認定第1号 平成27年度金沢市歳入歳出決算認定について (森尾)

認定第1号 平成27年度金沢市歳入歳出決算認定について・討論

2016年12月15日 森尾嘉昭

 

 私は、日本共産党市議員団を代表して、認定第1号 平成27年度金沢市歳入歳出決算認定について、認定できないことを表明し、その主な点について討論を行います。

 第1に、地方自治体の本来の役割である市民生活と福祉の向上とは逆行する施策が打ち出され、実行されたことです。

具体的には、介護保険料が3年ごとの改定によって、基準額の月額料金が5680円

から6280円に引き上げられました。その結果、47ある中核市の中で、高い方から4番目となりました。

国民健康保険料についてです。この保険料は、平成25年度からその算定方式が住

民税方式から旧但し書き方式へと変更され、加入世帯の4割が保険料の引き上げとなりました。その結果、従来の2倍の保険料となるなど深刻です。そのため激変緩和措置が取られたものの、一般世帯を対象とする激変緩和措置は、27年度で終了しました。国民健康保険会計は、5年連続の黒字となっています。その黒字額によって、27年度最終補正で16.5億円の基金を創設しました。さらに、国からの保険基盤安定繰入金4.3億円が新たに措置されていることから、保険料の引き下げの財源は、十分にあり、保険料の引き下げが可能です。

長寿お祝い金が削減され、医療・介護、福祉の自己負担が増やされたことも決算を

通じて指摘しなければなりません。

 長寿お祝い金は、88歳、99歳、100歳、101歳以上を対象としていたものが、88歳

と100歳だけとなり、お祝いの内容も変更され、その結果、6500万円の事業費が2345

万円に減少しました。ふれあい入浴補助金の利用負担が100円から150円に。すこ

やか検診、大腸がん検診の自己負担が100円増えました。また、在宅寝たきり高齢者

への歳末見舞金と高齢者施設入居者への夏季見舞金3000円を廃止し、事業費を720

万円削減しました。

 

 第2に、市民の負担を増やし、医療、介護、福祉の分野の事業費を削る一方で、大

型開発事業には大盤振る舞いが続いています。

金沢港湾建設事業は、大手企業であるコマツのために、金沢港の深さを10mから

13mに深くし、道路などを整備するものとして行われています。これまでに304億円が投入され、本市の負担が51億円にのぼっています。

金沢外環状道路整備事業は、大友、直江、近岡の区画整理事業とともに、大型の事

業として進められています。

片町A地区市街地再開発事業は、事業費57億円。そのうち公的補助金は、35億

4900万円と実に62%にのぼり、本市の補助金は、8億5000万円となりました。

 

 第3に、先端産業を誘致するとした呼び込み型の企業立地は、ゆきづまり、市民負

担が押し付けられる一方で、伝統産業など地域産業が衰退してきていることです。

金沢テクノパークは、先端産業を誘致するとして280億円を投じて造成されました

が、いまだ4分の1にあたる6区画8.5ヘクタールが売れ残ったままです。平成19

年度1社が立地したのを最後に、平成27年度まで8年間立地はゼロとなっています。工業用水を維持するために毎年約3000万円が一般会計から投入がされています。

投資動向調査として約250万円が毎年支出されています。もはや、この事業の再検

討が必要です。

 一方で、加賀友禅、金沢箔、金沢漆器、金沢仏壇など伝統産業は、半分から3分の

1にまで減少しています。本市の製造業、小売業もこの10年間で2割の減少となっ

ています。

 地域経済を支えてきたこうした地域産業を重視する施策への転換が求められてい

ます。

 

 第4に、この間進められてきた事業や施策について指摘しておきたいと思います。

マイナンバー制度の実施についてです。

 税金や保険料、社会保障給付の記録などを一元的に管理するとして国民一人一人

に12ケタの番号を付け、申請によって、そのカードを発行するとして事業が始まり

ました。ところが、プライバシーが守れるのか、国民に役立つどころか国が一方的に

管理するものだとして批判の声が高まり、普及は一部にとどまっています。本市は、

その導入に平成26年度と27年度の2か年で4億2000万円を投じています。問題が

多い事業となっているだけにやめるべきです。

泉小学校・泉中学校建設事業費についてです。これまで指摘してきたように、古く

なった小中学校を新しくしてほしいとの要望を逆手にとって、2つの小学校を統廃合し、小中一体校の建設へと進めてきたものです。統廃合した泉小学校と泉中学校を合わせると1,000人近くの児童・生徒数を抱えることになります。幼児期を過ぎた小学生と思春期を迎えようとする中学生を小中一体校と称して学ばせることには、各方面から疑問の声が出されているだけに、十分な理解と合意が得られていません。なお、平成27年度までの事業費は、約9億円となっており、今後建設事業費は、全体で40億円を超え、さらに、用地の取得と体育館の建設と続き、更なる事業費が増大するだけに市民と議会への公開をもとめておきたいと思います。

職員定数の削減です。

 平成27年度本市正規職員3269人、非常勤職員901人、臨時職員296人。合計4466

人となっています。非常勤職員と臨時職員とを合わせると1197人となり、職員の約

3割にのぼっています。平成21年度と27年度とを比較すると正規職員は101人減

り、非常勤職員は、367人と急増しています。各学校に配置されている公務士が削減

され、教育現場への影響が指摘されています。ごみ業務や学校給食の分野などでも民

間委託化が進んでいます。正規職員の配置を通じて、職場の働く環境を守り、向上さ

せ、市民の要望や負託にこたえることが大切だと考えるものです。

 以上で、討論を終わります。

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