日本共産党金沢市議会議員 奥野 秀也
私は、日本共産党市議員団を代表いたしまして、ただいま上程されました議会議案第30 号・政治とカネにまつわる問題の解決を求める意見書について、提案理由を申し述べます。
政治とカネをめぐる問題は根深く、数十年来、国会だけでなく地方議会においても相次ぎ、政治腐敗と政治不信を招いています。昨年も「政治とカネ」をめぐって2閣僚が辞任に追い込まれたばかりか、今年に入ってからも前農水相をはじめ、現職の閣僚にも「政治とカネ」の問題が起こっています。
腐敗の温床となっているのが、企業・団体献金であり、政党助成金です。
今般、安倍首相が代表を務める政党支部が、国からの補助金を交付された企業から献金を受けていたことが明らかとなりました。また、民主党代表の政党支部においても、国からの補助金を交付された子会社を持つ企業から献金を受けていたことも発覚しました。言語道断と言わざるを得ない事態です。
そもそも企業団体献金は、1990年代初めに発覚したリクルート事件やゼネコン献金などを受け、税金で負担する政党助成金の導入と引き換えに、禁止されてきたものです。それをさまざまな抜け道を設けて、多くの政治家が受け取ってきました。資金集めのパーティー券購入も同様です。
いっぽうで企業・団体献金を受け取りながら、他方で「思想信条の自由」や「政党支持の自由」に反する政党助成金を受け取るというのでは、およそ国民の理解は得られません。また、国民の血税であるということを忘れ、政党助成金欲しさに離合集散を繰り返す状況は、政治不信に拍車をかけるものにほかなりません。
政治とカネの問題を解決することこそ、政治腐敗の根を断ち切る道であります。そのためには、企業・団体献金の全面禁止と政党助成金制度を廃止する以外にはありません。
以上、わが党が提案する議会議案へのご賛同を、各議員のみなさまにお願い申し上げ、提案理由の説明を終わります。