額の確保・拡充が必要です。
 そこで、市長に伺います。本市の市民生活と地場産業の現状をどのように把握し、本市新年度予算編成を行ったのかお聞きいたします。具体的に伺います。保育料と保育士の待遇改善についてです。国は、保育料の無償化を打ち出し、実施されました。これを受けて、山形県では、0歳児から2歳児までの保育料について、年収400万円未満の世帯までを軽減対象とする対策を打ち出しました。そこで、本市の第一子の保育料について、C階層を無料に、D階層の保育料半額をめざし、当面D階層1から5までを半額にすることを提案します。必要な財源は、8600万円です。
 併せて、保育士の処遇改善についてです。命を守り、未来の子を育てるにふさわしい賃金とはなっていません。東京都保育士実態調査によると退職意向者の理由として第一に挙げたのが、「給料が低い」68.7%とのことです。保育士の賃金は、働く全職種の平均に比べ、月額で10万円から15万円低くなっています。保育士のパート化や短時間勤務の保育士導入が進められてきています。本市独自に保育士の処遇改善が求められます。見解を伺います。

-山野市長
 保育料の引き下げのことについて、他県では0歳から2歳児の保育料を段階的に無償化する動きがある、本市も考えるべきではないかということでありました。本市におきましても子育て世帯の経済的負担を軽減するため、保育料を国の徴収基準額より低く設定するとともに、23年連続で据え置くこととしています。さらに今回、保護者の所得ときょうだい同時入所に係る要件を撤廃をし、第2子を半額、第3子以降を無料とする負担軽減制度の拡充をお諮りをしているところでありますので、まずは議員各位にお認めをいただきまして、着実なこの実施に取り組んでまいりたいというふうに思っています。これ以上の引き下げは考えてはいません。
 保育士の処遇改善のことについてお尋ねがございました。国ではこれまで保育士の給与水準の改善を図るため、平成25年度以降で約14%の処遇改善を行うとともに、中堅保育士の技能・経験に応じた処遇改善を実施しています。本市ではUJIターン希望者への転居費用・宿舎借り上げに対する支援を行うとともに、国基準を上回る保育士の配置に加え、感染症にかかる周辺業務を担う保育支援者の配置等を支援しており、今のところ本市独自の新たな処遇改善は考えてはいません。

-森尾議員
 国民健康保険料についてです。本市の加入者は、5万8千世帯です。保険料を一世帯あたり、年間1万円引き下げることを提案します。必要な財源は、約6億円です。また、18歳までの子ども一人当たりに均等割の保険料が実施されています。本市では、6500人です。これを無くすことを提案します。必要な財源は、1億7千万円です。基金残高が25億9千万円あることから、これを活用すれば、可能です。
 介護保険料についてです。本市の65歳以上の方を対象とする保険料は、所得に応じて13段階となっています。新年度から始まる3か年間の第8期介護計画では、基準となる保険料・月額6590円が示されました。この保険料を一人、年間1万円引き下げることを提案します。必要な財源は、12億円です。基金残高23億円を活用することを検討していただきたいと思います。市長から見解を求めたいと思います。

-山野市長
 国民健康保険料の引き下げのこと、さらには18歳までの子どもの均等割り保険料の廃止のことについてお触れでした。明年度から保険料率については県から示された標準保険料率に準拠しつつ、市民生活への影響に配慮をし、財政調整基金の取り崩し等により引き下げを行うこととしました。基金は保険料の引き上げが必要となった場合などの負担緩和財源として効果的な活用を図っていくこととしており、さらなる保険料の引き下げのために活用することは考えてはいません。子どもの均等割り保険料については令和4年度より少子化対策の観点から、国と地方の取り組みとして未就学児を対象に均等割り額の5割を軽減する制度が創設される予定でありますことから、この制度に基づいて支援をしていきたいと考えています。
 介護保険料の引き下げについてご提案をいただきました。今般取りまとめた、介護保険事業計画において、高齢者人口は引き続き増加傾向にあり、団塊の世代の方々が75歳以上となる次期計画期間中のサービス給付費はさらに増加すると推計をしています。仮に基金を取り崩して1年間に限って保険料を引き下げたとしても、次期の保険料の引き上げ額が大きくなるものと想定されますことから、これを緩和するため今回は保険料を据え置きとし、引き下げは考えてはいません。

-森尾議員
 この項の最後に、不要不急の事業を見直し、市政運営の転換を求めます。
 新しいサッカー場の建設です。現在あるサッカー場が使用されている中、現在地改築の方針が、敷地内にある少年サッカー場の場所に移転・新築する方針へと変わりました。その事業費は、当初75億円でした。ところが、新年度予算では、80億円となっています。さらに、現在の少年向けのサッカー場を移転する費用は、25億円程度としています。全体として、100億円をさらに上回る財政規模となろうとしています。今、こうした新しいサッカー場の建設は必要でしょうか。市長から説明を求めたいと思います。

-山野市長
 サッカー場の再整備につきましてご意見がございました。サッカー場の施設内や施設周辺におもてなし空間を確保するほか、観客席を屋根付きとするJリーグのスタジアム基準に対応する必要も生じたことから、スポーツ推進審議会での審議を得て計画を変更したものであります。

-坪田都市整備局長
 新しいサッカー場本体工事費についてお答えいたします。当初、金沢プールを建設したときの土質データを参考に、杭の本数などの建物基礎の使用を想定しておりましたが、今年度サッカー場の建設場所で土質調査を実施した結果、想定以上に地盤が悪く、当初より長い杭が必要となり、加えてアフターコロナ対策などを考慮し、可能な限り歩行空間を確保することによって本体工事費を増額したものでございます。

-森尾議員
 歌劇座の新築や移転をめぐる問題です。市長は、歌劇座周辺に、コンベンションホールの機能を備えたいと表明したかと思えば、今度は、オペラを上演する規模にしたい。そして、今度は、移転・新築として、日銀跡地が候補となるなど情報発信が相次いでいます。市長は、歌劇座の役割と今後の方向について、どのように考えているのか。市民と議会に説明が求められます。見解を伺うものです。

-山野市長
 歌劇座のことについて、役割・今後の方向性についてお尋ねがございました。建設されてから半世紀以上に渡りまして県内最大規模のホールとして観劇や発表の場として市民に親しまれ、芸術・文化に触れる機会を創出してきました。このような施設は本市にとって、芸術・文化の面からいってもまちづくりの面からいっても重要である一方、現施設の老朽化が進んでいることに鑑み、中長期的な視点から歌劇座の建て替えにかかる検討については必要であると考えています。

-森尾議員
 質問の最後に、本市ガス事業・発電事業譲渡方針についてです。
 この二つの事業譲渡の優先交渉権者が決定したことが明らかにされました。その発表の仕方も、内容も大変驚きました。この優先交渉権者の選考過程は、一切非公開でした。対応する本市議会の常任委員会にも内容の報告はなく、密室で進行しました。そして突然、2月26日午後、一枚のペーパーで報道提供され、私どもにも知ることとなりました。3月1日、本議会にて市長から提案理由の説明が行われました。その中では、優先交渉権者を決定したことだけで、文書にするとわずか4行でした。本市ガス事業・発電事業は、二つ共に100年間にのぼる歴史をもち、本市の誇るべき事業であり市民の財産です。今回、この二つの事業を売却するとして、優先交渉権者が明らかにされました。市長!自ら記者会見を行うなど、市民と議会にしっかり、説明する必要があるのではありませんか。市政の歴史を振り返っても、重大な決定となる事柄でもあり、市長としての説明責任が問われます。説明を求めるものです。本市議会は、この一年間特別委員会を設け、様々な角度から検討し、意見を交わしてきました。それだけに、今回の決定について議会に対し、しっかりした説明を求めるものです。
 第2に、この二つの事業譲渡方針が、市民の理解と合意を得ていないことです。したがって、本市は、この5月に会社の設立、事業譲渡仮契約の締結、そして来年4月には民間による事業開始との方針を打ち出していますが、この方針をいったん中止することを求めるものです。見解を伺います。
 第3に、今回の優先交渉権者による提案内容にも大変驚き、唖然としました。今回の提案内容によると本市ガス事業・発電事業を300億円で北陸電力、東邦ガスを中心とする民間企業に売却するというものです。北陸電力は、北陸地方を代表する大企業です。東邦ガスは、名古屋経済界の有力企業で、愛知、岐阜、三重県で、50市25町1村を範囲にガス事業を行っています。なぜ、こうした大企業に売り渡すのか。説明が求められます。
 市長は、当初本市ガス事業・発電事業のあり方を検討するとしていました。そして「あり方検討委員会」を立ち上げ、実質3回の審議を経て、「二つの事業を株式会社に譲渡する」との答申を経て、これを本市の方針としました。今回の内容では、北陸を代表する大企業と中部圏を代表する大企業を中心とする民間企業に売却するというものです。あり方を検討するとしたはずが、大企業に売却することを打ち出しました。
 地方公営企業法では、その目的に「地方自治の発達に資する」とし、経営の基本原則について「公共の福祉を増進するように運営されなければならない」としています。 市長も、公営企業管理者もこうした立場に立ち、本市公営事業を運営しなければなりません。本市ガス事業・発電事業を大企業に売却するなどあってはなりません。その権限も与えられていません。説明を求めたいと思います。
 第4に、譲渡価格についてです。今回、優先交渉権者が示した譲渡価格は300億円です。本市の募集要項では、最低譲渡価格186億円以上としました。これは、資産、負債について帳簿に記載されている帳簿価格すなわち簿価との説明でした。一方、民間に委託した調査報告書の中では、発電事業の事業評価は、472億円から1098億円に評価があがるとしています。あまりにも開きがありすぎます。1000億円以上の事業価値があるものを300億円で売却するとしたら、含み利益として、700億円にのぼる利益を大企業にもたらす事となります。本市のガス事業は10年連続の黒字で、単年度10億円の利益となり、平成22年度・2010年度、120億円の起債残高が、今年度末には、75億円に減少しています。発電事業は毎年1億円から3億円の黒字となり、起債残高はゼロです。これだけの優良事業を売却する必要があるのですか。納得できる説明を求めます。
 第5に、出資構成についてです。代表企業の北陸電力が48.0%、構成員の東邦ガスが43.0%、北国銀行と北国新聞が共に、2.0%、松村物産と小松ガスが共に1.0%、そして、本市が3.0%との提案となっています。新しい会社は、北陸電力と東邦ガスが事実上運営することとなります。本市は3%ですから、ほとんど関与する余地はありません。これまで市民に対して公営事業者として果たしてきた役割と責任を投げ捨て責任放棄とも言えるものです。市民に対して説明がつかないではありませんか。市長!売却して、後はどのようになっても本市は、知りませんというのはあまりにも無責任と言わざるを得ません。説明を求めるものです。

-山野市長
 ガス事業・発電事業譲渡方針について何点かお尋ねがございました。募集要項では最優秀提案者の選定、優先交渉権者の決定を令和3年2月から3月に行うとしており、2月18日開催の第6回選定委員会での審査結果に基づき、庁内手続きを得て優先交渉権者を決定したことから、速やかに公表したものであります。今後円滑な事業譲渡に向けて基本協定の締結に係る協議を進めていくことになります。
 事業譲渡に向けた手続き、さらには2つの大企業を中心とする企業グループへの売却でいいのかという問題提起をいただきました。ガス発電事業の譲渡につきましては、これまでもあり方検討会や譲渡先選定委員会の検討状況を随時議会へ報告をし、ホームページに公表をしてきたところであります。昨年度実施しましたパブリックコメントの際には、都市ガス・簡易ガスすべてのお客様に対しダイレクトメールを送付をし、幅広い意見募集に努めてきたところであります。優先交渉権者は過般実施した公募型プロポーザルにおける譲渡先選定委員会の審査結果に基づき決定したものであり、今後提案概要について議会への報告、ホームページでの掲載のほか、5月には市民や事業者向けに市主催の説明会を開催をし、提案のあった料金・サービスの内容等を広く周知していきたいと考えています。
 事業価値、最低譲渡価格との大きな開きのことについてどのように考えるかということでありました。ご指摘のコンサルタント会社の調査報告書に示された事業価値は、複数行った資産のうち売電価格の上昇を前提として試算された最大値であり、様々な電力取引市場の新設が本市の売電価格に及ぼす影響の見通しが立たないことなど、将来の不確実性が高いことを前提に試算されたものと企業局から報告を受けています。また募集要項に定めた最低譲渡価格もつきましては、複数の方法により算出された事業価値の中から最も客観性の高い簿価によることが適当であるとの譲渡先選定委員会の審議結果に基づき設定したものであります。この先の譲受希望価格は、優先交渉権者となった企業グループにおいて総合的に判断されたものと受け止めています。

-森尾議員
 本市公営企業管理者に伺います。
 昨年の決算委員会で、2018年と2020年の民間に委託した調査報告書が明るみにされました。その中で、一昨年11月から昨年2月にかけて10社の有力ガス・電力会社を本市企業局幹部が訪問していたことが記載されていました。決算の書類審査において事実を確認しました。その中に、一昨年の11月28日今回の優先交渉権者の構成員となる企業を訪問しています。この訪問の後、10か月後になる昨年の10月に募集要項と最低譲渡価格が公表され、募集が始まりました。まさに事前交渉とも言えるもので、その内容が募集要項・最低譲渡価格となったとすると公正・公平な募集が行われたと言えますか。説明を求めるものです。
 第6に、職員の派遣についてです。優先交渉権者の提案によると2022年81人、2023年55人、2024年29人の本市職員の派遣を予定するとしています。この派遣は民間企業への派遣ですから、本市職員を退職するこことなります。今回の売却は、職員の退職派遣を行い実施するものとなっています。市民のために働くという高い使命感を持って本市職員となったはずが、いったん退職して派遣されることとなります。派遣期間は、3年までとしており、本市職員として戻ることが出来るとされていますが、戻ってきても元の職場はありません。まさに片道切符ではありませんか。市長はかねがね本市職員を守ると述べ、私の使命だとも言ってきました。このような退職派遣は、辞めるべきではありませんか。見解を伺います。

-平嶋公営企業管理者
 事業譲渡につきまして数点お尋ねがございました。まず市の出資比率3%についてでございます。譲渡先選定委員会におきましては、両事業に対する国の厳しい監督体制を踏まえまして、市の関与について出資条件と契約条件との組み合わせによることが適切とされたところでございます。具体的には市の出資を3%以上10%未満とし、会計帳簿閲覧謄写請求権を担保するとともに、経営状況確認の義務付けを事業譲渡契約書に明文化することによりまして、経理や経営計画、事業実績などの詳細な把握が可能となります。またこの度の優先交渉権者からは市との情報連絡会を開催をし、経営体制や法令順守、保安措置等の状況について開示することも提案されているところであります。
 次に、昨年度の企業への訪問調査の件でご指摘がございました。このご指摘の調査は、昨年度のあり方委員会からの答申を踏まえまして、市として譲渡方針を検討するにあたって、すでに民間譲渡した他都市において実施をされておりましたヒアリング調査も参考にしながら、エネルギー事業者10社を訪問し、公募に対する参加意欲や応募要件等について調査するため実施をしたものでございます。
 次に、職員の退職派遣についてお答えをいたします。株式会社への派遣につきましては、公益的法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律におきまして、市への復職を前提とした退職派遣であること、派遣期間は3年以内であることなどが定められておりまして、加えて国の通知では勤務条件をはじめとする身分取り扱いなどについて不利にならないように配慮し、職員に対しては十分な説明を行うことが適当であること、また任命権者の要請に応じた職員の意思に基づく退職であることなどが示されております。引き続きこれらのことを職員に説明していきますとともに、優先交渉権者と円滑な譲渡に向けた協議を進めてまいります。

-森尾議員
 最後に、今回とは異なる別の選択があると言うことです。この二つの事業を売却するのではなく、本市公営事業として未来ある事業を担っていく道です。そのことは、本市企業局自身が明らかにした方向です。2016年本市企業局は、今後10年間の経営戦略を明らかにしました。その中で「本市企業局は、ガス、水道、公共下水道、発電、工業用水道という市民生活や産業を支える『水』と『エネルギー』を総合的に担う総合ライフライン事業者であり、これらの適切な経営により市民に貢献していく責務がある」と述べています。ガス事業は、安全・安心のエネルギーとして市民に供給しています。発電事業は、様々な困難を乗り越え、100年間にわたって事業を行い、全国唯一の市営事業として誇るべき事業です。これから、クリーンなエネルギーとして未来ある事業の展開が可能です。市長!今一度立ち止まり、この二つの事業について、未来ある事業の展開を検討し、市営事業として継続していく道を選択するよう求めます。

-山野市長
 5つの事業を担う総合ライフライン事業として発展させることも考えるべきではないかというお話でありました。国の制度改正により、制度が変わったということをまずはご理解をいただきたいと思います。電力・ガスを合わせた総合エネルギー市場へ市場の形態が変化しているということ、さらには人口減少、地球温暖化など事業を取り巻く環境も大きく変化しているということ、将来にわたり市民に対し安全・安心で安定したエネルギー供給を確保するとともに、速やかに市民がエネルギー自由化の恩恵を享受できる環境を創出することが重要と考え、事業譲渡を決断したものであり、令和4年4月1日の譲渡に向けて手続きを進めてまいります。

再質問)

-森尾議員
 市長に再度伺いたいと思います。長野県が県営水力発電所を中部電力に譲渡する計画を中止しました。再生可能エネルギー活用で健全な経営は可能だと判断して、引き続き公営事業として継続するということを打ち出したわけです。京都大学講師の中山琢夫氏が、京都大学大学院の再生可能エネルギー経済講座の中で次のように述べています。「金沢市企業局は、全国の公営企業電気事業者の中で唯一の市営電気事業者であるとして、5つの発電所は戦後の公営電気復元運動の中で北陸電力から金沢市が勝ち取った犀川総合開発事業の一環として建設されたものである。柔軟かつ制御可能な再生可能エネルギー源である水力発電所を、易々と民間事業者に譲渡するとすれば、筆者にとっては驚きである」と、こう述べています。改めて市長、いったいなぜ、こうした発電事業をガス事業とセットで大企業に売却しなければならないのか。市民の理解を得ていないと思うんです。一度立ち止まって検討する考えはありませんか。伺います。

-山野市長
 長野県の事例を詳しく把握しているものではありません。大学の先生のご意見も、今森尾議員から拝聴いたししました。様々な事例はあるかと思いますけれども、先程来答弁の中でも申し上げましたように、制度が変わりました。やはり公が発電事業を持つという大切な視点は地産地消という視点であるというふうに思っています。長野県の事例は把握しているものではありませんけれども、やはりその視点からいって、すでに北陸電力でいえば首都圏等々でも販売しているということもお聞きをしています。私はその視点からいって、やはり公が持つという視点は制度改正の中で変わってきているのではないかというふうに思っています。

-森尾議員
 では市長、もう1点伺います。5つある発電事業の1つに、上寺津発電所があります。これが一番最初に作られた発電所で、大きな発電能力を持つ発電所です。平成30年から令和2年度にかけて、3か年で13億円投じてリニューアルされました。昨年12月に完成後本格運転が開始されました。タービンを新しくしまして、発電能力を高めた、こういうわけです。市長はこのことを市民と議会にどう説明されるのかと。発電事業を本市公営事業として継続していく立場からリニューアルしたんじゃないですか。そうしたら今度は売却、どう説明されるのか伺っておきたいと思います。

-山野市長
 なんといっても、安全で安定的に供給をしてもらうことが必要であります。それは公であろうが民間であろうが必要なことであります。計画的な修繕であります。

2月15日(月)、ワクチン接種費用や経営者支援の予算が議論されます。
予算案はこちらです。
その中で広田美代議員が、質疑しました。

-広田議員

 議案第60号 令和2年度 金沢市一般会計補正予算案について、日本共産党市議員団の一員として、以下質疑させていただきます。

新型コロナウイルスワクチン接種について

 まず、新型コロナウイルスワクチン接種について伺います。

 2月12日に医療従事者先行接種分のワクチンが国内に到着しました。政府は年内に、ファイザー社・アストラゼネカ社など複数社から必要分の供給を受けることで契約しているとのことです。しかし、輸出規制や、ファイザー社のバイアルからの利用が6回分から5回分になるなど、ワクチンの供給、確保に混乱が生じ、今後の一般住民用のワクチン供給の時期や量の見通しも未定と聞いています。しかし本市のスケジュールだけは、高齢者や一般住民について4月から接種開始とされていますが、予定通り可能なのでしょうか。見通しをあきらかにしてください。

-山野市長

 国の方にもそのワクチンの配布の時期であったり数量についてはできるだけ早くに正確な情報を欲しいというふうに申し上げているところであります。今、国の方からは大きく65歳以上は4月から接種という方向性が示されていますので、私共としてはその準備をしっかりとしていきたいというふうに思っています。

-広田議員

 予算説明書には4月ということで明記されていますけれども、先程来のご答弁を聞いていると4月以降という表現に変わっておられるのは、今後供給のあり方次第によっては5月や6月にずれ込む可能性も、みなさん方としては想定内であるということでよろしいでしょうか。

-山野市長

 申し訳ない、私の言葉が足りませんでした、65歳以上については4月に準備をしていきたいと思っています。65歳未満につきましてはそれ以降になるという思いも込めて、4月以降という言葉を使いましたけれども、誤解を与えたようですので訂正いたします。4月に準備ができるようにしっかりと整えていきます。

-広田議員

 なかなか供給相手のあることなので本市も大変準備が混乱しているかとは思いますけれども、何よりも安全安心を最優先に進めていただきたいと思います。

 次に接種体制についてですが、本市は、医療機関での個別接種を中心とした接種に向け準備・調整をしているとご答弁がありましたが、今現在、その準備はどのような段階なの教えてください。

-山野市長

 繰り返しになりますけれども、個別接種を主体にしてやはり身近なところの医療機関が安心できますので中心にしていきたい、医師会の先生方に相談にのっていただいておりまして大変うれしいことに前向きに話し合いを進めているところであります。今のところ、まだどこでいくつの医療機関でということはご報告はできませんけれども、前向きに進めているところであります。いわゆる特設会場につきましては駅西の広域急病センターを申し上げているところでもありますけれども、こちらにつきましても金沢市内でいくつも大きな病院があります。調整をしながら、できるだけ多くの医療機関にご協力いただけるようにしていきたいと思いますし、決まり次第、速やかに議会のみなさん・市民のみなさんにお伝えをしていきたいと考えています。

-広田議員

 住民にとってはやはり身近なかかりつけ医が一番安心かもしれませんけれども、医療機関に尋ねると今は自分たち医療従事者の誰が打つのか希望をとり、それをリスト化するので精一杯だという話も聞いています。加えて、医療機関が中心で接種となることについては、もともと慢性的な人手不足でありながら通常診療に加えて今コロナの大変な対応をしている。さらにそこにワクチン接種が加わるということになりますので、病院の負担に繋がらないかということが懸念されています。医療機関は、もちろん毎年インフルエンザワクチン接種も行っていますが、それは先程来数字が出ている市内12万人の65歳以上が中心です。今回は、本市は医療従事者を除いて37万6千人ですが、4市2町を連携するとすると可能性としては16歳以上、およそ55万人の方が市内の医療機関に予約をする可能性があるということになります。さらに、このワクチンに関しては従来のワクチンとは異なる点も多くあり、川崎市のシュミレーションでも、問診の時間が長引く可能性があり、そのことで人の流れが滞った場合は密になりかねないと指摘されていますし、会場が医療機関だと副作用の反応をみる待機スペースをどう確保するかなど懸念の声があります。先程の答弁でも、訪問診療での接種も行うということですが、これも医療機関の負担となります。通常診療とコロナ対策に支障をきたさず、医療機関がワクチン接種に対応できるよう、医療機関任せではなく、市としてどんな支援や対策を考えているのかあきらかにしてください。

-山野市長

 今ほど広田議員がご心配されたことを私も直接お聞きもしていますし、そのことも踏まえたうえで医師会の先生方とお話をさせていただいているところでもあります。今後接種にご協力いただける医療機関に対しましてはできるだけ円滑に実施できるように、市としてなしうる限り支援に努めてまいります。医師会の先生方と連携を取りながら、いろんなご要望もお聞きをしながら、なしうる限りの対応策をとっていきたいというふうに思っています。

-広田議員

 医師会はもちろんですけれどぜひ医療機関それぞれの声を聞いていただきたいと思います。

 考えてみると、まずは予約業務だけでも医療機関は大変だと思うんです。このワクチンは温度管理などの関係から接種するためには予約が必須ですが、医療機関が住民から一斉に予約を受けるとすれば、かなりの負担が予想されます。さきほど申し上げましたが、対象人数が4市2町で、可能性としておよそ55万人の方から予約が殺到します。さらに今回は、1回目と2回目の接種場所が異なるケースもあると聞いています。そしてファイザー社、アストラゼネカ社、複数社のワクチンが混在する期間も生じるということになりますと、大変複雑な予約業務となる可能性が指摘をされています。病院が直接予約を受け付けると聞いていますが、負担とならないよう支援や対策はあるのでしょうか。

-山野市長

 原則、2回とも同じ医療機関で接種をしていただきたいと思っていますし、そういう呼びかけも必要になってくるというふうに思います。ただ様々な事情により異なる医療機関で受けざるを得ない場合も決してないわけではないというふうに思っています。2回目の予約をする際に、医療機関側が1回目のワクチンの種類や接種日を確認のうえ予約を受け付けることができるよう、その周知を図っていくことによって対応していきたいというふうに考えています。

-広田議員

 医療機関にお話を伺いましたら、通常の予約の受付では無理だろうと、おそらく医療機関独自でそのための予約ラインを作らなければいけないかもしれないと、さらなる負担と経費がかかるだろうということが予想されています。自治体が接種を行うということに位置付けられると思うのですが、国は1回2,070円という委託料を示していますが、今回もちろん住民のみなさんには無料で、かつ初診料もとらないだろうということになりますと、病院側としてはこのような金額で足りるのだろうかという懸念がすでに出ています。国は足りない分については補助金を上乗せするということですが、まだ上限が示されていません。ですのでぜひ自治体として、医療機関に調査もいただいて、上限をふんだんに使えるように求めていただきたいと思いますし、足りない場合は市として独自予算も出すという構えで行っていただきたいと思いますがいかがでしょうか。

-山野市長

 国の責任で対応されるということでお聞きをしておりますので、引き続き様々な現場の声を国に届けることによって適切な対応をとっていただけるような環境を整えていきたいと考えています。

-広田議員

 まだその2,070円プラス上乗せ分が公表されていないようですので、ぜひ今の間に声をあげていただきたいと思いますし、独自の支援もぜひ検討していただきたいと求めておきます。

 さらに今後、すこやか検診も予定をされています。通常診療、コロナ対応、ワクチン対応に、すこやか検診が加わっても、安全に医療を行うことができるのでしょうか。どのように対応するのか、あきらかにしてください。

-山野市長

 ワクチン接種の時期と住民健診が重なる時期にもなりますので、例年5月から実施をしています住民健診の開始を遅らせることでその負担を軽減できないか、そのことも検討していきたいと考えています。

-広田議員

 検診で見つかって助かる命・人生もありますので、遅らせるということは大変心苦しい部分もありますけれども、ぜひその点も含め医療機関とご相談をいただきたいと思います。

 今やり取りしてきましたが、やはり医療機関に負担をかけないためにも、練馬モデルのように公的施設を使った集団接種をもっと拡充して行っていくお考えはないのか、伺っておきたいと思います。

-山野市長

 繰り返しになりますが、やはりできるだけかかりつけ医であったり比較的近いところでワクチン接種を受けていただくということが市民にとっても安心感につながるというふうに思っていますので、できるかぎり主体にしていきたいと思っています。また集団接種につきましても医療従事者をはじめとしたスタッフの確保、副反応等が発生した場合の即時対応などもスタッフの確保に合わせて課題になってきます。できる限り接種対応に不足が生じないように、接種に協力いただける医療機関を確保していきたいと考えています。

-広田議員

 1月27日に行われました川崎市のシミュレーションの知見、早く公表していただきたいと思うところですがまだ公表されていません。これは多くの知見が得られると思いますので、ぜひその点もまだ検討して、集団接種の可能性を導く余地があるのではないかと思いますし、これから医療従事者の接種で副作用を見るということもありますので、その点も踏まえ、ぜひ検討の余地を残していただきたいと思います。

 次に副作用などの説明については国・県のコールセンターで行われることがわかりましたし、金沢市のコールセンターでも手続きについてですけれども最初の窓口として何でもご相談くださいということになるということがこれまでの答弁でわかりましたが、それを聞いたうえでもじゃあ自分が接種した方が良いのかと迷われる方が多いと想定されるのですが、その点はどのように自治体として対応されるのか明らかにしてください。

-山野市長

 繰り返しになりますけれども、様々な正しい情報を、この本会議での議論もそうかというふうに思いますし、市の広報であったり、また何か情報が入りましたら私が記者会見を開くことも必要だとも思いますし、報道機関のみなさんにお伝えすることも必要だというふうに思いますし、急ぎの場合は加えてSNS等で情報を発信していく、それを繰り返すことによって正しい情報を発信することによってご理解をいただけるように努めていきたいと考えています。

-広田議員

 最後に伺いますが、ここにきてマイナンバー活用論が浮上しています。しかし全国市長会会長らはすでに、河野太郎ワクチン担当相に「自治体の事務が増えることは非常に困る」と懸念を示しています。市長はどのようにお考えでしょうか。

-山野市長

 接種記録につきましては各自治体のシステムにおいて管理することが私は最も望ましいと思っていまして、現在本市におきましても本市独自の改修を進めているところであります。マイナンバーのことにつきましてはその議論は承知しているところでありますけれども、その詳細も明らかになってはおりませんので、今のところ金沢市は今申し上げましたように本市独自のシステムを改修することによって進めていきたいと考えています。

-広田議員

 今回のワクチン接種に関してはマイナンバーは利用しないというふうに受け止めておきます。

飲食事業継続特別支援給付金事業費について

 次に、飲食事業継続特別支援給付金について伺います。

 この給付金は、先程来ありますように飲食や食品製造・販売に対象を限定するとしていますが、飲食に関連した事業は、食品だけに関わらず、たとえば、おしぼりとかお箸とかを納入する業者もあるわけです。関連業者を含めた対象にできないのか、あきらかにしてください。

-山野市長

 施策ですから、一定の政策目標であり一定の基準というものが必要になってくるというふうに思っています。4月補正予算のときの緊急支援給付金につきましても保健所の認可を受けているところという基準を設けさせていただきました。今回もそれに準じる形でさせていただいたところであります。飲食業者が今大変苦境にあります。今回の20万円は、先ほどもありましたように規模によってはいろんな捉え方があるかというふうに思いますけれども、このことをきっかけにして活発になっていくことによって、今ほどおっしゃいましたような周りの業者にもプラスになっていくことも期待をしていきたいと思っています。

-広田議員

 制度設計の50%減であるとか20万円とした理由についてはこれまでもご答弁いただいていたので省きますが、やはり町でお話を伺いますと率直に言って対象が厳しいし20万円では少ないという声が業者からあがっています。それというのも、富山県では「急所を押さえる措置を講じる」として1月後半に営業自粛を行った店舗に1日4万円、56万円を出していて、それをみなさんご存じです。本県、本市では休業も求めていませんが、第3波時のあらたな支援もありません。結果的には現在感染が拡大し、客足が遠のき経営が深刻になっています。行政の第3波対策の結果として真摯に受け止め、深刻な経営を支援するため、対象を拡大し給付額を引き上げるべきと考えますがいかがでしょうか。

-山野市長

 私も、議員のみなさんももちろんそうですけれども、多くの方から切実な苦境の声をお聞きしております。思わず私の方から直接折り返し電話をするような、苦境の声も直接顔を合わせてもメールでもお聞きするところであります。その思いの中から、今般国の補正予算の成立も受けまして、ワクチンのこともありました、議会のみなさんに緊急議会のお願いもして提案もさせていただきました。財政調整基金の一部取り崩しもをいたしました。市としてなしうる限りの施策を今回は提案させていただいたところであります。さらなる拡大というご提案をいただきました。まずは今回の予算をお認めいただきましたならば、一日でも早く苦境の方たちの手に届くような形にする、そのために全力を傾けてまいりたいというふうに思っています。

-広田議員

 やはり感染拡大を抑えて経済を良好に保つという姿勢をもっと県も市も発揮してほしいということを改めて申し上げておきたいと思います。

宿泊施設環境向上等奨励事業について

 さいごに、宿泊施設環境向上等奨励事業について伺います。

 新聞等でも報道されておりますので言いますが、今回ラブホテルなどレジャーホテルはなぜ対象としないのか、あきらかにしてください。

-山野市長

 これまでの答弁のなかでも持続化給付金に準じて、もしくは持続化給付金のバックアップ体制ということで申し上げてきたところでもあります。この持続化給付金におきましても、またGo Toトラベルにおきましても、いわゆるラブホテルというのは該当されていらっしゃらないというところであります。先程政策を作るときには一定の政策目標が必要だというふうに申し上げました。今回の支援金というのは、観光であったりビジネス客であったり、そういう方たちがご利用される宿泊施設を念頭に置いてご提案をさせていただいたところでありますので、ご理解をいただければと思います。

-広田議員

 国の考え方もありますし、どこかで線引きをという考え方もあると思います。いろんなお声もあるかと思いますが、私はやはり本市の姿勢が試されるのではないかと思っています。レジャーホテルも観光客が利用しているという話しもありますし、金沢市の宿泊税に関してご協力も得ている訳です。そして私が一番言いたいのは、そもそもこれらの奨励金の発端は新型コロナウイルスで人々が自粛し、さまざまな業種が疲弊しているという実態を踏まえたものだということです。その点については共通認識でよろしいですか?

-山野市長

 新型コロナウイルスによって、「コロナ禍」という言葉がよくお聞きをしますけれども、その中で市民のみなさんが疲弊をしている、市としてなしうる限りの施策を取り組んでまいりたい、そんな思いから今回も計上させていただきました。

-広田議員

 ことの発端は新型コロナウイルスなんですよ。多くの業者が人々の自粛によって疲弊をしている、それを行政がどう守っていくか、いろんな業種・業態はありますけれどもそこに働く一人一人は市民なわけです。みなさんの生活を支え、そしてそこからの消費でどう経済を持ち上げていくかということが、行政の責任として私は問われると思います。ですので、今回のように一部の宿泊施設を省いて奨励金を作るというのは、私はやはり本市の姿勢としては間違っているというふうに思います。コロナウイルスは、泊まる場所を選びません。ですので、コロナによって経営に影響があるのであれば、宿泊施設として奨励金を出すように求めますがいかがでしょうか。

-山野市長

 前段部分は全く同感であります。本市の姿勢が試されている、私もそういうふうに思っています。本市の姿勢を明確にした形で今回議案を上程させていただいたところであります。繰り返しになりますけれども、やはり政策を提示するときには一定の政策目標というものを掲げなければいけないというふうに思っていますし、一定の基準というものを設けなければいけないというふうに思っています。私はこれまで、この4月の補正のときにもそうでありましたし、議会のみなさん方と議論をしながら私はご理解をいただいたうえで施策を執行していくというのが本市の姿勢であるというふうに思っています。

-広田議員

 前段部分の思いは一致するとおっしゃっていただきました。やはり今、業者はじめそこで働く人々は生きるか死ぬかの思いで生活しています。やはりこの窮地に立っている以上、一部を線引きをするということでなく、市の姿勢としてみなさんを救っていく、守っていくということを示していただきたいと述べて、質疑を終わります。

相川副市長に要望書を手渡し

   2021年1月22日

金沢市長 山野 之義 様

金沢市議会議員 森尾 嘉昭
広田 美代
大桑 初枝
玉野  道
熊野 盛夫

全国各地で爆発的感染が起こり、救急搬送の受け入れ困難や透析患者の病床確保の困難など医療崩壊が始まり、11都府県等で「緊急事態宣言」が再発令されています。石川県では、1月21日時点で、感染者数1393名、うち本市は580名(41.6%)で、県の新たな感染状況指標では、県内はステージ3に近いとして知事は県独自に「感染拡大警報」を出しました。また、新規感染者数か経路不明者数がステージ3になった場合、県独自の緊急事態宣言を出して飲食店に営業時間の短縮を要請するなどの可能性を示唆しています。病院をはじめ関係機関のご苦労は続き、市民は深刻な不安と苦しみのなかにあります。市民の命と暮らしの危機を打開するために、以下要望いたします。

○PCR等検査を抜本的に拡充し、無症状者を含めた感染者を把握・保護することによって、新規感染者を減らすこと。
・感染震源地への「面的検査」についても検討すること広島市では、特に感染者が多い地域で、全ての住民と働く人を対象に、希望者に無料で検査を受けることができる大規模なPCR検査を行うとしており、対象は80万人になります。無症状の感染者を早期に発見し、市中感染を封じ込めるねらいであり、本市としても検討を行うこと。
・医療機関・福祉施設への「社会的検査」を国・自治体の責任で行うこと世田谷区では、「社会的インフラを継続的に維持するためのPCR検査」いわゆる「社会的検査」を実施し、1月18日時点で、介護事業所等のべ420施設、7,466人を検査し68人の無症状陽性者を把握しています。財源は全額国費としています。神戸市、北九州市、福岡市、鳥取県など社会的検査を実施する自治体が増えています。

○保健所への支援の抜本的強化をはかること
・「第3波」での臨時的な人員強化に全力をあげるとともに、今後の保健所体制の基盤とできるよう、保健師をはじめとした抜本的な定員増員に踏み切ること。

○逼迫と崩壊の危機にさらされている医療機関への減収補填や支援を行うこと
・新型コロナ患者に対応する病床と人員を確保するためには、地域全体の医療体制を強化することが必須です。医療従事者の人件費を保障し、医療機関の経営を支える施策が減収補填であり、医療崩壊を防ぐためにも、国県と連携しただちに行うこと。
・市立病院については、看護師の定数が満たされていない状況が続いており、早急に改善すること。

○ワクチン接種について
・本市では、2月には医療従事者が先行接種され、3月下旬から高齢者の接種を開始するとしています。 新型コロナワクチンには新たな技術が使われており、今後は十分な安全性の確認や情報公開、自己決定権の尊重を大前提とした接種の仕組みづくりが課題となっています。本市でもこの点を踏まえ、市民に十分な説明を行い、相談窓口を設けること。

○事業と雇用を持続できるよう補償・支援を行うこと
・自粛要請の際には、一体的に十分な補償を行い、雇用と営業を守る大規模な支援を行うこと。
・また、自粛要請がない中でも、客足の減少などが続いています。持続化給付金や家賃支援給付金の再実施を国に求め、本市独自の支援策も対象を拡大し延長すること。
・GoTo事業の「中断・延命」によって、苦境にある宿泊・観光業への支援が空白になっています。「再開する」という政府の姿勢が現状に即した支援を行う障害となっており、GoTo事業を中止し、GoTo予算を使い、宿泊・観光産業の事業規模に応じた給付金制度として直接支援を行うよう国に求めること。

○コロナ禍で生活困窮する人たちへの支援を行うこと
・緊急小口資金や総合支援資金などについて期間の延長を行い、返済については「償還時において、なお所得の減少が続く住民税非課税世帯の償還を免除することができる取扱いとする」としていますが、償還時においてその条件を満たす場合は一括免除とするよう国に求めること。
・住居確保給付金をコロナ後の滞納分も対象にすること、生涯に一度しか申請できないという規定を見直すこと、自治体負担分について国庫負担とすること、など国に求めること。
・本市ホームページでの生活保護の説明がわかりやすくなりましたが、「生活保護は権利」をさらに徹底し、必要な方がためらわずに利用できるようにすること。そのために、生活支援課の体制の拡充、広報・SNS・テレビCMなどを通じ、制度を広く周知すること。
・失業やDVなど女性への影響が大きく自殺の急増も見られ、またLGBTの方々への影響もあることから、女性への相談体制の強化やLGBTの専門相談窓口を設けること。
・外国人への相談窓口を設置し、各種支援制度が使えるようにすること。

○罰則・制裁導入に反対すること
・コロナ対策にかかわって、菅政権は、新型コロナ対応の特別措置法や感染症法の改定で、時短要請に応じない飲食店、入院勧告に従わない患者、患者受け入れに従わない病院などに対する罰則と制裁を導入しようとしています。

何よりも感染症対策は、国民の納得と合意、十分な補償によって進められるべきです。患者の人権を尊重することは、強制収容という著しい人権侵害が行われたハンセン病などの痛苦の教訓を踏まえて、感染症法の基本理念に明記されていることです。罰則をふりかざして強制することは、相互監視、差別と偏見、社会の分断を招き、感染症対策に逆行するものであり、本市として導入に反対すること。

私は、日本共産党金沢市議員団を代表して、認定第1号令和元年度金沢市歳入歳出決算認定については、認定できない事を表明し、その主な理由を述べます。

ひとつは国民健康保険、介護保険についてです。

国民健康保険は加入者の多くが年金受給者や、非正規等で働いている方がたで、高すぎる国民健康保険料を引き下げてほしいとの声は切実です。令和元年度決算では、国民健康保険費特別会計の実質収支は1億9975万円の黒字となり、保険給付費の払い戻しを行っても1億3704万円の黒字決算となりました。その結果、基金からの繰り入れが当初は11億2881万円を予算化していましたが、決算では2億1206万円と大幅に減少し、その結果、基金残高は27億5600万円になりました。今、国民健康保険財政に求められることは、協会けんぽ等に比べて、2倍にも上る高すぎる保険料の引き下げにあります。基金を活用し、保険料の負担軽減を行う事が求められます。国保加入者には非正規雇用者や年金生活者が多く生活は厳しい現状である事を考えると、基金はため込むのではなく保険料の引き下げにこそ使うべきです。

介護保険については、一部保険料の引き下げがありましたが、本市の保険料は中核市では8番目の高さであることは変わりません。

また一方で必要な介護サービスが受けられない事や、サービスを利用すれば、負担金がかかるなど、保険料を払っても利用しにくい実態があります。令和元年度決算では、6億1459万円の黒字となり、平成30年度の4億9000万円の黒字に続き2年連続の黒字となりました。その結果、基金残高は19億6900万円と大幅な増加となったものです。この基金を活用して保険料の引き下げが求められます。

二点目は市民の暮らしが大変な中で呼び込み型の大型公共事業の開発が進められることです。金沢港の港湾整備事業費はこれまで、国、県、市の総額463億円が投入され、令和元年度の市負担分は18億⒋000万円です。これは、大手企業コマツのための大浜岸壁改良事業や、日本海側のクルーズ拠点校を目指し無量寺岸壁の再整備、および、金沢港クルーズターミナルの整備でクルーズ船入港促進を図るものです。

又、観光政策として欧州の富裕層をターゲットに推進してきた外資系のホテル誘致に関する一連の整備事業、金沢駅西広場周辺歩行環境整備総事業費7億6000万円のうち、元年度は4億8167万円などで、一部の富裕層のために税金を使うのではなく、市民の生活を守り、福祉向上に力を入れることこそ必要です。

さらに城北市民サッカー場の再整備という事で基本設計の費用として4300万円支出されました。建設費が70億円、関連する施設の整備も含めると総事業費が100億円ともいわれ、新しいサッカー場建設には同意できません。

三点目に宿泊税に関してです。令和元年度の決算では7億6900万円余の収入がありました。そのほとんどが20000円以下の、宿泊施設に泊まった方からいただいた税金です。宿泊税を同じく導入している東京では1万円未満、大阪では7000円未満の宿泊料の場合は、課税はしないなど配慮が見られます。また、京都においては、修学旅行生には課税をしないとなっています。本市においては、修学旅行生に関して、いろんな特典はつけたものの、宿泊税そのものに改善を求める声が大きく上がっています。地元の中小の宿泊業者から宿泊税は止めてほしい、死活問題だとの切実な声が届いています。今後コロナ禍において、ますます厳しい宿泊業者の生業を杞憂するものです。

家庭ごみ有料化については、市民の皆さんの協力により家庭系のごみが減少しています。市民は、ごみ袋の購入の負担があります。この有料ごみ袋の販売収益はコミュニティ基金に積み上げられていくのですが、ごみ出しサーポート事業への広がりが少なく、対象の要介護の方を要支援の方や、ごみ出しが困難な方にと対象を広げるべきです。

職員定数についても賛成できません。

令和元年度の本市正規職員は定数が3343人のところ3241人で、非正規職員が1328人となっています。非正規職員の割合は29.1%となっており、その割合は年々大きくなっています。正規職員の割合を増やし職場の働く環境を守り市民の要望や負託にこたえることが大切です。

以上の点から、認定第1号令和元年度金沢市歳入歳出決算について認定できない事を表明し討論といたします。

2019年度金沢市公営企業特別会計決算・討論
      2020年12月11日 金沢市議会議員 森尾 よしあき


 私は、日本共産党金沢市議員団を代表して、認定第2号令和元年度金沢市公営企業特別会計決算認定について、討論を行います。

私どもは、この決算を認定できないことを表明し、その主な理由について述べます。

 第1に、本市ガス事業・発電事業譲渡方針にかわる点です

令和元年度の主な取り組みは、本市ガス事業・発電事業のあり方検討委員会が開催されたこと。本市ガス事業・発電事業譲渡方針について、市民からの意見を求めたパブリックコメントが実施されたこと。そして、令和2年3月に、本市ガス事業・発電事業譲渡基本方針が打ち出された事です。

 決算審議では、日程を一日追加し、集中審議が行われるとともに、書類審査を通じてこの問題に関わる二つの調査資料が決算委員会に提出されました。

審議を通じて明らかとなったことは、

①本市ガス事業・発電事業譲渡基本方針とは全く異なった内容が示されていた調査報告書があり方検討委員会にも示されることなく、隠されてきたこと。②市民からの意見を求めたパブリックコメントについて、本市企業局が勝手に都合の良い内容を付け加え、市議会に報告を行ったこと。③本市企業局幹部が10社の有力ガス・発電企業を訪問し、本市ガス事業・発電事業譲渡について、意見交換という売り込みを行っていたこと。しかも、それが、この事業譲渡について、調査委託を請け負っていたPwCアドバイザイリ―合同会社からの指示によるもので、訪問先に同行していたこと。さらに、この会社の社員があり方検討委員会の4回の会合全てに出席し、会議録を策定していたことが明らかとなりました。

特定の企業と本市企業局が深く関わる中で、本市ガス事業・発電事業譲渡基本方針が示されてきたことになります。

こうしたことから、この譲渡基本方針は、到底市民の理解と合意を得られるものではなく、再検討することを強く求めるものです。

次に、水道事業と工業用水道についてです。

 まず、水道事業は、令和元年度決算で、10億円の黒字となりました。これで、5年連続10数億円の黒字が続いています。県水の契約水量や責任水量制が引き下げられたことによるものです。したがって、その黒字額は、本来、水道料金の引き下げを実施し、市民に還元すべきです。今後、引き続き、県水受水契約の見直しに向けてとり組むよう求めておきます。

 本市水道事業は、現状からも、自己水に比べ4倍も高い県水を膨大に受け入れ、契約水量の6割を受け入れる責任水量制となっています。その結果、自己水を配水能力の3割しか使っていません。安くておいしい自己水を基本とする水道行政に切り替えれば大幅に水道料金を引き下げることは可能です。

 次に、工業用水道です。これは、先端産業を誘致するとして始まった工業団地造成事業において、立地した企業に供給する工業用水事業です。この金沢テクノパークは、30年年近くが経過しても、いまだ2割にあたる3区画6.05ヘクタール・東京ドーム1.3個分が埋まらないままとなっています。そして、工業用水道は、実質3社が利用し、使用料金は、開設以来23年間変わらず、事業の赤字は、全額一般会計で補てんしています。その決算額は、年間3268万円に上っています。市政の失敗のつけを市民に負担させてきたことになります。

 以上の点から、認定第2号令和元年度金沢市公営企業特別会計決算について、認定できないことを表明し、討論といたします。

2020年12月11日 大桑初枝 議員

大桑議員

 質問の機会を得ましたので、日本共産党金沢市議員団の一員として質問いたします。

 第8期介護保険事業計画等についてお伺いします。

 「介護の社会化」を理念に介護保険制度が始まって20年が経過しますが、国は事業計画を策定するたびに保険料や利用料の値上げ、サービスの低下を盛り込んできました。引き下げが続く介護報酬、介護報酬の賃金の抑制は当然の帰結として介護現場の深刻な人手不足を加速しています。来年度から実施予定である第8期介護保険事業計画においても、介護人材の確保の必要性について述べていますが、本市は第8期介護保険事業計画の基本指針を策定するにあたり、市民の要求や実態を反映させ市民の立場に立った計画となるようにすることが重要です。本市の第7期介護保険事業は2年連続黒字で、基金を19億円積み上げてきました。市長は、第7期策定にあたり基金を使って保険料を引き下げるべきとのわが会派の質問に対して、残りの基金は第7期にすべて使うとおっしゃっていました。が、介護保険事業は平成30年度では4億9000万円、令和元年度は6億1459万円の黒字となり、基金残高は元年度決算時で19億6900万円までつみあがっています。8期の保険料の設定には、今こそ、この基金を使って高すぎる保険料の引き下げを行うべきと考えますがいかがでしょうか。お伺いいたします。

-山野市長

 7番大桑議員にお答えをいたします。

 介護保険のことについてお尋ねがございました。保険料の引き下げをすべきではないかということです。第8期事業計画における保険料については、国の介護報酬改定等の動向を踏まえ、今後3年間に必要なサービスの給付量を適切に見込むとともに、介護給付費準備基金についても有効に活用し設定をしていきたいと考えています。

大桑議員

 介護保険法第1条は「介護が必要になっても、尊厳を保持し、能力に応じ自立した生活を営めるよう必要な給付を行う」としています。お金の心配をすることなく、必要な介護サービスを必要な時に利用できることを理念にしています。しかし、現状は介護サービスを利用したいが経済的な負担が大きいとして、利用していない方がいらっしゃいます。年金はマクロ経済スライド制度により給付額が削減され、医療費の負担が増え、消費税10%への増税か加わり高齢者をより一層厳しい生活へと追い込んでいます。介護保険料を支払い、いざサービスを利用しようと思ったら、お金がなくて介護サービスを利用できない、また、施設の入居者が支払い困難を理由に退所しなければならない状況も出てきます。介護施設やショートステイを利用する低所得者に対して行われる食事代及び室料への公的補助、補足給付の要件が厳しくなります。この補足給付の要件見直しは、多くの方が影響を受けることになります。その内容は、施設入居者やショートステイ利用者の補足給付の支給要件にある預貯金等の基準の引き上げを図るというものです。先般、特別養護老人ホームの関係者の皆さんが、本市に「介護保険制度の実態を訴え改善を求める要望書」を提出しました。それによると、特別養護老人ホームの入居者85名にアンケートを実施したところ、47%にあたる40名の方が、補足給付の要件改悪の影響が出るとのことでした。さらにそのうちの33名の方々はひと月2万2千円の負担が増えるとのことです。このまま改悪が進めば、入居費用の支払いに不安を抱える方が多数発生します。居住費や食費等の負担軽減策を本市としても行うよう求めますがいかがでしょうか。又、こうした声に真摯に耳を傾け、制度の改悪をやめるよう国に求めるべきかと思いますが、市長のお考えをお尋ねいたします。

-山野市長

 住居費・食費の負担軽減、さらには自己負担増などの制度改正をやめるようにということでした。今回、国の制度改正は、負担能力に応じた負担を求めるとの観点から、支給要件となる所得等の基準を見直すものであり、市として独自の軽減を行うべきではないと考えています。低所得者に対する利用料の軽減策については、国の責任において財政措置を含め、総合的かつ統一的な対策を講じるよう、全国市長会からも国に要望をしているところであります。

大桑議員

 介護サービスを確実に提供するためにも、体制づくりに本市が責任を持って取り組むべきと考えます。前回の議会の中でも取り上げましたが、高齢化社会が進む中で、介護職員の確保が重要な課題となっています。介護現場の人手不足は、もともと余裕のない介護現場の正規職員の労働を一層過酷なものとし介護職員を疲弊させ、働き続けることを困難にしています。本市が行ったアンケートの中にも圧倒的に介護人材不足人材確保策に取り組んでほしいという意見が出されています。ハローワークに行っても紹介がない中で、人手不足への応急的な対応として人材派遣会社や、紹介会社を利用する施設が急増しています。人手不足が深刻な要因は、新規採用が難しく、離職者が多いこと、そしてその背景には、介護従事者の賃金が低いことは明白です。国は平成21年度から処遇改善を図り、月額5万7千円の改善をしたと実績報告をしていますが、日本介護クラフトユニオンがアンケート調査を行ったところ、約7割の方が処遇に不満を持っているという実態が明らかになりました。厚生労働省のデータでは、介護従事者の平均年収は350万円となっていますが、他産業から見ると、100万円近くも安く抑えられ、現場で働く多くの介護職員の給与は低いままです。現場で働く介護職員の方々の処遇改善は喫緊の課題だと思います。このままでは、必要な時に必要なサービスが提供できない体制に陥りかねません。本市として国に処遇改善を強く求めるとともに、独自の支援策を講じるお考えはありませんか。また、本市では定着促進を図るために介護職員のケアワーカーカフェを開催したりしていますが、離職防止や介護職員の復職支援などあわせて本市の取り組みをお聞かせください。

-山野市長

 介護職員の処遇改善についてお尋ねがございました。介護職員の処遇改善につきましては、これまでも介護報酬の改定の中で国が必要な措置を講じてきているものであります。現在、介護報酬改定の議論が行われているところであり、ここはやはり国に対して介護職員全体の賃金水準の底上げとなるよう、全国市長会からも要望していることから、引き続き国の動向を注視してまいります。

 介護職員の離職防止と定着促進についてですけれども、人材確保につきましては先般取りまとめた第8期介護保険事業計画の骨子案において、働きやすい職場環境の整備など、介護職員の離職防止に向けた取り組みを掲げたところであり、計画の具現化の中で市としてなしうる施策を検討してまいります。

大桑議員

 次に新型コロナウイルス対策についてお尋ねします。

 介護事業所では、細心の注意を払って仕事をしています。通所介護、デイサービスで集団感染が発生したら事業所は休止せざるをえません。度重なる報酬引き下げで弱り切ったところに新型コロナ危機が追い打ちをかけ、介護事業所はかってない危機に立たされています。厚生労働省は感染防止対策を取り、必要なサービスが継続的に提供されることが重要と通知していますが現場ではいまだに、衛生用品特にグローブが圧倒的に不足しているという事もお聞きしています。これでは、当然感染のリスクが高まってきます。本市においては、今後どのような支援策をとっていくのかお聞きいたします。

-山野市長

 グローブなどの衛生用品が不足しがちだということでした。介護事業所に対しましては、市独自に衛生用品の購入経費について補助を行ってきたところであります。マスクや消毒液なども支給しており、これについては今後グローブなども含め継続していく予定であります。引き続き市はもちろんのこと、国・県とも連携し、必要な介護サービスが利用できるよう介護事業所に対する支援を行ってまいります。

大桑議員

 民間調査会社・東京商工リサーチのリポートでは、2020年の介護事業所の倒産件数が過去最多になったとしたうえで、介護報酬の改定状況によっては倒産や休業・解散がさらに加速すると警鐘を鳴らしています。このコロナ危機や大規模災害を受けて厚生労働省は今回の改定にあたって「感染症拡大や災害時も必要なサービスが安定的・継続的に適用される体制」を上げました。しかし経営基盤の強化や感染症対応で最も必要な職員配置の充実や、処遇改善の策は見えてきません。出てくるのは感染症などに備えた計画の策定や研修、訓練などです。国の方では介護事業所が休業した場合はケアプランを作る居宅介護支援事業所を中心に代替サービスを検討・提供するように求めていますが、代替しようにも、どの事業所もヘルパーが日常的に人手不足が慢性化し対応できない状況があります。本市でも、コロナ感染を心配して、利用者が通所サービスを休んだり、デイサービスを躊躇した場合には、代替サービスとして自宅訪問に切り替えて対応するなどの中で、経営においても大変な状況が続いています。国や県の助成制度を多くの事業所が利用していますが、実施しているサービスの種類に応じて、介護事業所に月額10万から40万円を助成する制度を独自に取っている自治体もあります。本市としても事業所に、独自の支援策を図るよう求めますがいかがでしょうか。

-山野市長

 収入が減少した事業所に対する経営支援策についてお尋ねがございました。介護事業所の収入は、介護保険制度における介護報酬により賄われているものであります。現在、国において、新型コロナウィルス感染症による事業所の収入への影響も含めて、介護報酬改定の議論が行われているところであり、この動向を注視してまいります。

大桑議員

 次に、国民健康保険についてお伺いたします。

 国保の財政を都道府県に集約する「国保の都道府県化」がスタートし、3年目となりますが、高すぎる国保料を引き下げてほしい、との要望は切実です。厚生労働省の「2017年度国民健康保険実態調査報告」によれば、国保加入世帯の2017年度の平均所得は136万1千円で、10年間で2割も減りました。収入に占める保険料は一人当たり国民健康保険では9.1%、協会健保では、4.6%となっています。国保料の負担は、会社員の方が入る協会けんぽの負担に比べて2倍以上の負担とになっています。そして、このまま加入者の高齢化、非正規化、貧困化が強まれば、構造的な矛盾は限界にまで達し、国保の保険制度そのものの崩壊を招くことになります。全国知事会も、国の大幅な財政出動を求め続けてきており、所得は減るのに保険料は増えるという加入者の厳しい状況を直視すれば、自治体は加入者の負担軽減に心を砕くことが必要だと思いますが、市長はいかがお考えでしょうか。

-山野市長

 国民健康保険のことについて何点かお尋ねがございました。保険料が高くなっている、そのことについてどんなふうに思っているのかということでした。被保険者の所得水準が低く、所得に占める保険料負担が大きいということは、国民健康保険における課題であると認識をしています。加入者の負担軽減を図るため、これまで市単独の繰入金や基金を活用するなど、できる限り保険料の抑制に努めてきたところであります。

大桑議員

 国保料の昨年度決算では実質収支が1億9900万余の黒字となり保険給付費の払い戻しを行っても1億3700万円の黒字となりました。基金残高は27億5600万円となっています。基金を使って高すぎる保険料の引き下げを求めますがいかがでしょうか。

-山野市長

 令和元年度の決算は2億円の黒字である、基金は27億5600万円、これを活用して保険料を下げるべきではないかというご意見でした。ただ、今大桑議員もおっしゃいましたように、今後のことを見た場合に国保財政は被保険者の高齢化、さらには医療の高度化等に伴う一人当たりの医療費の増加などにより、より厳しい状況が予想されるところであります。基金につきましては、これまでも保険料の引き上げなどが必要となった場合において、急激な引き上げとならないように負担緩和のための財源として効果的な活用を図ってきたところでありますし、今後も今ほど申し上げましたようにより一層厳しい状況が想定されますので、一時的な保険料の引き上げ(28:45)に使用することは考えてはいません。

大桑議員

 国保料が、他の医療保険より著しく高くなる要因のひとつに、国保にしかない「均等割」という保険料算定があります。「均等割」は、古くからある「人頭税」と同じ仕組みで、収入のない赤ちゃんであっても、加入者一人当たりにかかる負担です。全国の自治体の中には、住民負担を抑制する努力を続け、新たな独自軽減に足を踏み出すところも出てきています。本市の国保加入者のうち、18歳までの被保険者数は6572人です。18歳までの被保険者への均等割りを廃止した場合どれほどの必要額が生じるのかお聞きします。これまでも国民健康保険料を引き下げるとともに加入人数への均等割りを止めることを求め続けてきました。少なくとも子どもの均等割りをなくすことは、今、新型コロナウイルスで大変な環境で日々を過ごすお父さん、お母さんの家計を助けることになり、子育て支援にもつながります。石川県、加賀市では子どもの均等割りの減免をしています。本市も独自の施策として子供の均等割りをなくするお考えはないかお尋ねいたします。

-山野市長

 18歳までの子どもの均等割り保険料のことについてお尋ねがございました。仮に18歳までの子どもの均等割りを廃止した場合、本年度におきましては約1億7100万円、新たな財源が必要となります。子どもの均等割りなど保険料の恒久的な軽減というものは、各市独自で行うには私は限界があるというふうに思っています。ここはやはり国の制度の中で対応すべきであると思っています。これまでも18歳までの子どもの均等割り保険料を軽減する支援制度の創設については全国市長会を通じて国に要望をしてきているところであり、今後とも国に強く働きかけてまいります。

大桑議員

 新型ウイルス感染症特例の減免制度についてもお聞きします。この減免制度について、現在どれくらい実績があるのかお伺いいたします。又、この減免制度なのですが新型コロナの終息が見えない中で次年度も継続してほしいとの声があり、減免の継続を求めますがいかがでしょうかお伺いいたします。

-荒舘保健局長

 国民健康保険料の新型コロナウィルス感染症関連の減免実績についてお答えいたします。11月末時点で843件の申請を受け付け、審査が完了した645件のうち、減免基準を満たしている536件につきまして減免決定を行ったところでございます。

-山野市長

 保険料の減免のことについてお尋ねがございました。新型コロナウィルス感染症の影響により、収入が減少した世帯等の保険料について、国の緊急経済対策を踏まえ減免しているものであります。現在国において、新年度予算の検討が行われていますことから、国の動向を注視してまいります。次年度の保険料につきましては、今年度新型コロナウィルス感染症の影響により減少となった収入に基づき算定されますことをご理解願いたいと思っています。

大桑議員

 国民健康保険の項目の最後に資格証明書発行について伺います。私たち日本共産党市議団は、住民のセーフティネットである国民健康保険の保険料のあまりの高さに、逆にそれが、生活を脅かすものになっていること、滞納すれば医療を受けることから遠ざけられ、命を落としかねないものになっていることを度々指摘し、この問題を取り上げてきました。

滞納が続く世帯に資格証を発行して、医療窓口での負担を事実上10割にするというこのやり方は、受診抑制となり、この資格証の発行は命と健康を脅かすものです。今回、厚生労働省より資格証について、国保の資格証明書所持者が受診した場合は通常の保険証同様にとり扱うようにとの、通知が出されました。横浜市など、すでに資格証明書の発行をやめたところもありますが、たとえ発行している自治体であっても、名古屋市などは、自治体独自の判断に基づき、資格証明書世帯に、短期保険証を送付するなど、受診抑制の解消に努力しています。名古屋市は国の通知を受けて、11月以降、コロナ感染症にかかわらず、資格証明書を発行せず、原則としてすべての滞納世帯に短期保険証を発行することになりました。資格証明書所持者は病気になってもなかなか受診に至らず、発熱症状が出ても受診治療という事に繋がらない場合があります。したがって資格証明書は廃止し保険証に切り替えることが必要です。資格証明書の廃止は新型コロナウイルス感染症の拡大防止の意味からも重要です。市長のお考えをお聞きします。

-山野市長

 資格証明書のことについてお尋ねがございました。本市におきましてもこれまでも特例を取り入れています。資格証明書を交付している方から、医療を受ける必要が生じ、医療費の支払いが困難である旨の申し入れがあった場合、ここは特例として短期被保険者証を交付するなど、本来の負担割合で医療機関に受診できる対応をとっています。コロナウィルス感染症の拡大に伴い、医療機関へ受診抑制とならないよう、この対応については資格証明書を交付している方に対し周知をしているところであります。資格証明書の交付はできるだけ接触の機会を多く持ち、納付相談や指導に努めたいというその趣旨で、国民健康保険法の規定に従い、制度の維持、負担の公平を図るという観点から実施しておりますことをご理解いただきたいというふうに思います。

大桑議員

 次に市営住宅についてお聞きします。市営住宅の安全安心のまちづくりについて質問いたします。

 まず市営住宅の修繕についてお伺いいたします。市営住宅の目的は、健康で文化的な人間らしい生活の最低保障となる住居の保証が目的です。その中でも、高齢社会に対応すべき安全安心な住環境は、平成28年3月に高齢化等に対応した市営住宅の在り方検討会の報告者の中にも取り上げられています。市営住宅は、退去すれば室内は改修され、きれいになり次の入居者のための準備として、浴室の改造工事も進められます。長く居住している所では、入居時のままでいろんなところに、経年劣化が起きています。お住まいの皆さんの多数 の要望は、お風呂の改修です。高齢化のため、浴槽が高くてお風呂に入りたくても足が上がらず入れないし、出られない。何とかならないかという切実な要望が、強くあります。本市の 新しく建てた市営住宅では、浴槽もシャワーも設置され喜ばれていますが、長年住んでいる方の浴槽改修は この間本市は、これらの問題解決を、個人責任としています。家で風呂に入らなくても、公衆浴場を利用するという選択肢はありますが、高齢になって車を手放すようになると そうもいきません。国が示す指針では、お風呂のバランス釜については15年が修繕周期となっています。市営住宅の風呂釜については、今でも入居者自身で用意しなければならないところもありまが、現代では浴室は必要不可欠な設備である為、今後は本市でも、整備件数を増加させていくとしています。そこで、市営住宅のお風呂の設置状況をお尋ねします。風呂釜の更新については、風呂釜が15年経過し、故障した場合に公的負担で取り換えをしている自治体もあります。安心安全な住まいを提供する本市としてのお考えをお聞かせください。

-山野市長

 市営住宅の修繕について何点かお尋ねがございました。現在、市営住宅のうち、浴槽と給湯器を設置してある住居は全体の3割程度であります。入居者が設置した風呂等の改修については、入居者で対応していただいているところであり、修繕等に係る支援は今のところ考えておりません。なお、風呂以外の給排水設備や建具等の不具合につきましては速やかに確認をし、対応しているところであります。

大桑議員

 住宅入り口の壁の剥がれが長年放置されているところがあります。公営住宅法第21条に掲げた修繕の義務の中には、公営住宅の家屋の壁、基礎屋根及び階段などについて修繕する必要が生じた場合は遅滞なく修繕しなければならないとしています。入居者の方からの修繕要望があれば速やかに対応することを求めますがいかがでしょうか。

-山野市長

 住宅共用部分の修繕についてお尋ねがございました。ご指摘の、共用部分である入り口や階段室の補修については、緊急性を有するものからできるだけ早く対応をしているところであります。入居者からの修繕要望につきましては可能な限りできるだけ丁寧に対応をし、必要に応じて優先順位をつけて対応しているところであります。

大桑議員

 高層市営住宅の冬場の対策についてもお伺いいたします。緑市営住宅の高層アパートは冬になると海からの強風でドアの開け閉めがとても困難になります。特に高齢の方などは、このドアの開閉が恐怖だと言います。さらに、吹き込んでくる雪が廊下に吹き込み凍り、歩くのも大変な状態になります。朝の早い出勤の方は転ばないか細心の注意をしながら歩いていると言います。安心安全の立場からも、早急に対策をかんがえてほしいと思いますがいかがでしょうか。

-山野市長

 緑住宅高層棟の風の吹き込みのことについてお尋ねがございました。高層棟の共用廊下では、建築基準法及び消防法の規定により、腰壁の上が解放空間になっておりますことから、強風対策として各住戸の玄関前に暴風ガラスを設置しています。昨年度末、H1棟の各階の通路には、外壁の改修工事にあわせ滑り止めシートを設置したところであり、今後とも計画的な整備を研究してまいります。

※実際は、一括して質問して、一括して答弁をもらう形ですが、便宜上、一問一答の形にしています。

わたしは、日本共産党市議員団の一員として、以下質問いたします。

まずは、雇用とくらしを守る取り組みについてです。

2020年12月10日 広田みよ 議員

「労働力調査」によれば、今年4月から9月の雇用者数は、コロナの影響が出る前の3月に比べて100万人以上も減っています。

リーマンショックの後にも雇用が減少しましたが、その減少幅は最高でも94万人。しかも、そこまでいくのに1年近くはかかりましたが、今回の減少は、大幅かつ急激です。

また、休業手当をもらっていれば、休業者として雇用者数にカウントされますが、推計値では200万人とも400万人とも言われます。この方々が今後失業者になれば深刻な事態です。

一方、石川県の労働力調査では、1月から3月平均とくらべ7月から9月平均は雇用者数は16,700人減少となり、休業者は、4月から6月平均では37,900名にものぼり、宿泊・飲食サービス業で特に多い状況です。

本市だけの数字はわかりませんが、コロナ特例で失業や収入減で利用できる緊急小口融資や総合支援資金、住居確保給付金などのセーフティーネットの利用が、本市では11月末でのべ6,314件にのぼっていることから、雇用と市民生活の深刻な実態はあきらかです。

深刻な市民の雇用とくらしを守る取り組みが必要です。

市民の声が通り、支援制度については、雇用調整助成金のコロナ特例や休業支援金について、年末までの期限を2月末まで延長することが決まりましたし、休業支援金は企業が休業と認めない場合でも支給すると確認もされています。

緊急小口資金と総合支援資金のコロナ特例も、年末から3月末まで延長し、住居確保給付金についても、最大9カ月から12カ月まで延長すると政府が方針を出しました。

まずはこうした重要な制度の延長や内容について、労使どちらにも徹底して周知したうえで、市長から「解雇・雇い止めではなく最善の策をとるよう」、メッセージを出してほしいと思いますがいかがですか。

-山野市長

 28番広田議員にお答えをいたします。

 まず、コロナ禍で雇用と暮らしを守る取り組みのことについて、様々な施策を打っているけれども市長としてのメッセージを出していくことが大切ではないかということです。国もそうですし、本市におきましても、事業活動の縮小を余儀なくされた中小企業に対し、国の雇用調整助成金に上乗せする助成金、離職した方を正社員として雇用した中小企業への奨励金制度などを創設し、雇用維持を支援しています。これらの支援制度につきましては、数度に渡る補正予算を編成し、コロナ禍における雇用対策等についてこの議会で議論をするということがひとつ市民に対するメッセージだというふうにも思っております。また私は記者会見を何度もさせていただいているところであります。その記者会見を通しても、報道のみなさんを通して多くの市民のみなさんにお伝えをさせていただいています。また市のホームページ、また私個人のホームページでも、私なりにわかりやすくしながらメッセージを発信してきているところでもあります。引き続き、様々な機会をとらまえまして、メッセージを発信していきたいというふうに思っています。

広田

また、年内で支援が途切れないようにするため、そして年末の倒産や失業に対応するため、年末年始は労働、生活、事業者向けの臨時の相談体制をとるべきですがいかがですか。

-高柳福祉局長

 コロナの影響につきまして、生活に困窮されている方に向けた年末年始の相談窓口についてお答えをいたします。年末年始における市民生活の経済的不安を解消するために、本年12月29日と30日の2日間、市役所の生活支援課におきまして年末生活相談窓口を開設いたしまして、生活保護や住居確保給付金などの各種支援の相談・申請受付などを行うこととしております。合わせまして金沢市社会福祉協議会におきましても、同じ日に緊急小口資金などの貸し付けの相談窓口を開設することとしておりまして、連携して相談支援にあたっていきたいと思っております。

-山田経済局長

 労働者や事業者に向けての臨時の相談窓口体制についての質問にお答えをいたします。セーフティーネット等の保証認定や制度融資に関する相談、国・県・市の各種給付金・助成金等に関する申請受付のほか、中小企業者の経営評価や起業支援に関する相談に対応しております中小企業・小規模事業者総合応援窓口につきましては、年末の金融機関の営業日と合わせまして、12月29日と30日の2日間開設をいたします。合わせて労働者や事業者からの雇用等に関する相談にも職員を配置し対応するということとしております。

広田

そして、生活保護制度について、厚労省があらたにリーフレットに明記した「生活保護の申請は国民の権利であり、ためらわずにご相談を」ということを市民に広く知らせてほしいと思いますがいかがですか。

―山野市長

「生活保護の申請は国民の権利である」という文、そのことを市民のみなさんに広く知らしめることが必要ではないかということでした。生活保護は憲法25条に規定する理念に基づき、「国が生活に困窮するすべての国民に対し必要な保護を行い、健康で文化的な生活を営むための権利を保障するもの」と認識しています。市としても、生活に困窮される方が生活保護の利用・相談をためらわずしていただけるために、ホームページ等様々な機会を通して周知をしていきたいと考えています。

広田

次に女性への影響についてです。このコロナ禍の雇用問題は、非正規の割合が高く、宿泊や飲食サービス業に多く従事する女性に、大きな影響を与えています。

女性の雇用者数の減少は男性の2倍以上と大きくなり、石川でも、1月から3月平均にくらべ7月から9月平均は、雇用者数の減少が男性が2100人に対し、女性は14600人と7倍以上の減少であり、非正規も正規雇用も減っています。休業者についても女性が多くなっています。

わたしの実感でも、4月頃から女性の失業や生活についてのご相談が相次ぎました。

こうした雇用の問題を含め、コロナ下の女性への影響が深刻な問題を生み出しています。

女性の自殺の増加です。ことし7月以降、全国で自殺が増えており、特に女性が大幅に増加。10 月は全体で2158人のうち女性が851 人と、前年同月と比べ、男性も2割の増加率ですが、女性の増加率は 8 割にも上ります。

こうした状況を受け、先月19日、内閣府の「コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会」は緊急提言を出したところです。

結びには、今後、政府にあっては、自治体や民間企業等の協力を得ながら取組を進めていくことを期待するとし、これを受けて、内閣府特命担当大臣からも、この提言を参考に、大変な思いをされている女性を誰一人取り残さないよう御対応をと発言がありました。

統計上では、本市では顕著に女性の自殺が増加しているとは言えないようですが、お一人たりとも思いつめることのないよう、取り組むことが必要です。

以下提言の中身から伺います。

〇 ひとり親家庭への支援強化が求められています。

ひとり親世帯は非正規雇用が多く、コロナ禍で大きな影響を受けています。政府は先週、ひとり親家庭に年内に再度の支給を行うと表明しました。前回同様、児童扶養手当を受けていなくても、収入が大きく減った家庭も対象としています。年内にしっかり行き渡るように求めますし、各家庭の状況や悩みを抱えていないかお声かけするよう求めますがいかがですか。

―山野市長

女性への影響、特にひとり親家庭への臨時給付金のことについてお尋ねがございました。ひとり親世帯臨時特別給付金の再支給分につきましては、国の決定に従い速やかな対応を行いたいと考えています。また児童家庭相談室では日ごろからひとり親世帯の問い合わせなどに対応していますほか、子供ソーシャルワーカーの学校や保育施設などの訪問を通じて相談に応じており、引き続きしっかりと丁寧に対応をしてまいります。

広田

〇 DVや性暴力の増加・深刻化、予期せぬ妊娠の増加が懸念され、対策を早急に強化するとともに、感染拡大期においても可能な限り必要な機能を果たすこと、とあります。

本市では人権女性関連、福祉健康センターなどでご相談を受けているかと思いますが、感染拡大期にあっては保健所や事務手続きへの応援体制などもありますが、相談体制をしっかり確保するよう求めますが、いかがですか。

―山野市長

DV・性暴力・望まない妊娠等に対する相談体制のことについてですけれども、このコロナ禍におきましても通常業務に支障がないよう、体制を整えているところでありまして、DV・性暴力・望まない妊娠等に関する相談につきましてもしっかりとした相談体制を確保しているところであります。

広田

〇 休校・休園の判断において、女性・子供への影響に最大限配慮すること、とあります。

休校、休園、リモートワークの拡大により、自身や夫、子どもの在宅生活の広がりにより、食事の用意をはじめ家事の負担が急増したり、気の休まる時間や居場所がなくなったりして、女性が精神的に追い込まれています。わたしも、保育園自粛の際の状況について、在宅ワークだったお母さんから、「日中は食事の支度や子どものお世話とそれどころではなく、夜になって仕事をしていた、忙しすぎて当時のことが思い出せないくらいだ」と聞きました。

本市としてはどのような配慮をお考えでしょうか。

―山野市長

保育所・認定こども園・幼稚園等の休園において、女性・子供への影響に最大限配慮すべきであるということでありました。保育所等に通園する児童や職員が陽性となった場合、当初2週間程度の休園を要請していました。最新の知見等を踏まえ、現在では施設の消毒・濃厚接触者の調査に要する期間として1日ないし3日程度の休園要請に変更をしたところであります。再度の登園自粛、休園という可能性もなきにしもあらずでありますので、家庭と保育所等をつなぐ新たな仕組みとして、ICTを活用したオンライン保育の実証実験を行っているところであります。保護者や児童への影響が少しでも軽減されるよう、保育関係者と協議をしながら取り組みを進めているところであります。

広田

これらの問題は、これまでの構造的問題がコロナによって表面化したものです。女性に重圧がかかる日本社会の現状を変えるために行政、政治が積極的な役割を果たすことが必要です。

つぎにケアに手厚い社会にするために、保育園と学童保育について伺います。

保育園では、このコロナ禍で、エッセンシャルワーカーの保護者を支える側として保育士自身の子どもも休園や休校措置にもなりながらも、園を運営してきました。また、若い保護者が失業し就労に向けて取り組む様子や家庭のことにも寄り添う役割も果たしています。

しかし、72年前から変わっていない面積基準や配置基準の中で、通常でもぎりぎりのところ、コロナ禍で、子どもたち同士の距離を保ち、消毒や清掃を常に行うというのは、大変なものです。
当面続くコロナ禍のもとで、子どもたちにとって保護者にとって安全安心な保育が提供されるために、保育士の処遇改善および人的配置の見直しなどすべきと考えますがいかがですか?

―山野市長

保育士の処遇改善及び人的配置の見直しのことについてお尋ねがございました。コロナ禍で感染症対策の徹底を図りながら保育を継続的に実施していくため、マスク等の衛生用品の購入、勤務時間外に消毒等を行った場合の超過勤務手当などの経費を補助していますほか、登降園時における園児の受け渡しや消毒作業などに従事する保育支援者につきましても、市単独で国基準を上回る配置を行ったところであり、現在のところ新たな見直しまでは考えてはいません。

広田

放課後児童クラブ、いわゆる学童保育では、支援単位が1のまま40人どころか100名を超える子どもがひしめくクラブもあり、3密は避けられない状況です。

大規模くらぶの分割や、待機児解消のため、地域での増設が課題となっており、このコロナ禍でより緊急性が高まっています。

市は、担い手の確保のため、NPO法人と学校法人にも参入を認めるよう、この4月に運営要綱を変更しました。

しかし、これまで、現場のみなさんが運営委員会方式で大変苦労し、市に指導やアドバイスを求めても地域で工夫をと言われてきたことからすれば、突然打ち出された方向性とも言えます。市長、再度どのような議論であらたな法人に参入拡大を決めたのかあきらかにしてください。

―山野市長

放課後児童クラブのことについてお尋ねがございました。NPO法人、学校法人を設置者として加えたことについてお尋ねでございました。現在、本市では放課後児童クラブの利用につきまして待機児童が発生しており、児童クラブの拡充が急務となっています。児童クラブの分割や創設につきましてはこれまで、各校下にあります地区社会福祉協議会や、社会福祉法人が主体となり行ってきました。ただ、関係各方面からお聞きをしておりますと、既存の運営主体だけではなかなか十分な対応が難しいという地域も出てきましたので、運営主体を拡充したものであります。ただ、金沢市の放課後児童クラブは、これまでも地域のみなさんの意向を最大限尊重しながら取り組んできたところでありまして、この場合であったとしても地域のご理解をいただきながら進めていければというふうに思っております。

広田

現状では、本市の101施設はそのほとんどが民設民営です。しかし、市には子どもたちが安全安心にすごせるようにする責任があり、法律にも明記されています。

それなのに、待機児童の実態に対し、「子育て夢プラン」に示されている計画では、めざす確保量が少ないほか、望まれている小4生以上の入所継続が考慮されていません。

仮に、小学校3年生の入所児童がそのまま小6まで継続した場合、現状では8,009名の受け皿が必要です。しかし、実態は、小4生から大幅に入所児童数が減り、5,276名の利用です。夢プランのめざす確保量も2024年度に5,565名と289名しか増やされていません。そもそも、小1の時点でも入れない待機児数が何名いるのか正確に把握できていないのが実態です。

新たな生活様式にあわせるためにも、また待機児童が解消され、どの学年でも継続が可能なようにクラブ数を増やす必要があります。

民間に任せるのではなく、市として、待機児数を正確に把握し、増設の必要がある地域、クラブ数の目標などの整備計画をつくり、市有地の利用や公共施設を活用するなどして、設置を増やすよう求めますがいかがですか。

―山野市長

市有地・公共施設を活用したクラブ数を増やすべきというご提案をいただきました。本市の児童クラブは今ほど申しあげましたように各校下・地区の社会福祉協議会や社会福祉法人などが主体となって運営をしてきたということでもあります。心から私も感謝をしているところであります。今年度は新築・改築の補助限度額の引き上げ、増築に対する補助の新設など、支援強化を実施したところであります。今後とも、地域が主体となってクラブの創設・分割が促進されるように努めていきたいと考えています。

広田

つぎに、学童保育や保育園では慰労金の支給の対象にならなかったことに、現場から団体から批判の声が政府にも多く寄せられました。そこで、厚生労働省は、「児童福祉施設等における新型コロナウイルス感染症対策に係る支援事業」の第二次補正予算分で、「かかり増し経費等」として人件費も補助対象にしたところです。本市は保育園にこの補助金をあてるようですが、学童保育はどうなるのか明らかにしてください。現場にお話を伺ったところ、サービス残業で消毒や清掃をしているとのこと。本来はこの補助金をあてて対応するべきではないのか、見解を伺います。

―山野市長

支援員は慰労金の支給対象にならなかったと、そのことについとお尋ねがございました。本市では児童クラブの新型コロナ対策として、子ども・子育て支援交付金を活用しマスク等の衛生用品の購入に対する支援を行ってきているところであります。これまでも各クラブからは時間外手当に係る相談・要望等々を受けてこなかったところでもありますので、新型コロナウィルス感染症緊急包括支援事業につきましては予算化をしていないところであります。

広田

次に、世界人権デーのこの日、LGBTQへの取り組みについて伺います。

プライドハウス東京と認定NPO法人REBITが調査実施した、コロナ感染拡大の影響に関する緊急アンケートについて、ご存知でしょうか。コロナ禍の5月から6月にかけて、12歳から34歳のユースを対象に行ったものです。

結果の全体考察でこう書かれています。

1.LGBTQユースは普段から家族など同居者との生活において困難や孤独感を抱えている割合が高く、その背景には同居者の無理解が挙げられ、理解を促進していく必要がある。また、LGBTQにおいても、コロナ禍に暴力やDVの増加も想定され、セーフティーネットの構築が求められる。

2.あらゆる層と同じように、LGBTQユースやその世帯も、コロナ禍で経済的困難に直面し、貧困対策・経済対策に包括することが必要である。失業して、就職活動が必要だが、LGBT当事者であることがハードルになる場合もあり、就労支援が求められる。

3.感染した際、医療現場で同性パートナーが家族として扱われるか、入院時に自認する性で扱われるのか、アウティングの配慮など医療現場での対応や、トランスジェンダーの方などの定期通院が必要でもコロナ禍で通院しづらく健康悪化しているなど、医療現場での体制構築が必要である。

4.こうした悩みや困難を抱えているにも関わらず、コロナ禍でセクシャリティについて安心して話せる人や場が絶たれ、さらに不安が高まっており、居場所づくり、相談窓口が必要である。

そこで伺います。

LGBTQの方々はセクシャリティについて安心して話せるのか不安で、就労支援やDV相談、医療相談などがしにくい環境にあります。本市はまだ独自にそのような相談ができる窓口は開設できていません。金沢SDGs行動計画の「ミライシナリオ」では「LGBTフレンドリーなまちにする」と打ち出しました。今こそ、LGBTQ当事者や家族の相談に応える、専門家などを配置した相談窓口を設置するべきではありませんか。

―山野市長

LGBTQのことについてお尋ねがございました。性的指向や性自認により、社会生活の中で苦痛を感じておられる方々に対しては、人権尊重の観点から配慮が必要であると考えています。これまでも人権擁護委員による相談をはじめ、専門的な知見が必要となる場合には民営の性的マイノリティのための電話相談窓口を紹介するなどの対応をしてきており、コロナ禍にあっても様々な相談内容に丁寧に対応するように心がけてきました。

広田

次に、アンケート考察ではコロナ禍での医療アクセスが課題としてあげられました。

市内では、民間病院がLGBTについての配慮や知識を学んだという報道もありましたが、医療機関全体への浸透は進んでいるのでしょうか。まずは、市立病院が率先して行うべきと考えますが、入院時などに自認する性で扱われるのか、アウティングの配慮などがされているのか、同性パートナーが家族として扱われるのか、対応の現状について伺います。

―山野市長

 市立病院での取り組みについてであります。市立病院におきましても過去に何名かのLGBTQと思われる患者を受け入れたことがありますが、医療サービスの提供に当たっては医師・看護師が本人の要望を聞き取り、可能な限り配慮をしたことで何ら問題は生じなかったというふうに聞いているところであります。今後もLGBTQの方々へは個別対応を基本とし、安心して治療を受けていただけるよう、ひとりひとりの希望を尊重しながら丁寧に対応をしてまいります。

広田

同性同士のカップルを婚姻に相当する関係と認めるパートナーシップ制度は、性的マイノリティの困難全体の解消施策の要となり、「愛する人の一大事に付き添えないかもしれない」との悩みの種でもあった医療機関の対応改善の契機ともなっています。

2020年12月現在では60を超える自治体で施行され、パートナーシップ制度を利用しているカップルは1000組を超えています。市長、本市でも制度の創設を求めますがいかがですか。

―山野市長

 パートナーシップ制度のことについてお尋ねがございました。コロナ禍におきまして、広田議員もおっしゃいましたように家族の在り方・絆の大切さということが再認識されてきたところであります。今年になりまして金沢市はSDGs未来都市に選定をされました。これは金沢市が独自に金沢ミライシナリオを作って、その実行に向けて取り組んできたことが評価をいただいて、さらなる活動を期待されたものだというふうに思っています。その中にも、これも広田議員がお触れでしたけれども、「LGBTフレンドリーなまちにする」という目標を明確な文書にして掲げているところでもあります。その実現に向けまして、すでに60余りの自治体が先行してパートナーシップ制度に取り組んでおられますので、先行自治体の取り組みを参考にしながら制度設計を視野に導入について前向きに検討をしていきたいと考えています。

広田

さいごに、デジタル行政について伺います。

わが党は、住民の福祉増進に寄与するデジタル化が求められるという見解ですが、今の政府が推進するデジタル化は安倍政権以来の経済成長戦略の延長上で、国家目的や産業目的のためであり、住民の生活改善や地方自治を充実するうえで、課題があります。

今議会で、本市のさまざまな手続きがオンラインで可能となる条例案が出ています。

一方で、自治体の窓口業務は、手続きを受け付けるだけの仕事ではなく、住民の出生から死亡まで人生や生活の重要な場面で、市民と直接対面し、相談にのり、最善の行政サービスにつなげるという、役割を担っています。たとえば、妊娠手帳を交付する際は、母親や家族と保健師が対面し、祝福の言葉から始まり、予防接種や健診のご説明、そして、不安なことがあれば丁寧に相談にのる。相手の様子を観察しフォローアップの必要性も考える。そんな重要な役割、機会を奪うものであってはなりません。

そこで伺いますが、オンライン申請をまずは年度内におよそ100手続き、その後も広げるとしていますが、2000ある手続きのうち選び出す基準をあきらかにしてください。

―山野市長

デジタル行政、オンライン申請のことについてお尋ねがございました。今回、電子申請を拡大するにあたり、市民サービスの向上に資するよう、毎年100件以上の申請がある約300の手続きの洗い出し作業を行い、まずは市で対応可能な約100の手続きをオンライン化をしていきたいと考えています。現在国が書面等で申請を義務付けているもの、直接面談をし現状を確認する必要がある、約200の手続きにつきましては、国の法改正や事務の見直しと合わせ、また残りの約1700の手続きにつきましても、こうした考え方に沿って速やかにオンライン化をしていきたいというふうに思っています。

広田

また、最初はオフラインもオンラインもどちらでもと言いながら、オンラインだけになっていく可能性があります。現に、コロナ禍で死活がかかっている事業者に対し、持続化給付金や家賃支援給付金はオンラインのみの受付ですし、本市でも山間部や郊外の住民票などの自動交付機は廃止が決まり、コンビニでと言いますが、マイナンバーを持っていないと利用できない制約付きです。今回のオンライン申請もマイナンバーカードの所有者のみを対象にしたものなのでしょうか。

オンラインできる方だけ、マイナンバーを持っている方だけというやり方は、デジタル格差を広げるもので、行政のあり方として問題ですがいかがですか。

―山野市長

電子申請につきましては、市民サービスの向上を目的として拡大するものであり、これまでの窓口での申請についても継続していくものであります。オンラインでの手続きが難しいという方には、引き続き窓口での申請において丁寧に対応をしていくところであります。

広田

さらに、自治体戦略2040構想の報告では「行政のデジタル化」を進めることによって、現在の半分の職員で従前通りの仕事ができ、職員の負担も軽減されるかのように述べています。しかし、職員の削減は高齢者や障がいのある方など社会的弱者が行政サービスが受けにくくなり、すべての住民を対象とした行政が遠のいていくことになります。だれのための、なんのためのデジタル化なのか、問われています。今後、どのような考え方でデジタル化をすすめていかれるのか市長に伺い質問を終わります。

―山野市長

オンライン申請は住民福祉が第一だ、その視点を忘れてはいけないというご指摘でありました。私もまったく同感であります。多くの市民の皆さん方が電子申請によって24時間いつでもどこでも申請できる環境を作る、お仕事のお昼休みであったりだとか、夜お仕事が終わったあとであったりだとか、そんな場面でも電子申請をしていただける、そんな環境を作っていくことが大切だと思っています。また、市役所に訪問する必要がなくなることによって、特にこのコロナ禍におきましては不安払拭にも繋がっていくというふうにも思っています。市民の利便性もは高まってくると私は考えています。また職員にとっても同様であります。職員にとっても様々な手間ひまが割愛されることによって、また不特定多数の方とお会いする機会をできるだけ減らすことによって、このコロナ禍の中のメンタルにおいても大変意義がある、働き方改革にも繋がってくるんだというふうに思っています。さらにはRPA等のデジタル技術の活用、テレワークの事務処理が可能となることによって、職員の事務の効率化・働き方改革の推進につながり、その部分のエネルギーを他の行政サービスに回すことができることによって、私は市民サービスの向上、さらには職員の事務負担の軽減などにも繋がっていくものだというふうに思っています。

再質問

広田議員

 年末の相談窓口を開設していただくということで、市の職員さん大変だと思いますけれども、やはり自殺者数が伸びているこんなときですから、ぜひとも対応をよろしくお願いいたします。

 質問ですが、学童保育の整備計画というところについて答弁がなかったので、子育て夢プランにおける確保量だけでなく、地域ごとにどれだけ確保量が必要で児童クラブ数が必要かということをもっとしっかり盛り込んだ整備計画にすべきだという点で伺ったのですが、再度お願いします。

-高柳福祉局長

 児童クラブの計画につきましては、議員がおっしゃいましたとおり金沢子育て夢プランの方で市全体の必要数を見込んでいるところでございますけれども、やはり個々の状況・地域の状況、それから各クラブの思いなどいろいろございますので、市として一斉の計画は作っておりません。個々の地域と個別に丁寧な対応をしながらやっていきたいというふうに考えているところでございます。

-広田議員

 個々の地域でご相談になるんだと思うんですけれども、突如、参入拡大という方針が示されて、やはり市全体でどんな動きになっているのかということが私にもわからなくなってきています。ですから、先程市長が言ったのは「この特定の地域では今の担い手づくりが難しい」というお話がありましたけれども、それがどの地域なのかもよくわかりませんし、やはり地域毎に整備計画をしっかり表していただきたいというふうに求めておきたいと思います。

 もう一つ、LGBTについてはパートナーシップ制度を前向きにご検討いただけるということで大変進んだなと思いますが、やはり相談窓口の設置が合わせて必要だと重ねて申し上げたいと思います。本市に住んでいる方々の状況を掴むという上でも必要ですので、求めておきたいと思います。

-山野市長

 制度の中で検討させてください。

※実際は、一括して質問して、一括して答弁をもらう形ですが、便宜上、一問一答の形にしています。

2020年12月9日 森尾よしあき 議員

森尾議員

私は、日本共産党市議員団の最初の質問者として以下、質問いたします。

最初に核兵器禁止条約についてです。核兵器の保有や使用を全面的に禁じる核兵器禁止条約が来年1月に発効することが確定いたしました。3年前の2017年7月に国連でこの条約が採択され、署名した国は、85ヵ国にのぼりました。その後、発効の条件となる50ヵ国・地域が批准し、この条約が発効することとなりました。これを受けて先月20日、広島と長崎の両市長が政府に対してこの条約への署名と批准を求める要請を行いました。市長は昨年の12月本会議で、核兵器禁止条約を求めるヒバクシャ国際署名に自らも署名したことを明らかにされました。この条約が来年1月に発効することが確定したことについて見解を伺うと共に、政府に対してこの条約への署名と批准を求める考えはないか、まず伺いたいと思います。

-山野市長

 世界の恒久平和、核兵器なき世界の実現は、人類すべての願いであると私は思っています。広島・長崎のような悲惨な状況が二度と繰り返されることのないよう、不断の努力をしていかなければならない、そういう思いを強くしているところであります。ただ一方、政府といたしましては唯一の被爆国として核兵器保有国と、さらには条約支持国との間の国際社会における架け橋となり、現実的・実践的な取り組みを粘り強く進めていくという考えであります。私はそれをひとつの見識として理解をしているところであります。

森尾議員

 次に、菅内閣の発足と首相が打ち出された「自助、共助、公助」について伺います。菅内閣が発足し、臨んだ国会所信表明の中で述べたのが「自助、共助、公助」です。新型コロナウイルス感染拡大が急速に進む中、国としての感染予防対策が示し得ていないと厳しい声がございます。国民には「自己責任」を押し付けるこの表明は、国民の命と暮らしを守るという政治の最大の責任を投げ捨てるに等しい宣言です。市長はこうした状況の下で、政治の責任が問われています。「自助、共助、公助」についてどのような見解をおもちか伺います。

-山野市長

 私は政治家として最も大切にしたいと思っていることは「自由」であります。「自主・自立の自由」というのが最も理想的なのかもしれませんが、現実的にはなかなかそういう方はいません。私も家族であったり職員の力を借りながらなんとかこうやって仕事ができています。ただやはり自由を大切にしたいという思いは、政治家としての強い理念・信念であります。理想とすれば、繰り返しになりますけれども「自主・自立」でありますけれども、いろんな方のお力をお借りしながら取り組んでいく、時には公の力をお借りをしながら自由というものを獲得してく、そういうことが大切なんだというふうに思っております。総理は国民のために働く内閣というふうにおっしゃっておられます。私は総理の思いはそこにあるんだと思っております。「自助、共助、公助」というものも、私は素直な気持ちで受け止めたいというふうに思っています。

森尾議員

 この「自助、共助、公助」論というのは、2000年代に入って新自由主義が登場し、自助を基本にするのが「成熟した国家の姿」だということを打ち出して、社会保障の後退、規制緩和、公営事業の民営化などが進められてきました。その結果、貧困と格差の拡大、社会のひずみが一層広がりました。市長に伺います。地方自治体の役割というのは、そこに暮らす住民の福祉の向上を進めることだとしています。行政はどんな役割を果たすのか。行政のリーダーがどのような責任を果たすのかが、問われていると思います。改めて伺いたいと思います。

-山野市長

 私は、午前中の議論でもありましたけれども、リーダーというものは方向性を示し、仲間と一緒に取り組んでいくことだと思っています。行政のことにつきましてはさらに、福祉であり環境でありスポーツであり、様々な分野におきまして優秀な職員がいます。その職員とともに市民の福利厚生の安定のために取り組んでいく、その環境を作っていくのが行政におけるリーダーだというふうに思っております。

森尾議員

 そこで、新型コロナウイルス感染対策について伺います。全国の新規感染者数が連日2千人を超え、重症患者数が過去最高となっています。東京、北海道、大阪などでは医療体制がひっ迫し、医療崩壊が心配される事態となっています。ところが菅内閣は、国としての有効な感染予防対策を打ち出さず、「GoToトラベル」の一部見直しを表明しました。これに対して、危機感に乏しく国としての責任が欠けるものだとして国民から怒りと不安の声が上がっています。市長は、現状をどのように受け止め、本市の感染予防対策を進めて行かれるのか伺います。

-山野市長

 東京・大阪といった大都市、さらには北海道におきまして第三波ともいわれる状況になっている、特に重症者がここにきて増えているということに大変心配をしているところであります。ただ本市は比較的落ち着いている状況にあります。これは市民・県民のみなさんが様々な工夫をなさっている、事業者や医療関係者の献身的なご努力のおかげであると思っております。決して油断することなく、引き続き私たちができることをしっかり取り組んでいきたいと思っております。インフルエンザが流行ってくる時期でもありますので、そこはさらに意識をしなければなりません。県の方でかかりつけ医等において相談・受診できる体制が整備されているところでもありますので、本市としてもこの体制につきまして様々な手段を用い周知に努めていかなければいけないと思っております。

森尾議員

 先月27日政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長が次のように述べています。「人々の個人の努力に頼るステージは過ぎた」と発言し、政府と自治体の対策強化を求めました。市長は提案説明の中で、新しい生活様式の実践を市民に呼びかけ、お願いしました。市民の命と暮らしを守る立場に立ち、本市として感染予防対策を抜本的に強化することこそ、今必要だと考えます。見解を伺います。

-山野市長

 3月の追加補正予算、4月の臨時議会、6月・9月と議会のみなさんからのいろいろなご提案もいただきながら、様々な対策をとってきました。県とも連携をしながらとってきました。一定の成果が出ているんではないかと思っております。これは繰り返しになりますけれども、市民のみなさん・医療関係者のみなさん・事業者のみなさんの取り組みがあったからこそでありますので、引き続き油断をすることなくこれらの施策を進めていきたいと考えています。

森尾議員

 そこで三点、具体的に伺います。第一は、PCR検査の実施を拡充していくことです。とりわけ、医療機関や高齢者施設などの職員、入院・入所者を対象に「一斉・定期的なPCR検査の実施」を行うことが必要です。高齢者施設入所前の検査について、谷本知事は、前向きの発言を行っています。小松市では、65歳以上の方を対象に検査費用の半額を助成するとしています。加賀市では、介護施設への入所予定の方に対して検査費用の全額を補助するとしています。津幡町などでも検査の補助を行うとしています。本市でも社会的検査の実施について、検討が求められると考えます。その際に、国に対して検査費用の全額補助するよう求めるべきと考えますが、市長のこの点での見解を伺います。

-山野市長

 PCR検査体制は現時点におきまして、新型コロナウィルス感染症とインフルエンザの同時流行に備え、症状のある方や濃厚接触者等の感染が疑わしい人を対象としているところであります。社会的検査のことにお触れでございましたけれども、私は今のこの検査体制を維持していくことが大切だというふうに思っています。県の方では介護施設等の入所者や職員の検査につきまして、サービス提供にあたって必要な場合、その費用を補助しているところでありますので、まずはこの制度の周知に取り組んでいきたいと考えています。

森尾議員

 PCR検査をめぐって、先日、地元新聞の報道がありました。それによると、11月21日市内に住む男性が、県発熱患者等受診相談センターに電話してPCR検査を希望したが、検査を受けられず、4日後に死亡していることが発見され、死後に陽性判明されたとのことです。この42歳の男性は、単身赴任で金沢市に勤め、一人暮らしをしていたとのことです。この方の妻は「検査が間に合い入院できたら助かった」と悔やんだと地元新聞が報じています。市長。PCR検査について、希望があれば受けられる体制をつくることが必要だと考えますが、見解を伺います。

-山野市長

 お尋ねの件は私も報道でしか知り得ていないので申し上げることはできませんが、現在のところ先程申し上げた状況で取り組んでいるところでありますので、ご理解いただければと思っています。

森尾議員

 では、金沢市保健所としては今回の事例についてどのような対応をとったのか、報告を求めたいと思います。

-荒舘保健局長

 今回の件につきましては、県の相談センターの方で電話を受け取ったという報道がなされております。保健所の方では警察の方から死亡者がいたということで、その検査をお願いしたいということで関わったものでございます。

森尾議員

 市民の命に関わることを考えれば、行政としてPCR検査を希望のある方も受けられる体制づくりを強く求めておきたいと思います。

そこで二番目の課題として、感染拡大が急速に進む状況から考えれば、強化しなければならない点が二つあると考えます。一つは、無症状の感染者をいち早く発見し、接触者追跡を行い、封じ込める対策を行うことです。そのためには保健所の強化が必要ですし、一つの保健所と三つある福祉健康センターでの体制強化が私は必要だというふうに考えます。二つには、なんと言っても医療体制強化が必要だという点では、市立病院の体制強化と共に、市内医療機関に対する財政支援が必要だと考えられます。今後の感染拡大が急速に進むことを予想するならば、本市として今強化しなければならないこの二つの点について、見解を伺いたいと思います。

-山野市長

 前段の部分におきましては、保健師さんの募集もさせていただいているところでありますし、いい方がいらしたらすぐお願いをしているところでもあります。春先、4月のいわゆる第一波といわれているときには、事務職員の派遣をしながら事務的なサポートもさせていただいているところであります。ご指摘のようにその充実というのは大切なことだというふうに思っています。市立病院の件ですけれども、経営支援につきましては適正な地域医療体制を確保するための広域的な観点から、これまでも国や県が主体となり感染防止に向けた医療資器材の配布や設備投資への助成をはじめ、融資の拡充や医療従事者への慰労金の支給などといった対策を講じてきたところであります。引き続き医療機関の現状把握に努めながら、全国市長会を通じて国や県に必要な支援を求めてまいります。

森尾議員

 三番目の課題はGoToトラベルについてです。全国一律の方針は辞めるべきだと考えます。既に感染拡大地域での一時中止が始まっています。GoToイートについては、10都道府県が販売停止を明らかにしています。本市では「五感にごちそう金沢宿泊キャンペーン」の継続と拡大を打ち出し、クーポン券の送付、修学旅行への助成など打ち出しています。感染拡大が始まってからの見直しでは遅すぎると考えます。市長は提案説明の中で、適切な事業実施を述べていますが、適切でないとの判断はどのように考えておられるのでしょうか。見解を伺うとともに、観光業・宿泊業などへの支援として、全ての事業者に対して直接的な財政支援が必要だと考えます。合わせて見解を伺います。

-山野市長

 「五感にごちそう金沢宿泊キャンペーン」はご存じの通り、GoToトラベルと組み合わせてご利用される方が多くいらっしゃいます。国と都道府県知事がその感染状況を見ながら、そして地域経済の様子も見ながら、できるだけ地域を細分化して運用の見直しを行うという方針を掲げているところであります。幸い、金沢市は今その状況にありませんけれども、決して油断することなく対応をし、もしそういう状況になった時にはその方針に準拠することになってくるんだというふうに思っています。また、直接的な財政支援ですけれども、これも先程申し上げましたけれども3月の追加補正であったり、4月・6月・9月の議会におきましても直接的な財政支援を行いながら私はみなさん様々な施策に取り組んで来ているところであると思っています。9月議会の段階から私は局面が変わりつつありますので、ウィズコロナを見据えた施策、バックアップ体制が必要だというなかで、私は「五感にごちそうキャンペーン」の提案をさせていただいたところであります。

森尾議員

 この質問の最後に、新年度予算編成について伺います。コロナウイルス感染拡大を防ぎ、市民の命と暮らし・営業を守ることが最大の課題というふうに考えます。そういう点では、不要不急の課題を見直すことが必要だと考えます。第一は、新しいサッカー場の建設を見送ることです。建設費70億円、関連する施設の移転などを合わせると100億円の規模となります。現在のサッカー施設を利用出来ることから、新しいサッカー場の建設を見送る考えはありませんか。

-山野市長

 サッカー場の整備につきましては、スポーツ施設整備計画に位置付けられて取り組んでいます。また北部地区の防災拠点という役割も担っていきたいというふうに考えています。財源の確保に努め、できる限り予定通り進めていくことができればというふうに考えています。

森尾議員

 先日、市長が金沢経済同友会との話し合いの中で、香林坊の日銀金沢支店の跡地について「取得することも選択肢の一つ」と発言されたと報じられました。そしてその跡地に歌劇座の移転・新築との方向も議論されたとも報じられています。事業に要する費用は、用地の取得費や建設費と併せて、数百億円規模にもなろうかと考えられます。市長の真意を伺います。

-山野市長

 意見交換の中で、日銀、まだ仕事されていますけれども、跡地になった場合のことについてお尋ねになられました。ただご存じの通り、まだ日銀は具体的なスケジュールを発表されているわけではないですし、金沢市に働きかけがあったわけでもありません。ですので、一般論として3つの選択肢があるというふうにお答えをいたしました。1つは民間が取得をして民間の責任で開発をするということ。2つには公が取得をして公が開発をするということ。3つには公が取得をして官民連携で取り組むということ。可能性としてはこの3つが有り得ると申し上げたところであります。ただ繰り返しになりますが、具体的なスケジュールが発表になっているわけではありません。提案があったわけでもありません。しかも以前でしたら土地開発公社がありまして先行取得というのもあったかもしれませんけれども、今は利活用というものを明確にしてから取得をするということでありますので、その作業を全くしておりませんのでそのことも申し上げてきているところであります。

森尾議員

 質問の最後に、本市ガス事業・発電事業譲渡方針について伺います。この10月には、この二つの事業譲渡に向け、業者の募集要項を明らかにしました。最低譲渡価格186億円以上とし、来年3月までには優先交渉権者を決定し、事業譲受会社が設立され、令和4年4月には、事業譲渡するという方針で取り組まれています。そこで、この問題についての議会審議を通じて、二つの調査報告書が明らかとなりました。2018年と2020年の調査報告書です。いずれもPwCアドバイザリー合同会社が委託事業として行ったものです。この中に、ガス事業については「公営事業でなくなることによる会社負担の増加が大きいことから民間譲渡によるガス小売業の収支改善は困難」だとしています。発電事業については「金沢市発電事業は売電単価の見直しにより収益が大きく増加することが明らかとなった」と述べ、「民間譲渡の緊急性は低い」としています。公営企業管理者に伺います。この二つの報告書は、「あり方検討委員会」にも示すことはありませんでした。議会にも報告されませんでした。その理由を明らかにしていただきたいと思います。

-平嶋公営企業管理者

 ご指摘の調査報告書でございますが、小売り全面自由化の進展状況、また他社とのサービス比較、さらに財務分析、不確定要素等を含めた様々な方式による資産なども含めまして調査を行ったものでございます。昨年度開催のあり方検討委員会におきましては、予断を持つことなく議論を進める必要があることから、この調査報告書に記載の事業価値、あるいは経営形態等についての検討資料への引用を控えたところでございます。

森尾議員

 要するに、本市企業局がこの情報を知らせたくなかったので、あり方検討委員会に提出しなかったということです。これは隠蔽です。その一方で、示した資料もあります。2019年8月28日第3回あり方検討会には、『経営形態の比較』という資料について説明がされました。「経営形態を比較検討した結果、市民サービスや経営の柔軟性などの面で、株式会社化が最も望ましい経営形態だと考えられる」という比較検討資料です。これは、譲渡方針にとって都合のいい内容だったんです。一方では都合の悪い情報は隠し、一方では都合の良い情報は提示をする。情報提供を勝手に企業局が取捨選択したものです。これは情報操作です。隠蔽し、情報操作を行って、この二つの事業譲渡方針が作られた。もはや、その信頼性、正当性が失われているんじゃないですか。公営企業管理者、このまま譲渡方針を進めてよいのでしょうか。見解を伺います。

-平嶋公営企業管理者

 昨年度のあり方検討委員会では、公営企業としての役割が希薄化しているのではないか、あるいはまたもう一つは小売り全面自由化の中で市民にとって有益な経営形態というのは何なのかといった、その二つの視点で1回2回と検討が進められたと。今ご指摘のところでは、3回目でございますけれども、そういったことを踏まえながら市民にとっての最善の良き経営形態とは何なのかといったような視点の中で、それぞれ検討に対象となる経営形態として客観的な資料に基づいてお示しをした。当然その中には公営企業という形態も含めて、ご議論をいただいたところでございます。

森尾議員

 そこで市長に伺います。2018年の調査委託費は1500万円。2020年は770万円です。こうした費用を投入して行った調査報告書です。先程の本会議でのやり取りを聞きますと、2018年の調査委託については2019年度の予算編成の段階で報告を受けたという答弁でした。では、2020年の報告書というのは、2020年2月28日に最終報告がされているんです。これはいつ知りましたか。

-山野市長

 あり方検討委員会を報告した資料ですので、その都度報告を受けているところであります。様々な形で報告を受けております。

森尾議員

 市長、答弁にならないんじゃないですか?もう一度ちょっと明確に言ってほしいと思います。先ほどは、2018年の調査資料については2019年度の予算編成の段階で報告を受けたと言ったんですよ。2020年の資料はそのあとなんですよ。答弁を求めたいと思います。

-山野市長

 逐次報告を受けているところであります。あり方検討委員会で出された資料ですので、その都度報告を受けているところであります。

森尾議員

 答弁にはならない。報告を受けたというのは知っているのとはまた違うんですよね。じゃあ、今の答弁のやり取りからすると、市長、知らなかったんじゃないですか?この資料の中身を。本当に知っているんですか?

-山野市長

 報告を受けた後、資料も手にしながら確認しているところであります。

森尾議員

今年9月24日、市議会の特別委員会が開かれ、高橋前あり方検討委員会の委員長に参考人としてご出席いただきました。その際に私は、この2018年の調査報告書について資料を示し、「ご存ですか」とお聞きしました。高橋前委員長は「知りません」とのことでした。今年11月12日市議会の公営企業決算特別委員会が開かれ、委員会としてこの二つの資料の提供を求め、調査報告書が提出されました。そうしますと、2018年の調査報告書は2019年度の予算編成過程の中で報告を受けたと先程市長は答弁されました。一方、あり方検討委員会はこの報告書を受けていないという。仮に市長は知っていた、あり方検討委員会はこの提案は知らない、市長はそのあとあり方検討委員会に諮問したんでしょう?そして10月にあり方検討委員会から答申を受けたんですよ。この報告書について知っていたというなら、あり方検討会は知らない、そして答申を出された、この二つの事業の譲渡方針というのは、これは問題ではないですか?どう説明するんですか。

-山野市長

 検討委員会では予断を持つことなく議論を進める必要があることから、調査報告書に記載の事業価値や経営形態についての検討資料の引用を控えたということをご理解いただけたらというふうに思います。

森尾議員

 じゃあもうひとつ伺います。2018年の調査報告書の中に、発電事業について「売電価格を現在よりも1.93円上がると純利益が2倍以上になっている」として、「他の公営の入札価格や非化石価値を考慮した場合、金沢市発電事業の事業価値評価が472億円から1098億円」との記載があります。この内容については、市長はご存じでしたか。

-山野市長

 報告を受けておりますし知ってはおります。ただ、その都市や電力会社によって、規模に違いがありますので、単純に金沢市の場合に当てはまるわけではないということも理解しているところであります。

森尾議員

 本市ガス事業発電事業譲渡方針による募集要項では、この二つの事業の最低譲渡価格は、186億円以上としています。調査報告書による、本市の発電事業は将来1000億円以上の事業価値があるということを市長は知っていた。このまま売却を進めて良いのですか。公営事業として存続することが最善の選択ではありませんか。市長、どうでしょう。

-山野市長

 公営事業として存続するためにはやはり地産地消という視点が必要だと私は思っています。1098億円というお話がございましたけれども、今ほど申し上げましたように事業規模であったりこれまでの電力会社の話でありますので、金沢市の場合にそれがそのままあてはまるものではないというふうに理解をしています。

森尾議員

 昨年11月から今年2月にかけて、本市企業局幹部が10社の有力ガス・発電の企業を訪問し、本市ガス事業・発電事業譲渡について、意見交換という名の売り込みを行っていたことが明らかとなりました。しかもそれが、本市ガス事業・発電事業譲渡方針について、調査委託を請け負っていた企業であるPwCアドバイザリ―合同会社からの指示によるもので、訪問先にも同席していたことが明らかとなりました。公営企業管理者に説明を求めます。

-平嶋公営企業管理者

 昨年のあり方検討委員会からの答申を踏まえまして、市としての方針を検討していくうえで必要な事業譲渡の公募に対する参加意欲や、応募条件等につきまして、民間譲渡した他都市においても同様に実施されております訪問による調査手法を参考に行ったものでございます。訪問先につきましては経営状況あるいは事業戦略等を踏まえまして、委託業者と協議の上選定したところでございまして、相当数の企業を訪問し、多岐にわたる調査を行う必要があるため同行したものでございます。

森尾議員

 事業譲渡に係る公募への参加意欲、応募要件やスケジュールなどについての意見・要望をお聞きするという目的で訪問したと。いわばこれは事業譲渡に向けたセースルだと。時系列的に考えると、本市企業局幹部が10社の有力ガス・発電の企業訪問を終えたのが今年の2月です。そして3月に譲渡基本方針を打ち出し、7月に譲渡先選定委員会が設置され、10月に募集要項が公表されました。とすると、本市企業局幹部が10社の有力ガス・発電事業の企業の訪問を終えて、参加の意欲とか応募要件とかスケジュールなど様々な意見を聞いてきた。そして、この本市のガス・発電事業を買い取っていただくために、企業の側の意向とか要望を聞いて譲渡への環境を整えて、募集要項に反映したのだということが言えます。本市の二つの事業を廃止して民間に売却するということは、いまだ議会も議決していません。譲渡先の企業も決まっていません。これは、企業局の越権行為ではありませんか。公営企業管理者に見解を求めたいと思います。

-平嶋公営企業管理者

 昨年度の民間企業に対する訪問調査につきましては、あり方検討委員会からの答申の後に、市としての方針を検討していく過程におきましてパブリックコメントにおける市民からの意見、議会における議論に加えまして、事業譲渡の実現性や応募要件の具体化等に向けて民間企業の意見を聴取するために実施したものでございます。あくまでも調査検討のためのものでございまして、先行事例におきましても同様に実施されているものでございます。ご理解いただきたいと思います。

森尾議員

 市長に伺いたいと思います。情報を隠蔽して、情報操作まですると。そして譲渡方針を打ち出すということが明らかとなってきました。そして譲渡方針を作る過程の前に、10社の有力ガス・発電企業への訪問し意見を聞いてきた。そして募集要項を打ち出すと。こういうことを進められてきたというわけです。このPwCアドバイザリ―合同会社は、今年5月に約2億円で本市とアドバイザリ―業務委託契約を結びました。これはもう、あってはならないことだと思います。見解を伺い、最後にします。

▲ このページの先頭にもどる

日本共産党中央委員会
「しんぶん赤旗」のご案内
日本共産党石川県委員会
井上さとし(日本共産党参議院議員)
藤野やすふみ(日本共産党衆議院比例北陸信越ブロック)
金沢市議会のページへ
サイトポリシー
© 2010 - 2021 日本共産党 金沢市議員団