私は日本共産党市議員団の一員として以下数点にわたり質問いたします。
最初に介護の問題についてお尋ねします。
2015年の介護報酬の引き下げに続き、要支援1,2の方々への予防給付を自治体が独自に実施する新総合事業に変更する法決定が実施され、本市においても、訪問介護と通所介護が自治体の事業へと移行する総合事業がこの4月からスタートしています。本市の場合身体介護または、身体介護と合わせて、利用する生活援助は、従来の介護予防報酬と同等の報酬単価としましたが、緩和型としてつくられたサービスは報酬が大きく削減されました。これについてわが党は、安上がりの介護でサービスの低下につながるのではないかと指摘をしてきました。
要支援者への訪問介護の内容の多くは家事援助が中心で生活支援型であることから、これまで通りの訪問介護を実施すると20%も収入が下がることになり、介護事業所の総合事業への登録が少ないという問題が起こっています。本市においては介護予防型の訪問サービスの事業所指定数は111事業所で利用者は205人、対して基準緩和型の訪問サービスは、60事業所の登録で利用者は476人となっています。この数字からも、基準緩和型の事業所探しが困難になっているということは明白です。地域的にも差があり、サービスを利用したくても、自分の生活する区域には、事業所が見つからないという実態も生じています。
基準緩和型の訪問サービスは、簡単な研修を受けた市民の方も、ケアサポートとして行うことが可能になっています。9月議会で我が党は事業者、利用者双方に本来の介護予防が行えない基準緩和型はなくすようにとの質問に、市長は、基準緩和型サービスは基本報酬の引き下げで人員基準が緩和され、そのことで事業所の必要経費が圧縮されたり、受ける方にとっても、8割の負担で受けられる利点があると答えられました。しかし、現実は、そのような環境になっていません。ケアサポーターの業務は簡単な家事援助とはいうものの、資格を持ったヘルパーとは判断力や対応力が違います。利用者の方々との何気ない日常会話から、体調不良や悩み事の有無を感じ取ったり、悪質な詐欺被害を未然に防いだりしたという事例も報告されています。特に軽い認知症の方の言動の異変を早期発見、早期対応することは,介護予防からも重要なことです。故に、事業所側は持ち出しで従来のヘルパーを雇っていて、やればやるだけ赤字になっていくのです。本市の介護予防を担う事業所が疲弊していては、介護予防の目的を果たすこともできません。本市として責任をもってアンケートを取るなどで、実態を把握し事業所が健全な経営ができるようにしていくべきではないでしょうか。
移行前より低い介護報酬で行われている「生活支援型訪問サービス」、開始後事業所の経営への影響について本市はどのように認識しているのかお伺いいたします。
そして、訪問サービスの介護報酬を総合事業移行以前の基準に戻し、安易にボランティアなどへの振替を行わないよう強く求めますが、いかがでしょうか。
来年3月までには、すべての要支援の認定者が認定更新の時期を迎え、総合事業の対象となります。一刻も早い対応をどの様に考えていますか、お尋ねいたします。
介護保険の削減ありきの総合事業であってはならないことを強く求めます。
この質問の二つ目に、介護施設についてお尋ねいたします。
2015年の制度改悪以降、特別養護老人ホームは要介護3以上の方という入居制限がされました。これによって介護1と2の方が門前払いとなり 特養ホームに入りたくても入れない状態です。介護3の方は入所できるかと思ったら希望する特養ホームはいっぱいで待機者だと言われたといいます。在宅での生活も困難となった方は、行き場がなくなり大変苦労されています。特養ホームの待機待ちをしながら有料老人ホームに入居している方もいらっしゃいます。
入居しても居住費や食費の負担が大きく、これからの生活に不安が募るという方や お金が払えなくなり退所せざるを得なくなったという方もいらっしゃいます。特養ホーム入居待機者の方が有料老人ホームなどに入居されている場合には、特養ホーム入居者と同等の減額措置が認められればこのような不安感はなくなります。
在宅の介護となれば、家族が介護を理由とした離職に追い込まれるなど、収入が大幅に減ってしまうという事例が全国各地で起こっています。私のもとに相談に来られた95歳の父親を在宅で看取ったという方は、特養に入りたいという事でずっと入居の順番を待っていらっしゃいました。その間、ヘルパーさんの援助も受けながら、制度も目いっぱい利用して、介護をしていったといいますが、昼夜の区別のない介護で、何回も、「もう限界だ」と思ったといいます。「常に重い負担を背負っていた」と言いました。介護保険は、介護を必要とする人を社会全体で支えるとの理念から生まれました。しかし、現実は特養ホームに入居したいが入居できないという、介護保険の理念からかけ離れた事例が起きています。今後本市として、特別養護老人ホームの新設・増設を図り、入居希望の方を積極的に受け入れる計画はありませんか、お尋ねいたします。
この質問の最後に、来年4月からの長寿安心プラン第7期計画の保険料についてお尋ねいたします。現在本市の第1号被保険者の基準保険料は、6280円です。これは介護保険制度がスタートした時と比べて約2倍近くになっています。安倍政権の年金改悪の下、市民の生活はますます苦しくなるばかりです。介護保険の収納率は制度発足以降98%を超える水準を維持しています。これは、65歳以上の被保険者の圧倒的多数の方が、強制的に介護保険料が年金天引されているためです。しかし、いざ介護保険を使おうとすると、いろんな制約があって使えません。高い介護保険料を払える保険料にしてほしいというのが、市民の切なる願いです。審議会での議論が始まっていると伺っていますが、介護保険料は下げるべきです。そして、低所得の方には減免等の制度の情報の提供を徹底すべきと考えますがいかがでしょうか、お伺いいたします。
次に市営住宅についてお尋ねいたします。
日本全体で高齢化社会が進み、その対応が求められていますが、本市の市営住宅の高齢化率は31,5パーセントで、それに加えて、住民同士の関係性が希薄になりコミュニティの衰退は大きな問題になっています。
こうした現状を踏まえて、平成28年3月、高齢化等に対応した市営住宅のあり方検討会が答申をまとめています。この中で、次のように今日的な在り方を述べています。「住みたい、暮らし続けたい交流拠点都市金沢の住まい暮らしづくり」の基本理念のもと、市営住宅は人口減少社会においても困窮する社会的な弱者に対する受け皿としての役割が高まっており、既存ストックの機能改善と福祉の連携により、住まいのセーフティーネットとしての機能向上を図るとし、福祉を意識した市営住宅行政の実践が大切だと述べています。
そして、この3月には緑市営住宅再整備計画が出されました。緑市営住宅は現在40棟、1358戸で構成されています。昭和40年代の急激な経済発展に伴い、住宅需要にこたえて建設されました。その緑市営住宅が更新時期を迎えております。耐震化工事によって延命化されましたが、バリアフリー化がされていない住棟・住戸が多いため、段差や階段が高齢者にとって大きな負担になっています。エレベーターのない5階建て住宅は建て替えによる新しい住宅として、この10年の中で整備を行っていくとしています。建て替え対象になっている棟に住んでいる方は、「いつ建て替えになるのか」と不安を抱えながら住んでいるといいます。住民に不安感を抱かさないようにする為にも、緑市営住宅構想を広く住民に知らすべきと考えますがいかがでしょうか。
高齢化の対応策の一つに若年世代の入居を促すとして、所得要件の見直しを進めていくとしています。それと同時に、市営住宅を新築する際は若い世代にもアピールができる市営住宅にしたらどうでしょうか。先月内灘町は、子育て世代向け世帯用に2LDKから3LDKの部屋を確保する、木造平屋、2世帯1棟の作りの町営住宅、県営住宅の起工式を行いました。既存の住宅と、コミュニティにも、配慮した住宅との事で戸建ての住宅に住んでいる感覚になる構想だと思いました。緑市営住宅においても、コミュニティにも、若い世代にも配慮した新しい考えの市営住宅の整備を求めますがいかがでしょうか。
また、市営住宅に、長年住み続けている方から、部屋の傷みは直してほしいとの声が寄せられてます。本市の市営住宅では、畳の入れ替えは20年を超えてからという規則があると聞きました。ある方は、初めから畳を汚さないようにとの配慮からカーペットを引いていたり、破れた畳はガムテープで補強したりと涙ぐましい努力をしています。一般的に、畳は10年から15年で入れ替える時期だといわれます。畳の入れ替えのサイクルを短くするよう求めます。同時にその他の部屋の改修の要望に対してもすぐに対応しているのか、伺います。
今、高齢化が急速に進んでいる市営住宅において、高齢者の集いの場として空き室の利用ができないでしょうか。本来は、住宅困窮者への賃貸が目的ですが、公営住宅法の改正により住居用途以外の使用も可能になり少しずつ住民の地域の支援活動の場として使用している事例を他の自治体から聞くことがあります。
集会場があるから、そこを使えばいいと言われてきましたが、集会場の利用状況を見ても、福祉目的など社会参加活動に使用する事はほとんどなく、利用者が少人数であったりの時や集会場の場所まで高齢者が行けないなど集会場の使い勝手の困難さの声も、あがっています。空き室を、コミュニティの場として活用している事例も他の自治体でありますので、本市においても、そうした活用ができないのかお伺いいたします。
そして、市営住宅に関して早急に改善しなければならないのが保証人の確保です。
入居を希望されている方にとって大きな問題で、保証人がいないため市営住宅の入居を諦めた方も多いと聞いています。暮らしが大変なため、保証人にはなれないと断られると、私のもとに相談に来られた方がありました。また、「兄弟姉妹に保証人になってもらっていたが、亡くなってしまった。身寄りがなく、保証人がいない」との相談も多く寄せられています。もちろん、民間の賃貸物件でも保証人が必要ですので保証人を置かずに市営住宅への入居を認めるわけにはいきませんが、例えば、緊急連絡先でも可能とする自治体もあることから、本市においても入居者や、入居希望の方々の生活実態を考慮して、入居が可能となるよう対応する事を、強く求めたいと思いますがいかがでしょうか。
最後の質問は、子育て支援についてです。
現在、認可保育所への申し込みが行われていますが、希望どおりの場所に子どもを預けることができるか、決定がくだるまで不安を抱く親たちも少なくありません。今年度本市は2017年3月末には21名の方が未決定になっていましたが、4月には待機児童ゼロという報告がなされました。しかしこれは、認可保育所に入れなかった人から、企業主導型保育所に入った人、認定保育所に入所できない為に育休を延長した人、あきらめて申請を辞退したを除いた結果にすぎません。またこの間、年度途中からも、保育所へ0,1歳児の保護者から入園申し込みの電話がかかり、断るのが本当に忍び難いと言うこともお聞きしています。。そこで、30年度の申し込み状況並びに希望する施設に入所できるかどうかの見通しをお伺いいたします。
本市においては、今後出生率が低下する一方働くお母さんが増えていることからも、ますます保育所への要望が大きくなっています。
ここ数年、保育所申込が殺到する西部地域は、さらに深刻です。市民福祉常任委員会では、保育所整備によって定員増の確保に取り組み、さらに民間の保育施設の公募をかけているとの報告がされていますが、本来ならば市が責任をもって公立の保育園を設置しなければならないと思います。公募で保育所設置の事業所の申込みがなかったときは、どのように対処するおつもりなのでしょうか。子育て・保育にかかわる重要な問題です。民間保育所設置が困難になった場合は公立保育園を設置するお考えはありませんか、市長のお考えをお聞かせください。
待機児童解消への要因の一つに、保育士の確保があります。保育士不足の最大の原因は賃金の低さにあります。先日、幼稚園で13年勤務しているが保育所に転職したいという方からお話をお聞きしました。幼稚園での経験年数は見てもらえず、賃金は月14万から15万円と言われたということです。これでは、とても保育所で働けないと言っています。専門職にふさわしい待遇が必要ではないでしょうか。国は2017年度キャリアアップ処遇改善の仕組みを創設しました。しかし、この仕組みがいつまで続くかわからないばかりか、一部の保育士にしか適用されず、全体の賃金の底上げにはなっていません。配分には大変苦労するとの意見も聞いています。
ぜひ本市として独自に保育士の処遇改善する方策に取り組むべきと考えますが、市長のお考えはいかがでしょうか。
以上でわたくしの質問を、終わります。
-山野市長
7番大桑議員にお答えをいたします。
介護保険につきまして何点かお尋ねがございました。総合事業開始後における事業者への影響についてです。本市では基準緩和型サービスの担い手といたしまして、金沢ケアサポーターを養成をしており、これらの人材の活用を図ることで事業運営に必要な経費の一部が圧縮されることから、必ずしも経営が悪化するとは考えてはいません。今ほど申し上げました金沢ケアサポーター、安易な振替は行わないようにというご提案をいただきました。基準緩和型サービスにつきましては、身体介護の必要ない方が通常サービスの8割の負担で生活援助を受けられることが利点でもあります。基本報酬を従前並みに戻すということは、利用者の負担増につながりますことから、今のところ考えてはいません。また金沢ケアサポーターにつきましては、総合事業の拡充、事業所経営の安定化に資するものと考えておりまして、今後とも事業者や利用者への理解を求め、活用の促進を図ってまいります。今後基準緩和型サービス利用者の増加が見込まれるのではないかということです。基準緩和型訪問サービスにつきましては、未だ指定を受けていない訪問介護事業者も多いことから、今後良好な運営を行っている事業所の事例なども紹介をし、事業への参入を促すことでサービス提供体制の拡充を図ってまいります。特別養護老人ホームの増設のことについてご提案がございました。現在第7期長寿安心プランを策定しており、この中で改めて日常生活圏域ごとの入所待機者の状況を把握したうえで、必要な施設につきましては引き続き整備をしてまいりたいと考えています。第7期長寿安心プランにつきまして、介護保険料の引き下げのことについてお尋ねがございました。第7期の保険料につきましては、今後3年間に必要なサービスの給付量を適切に見込み、その費用にあった額を設定をすることになっています。低所得者に対する様々な減免、さらにはその周知をさらに努めるべきだというご提案をいただきました。これまでもパンフレットやホームページによる周知に加え、減免に該当すると思われる方への個別の通知をさせていただいているところでありまして、制度の利用を促してきたところであります。引き続き多様かつ効果的な方法で市民の方々への丁寧な情報提供に努めてまいります。在宅介護を推進するべきではないのではないかというお話をいただきました。高齢者、お年を召した方お一人お一人が尊厳を持ちご自身の住み慣れた生活し慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、これまでも長寿安心プランの基本理念として地域包括ケアシステムの構築を図ってきたところであります。現在策定中の長寿安心プランの中でもこの基本理念を継続するとともに、医療と介護の連携による切れ目のない支援を充実させていくことにより、在宅で介護を受けることになった高齢者とそのご家族にとっての負担の軽減をできる限り図ってまいりたいと考えています。
市営住宅について何点かお尋ねがございました。若い方、さらにはコミュニティにもっと重視をすべきではないかというご提案でした。市営住宅はご案内の通り住宅に困窮する方に住居を供給するということを目的としているところであります。この目的や範囲を逸脱した整備にはおのずと限界があるということは、大桑議員もご存じかというふうに思っています。その中でできる限りの施策に取り組んできたところでもあります。現在建替え中のみどり住宅の建設事業におきまして、子育て世帯向けの住居を十四戸供給することにしています他、共用ホールや建物周辺などにコミュニティスペースなどを設けるなど、若年世帯の入居やコミュニティの活性化に十分配慮をしながら整備を進めてきているところであります。市営住宅の空き室を地域に開放すべきではないかというご提案をいただきました。先ほど申し上げましたように、市営住宅はあくまでも住宅に困窮する方に住居を供給するということを目的としているところであります。現在、先ほど大桑議員が仰っていただきましたように市営住宅におきましては、集会所を活用して子供と高齢者の交流や様々な文化活動が行われている所でもあります。屋外にはベンチなどを配したコミュニティスペースも設けている所であります。今後とも引き続きこのようなコミュニティ施設の積極的な活用を促していきたいというふうに思っています。先ほど申し上げました建替え中のみどり住宅にもこういったコミュニティスペースを設けるなど様々な手立てを取っているし、これからも取るところでありますので、ご理解をいただければと思います。保証人のことについてお尋ねがございました。入居時に連帯保証人を必要とすることは市営住宅条例で規定しておりまして、これは大桑議員ご自身もご理解をいただいているかと思います。家賃債務の保証の他、緊急時の連絡先、入居者死亡時の遺品の整理など管理上大切な役割を担っていただいているところであります。保証人を不要にするということはこれはやはりできないことだというふうに思っています。ただ今年の6月公布されました民法改正によりまして、保証人の保護が拡充をされましたので、それらの対応策等につきましては今後検討させていただければというふうに思っています。
西部地区における保育所の公募のことについてお尋ねがございました。事業者の応募がなかったらどうするんだということです。現在は公募期間中であります。多くの事業者が公募説明会にご出席をいただきましたので、それらの事業者から様々な提案が出てくることを期待をしているところであります。保育士の処遇改善のことについてお尋ねがございました。まずは本年度創設されました処遇改善加算の適正な実施により、保育士の処遇の向上を実現をしていきたいと考えています。国におきましても、保育士の確保に向けた賃上げが検討されているところでありまして、今後とも国の動向も注視していきたいと思っています。
-木谷都市整備局長
私の方からは市営住宅に関します2つのお尋ねについてお答えをさせていただきます。
1点目、みどり住宅の再整備計画の周知についてです。みどり住宅再整備計画で建替えの対象となる未耐震棟の入居者には、平成28年に将来的に建替えする旨を案内しており、再整備計画の内容は今年6月に町会長会議でも報告したところであります。今後国の補助採択を受け、建替えの時期が明確となった時点で改めて関係する入居者に丁寧に説明して参ります。
2点目、畳替えのサイクル見直しや各種の修繕への対応についてです。市負担の修繕につきましては、入居者からの連絡を受け速やかに対応しているところであります。なお、畳替えのサイクルは平成14年度に畳の経年劣化の状況を検証した上で15年から20年に変更したものであり、ご理解をお願いいたします。
-太田副支局長
保育所等の入所申し込みの状況と入所の見通しについてのお尋ねがございました。来年度の保育所等の入所申し込みにつきましては、利用定員14,006名に対しまして、13,912名の申し込みがあります。昨年度と比べますと3歳未満児の占める割合が増えております。市内全体ではまだ空きがございますけれども、西部地区また駅西臨海地区を中心に定員を超え希望する施設に入所できない方が出る見通しでございます。
-30番森尾嘉昭議員
市長に伺っておきたいと思うのですが、歴代の市長と市議会は金沢市に安心して住んでおられるような社会保障の制度の充実や市営住宅を含めて町づくりの問題で文字通り市民の願いを実現する施策を先進的な都市として作り上げてきたと思うんです。その一つがみどり住宅の建設でもありますし、身障3級に対する医療助成の制度、ポストの数ほど保育所を設置するという制度などがその一つの特徴でもあったと思うんです。その制度が実現してきたことを受けて、周辺の自治体は金沢市を模範にこの制度を取り入れるなど、周辺自治体にとっても金沢市が一つの模範としてなってきたわけです。そのことが今日、周辺自治体にとってみれば安心して住民の人が暮らせるような町を目指そうということで進んできたんですが、逆に金沢市の施策はこうした状況からみると今日立ち遅れが目立ってきています。その点で大桑議員が質問した介護の問題、そして市営住宅の問題、保育所の問題というのを具体的に質問したと思うんです。しかしこの中には市長の答弁を聞いていると金沢市として積極的に金沢市に住んでいて安心ですよ、金沢市は独特の特徴ある制度を推進していますよという答弁としてはなかなか映ってこなかったというふうに思うんです。例えば保育所の施策でいうと、24時間保育を先進的に打ち出して全国的に特徴ある保育制度の都市として全国に知られるなど持ってきました。こうしてみると今回のやり取りを聞いていても、介護の制度の問題や介護保険料の問題、希望の保育所へ入れる仕組みを作ってくれ、また市営住宅も安心して暮らせるような住宅に作ってくれ、こうした市民の要求に一体本市は積極的に応えているんだろうかという点は、非常に答弁を見ていても意欲ある施策として市長の答弁は聞こえてきません。再度、介護の問題を巡っても保険料の改定を来年受けるわけですので、そして希望ある方々が全て保育所に入れるようにしてほしい、市営住宅も安心して入れるようにしてほしい、これらの市民の要求に応えて、金沢市が積極的に前向きな施策として推進してくように、私は意欲ある施策を打ち出すべきではないかというふうに考えています。その点、改めて伺っておきたいというふうに思います。
-山野市長
私の言葉、私のプレゼンに力がないことはこれから今ご指摘をいただきました、しっかりと伝わるようにしていかなければいけないというふうに思っています。ただ時代も変わりつつあることもご理解いただければと思います。少子化・高齢化が進んできました。扶助費が年々多くなっているところでもあります。今、国におきましても税と社会保障一体の改革の中で取り組んでいるところであります。その中でできうる限りの施策をこれからも取り組んでいかなければならないというふうに思いますし、今ご指摘いただいたその伝わり方、伝え方というものもしっかりと意を用いて取り組んでいきたいというふうに考えております。