2014年6月議会 議会議案第5号 討論
升 きよみ
私は日本共産党市議員団を代表して、ただ今上程されました議会議案第5号 参議院選挙制度に関する意見書の討論を行います
憲法で保障された国民の権利である選挙における公平の原則からも、一票の格差解消に参議院の選挙制度の改革を求める声は、強いものがありました。特に2009年の最高裁判決以後、一層高まっております。判決は、参議院選挙で、1票の格差が5倍前後に達していることで、紛れもない違憲状態と判断されたことからも、益々選挙制度の改革がのぞまれています。
ところがこの間、あの手この手で、真の民意の反映である選挙制度にすることをせず、現行制度の部分改良で終わる傾向があり、今回もまた、提案されている内容は、選挙区統合にあたっての人口割、地域の特性や面積要件を踏まえたとはいえ、選挙制度の抜本的な改革につながるものとなっておらず、選挙区再編などで、都市と地方の格差など、さらに強めるものです。
我が党は憲法の求める「一票の価値」の平等を実現するため定数格差の抜本的是正を図ることを大前提に選挙制度のあるべき基本は多様な民意を議席に正確に反映することであって、得票数が議席に正確に反映される比例代表を中心とした制度であるべきと考えるものです。
今の小選挙区制が民意を反映していないことは、過去6回の選挙を通じても明らかとなっています。
その是正のためにも比例代表制を中心とした制度とすべきことを主張し、また、参議院でも議論されてきました。
選挙制度は国民的権利の問題であり、その立場から論じるべきですが、本意見書は単純な人口割でなく、地域の特性や、独自性を踏まえた選挙制度の改革を求めていますが、比例代表を明確にしておらず、これではとても抜本的な改革にはならず、民意が反映されたものにはなりません。
よって、我が党は、反対であることを表明し、討論を終わります。