2012年金沢市議会3月議会 広田議員一般質問

金沢市議会3月議会 一般質問の全文

日本共産党金沢市議会議員 広田みよ

 質問の機会を得ましたので、共産党金沢市議員団の一員として以下数点にわたり質問を致します。

①土砂災害対策について
まずは本市の土砂災害対策についてです。
先月発生しました鈴見台2丁目住宅地での土砂崩れに続いて、同月下旬には津幡町山間部でも県道をふさぐ土砂崩れが起き、さらに先週は浅野川沿いでも発生と、市内や周辺あちらこちらで土砂災害が相次いでいます。本市ではこれらの土砂崩れを受け、危険箇所のパトロールを行ったところ、新たに土砂崩れや亀裂が見つかった地域もあり応急処置がされていると聴いています。
一連の土砂災害については、住民の機敏な対応や自主避難、そして消防や行政の立ち回りにより、さいわいにもけが人も出ず、復旧工事が行われているところです。
しかし、あともう少し被害が拡大していれば人命に関わる災害です。避難所や住民説明会に伺った際も、住民のみなさんから不安の声や抜本的な対策を求める要望があがっていました。
 日本の自然災害による被害者全体のうち、土砂災害による被害者の割合は42%と高く、国や行政が住民の命と安全を守るために力を注ぐことが求められています。
まずは、本市内で土砂災害警戒区域に指定されている地域がどれほどあるのかお聞きします。そして、土砂災害警戒区域の指定をされた場合、どのような対策や対応がなされるのかあわせて、お答えください。
また、地元紙によると、本市での土砂災害対策工事完了は27%にとどまり、「市は整備費用の地元負担が対策遅れの一因とみている。」と報じられていました。
土砂災害警戒区域が民有地の場合、対策を講ずる工事費用は原則として所有者が負担しなければなりません。県施行の工事だと平均2億円と聴いています。その場合地元負担は5%ですが、規模が大きいので1000万円と高額です。
市長!本市の3割弱にとどまる対策工事の完了率と地元負担が高額であることについてどう思われるでしょうか。
危険だと指定されておきながら、対策が講じられず人命が危険にさらされているとすれば放置しておくことはできません。地元負担の軽減をさらに行うお考えはないでしょうか。
また、危険を知らせる災害警報については、雨は対象となっていますが、雪は対象外となっていることも問題視されています。今回の鈴見台をはじめ県内で起きた災害のどれもが、大雪後の発生であったり、雪の重みや雪解け水が一因であると、専門家も認めています。雪を考慮した、北陸ならではの独自のパトロールや避難呼びかけの工夫が必要ではないかと思いますがいかがでしょうか。

②マナー条例
次は、「金沢市におけるポイ捨て等のない快適で美しいまちづくりの推進条例」の制定に関してです。
「市民ひとりひとりが、自分の住むまちに愛着をもち、周囲の人々を思いやる心をはぐくむ社会的気運を醸成しながら、市と市民や地域、事業者とが協働して美しいまちづくりをめざす」。この基本理念には賛同するものではありますが、方法については市民からも疑問の声が寄せられています。
まずは、過料いわゆる罰金についてです。
重点区域での、喫煙、ぽい捨て、ふんの放置に対し、注意・指導、勧告し、命令しても従わない場合は1万円以下の過料をとることが条例に盛り込まれています。しかし、路上喫煙もポイ捨てもモラルの問題であり、市民に対する罰ではなく、違反しにくい環境を整え、基本理念の通り、気運を盛り上げることを優先すべきです。
また市民同士が監視し合う空気を助長するのは好ましいとは思えませんし、既に実施している都市の現状を見て来ましたが、駅前で市から雇われ巡回されている方は、注意しただけで逃げられたり、胸ぐらを捕まれ、大変怖い思いをしたこともあると話されました。そのうえ過料のことまで言い出すとしたら、危険をはらんだ業務になると言わざるを得ません。
また、初めて金沢にいらした観光客や外国の方にもわかるように条例の中身が表示されなくてはなりません。他都市のように「「過料」の文字が書かれた看板などがあちこちに設置されることになるのでしょうか。
景観条例もつくり、歴史と文化のまちとして景観を大切にしてきた金沢にふさわしいものなのか、市民から疑問の声が寄せられています。
以上のことから、条例には過料について盛り込む必要はないと考えますがいかがでしょうか。
2点目は、市民や地域の理解と合意をどのように得ていくかという点です。パブリックコメントも行われ、新聞などでも条例の文字が見受けられますが、まだまだ市民に知られていない現状です。
この条例の目的は、市、市民、事業者が一体となって行うことが明示されています。市民の理解と合意なくしては、目的は達成できません。よりよいものにするために市民や地域、事業者の理解と合意を得つつ、意識を高めていくにはどうするのか、過料よりもそのことに重点をおくべきだと思います。
どのように市民や地域、事業者の理解と合意、意識の高揚を促すのかお答えください。

③国民健康保険料について
次は国民健康保険についてです。24年度予算では国民健康保険・介護保健・後期高齢者医療保険を併せて前年度より14億円多い市民負担を強いるものです。
国民健康保険については、特別に12億円を一般会計から繰り入れたというものの、4億円分の値上げです。40歳以上では年間6646円の大幅な値上げとなり、市民の生活と健康をゆるがすものですし、今でさえ65000世帯のうち12614世帯が滞納している現状で、更に値上げすればどうなるかは明白です。
全国の医療介護施設でつくられている全日本民主医療機関連合が6年連続で行っている「国保などの死亡事例調査」の昨年分について先日記者発表がありました。22県からの報告で、42名が国保料の滞納などで、無保険もしくは短期保険証、資格証明書発行により病状が悪化し死に至ったと考えられるという結果。また、25名が、保険証をもっていても窓口負担金などが払えず受診が遅れ死に至ったと考えられるというものです。
 石川からも1件の報告がありました。
お聞き致しますが、本市で2割の方が国民健康保険料が払えず、保険証のとりあげなどで命に関わるケースが起きている現状で、なぜ値上げをするのですか?
国民健康保険は、国民皆保険制度を担う医療保険であり、大切な社会保障制度です。したがって全ての加入者に保険証を届けること。そしてどなたでも支払える保険料とし、その運営は国と地方自治体が責任をもってすすめることが重要です。払えない方にペナルティなんてとんでもないことです。保険料や税金の支払いは応能負担が原則であり、社会保障の給付は必要に応じてというのが原則です。能力に応じて支払い、必要に応じて給付する。この原則のもとで、保険料は値上げどころかむしろ引き下げ、誰にでも払える額にすることが今やるべきことです。併せて国庫負担を引き続き国に要求し、市民の命を守ることこそぜひやっていただきたい。地方自治体の役割は、払えない方にペナルティを課すことではなく、そこに住む住民のくらし・いのちを守ることです。
平成25年度には旧ただし書き方式が実施されようとしています。値上がりは必至で到底受け入れられませんが、市民の意見はお聴きになったのでしょうか?残念ながら、市民には「旧ただし書き方式に移行すること」は伝わっていないのが現状ではないでしょうか。
今回の保険料改訂で保険料が値上がりすることや旧ただし書きの周知や説明をどのように行っていくのですか。今までのやり方では、納付書が届いた時に混乱と不満がつのるのみです。
市民にとって見えやすい、わかりやすい制度にする必要があるのではないでしょうか。
国保運営協議会の公開、市民フォーラムの開催やパブリックコメント、わかりやすい通知など、すぐにでも行うべきと考えますがいかがですか。

④子育て支援
次は本市の子育て支援についてです。
子育て世代を取り巻く環境は大変です。2012年度国の予算案では保育・子育て支援関係の予算は前年度比24.3%のマイナスです。多くは子ども手当の廃止・制度改定にともなう分であり、政権公約の看板だった子ども手当は廃止・大幅減額と所得制限が導入されました。
また、子ども手当の財源として強行された年少扶養控除廃止による住民税・所得税の増税の実施、さらにはひとり親に対する児童扶養手当の削減など、あいつぐ給付の削減と増税が計画されています。   
本市の子育て世代、ひとり親世代にも大変な負担をもたらすものです。市として国へ声をあげるのはもちろんのことですが、子育て支援や若い世代への支援を重点課題とする本市独自の対策をどうするのか、大きな課題がつきつけられていますがどのようにお考えかお聞きします。
妊婦健診の支援基金や子宮頸がん、ヒブ、小児用肺炎球菌ワクチン接種の促進のための国の緊急促進臨時特例基金は、国民の要望から1年延長となりました。本市では独自にワクチンの助成券を導入するなど、お子さんの命と健康を守る予算も計上されました。
しかし、肝心の子どもの医療費については前向きの改善がありません。市長が市民に示した大事な公約でありながら、来年度予算では盛り込まれていません。他自治体が次々と対象年齢を引き上げる中、本市の「通院助成小学校3年生まで」という制度は、県内19ある自治体のうち下から2番目の水準となってしまいました。能美市ではすでに高校卒業まで拡大し、県内で中学校卒業まで対象としているのは13の自治体にまで拡がっています。
中学校卒業まで医療費無料化になることをお母さんお父さんは、今か今かと待ち望んでいます。
公約を掲げて市長になった以上、いつまでに公約実現するのかおっしゃっていただきたい。
また、医療機関窓口での無料化が実施されているのは、37都道府県にまで拡がっています。本市でも早急に実施すべきです。そのお考えはありませんか。
 また働きながら安心して子育てするための保育所についても伺います。
全国では待機児童が問題となっていますが、金沢でも4月の入所が決まっていない方がいると聴きます。定員を15%割り増ししてなんとかやりくりしている状態であり、地域によっては希望しても入れず、あきらめる方もいると聴いています。
 4月に向けて入所の状況をお聞かせください。また、希望通りに入所申し込みができていない方々は、不安な中必死で別の保育所を探すか、別の手段を考えていらっしゃると思います。こうした方々へはどのように支援しているのか教えてください。
 現状でさえ、まだまだ充実が必要な状況の保育制度が、国によって変えられようとしています。今月はじめに「子育て新システム」の骨子が決定しました。 
市町村が保育の実施に責任をもつという現行の公的保育制度を解体し、保育を市場化・産業化することが柱であり、保育関係者、保護者から不安の声が拡がっています。
市長としては、この新システムをどのように受け止めていらっしゃいますか?
また、地域主権改革によって保育の制度も例外ではなく、国の責任が後退し、自治体の裁量に任されていきます。今後の条例制定についてはどのように対応されるのでしょうか?
 施設基準や給食など規制緩和しないように、保育関係者からも保護者からも声があがっています。
給食についてですが、12月議会でも発言した3歳以上児の主食を自宅から持参しなければならないという件につい、子育て中以外の方からも「こどもに冷たいご飯を食べさせているなんて知らなかった」と驚きの声が上がっています。ことの他、食の金沢であるならば、子どもの頃から温かいごはんを提供することは教育や健康にとって言うまでもないことですし、保護者の負担を減らすのが保育行政の役目です。金沢でも主食を提供して完全給食を実施すべきと考えますがいかがですか?
 さて、お子さんの安全を確保するという観点から、今回の予算で学童保育の耐震化補助制度が新たに盛り込まれほか、小中学校の耐震化も引き続き行われるのは市民の要望に応えるものです。併せて保育所の耐震化の進捗状況はいかがでしょうか?

⑤市営住宅 
最後に市営住宅についてです。地域主権改革により、市営住宅の整備基準および入居基準の制定が国から市に委ねられることになります。国の責任は後退し、財源もままならない中で地方がやりくりしていかなければならなくなります。本市は、現状でさえ、人気のある住戸の倍率は10倍にものぼり、毎回の抽選で100人以上が入居できない状況です。条例化に伴い入居収入基準が引き下げられたり入居資格が変更されれば、入居の門はさらに狭くなります。
また整備についても、本市の現状では、例えば緑団地のバリアフリーは39.4%の到達率と低く、抽選の際も倍率が低い状態が続いています。
整備基準が変わったり、財政的に困難となれば、このような浴室整備やバリアフリーなどの修復や改修についても、進まなくなります。
 また市営住宅の条例委任については、建設分野からも「地方に回る財源の総額抑制が意図され、一括交付金化によって生活関連の公共事業がおろそかになり、地域建設業の振興を阻む」と警告が発せられています。
「地域主権」の掛け声のもとに安易に条例に委任することで、住民の安全性や居住の権利を奪うことは許されません。
お聴きします。金沢市は条例委任に向けて、今後どのように対応していくのですか?
今、本市の市営住宅が、市民に求められていることは、増築などで入りたくても入れない方々を解消し、古くて危険な建物を整備し快適な生活環境にいち早くしていくことです。
既存住宅の整備や、新増設などについては、どのような方針でのぞまれるのか最後にお聞きして質問を終わります。

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