2019年度6月議会 森尾議員一般質問 6・24

-森尾議員

私は、日本共産党市議員団の一人として、質問いたします。

最初に、「くらしに希望を」と題して、3つの点について市長に伺いたいと思います。

 まず景気の動向と対策についてですが、景気の実感について「良い」「どちらかと言えば良い」と答えた方が24.9%。一方、「悪い」「どちらかと言えば悪い」と答えた方が66.6%。時事通信社が行った6月世論調査の結果です。7割近くの方が景気の実感は「悪い」と答えています。

 市長。あなたの今議会での提案説明の中での景気動向の認識とはずいぶんとかけ離れています。改めて、本市の景気と市民生活の実態についてどのように把握されておられるのか伺います。

-山野市長

 我が国の経済は、様々な指標を拝見しておりましてもゆるやかな回復基調にあります。特にこの北陸におきましてはその傾向が強くみられるということも、様々なデータから推察されるところであります。ただその空気が蔓延、全ての国民に広がるにはタイムラグがあるのであろうということがひとつ。もうひとつは少子化・高齢化と言われておりますけれども人口減少が現実的なものとなってまいりました。将来に対する様々な不安というものがやっぱり国民の気持ちの中にあるんだというふうに思っています。目の前の様々な指標から具体的な数字が出てきたとしても、将来のことの不安を考えるとなかなか感情としてはそういう気持ちになり得ない、そんな方も多いんではないかというふうに思っています。市といたしましても、少しでも市民の皆さんにそういう実感を感じてもらえるように、国の施策に速やかに対応することによって本市経済の興隆というものに努めていきたいというふうに考えています。

-森尾議員

 安倍政権が進めてきた経済政策であるアベノミクスによって、貧困と格差が広がり、暮らしと景気に深刻な影響をもたらしています。

 去る12日、白山市にある中小型液晶パネル大手のジャパンディスプレイがこの7月から9月まで工場の稼働を停止し、国内の工場で1200人の希望退職を募るとの人員削減を発表しました。県内には、その下請け企業が53社、2421人の従業員が働いているとしています。白山工場での人員削減、操業停止に伴う下請け企業に大きな影響をもたらしています。

 本市の雇用と地場産業への影響について、どのように把握されているのか。市長に伺います。

-山野市長

 ジャパンディスプレイでは7月下旬から国内で希望退職者を募るというふうにしていますことから、現段階では離職の発生等の情報はなく、本市への影響についてお尋ねでございましたけれども今のところまだ不明、というふうに言わせていただきます。国・県などと関係機関と情報共有を図りながら、その動向を注視してまいります。今後、白山工場の操業停止に伴う希望退職者などから本市への雇用・労働に関する相談があれば、労働相談窓口で対応するとともに、昨年石川県労働局と金沢市雇用対策協定を締結いたしました。その協定に基づき、ハローワークを通じた再就職を支援してまいります。

-森尾議員

このジャパンディスプレイという会社は、2012年安倍政権が主導して中小型液晶で世界第一位の液晶パネルメーカーとしてつくられた企業です。ところが、スマートフォン向けの液晶パネルをめぐる競争と需要の低迷、アメリカと中国との貿易をめぐる激しい対応などによって、7年間の迷走の果てに、台湾と中国の企業に身売りする事態となりました。その結果、大合理化が始まったわけです。しかも誘致した石川県は、この工場進出に対して5年間で18億円を助成するとして、すでに8億円を実施しました。白山市は、10億円を助成したと伝えられています。

 地域活性化どころか、地域経済への深刻な影響をもたらした政治の責任は重大だというふうに考えます。市長、今お話がありましたが、退職を余儀なくされる労働者への支援策とその一次下請け、二次下請けの企業に対して相談と支援策が必要だと考えますが、具体的な考えをお伺いしたいと思います。

-山野市長

 先程の繰り返しになりますけれども、相談があった場合は速やかに対応をしていきたいというふうに思っていますし、石川労働局と結んだ協定もありますので、その協定に従いまして、そんなご相談があった方には不安がないような対応をできる限り県と連携しながら取り組んでまいります。

-森尾議員

 次に市民生活をめぐる問題で、10月からの消費税増税と年金問題が市民生活に大きな影響をもたらし、市民に不安を広げています。消費税増税が家計に与える影響について、実に7割弱の方が「影響が大きい」と答えています。これは、明治安田生命が行った「家計」に関するアンケート調査によるものです。この中で、消費税増税後の節約について聞いたところ、「外食を控える」「食費を減らす」「光熱費を減らす」と答え、妻の約6割が「夫のおこづかいを減らす」との回答も話題となっています。

 市長。家計への影響と暮らしへの不安を広げ、さらに景気の悪化をもたらす消費税増税に対する批判の声が増大しています。国に対して、消費税増税を中止するよう求める考えはないか伺います。

-山野市長

 国家財政、また先ほども申しました少子化・高齢化が急激に進展をしている状況を考えますと、これまで申し上げてきましたように消費税率の引き上げはある程度は避けられないのではないかというふうに考えておりまして、国に中止を求めることは考えておりません。

-森尾議員

 もうひとつ、「老後生活に年金だけでは不足する。夫婦二人で老後30年間に2000万円の蓄えが必要」との金融庁審議会報告書が大きな不安と怒りを呼んでいます。手にする年金が減り続け、暮らしていけないとの悲鳴が上がっています。今度は2000万円が必要との報告書の内容に唖然とし、市民から不安と怒りが沸騰しています。市民からは、年金が減り続け、暮らしが大変なのにこれからの老後はどうなるのか。夫婦で100歳まで人生設計するのに2000万円が必要なんてとてもムリです。と怒りと不安が広がっています。老後への不安をなくし、だれもが安心して暮らしていけるよう年金制度の充実を図るのが政治の責任だと考えます。

 市長ご自身は、「夫婦二人で老後30年間に2000万円の蓄えが必要」との金融庁審議会報告書に対して、市民のみなさんが怒りと不安の声を上げていることについて、どのように受け止めておられるのか伺います。

-山野市長

 報道等々で様々な多くの市民の皆さんの声をお聞きしているところであります。ただ一方では、繰り返しになりますけれども急激な少子化・高齢化という進展を考えますと、年金はもちろんではありますけれども、介護・医療・保険など社会保障全体というものを、私は真剣に考えていかなければならない、これは国が責任を持って持続可能な制度としていくことが大切なことなんだというふうに考えています。そういう取り組みを進め、そしてそういう取り組みを丁寧に説明することによって、国民の不安払拭に繋がっていくのではないかというふうに考えています。

-森尾議員

金融審議会の報告書を市長は読まれましたか。その中の10ページには「高齢者夫婦無職世帯の平均的な姿で見ると、毎月の赤字額は約5万円となっている」、16ページには「収入と支出の差である不足額約5万円が毎月発生する場合には、20年で約1300万円、30年で約2000万円の取り崩しが必要になる」と書かれています。

 市長。読まれていないとするなら、読んでください。要するにこの報告書は、公的年金だけでは不足し、30年で2000万円が必要ですよと、投資で資産づくりを求めたものです。100年安心の年金と言いながら、公的年金は減り続け、老後は、年金に頼るなと言うのは、あまりにもひどいではないかという声があがっています。年金制度の充実を図るのが政治の責任ではないかと思いますが、再度、市長の見解を求めたいと思います。

-山野市長

 これも再度同じ答弁になりますけれども、年金のみならず介護であったり医療であったり様々な社会保障制度を、私は国が責任を持って持続可能な制度とすることが大切だというふうに思っていますし、またそのことをもって国民に丁寧に説明をするということが、様々な不安の払拭に繋がるんだというふうに考えています。

-森尾議員

 市民の生活への不安、老後への不安、そして今の政治に対する怒りという声が広がっています。私は、市長として率直にこの声に耳を傾けるよう、改めて求めておきたいというふうに思っています。

 私ども日本共産党は、消費税増税に頼らない別の道があるということを提案しています。大企業・富裕層の不公平税制の是正などにより、7.5兆円の財源を確保し、くらし応援の施策実行を行うというものです。そして年金制度についても、「マクロ経済スライド」によって年金の削減を中止し、低い金額の年金については底上げすることを提案し、その実施を求めています。くらしに希望をつなぐことは今、政治が果たさなければならない最大の課題だと考えています。

 そこで、市民生活に関わる点として、国民健康保険料について伺いたいと思います。

 国民健康保険料が収入の1割前後となり、市民生活に大きな負担となっています。本市の保険料について、具体的に明らかにしていただきたいと思います。単身で年収100万円の場合、4人世帯で年収400万円の場合について、本市の保険料の金額を示してください。

-西川保健局長

 年収100万円の単身世帯につきましては、40歳以上64歳以下で介護分を含む世帯では年間約8万2千円であり、その他の世帯では年間約6万5千円であります。また、年収400万円の4人世帯につきましては、介護分を含む世帯では年間約50万1千円であり、その他の世帯では年間約42万3千円であります。

-森尾議員

 本市の保険料は、単身者で年収100万円の世帯では月額5千円から7千円。4人家族で年収400万円の世帯では、月額3万5千円から4万円です。保険料の負担感に歯止めをするためにも保険料の引き下げを行うことが求められています。ところが国は、市町村が国保料軽減のために独自に行ってきた公費繰り入れを除いた「標準保険料率」に合わせるよう迫っています。このことで公費繰り入れの削減・廃止が行われれば、保険料の連続、大幅引き上げが実施されることになります。

 本市では、今年度県が示している「標準保険料率」に比べ、低く保険料を算定したとのことですが、どのような財源対策を行ったのか明らかにしていただきたいと思います。

-山野市長

 保険料率ですけれども、国民健康保険の財政運営の責任主体となったら県から示された、おっしゃいましたように「標準保険料率」に準拠して決定をしているところであります。今回、金沢市ですけれども、1人当たりの医療費の増等に伴い、標準保険料率が引き上げられたところでありますけれども、市民生活への影響に配慮をし、基金から約11億3千万円の取り崩し、一般会計から約4億3千万円の特別の繰入を行い、改定幅が大きい医療保険分の均等割りと平等割を据え置くこととし、引き上げを極力抑制したところであります。

-森尾議員

 国民健康保険制度を安定して運営し、払える保険料に引き下げるためには、国の責任ある財政措置が必要だと考えます。全国知事会は、国に対して1兆円規模の財政対策を求めています。私どもは、全面的に賛成です。市長は、どのように国に対して安定した財政対策を求めていかれるのか伺うとともに、本市においては今答弁がありましたように、18億3千万円の基金残高があります。私は、ぜひともこの財源を活用するなど、本市の保険料の引き下げを実施すべきと考えますが、併せて市長の見解を伺います。

-山野市長

 被保険者の保険料負担の緩和を図り、国民健康保険制度が安定的で持続ある制度であり続けるために、国の責任ある財政措置が必要であると考えています。引き続き、医療費の増加に確実に対応できますよう、全国市長会、さらには国民健康保険中央会を通じ、国庫負担の拡充などの財政基盤の強化を国に強く働きかけてまいります。今後の国保財政ですけれども、やはり被保険者の高齢化の進展に伴います1人当たりの医療費の増加などにより、より一層厳しい状況が見込まれます。基金につきましては、今後保険料の引き上げが必要となった場合、避けられないとなった場合、急激な引き上げとならないように効果的な活用を図っていくこととしており、一時的な保険料の引き下げに使用することは考えてはいません。

-森尾議員

 18億3千万円にのぼる基金の残高があります。財源はある。あとは市長の決断、ということを示して、改めて保険料の引き下げを求めておきたいと思います。

 この項の質問の最後に、すべての被保険者に保険証を渡す、この問題についてです。保険料が払えず、特別の事情がない場合、1年間が経過すると保険証が取り上げられ、資格証明書が発行されます。医療機関の窓口で全額支払わなければなりません。本市の資格証明書の発行件数と今後の対応について明らかにしていただきたいと思います。

 昨年度の調査では、県内19の市町の中で資格証明書の発行は、9つの自治体です。そのうち本市の発行が突出しており、県内での発行件数の85%にのぼっています。市民の命を守る保険証の交付は、自治体の責任だと考えます。本市の現状は早急に打開すべきと考えますが、市長の見解を伺いたいと思います。

-山野市長

 資格証明書の発行世帯ですけれども、令和元年6月1日現在で、754世帯であります。資格証明書の発行は、できるだけ接触の機会を多く持ち、納付相談や指導に努めたいという主旨で行っているところであります。保険料の納付相談に当たりましては、これは森尾議員もご存じかと思いますけれども、職員が誠意を持って対応をしています。制度や法の主旨を説明をし、納付に対する理解が得られるように丁寧に説明をしています。夜間、そして休日にも関わらず、職員は再三再四に渡りまして戸別訪問をし、説明をさせていただいているところでもあります。また電話連絡でも丁寧な対応をさせていただいているところであります。ただ残念ながら、それでもご連絡をいただけない方がいらっしゃいます。或いは、納付にご理解をいただけない方がいらっしゃいます。そんな場合には、制度の維持、さらには負担の公平を図るとい観点から、私は国民健康保険法の規定に従い資格証明書の交付をせざるを得ないというふうに申し上げたいと思います。ご理解をいただきたいというふうに思います。

-森尾議員

 質問の第二は、イノシシ捕獲と今後の対策についてです。

 近年、イノシシが急増し、田畑の作物への被害が拡大すると共に、最近では市街地に出没する等市民生活への影響が心配される事態となっています。そこでまず、イノシシの捕獲実態について、その経年的推移について、明らかにしていただきたいと思います。

-山田農林水産局長

 イノシシの捕獲頭数でございますが、平成24年に22頭であったものが、平成27年度には723頭、その後平成29年度には約1700頭と急増しておりまして、30年度もほぼ同数となっております。

-森尾議員

 この5年間でみると捕獲頭数が9倍、そして昨年は年間1700頭にのぼっています。捕獲に対する支援と費用について、その実態を明らかにしていただきたいと思います。

-山田農林水産局長

 捕獲業務委託料といたしまして、石川県猟友会金沢支部に対しましてお支払いいたしておりますけれども、平成27年度までは止めさし回数や檻の設置数によりまして概ね年間約250万円をお支払いしておりました。それが捕獲頭数の増加に伴いまして、平成29年度は約1千800万円、さらに30年度からは積算方法を捕獲1頭当たり1万2千円に変更いたしまして、平成30年度では約2千万円の支払いとなっております。

-森尾議員

 イノシシの捕獲に対しての国からの交付金は、一頭あたり成獣で、焼却施設へ持ち込んだ場合、8千円、その他の場合は7千円。各自治体の協議会を通して各個人に交付されます。

 一方本市の場合、1頭に対して1万2千円が猟友会に委託料として支払われています。したがって、昨年の実績である1700頭に対して本市からは、猟友会に2040万円が支出されました。その他、猟友会には出動手当として27万円。クマ防除委託料として341万円。合わせて、2400万円余りの金額が支払われています。

 国の交付金は各個人に支払われているとのことですが、一方、本市の委託料は猟友会に支払われています。本市は、その目的に照らして、適切に運用されているのか把握はされているのか、伺いたいと思います。

-山野市長

 国や市からの委託料等をどのような人に用いるかにつきましては、捕獲従事者個人、又は猟友会で決定すべきものというふうに考えています。しかしながら、市からの委託料につきましては、有害鳥獣捕獲という公共性の高い業務を実施する経費として支出されていますことから、適切な会計処理につきまして必要に応じて助言をしてまいりたいと考えています。

-森尾議員

「適切な助言」という言葉は、使いようによっては良い表現なのですが。捕獲に対する市の委託料は猟友会に払われ、その目的に沿った運用がされているかどうか、今の市長の言葉を聞きますと、本当に捕獲に関わった方に委託料の支払いが行われているのかどうか、適切な運用をされているかどうか把握していない、また把握する必要がないという答弁とも受け取れるのですが、いかがですか。

-山野市長

 公共性の高い事業であります。それを猟友会の方に委託料としてお支払いをしているところであります。繰り返しになりますけれども、その会計処理につきまして、助言を求められましたら必要に応じて助言をしていきたいというふうに考えています。

-森尾議員

 目的に沿って本市が支払われている委託料について、その状況把握は当然税金をもって支払われている以上、適切的確な把握が必要だというふうに考えます。

 イノシシの捕獲問題やクマの防除対策に当たって、猟友会の果たしている役割は大きいと考えます。安全対策を確保すると共に、継続的な体制の確立が必要だというふうに考えています。こうした立場から本市として今後どのような支援を進めて行かれるのか。伺いたいと思います。

-山野市長

 本市では地域ぐるみによる獣害対策を推進しており、わな猟免許を取得する農業者等が増えたことにより、猟友会の会員数は増加をしました。ただ一方では、やはり高齢化をしているという状況もあります。仰せの通り、イノシシ等の捕獲頭数の増加に伴い、猟友会の役割は増大をしておりますことから、狩猟者登録に必要な人数確保のための費用等に助成をしているところであり、今後も安全かつ継続的な活動が行われますよう、猟友会とも相談しながら、支援策の充実について検討もしてまいります。

-森尾議員

 イノシシの捕獲とクマの防除対策に当たっておられる方々からお話を伺う機会がありました。地球温暖化の影響や森林環境の変化、人間の生活の変化などからクマやイノシシが私たちの生活の近いところに出没し始めた。クマに対しては、捕獲・捕殺するというよりも、捕獲して森林に返していく方針が行政としてとられているようだ。一方イノシシは急増に伴って、捕殺の方針を進めてきた。本来、行政のやるべきことなのに、頻繁に協力依頼があり対応に追われている。行政として方針を持ち、必要な人員と予算を確保してイノシシの捕獲やクマの防除対策にあたるべきではないか。こういうご意見をうかがいました。市長は、どのように受けとめられますか。

-山野市長

 先程申し上げましたように、猟友会の役割はたいへん重要性を増しているというふうに思っています。狩猟者登録に必要な人員確保のための費用等の助成をこれからも充実していくことによって、その体制を整えていくことが大切なんだというふうに考えています。

-森尾議員

この質問の最後に、イノシシの処理施設について伺います。

 穴水町が、イノシシの急増に伴って捕獲後の処理施設を検討するとしています。本市では、昨年イノシシの捕獲は1700頭にのぼっています。その処理施設について、今後どのように考えておられるのか伺いたいと思います。

-山野市長

 大変増加しているということをよく把握しておりますし、その捕獲後の処理に苦慮しているということもよくお聞きしているところでもあります。本市としても、今穴水町の例を出されましたけれども、県内の状況等も見ながら更なる処理体制の充実、有効活用について、ここは少し研究させていただきたいと思います。

-森尾議員

最後に、こどもの安全・安心を最優先とする教育に向けて。ふたたび、組体操について伺いたいと思います。

 4年前大阪の中学校で10段のピラミッドが崩れ、生徒6人が骨折するなど重軽傷を負うという出来事が発生しました。2013年度の組体操の事故は、小中高合わせて約8500件、小学校だけで6349件にのぼりました。組体操によって、子どもたちが骨折、打撲、捻挫などけがを負っている実態が明らかとなり、その安全対策が大きな問題となってきました。

 私は、2015年12月本市議会でこの問題をとりあげ、安全対策を求めました。その翌年、2016年3月スポーツ庁が通達を出しました。4月には本市教育委員会が方針を打ち出しました。

 改めて、本市の組体操に対する方針について、伺いたいと思います。

-野口教育長

 今議員が仰せの通り、平成28年3月25日付でスポーツ庁から出されました通知「組体操等による事故の防止について」、これを踏まえまして本市では同年4月8日付でピラミッドやタワーなど高さのある技については実施しないことや、その他の技を実施する場合については児童・生徒の体格・体力等を十分に考慮し、環境整備や段階的な指導を行うなどの方針を、全市立小中高等学校の方に示しております。

-森尾議員

 先日、テレビの全国放送である朝の情報番組でこの問題が取り上げられました。そして本市でも、ある小学校の運動会に向けて組体操の取り組みが行われており、安全対策は大丈夫かとの問い合わせがありました。

 組体操の安全対策に取り組んでこられた名古屋大学の内田良准教授は「10段ピラミッドだと高さは7m。一番下の子には、3.9人分200㎏の負荷がかかり、常に崩落の危険がある」と指摘し、その安全対策が必要だと述べてこられました。全国で組体操による事故・けがの発生は、年間8000件にのぼってきましたが、2016年度には、5000件、2017年度には4400件に減少してきました。しかし、骨折はいまだ1000件を超えています。本市において、組体操による事故・けがの発生はどのような実状になっているか、明らかにしていただきたいと思います。

-野口教育長

 平成28年度から30年度までの3年間の怪我の発生状況につきましては、打撲9件、捻挫7件、骨折3件、腰痛1件であり、医療機関受診後の日本スポーツ振興センターへの申請数は合計20件でございます。

-森尾議員

 本市において中学校では、これまでも組体操は行われていません。小学校では、組体操に関する2016年4月の教育委員会の方針を境に、高さのあるピラミッドやタワーなどの組体操は行われず、2段・3段や低い組体操等が行われ、昨年は市内の小学校35校で行われています。それでも、この3年間で20件の事故・けがが発生し、骨折は3件、捻挫、打撲が16件、その他1件となっています。「組体操による事故ゼロ」をめざし、一層の改善が必要だと考えますが、教育委員会の見解を伺いたいと思います。

-野口教育長

 これまでも運動会で組体操を取り入れる場合は、児童・生徒の実態に即して、安全確保や事故防止の観点から学校全体で段階的な指導計画及び実施内容の確認を行うとともに、事前に校内研修を実施するなど、事故防止に努めております。組体操による事故ゼロを目指すためには、数週間の練習期間だけではなく、年間を通した体育科の授業や、体育的活動の充実を図ることが大切であると考えておりまして、各学年の発達段階に合った指導の積み重ねの必要性や指導計画の工夫、また事故が発生しやすい状況を全教職員で確認することなどにつきましても、指導を行っていきたいと考えております。

-森尾議員

 教育長。組体操に関して改善が行われてきました。しかしそれでも、その事故・けがの発生も半減したものの、3年間で20件の事故・けがが発生しているわけです。このことからすれば、指導方法の改善や、安全対策に課題が残されているわけです。確かに組体操は見栄えがよく、児童・生徒の一体感に感動し大きな拍手がわきます。いわゆる運動会の花形となってきました。しかし大きな問題となって高さのあるピラミッドやタワーの組体操はやめたと。しかし低い肩車やサボテンという組体操が今回、骨折事故の原因となっています。運動会に向けて短期間に仕上げるために教師の側も不安を抱え、焦ります。それ以上に児童は、やらせ感の強い組体操への疑問と不安がつのっているんです。組体操をどのように安全に行うのか。その指導内容と対策が必要じゃないかというふうに考えます。運動会では、集団で行うソーランやエイサー、リズムダンスに切り替えている学校もあります。私は、こどもの安全・安心を最優先とする教育の実践に向けて、改めて教育委員会の決意と見解を伺いたいと思います。

-野口教育長

 本市では平成28年4月に示しました「組体操の方針」を踏まえまして、各学校で組体操を実施してきたことで事故発生件数が今ほどお話がありました通り減少はしてきておりますけれどもゼロとなっていないことから、今後もこどもの体力に応じた段階的な指導や、複数の教員で演技を補助するなど、安全対策には最大限注意を払うよう、各学校に指導を徹底してまいります。

-森尾議員

 以上で終わります。

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