お知らせ |日本共産党 金沢市議員団

お知らせ

私は、日本共産党市議員団を代表し、議会議案第3号教育基本法第14条第2項の運用方針及び認定基準の明確化を求める意見書の反対討論を行います。                          

沖縄辺野古沖での小型船転覆事故は、研修旅行中の高校生と船長がなくなり、高校生たちがけがをされるという重大事故となりました。ご遺族をはじめ関係者の皆様に心から哀悼の意を表します。事故原因の徹底究明を行うと共に、二度とこのような事故が起こらないよう対策を講ずることが求められます。

一方、今回の事故を受け、去る5月22日文部科学省は、研修旅行の学習内容が教育基本法第14条第2項に反するとして学校側を指導しました。この意見書は、このことに係って提出されました。

そもそも、教育基本法は、日本の教育に関する根本的・基礎的な法律であり、教育に関するさまざまな法令の運用や解釈の基準となる性格を持つことから「教育憲法」と呼ばれる場合もあります。憲法が制定された1947年(昭和22年)同じ年に公布・施行されました。そして、現在の教育基本法は、2006年(平成18年)12月22日、改正されたものです。

その前文では、「たゆまぬ努力によって築いてきた民主的で文化的な国家を更に発展させるとともに、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献することを願う」とした上で、この理想を実現するために教育を推進するとしています。

この教育基本法は、18カ条で構成され、第1章から第4章までに分けられており、それぞれ「教育の目的及び理念」「教育の実施に関する基本」「教育行政」「法令の制定」について規定されています。

こうした内容をもつ教育基本法は、戦前の教育が軍国主義のもとで戦争へ子どもたちを送り出していったことへの深い反省のもとで、自主的で自由闊達な主権者を育てることを目的に制度化されたものです。

したがって、教育基本法第1条では、「教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない」と教育の目的について明記しています。

今回の事故を受け、文部科学省は、研修旅行の学習内容が教育基本法第14条第2項に違反するという対応を行いました。

この点について、元文部科学省事務次官の前川喜平氏は、「文部科学省が個別の学校の、個別の教育活動に直接指導するのは越権行為だ」と指摘し、「教育権の独立」は戦後民主教育にとって大切であり、文部科学省は教育内容に対し国家的な介入は抑制的であるべきだとの見解を示しています。

私どもは、この文部科学省の対応は、「教育内容に対する行政による介入」であり、許されることではないと見解を明らかにしています。

なお、2006年5月小坂文部科学大臣は、国会答弁の中で、「私は教育内容に対し国家的な介入については、政党政治ということでありますからこれは抑制的であるべきだというふうにおもっております」と述べています。

この意見書は、今回の事故を受け、文部科学省が、研修旅行の学習内容について教育基本法第14条第2項に違反するとの見解について「今回の認定の撤回を求める声もある」とし、あいまいにしたうえで、教育基本法第14条第2項の運用方針と認定基準の明確化を求めるに至っています。

教育基本法は教育の目的やあるべき姿を明記したものであり、この法に違反したかどうか判断し、罰則することを目的にしたものではありません。したがって、この法律の運用方針や認定基準は必要ありません。

戦後の教育は、二度と戦争はしないとの決意のもと、教育の自主性、教育権の独立を築いてきました。

よって、文部科学省は教育内容への国家的な介入については抑制的であるべきです。

教育基本法第16条は、「教育は、不当な支配に服することなく」と明記し、国、行政による教育への「不当な支配」を禁じています。

今回の文部科学省の判断について、上方平和教育研究所共同代表の平井美津子さんは、「教育基本法第16条が禁じている不当な支配ともいえる文部科学省の判断だ」と抗議の声をあげています。

一方、この意見書は、この法律の運用方針や認定基準を明確化することを要望しています。仮に、政府の思い通りの運用指針や認定基準が設けられると、国家による教育への介入を拡大する恐れがあります。

この意見書の内容は、教育基本法の求めている内容ともかけ離れ、教育関係者をはじめ、国民の願いに沿ったものではありません。

最後に、提案説明の中で、4人に1人が亡くなった沖縄戦の教訓から二度と戦争を起こしてはならない。との決意を述べられました。

戦前の教育が軍国主義のもと戦争へ子どもたちを送り出したことの反省から教育基本法がつくられました。今回の文部科学省のとった対応は、まさに国家的介入であり、断じて許さない立場を明らかにすべきです。

ところが、この意見書は、そうした立場とはかけ離れ、運用方針などを求めています。その点をあえて述べておきたいと思います。以上で反対討論を終わります。

私は提出者を代表し、議会議案第5号「非核三原則の堅持及び防衛費のGDP比3.5%への増額に関する意見書」について、提案理由をのべます。 

政府は1976年、防衛費を国内総生産GDP比の1%以内に抑えるという原則を確立し、日本は軍事大国にはならないという姿勢を政治的・外交的に示してきました。

しかし、2022年に策定された安全保障関連3文書を境に、日本の防衛政策は大きく転換しています。政府は2023年度から2027年度までの5年間で、防衛費をGDP比2%、約11兆円規模に拡大する方針を掲げ、2026年度当初予算では、GDP比1.9%に相当する10.6兆円が計上されました。その財源として、法人税やたばこ税に続き、2027年1月からは所得税の増税が予定されています。

さらに、高市政権のもとで、自民党は安全保障調査会の提言を取りまとめました。その中では、北大西洋条約機構NATO加盟国や、韓国、オーストラリアなどが軍事費をGDP比3~3.5%に引き上げる動きにふれ、「自国を守る覚悟のない国を助ける国はない」と強調しています。こうした各国の軍事費増額の背景には、トランプ米政権からの強い要請があることも見過ごせません。

仮に日本の防衛費がGDP比3.5%となれば、年間の防衛費は約23兆円に達すると試算されます。これは、国民一人当たり年間約20万円の負担に相当し、2020年と比較して5倍近い規模となります。このような大軍拡は、国民生活や社会保障、教育などに充てるべき財源にも大きな影響を及ぼします。

防衛費の大幅増額に加え、高市政権は武器輸出解禁を行い、さらに非核三原則の見直しにも言及しています。これは戦後日本の平和国家としての歩みと国際社会への信頼を揺るがすものです。

日本は戦後一貫して「核兵器を持たず、つくらず、持ち込ませず」という非核三原則を掲げ、唯一の戦争被爆国として、被爆者とともに核兵器廃絶を国際社会に訴えてきました。非核三原則は1971年以来、「国是として堅持する」との国会決議によって確認されています。

核兵器をめぐる国際情勢が厳しさを増している今だからこそ、日本は非核三原則を貫き、「核兵器のない世界」の実現に向けて積極的な役割を果たすべきです。

また、各地で戦争が長期化し、国際社会の緊張が高まる中、その解決を軍事力の増強に求めることは、かえって緊張を激化させ、軍拡競争の悪循環を招きます。日本に求められているのは、憲法第9条の理念を生かした平和外交を推進し、対話と外交による戦争終結に力をつくすことです。

この意見書は、国に対し、平和憲法のもと国是としてきた非核三原則を堅持するとともに、防衛費のGDP比3.5%への増額を行わないよう強く求めるものです。議員各位の賛同をお願いし、提案理由といたします。

私は、日本共産党金沢市議員団を代表して今6月定例月議会に上程されました議案24件のうち、議案第1号の一部、議案第7号、議案第8号、議案第22号の計議案4件に反対です。

その主な理由を述べます。

今議会は、村山市長2期目最初の議会であり、未来共創計画策定後の2年間である前進期の評価を踏まえ、今補正予算とも連動し、追加・拡充を図った施策が提案されました。

しかしながら、その未来共創計画については、市民から厳しい評価が下されたのにも関わらず受け止めや見直しについてはこれまでの政策を進めるうえで都合がよいように解釈し施策の見直しや新規事業の予算化を行っており、市民の願いを実現するものとは言えません。

金沢市、金沢市民全体を見渡し、安全安心のまちづくりや物価高騰や中東情勢で苦境に立つ市民のくらし、中小事業者応援の施策を進めるべきであるにも関わらず、議案第1号の補正予算では、中東情勢を踏まえた対策も不十分でありながら、都心軸再興に大幅な予算を割いています。

およそ7億3千万円の武蔵が辻A地区市街地再開発事業への支援費です。これは都市再生緊急整備事業の一環として、民間主導で進められている事業です。60m級のビルが3棟、低層に商業施設、高層にはそれぞれマンション、ホテル、用途未定の施設が入る予定とされています。私は、本会議で民間大手企業の利益の最大化を目的にマンションやホテルばかりが増えるまちづくりでよいのかと質しましたが、金沢市はホテルやマンションの受け皿を増やしてきたことで、賑わいの創出や定住人口の増加に一定の貢献をしてきたとしか答えることができませんでした。さらに、これまでの市街地再開発のつけを市民の税金で補っている実態やプレーゴの土地が民間に買われてしまったことについての反省や総括もありません。

さらに本会議では、森本・富樫断層の存在に加え、都市計画審議会での決定を受けていないことも明らかとなりました。市民の命と安全が確保できるのでしょうか。また、3棟のうち1棟の上層部分は用途未定とされている中で、ITプラザ武蔵の権利変換についても明確でないなど、市民へのさらなる負担への懸念は拭えず、今後の事業費も見込めないことなどから賛成できません。

また、かねてから申し上げている金沢港建設事業費についてです。

今回の補正予算におよそ3億7千万円が計上されました。この事業は大手企業コマツが進出し、大型機械を輸出するために大浜ふ頭を大水深岸壁に改良する事業とクルーズ船を金沢港に呼び込むとして無量寺岸壁などの改良事業として進められてきました。

結果、全体事業費は2006年から2036年までの30年間で622億円となる予定であり、そのうち金沢市の負担は115億円にのぼります。一部大手企業のために巨額の税金を投入することには反対です。

その一方で、市民に必要な公共施設の廃止や業務の民間委託、PFIの導入等の効率化や予算の削減が進められています。

市民センターについては、駅西市民センターの混雑解消のため、広岡の企業局内に市民センターを設置するとのことです。その一方で、近江町交流プラザの市民センターの廃止は行政サービスの縮小であり反対です。

障害福祉サービス事業所に対する運営指導業務の一部に外部委託を導入することに反対です。障害福祉サービスの運営指導は、サービスの質の確保や不正請求の防止、虐待など不適切な事案防止に関わり、事業者への助言・改善指導など、いずれも利用者の権利を守るために行政が責任をもって担うべきものです。小規模で軽微な業務を委託するとしていますが、業務を外部に委ねれば、行政の知識や経験の蓄積がされず、将来の指導力が弱まることも懸念されます。本来は、必要な人員確保と体制強化をすすめるべきです。

次期LED防犯灯管理運営検討費については、町会の防犯灯をLEDに更新し維持管理を行うESCO事業について、来年度末で契約が完了することから、今後PFIの導入検討を行うものです。しかし、この間の資材高騰や電気代の値上げによって、ESCO事業の見通しは厳しい状況となっています。PFIではその影響をさらに受けることとなり、リスク分担によって結局は市民の税金でそのツケを賄う恐れがあることから反対です。

同様の状況は、議案第22号「公共施設LED照明導入推進事業」においても現れ、PFIによる事業が始まり1年半で1%以上も基準金利があがったため、リスク分担によって今回の補正予算で事業費を増額するものです。わが会派が指摘してきたPFIのリスクが顕在化しているもとで認められません。

さらに今予算では文化スポーツ施設利用料金あり方検討調査費が盛り込まれ、「市民割引制度」という表現で施設利用料の引き上げの可能性も否めない状況です。

文化施設については、博物館法においては入館料等に関する無料の原則があり、採算ベースや受益者負担の視点からの料金設定はふさわしくありません。また、金沢市には「金沢市における文化の人づくりの推進に関する条例」があり、市民が多様な文化を鑑賞・体験できる機会の充実を掲げています。金沢市スポーツ文化推進条例では、「市は、スポーツ文化を推進するための施策を総合的かつ計画的に策定する」「市民や事業者、スポーツ関係団体の意見を十分反映させる」とあり、施設利用料だけを取り上げて検討することもふさわしくありません。今後、庁内のワーキングチームでの調査・検討や行政経営プラン推進委員会からの意見聴取を行い進めるとしていますが、市民に開かれた審議形態ではありません。

以上のことから、あり方検討調査費については同意できません。市民や誰もが身近に文化やスポーツに親しみ、その発展に寄与できてこそ公立施設の存在意義があります。

市民の理解と合意が得られていない事業に反対です。

子ども未来拠点施設整備基本構想策定費についてです。

この間の南部地区教育・福祉施設再整備事業においては、幅広い市民の意見が十分に反映されてきたとは言えず、特に、教育プラザ富樫の再整備が建物の老朽化の有無で分離されることは、これまで培ってきた子育て支援の拠点として、機能の役割を後退させるものです。この基本構想は、教育プラザ富樫を分離移転整備する方針のもと策定されるものであり反対です。

環境エネルギーセンター再整備基本構想策定費についてです。現在、西部と東部の2か所ある環境エネルギーセンターを西部1か所体制にして、新しい施設を西部に建設する方向性が打ち出されました。本市がごみの有料化を導入する際の市民への説明や東部環境エネルギーセンターの延命化をすすめる方向性から大きく転換するものです。これまで、庁内での検討にとどまり、議会に詳細な説明がされてこなかったこともあり賛成できません。

議案第7号「金沢市本社機能立地促進のための金沢市税賦課徴収条例の特例を定める条例の一部改正」についてです。

金沢市内で本社機能の立地などに対し、税法上の優遇措置を行うもので、今回期間の延長が盛り込まれました。対象はいずれも大手企業に限られています。地域経済を支える地場の中小企業への支援拡充こそ求められており、議案に反対です。

議案第8号「金沢市児童福祉法に基づく児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例等の一部改正」についてです。障害児支援や医療的ケア児支援のための理学療法士等を活用すること自体は専門職が児童の保育・教育に関わるという点で同意はできます。しかし、多職種を保育士1名として換算することは保育士不足の対策として専門職への置き換えを進めることにつながりかねません。

また、あらたに主務保育教諭、主務養護教諭を設置することは、保育教諭間に上下関係を生むことになることや役割や責任が特定の教諭に集中することにもつながります。保育の質の向上には、保育士の確保や配置基準の改善が必要です。よって、この条例改正には反対です。

請願・陳情についてです。

請願第8号は「「防衛装備移転三原則」及びその運用指針を改定する閣議決定の撤回を求める」意見書の採択を求め、石川県平和委員会から提出されたものです。

高市政権は今年4月21日に「防衛装備移転三原則」とその運用指針の改訂を強行しました。これは国際紛争を助長する武器輸出は禁止するという、憲法9条に基づく国是を捨て去り、殺傷武器の輸出を全面的に解禁するというものです。

1976年三木内閣が「平和国家としての立場」「国際紛争の助長回避」を理由に宣言し、1981年の衆参本会議で武器輸出全面禁止を全会一致で決議し、国是としてきたものです。

今回の政府決定は、国会決議によって国是としてきた原則を、国会での議論もなく時の政権の一方的な決定で投げ捨てることは議会制民主主義を蹂躙するものです。

世界で無法な戦争が相次いでいる今こそ、日本は国際紛争を助長するのではなく、日本国憲法に基づく「平和国家」としての行動をとるべきです。よって、この請願に賛成します。

請願第9号「デジタル社会における『創造力』を育む教育体制整備に関する請願」についてです。

金沢市では、GIGAスクール構想に基づく1人1台端末の整備やデジタル教科書の導入に加え、「デジタル科」の新設や生成AIを活用した授業を進めています。

しかし、デジタル機器の活用が授業の質を高めるとは限りません。教育の本質は、教員の教材研究や子ども同士、教員との対話を通じた学びにあり、デジタルはあくまで補助的な手段であるべきです。また、近視やネット依存などの健康面への懸念や、思考力の低下を指摘する声もあります。

さらに、協働的な学びを充実させるためには、ICT機器の活用以上に教員の増員や少人数学級の実現が重要です。

生成AIについても、偽情報の拡散や安全性への懸念が指摘されており、EUでは厳格な規制や監視体制が整備されています。一方、日本では活用推進が先行しており、慎重な対応が求められます。

以上のことから、子どもの成長・発達と健康を最優先に考える立場から、デジタル教育を現状のまま推進する本請願には賛成できません。

陳情第35号「金沢市の子どもの医療費助成制度において通院についても18歳まで完全無料とするよう求める陳情」についてです。

子どもの医療費助成制度の自己負担をなくすことは、経済的な不安を抱くことなく安心して必要な医療を受けられる環境を保障し、受診控えを防ぐためにも重要です。県内の金沢以外の市町はすでに完全無償化を実現させています。本市も早急に行うことが必要です。よって、本陳情に賛成です。

陳情第36号「市役所駐車場利用料金の減免を求める陳情書」は、生活者目線で金沢方式を考える会から提出されました。

この陳情は、金沢市議会の本会議および委員会を市民が傍聴する際に、金沢市役所・美術館駐車場および第二本庁舎地下駐車場の利用料金について、無料または割引の措置を行うよう求めるものです。

市民の政治参加を促し、市民に開かれた議会にするため、必要な対応であり賛成です。

以上の陳情・請願について委員会での採決結果に反対です。

以上で討論を終わります。

金沢市議会(2026年6月17日)森尾よしあき市議の質問と答弁

-森尾議員

 私は、日本共産党市議員団の一人として、以下質問いたします。

 最初に、市営住宅の環境改善と老朽化対策についてです。今予算に「市営住宅あり方検討費」が計上されました。金沢市には160棟、3300戸余りの市営住宅があります。老朽化が進み、社会環境の変化の中、今後の整備・管理方針を検討するとしています。

 二つの点について伺います。

 市営住宅の管理戸数についてです。金沢市は、建て替えを通じて戸数の縮減を進め、平成27年4月に3477戸だったものが、令和8年4月には3328戸と11年間で149戸・4.3%縮減しています。必要な住宅戸数を維持する考えが求められますが、今後、市営住宅の管理戸数をどの程度と考えているのか伺います。

-村山市長

 本市の市営住宅につきましては、建物の老朽化による修繕等の維持管理費や、空き住戸が増加している状況であります。こうしたことを受けまして、今後の少子高齢化・人口減少社会を踏まえ、将来の需要を見据えた適正な管理戸数について、国が示す手法を用いて推計を行うとともに、単身高齢世帯の増加や住宅確保要配慮者の状況も考慮し、学識者や福祉関係団体等で構成されるあり方検討会の委員のご意見も伺いながら、検討を行っていきたいと存じます。

-森尾議員

 市営住宅の管理運営について伺います。平成28年3月の「高齢化等に対応した市営住宅のあり方検討会・報告書」の中では、市は指定管理者制度について導入しない。と明記されました。当然、この点は今後も堅持していかなければならないと考えます。市長から良好な市営住宅を金沢市が責任を持って市民に提供していく決意を伺います。

-村山市長

 指定管理者制度につきましては、公営住宅の公共性・非営利性を保つために、入居者の個人情報の厳格な管理が必要であるほか、入居決定、家賃や減免の決定などの公営住宅業務の一部は法令によって指定管理者に移管できないなど解決すべき課題が多いことから、前回のあり方検討におきましては導入しないという結論になりました。一方その後、県営住宅ほか全国の他都市や県内市町でも指定管理者制度の導入が進んでおりますことから、今回改めて他都市の状況を調査したうえで、本市における導入の可能性を検討していくこととしております。

-森尾議員

 市営住宅の環境改善について伺います。今予算の中に、金石新本町住宅における照明器具のLED化が計上され、当初予算には、金石あけぼの住宅における照明器具のLED化予算が計上されています。市内の市営住宅の照明器具のLED化について、現状と今後の方策について明らかにしていただきたいと思います。

-高木都市整備局長

 本市の市営住宅159棟における照明のLED化につきましては、昨年度までにすべての共用部分について整備を終えております。また住戸内については国の補助金を活用して進めているところでありまして、今回補正予算でお諮りする金石新本町住宅を含め、今年度末までに42棟の整備を終える予定でございます。LED照明につきましては、入居者の宅内工事への負担軽減を考慮し、住棟の全面的改善工事や建て替え工事に合わせて整備を行っているところでもありまして、引き続き財源確保に努め、計画的に進めていきたいと考えています。

-森尾議員

 次に、市営住宅におけるエレベーターの設置、浴槽・給湯器設置について、現況の到達と今後の改善方針について伺います。

-高木都市整備局長

 市営住宅159棟のうち、37棟は共用廊下の片側に住戸が並ぶ片廊下型で、うち25棟でエレベーターの利用が可能となっております。一方、残りの122棟は、共用廊下がなく、階段の両側に住戸が配置された階段室型で、エレベーターは設置しておりません。片廊下型、階段室型、いずれの場合もエレベーターや共用廊下を新たに設ける敷地が確保できないことや、住戸の玄関位置を変更する大規模な改造が必要となるなど課題が多く、改修による設置は難しいと考えておりますが、これまでも建て替えに際してはエレベーターを設置してきておりまして、今後も建て替え時に整備を図っていきたいと考えております。

-森尾議員

 市営住宅の浴槽・給湯器の設置は非常に不十分です。早急にすべての市営住宅での浴槽・給湯器設置に向けて取り組んでいただきたいと、強く求めておきたいと思います。

 この質問の最後に、市営住宅の耐震対策について伺います。

 先に示した「高齢化等に対応した市営住宅のあり方検討会・報告書」の中では、耐震化していない住宅が14棟あるとして、安全安心の確保が重要課題という内容となっています。その後、どのような対策が行われたのか、伺います。昭和56年の建築指導法の改正で耐震化が明記されましたが、それ以前の市営住宅は光が丘、額新町、緑、大桑町にあります。対策について伺います。

-高木都市整備局長

 昭和56年以前に建築し、耐震性が不足するとされた市営住宅34棟のうち、20棟につきましては鉄骨ブレースによる耐震補強を行いました。残りの14棟につきましては、建て替えによる耐震化を順次進めてきたところでありまして、令和7年度末時点で耐震化されていない市営住宅は4棟残っておりますが、引き続き計画的に建て替え等による耐震化を図ってまいります。

-森尾議員

 緑には、高層の住宅があります。耐震診断は30年前のものです。能登半島地震を経験したことから、最新の耐震診断が必要だと考えます。その実施について、見解を伺います。

-高木都市整備局長

 平成25年11月に施行された建築物の耐震改修の促進に関する法律の改正に際しまして、国土交通省は、過去に実施した耐震診断の有効性を認めております。加えまして、建物の適切な維持管理として計画的な外壁改修工事や、防水改良工事を実施することで、コンクリートの劣化を防止し、構造耐力の維持に努めておりますことから、耐用年数までは躯体の健全性が維持されるものと認識しておりまして、耐震診断を行う必要はないととらえております。

-森尾議員

 市長に見解を伺っておきたいと思います。今指摘したように、緑H棟は昭和49年に建築されたもので、昭和56年に打ち出された耐震基準以前に建てられたものです。平成8年の耐震診断が行われました。別に有効性を否定したいわけじゃないんです。あれから30年が経過しているんです。その間に建物の劣化が進んでいます。能登半島地震を経験しています。 30年前の耐震診断はH棟1棟を抽出して行われたものです。住民からは、地震が発生した場合、この建物は大丈夫なのかと不安の声が出されているんです。私はしっかりこれに市は応えなきゃいけないと思います。市長からの見解を求めておきたいと思います。

-村山市長

 ただ今、都市整備局長が答弁したとおりであります。

-森尾議員

 では市長は、市のこの住宅が安心安全だと、住民にしっかり述べられるんですか。伺います。

-村山市長

 局長の答弁を繰り返しますけれども、基本的には耐用年数までコンクリート強度は設計基準強度以下になることは考えにくいということです。コンクリートの劣化を防止するために計画的な外壁改修工事等の建物の適正な維持管理を行っているということで、耐用年数までは構造耐力が維持されるものと認識しておりまして、耐震性は保たれていると考えております。

-森尾議員

 市長、私はちょっと調べてみたんです。これまでの耐震診断は、一般的外形等の状況を見たうえで対応すると。しかし最近の耐震診断は、建物の構造物を抽出して診断を行うという手法に大きく変わっているんです。より精度を増した耐震診断が行われていると、私は認識しました。住民の不安にしっかり応えるように求めておきたいというふうに思っています。

 質問の第2に、環境エネルギーセンター再整備について伺います。

 現在、西部と東部の2ヵ所にある環境エネルギーセンターによって市内のごみ焼却処理が行われています。これを西部1ヵ所体制とし、新しい施設を建設するという方向を打ち出しました。これは、どのような検討によるものなのか。市長からの説明を求めたいと思います。

-村山市長

 これまでごみ処理基本計画に基づいて、本市のごみ量の推移やごみ質の変化に加えて、近年全国で建設された焼却施設の現状や最新のごみ処理技術の動向等を調査しまして、今後の適正で効率的なごみ処理体制の確保のためには、環境エネルギーセンターの再整備について、このごみ処理体制の構築のために検討を行ってまいりました。その中で、廃棄物処理技術に関する有識者からなる検討会で議論を重ねまして、ごみ量が大幅に減少していること、ごみ処理技術が進歩していることなどを踏まえ、ごみ処理規模に大きな差がある2施設での処理体制によると安定的なごみ処理が困難であるということから、将来的に現在の2施設を集約し、新たな施設を整備することが最適な手法と判断したところであります。

-森尾議員

 今年4月28日、経済環境常任委員会に提出された資料によると「将来を見据えた環境エネルギーセンターの再整備について、これまで廃棄物処理技術に関する学識経験者等のご意見をいただきながら検討」との報告が行われました。いつ、どのような会合でどんな検討がされたのか伺います。

-川端環境局長

 令和6年度から廃棄物処理技術や廃棄物行政について高い専門性を有する学識経験者などで構成する検討会を5回に渡り開催してまいりました。検討会では、環境エネルギーセンターの現状と課題等を踏まえ、今後も安全かつ安定にごみを処理できる施設とすることを最優先に、処理体制や処理方式、建設候補地について検討してまいりました。

-森尾議員

 市長、これは内部の検討会なんですよ。一切内容は知らされておりません。我々も報告を聞いておりません。そこで、8年前、家庭ごみの指定ごみ袋収集制度が導入された際に、金沢市は市民にどんな説明をされたのか。ごみの量を減らし、東部環境エネルギーセンターの施設を新しくする際に規模を小さくできると。だから今からごみの量を減らす取り組みをしないと間に合わない。こう言って、家庭ごみの指定ごみ袋収集制度を導入したんですよ、市民に、我々にも。一体、この説明は何だったのでしょう。市長、説明を求めます。

-村山市長

 8年前の家庭ごみの指定ごみ袋収集制度を導入した当時、東部環境エネルギーセンターの建て替えにつきましては、指定ごみ袋収集制度の導入以降、ごみ量の推移等を十分に見極めたうえで、必要となる施設の規模等を決定するということとしておりました。現在の燃やすごみの量は、市民のごみ減量意識が向上し、制度導入時見込んでいた平均削減率14%を大きく上回る26%と大幅な削減効果が表れてきております。施設規模はかなり縮小できることとなりましたが、現状の2施設での処理体制では処理規模に大きな差が生じるため、安定的なごみ処理を行うには施設の集約化が最適であると判断いたしました。

-森尾議員

 今度は東部環境エネルギーセンターの延命化を打ち出しました。47億8800万円を投じて、令和7年度から10年度の4年間をかけて三度目の基幹的改良を行っています。50年間の延命だと、あと15年間この施設を維持したいと、こう言ってきたんです。3回に及ぶ基幹的改良に投じた費用は、85億3000万円です。今回、東部環境エネルギーセンターを廃止し、西部1ヵ所体制で新しい施設を建設すると、今度はこういう方針を打ち出したんです。市の方針転換というのは一体どうなっているんですか。説明を求めたいと思います。

-村山市長

 燃やすごみ量が大幅に減少したことに伴って、東部環境エネルギーセンターの焼却炉の運転負荷が軽減されましたため、今ある施設を少しでも長く大切に使ったうえで再整備を検討することは、将来世代の負担軽減につながるものでありますことから、延命化の方針を決定したところであります。新たな環境エネルギーセンターの整備にも基本構想環境影響評価などに10年以上の相当の期間を要します。新たな施設が稼働するまでの間も、東部環境エネルギーセンターが安定的に稼働するためには延命化は必要でありまして、整合性は取れていると考えています。

-森尾議員

 ごみの減量化に取り組み、東部環境エネルギーセンターのリニューアルにおいては規模の縮小に取り組むと、こう打ち出したんです、8年前。次にこの東部環境エネルギーセンターの延命化方針を打ち出したんです。そして今度は、東部環境エネルギーセンターを廃止して、西部1か所に新しい施設建設を打ち出しました。市長。議会での議論も行われてきませんでした。もちろん、市民への内容の説明も合意もありません。重要な施設である環境エネルギーセンターの再整備について、一体今後どう取り組んでいかれるのか伺います。

-村山市長

 先般、廃棄物処理技術に関する有識者のご意見をいただきながら、将来のごみ量に応じた処理体制や処理方式等について本市が検討した再整備の方向性をお示しさせていただきました。今後は新たな施設の建設候補地周辺地域のみなさまへ丁寧に説明するとともに、新たな施設の整備方針や熱利用のあり方、整備スケジュールなどを盛り込んだ基本構想を策定することとしております。議会への報告のほか、学識経験者や町会・婦人会・関係団体等の代表者で構成される金沢市廃棄物総合対策審議会における議論、またパブリックコメントの実施など、広くご意見をお聞きしながら、環境エネルギーセンターの再整備に取り組んでいきたいと考えています。

-森尾議員

 質問の第3に、浅野町公民館・児童館の移転整備について伺います。

 地元では、この移転整備事業をめぐって苦悩と不安が拭い去れません。当初計画段階では地元が用意した負担額は9300万円でした。ところが、建設段階を迎えるとその額は1.8倍に跳ね上がり、1億6700万円準備しなければならなくなりました。公費負担額が75%から80%となったにも関わらず、物価高騰、資材費の値上がりによる建設事業費が跳ね上がったためです。そのため、建物の規模を当初から約7割にまで縮小せざるを得ませんでした。それでも地元が準備しなければならない額は、9600万円にのぼり、300万円を追加して準備しなければなりません。市長。「地元からの要望」ということで済まされるのですか。見解を伺います。

-村山市長

 昨年の秋、ご地元からの建設要望をお受けいたしました。その後、地元建設期成同盟会の方々と協議検討を重ねた結果、地元負担の見込み額を含めた建設概要に同意をいただきまして、今補正予算の計上に至ったものであります。建築資材の高騰など、昨今の社会経済情勢を受けまして、地元関係者が不安を抱かれることも理解はしております。これから実施設計を進めることとなりますけれども、引き続き丁寧な協議を続けながら、事業を進めていきたいと考えています。

-森尾議員

 イラン戦争に起因する物価高騰、資材費用の値上がりなどによる建設事業費が増額しました。これは、金沢市が全額を負担し、責任を果たすべきじゃないでしょうか。市長の見解を伺います。

-村山市長

 現時点での資材価格等を元に積算した概算額に基づいて、地元の同意をいただき、今補正予算に実施設計費を計上した次第であります。

-森尾議員

 浅野町公民館も浅野町児童館も金沢市立の施設なんです。したがって、その移転整備について金沢市が責任を持って進める事業です。地元は苦悩し不安がつきません。建設事業費がさらに引きあがった場合どうなるのか。地元が準備する金額が300万円の追加にとどまらないのではないか、そうなったらどうするのか。さらに建物の規模を縮小しなければならなくなるのかなど、深刻な事態に直面しています。市長。「地域が一定の負担をしてでも公民館を建ててほしいということから始まった金沢方式によるもの」との説明で市の責任を免れることはできません。少なくとも、物価高騰、資材費用の値上がりなどによる建設事業費の増額は、金沢市が全額を負担し、責任を果たすべきではないかと考えますが、市長の見解を伺います。

-村山市長

 建設事業費が未確定の現段階で、今後の物価高騰等による増額分を想定するということは難しいですが、本事業を進めていくにあたっては建築資材等の物価高騰など、社会経済の変化について注視していく必要があるというように思っております。引き続き、地域の方々と協議を行っていきたいと思います。

-森尾議員

 社会教育法第21条は「公民館は市町村が設置する」と明記されています。この法律に基づいて行政を進めていく責任が市長にあると思います。振り返ってみると、金沢市は公設公営で新たに8ヵ所の公民館建設を打ち出し、野町公民館だけを建設しただけでこの方針を中止しました。これに代わって、地区公民館の建設に当たって公費負担を導入しました。最初は約5割でしたが、毎年公費負担を増額し、9年後には75%まで改善しました。ところが、その後48年間増額が行われてきませんでした。仮に、同じテンポで増額が進めたならば、すでに20年前には公費負担100%が実現されていたはずです。社会教育法に基づき公費負担100%実現を早期に行い、行政としての責任を果たされる決断が必要だと考えます。市長の見解を伺います。

-村山市長

 本市の地区公民館は、多少の地元負担を伴っても校下ごとに公民館がほしいという地域住民の強い要望を受けて設置してまいりました。地域主導、ボランティア、地域による一定の負担といった、金沢の地域コミュニティの特徴と一体となって、地域の自主性や連帯意識の醸成に大きな役割を果たしてきた公民館の設置運営方式、これを本市のまちづくりの文化として継承していくことも行政の責任であると考えております。

-森尾議員

 令和7年11月、市長に提出された「金沢方式あり方懇話会・報告書」の中で、地元負担軽減について次のように述べています。「約40年以上前から大きな変化がない」と指摘し、「過去20年と比較し多額の地元負担が発生する見込みであることから、地元負担を軽減することが必要である」と、こう述べています。市長、昨年公費負担を80%にしました。これをもって金沢市の責任は果たされたという見解ですか。公費負担100%、地元負担ゼロに向けて、その方針を示してこそ、先の指摘を実施したことになるのではありませんか。市長の見解を伺います。

-村山市長

 今ほど申し上げたとおり、地元が費用の一部を負担してでも各地区に設置を望む地域住民の要望を受けて地区公民館を設置した、このことによって現在金沢市では、61の地区公民館が身近なコミュニティ活動の拠点として運営をされております。一方で、地域コミュニティを取り巻く環境の変化を踏まえて、昨年度47年ぶりに施設整備や運営にかかる地元負担の見直しを行ったというところであります。今後もさらなる社会環境の変化等に対応するため、地域の声をお聞きしながら、持続可能なコミュニティを支える基盤の強化に向けて、議論検討を続けていきたいと考えています。

-森尾議員

 物価高騰など社会的な状況が大きな負担を強いることになっています。この事実と現状をしっかり見据えたうえで、市長、これから新たな負担を地元には負わせないように、市として万全の対策をとっていくと約束できませんか。伺います。

-村山市長

 中東情勢に伴う物価高騰について、これは市の方の責務であるということにはならないというように思っています。ただ社会経済情勢を踏まえて対応を考えていくということは、必要なことというように理解しております。補助基準額あるいはその見直しといったところは、鋭意進めていかなければならないというように思っております。

-森尾議員

 沖縄辺野古沖での小型船転覆事故をめぐる文部科学省の見解と平和教育について伺います。今回の事故によって、研修旅行中の高校生と船長がなくなり、高校生たちがけがをされるという重大事故となりました。ご遺族をはじめ関係者の皆様に心から哀悼の意を表し質問いたします。

 今回の事故を受け、去る5月22日、文部科学省は研修旅行の学習内容が教育基本法第14条2項に反するとして学校側を指導しました。教育基本法が禁じているのは、特定政党を支持、または反対するための政治教育や政治的活動であり、極めて限定されるものです。学校で政治教育を行ってはならないというものではありません。この点での教育委員会の見解を伺います。

-野口教育長

 沖縄県辺野古沖での事案に対して、今回国として初めて教育基本法第14条第2項違反との見解を示したことにつきましては、教育行政に携わる者としてこれを真摯に受け止めたいと思っております。なぜ真摯に受け止めたいということに至ったのかということを自分なりに整理してみましたけれども、私事で恐縮ですが、私はこの3月末で教育という仕事に携わって50年という節目を迎えました。この間でありますけれども、教育基本法違反というこうしたものに接したことはなく、今回の事案を教訓にして、同じ悲劇が繰り返されることのないように、安全管理、安全確保の取り組みを徹底することの大切さや、教育基本法、学校指導要領の関係法令に則り、平和に関する学習を行うことの重要性を、教育行政に携わるものとして改めて強く認識したかたちでございます。今お触れになられました、教育基本法第14条第2項の規定につきましては、それをもって政治教育を禁止しているのではないと私も認識しております。

-森尾議員

 教育基本法は、戦前の教育が軍国主義のもとで戦争へ子どもたちを送り出していったことへの深い反省のもとで、自主的で自由闊達な主権者を育てることを目的に制度化されたものです。したがって、現在の教育基本法第1条では「平和で民主的な国家及び社会の形成者として育成する」ことを明記しています。教育長は、教育基本法に基づく教育の目的についてどのような見解か伺います。

-野口教育長

 教育基本法第1条には「教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない」と記されています。この第1条が示しております人格の完成、また平和で民主的な国家および社会の形成者として必要な資質の育成、心身ともに健康な国民の育成といった教育の目的は、私は戦後教育の原点であると考えておりまして、この考えにつきましては今も全く変わっておりません。

-森尾議員

 そこで、教育内容に対する行政の介入について伺います。歴史を紐解くと、1976年最高裁学力テスト判決では「教育内容に対する国家的介入はできるだけ抑制的であることが要請される」という判決内容が下されました。2006年5月26日、衆議院教育基本法特別委員会において、当時の小坂文部科学大臣は次のように述べています。「私は教育内容に対し国家的な介入については、政党政治ということでありますから、これは抑制的であるべきだというふうに思っております」こう答弁しています。教育基本法第16条は「教育は不当な支配に服することなく、この法律および他の法律の定めるところにより行われるべきもの」と明記しています。教育長は、教育行政にあたって、この点についてどのような見解をもっておられますか。

-野口教育長

 私は、教育の中立性や独立性を定めた教育基本法はもとより、日本国憲法や学校教育法等を遵守し、国や県ならびに市町との適切な役割分担および相互の協力のもとで、地方教育行政の組織および運営に関する法律に則り、公正かつ適正に教育行政を進めてまいりましたし、これからも進めてまいります。

-森尾議員

 そこで、金沢市の平和教育について伺います。8月6日と9日ヒロシマ・ナガサキ原爆投下の日です。8月15日終戦の日です。この日の取り組みを含め、金沢市での平和教育の取り組みについて現状を伺います。

-野口教育長

 私は毎年4月の定例校長会議におきまして、広島や長崎に原爆が投下された日や、終戦を迎えた日、東京や富山に大空襲が行われた日などの節目をきっかけとして、平和や命の尊さについて学ぶ機会を確実に設けるように求めております。各学校におきましては、教科等の学習や学校行事など教育活動全般において、国際社会の平和と発展に貢献する態度が身に付くよう、平和教育を行っております。

-森尾議員

 文部科学省の松本洋平大臣は、去る5月22日記者会見の中で、全国の学校を対象に近く校外活動の安全確保や教育活動の状況についてフォローアップ調査を実施する考えを示しました。元文部科学省事務次官の前川喜平氏は、「文部科学省が個別の学校の、個別の教育活動に直接指導するのは越権行為だ」と指摘をされています。「教育権の独立」は戦後民主教育にとって大切だと、こう述べています。先に紹介したように、文部科学省は教育内容に対し国家的な介入は抑制的であるべきだとの見解を示しています。今回の調査に対し、教育委員会はどのように対応されるか伺います。

-安宅教育委員会事務局長

 現時点では、そのような調査にかかる通知は本市の方に届いておらず、内容についても承知しておりませんが、通知が届き次第、適切に対応してまいりたいと存じます。

-森尾議員

 憲法と教育基本法が掲げる「平和主義」に基づき、教育の実践が行われるよう期待を述べて、質問を終わります。

戦争できる国づくりについて

平和都市宣言と現状についての市長の見解

-広田議員

私は、日本共産党金沢市議員団の一員として以下質問いたします。

 はじめに戦争できる国づくりについてです。アメリカとイスラエルによるイランへの軍事攻撃から3ヶ月以上が経ちました。ホルムズ海峡が事実上封鎖状態に陥るなど、世界経済と国民生活に深刻な影響を及ぼしてきました。昨日、戦闘終結に向けた「覚書」について合意されたと報道があったところですが、戦争がいかに人々の命やくらしを犠牲にするかはあきらかです。

 ところが、高市政権はアメリカに追随し「戦争できる国づくり」に突き進むような動きを加速させています。防衛費は5年間で43兆円を予定し、敵基地攻撃可能な長射程ミサイルを各地に配備、4月には閣議決定で殺傷・破壊能力を持つ武器輸出を全面解禁しました。非核三原則については「持ち込ませず」の廃棄を狙っています。5月末には国家情報会議の設置法が可決。9条をはじめとした憲法の「改正」に対しても高市首相は来年の党大会までに取りまとめる意向を示しています。

 一方で、憲法の前文には「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにすることを決意する」とあります。今、政府がしようとしていることは、再び日本が戦争の惨禍へ近づくよう陥れる行為ではないでしょうか。

 その不安や懸念から全国各地、金沢でもスタンディングやデモなどで「戦争反対」「憲法守れ」と連日のように声があがっています。「戦争できる国づくり」ではなく、日本が戦争による惨禍に見舞われることが二度とないよう、外交努力と平和憲法を守り活かすことこそが必要です。世界の恒久平和と核兵器の全面禁止・廃絶を求める平和都市宣言をかかげる金沢市の市長として見解を伺います。

-村山市長

 核兵器の廃絶と世界の恒久平和は、人類すべての願いであり、憲法で平和主義を掲げる我が国としても世界の平和に貢献していく必要があると考えています。また本市では平和都市宣言において、本市固有の歴史・文化を発信し、世界の人々と友好関係を高める中で、恒久平和に貢献していくということを宣言しており、世界の恒久平和の実現に向けて不断の努力をしていかなければならないと思っています。

公務員における予備自衛官等への任用拡大について

-広田議員

 一方で、自衛官の定員割れが続き、予備自衛官も含めて充足率が不足する中「予備自衛官等兼業特例法」が6/9の参議院で可決されました。この法律は予備自衛官を兼業する公務員が自衛隊の招集に応じる際、招集の都度の任命権者からの許可を不要とし、職務専念義務も免除するものです。憲法が規定する公務の上に予備自衛官としての任務を置き、国家に事実上自治体を従わせるものです。公務現場の混乱、公共サービス低下を招く恐れもあります。この法案は全国知事会や市町村長会とも協議せず、提出されたそうですが、市長は問題をどう認識していますか。 

-村山市長

 予備自衛官等兼業特例法は、国会での十分な議論を踏まえ、過日成立したものと認識しております。なお、予備自衛官の兼業の承認は、任命権者が行うことから、本人の意思を尊重しつつ自治体業務への支障をきたさぬよう、法律の規定に沿った適正な運用が必要と考えております。

18歳になる市民の個人情報の自衛隊への提供について

-広田議員

 さらに金沢市は、2019年から18歳になる市民の個人情報を自衛隊に電子データで提供しています。この名簿提供に基づき、毎年本人あてにダイレクトメールが送られています。今年度分は4130名ものデータがすでに提供され、7月に自衛隊石川地方協力本部からはがきなどが届く予定です。昨年度届いた複数の保護者からご連絡をいただきました。「なぜ子どもの情報が自衛隊にもれているのか」「議事録を見たら金沢市が情報提供していると知った。やめさせてほしい」「今こんな時だから送られてくるのか?不安を感じる」などです。金沢市のほうにも問い合わせがあると聞いています。

 市長、これまでも議論を重ねてきましたが、このデータ提供はあくまで協力の範囲内であって法的義務はありません。改めて行わないように求めますがいかがですか。

-村山市長

 自衛官の募集につきましては、これまでも議会で説明してきたとおり、自衛隊法や個人情報保護法等の法令に基づき、適正にデータ提供を行っているものであり、今後もその考えに変わりはありません。

-広田議員

さらに、ホームページ上で周知を行っている自治体や、そのうえで除外規定を設けているところもあります。私の調査結果では、中核市ではおよそ62%がホームページで周知、50%が除外規定を設けています。少なくとも早急に、ホームページでの周知と除外規定の創設を行うべきですがいかがですか。

-村山市長

 情報提供を希望しない方からの除外申請につきましては、制度化している市が一定数あることは承知しており、こうした状況も踏まえて検討していきたいと考えています。

未来共創計画と今補正予算案について

未来共創計画への市民評価について

-広田議員

 つぎに未来共創計画と今補正予算案について伺います。

 3月8日に投開票が行われた金沢市長選挙において村山市長は2期目の当選を果たされました。およそ45万人の金沢市民だれもが安心してくらせる金沢市にするため取り組んでいただきたいと思います。しかしながら、1期目の前進期についての市民評価はきびしいものです。未来共創計画の市民意識指標では、市が進めている施策の目的について「そう感じる」「ある程度感じる」と答えた方の割合が、31項目のうち2割しか2023年度比では上昇していないのです。市は「取組の効果が市民の意識や行動に十分に浸透していない」と分析していますが、市民が市の施策を評価していない結果であると真摯に受け止めるべきです。しかも、基礎自治体の基本である市民のいのちやくらし、子育て、教育にかかわる項目についてはほぼ50%を切っています。市長は市民の評価をどのように受け止めますか。

-村山市長

 未来共創計画につきましては、前進期が2年という限られた期間であるとはいえ、施策の進捗度を図る施策指標の約7割が上昇した一方で、アンケートによる市民意識指標は約2割の上昇にとどまったことから、取り組みの効果が市民の意識や行動に十分浸透していないと評価したものであります。充実期を迎え、こうした課題への対応を強化し、施策をより一層充実していかなければならないと認識を新たにしたところであります。計画に定める施策の追加・拡充を図るとともに、丁寧かつ戦略的な広報にも取り組みながら、引き続き目標の達成を目指してまいります。

中東情勢の影響や物価高騰への対応について

-広田議員

 こうした市民の評価を受け、市民のくらしの大変さや願いに答える予算編成となっているでしょうか。今回の予算は選挙前2月の義務的経費を中心とした当初予算に対し、政策的経費を肉付けする形の予算です。一般会計でおよそ46億円ですが、都心軸の開発等には7億3千万円など多くの予算をさく一方で、物価高騰や中東情勢の影響であえぐ市民や中小業者への予算は不十分です。

 中東情勢の影響に関しては、国から交付された臨時交付金およそ1億5千万円に予備費を加え2億5千万円分の支援を行う追加提案がありました。しかしその中身は従来の枠にとどまっています。私がお聴きした限り、市内各分野で影響が出始めています。断熱材やベニヤ板、バストイレ用品、防水資材、包装資材などが手に入りにくい。仕事ができず雇用への影響も出始めているとのお声もあります。医療機関では手袋やエプロン、マスクが値上がりしているという話です。

 市民のくらしの厳しさや中東情勢の影響を市長はどのように認識していますか。また、金沢市は中東情勢に関して実態調査や中小企業の相談窓口の設置を行っています。市内が今どのような状況なのかあきらかにしてください。

-村山市長

 中東情勢の緊迫化を受けまして、エネルギー価格や石油由来の原材料費等の高騰が市民生活や企業活動に及ぼす影響について、関係部署による情報収集を図るとともに、商工会議所などの関係機関からの意見聴取を通じて、地域経済の現状把握に努めてまいりました。その結果、幅広い業種で原材料の調達コストが上昇しているほか、塗料など材料によっては調達が困難となっている状況から、今後の見通しへの不安が高まっており、地域経済や市民生活に影響を及ぼしている実態が確認されましたことから、今回、中小企業の資金繰り支援や低所得世帯への給付も含んだ物価高騰対策にかかる予算をお諮りした次第であります。

-広田議員

 政府は資材不足に対して「目詰まり解消」と言うだけで、具体的な対策が乏しいのも問題です。国の補正予算は、電気・ガス料金支援だけの中身ですが、本来は中小企業を倒産させない、労働者を守るために、休業補償、光熱費や家賃など固定費への補助、税・社会保険料の支払い猶予措置などの具体化が必要です。金沢市としてもさらなる対策を求めますし、国へも対策の強化を求めて声をあげるべきですがいかがでしょうか。

-村山市長

 国の補正予算に関して、これまで国の物価高騰対策に積極的に呼応してきたところであります。今後も中東情勢や物価の推移、国の動向等を注視しつつ、地域経済の活性化と市民生活の安定に向け、時勢をとらえた効果的な対策を講じてまいります。また、先般の全国市長会におきまして、国際的な緊張緩和に向けて外交面を含めあらゆる努力を傾注することや、石油関係製品の安定供給の確保、物価高騰対策の強化を国に求める決議を採択したところであり、引き続き状況を見極めながら全国市長会等を通じて国に働き掛けてまいりたいと存じます。

有料ごみ袋の価格設定や今後の対策について

-広田議員

 次に、本市の有料ごみ袋については中東情勢の影響で製造委託料が1億4千万円の追加補正となり、当初予算で年間分1億2千万円のところ2億6千万円と跳ね上がることになります。一部で販売価格もあがるのではないかと不安の声もありますが、そもそも有料ごみ袋の値段は開始当初、市民への動機づけとして1㍑1円で設定されたものであり、市場価格よりも高い値段で販売をしてきましたし、製造単価があがった今でも同じです。こうした制度趣旨からすれば、値上げはできないはずなのです。お考えをあきらかにしてください。

-村山市長

 指定ごみ袋製造販売費につきましては、中東情勢の影響によりナフサ等の原材料費が高騰し、ごみ袋の製造費用が上昇したことから、必要な経費についての予算を追加補正したものであります。指定ごみ袋の販売価格については、市民の過度な負担とならず、ごみの減量効果が見込まれ、かつ周辺自治体とのバランスを総合的に勘案して設定したものでありまして、値上げは考えてはおりません。

-広田議員

 また、今後仮にごみ袋の製造がストップまたは店舗の在庫の偏在などで、市民が有料ごみ袋を容易に入手できない場合の対策についても伺います。

-村山市長

 多くの市民が指定ごみ袋を購入できない事態となれば、他自治体と同様に臨時的な措置を講じなければならなくなりますが、現時点におきまして本市では指定ごみ袋の製造供給体制が整っており、十分な在庫量を確保しております。ただし、指定ごみ袋の過度な買いだめが続くと、一時的に販売店の在庫が不足し、必要な方に行き渡らなくなることが懸念されるため、現在ホームページや公式LINEなどで市民に対し「必要な量を購入する」よう呼び掛けているところであります。引き続き、指定ごみ袋の安定的な供給に努めてまいりたいと存じます。

子どもの医療費助成について

-広田議員

 一方、肉付け予算の中で、子どもの医療費助成について改善が図られました。しかし対象年齢は18歳まで拡大したものの、窓口での一部自己負担についてはそのままとしています。

 市長。市長は公約で「高校生までの医療費(通院含む)を原則無償化」としていたではありませんか。公約違反ではないですか。認識を伺います。

-村山市長

 子育て支援医療助成費につきましては、まちの未来を担う次世代への投資として、安心して子育てできる環境を整えたいとの思いから、子育て世帯のさらなる負担軽減のため、公約に「高校生まで、通院を含む医療費を原則無償化する」ことを掲げました。現在、入院にかかる医療費は高校生まで無償化しており、今回通院について月1,000円の一部負担は継続しながらも、助成対象を高校生まで引き上げることで、入院通院あわせ子どもの医療費を原則無償化したものであり、公約違反という指摘は当たらないと考えています。

 私が市長に就任して以降、保育料の第2子無償化や児童クラブ利用料の支援拡充に加え、保育所・児童館等での情操教育の推進に取り組むとともに、子どもの貧困解消に向け、金沢版子ども宅食の本格実施や、ひとり親家庭等の子どもの大学受験料を助成するなど、子ども子育て施策の強化になし得る限りを尽くしてきており、教育環境の整備やスポーツ文化に親しむ機会の創出も含め、本市の子育て環境は県内でみても充実していると思っています。

-広田議員

 しかも報道では一部負担を残した理由を「適正な受診を促すため」としています。「適正な受診」とは一体なんなのでしょうか。医師が診察しなければなにもわからないのではないかと考えますがいかがです。自己負担は経済的に困窮する家庭の受診抑制になると同時に、市長が「適正な受診を」と過度に呼びかけることは、保護者にとって受診のためらいにつながります。子どもの命を守るための制度です。自己負担をなくすよう求めると同時に「適正な受診」のご発言についての真意を伺います。

-村山市長

 経済的に困窮するご家庭に対してはまず、一定の所得未満のひとり親家庭など、特に配慮が必要な世帯には無償化をすでに行っております。今回の自己負担の存続をもって経済的に困窮する家庭で受診抑制が起こるとは考えておりません。子どもは急激に体調が悪化することがありますため、重症化を防ぐためにも早期の受診が必要であります。一方で、医療費を完全に無償化すると、市販薬の購入に代えて医療機関を受診するなど、医療機関への負担が増大し、急を要する重症患者への対応が遅れる恐れがあることも想定されます。医療資源は限られておりますことから、救急医療体制も含めた円滑な医療体制を維持するためには、患者が適切に医療を利用することが不可欠であり、一定の自己負担を残すことで救急医療と地域医療の確保につなげたいと考え、「適正な受診」と発言したものであります。

-広田議員

 そして、あとどれほどの財源で窓口を完全無料にすることができるのか伺います。

-山口福祉健康局長 

 窓口での負担を無料化した際の費用につきまして、通年ベースではございますが、およそ2億8千万円と見込んでおります。

中学校の給食無償化について

-広田議員

「中学校給食の無償化」については2月議会で「2027年度の実施を念頭に検討する」と答弁がありました。今予算にはなにも計上はありませんが、実施に向けて進めているのでしょうか、伺います。

-村山市長

 学校給食費の無償化については、義務教育の観点から、かねてより国が全国一律で実施すべきことだと申し上げてきましたが、本年度の国の給食費負担軽減交付金が交付されることから、この4月から小学校の給食費を無償化したところであります。一方で、保護者の経済的負担が中学校へ進学するにつれ相対的に大きくなると認識しており、中学校給食の無償化の早期の実施が必要と考えています。実施時期につきましては、今年度無償化の対象となった小学生が中学校に進学する令和9年度がひとつの目途ではないかと捉えており、引き続き検討を進めるとともに、国に対しても中学校給食の無償化について求めていきたいと存じます。

都心軸の再整備と持続可能なまちづくりについて

都心軸の再整備について

-広田議員

次に都心軸の再整備と持続可能なまちづくりについて伺います。

 市長は、都心軸の再整備を行うにあたり「かつてのようなにぎわいと活力あふれる都心軸を目指す」としています。しかし3月に市が主催した「今、まちなかの求心力を高めるためには」というシンポジウムに私も参加しましたが、結局なんのためになにをしたいのかがよくわからず、とにかく日銀跡地の開発をにぎわいのきっかけにしたいというまとめで終わった印象です。参加者からも「まちなかは観光客で充分賑わっているではないか。市はなにがしたいのか」といったご意見も出されました。また、車社会の推進や郊外の大型店舗を進出させる規制緩和を進め、まちなかから市民をいなくさせたのは国や行政自身です。

 まずは、市民がまちなかに来なくなった要員をどう分析しているのか。そして都心軸のみに、民間の開発を呼び込むため、規制緩和や税金の優遇、たくさんの補助金などの税金投入をして進めようとしていますが、市民がまちなかに来てほしいという理由だけでは説得力はありません。市民全体の福祉向上にとってどのような効果があるとお考えかあきらかにしてください。

-村山市長

 都心軸の再整備につきましては、都心軸は都市の発展を支える背骨として、買い物や食事を楽しむ空間として賑わっておりましたが、大型商業施設の郊外進出や電子商取引の拡大とともに、コロナ禍を経験した人々の価値観や行動様式が変化する中で、かつての賑わいが薄れつつあると感じています。また都心軸は、商業・宿泊・業務・居住など、多様な都市機能が集積する本市経済の中心地でありますことから、このエリアの価値向上を通じて、まちの将来に欠かせない投資となる発展基盤を整備していくことが、都市の魅力を高め、地域の活性化や雇用の創出にもつながり、ひいては市民生活の向上に寄与するものととらえています。

都ホテル跡地について

-広田議員

 都ホテル跡地について市長は、選挙公約で「都ホテル跡地の民間再開発に石川県と連携して文化発信拠点を設置する」としました。すでに報道などで示されている計画は、地上160m級の高層ビルに高級ホテルと富裕層向けのマンション、そして公共施設が入るというものです。この公共施設が、市長の公約である「文化発信拠点」にあたるのですか。現在この計画は事前協議中とのことですが、隠さず計画をあきらかにしてください。

-村山市長

 金沢都ホテル跡地は、緊急整備地域における金沢駅周辺区域に位置し、地域整備方針の中には開発に必要な機能として、文化芸術活動や創造的な活動を生み出す交流機能の充実、質の高い文化芸術に触れる機会の充実、本物の魅力の創造発信による文化観光の推進、などを求めており、文化都市金沢にふさわしい複合ビルの開発を期待し、公約の中で文化発信拠点の設置を掲げたものであります。現在所有者である近鉄不動産に対し、双方の実務者レベルでの協議を行っている段階であり、現時点で計画をお示しすることはできませんが、地域整備方針に沿った早期の開発を求めているところであります。

-広田議員

 これまで高さ規制60mを除外することへの反対や疑問の声が市民からも寄せられてきました。金沢市では昭和43年に全国初となる景観条例を制定しこのように書かれています。「本市の個性と魅力を磨き高め、後代に継承することを目的とする」。そのうえで平成17年には都市計画法による高さ規制をかけ、収益を最大化しようとする開発から金沢市の都市環境を守ってきました。最終決定は石川県ですので山野県知事ということになりますが、歴代市長から受け継いできたルールを前市長と現市長でなし崩しにしてしまうのでしょうか。山野知事は選挙中には高さ規制の除外について疑問をお持ちのように語られていました。村山市長は選挙アンケートで尊敬する人は山出元市長だと書かれています。市民、県民をあざむくことなく県知事と連携して、これまで受け継いできたまちづくりを継承するため、守るべきものは守るよう求めますがいかがですか。

-村山市長

 どうしてもビルの高さが話題になりますが、従前から申し上げているとおり、何より大切なことは開発の中身であります。その方向性は山野知事とも共有しております。石川県が都市再生特別地区の決定権者でありますことから、これまで以上に県との情報共有を密にしながら、県と金沢の玄関口に相応しい開発となるよう、近鉄不動産との協議を加速させていきたいと存じます。

-広田議員

 わが会派は160m級の官民複合ビルの建設は中止するよう求めます。

日本銀行金沢支店跡地について

-広田議員

 日本銀行金沢支店跡地については、21世紀美術館仮移転中の暫定利用のため、およそ8億円かけて改修を現在進めています。あれだけ大騒ぎした地下金庫室に、結局一般の方は入れないなど矛盾もあきらかになっています。さらに、暫定利用後はどのように活用するのか。お考えをあきらかにしてください。市議団としては46億円で市が購入したこと自体に反対ですが、その後解体して再開発ということになればさらに莫大な予算が必要です。開発ありきの議論は行わないよう求めますがいかがですか。

-村山市長

 日本銀行金沢支店跡地については、令和5年度のあり方検討懇話会で取りまとめられた4つの機能、「魅力・品格」「回遊・交流」「多様・滞留」「文化・活動」この4つの機能を踏まえつつ、将来の本格整備に向けて様々な利活用策を実践する中で、効果検証を行いながら検討していくこととしております。私の思いとしては50年、100年といった将来にわたって市民が愛着をもち、まちなかの賑わいや交流に資する都心回帰の象徴となる場所としたいと考えています。まずは金沢21世紀美術館の仮移転先としての活用に万全を期すとともに、様々な機会を通じて市民の皆様の思いをお聞きしながら、本格整備に向けた議論を深めてまいりたいと存じます。

市街地再開発の支援について

-広田議員

 市街地再開発の支援については、今予算案で武蔵A地区市街地再開発について基本設計等に7億3千万円の支援費が計上されています。建物の概要は今の所、高さ60mの3棟で構成され、それぞれ低層に商業施設、それより上に高層マンションやホテル、その他となっています。今回は、全体総額12億円のうち、7億3千万円もの税金が投入されます。税金を投入するからにはこの施設が市民福祉の向上にどのように役立つのか、特にホテルやマンションが市民のためになるのか、今後の税金投入の計画も合わせあきらかにしてください。

-村山市長

 武蔵地区は、都市再生緊急整備地域に位置するとともに、本市の中心的な商業地であり、本市のまちづくりにとって非常に重要な場所でありますことから、老朽化に伴う今回の再開発事業により、まちなかの賑わい創出や防災機能の向上等が大いに期待されます。また商業のみならず、宿泊や居住などの発展基盤を整備していくことは、このエリアの価値向上を通じて都市の魅力を高め、地域活性化や雇用創出にもつながるものであり、市民生活の向上に寄与するものと考えています。この再開発事業にかかる今後の補助金額については、明年度以降に行う実施設計において事業費が確定した後、国の法令や補助金の算定基準に従って決定されるものであります。今後国および県と調整を行ってまいります。

-広田議員

 そして金沢市もITビジネスプラザ武蔵が存在しており権利者のひとりですが、どの部分に入るのか、あきらかにしてください。また保留床の売れ残りがあった場合に金沢市が尻ぬぐいをするということにならないのか。「その他」部分がなぜ確定しないままの支援となるのかもあわせてお答えください。

-村山市長

 ITビジネスプラザ武蔵の再入居および保留床の規模等については、明年度以降に策定される権利返還計画をふまえ、検討することとしております。今回の市街地再開発事業について、事業者からは現段階では低層階に商業施設、高層階にホテルおよびマンション、その他部分に需要に応じた施設を入居させると聞いております。都市再生緊急整備地域の整備方針に沿った賑わい創出に繋がる施設となるよう、今後事業者側と鋭意協議を進めていくこととしておりまして、国・県と調整しながら適切な支援を行っていきたいと存じます。

これまでの開発について

-広田議員

 市長のいう都心軸の再開発は、市民のための開発に見せかけながら実態は、収益の最大化のためにホテルや高層マンションの建設が主であり、まちづくりというよりも大手の不動産会社やデベロッパーなどが最も利益を得る構造となっているように見受けます。金沢市が現在活用している都市再生特別措置法およびその事業は、都市の国際競争力を強化するといって2002年に定められ、全国各地で多額の税金の減免や補助金を使って開発が進められてきました。しかし「失われた30年」と言われるように、日本は一人当たりGDPの国際順位は長期的に低下傾向にあります。都市再生緊急整備地域などを指定して特定の場所に高層建築などを建てられるようにしていますが、その実態は民間事業者を主とする無法地帯を作り出すものとなっているに過ぎません。

 金沢市でもかつて昭和57年より金沢駅前から武蔵ヶ辻にかけて市施工の再開発を行いましたが、マンション建設がほとんどで賑わいは生み出さず、リファーレやライブ1にはいまだ売却すべき市の保留床が、2024年度決算では金額で5億6,000万円分が残り、その維持管理費などで一般会計から4200万円の税金を投入しています。市は沿道の土地の高度利用によりオフィスや店舗が新たに進出したと言いますが、駅から武蔵ヶ辻にかけて空いたままの路面店が目立ちます。それらの現状と対策をどうするのかあきらかにしてください。

-高木都市整備局長

 金沢駅から武蔵ヶ辻にかけて見られる空いたままの路面店の現状と対策についてお答えをいたします。金沢駅から武蔵ヶ辻を直線でつなぐ金沢駅通り線の整備を含む金沢駅武蔵北地区市街地再開発事業の実施によりまして、来街者の歩行環境が改善されますとともに、道路交通が円滑化し、低層密集住宅を解消することで、地区の防災性が向上いたしました。このことから、オフィスや商業テナントの入居が進んできたものととらえております。市施工の再開発ビルにある市所有床につきまして、現在ライブ1では全15区画のうち2階の1区画が、またリファーレでは全4区画のうち2階の1区画が空床となっているものの、いずれも1階部分は満床となっております。その他の再開発ビル等の路面店に一部空き床があることは承知しておりますが、民間の所有でありまして、管理会社等がテナント誘致を進めていると認識しております。引き続き、駅から武蔵ヶ辻沿線の賑わい創出に向け、その動向を注視していきたいと考えております。

-広田議員

 片町きららも前市長肝いりで行われた市街地再開発ですが、5000万円ずつ補助金を出して誘致したテナント2店舗は5年で移転し、現在は当初予定していた姿とは大きくかけ離れています。プレーゴに関してはゼネコンに底地が買われ、ホテルの建設が始まっています。

 市長、中心市街地の開発をして、市民のにぎわいが戻り町は活性化するという実績が見当たりません。実態はホテルやマンションばかりが増えており、現状は売れる建物でないと採算が取れない、現在の社会情勢と資本の論理によるものであって、まちづくりとはほど遠い状況ではないですか。これまでの都心軸の開発の振り返りと、都心軸のホテルやマンション建設の推移についてあきらかにしてください。

-高木都市整備局長

 これまでの都心軸の開発の振り返りと、都心軸のホテルやマンション建設の推移についてお尋ねがございました。本市は昭和44年に都市再開発法が施行されてから、土地の高度利用の促進や都市計画道路の新設等の公共施設整備を合わせて行う市街地再開発事業などの手法を用いて、都心軸の基盤整備や魅力向上を図ってきております。その成果として、本市が支援する市街地再開発事業によって、この50年間でホテルでは約800室、居住としては約500室の受け皿を作り出しておりまして、賑わいの創出や定住人口の増加に一定の貢献をしてきたと考えております。

資材高騰の影響やこれまでの取り組みについて

-広田議員

 そして市長、現在、資材高騰などによって東京や名古屋など大都市の一等地でも開発が進まない現状をご存じだと思います。開発の規模が大きいほど工期が長くなり建設の見通しが立たず計画の見直しや中断が起こっています。

 先日のNHKの番組では、片町海側の市街地再開発についても物価高騰や、工事が多く業者の取り合いの中で苦悩する権利者の姿が放送されていました。開発の危機とも言える状況についてご認識を伺います。

-村山市長

 片町四番組海側地区市街地再開発事業につきましては、権利者で構成する準備組合が資金計画を作成し、適時事業収支の検証を行っておりますが、昨今の急激な社会情勢の変化によって、資材や人件費の高騰など、予測不可能なことが重なり、組合において事業の遂行に一部支障が生じていることは承知をしております。建設業界は、技術者の高齢化や担い手不足などの課題を抱え、工事の受注を控える傾向にあるなど、厳しい状況下ではありますが、本市としてはこれまでと同様に組合や権利者の意向に寄り添いながら、助言や支援を続けてまいりたいと存じます。

-広田議員

 一方で、今回の予算案で都心軸も含め非木造建築の耐震化などの補助が大幅に拡充されました。建物の老朽化や耐震化について、もっと早い対応が必要だったのではないですか?なぜこれまで建物所有者に対し地道な改修や建て替えなどを促すことができなかったのか、見解を伺います。

-高木都市整備局長

 本市の都心軸におきましては、旧耐震基準の建築物が半数以上を占めており、防災性向上の観点から老朽建築物の建て替えや耐震化が大きな課題であると捉えております。このことから、昨年度の都市再生緊急整備地域の指定を機に、建て替えについてはこれまで活用してきた国の補助制度に加え、国の要件を満たさない建築物に対する市独自の支援制度を創設したところでございます。また耐震化につきましては、過去の大規模地震や法改正の機会をとらえて、補助制度を拡充し、建物所有者への周知に取り組んできましたが、昨年度開催した耐震改修促進計画の策定委員会での議論を踏まえ、都心軸を含む緊急輸送道路沿道における建築物の耐震化を促進するために、耐震改修工事等に対する支援の拡充に必要な予算を今議会にお諮りしているところでございます。

-広田議員

 市長、開発すればなんとかなるという開発幻想で市民を惑わすまちづくりは終わりにして、市民とともに持続可能なまちづくりを進めるべきです。

-村山市長

 都心軸の再興を含めた都市の発展基盤の整備は、まちの拠点性を高め、活力と賑わいをもたらす本市の将来にとって欠かせない投資であります。引き続き財源の確保に工夫を凝らしながら、計画的に推進してまいります。

市民の命とくらし守る公共事業について

-広田議員

 今必要なのは、金沢市内全体の大災害に備える整備であり、市民のくらしに身近なインフラ、公共施設の再生です。小中学校もすでに耐用年数を超えている、もしくは近づいている学校も多くありますが具体的な整備計画はありません。市営住宅は深刻で、老朽化対策を検討すべき35年以上経過した棟数は67%にのぼります。また、県内市町のうち、法定耐用年数が40年を超えた水道管の比率は金沢市が最も高くおよそ48%に上るとされ、市民からも心配のお声が寄せられています。また、冬期の除雪や消融雪は抜本的な拡充が必要です。大型開発よりも、こうした市民の身近な暮らしに直結し地元中小業者のみなさんも活躍できる事業こそ持続可能なまちづくりに資すると考えますがいかがでしょうか。そして、市民のくらしに必要な施策にこそ予算をまわすべきです。

-村山市長

 もちろん、市民の暮らしに身近な小中学校や市営住宅の再整備をはじめ、上下水道等の公共インフラの老朽化対策などは市民生活の安定と安全・安心の確保に必要不可欠な事業であります。私としては先の当初予算と今補正予算の双方を通じて、将来への確かな布石を打つことに心がけながら、市民に身近なサービスの充実や中小企業の振興を含め、あらゆる面に意を用いたところであります。引き続きまちの発展と市民福祉の向上に最善を尽くしてまいります。

市民のくらしに必要な施策について

保育・学童保育施策について

-広田議員

保育、学童保育施策についてです。

 未来共創計画の市民評価では「子どもを産み育てやすい環境が整っている」と感じる市民の割合は45.3%であり、前回より下がっています。

 先に述べた子どもの医療費完全無料化はもちろんのこと、保育料の第1子からの無料化や放課後児童クラブ、いわゆる学童保育の育成支援事業の拡充など課題になってきました。今予算には上程されませんでした。どのようなお考えかあきらかにしてください。

-村山市長

 子育て支援につきまして、昨年度から3歳未満児の第2子保育料の無償化を実施するとともに、放課後児童クラブについては人材確保のため、放課後児童支援員の処遇改善を実施いたしましたほか、施設の安定運営を図るため、物価高騰対策として事業費単価の増額を行いました。繰り返しになりますが、このほか情操教育の推進、金沢版子ども宅食の本格実施、ひとり親家庭等の子どもの大学受験料の助成など、子ども子育て施策の強化になし得る限りを尽くしてきております。教育環境の整備やスポーツ文化に親しむ機会の創出も含めると、本市の子育て環境は県内でみても充実していると思っております。引き続きこれらの施策を推進していくことで、子どもを生み育てやすい環境づくりに努めてまいります。

補聴器の購入助成について

-広田議員

 また、加齢性難聴に対する補聴器の購入助成制度については3月現在、全国で620の自治体が制度化しており、白山市ではいよいよ来年度から実施予定です。市長は検討するとしてきましたが、今予算には盛り込まれませんでした。その理由と今後の計画を伺います。

-村山市長

 加齢性難聴を対象とした補聴器購入補助制度につきましては、全国市長会を通じて国に対して制度の創設を要望しているところであります。一方で、中核市におきまして徐々に補助制度を設ける自治体が増えてきていると承知しておりまして、補助制度を設ける市町への支援に向けた石川県の動向も注視しながら検討してまいりたいと存じます。

能登半島地震被災者支援について

-広田議員

能登半島地震被災者支援についてです。

 発災から2年半が経ちましたが、金沢市内でもおよそ90世帯が公営住宅、およそ930世帯がみなし仮設でくらしています。今回の石川県の予算案で復興公営住宅の家賃が3年無償であること、それに伴い公営住宅も同様に無償で、お風呂設備の導入支援にも最大50万円と書かれています。

 家賃やお風呂支援について金沢市の市営住宅についてはどのような対応をされるのか伺います。また、みなし仮設住宅に住み続ける場合は適用されるのかあきらかにしてください。

-高木都市整備局長

 能登半島地震で被災した方を対象とした公営住宅使用料の無償化、風呂設備の導入支援、およびその対象者の範囲につきましては、現在県議会においてこのことにかかる補正予算等が審議されておりまして、議決後詳細な説明があると聞いております。その内容を確認したうえで、市として適切に対応してまいります。

学生への支援について

-広田議員

 学生への支援についてです。今予算で「金沢学生まちなか回帰検討会議」なるものを設置するとのことです。学生がまちなかに来れば愛着がわいて就職・定住するという発想ですが、安易ではないですか。かつてはお城の中に大学があり、まちは学生で賑わっていたと聞きます。なぜいま学生がまちなかに来ないのか、また卒業後なぜ本市に残らないのかをどう分析しているのか現状も含め伺います。

-村山市長

 金沢は大学進学のために18歳を超えてから人口が増える全国でも数少ないまちであります。一方で、大学が郊外に立地していることに加え、学生の価値観や行動様式の変化などを要因として、まちに訪れる機会が少なくなっていると考えております。就職に合わせて多くの学生がこれによって首都圏などに転出する状況が続いていると把握をしております。若者の定着に向けては、就職先はもちろんでありますが、学生が抱く金沢への誇りや愛着の度合いや、若い世代にとっての暮らしやすさなど、仕事以外の要素も重要になると考えておりまして、これらを踏まえたうえで施策を講じる必要があると考えております。

-広田議員

 学生の現状はこの不景気・物価高騰で大変です。仕送りも減り、奨学金も借りバイトもしてなんとかくらしています。学都と標ぼうするこの金沢で学生にすべきことは、少しでも安心して学べる環境を整えることです。さきの市長選挙の討論会の際、金沢大学の学生が行った学生へのシールアンケートでは、群を抜いて公共交通の改善を求めるシールが多く、枠外にはみ出しているほどでした。今予算でバイト帰りの支援もありますが、あくまで商店街支援の予算です。大学に通うことにすら支障が出ている状況を改善すべきです。金沢市が学びくらしやすいと思えば自然と愛着はわくはずです。大学へ向かうバス停での乗りこぼしがある現状をどのように認識し対策を考えているのか。また定期券の補助などを支援する考えはないか伺います。

-村山市長

 金沢大学周辺のバス停におきまして、特定の時期・時間帯で満車による乗りこぼしが発生していることは承知をしておりますが、交通事業者からは深刻なバスの運転士不足であり、増便等の対応が困難であると聞いております。バスの運転士不足は喫緊かつ深刻な問題でありますため、今議会におきましてバス運転士確保に向けた支援制度の創設にかかる予算をお諮りしているところであります。なお、定期券などの支援につきましては、北陸鉄道が学生向けに通常より安価な角間地区フリー定期券を発行しておりますことから、学生の定期券購入に対する補助までは考えておりません。

金沢方式の見直しについて

-広田議員

 さいごに金沢方式についてです。市長は選挙実績の中で、金沢方式の地元負担見直しをかかげていましたが、実際それが活かされているのでしょうか。

まず、公民館運営費の地元負担の軽減については、1年経ってみて各公民館において地元負担が減ったのかどうか伺います。

-安宅教育委員会事務局長

 各地区公民館運営費の昨年度収支決算および今年度の収支予算につきましては、5月末日が締め切りで提出をされているところでございまして、現在内容を精査しているところでございます。なお、公民館運営費にかかる地元負担額につきましては、実情に応じてそれぞれの地域で決定されるものでございまして、金沢方式による負担割合の変更を受けての対応も必ずしも一様ではないというふうに思っております。

-広田議員

 さらに整備費についてはどうでしょうか。今回、浅野町公民館と児童館の移転整備実施設計費が計上されました。設計費用は金沢市が全額負担しますが、物価高騰の影響で工事費における地元負担の増加が懸念されているところです。

 2月議会では材木消防分団機械器具置き場の工事は資材高騰で工事費が跳ね上がり、着工できないという事態に陥りました。金沢市が所有する公共施設をつくるために、住民が身銭を切るだけでなく、資材高騰のリスクまで背負わなければならないのが現状です。

前段に述べた民間開発には湯水のように税金で支援を行う一方で、必要不可欠な公共施設には予算をつけない。金沢市は支援すべき優先順位を間違えています。市民のための公共施設にこそ全額責任をもって十分な予算をあてるべきです。

 中断している材木分団の機械器具置き場建設は住民の命とくらしに関わる施設です。金沢市が予算、事業の実施ともに責任をもって行うよう求めますがいかがですか?

-村山市長

 消防分団の施設整備、これを地元主体で行うことは住民自治の意識を高め、地域防災への主体的参画を促すという重要な意義を持っております。事業主体のあり方については長年培われた地域コミュニティの歴史や絆を尊重することを大前提にしつつ、地域防災力の維持発展という観点も含め、消防団や町会連合会等のご意見も伺いながら引き続き今後の研究課題とさせていただきたいと存じます。

-広田議員

 市長、市民は「まちなか」どころか金沢市自体に住みやすいかどうか考える局面にいます。市内全体をみわたし、市民のくらしの大変さに対し、誰もが住みやすい金沢になるよう施策予算の見直しを求め、私の質問を終わります。

【再質問】※2回まで可能

子ども医療費助成の自己負担を残した点について

-広田議員

 たくさんのご答弁ありがとうございます。

 市長に、子どもの医療費助成についてですけれども、今回の予算案変更で原則無償化した、公約通りだと先ほどおっしゃったと思いますが、選挙前は入院について窓口負担のない完全無償化だったんですね。それに加えて「(通院含む)原則無償化」と書けば、それは入院に合わせて通院も原則無償化、つまり窓口無償化だと、これは誰もが思ったんです。私たち対立候補でしたけれども、全候補子どもの医療費助成については完全窓口無償化だと喜んでいた面があります、市民のみなさん。それが蓋を開けてみたら「原則ってなんだったの」ということに今ようやく気付いたのですが、つまり、もう一度お聞きしますけれども、市長の公約の書きぶりは「窓口での負担なし」ということは最初から含んでいなかったと、そういうことでよろしいですか。

-村山市長

 今広田議員がおっしゃったとおり、「完全無償化」という書き方をしておりませんでした。「原則無償化」という形で、この小児医療費、高校生までの原則無償化ということをさせていただきました。思いとしては、入院の際は突然多額の出費が出てくる、これに対する負担が出てくるだろうとというように思っていた、一方で通院についてはそこまで大きな負担ではないのではないかという私の認識があった中ではありましたけれども、子育て家庭の中から、特定難病であればそれは治療費がかなり支援されるという制度がありますけれども、そこまでにいかないような治療を続けていた、たとえばホルモン治療などのご家庭について、金沢市に住んでいるから中学までで治療をやめてしまう、そのような事情を知った、そうした中で、中学までは月1,000円の負担がありました、それでは治療は続けられるけれども、高校生までは負担はできないということで、そこの部分についても通院のところ負担していただきながらも原則無償化のかたちで、治療は続けていただきたい、そのような思いを持ちました。そうした中で今回、高校生まで拡大というかたちにさせていただきました。これは中学生までのものを高校生まで拡大するという意味で、原則無償化させていただいた次第であります。

-広田議員

 報道等を見ましても、窓口負担も通院について無償になるというような書きぶりだったものもありますね。だから、誤解を招く書き方、もしくは、私は、最初は窓口も含んで完全無償化と市長は思っていたけれども、何かの力が働きできなかったのではないかというふうに感じるんです。

 先程の適正受診のお考えを述べられましたが、大変重要なお考えですので確認しますが、「医療業界の混乱を招く(医療現場の負担が増えると言いたかった)」とかですよね、これは正式に医療分野のみなさんから出されたご意見なんでしょうか。例えば金沢市医師会などからお話を伺って、そうやって政策判断をされたのかということがひとつと、県内の他の市町はすでに窓口でも無料なんですよ。適正な受診ができていないなんていう話は聞かれていませんし、何か市長の方で実態をお調べになって、そう感じたので今回政策判断されたんでしょうか。

 合わせて言っておきますけれども、2011年に山野前市長と子ども医療費助成のことでここで議論を同じように交わしたんですが、そのときはまだ、「現物給付」でもない「償還払い」だったんですね。この「現物給付」の求めに対しても、山野前市長は「安易な受診」を課題のひとつにしていたんです。だけどもその4年後、「現物給付」になったんです。そのとき「安易な受診」を払拭できたなんて話、一つも聞いていません。だから結局、前へ進めようとするときの言い訳に過ぎないのではないかと思います。しっかり根拠があるのか、2点、教えてください。

-村山市長

 追加の質問であったためにしっかりと調べられていないところもありますけれども、金沢市医師会の方から子どもの医療費助成、高校生まで無償化にしてくれというところ自体の要望がなかったと把握をしております。ありませんでした。ですので、これを完全に1,000円負担をなくしたときにどうなるかということについては把握をしておりません。一方で、「原則無償化」ということではなくて「完全無償化」になると、先程申し上げたとおりの市販薬に代えての医療機関の受診、あるいはジェネリック医薬品ではなくてその他の高価な医薬品を受ける、そのような要望も出てくる可能性もあると考えておりますし、3日間分の薬でいいのに10日間出してくれ、これも無料になります。さきほど2億8千万円というように答弁した内容についても、そこから膨れあがる可能性があります。一方で、ここの2億8千万円というものは、その他の市の事業をなくしての予算になっていきます。無償化というと非常に聞こえはいいと思いますけれども、なんでもタダになればいいということではなく、これまでの中学生までの月々最大1,000円、これを廃止するという要望も、私のところには届いておりませんので、この制度自体が悪いことだとは考えてはおりません。

-森尾議員(関連)

 市長、この医療助成についての考え方というのを一言聞いてみたいと思うのですが。金沢市に住む子どもたちが健やかに安心して暮らしてほしい、これが私は行政の長たるものの子どもさんへのメッセージだと思うんですよ。そのために、様々な制度を工夫しながらより良いものにというのが、私はこの医療助成に込められた、行政の長たるものの考え方だというふうに思うんです。したがって、県の制度が改善されたならば、これは通院も入院も原則無償化しようじゃないかと、というふうに私は市長の公約を受け止めました。ここで、少なくともこの制度についてさらなる改善をしていきたいんだというんだと、このくらいのメッセージにしてもいいんじゃないですか。

-村山市長

 子どもの健やかな成長を願う気持ちは一緒です。その中で、これから県の方から子どもの医療費助成が未就学児から小学校まで上がるということ、そちらによって県の方からはなるべく子育て支援の方にこれを利用してほしい、そのようなメッセージの通知をいただきました。この使用の仕方については様々な方策があるというように思っております。来年の4月から、令和9年度からの実施ときいておりますので、そこまでの時間をかけて、どのような子育て支援施策ができるか、充実できるか、ということを検討していければというように思っています。

私は日本共産党市議員団を代表し、議会議案第36号「日本国憲法を守り、戦争しない国づくりを求める意見書」について、提案理由をのべます。

アジア太平洋戦争の終結から80年がたちました。多くの犠牲のうえに、「二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない」という強い決意のもと制定された日本国憲法は、国民主権・基本的人権の尊重・平和主義を掲げ、戦後日本が民主的で平和な国として歩む道を示してきました。

1月16日の毎日新聞では、今年90歳を迎える福田康夫元首相が取材に対し、「この80年、これだけの経済力がありながら戦争をしなかった国は日本くらいでしょう。朝鮮戦争やベトナム戦争、イラク戦争にも参戦しなかった。これは今の憲法があったから。平和憲法の力は偉大です」と語っています。

しかし今、その「戦争をしない国」の土台が揺らぎつつあります。2月8日の総選挙後、高市首相は、憲法改正に強い意欲を示しています。選挙期間中には、憲法に自衛隊を明記する考えも明らかにしました。9日の記者会見でも、「憲法改正に向けた挑戦もすすめていく」と表明し、国民投票の実施に向けた姿勢を明確にしています。さらに、武器輸出の拡大については、自民党の安全保障調査会が、殺傷能力のある武器の輸出を原則解禁とする「武器輸出三原則の運用指針見直し」に向けた提言をまとめました。政権中枢からは、核保有論や非核三原則の見直しに関する発言も聞こえてきます。

これらの動きは、憲法の平和主義にもとづいて軍事大国とならず、戦争しない国づくりを進めてきた戦後日本の基本方針を大きく転換するものです。トランプ米政権の「力の支配」があらわになる国際情勢の中で、軍事的抑止力の強化は、軍事対軍事の悪循環をうみ、平和と安定を損なう危険性を高めます。

日本国憲法はその前文において、「日本国民は、恒久の平和を願い、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持する」と宣言し、全世界の国民の平和的生存権を確認しています。憲法第9条は、戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認を定め、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こらないようにする国民の強い決意を示しており、長く国際社会からの信頼を支える基盤となってきました。

この意見書は、国に対し、軍拡や戦争できる国ではなく、平和主義を掲げる日本国憲法を守り、戦争しない国づくりをすすめていくよう強く求めるものです。議員各位の賛同をお願いし、提案理由といたします。

わたしは、日本共産党金沢市議員団を代表し、議会議案 第34号大学入学に係る経済的負担軽減を求める意見書の提案理由説明を行います。

大学の入学金は他の先進国にはない日本独特の制度で、私立大学で平均約25万円、国立大学は約28万円と高額です。よって当然ながら、今回の意見書に盛り込んだ大学の入学金二重払いの仕組みは、先進国では日本にしかありません。

これは、第一志望の合否判明前に、先に合格した大学の納付期限がくるため担保として支払い、入学しなくても返還されないという仕組みです。全国大学生活協同組合連合会の調査では、入学しない大学に平均26万3800円を支払っているというデータもあります。

入学金調査プロジェクトの調査では、受験生の27パーセントが実際に二重払いを経験し、二重払いを避けるために受験する大学を諦めた人を含めると4割に達することが判明しました。

こうした調査や当事者の声、国会での論戦を受けて、文部科学省が2025年6月に「入学しない学生の入学金の負担を軽減するよう」通知を発出しました。

さらに文科省は2025年末、入学しない大学に納付する入学金の負担軽減策に関する全国の私立大学と短期大学へのアンケート結果を公表し、2026年度に入試を行う私立大学836校のうち25%にあたる210校が負担軽減策を行う方針だと回答。負担軽減策を行う210校のうち、26年度入試で対応するのは83校、27年度入試から対応する予定は39校、対応する方向で検討中は88校でした。

しかしながら、負担軽減を進める上での課題を複数回答で聞いた質問には、60%が「大学経営上の影響」をあげ、入学金などに頼らざるを得ない実情もあきらかとなりました。

その一方で、国の2026年度予算案では、私学への予算はほぼ横ばいです。もともと日本の高等教育予算はOECDの中でも「最低水準」という状態が長期にわたって続いています。しかも政府は、2004年の国立大学法人化後、1,600億円も運営費交付金を削減しました。私立大学への私学助成は経常費の1割以下に抑制されたままになっています。その結果、大学は物価高騰を含め教育コストの増額などから“財政難”にあえいでいます。二重払いをなくすには各大学の対応に任せるのではなく、入学金に頼らなくても経営できるよう私学助成などを増やすことが必要です。

あわせて、入学金だけではなく高額な学費の引き下げや給付型奨学金の拡充など、誰もが経済的な状況から大学進学を諦めることがないよう、大学進学に係る経済的負担軽減のための対策を講ずることが必要です。

この意見書へ多くの議員のご賛同を求め提案理由といたします。

私は、日本共産党市議員団を代表して、反対討論を行います。

わが党は、提出された議案63件のうち、議案第58号、議案第60号、議案第61号、議案第63号、議案第64号、議案第66号、議案第68号、議案第70号、議案第71号、議案第74号、議案第76号、議案第79号、議案第83号、議案第84号、議案第86号、議案第88号、議案第97号、議案第103号、議案第106号の以上19件の議案に反対であります。

その主な理由を述べます。

市民生活と営業をめぐる状況は、一段と厳しい状況を迎えています。「生活が苦しい」「節約にも限界です。暮らしていけない」など多くの家庭から物価高騰による悲痛な声が上がっています。スーパーなど小売業者で構成される日本チェーンストアー協会によると食料品の平均価格が過去3年間で約15%上昇しているとのことです。食料品だけでなく、電気・ガス・水道などの公共料金が値上がりし、物価高騰が続いています。小規模事業者は、こうした物価高騰分を商品や製品の価格に転嫁できず、消費不況で物が売れず事業継続が困難となっています。

新年度国の予算において、9兆円にも上る防衛費計上や、大企業など一部企業への様々な支援策が計上されています。まさに暮らしと平和を壊す政治そのものとなっています。

こうした中、令和7年度金沢市一般会計補正予算と令和8年度金沢市一般会計予算などが提案されました。

わが党は、市民生活と営業を守ることを最優先とする予算と内容に転換することを求めるものです。以下反対する主な理由を述べます。

第1に、新たな市民負担を増やすことに反対です。

子ども・子育て支援法に基づいて医療保険の保険料に新たに子ども・子育て支援分が増えることとなります。問題は、この法に基づいて打ち出された3兆6千億円の財源を医療保険制度に上乗せ徴収する支援金制度と社会保障制度削減によって確保することです。

金沢市の国民健康保険料では、子ども・子育て支援分として、総額1億9520万円が増額されます。加入者一人当たりでは月額248円、年額2976円が増えます。

後期高齢者保険料では、子ども・子育て支援分として、総額1億7645万円が増額され、県内の加入者一人当たりでは、月額183円、年額2196円が増えます。

また、ふれあい入浴券の利用者負担額や、卯辰山公園健康交流センター千寿閣の健康温浴施設の使用料が160円から170円に増額されます。

入浴料金の改定に伴うとのことですが、160円で維持するよう求めます。

第2に、議案第84号 介護保険条例の一部改正について反対です。

税制改正によって、所得税が減額となります。しかし、介護保険料はこれを反映せず、令和8年度は従来通りするとして今回の条例改正が提案されました。所得税の減額を反映しないこの条例改正に反対です。

第3に、巨額を投ずる大型開発事業に反対です。

金沢港湾建設事業です。大手企業のコマツが進出し、大型機械を輸出するために、大浜ふ頭を大水深岸壁に改良する事業が続いています。また、クルーズ船を金沢港に呼びこむとして無量寺岸壁などの改良事業が進められてきました。その結果、金沢港湾建設事業の全体事業費は、2006年から2036年の30年間で、622億円となり、そのうち、金沢市負担が115億円にのぼります。今回の最終補正予算に4億3140万円を前倒し、令和8年度予算では、4億9252万円と合計9億2392万円が計上されています。一部大手企業のために巨額の税金を投入することには反対です。

都市再生緊急整備地域指定された金沢駅東地域での開発事業です。

金沢駅周辺から武蔵地区、香林坊、片町地区の都心軸にそった大型の開発事業が進められようとしています。金沢駅前の旧都ホテル跡地では、160mの高さを伴う官民複合ビル建設構想が打ち出されています。この地域では市民とともに作り上げてきたまちづくりの方針によって、建物の高さを60mまでとする制限があります。しかし、こうした景観方針を覆し、市民の税金を投入する官民複合ビル建設構想が進められようとしています。さらに、武蔵地区と片町地区では、再開発によるビル建設事業が始まろうとしています。旧日本銀行の跡地利用についてです。

今回用地取得費として45億円が計上されました。21世紀美術館のリニュアルに伴い、仮の施設活用などを含め、7億7千万円が予算化され、さらに周辺用地取得をすすめるとしています。市民の理解と合意のないまま進められようとするこうした開発事業には反対です。

第4に、市民の理解と合意なしに進められている事業について反対です。

マイナンバー制度を国民に押し付け、次々に制度の拡大が進められています。マイナ保険証は、従来の保険証が廃止され、国民に押し付けられてきています。しかし、医療機関からも批判が続き、その利用は、3割程度となっています。従来の保険証の継続使用、資格確認書の継続した発行が求められます。

次に、こども誰でも通園事業です。

昨年の6月施設基準に関する条例が制定され、今回運営基準に関する条例提案と本格実施に向けた予算が計上されました。

この制度は、保護者が就労しておらず、保育所などに通っていない0歳6か月から満3歳未満の子どもを対象に、時間単位で保育所に預け、月10時間までの利用とする制度です。

保育所に預けたくても定員の空きがなく預けられない、保育士の賃金が低くて成り手がいないなど、保育行政の改善を強く求める声が上がっています。そうした現状にもかかわらず、今回の制度は様々な問題をはらんでいます。人見知りの時期である乳幼児を、時間単位で預けることは、子どもにとって大きなストレスになるだけではなく、保育現場においても事故が起こるリスクが大きいという指摘があります。同時に、保護者と事業者との直接契約になっており、公的な責任が後退することにつながらないかとの指摘もあります。したがって、保育士の処遇改善や配置基準の抜本的改善、公的保育の拡充こそ今やるべきであり、この条例および本格実施に向けた予算に反対です。

金沢駅武蔵北地区再開発事業によって、5つの再開発ビルが建設されました。ところが再開発ビルへの入居が完了せず、再開発ビルの管理運営に一般会計から予算を投入し続けています。到底市民の理解を得られるものではありません。

第5に、金沢中央卸市場再整備事業は、関係者などの理解と合意が図られることなく進められており、同意することはできません。

基本計画の中で、青果と水産を一体的総合市場として再整備するとしてきました。ところが、青果は、現在の市場がある場所から3.5キロ離れた金沢港周辺の県有地に移転新築する。水産は現在ある市場の場所で新築するという方針に変更し、水産と青果は分離され整備されることになります。

青果と水産の両方から仕入れる小売り業者からはこれでは商売がやっていけない。どうして分離することになったのか。など訴えが続いています。市場関係者あっての市場です。十分な理解と合意がないままこうした市場再整備事業を進めてはなりません。

第6に、工業用水道事業と下水道事業です。

工業用水道事業は、森本にあるテクノパーク工業用地に立地した企業に供給するものです。発足以来、給水料金で賄えず、赤字額を一般会計から補填し続けています。令和8年度予算では、3852万円にのぼります。市民の理解を得られるものなく、反対です。

下水道事業についてです。

国は下水道事業について、官民で下水道施設等の維持管理、運営等を連携して行うウォーターPPP導入を進めてきました。そして、令和9年度以降、この導入を汚水管改築事業に対する交付金の要件としました。

金沢市は、この間に下水道事業ウォーターPPP導入検討調査を行い、令和8年度予算では、事業者の選定に着手する方針です。

国が打ち出した交付金の要件となるウォーターPPPの導入は、下水道事業の民営化を段階的に進めるものであり、市民のいのちと生活に直結するインフラを利益追求の対象にすることに反対です。

第7に、職員の定数条例の改正に反対です。

57人が増員され、52人が減員される内容となっています。その減員は、学校給食調理業務の民間委託化などによる職員の削減が18人にのぼります。また、技能労務職員の定年による退職者不補充など行われ、西部環境エネルギーセンターでは、外部委託化が進められます。よって、この条例改正に反対です。

金沢スタジアムの指定管理について、指定管理者となる金沢スタジアム共同事業体に新たに地元新聞社が加わっています。公正公平の観点から同意できません。

議案第79号金沢市税賦課徴収条例及び金沢市行政手続条例の一部改正について反対です。これまで金沢市の掲示板に書面による掲示が行われていた公示送達について、インターネット上でも閲覧可能とするものです。

公示送達は、本人に通達したものとみなすための制度であり、一般公開することが目的ではありません。インターネット公開によって、氏名や公示送達の対象者であるなどの情報が安易に拡散される側面があり、プライバシー保護の観点から反対です。

議案第88号金沢市における美しい景観のまちづくりに関する条例の一部改正について反対です。金沢港周辺について、新たな景観創出区域を指定するものでものですが、伝統環境保存区域指定がされている地区の一部変更が含まれており反対です。

次に、陳情についてです。

陳情第30号『コンプライアンス指針』の制定と『コンプライアンス委員会』の設置を求める陳情は、上島張靖(うえしま はるやす)氏から提出されました。

この陳情は、1 『コンプライアンス指針』の制定と『コンプライアンス委員会』の設置を要望し、2 「原則として、文書での問い合わせには、文書で返答する。それができない場合は、理由をしっかりと説明する」このような規定をつくること。

この二つが陳情されました。公正公平で市民に納得いく行政運営を行う上で、この二つの陳情内容に賛成です。

陳情第31号「金沢方式」の廃止に向けた議論の加速を求める陳情書は、生活者目線で金沢方式を考える会の湯谷 増男氏から提出されました。

金沢方式あり方検討懇話会が設置され、審議を経て令和7年1月市長に対し、報告書が提出されました。この中で、次のように述べています。

「今後取り組むべき施策の方向性」と題して、(2)地元負担の軽減と題する項目があります。この中で、「地域による一定の負担」について大きな役割を明記すると共に、この文書の最後に「施設整備の地元負担を可能な限り軽減する方策を検討することが求められている」と記載しています。

人口減少や地域住民の意識の変化が進む中、物価高騰による資材や諸経費などの引き上げが続き、施設整備の地元負担は限界に来ています。

よって、「金沢方式」の廃止に向けた議論の加速を求めるこの陳情に賛成です。

陳情第32号民主主義の健全な発展のため、議会・委員会を傍聴する金沢市民の金沢市役所・美術館駐車場及び第二庁舎地下駐車場の利用料金の減免の措置及び期日前投票・不在者投票のために市庁舎を訪れる者が同駐車場を利用する際、投票に要する時間に応じた駐車料金の完全無料化措置を講ずることを求める陳情は、生活者目線で金沢方式を考える会の湯谷 増男氏から提出されました。

議会・委員会への傍聴や、選挙の期日前投票・不在者投票のために市庁舎を訪れる際に、駐車場の利用料金の減免の措置を求めるもので賛成です。この3つの陳情は、各常任委員会においでいずれも不採択となりました。この不採択に反対するものです。

以上で討論を終わります。

-広田議員

質問の機会を得ましたので、日本共産党市議員団の一員として以下質問いたします。

除排雪について

除排雪路線の拡充について

まずは除排雪について伺います。1月25日早朝に観測された大雪は、積雪深64㎝、6時間降雪量は過去最大の37㎝となりました。昼夜問わず除雪にあたっていただいた委託業者のみなさまをはじめ、市の関係職員に深く感謝を申し上げます。一方で、人的被害は重症・軽傷あわせて9名、いずれも除雪作業中でした。9名のうち高齢者は7名で、90代の方も3名いらっしゃったとのことです。お見舞いを申し上げると同時に、高齢化、空き家の増加で、地域での除雪は命をも脅かしかねない事態に直面していると感じざるを得ません。市民の命とくらしを守るため、本市除排雪のさらなる改善を求め数点質問いたします。

まずは、今回短時間で雪が積もったせいか、除雪される路線とそのまま雪が残っている路線がはっきりし、市民の方から「同じ町会なのに、なぜあの道は除雪されてうちの前はされないのか」という質問が寄せられました。本市が除雪する路線は予め決まっていることを除雪路線図も示しながら説明もしますが、ではなぜ、うちの前は除雪路線になっていないのかと疑問は深まります。ご存じの通り、除雪路線には1次、2次、3次路線があり、その基準も明記されています。1次路線は「幹線道路」、2次路線は「地域における主要な道路」、3次路線は「市街地道路」とあります。総合計は932.5㎞であり、市道延長およそ2200㎞のおよそ4割です。幹線道路はほぼ除雪路線ですので、残りの6割およそ1260㎞については、2次路線か3次路線になる可能性のある道路であると考えます。そこで質問ですが、どうしたら、この2次路線、3次路線に選ばれるのか、あきらかにしてください。

-木谷土木局長

現状の除雪体制では、除雪委託業者やオペレーターに限りがあります。2次路線・3次路線を大幅に増やすことは現在困難な状況でありますが、新たに除雪路線を指定する際は、町会からの要望に基づきまして委託業者を確保したうえで現地の路線状況と交通量、既存の除雪路線との調整などを総合的に検討し、毎年10月下旬に開催する市除雪対策会議で決定しております。

-広田議員

町会からの要望を受け入れているというご答弁がありました。

一方、福井市は「住宅のある市道はすべて行う」との方針で市道の85%を除雪路線としており、予算や職員体制、委託業者の体制や委託費、各種補助制度が金沢市より豊かであることはこれまでもあきらかにしてきました。一方、除雪業者数やオペレーターの数を比較すれば遜色はありません。しかも、金沢市の除雪路線には市の管理する消融雪と一部民間消融雪も含まれているため、純粋な市の機械除雪路線はおよそ3割となります。つまり職員体制や制度拡充に取り組めば金沢市でも除雪路線は拡大できるはずです。というかしなければならない。それはなぜか、道路法において市道の管理者として除雪も含めて道路を良好に保つ義務を本市は負っているからです。だからこそ財源についても、今予算は過去最大の17億の除雪費ですが、多くは地方交付税、特別交付税、補助金が充てられ、市の単費はわずかなはずです。市民の求めに対し、除雪路線の延長や除雪開始の基準、地域除雪への補助が改善されてきたことは前進だと受け止めています。しかしながら、私の除雪路線の大幅な拡大の求めに対し、市のこれまでの答弁は「除雪業者の掘り起こしやオペレーターの育成支援を進めていきたい」「GPSなどを取り入れ効率的な除雪を進めたい」と否定はしませんが、はっきり「拡大に向けて取り組む」とはおっしゃっていません。市長、除雪率、除雪路線の大幅な拡大は市民の悲願であり、私はトップの政治姿勢にかかっていると考えます。市民の苦難軽減のために「大幅な引き上げに取り組みたい」と明確にご発言いただけませんか。

-村山市長

金沢市は戦災に遭いませんでした。そして大きな地震もない。そうした中で昔からの街並みが、これは旧市街地だけではなくて各字のところの集落の中に入っても、ここは車社会を前提とした街並みがつくられてこなかった、そのような中で除雪は非常に難しい体制にあります。他都市と簡単に比べることができない、金沢市だからこその特徴だというようにも捉えております。さきほど所管局長が答弁したとおり、除雪の委託業者やオペレーターなどには限りがあります。また業者の掘り起こしや担い手の確保には努めているところではありますが、業務上では除雪路線を一気に大幅に拡大するということは非常に難しいと捉えています。一方で、昨年度からGPS機能を有する除雪管理システムを導入しまして、除雪作業の迅速化と効率化に努め、データに基づいて委託業者の担当路線を見直すなど、除雪体制の強化を図っているところであります。

-広田議員

狭隘な道路、幅員4m以下で除雪車が入れない道路は80km、数%というお答えを以前にいただいているんです。福井市だって、逆に街中が戦災に遭いましたから郊外には狭い道路があるけれども、しっかりバックアップをしている、その点から考えて、やっぱり市道の責任者として明確に答えていただきたかった。残念だと思います。

歩道除雪について

次に、歩道除雪について伺います。歩道が設置されている道路は大き目の道路が多いので、道路側の除雪はしっかり行われる場合が多いのですが、その両端の歩道は雪が積もったまま、ご高齢の方や障がいのある方、子どもたちが必死に転ばないようにしている、または車道に出て歩く姿も見かけました。金沢市は、歩道の除雪については市道を中心に、68か所およそ166キロ、総延長比では27.8%を行う計画です。歩行者通行の多いところや通学路が選ばれていますが、先日の答弁では10cm以上で除雪とのことですが実際はどのような状況なのか、そして今回はどれほど除雪が進んだのか伺います。

-木谷土木局長

歩道除雪の実施につきましては、積雪の深さが10cm以上でさらに降雪が予想されるときに、委託業者の自主判断により作業を行っております。今年1月下旬の大雪の際には、計画路線68か所のうち、66か所の除雪を実施いたしました。

-広田議員

少し現状と乖離があるのではないかと思いますけれども、あくまで業者さんの自主判断というところで、大変なみなさんからするとなかなか難しいのかなと思います。歩道も道路法にもとづく管理義務が当然あります。まずは、歩道においても計画通り100%をめざして行うべきではないか伺うとともに、今より早いタイミングで除雪に入れないのか、また通学路等、もっと除雪路線を増やすよう求めますがいかがでしょうか。

-木谷土木局長

今回、短時間でまとまった降雪によりまして、2社の除雪業者で除雪作業がひっ迫しましてオペレーター不足が生じたため、歩道除雪の2か所の路線に作業の支障が出ました。今後は大雪時のバックアップ体制を確立するなど、確実な歩道除雪に努めてまいります。タイミングについてでございますが、今年1月下旬の雪の際には、1次路線・2次路線の作業を繰り返したのちに3次路線の作業を開始しました。現状のタイミングで除雪の作業のタイミングを早くしていく、このようなことは現在除雪委託業者が不眠不休で作業しておりますオペレーターの負担の増加になることから、現状では難しいと考えております。引き続き業者の掘り起こしや担い手の確保に努めてまいります。

-広田議員

やはり他都市のように、全市歩道も含めてしっかり行うかという姿勢が問われるんだと思います。

消融雪について

次に消融雪について伺います。ご意見がとても多く寄せられていますけれども、まずは市道の消融雪についてです。各地で不具合が生じていますが、わたしは一昨年あたりから田井・田上線の水の勢いが弱く、逆にでこぼこになって苦労しているというお声を多くいただいていますが、年度予算で何か改善があるのか伺います。

-木谷土木局長

田井・田上線の消雪装置は、金浦用水を水源としておりまして、毎年水量が乏しくゴミ・砂も多く、水位の変動、取水口のゴミ詰まりにより毎年不具合が数回発生している状況です。今冬は施設の点検回数を増やすなど、維持管理に努めているところでありますが、明年度は取水口の修繕工事を実施する予定としております。今後も安定的な運転に努めてまいります。

-広田議員

しっかり水が出るように期待しています。

そして民間の消融雪について。今回ほど雪が積もると用水が埋まってしまい水が出ないとか、老朽化で水が弱いというお声が寄せられています。民間と言っても、市道であることに変わりはなく、市も除雪路線に位置付けています。市が責任を果たすべきと考えます。本市は現在、民間消融雪の調査を行っていますが、改善に向けて新年度でどのような手立てがとられるのかあきらかにしてください。

-村山市長

今年度の民間消融雪のあり方の検討ですけれども、この調査業務の中では現在施設の調査を終えて、状況の分析作業を行っているところであります。民間の消雪施設については井戸やポンプが老朽化していること、それに伴って消雪能力が低下していること、また施設管理者の高齢化と減少によって、管理体制の維持が困難な組合が増加しているということなどから、将来的な施設の維持管理に多くの課題が出てくるものと想定しております。この課題を整理をしたうえで、新年度も対策を講じていきたいと思います。

-広田議員

市民が安心してくらせる除雪、そして消融雪の確立を求め、次の質問に移ります。

金沢スタジアムについて 

屋根が落下した原因究明と対策について

次に、金沢スタジアムの屋根が落下した件についてです。私は公共施設というものは安全が第一ですし、もし予期せぬ損傷を受けた場合は原因を真摯に究明し、次に生かすべきと考えます。12月26日未明に、金沢スタジアムのバックスタンド側の屋根があめるんパーク側に落下しました。片持ち構造の屋根で、50㎝×27.5mのガルバリウム鋼板材1枚200㎏の屋根材216枚がはめられていたところ、そのうち3割の屋根材がはがれ、9枚が外側に落下し、その後の調査で9割が損傷を受けたというものです。人的被害は幸いにしてありませんでしたが、現場の写真ではあめるんパークのすぐそばに200㎏の屋根材が散乱し、もし日中だったらとぞっとしました。市長、2024年2月供用開始から2年未満です。80億円もかけた施設なのになぜ?という疑問が寄せられています。

今年1月28日の建設企業常任委員会で原因について回答がありました。「被災当時の気象に関する情報を踏まえた専門家の意見では、バックスタンド屋根に向かって設計風速32m/sを上回る突風が吹き上げたことが原因であるという見解をいただいた」「スタジアムの近隣に設置されている風速計によると最大瞬間風速32m/sを記録し、屋根の高さ23mで補正すると37.8m/sとなる」というものです。一方、金沢気象台は同日の最大瞬間風速を北北西28.4m/sと発表しており、スタジアムの設計風速32m/sを超えていません。気象台の風速計は西念の合同庁舎の屋上に設置され、その高さは48.4mでありスタジアムの高さをはるかに超えています。

そこで質問です。設計に用いる基準風速は過去の気象台のデータを積み上げつくられています。なのになぜ今回、気象台の観測値を用いず、近隣の観測値をもとに報告をしたのか。そして、その観測値はどの施設のもので、なにを目的に設置されているものかを伺います。

-高木都市整備局長

被害の原因分析にあたりましては、西念3丁目にある金沢地方気象台の風速観測値を拠り所にすることが基本と考えておりますが、防災工学や構造工学の専門家から、気象台と金沢スタジアムでは風の吹き方が一様とは限らないため、スタジアムにより近い場所の観測値を利用することが望ましいとの助言を受けまして、スタジアムから約700mの場所に設置されている北陸自動車道の風速計の観測値を利用することとしました。なおこの風速計につきましては、通行規制の判断やドライバーへの注意喚起など、北陸自動車道の利用者の安全確保を目的に設置されているものとお聞きをしております。

-広田議員

やっと風速計の場所があきらかになりました。その風速計は観測の目的も異なりますし、これまで建築の基準としてきたものではないはずです。わたしはその数値を参考値として示すならまだしも、それだけを示して原因と断定する根拠に使うべきではなかったと考えます。事実に基づき、設計や工事にも立ち戻り、さまざまな角度から客観的に原因の調査・分析をするべきですがいかがですか。

-高木都市整備局長

被害の原因につきましては、当時の気象状況や被害状況の調査結果のほか、設計の考え方や施工管理の状況などを総合的に勘案し、さらに専門家による客観的な見解を得たうえで、バックスタンド屋根に向かって設計風速を上回る突風が吹き上げたことに加え、スタンド上部の屋根に局所的に顕著な風圧の変動が生じたことが原因と思われるとの推定に至ったものでございます。

-広田議員

「思われる」「推定」という言葉も入りました。委員会での報告とはまるで違うものになったと思います。委員会も公式見解ですから、今後は正しい報告をしていただくよう求めます。

ただ疑問に思う点があります。今後も予期せぬ損壊や事故などが起きた場合、原因究明の際に気象台以外のデータなども用いるということになるのでしょうか。今回はたまたま近くに観測器がありましたが、ない場合もあります。また、集めた値が気象台より低かった場合どうするのか。情報の集め方、利用の仕方によっては恣意的にならないか、懸念が残りますが今回の件も踏まえ見解を伺います。

-高木都市整備局長

スタジアム近隣の公の施設を対象にして、風速観測値の収集に努めた結果、気象業務法に基づく設置の届出がなされ、計測器検定に合格している今回の北陸自動車道の風速計から被災当時の観測値を得ることができました。この観測値をもとに、専門家の助言を踏まえて、原因分析を行ったものでございます。

-広田議員

少なくとも、気象業務法に基づいた検定に合格しているなどの条件をクリアしているということは確認できました。

それではこれからのことですが、最終補正予算案で2億8千万円を計上し復旧と補強工事を行うとの計画です。原因は究明したとしても、結果的にはスタジアムに対しさらに市民の多額の税金がそそがれるわけです。原因究明を行うと同時に、もう二度と起こさないようにするのが市の責任です。原因を踏まえ、どのような考え方でどのような補強を行うのかあきらかにしてください。

-村山市長

専門家からですが、補強方法として屋根は設計風速に耐えられる仕様とはなっているが、局所的に大きな風圧力が生じ、屋根材同士の接合部が外れたことで被害が広がったものと推測でき、補強においては屋根の強度をできる限り上げることが重要であるとの見解をいただきました。このことから、補強工事の中では従来の屋根材の接合部に新たな強固な締め付け金具を設置することとともに、接合部同士を鋼材で連結することによってバックスタンド及びメインスタンドの屋根の面的補強を図ることとしております。これによりまして、耐風圧強度が現状の約2倍となります。

-広田議員

二度と起こらないような補強を求めます。さらに確認ですが、市民の方からも言われていますが、今回は台風でもなかったわけです。今後は台風にも耐えられるような屋根になるのか。2018年の台風21号は金沢気象台で観測史上最大の最大瞬間風速44.3m/sです。磯部周辺が今回のように気象台を超える観測値を示す可能性があるとするならば、もっと大きな数値となり得ます。台風にも耐えられるのか、見解を求めます。

-高木都市整備局長

補強工事によって屋根の耐風圧強度は現状の約2倍となりますので、単純に置き換えることは難しいのですが、専門家に確認したうえで風速換算しますと、秒速47mとなります。この風速につきましては、建築基準法において秒速30mから46mまでの範囲で地域ごとに定められている基準風速の最大値に匹敵いたします。秒速46mは、台風の多い沖縄県と同程度の国内最高値でありまして、相当の耐風圧強度を確保できるものと考えております。

-広田議員

ただ今回、西念のビルの屋上で28.4m/s、だけれども磯部の10mの高速のところで1.12倍の数値をたたき出しているわけですよね。台風のその数値が単純にかけますと本当に耐えられるのかという疑問が残ります。よって、わたしは検証を続けるべきと考えています。スタジアムの屋根付近に風速計を独自に設置し観測を行うよう提案しますがいかがでしょうか。

そして合わせて、3月1日から観客も入れて試合を行うとのことですが、それまでに復旧・補強工事はもちろん終わりません。となると、施設自体が不完全な中、観客や選手を入れるというのは危険だと考えます。安全第一で、利用再開は見送り、復旧・補強工事、検証に全力をあげるべきではないでしょうか。

-村山市長

今回、屋根の補強工事を行うことによりまして強度が高まりますので、現時点で風速計の設置については考えておりません。

またスタジアムの利用についてですけれども、昨年末被災した直後に剝離した屋根材を撤去いたしました。また飛散防止のために、残存する屋根材はロープやボルトで固定するなど、応急的な安全対策を講じたところであります。さらに、利用再開に向けまして安全対策に万全を期すために、二次被害の防止対策として、先般、残るピッチ側の先端部分の屋根材についても撤去完了いたしまして、一連の安全対策についての最終点検を終えたところであります。また、復旧工事・補強工事の期間中におきましても、利用者の安全を第一に、被害のあったバックスタンドの立ち入りは制限いたします。また試合のある週末には工事を行わないなどの措置を講じることで、利用者の安全は確保できますので、3月1日の明治安田J2・J3百年構想リーグのホームゲームの初戦に施設利用を再開するものです。

-広田議員

私は工事のさ中に観客を入れるということ自体がとても危険な行為だと思いますし、スタジアムはご存知の通り、メインスタンドもあるんですね。同じ屋根構造です。そこに観客を入れると、風向きではそこに風が吹き込むんですよ。観客や選手を守れると言えないと思います。見直しを求めて、次に移ります。

2月25日の建設企業常任委員会で詳細に説明された。

国民健康保険料について 

子ども子育て支援納付金分の加算について

続いて、新年度予算案で示された国民健康保険料についてです。子ども・子育て支援納付金分が上乗せされます。金沢市の国民健康保険加入者およそ7万人に総額2億円、1人当たり平均年間およそ3000円の加算です。18歳未満の方は免除されますが、子育て支援と言いつつも子育て世帯にも上乗せされます。たとえば給与収入600万円の45歳夫婦と18歳未満の子ども2人の世帯では年間12,437円の上乗せで年間66万2600円の保険料となります。もともと年収の1割以上の保険料がさらに重くなるわけです。他のすべての世帯で現状の重い負担が増えることはあっても減ることはありません。市長は、この実態をどう受け止めますか。

-村山市長

子ども・子育て支援金については、少子化が危機的な状況にある中で、社会全体で子どもや子育て世帯を支える仕組みとして国が導入するものであります。少子化対策のための財源として、医療保険と合わせて徴収する制度でありますので、新たに負担をお願いするということになります。一方で、これ以外の医療分等の保険料については、主としては県から示された標準保険料率が引き上げとなりましたが、市民生活への影響に配慮して、基金の取り崩しを行うことによって保険料率を据え置いて、負担軽減を図っているところでもあります。

-広田議員

子育て支援の財源がおかしいんですよ。政府は、子育て支援の財源を全世代と企業で担うとして、どの医療保険料にも上乗せして支援金を徴収するとしました。しかし元々、社会保険は逆進性が高く、保険者や市町村によって負担に差があるため、支援金を上乗せすると格差が広がると、国会でも厳しく指摘されてきました。特に国民健康保険は事業者負担がなく、市民に負担が直撃します。これまで金沢市は、全国市長会を通じ持続可能な制度にするため、つまり払える保険料で成り立つよう、国庫負担金割合の引き上げや国保財政基盤の強化を求めてきました。今回の加算はそれに矛盾しませんか。見解を伺います。

-村山市長

今回の支援金、重ねての答弁になりますけれども、子どもや子育て世帯を社会全体で支える新たな仕組みであります。実効性のある少子化対策によって地域社会を維持し、国民皆保険制度の持続可能性も高めるというものでもあります。全国市長会におきましては、国庫負担率割合の引き上げを求めることに合わせまして、子ども子育て施策の充実・強化についても強く要望しておりまして、いずれも保健制度の安定的な運営に不可欠であると考えています。

-広田議員

子育て支援は必要です。しかしそもそも、保険料は医療費に充てるためのもので、子育て支援は別の財源で行うべきものです。しかも金沢市の国保であるにも関わらず、国から求められた金額を医療費財源でもないのに集めなくてはならない。これは保険制度自体をゆるがしていませんか。保険者としての市長の見解を求めます。

-村山市長

子育て支援についてはすべてが税で賄われているわけではありません。例えば児童手当や保育、育児休業給付などには、税に加えて企業の拠出金や社会保険料も利用されています。なにより今般の制度設計につきましては、国において十分議論がなされたと捉えています。また少子化によって現役世代が減少すれば、将来的には医療保険制度が立ち行かなくなるという恐れもありますので、実効性ある少子化体制を強力に推し進めるということ、それは保険制度の持続可能性を高めるうえでも意義があると捉えております。

-広田議員

市長は肯定的なようですけれども、先程言いましたよね。年収の1割の保険料が子育て世帯なのにも関わらずさらに重くなるんです。あらゆる面で矛盾しています。しかもこの子ども支援分の上乗せは新年度だけで終わりません。政府は3年間かけて国全体で6000億円、8000億円、1兆円と段階的に引き上げる予定です。金沢市の国保1人当たり平均で単純計算してみても、新年度が3000円なら、2027年度は4000円、2028年度は5000円ですよ。とんでもないと思います。国へやめるよう求めていきたいと思います。お願いします。

-村山市長

議員が求めるのは自由だと思います。ただ私としては、少子化については我が国が直面する最大の危機であります。若年人口が急激に減少する2030年代に入るまでが、重要な分岐点であります。本市としても国と同じく強い危機感をもって様々な少子化対策に取り組んでいるところであります。国において十分な議論がなされたものでありますし、国に対して制度廃止を本市から求めることは考えておりません。

-広田議員

おかしいんですよ。さきの選挙では各党が社会保険料を下げますと訴えたんですね。しかし現状は、保険料から医療費以外の財源を搾り取ろうとする、もはや隠れた増税です。保険制度も市民生活も破綻しますよ。国へ中止を求めていただくよう強く求め、次に移ります。

金沢方式について

材木消防分団の機械器具置き場について

最後に、材木消防分団機械器具置き場についてです。金沢方式の問題点が各地域であらわれています。材木消防分団では機械器具置き場について、今年度当初に市からの補助が予算化されました。しかし、この最終補正予算で全額の4552万円の補助が減額されました。つまりいったん振り出しに戻ったのです。この予算を審議する今年度当初議会の連合審査会では、私から「材木分団区域の地域住民から市が行うよう求める陳情が出ている」と示したのにもかかわらず、「地域の総意」は得ていると市長も消防局長も言い逃れ、金沢市は進めてきました。ところが、この12月末になって地元の建設委員会から今年度は工事はできず、設計から見すことが各町会長に報告されたのです。理由は資材等の高騰で工事費が2倍になるというものです。今年度の市と地元の負担割合の見直しがあったとしても、市の補助も世帯ごとの負担も足りないというものです。市長、金沢市の事業ならば、資材の高騰などがあっても補正予算で増額することができます。しかし、金沢方式による補助制度であるがゆえ、一からやり直しという事態に陥っています。市長はどのように受け止め、どうされるおつもりか伺います。

-村山市長

材木消防分団の機械器具置き場につきまして、地元負担の軽減措置を講じたうえで今年度中の整備に向けて地元と協議を進めてきたところありますが、結果として整備が遅れることになったということについては非常に残念に思っております。市としてはこれからも整備が進むように真摯に協議をさせていただきまして、できる限り支援をしていきたいと考えております。

-広田議員

支援をしたいというお言葉もありましたけれども、残念に思うだけでは不十分です。市長、消防組織は消防分団も含め、設置・管理・運営は市長の責任なんです。市の施設であり、財産なんです。なぜ住民同士がこんなに大変な思いをしなくてはならないのか。ある町会長からは、町会の中でやっと議論がまとまったのに、こんなことになったらもう住民にどう説明していいかわからない、とお声が寄せられています。建設委員会の関係者からも市の責任で施工されればこんなことにはならないというお声が上がっています。住民同士で行うのには限界があります。地元負担なく金沢市の事業として行うよう求めますがいかがですか。

-村山市長

昨年の4月から金沢方式の地元負担率を見直しをさせていただきました。負担率の見直しがなければ、さらにこの資材高騰の中で様々な地域での事業が進まなかったというように思っております。そうした中で、やはり金沢方式で行っていこうということ、これは消防団の施設整備を地元主体で行うということで、住民自治の意識を高め、地域防災への主体的な参画を促すという重要な意義を持っておりまして、こうした中での今年度の地元負担の割合の引き下げ、さらには長寿命化経費については全額市の負担といった形で支援制度を見直したところであります。事業主体のあり方については、地域コミュニティの維持・発展という観点も含めて、消防団や町会連合会等のご意見を伺いながら、引き続き今後の研究課題とさせていただきたいと思います。

-広田議員

市長は金沢方式について今議会の初日にも「地域の連帯を高める」とおっしゃっいました。しかしこの現状を見て、もうそんなふうには思わないはずです。むしろ分断を招いています。見解を伺います。

-村山市長

この金沢方式については、金沢市内各地で同じような形でこの制度に合意をいただいているというように思っております。そうした中で今回、材木分団の機械器具置き場についてまとまらなかったということは非常に残念に思っておりますけれども、引き続きこの分団の機械器具置き場の整備が進むように真摯に協議をさせていただきたいと存じます。

-広田議員

市長、消防団に関わる事業は市民の命とくらしを守る立派な公共事業なはずなんですよ。その予算が取り下げられ、一方で日銀跡地に50億円以上の予算が提案されるんです、同じタイミングで。市民に必要な事業をはばむのが金沢方式ですか。おかしいんじゃないでしょうか。今真摯にとおっしゃっていただいたなら、せめて説明会などのおりには市も同席すべきと考えますがいかがですか。

-村山市長

地域の方で合意をいただいたうえで進めるというような方式であります。そしてこの金沢方式での地域の消防分団の施設と、そして日本銀行金沢支店跡地の整備ということ、この取得については全く議論の違う話だというようにとらえております。

-広田議員

公共事業のことを、今日も金額を含めてあれこれお示しになっているので、大事な公共事業ですから、まずは市民の命と暮らしを守る、もう設計工事の話までしていた大事な公共事業が進まないことについてどう思うのかと、改めて聞きたいと思います。そして説明会、参加してください。消防局長も含めて。お願いします。

-村山市長

各消防分団の皆さま方には日頃から市民の生命・財産を守る、そのために訓練に精進していただいていることに感謝を申し上げたいというように思っております。公共事業として進まなければならないところ、これはぜひ進めていきたいと思いますし、今般も他の地区においてもこうした形で児童館等建設が進まなかったという課題が出てきております。そうした中で研究課題とさせていただきたいというような答弁をさせていただきました。今後とも消防分団の皆さま方のご努力に感謝をしながら、そして今回どのようなことができるか、できる限りの支援をしていきたいと考えております。

-油消防局長

地元が抱える問題等々につきましては、消防団を通じましていろいろお伺い、それぞれ地域の特徴としてお伺いしているところであります。様々な懸案が地域ごとでございます。ご相談等がありましたら消防局にまたご相談いただいて、一緒に考えながら打開点を見つけていきたいというふうに考えております。

-広田議員

市民のみなさんからもう説明会の中で、市はなんで来ないのかというお声があがっているんですね。もう答えきれない部分が建設委員会には出てきているから、なので、ぜひご出席をという話をしています。ご相談があればご出席もかないますよね。お願いします。

-油消防局長

まずは建設委員会の中で専属で専門的に地域で調整をなさっている方々から様々な懸案がございますので、そういった場合には建設委員会の方から我々の方にまずはお声がけいただいて、一緒に打開点を見つけていきたいというふうに思います。

-広田議員

建設委員会だけが負担するんじゃないんですよ。もちろん多くの実務的な負担を担って本当に大変なみなさんだと思いますけれども、町会長はじめ住民負担、町会長はその負担について説明をしている中で、やっぱり市が来ないと説明がつかないということに陥っているんです。ぜひ説明会への出席を求めます。もう一度お願いします。

-油消防局長

まずは地元の合意形成がなされたということで申請がなされるという流れになってございますので、まずは地元で調整にあたられている建設委員会等々の方々からまずはその懸案事項等につきましてご相談いただければ善処したいというふうに考えております。

-山下議員

 発言の機会を得ましたので、日本共産党市議員団の一員として質問いたします。

 最初の質問は、市立病院の移転整備についてです。地域のみなさんから寄せられた声をもとにうかがいます。新病院整備に向けた用地取得費が補正予算案に計上されました。国有地である平和町公園、約9,300平方メートルを取得するというものです。市立病院が別の地域に移転にならなくてよかったと、地元の方やバスを利用して通院されている方々からは、安堵の声が寄せられています。一方で、取得予定の平和町公園の敷地は、現在の敷地よりも狭くなります。市長はこれまで、周辺用地の取得も検討すると答弁されてきましたが、具体的な進捗や方向性が示されていません。地域では、今後の生活環境にどのような影響が出るのかと、不安の声もあります。現時点での、周辺用地取得の検討状況について明らかにしてください。

-村山市長

 現状として、県道側に隣接するところの用地についてでありますけれども、病院利用者の利便性や、あるいは緊急車両の動線の確保などの立地環境の向上が図られるというように考えておりまして、地権者に売却について打診をしているところであります。現時点でまだ合意に至っていない状況でありますけれども、基本設計の進捗を見据えながら協議を継続していきたいと考えております。

-山下議員

 地域の関心事は他にもあります。新病院移転後の現有地についてです。現病院には、比較的新しい建物も残っています。一部を活用するのか、すべてを解体するのか、解体する場合は跡地をどう活用するのか。いずれにしても、現有地は市民の大切な財産であることに変わりはありません。まちづくり全体に関わる重要課題として、新病院移転後の現有地について、どのような活用の方針を持っているのか、明らかにしてください。

-村山市長

 市立病院の移転整備につきましては、これから基本設計の段階となっていきます。まずはこの新病院の概要を固めて、実施設計・建設工事へとしっかりと進めていかなければならないと思っておりまして、現病院の敷地の活用、こちらについてはこれらの新病院の移転整備の状況の進捗に合わせて検討していきたいと考えております。

-山下議員

 ぜひ、現有地の活用方針の決定にあたっては、市民の幅広い意見を丁寧に聞きながら進めていただきたいというふうに思います。

 移転整備にあたっては、やはり地元住民への丁寧な説明は欠かせないというふうに思います。平和町公園は緑も木陰も多く、遊具やバスケットコートもあり、季節ごとにお花見や夏まつり、運動会、レクレーション活動などに、子どもから高齢者まで多くの市民が利用してきた公園です。災害時の一次避難場所になっていることからも、地域にとっては重要な場所です。地域住民からは、「いつから公園が使えなくなるのか」、「いつ新病院が完成するのか」といった移転スケジュールの関心とともに、「公園が別の場所で確保できるのか」「防災拠点はどうなるのか」といった声が寄せられています。そこで、新病院開設までの具体的なスケジュールと、公園や防災機能の代替措置について明らかにしてください。

-村山市長

 新しい病院の整備のスケジュールにつきましては、基本設計を令和8年度末、そして実施設計については令和9年度末までに策定して、そのあと3年間の工事期間を見込んでおります。詳細については設計の段階で確定させていただきたいと存じます。公園の代替機能につきましては、今後の検討となりますけれども、避難所について、この代替については地下駐車場の設計の中で、シェルター的な防災機能について考えていきたいと思います。

-山下議員

 来年度の基本設計の完了をひとつの区切りとして、整備スケジュールや公園、そして防災機能の代替え計画などについては、やはり住民説明会や懇談の機会を設けるべきだと考えますが、見解をうかがいます。

-村山市長

 地域の皆さま方に対しての説明ですけれども、地質調査の段階から整備に関する事前説明会を丁寧に行いたいと思っております。また、新病院の概要などにつきましては、基本設計がまとまった段階で広く市民に公表することを考えておりまして、あわせて地域の皆さま方にもお知らせしていきたいと考えています。

-山下議員

 市立病院は、市民のいのちと健康を守る重要な施設です。移転整備にあたっては、市民に対して情報を積極的に開示して、地域住民と丁寧な対話を重ねることが不可欠だと考えます。十分な説明と合意形成のもとで進めるよう求めます。

 次に、配食サービス事業についておたずねします。

 在宅で生活をする高齢者、とりわけ独居や高齢者のみの世帯では、加齢に伴う身体機能の低下や買い物の困難、社会的つながりの希薄化などが重なり、栄養不足や孤立のリスクが高まります。こうした中で配食サービス事業は、栄養バランスの取れた食事を届けるだけでなく、安否確認や見守りといった重要な役割を担い、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けるための欠かせない事業となっています。金沢市の配食サービス事業は1994年に始まり、当初2つの事業所でしたが、現在では17事業所が高齢者の在宅生活を支えています。利用者数は年々増加しており、2023年度は845人、2024年度は948人、2025年度は1月末時点で1049人と、近年は毎年約100人ずつ利用者が増えているという状況です。こうした利用者増加の背景には、様々な社会的要因があると考えられますが、金沢市はどのように捉えているのか、お聞かせください。

-山口福祉健康局長

 超高齢化社会の進展であったり核家族化などの世帯構成の変化に伴いまして、高齢者の単身世帯であったり夫婦のみの世帯が増加してきております。こうした状況を背景に、配食サービスの利用者の増加につながっているのではないかというふうに認識をしております。

-山下議員

 近年、食材費や光熱費、燃料費、人件費など、あらゆるものが上昇しており、配食サービス事業者の経営に大きな影響を及ぼしています。特に小規模事業者は厳しい状況に置かれています。いくつかの事業者からお話を伺ったところ、5年前には1食当たり200円台だった食材単価が、今年は370円~450円と2倍近くまで上がっているとのことでした。「お米の高騰が大きく影響している」、「事業継続が困難になりつつある」、「現在の委託料では厳しい」といった声をうかがっています。事業者の経営がひっ迫すれば、提供数の縮小や撤退につながりかねず、結果として、高齢者が安心して在宅生活を送るための基盤が揺らぐことになります。金沢市として、配食サービス事業者の経営実態をどのように把握しているのか。また、物価高騰が事業運営に与えている影響についてどのように認識しているのか、お聞かせください。

-山口福祉健康局長

 一部の事業者からは、物価高騰に伴う食材費の上昇であったり昨今の深刻な人手不足に伴う人件費の高騰、こういったことが経営を圧迫しているとの声を聞いております。明年度の予算では、安否確認に要する市の委託料単価の方を増額することといたしております。

-山下議員

 2026年度当初予算案では、見守りに要する人件費の高騰をふまえ、委託料を1食あたり200円から220円へ引き上げるという方針が示されています。引き上げ自体は大変歓迎できますが、食材費の高騰が続く中、現行の委託料の考え方では事業者を支えきることはできません。他自治体では、より踏み込んだ支援が行われています。例えば中核市の高槻市は、委託料を1食あたり400円に設定し、さらに物価高騰対策として補助も行っています。石川県内の市町と比較しても、金沢市の委託料は依然として低い水準です。物価高騰が長期化するなかで、食材費高騰分を明確に位置づけた支援策への見直しが必要だと考えます。安否確認に加え、栄養改善の観点も含め、委託料の考え方を見直し、食材費高騰分をしっかり支援していくことを求めますが、見解をうかがいます。

-山口福祉健康局長

 本市の配食サービス事業ですけれども、安否確認に要する人件費等の経費を市が委託料として負担いたしまして、配食する食事に係る経費を利用者の方にご負担をいただいております。利用者に負担していただく額は利用者の経済状況等を鑑みて上限額を定めております。安否確認に要する委託料単価ですけれども、繰り返しになりますけれども明年度の予算で200円から220円に増額することとしております。なお、物価高騰が続いておりますことから、適正な利用者負担と配食サービス事業者への支援につきましては引き続き研究してまいります。

-山下議員

 事業者が本当にこの物価高騰で大変厳しい経営に陥っているということをぜひ認識していただいて、現場の実態を把握し、事業継続ができる支援をぜひお願いしたいと思います。

 次に、こども誰でも通園制度についてお聞きします。国の子ども・子育て支援法に基づく新たな給付として、2026年4月から全国で「こども誰でも通園制度」が本格実施されます。どの子にも健やかな育ちを保障し、保護者の負担を軽減して、社会全体で子育てをしていくという制度の理念そのものは重要だと認識しています。しかし一方で、その中身が、保育現場の実態を踏まえたものになっているのか、子どもや保護者、現場の職員の安心安全が十分に保障されたものになっているのか、そういう点については大きな懸念があります。現場からは新たな制度でより負担が増える、一時保育を充実させることで対応できるのではないかという声もあります。こども誰でも通園制度は抜本的な見直しが必要だという立場で、数点おたずねします。

 金沢市は、本格実施を前に今年度モデル事業を実施しています。モデル事業における実施状況をうかがいます。

-安宅こども未来局長

 昨年7月末からこのモデル事業を実施しておりまして、実際に8月から利用が始まっております。8月から利用が始まりまして、本年1月末時点での利用実績は21施設、児童の方は82名でございました。

-山下議員

 今回のモデル事業でも、どのような家庭が利用できていて、またできていないのかということを見ていく必要があるというふうに思います。こども誰でも通園制度は、利用者が施設と直接契約する仕組みであり、従来の保育制度に比べて行政の関与が希薄になるということが指摘されています。本来支援を必要としている、孤立している家庭や子育てに不安を抱えている家庭、経済的・社会的に困難を抱えている家庭が利用できているのかということが非常に重要かと思います。この制度が、支援の必要な家庭が、実際に利用しやすいものとなっているのか、伺います。

-安宅こども未来局長

 乳幼児健診の場で気になる家庭の保護者への制度紹介や、母子健康手帳アプリ母子モなどによる情報提供を通じて、制度の周知を図っているところでございます。今後も様々な機会をとらえて、制度の周知に努めていきたいと思っています。

-山下議員

 この2月議会に上程された条例には、利用開始前の面談について「オンラインでも実施できる」とされています。しかし現場からは、乳幼児の発達状況や生活リズム、保護者の様子、家庭環境などを丁寧に把握するためには、対面での確認が重要だという声があがっています。特に、孤立や不安を抱える家庭ほど、オンラインでは困りごとが表面化しにくいという指摘もあります。子どもの安全確保や適切な支援を行うためには、面談は原則として対面でおこなうということを条例上、明確に位置づける必要があると考えますが、見解をうかがいます。

-安宅こども未来局長

 条例に規定しておりますオンライン面談についてですが、感染対策が必要な場合などの例外規定でありまして、モデル事業において施設からは直接会って面談することが望ましいとの声も聞いております。また国においては改定作業を進めております「こども誰でも通園制度の実施に関する手引き」の中で、事前面談は原則対面で実施する方向で検討をしております。本市におきましてもその結果を踏まえまして適切に対応していきたいと思っております。

-山下議員

 今回設置する条例についても、それは明確にぜひ示していただきたいというふうに思います。

 本格実施では40施設が登録予定というふうに伺っています。安全で安心できる保育を保障するためには、本格実施後も丁寧な検証が必要だと考えます。子どもが安心して過ごせているのか、保育の質が保たれているのか、通常保育への影響はないのか、支援が必要な家庭に届いているのかなど、これらを検証するためには、保護者や現場の声を継続的に聞いていく必要があります。保護者や現場の声を反映する検証の場を設けるべきと考えますが、見解をうかがいます。

-安宅こども未来局長

 保護者の意見を大切にする必要はあるかなというふうに思っております。利用者アンケートを行うとともに現場の声を聞き、より良い事業にしていくために、今後とも実施施設との情報交換会を実施したいというふうに考えております。

-山下議員

 子育て支援の充実を図るということであれば、この一時的・限定的な支援にとどまるのではなく、通常保育そのものの拡充や、保育士のさらなる処遇改善、配置基準の見直しなど、保育の基盤そのものを強化することが不可欠だと考えます。国にならえの制度ではなく、市民に最も身近な基礎自治体だからこそできる保育制度の構築を求めたいと思います。

 次に、不登校施策についてうかがいます。学びの多様化学校については、昨年11月に基本構想の答申が示され、12月議会では、校舎となる旧馬場小学校の改修に向けた実施設計費が計上されました。現在、早期開設に向けた準備が本格化していると認識しています。不登校の子どもたちにとって、安心できる学びの場、喜びある学びの場が整えられることはたいへん重要であり、子どもの権利保障の観点からも大きな意義をもつものと考えます。そこで、2026年度当初予算案に示された、学校指導課に設置予定の「学びの多様化学校開設準備室」は、どのような体制で、どのような役割を担うのか、うかがいます。

-野口教育長

 学びの多様化学校、いわゆる不登校特例校になります。この学校につきましては、不登校児童生徒の実態に配慮した特別の教育課程を編成して、教育を実施する必要があると認められる場合に学校教育法施行規則第56条に基づいて、文部科学大臣が指定するものでありますけれども、この学校を今回金沢市に開校しようということで今準備を進めています。準備室におきましては、子どもひとりひとりを理解し、主体的な学びを促す力、またひとりひとりのペースに合わせて多様な学びを実践できる力など、多様な背景を持つ生徒に対してきめ細やかに支援できる柔軟な指導力を持つ教員を配置したいと考えております。また、文部科学省が派遣する豊富な知識を持った学びの多様化学校マイスター、いろんな力が必要なんだなって改めて思ったんですが、不登校児童生徒への支援や関係法令等に関する豊富な知識を有し、教育活動や支援に携わった実績のあるもの、学びの多様化学校の設置準備および設置に携わった経験がある、もしくは長年の学びの多様化学校の運営や教育活動に携わった経験や実績のあるもの、文部科学省等と連携して全国における学びの多様化学校設置のための意識啓発や広報活動に協力できるものの中から文部科学省が委嘱をすると、こんなふうになっております。こうした力を持っていらっしゃいます学びの多様化学校のマイスターを積極的に活用したいと考えております。また、これから設置することになりますが、専門家等による検討会におきまして、子どもが安心して過ごせる学習環境の創出や金沢独自の教育課程の構築などについて検討してまいりたいと考えております。

-山下議員

 そうした専門家の力も借りて、施設やカリキュラムを整えていったということにあっても、実際通う子どもたちや保護者の思いが反映されなければ、「通いたい」と思える学校にはならないと思います。どんな環境なら安心できるのか、どんな関わり方を望んでいるのか、当事者の声を丁寧に受け止めることが、学校づくりの出発点だと考えます。開設準備室は、児童生徒や保護者の意見をどのように反映できるのか伺います。

-野口教育長

 不登校の児童生徒やその保護者のご意見を昨年の2月に「不登校児童生徒及びその保護者等のアンケート調査」ということで実施をさせていただいております。この結果を今後進めていく教育課程の編成とか施設整備、人材の確保などに活かしていくことにいたしております。児童生徒や保護者のご意見を把握することは、学びの多様化学校の理念を具現化するうえで大変重要であるとらえておりまして、今後準備室が中心となって、この意見を元にしながら開校に向けて準備を進めてまいります。

-山下議員

 今後、開校準備や教育内容、支援体制も含めて、また細かくは制服や校則、給食はどうするかなど、そういうことも決定が行われていくかというふうに思います。その際には当事者を置き去りにせずに、アンケートや個別のヒアリング、ワークショップなどを行って、児童生徒や保護者、教職員が学校づくりに参画できるような仕組みをぜひお願いしたいというふうに思います。

 学びの多様化学校は、もちろん開校して終わりではありません。子どもたちの状況や社会の変化に応じて、柔軟に改善していくことが重要かと思います。開校後も、児童生徒や保護者の声を聞き、学校運営の改善につなげていくことが重要だと考えますが、その点に柔軟に対応できるのか見解をうかがいます。

-野口教育長

 今ほど山下議員がお触れになりましたけれども、私も開校後についてはやはり柔軟にきちんと意見をお伺いしながら進めていくことが大事だと思っています。学びの多様化学校におきましては、そこで学ぶ不登校児童生徒の意思を十分に尊重しつつ、個々の状況に応じた支援を行うことの重要性や、不登校児童生徒に対する多様で適切な教育機会の確保の観点から、開校後におきましても教育課程、環境、講師等を固定することなく不断の見直しを図っていきたいと考えております。

-山下議員

 基本構想の答申の最後に、委員のみなさんが学びの多様化学校に期待することとしてメッセージを寄せられています。「安心して学べる環境づくり」や「多様な学びを広げてほしい」といった声が寄せられていました。学びの多様化学校に対して、現在の学校の在り方を問い直すきっかけになるようにといった期待も読み取られたというように思います。市内すべての学校が子どもにとって安心して学び過ごせる場となるよう、私たちも力を合わせていきたいと思います。

 次は、小学校低学年の不登校支援についてです。全国的に不登校児童生徒数は増加傾向にあり、とりわけ小学校低学年での増加が顕著であると指摘されています。 金沢市が2025年2月におこなった「不登校児童生徒及びその保護者のアンケート調査」でも、「いつごろから学校を休む日が多くなったか」の問いに、小学生では「小4年」が約24%、「小1年」が約22%、「小2年」 が約18%となっていました。子どもたちにとって学校という場が「安心して学べる場所」ではなくなっているのではないかという声も聞かれます。小学校低学年において、学校に行きづらい子どもが増えている現状を、どのように捉えているのかお聞かせください。

-野口教育長

 ここ数年の本市における小学校の児童の不登校の傾向みたいなものについて、少し分析を自分なりにしているわけですけれども、その中でやはり多くなったなと思うのはコロナ禍のときでありました。そのコロナ禍をきっかけとして、不登校の児童数が増えてきておりますし、特に低学年が顕著になっているのかなと思っています。今の小学校の低学年の段階で登校が困難になる要因につきましては、新たな小学校という環境への戸惑い、それから学習への苦手意識、そしてもう一つあるなと思っているのは母子分離、ちょっとなかなか聞きなれない言葉ですが、子どもとお母さんが離れること、このことに対するこども側の不安、これがあると考えています。低学年は義務教育の基礎的内容とか、学び方そのものを学ぶ大事な段階でありますので、社会生活を行う上で最低限の基礎を学ぶという点で非常に重要なことでありますから、この時期に多様な他者と十分に学ぶ機会を得ることができないという状況は憂慮すべき問題であると私は捉えております。そこで、これではいけないと思いますので、これまで本市におきましては令和6年度から全ての小中学校で学習者用端末を用いて、心の健康観察を毎日実施しております。言語が特にまだまだ難しいという低学年におきましても、直観的な操作により、その日の心の状態を表現できるため、学校からは日々の児童の心や体調の状況・変化を早期に発見し、早期支援につなげることができたという報告も受けております。またコロナ禍の影響によりまして、生活リズムの乱れとか、対人間関係構築への未熟さも見られますことから、担任が学級の全ての児童を一人で抱え込むのではなく、複数の教職員でひとりひとりの児童を見ていく組織的な体制作りも大事だと思っておりまして、今後も心の小さなSOSを見逃さず、チーム学校として支援するよう指導・助言してまいりたいと思っております。

-山下議員

 本来、低学年は学校に慣れながら、学びの土台を築いていく時期だというふうに思います。今教育長がおっしゃったようにいろいろな要因があるとは思いますけれども、やっぱり子どもたちが安心して学校生活を送るためには、ひとりひとりへの丁寧な支援というのが欠かせないと思います。小学校の環境につながっていくための取り組みというのをどのように進めているのか、お聞かせください。

-野口教育長

 各学校におきましては、入学前の子どもたちが校内見学、それから授業体験などを通して学校生活への期待感、ワクワク感を醸成できるように取り組んでいます。また、小学校入学後になりますが、特に生活科という教科がありますけれども、この生活科を中心として幼稚園や保育所などの遊びや生活を通して得た学びと育ちを基礎として、友達や学校で接する身近な人などとの関わりのほか、また地域の自然と触れ合う体験などを通して、主体的に新しい学校生活がスタートできるように取り組んでおります。

-山下議員

 低学年児童の不登校や学校の行きしぶりは、中高生とは違った家庭の負担というものがあります。子ども一人を長時間自宅で過ごさせるということも難しく、保護者その多くは母親が、仕事を減らす、あるいは離職せざるを得ないケースがあり、その結果、収入が減少し、家計が不安定になる実態があります。私の身近でもそういう実態をお聞きしています。特に収入が減少した家庭にとっては、「子どもに合った学びの場を選びたいが、経済的に難しい」という状況があります。学校以外の学びの場としてフリースクールを利用したいと考えても、その費用が壁となって利用を断念せざるを得ないという家庭が少なくありません。経済的支援を求める声は、ほんとうにこれまでも多くあります。他の議員さんもこの場で質問されているかと思います。何度も求めていますが、改めて、こうしたフリースクールを選択できるような経済的な支援を求めますが、見解をうかがいます。

-野口教育長

 本市におきましては、フリースクールへの活動に対する理解を促進するために、令和4年度から不登校民間支援団体等連絡会に参加をしておりますフリースクールが行う体験機会の創出、どんなことがありますかというと、そのフリースクールにおきまして、ものづくり、それから野外活動の親子体験会の開催、不登校当事者から不登校についての理解を深める講演会の開催、フリースクールの紹介リーフレットの作成、こんなことをやっておりますが、こうしたものの活動に対して支援を行ってきております。現時点でフリースクールへ通所する家庭への支援は行っておりませんが、今後は他の自治体の事例についてさらに研究を深めてまいりたいと考えております。

-山下議員

 私は、不登校施策というのは学びの保障だけに収まらないというふうに思います。「安心して通える学校かどうか」、「子育てしながら安心して働けるまちかどうか」ということが問われる課題だというふうに思います。家庭の努力とか自己責任の問題で片付けられない、やっぱりそれを支える社会にするかどうかが問われるというふうに思いますので、またしっかり引き続き議論し、取り組んでいきたいと思います。

 次に、メタバースを活用したオンライン支援についてです。今年1月から、メタバースを活用した新たな不登校支援がはじまりました。12月議会の答弁で、市内には学校内外の相談機関につながっておらず、教職員からの継続的な相談・指導等も受けていない児童生徒が60人いることが明らかになりました。子どもたちの孤立を防ぎ、学びや社会とのつながりを取り戻すための支援が必要だと考えます。しかし支援があっても、子どもや保護者が知らなければ利用につながりません。また申請の負担が大きければ、支援が必要な家庭ほど利用しづらくなります。そこで、このオンライン支援について、どのように周知を行うのか、利用にあたってどのような手続きが必要なのか、明らかにしてください。

-野口教育長

 先月末に開設をいたしましたメタバースを活用したオンライン教育支援センター、そだちLinkについて、先般校長会議を開催した折にその内容や通室方法などを丁寧に説明させていただきました。合わせて、各学校の支援が必要な保護者の方々にもそだちLinkの周知をお願いをさせていただきました。利用にあたりましては、保護者との面接相談を行い、活動内容や申し込み方法についてご説明を申し上げ、保護者や児童・生徒本人がメタバース内容を見学・体験したうえで活動を開始していただいております。もうすでに申し込み等もありますし、体験をしている子もおります。ただ、学校の方からこの内容について周知するだけでは私は足りないというふうに思っております。まずはこの4月から本格運用ということになりますので、そこに向かってオンライン上で周知を進めていきたいと考えております。ひとりでも多くの不登校の児童生徒や保護者に情報が届けられるように、しっかり取り組んでまいりたいと思います。

-山下議員

 ぜひ多くの家庭に周知をしていただきたいと思います。

メタバースを利用するには一定の通信環境が必要です。また、デジタルに不慣れな子どもや保護者も少なくありません。通信環境の整備が難しい家庭に対する支援や、操作に不慣れな子どもや保護者へのサポート体制は、どのように整えているのか伺います。

-野口教育長

 オンライン支援にあたりましては学習者用端末を活用することといたしておりまして、インターネット環境が整っていないご家庭に対しましてはSIMカード入りのルーターを無料で貸し出しをいたしております。また端末の操作に慣れていない子どもや保護者に対しましては、児童生徒の見学・体験時にひとりひとりの実態に応じて対面やメタバース内でのやり取りを通しながら、基本操作等について丁寧に説明をいたしております。なお、このサポートにつきましては、状況に応じてやはり改善をしていく必要があろうかと思っております。利用している児童生徒の声や意見を聞き、保護者の方の面接相談から児童生徒の変化等を伺い、児童生徒ひとりひとりの実態に応じた効果的なオンライン相談・支援に取り組むなど、常により良いサポートを目指していきたいと考えていきます。加えて在籍校の校長先生や担任の先生等の学校からの意見も積極的に取り入れて改善を進めていきたいと思っております。

-山下議員

 オンライン支援は、学校や社会とつながりが持てず、家庭で多くの時間を過ごしている子どもたちにとって、つながりをもつ有効な選択肢のひとつだと思います。ただ、身体的、心理的フォローが十分に行き届かないのではないかといった課題も指摘されています。こうした課題があるなかで、子どもたちが孤立することなく、必要に応じて対面での支援につながれる体制が求められます。個々の必要に応じて、どのような対面支援につながれるようになっているのか、うかがいます。

-野口教育長

 オンラインを活用した不登校支援にあたりましては、担当する心理士や指導主事がアバターを通じた交流や個別の相談等で児童生徒の変化を観察いたしております。また、保護者との面接相談を継続しながら、児童生徒ひとりひとりがアバターを介し安全安心なメタバースでコミュニケーションや様々な体験を重ねる中で、児童生徒ひとりひとりの状況や興味関心を見とり、そしてその中で、教育支援センターそだちで開催しているリアルな体験に繋げていきたいと思っています。今、そだちの方では、不登校児童生徒たちの強味・得意に着目して、個々の才能や能力を引き出していけるように、例えば北陸新幹線の運転士等の体験、それから3Dやロボット操作等の最先端のデジタル体験、パティシエ体験、ドローン操作の体験、乗馬体験などを開催しておりますが、こうしたところに興味関心のあるところに繋げていきたいと思っております。

-山下議員

 子どもが安心して自分のペースで歩んでいけるように、支援のあり方を一層丁寧に整えていただくようにお願いします。

 最後の質問です。2月議会初日、市長は施政方針の冒頭で、市立小学校に勤務する教員が逮捕された事案にふれ、「市政に対する信用を失墜させたことを、市長として重く受け止めており、議員各位並びに市民の皆様にお詫び申し上げます」と述べられました。さらに、「一日も早い市政の信頼回復に努めてまいります」との表明もありました。教育にたずさわる教員が、今回のような事案で逮捕されたことは、被害にあわれた未成年者への深刻な人権侵害であると同時に、金沢市の教育行政に対する市民の信頼を大きく損なう重大な問題です。教育長はこの事案をどのように受けとめているのか、お伺いします。

-野口教育長

 今回の事案につきましては、真面目に教育活動に取り組んでおられる先生方がこれまで懸命に築き上げてきた教育への信頼を失う、言語道断の許しがたい行為であり、教員としてという前に、一社会人としてあるまじき行為であり、極めて遺憾に思っております。教育長として、今回の事案を重く受け止めており、改めて被害に遭われた方とそのご家族、当該小学校の児童ならびに保護者、地域の方々、そして議員各位、市民の皆様に心からお詫びを申し上げたいと思います。大変に申し訳ございませんでした。

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