福島第1原子力発電所の汚染水流出問題の解決を求める意見書 広田議員の提案理由説明 2013.9.24

2013年9月議会

議会議案第5号 福島第1原子力発電所の汚染水流出問題の解決を求める意見書

提案理由説明

 

 日本共産党金沢市議会議員  広田 美代

私は日本共産党を代表して、議会議案第5号福島第1原子力発電所の汚染水流出問題の解決を求める意見書の提案理由説明を行います。

先週の19日、安倍首相が東京電力福島第1原発を視察し、放射性物質で汚染された水は港湾内の0・3平方キロメートルに「ブロックされている」と再び発言し、国内外から批判を浴びています。

 安倍首相がいう0・3平方キロメートルの水域とは、港湾の内側です。遮水壁や海中にもシルトフェンスを張っていますが汚染水の出入りを防ぐものではなく、港湾の出口そのものは開いているので、汚染水の出入りは自由ですし、港湾内の海水は潮の満ち干で入れ替わります。決して「ブロック」されているわけではありません

また、放射性物質で汚染された水は、原発の建屋内にもトンネルなどにも大量にたまっており、そこへ毎日大量の地下水が流れ込んで増え続け港湾外からも海に漏れ出します。汚染水を貯蔵しているタンクからも汚染水漏れが相次いで発覚しています。タンクから漏れた汚染水の一部も、海に流れ出ていたことも明らかになっています。汚染水もれは深刻な事態です。

 原発事故からすでに2年半、完全に原子炉を廃止するまでこれから何年かかるかもわからない状態で、長期にわたって海洋に流出する汚染水は文字通り世界の海を汚します。

 人類にとって生命の源と呼ばれる海洋の汚染は、重大な犯罪行為というしかありません。

 いま安倍政権に求められるのは、「ブロックされている」とか「コントロールされている」とごまかすのではなく、「放射能で海を汚さない」ことを基本原則に、汚染水はじめ事故対策を抜本的に改めることです。

日本共産党は、原発への態度や将来のエネルギー政策の違いをこえて、汚染水問題の抜本的解決を最優先にすえ、政府やすべての政党はもちろん、科学者、技術者、産業界の英知と総力を結集することが緊急かつ最重要の課題だと考え、その立場から、危機打開の緊急提言を行いました。(1)に「放射能で海を汚さない」ことを、基本原則として確立する(2)に放射能汚染水の現状を徹底的に調査・公表し、「収束宣言」を撤回するとともに、非常事態という認識の共有をはかる(3)に再稼働と原発輸出のための活動をただちに停止し、放射能汚染水問題の解決のために、もてる人的・物的資源を集中する(4)に東京電力を「破たん処理」し、「コスト優先・安全なおざり」を抜本的にただすことを提案しています。

安倍首相のIOCでの発言で汚染水対策は国際公約になりました。首相は責任を果たすために少なくとも以上の4つを転換し、ただすべきです。

こうした立場で、この意見書への皆様の御賛同をお願いしまして、提案理由といたします。

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