「領土・領海・領空に関する正しい知識を次世代に伝える教育を求める意見書」反対討論 2013.12.16

2013年12月

 領土・領海・領空に関する正しい知識を次世代に伝える教育を求める意見書

反対討論

日本共産党金沢市議会議員 森尾 嘉昭

 

 私は、日本共産党市議員団を代表して議会議案第8号領土・領海・領空に関する正しい知識を次世代に伝える教育を求める意見書について、反対討論を行います。

 この意見書が述べている領土・領海・領空に関して、何が問題であり、どのような解決が求められているのか。述べておきたいと思います。

 まず、中国が去る11月23日に一方的に設定した「防空識別圏」についてです。

わが党は、二つの重大な問題があるとしてその撤回を求めました。

 第一に、今回の措置が日本の実効支配下にある尖閣諸島を中国の「防空識別圏」に包含していることです。尖閣諸島を中国領土のように扱い、その上空を含む広い空域に対して「防空識別圏」を設定することは、国際慣行上、絶対に許されない不当な行為です。

 第二に、今回の措置が公海上の広い空域をあたかも自国の「領空」のように扱っていることです。

 「防空識別圏」は、領空に接近してくる航空機を識別して、不審機が領空に入ることを防ぐためのものですが、中国が今回設置した「防空識別圏」は、こうした措置を超えて、公海上空の広い範囲を、自国の権利が及ぶ「領空」であるかのように扱うものであり、空の基本原則である「公海上空の飛行の自由」に反するものです。今回の措置は、この地域の緊張を激化させ、東アジアの平和と友好関係をめざす努力とは相いれないもので撤回を求めるものです。

 次に、領土・領有権問題です。

 この解決には、歴史的事実と道理にたつた外交交渉が必要であり、緊張を激化させるような行動ではなく、話し合いと冷静な外交努力が求められます。

 まず、尖閣諸島の問題です。歴史的にも、わが国の領土であります。

 第一に、日本は、1895年に国際法に基づき、領土として宣言したものであること。第二に、1895年から1970年までの75年間、中国が一度も日本の領有に異議申立ても抗議もなかったこと。第三に、日本が戦争で不当に奪ったものではないこと。日清戦争で日本が不当に奪ったのは、台湾とその付属する島であって、尖閣諸島は、入っていません。

したがって、第二次世界大戦によって、侵略戦争によって奪った領土の返還を求めた「カイロ宣言」や「ポツダム宣言」では、台湾、満州などの返還を行うよう求めていますが、尖閣諸島は、入っていません。

 問題は、これまでの日本の政府が、この尖閣諸島が固有の領土であることを堂々と明らかにして主張せず、「領土問題は存在しない」として棚上げしたことにあります。

 次に、竹島問題です。

 日本は、1905年日本の領土として島根県に編入しました。

戦後、1951年のサンフランシスコ平和条約の中でも、日本が朝鮮に対して放棄する島の中に竹島は、含まれていませんでした。したがって、日本が竹島を領有することは、歴史的にも国際法からも明確な根拠があります。

 しかし、この時代には、日本が韓国を武力支配していく過程にあり、韓国の外交権は奪われ、異議を唱えることもできませんでした。したがって、こうした歴史的経過を踏まえ、韓国併合への反省の上に話し合い、解決していくことが求められます。

 この意見書では触れていませんが、もう一つ、いわゆる北方領土の問題です。

 択捉、国後、の南千島はもちろん千島列島全体が日本の領土です。ところが、旧ソ連が「領土不拡大」という第二次世界大戦の戦後処理の大原則を破って、千島を占領したのです。これに対して、日本政府は抗議をせず、1951年のサンフランシスコ平和条約で、これを放棄してしまったのです。

したがって、戦後処理の不公正をただし、全千島返還を求め交渉を進めてくことが求められます。歯舞、色丹は、千島ではなく、北海道の一部であり、これは即時返還されるべきです。

 以上のように、領土・領有権の問題は、歴史的事実と道理にたった外交努力、冷静な話し合いによって解決を図らなければならないと考えるものです。

 この意見書は、領土・領海・領空に関する現状認識と解決の方向も示すものではなく、ただ、領土教育の必要性を述べるだけでは解決にはなりません。しかもこれまでとってきた政府の見解や対応では解決に至らないわけですから、その問題点を指摘し、解決の方向を示してこそ意見書にふさわしいものだと考えます。

 以上をもって、反対討論を終わります。

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