2018年4月

2018年3月金沢市議会

宿泊税といわゆる民泊条例について

2018年3月29日 日本共産党金沢市議員団

1 宿泊税の導入です。

本議会に条例が提案され、日本共産党の森尾、広田、大桑市議、社民の森、山本市議と無所属の熊野市議が反対し、他の会派・市議の賛成で可決され、来年4月から実施されることとなりました。

市民の理解と合意が無く、中でも特別徴収義務者となる業界関係者にも十分理解を得られておらず、継続審議とするよう付託された総務常任委員会で提案がされましたが、否決され、委員会で採択され、本会議において採択・可決されました。

解決されていない第一の点は、目的税として課税対象や金額、さらには、使い道などの点で疑問や問題点が払しょくされていないことです。

税金は、負担する能力に応じて税金を高くする一方で、低所得者に配慮するという税金の累進課税という考え方が無視された内容であり、税金の公平性を保ち理解を得るものとなってないことです。東京、大阪では、1万円未満の宿泊料金には、税金をかけていません。また、京都市では、修学旅行生の宿泊料金には、課税しないこととしています。本市の提案では、2万円未満の宿泊料金に一律200円、2万円以上には、500円の課税となっており、修学旅行生にもその宿泊料金に課税するとしています。

本市での宿泊税導入による年間の収入は、7億2千万円です。

第二に、地元の中小業者にとって、宿泊税の導入は、死活的な問題を抱えることとなります。宿泊税の導入によって、業者間の低価格競争に拍車をかけ、宿泊税の税額を負担せざるを得なくなったり、青少年の合宿や仕事で一定期間利用されてきた方々にどのように説明するのか。他の施設へと利用が変更されないか。など悲痛な訴えがあります。

第三に、税の公平性が確保されていない点です。

本市の課税対象は、民泊も含めるとしています。ところが、この民泊は、違法民泊が広がり実態すらつかめない状態となっている上に、新たな民泊新法がこの6月から施行されることとなります。しかし、果たして違法民泊がなくなるかは不透明です。現状のままでは、この民泊まで対象とするなら、逆に宿泊税を逃れるために、違法民泊を助長しかねません。これでは、税の公平性をたもつことはできないことから、宿泊税の導入を見送ることを求めました。

 

2 金沢市住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例制定についてです。

 いわゆる民泊新法がこの6月から施行されることから、本市が条例を制定するものです。

 条例は、日本共産党の森尾、広田、大桑市議が反対し、他の議員の賛成で可決・成立しました。

 問題の第一は、市民と宿泊される方々の安全と安心を守るという点からするときわめて不十分であるということです。 

 大阪市での違法民泊での死体遺棄事件、京都市での管理者がいない簡易宿所での火災発生などを教訓に、市民と宿泊者の命と安全を守ることを基本とする条例制定が求められました。ところが、民泊新法に基づく届出制に変わったことから、旅館業法に定められた施設の要件や手続きが緩和されてしまいました。施設の安全管理の要件や管理者の常駐を義務化するなど安全・安心の確保を盛り込むことが求められています。

 第二に、民泊の制限できる区域と期間の設定です。

 他都市では、住居専用区域や、学校や児童福祉施設の周辺100m以内の区域を全ての期間、実施できないこととしており、本市の関係する業界からも要望されていることでした。ところが、本市は、国の見解からして一律に規制するのは適切でないとまで述べ、対応を拒否しました。守るべき市民の命・安全の確保を優先するのではなく、国のガイドラインを盾に市民の要望を拒む姿は、まさに、国の代弁者そのものです。市民の命・安全を確保し、生活環境を守る視点から努力することを強く求めるものです。

 なお、マンションにおける民泊問題が大きな課題です。認めるとの意思表示がない限り、事業ができないという立場で臨むことが大切と考えるものですが、住民の安全・安心を確保する立場から対応することを求めました。

2018年3月金沢市議会を終えて

2018年3月29日 日本共産党金沢市議員団

 

  1. 新年度予算を審議する金沢市議会が2018年3月2日から3月23日まで開かれました。日本共産党金沢市議員団は、森尾市議が代表質問、大桑市議が一般質問、広田市議が連合審査会で質問に立ち、予算の問題点、市民からの要望などを取り上げました。

 

2 安倍政権の5年間で、貧困と格差が一層広がる下で、編成された政府の新年度予算は、生活保護費を削減し、社会保障関係費の「自然増」分1300億円を削減しました。この6年間でみると削減された社会保障関係費は、実に1.6兆円を上回っており、各分野で給付の削減と国民負担が増加する事態となっています。他方、大企業のための減税やリニア新幹線建設など大型公共事業が続き、防衛費も過去最大の5兆円を上っています。

こうした状況で、市民生活と地域経済への影響は深刻です。それゆえ、国によってもたらされる市民生活と地域経済への悪影響を食い止め、住民の暮らしと福祉の向上に努めるという地方自治体として本来の役割を発揮することが求められています。

本市新年度予算について、問題を明らかにすると共に、市民生活と地域経済を守る課題について、論戦を行いました。

問題の第一は、税金の使い方についてです。

 駅西での外資系ホテルを誘致するとしてさまざまな利便を図り、市民の税金まで投入して周辺の整備事業(建設予定のホテルまで屋根つきの歩道を整備するとして1億2800万円を予算化)や、巨額の税金を投じて第二本庁舎の建設事業(現時点で60億円の事業費)を進める。その一方で、一人3千円の施設入居者への歳末見舞金を削減する(700万円の予算削減)というのは、地方自治体の本旨である住民の暮らしや福祉の向上に努めるということからして逆行しています。

問題の第二に、市民の理解や合意がないまま、進められようとしている点です。

  1. 家庭ごみ有料化です。この2月から実施されました。

市内のごみの量が減っているのに、今、なぜ、有料化なのか。市民は疑問に思っているとして、2月からの有料化の中止を求めました。(1月23日に8336筆の署名提出)

市長は。こうした市民の声を聞き入れず、2月から有料化を実施しました。それによって、市民に様々な影響をもたらしています。ステーション管理に今まで以上に負担を町会の皆さんなどにかけています。有料ごみ袋を買わなければならず、市民生活に新たな負担を強いることとなっています。市長は、子どもたちや孫たちのことを考え、環境への配慮のためだと述べています。ごみの有料化を未来永劫市民に負担させるのではなく、有料化せずとも、ごみを減らし、環境を守ったということこそ、本市の誇りとして未来に引き継  ぐべきだとして有料化中止を求めました。要援護者ごみ出しサポート事業の問題点を明らかにし、対象者を拡大するなど市民の要望を取り入れるよう求めました。

  1. 宿泊税と金沢市住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例制定について、反対しました。別紙参照
  2.  

 問題の第三は、国。県の言いなりの事業が進められていることです。

①金沢港建設事業は、新年度5億9768万円が計上され、3月補正予算と合わせ、約10億円にのぼっています。大浜岸壁での事業は、大手企業こまつの工場を誘致するとして336億円が投入され、本市の負担は57億円にのぼっています。今度は、クルーズ船を誘致するためだとして無量寺岸壁改良事業は、総事業費が60億円、施設整備などの事業費が80億円。合わせると約500億円と拡大され、クルース船を迎え入れる事業費がさらに、県と市で進められています。

 ②金沢外環状道路建設事業は、当初8車線の高規格道路として整備し、本市の3つの区画整理事業とセットしてさらに事業が拡大された道路建設が進められてきたもので本市が担当している大浦町から千木町の1.6キロ区間の事業費は、196億円にのぼっています。

③東京国立近代美術館工芸館の移転は、移転とスケジュールが先にありきで始められ、関係者の中でも十分な理解と合意のないまますすめられています。新たに建設される総事業費は、33億4818万円で、県が6割、本市が4割となり、委託契約が3月最終補正で決められました。今後、美術工芸品の移転費用や運営に係る点など不透明であり、市民の理解と合意は得られているものではありません。

問題の第四は、市民生活に係る料金についてです。

  1. 3年ごとに見直される介護保険料です。
  2. 本市の介護保険料の基準月額は、第4期から第5期、さらに、第6期へと引き上げが

続いてきました。その結果、48の中核市の中で、高い方から4番目となったものです。

今回、第7期6590円へと前期に比べ、310円5%引き上げられました。介護保険制度が始まった2000年には、3150円でしたから、2倍の保険料となったものです。

 介護保険制度は、給付費用の半分は、保険料で賄い、半分は、国、県、市町村の負担で運営される仕組みとなっています。したがって、高齢者が増加し、介護サービスの利用が増加すると保険料が引きあがるという根本矛盾を抱えています。

本市が保険料のランクを11段階から13段階に増やしました。その結果、新たにつくられた12段階、13段階は、6期の保険料に比べ989円、1977円増加し、第1段階の保険料は、124円の増加となりました。6期に比べ保険料が引き下がったわけでなく、保険料のランクを増やした結果、第1段階の保険料の引き上げ幅がほかに比べ軽減されたにすぎません。

  1. 新たに設置される室内運動広場の使用料金については、小学校就学前まで無料となっ

ているものの、家族で利用した場合、3時間で大人100円高校生以下50円となっています。家族に方々にも利用料金を徴収しないよう求めました。

  1. 水道料金についてです。

27年度から県水の責任水量制が7割から6割に引き下げられるなど県水受水費が軽減された結果、4億6千万円の支出削減となりました。水道事業特別会計は大幅な黒字が続いています。したがって、水道料金の引き下げを行い、市民への還元をすべきです。
 また、工業用水道事業特別会計です。先端産業を誘致するとして造成されたテクノパークに進出した企業に工業用水道を提供するとして設置され運営されているのがこの特別会計です。当初から利用する企業からの給水収益では賄えないとして、赤字は全て一般会計から補填するとして毎年3000万円が支出されてきました。

 

3 市民のみなさんと取り組み、改善・実現した内容

① 国民健康保険料の引き下げについてです。

  一般会計や基金からの繰り入れ等を行った結果、前年度に比べ総額で2億3千万円の保険料の引き下げが盛り込まれました。市民からの度重なる要望などに応えたもので、6.4億円の財源措置(一般会計からの法定外繰り入れ4.5億円と基金から1.9億円を繰り入れた)が行われ、保険料の引き下げが行われました。

② 就学援助制度における入学準備金が増額され、支給時期が8月から3月へと改善されました。この制度は、憲法が明記した義務教育は無償という考えのもとで、就学にかかる教育関係の経費の一部を支援するもので、大切な役割を担ってきました。 

今年から入学準備金が3月に支給されることとなり、小学校・中学校合わせて1119人に支給されました。入学準備金は、小学校の場合、2万470円が4万600円に。中学校では、2万3550円が4万7400円にひきあげられました。この間、新日本婦人の会金沢支部の方々など制度の改善を毎年市教育委員会に要望するなど運動が行われると共に、党市議団が議会で取り上げてきました。

なお、泉小学校・泉中学校建設は、二つの小学校を統廃合し、小中校の一体的建設へと進められてきました。その事業費は、体育館の建設事業を合わせると70億円を超えることとなります。結局学校の統廃合を進め、小中一貫校へと進めていくもので、十分な地域住民や市民的理解が得られたものではありません。また、小将町中学校を現在の中央小学校に移転、中央小学校は、子ども図書館の用地に移転、子ども図書館は、現在の付近に新築移転し、公文書館を併設するという中央地区での構想が始まろうとしています。関係者の理解と合意を得ることを強く求めています。

 

4 雪害対策について

 37年ぶりの大雪となった金沢では、一時が87cmに達しました。市民生活に大きな影響が広がる中、2月13日、わが党中央本部が設置した豪雪対策本部の事務局長であり、北陸信越比例ブロック選出の武田りょうすけ参議院議員が金沢入りし、わが党市議員団と共に市内をまわり、雪害の状況を把握し、除雪対策についての要望をお聞きしました。近江町市場、医療・介護の施設、そして、本市雪害対策本部をたずねました。寄せられた市民からの要望などをまとめ、その日に党市議員団は、災害救助法の適用を行い、抜本的な除雪対策を求めました。国会では、2月16日衆議院災害対策特別委員会が開かれ、わが党の田村貴昭議員が質問に立ちました。本市での現状を踏まえ、災害救助法を除雪に適用するよう求めました。これに対して、小此木八郎防災担当大臣は、除雪の重要性を認め、「必要な対応をとっていく」と答弁しました。また、災害救助法の申請判断は市長村長が行う事ができ、除雪・排雪費用は、国と都道府県の負担で行い、市町村が支出する必要はないことも明言いたしました。ところが、本市が石川県に対して、災害救助法の適用について、問い合わせたところ、適用は難しいとの判断を示したとのことです。こうした問題を取り上げ、今後に生かしていく上で、災害救助法の適用について、積極的な対応を求めました。

市長は、雪害対策を見直すために設置する検討会で議論していきたいと答えました。

本市の除雪計画の抜本的な見直しとして、以下の点を取り上げました。

第一に、現在の計画では、除雪対象道路は、市道の4割程度にとどまっています。その他、市道の認定に至らない道路が300㎞にのぼるとされます。除雪対象道路を拡大すること。

第二に、第1次から第5次までの除雪対象道路について、どのように除排雪作業を効率的に進めていくのか。そして、住民へのお知らせを徹底していくのか。抜本的な改善を行うこと。

第三に、除排雪を請け負う民間の業者の減少、除雪機械の台数が減少し続けており、その強化が必要です。本市の道路管理事務所では、かつて50人以上配置されていた職員が10人台まで減少していることから体制の強化が必要であること。

なお、3月16日農林水産省、環境省、総務省が「大雪による被災農林漁業者への支援対策について」明らかにしました。この中で、農業用ハウス等への対策が盛り込まれました。

 

 

5  請願について

 請願第27号は、核兵器禁止条約の日本政府の署名と批准を求める意見書の採択についての請願で、新日本婦人の会の方から提出されたもの、日本共産党の3人と森、山本、熊野市議が賛成しましたが、否決されました。

 請願第28号は、家庭ごみ有料化の中止と見直しを求める請願で、ストップごみ有料化!市民の声の方から提出されたものです。

 有料化実施に関わる予算が可決・議決されたことを受け、一事不再議をもって議決を要しないとの対応が行われました。わが党は、賛成する立場から批判しました。

 

6 意見書について

 我が党市議員団が提出した「『働き方改革』関連法案の撤回を求める意見書」は、みらい会派と共同提案となったが、他の会派の反対で否決されました。「教員定数の抜本的な増員等を求める意見書」は、わが党単独の提案となり、森、山本市議が賛成しましたが、否決されました。

 

7 党市議団の体制について

 森尾嘉昭市議 団長、議会運営委員会、市民福祉常任委員会、防災・安全対策特別委員会

 広田美代市議 総務常任委員会、広報委員会、議会活性化推進会議

 大桑初枝市議 経済環境常任委員会、連携中枢都市圏・都市交通特別委員会

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