2017年12月議会 広田議員最終討論


 12月議会で出された議案や意見書のまとめはこちらです。→ 広田議員のページ

わたしは日本共産党金沢市議員団を代表し討論を行います。

わが党は上程された議案19件の内、議案第41号、議案第44号、議案第46号及び議案第50号ないし議案第54号の議案8件について反対であります。

その主な理由について述べます。

議案第41号の補正予算の一部と議案第54号については、インターナショナルブランドホテル用地の土壌汚染除去費用に係るものであり反対です。

駅西の暫定駐車場として利用していた本市の用地等をオリックスに売却し、ハイアットセントリックなどの富裕層向けのホテル等を建てる計画に伴い、売買契約前に見つかったヒ素と鉛の汚染土壌について、10月から除去をはじめており、その事業費が変更されたというものです。

大事な市民の土地を、本市がブランドホテルを誘致するため大手企業に安く売却し、土壌汚染の除去や周囲の整備にまで及んでいるなど、市民の理解が得られているとは言えません。

議案第44号「特別職の職員の給与に関する条例等の一部改正について」は、特別職の職員に対する期末手当を0.05月分引き上げるものですが、市民のくらしが大変なときに、理解は得られないと考えます。

議案第46号「金沢市職員退職手当支給条例等の一部改正について」は、本市職員の退職手当の引き下げに関するもので、5年前の大幅な引き下げに続き、今年度末定年退職の方は平均で85万円引き下げるものです。「官民近郊の確保」とされていますが、公務員の退職後も守秘義務が課され、雇用保険も適用されないという特殊性を無視し、生涯設計に大きな影響を及ぼすものであり、反対です。

議案第50号ないし53号の4件は、本市第二本庁舎建設工事の請負契約についてです。第二庁舎建設をめぐっては、市民からの批判の声が広がり、議会棟の移転と上空通路建設を断念する経緯がありましたが、新たに市当局が提案した内容は、行政機構を移転し、建設計画を当初どおり進め、事業費も64億円から55億6,000万円としました。これでは、議会棟の移転がなくなったスペースを穴埋めするものです。調査や解体、備品購入などで、さらに税金が投入される見通しで、到底市民の理解を得られるものではありません。

請願第26号「国民健康保険制度の改善を求める請願」は国保をよくする金沢市実行委員会ほか103の団体から出されたものです。

本市は2013年度に国民健康保険料の計算方式を変更し、低所得世帯や多人数世帯、障がい者のいる世帯などで国保料を大幅に増額し、保険料が変更前の2倍以上に増額となった世帯も発生しています。同じように旧ただし書き方式に変更した名古屋市などでは国保の応能負担の原則の観点から、独自の恒久的な軽減と措置をおこなっています。

国民健康保険は、加入者の過半数が年金生活など無職者であり、国庫負担があって成り立つはずが、国庫負担が引き下げられ、保険料の増加につながっています。この高い保険料によって、本市ではおよそ2割の世帯が保険料を滞納し、短期保険証や受診手遅れにもつながっている資格証明書が発行されています。

よって、この請願が求める改善が必要であり、この請願に賛成です。

この請願は、付託された市民福祉常任委員会で不採択となりましたが、我が党は、この不採択に対し反対し、討論を終わります。

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