「外形標準課税の拡大をやめるよう求める意見書」提案理由 2014.12.24

提案理由                   

日本共産党金沢市議会議員  広田 みよ

 

わたしは、日本共産党市議員団を代表して、議会議案第24号 外形標準課税の拡大をやめるよう求める意見書の提案理由説明を行います。

安倍政権は来週30日にも決める与党の税制「改正」大綱に、法人税の税率を2015年度から2%以上引き下げる方針を盛り込もうとしています。法人税減税で恩恵を受けるのは、もうけが出ている黒字企業だけで、減税は財界・大企業の要望に応えたものです。法人税率を1%引き下げれば約5000億円の財源が必要になりますが、安倍政権は財源の見通しのないまま強行しようとしています。

しかも、大企業には減税する一方、中小企業にはさらなる負担をおしつける案も出ています。現在は規模の大きな企業にしか適用されていない「外形標準課税」を中小企業にまで拡大するというものです。大企業の減税のために中小企業に増税を押し付けるのは筋が通らないと批判が広がっています。

この外形標準課税とは、法人の赤字、黒字に関係なく資本金や人件費、支払利息、賃借料に税金をかけるものです。現在、資本金1億円以上の大法人約2万4千社が対象となってますが、このことにより資本金1億円以下の中小法人約243万社までもが対象となります。そして、赤字法人はもとより、黒字だけど前年度から繰り越した赤字分を控除することで法人事業税がかからなかった法人でも、10万円から100万円近く課税されることになると言われており、経営基盤の弱い中小法人にとっては死活問題になりかねません。

  内部留保が膨らむだけの大法人への減税のために、円安による原材料の値上がりや消費税の価格転嫁に苦しみながら、必死に地域経済を支えている中小法人から税金を取り立てるようなことは、とても認められるものではありませんし、中小企業支援と言うのならば消費税増税と外形標準課税をやめなければ、本当の支援とは言えません。

  よって、議員各位の賛同をお願いして提案理由といたします。

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