2022年10月18日
金沢市議会議長 高岩 勝人 様
本市議会議員と旧統一教会との関わりについての申し入れ
日本共産党金沢市議員団
森尾 嘉昭
広田 美代
大桑 初枝
岸田首相は、17日旧統一教会(世界平和統一家庭連合)について、宗教法人法による質問権を行使し、調査するよう指示しました。同法が規定する「質問権」が行使されるのは初めてで、政府は、組織の業務や管理運営の実態を調べ、裁判所への解散命令請求の適否を判断する方針とのことです。この間、明らかとなったのは、以下の点です。
第一に、旧統一教会は、霊感商法や集団結婚式などによる被害を引き起こし、社会的批判を受けてきた反社会的集団・カルト集団であることが明確になってきたことです。
全国霊感商法対策弁護士連絡会によるとこの旧統一教会による被害は、1987年から2021年までに、3万4537件、被害総額約1237億円にのぼっています。さらにその被害は「信仰二世」にも及ぶなど現在も続いています。
第二に、岸田内閣と自民党との癒着が次々と明らかとなっています。
岸田内閣の閣僚が旧統一教会との関係について次々に明るみとなり、自民党が党所属の国会議員に報告を求めたところ、追加報告を合わせ、接点があった国会議員は180人にのぼりました。
2015年の名称変更に絡む自民党政権との疑惑、憲法改正や、ジェンダー平等などへの政策的影響をもたらしたとの指摘がされています。
本市議会においては、坂本前副議長が、旧統一教会が関係するイベント「ピースロードin石川」のYouTubeに登場し、選挙においても人的支援を受けていたことを自ら明らかにしました。高市議は、旧統一教会が関係するイベント「ピースロードin石川」のYouTubeに登場し、このイベントに参加しています。野本市議は、旧統一教会の関連団体である、天宙平和連合により、任命された平和大使によって組織された平和大使協議会の「石川平和大使協議会顧問」と、ご自身のホームページに記載がありました。
岸田首相は、10月5日旧統一教会をめぐり、政治への信頼回復に向け、自民党との関係を断絶する考えを表明し、地方議員も含め徹底するとしました。
第三に、旧統一教会が、表裏一体の国際勝共連合とともに、反共謀略活動を繰り広げてきたことです。
以上のことから、議長におかれては、議長自らをはじめ、各議員が統一協会や関連団体との関係について自ら調査し、その内容を市民に公表するとともに、関係を断絶するよう呼びかけることを再度、要請いたします。
高岩議長は、「議員それぞれが自らを律する話であって、議会として何かすることは考えない」と回答しました。
しかし私からは、「全国の自治体で問題となっているのは、社会的に問題となっている旧統一協会との関係は、一議員が選挙応援を受けただけではなく(それも適切ではないが)、政策立案や決定にまで影響を及ぼした可能性があるということです。議会として、市民に対しそのようなことがなかったのかあきらかにする必要がある。よって、議員個人としてではなく、議会として行動することに意義がある。富山市議会ではそれを行うことになった。」と発言しました。