私は提出者を代表して、議会議案第37号「米の安定供給の保障を求める意見書」について、提案理由説明を行います。
日本の食卓に欠かせないコメの値上がりが止まりません。昨年夏のコメ不足・価格高騰に対し政府は「新米が出回ればコメ不足は解消し値段も下がる」と繰り返し述べてきました。新米が出荷されると、店頭などの品不足はなくなりましたが、価格はその後も上がり続けています。3月21日に総務省が発表した2月の全国消費者物価指数では、コメ類は前年同月比80.9%上昇し、5カ月連続で過去最大の上昇率を更新しました。1年前店頭では、5キロ当たり2000円台だったものが、4000円台と平均価格が2倍近くに達し、家計を直撃しています。政府は備蓄米の放出を決定し、コメの価格が下がることを期待しますが、これは一時的な対策にすぎません。
長引く米不足と価格高騰の背景には、消費量が毎年減少することを前提に米の生産量をぎりぎりに抑え、流通や価格を市場に委ねてきた米政策があります。米農家は2000年以降、175万戸から約3分の1に減少し、70歳以上の生産者が約6割を占めます。帝国データバンクの調査では24年の米農家の倒産、廃業件数は過去最高となるなど、米の生産基盤は著しく弱体化しています。米価が回復してきたとはいえ、長年の低米価に苦しんできた米農家には、資材の高騰や過去の赤字の穴埋めで余裕はありません。米の価格高騰によって消費者の米離れが進めば、再び米価が下落するのではないかという不安も広がっています。
いま求められるのは、国民のくらしや疲弊する生産現場を直視し、米政策を抜本的に転換することです。国は、需給と価格の安定に責任を持ち、ゆとりある需給見通しのもとで生産と備蓄を拡大すべきです。様々な要因で需給バランスが崩れた際には、過剰時には備蓄米を増やし、不足時には放出する仕組みを強化することが必要です。そして何より、生産者が将来にわたり安心して生産に励める環境を国の責任で整え、生産基盤の弱体化に歯止めをかけることが急務です。
この意見書は、国に対して、コメの安定供給の保障のために、農業関連予算を大幅に増額し、再生産を可能にする価格保証や所得補償を抜本的に充実させるよう強く求めるものです。議員各位の賛同をお願いしまして提案理由説明といたします。