2011年定例第1回金沢市議会
討 論
日本共産党金沢市議員団
升 きよみ
討論に先立ち、一言申し述べます。
この度の東北地方・太平洋沖震災の犠牲者の方々に、御冥福をお祈り申し上げると共に被災者の方々に心よりお見舞い申し上げます。一刻も早い救援が行われることを願い、私たち市民も一丸となっていくことを表明するものです。
私は日本共産党市議員団として、今回提案された諸議案の内、議案第51号、2010年度一般会計補正予算(第4号)のテクノパーク造成事業にかかる措置には同意できないことを表明するものです。
今回提案された内容の内、土地開発公社の無利子貸付金30億円即ち、一般会計の歳入の部分、総務債及び歳出総務費財産管理費についてでありますが、自治体の土地開発公社が、バブル期に次々と土地取得を先行的に進めた結果、その後塩漬け土地問題等、住民の厳しい批判を受け、土地開発公社の経営状況が地方財政や住民に大きな負担となっていることが明らかになりました。そうしたことにより、国は財政健全化の名のもとで、支援制度として企業債の発行を進めるとしております。そして、今日、金沢市においては、280億円を投じた金沢テクノパーク造成事業を進めてきた土地開発公社の簿価(29億5000万円)の上昇を凍結し、なんとかこれまでの金利負担等を解消するべくとして、30億円の無利子貸し付けを受けて将来性を保持するためとして、対応をされようとしていますが、本議場でも我党の森尾議員が述べた通り、いまだに4分の1が売れ残っており、深刻な事態にあります。今回の措置が、将来にわたる採算性を保持するための財政手法として進めようとしておりますが、これを持って、失政のツケを免れるものとは言えません。
結局、国からの貸し付けを受け、返済には15年間かかって進める、即ち毎年一般会計から2億円の返済が始まる訳です。
山出前市長のもとで行われた事業の破綻によるものですが、こうした事業の失敗のつけを、市民に転嫁させることはとても許されるものではありません。
よって、とても同意できるものではないことを表明し、討論を終わります。