2017年6月26日 6月議会最終本会議 最終討論 大桑初枝
私は日本共産党市議団を代表して討論を行います。
わが党は、上程された議案第6号金沢市税賦課徴収条例の、一部改正についてに、反対でありその主な理由を述べます。
本改正案は待機児童解消の為、保育の受け皿整備等を促進するとして、
企業主導型保育事業に係る固定資産税、都市計画税及び事業税の課税標準の
特例措置創設が明記されています。
この企業型保育事業とは、安倍内閣が、待機児童解消加速プランの柱として5万人の受け皿にするとしているものです。
しかし、児童福祉法で規定する保育の質を実現しようとするなら、待機児童の解消はあくまでも公的責任で認可保育所を増設して対処すべきであり、企業主導型保育事業については賛成できません。
企業主導型保育事業は、認可保育所のような市町村が関与せず、責任の所存が 設置する企業にあるのか、委託された運営側にあるのか明確ではなく保育の公的責任を大きく後退させ規制緩和を促すものです。
保育士の人数も保育従事者全体の二分の一でよいとされ、保育室の広さや、
園庭、調理施設などの施設整備の基準も単なる努力義務にし、調理業務の委託を容認するなど、子供たちの命と食の安全さえも軽視するものです。
企業主導型保育事業で行う、「24時間サービス」や「一時預かり」について
子どもの健やかな育成よりも、企業に都合のいい「柔軟で 多様な働き方」が
保護者に強いられていく可能性も、否定できません。
待機児童対策を理由に規制緩和を進めることは「安心安全な認可保育園で子育てをしたい」「認可保育所を増やしてほしい」という保護者の願いに逆行するものです。
公的責任での認可保育所の増設、職員配置基準と保育士給与の引き上げこそ緊急に行うべきであると思います。
以上のことから議案第6号については反対であることを述べて結論といたします。