2018年9月議会 「議会議案第7号学校給食の無償化、負担軽減を求める意見書」の提案理由説明

大桑初枝市議

日本共産党金沢市議員団を代表して、議会議案第7号学校給食の無償化、負担軽減を求める意見書の提案理由説明を行います。

子どもの貧困が深刻な社会問題となっています。

憲法26条は「すべての国民の教育を受ける権利を保障し、義務教育の無償化」を明記しています。しかし、現在、無償の内容は公立小中学校の授業料の不徴収と小中学校の教科書無償交付にとどまっています。毎日子どもたちが食べる学校給食は保護者の負担となっています。学校給食の充実は、学校給食法にも定められているのに加え、新たに学校における食育の推進も規定されました。「生徒の心身の健全な発達に資するものであり、かつ児童及び生徒の食に関する正しい理解と適切な判断力を養う上で重要な役割を果たす」として給食は、教育の一つとして重要な役割を果たしています。よって、本来は無償にするべきものです。

給食費の保護者の負担は金沢の小学校で月約5000円、年間にすれば4万9千500円であり、中学校では月約5860円、年間約5万8千円です。文部科学省の調査では、保護者が負担する義務教育費の4割を占め、重い負担となっているとの声もあります。給食費の負担軽減は、喫緊の課題です。また家庭の経済状態や、保護者の就労状況などにより、朝食をとっていない子どもがいることも問題になっています。成長期に十分な栄養が確保できない事が続けば、発育に悪影響を及ぼすことは明白であり、給食は子どもの食のセーフティーネットの役割も果たしています。

全国的にも、子育て支援など様々な観点から学校給食費を無償にしたり、一部を補助したりする市区町村が増えてきました。

文部科学省が公表した公立小中学校の学校給食の無償化に関する調査の中で、無償化は82自治体で実施されており、一部無償化、一部補助の424自治体と合わせると506、全国比29.1%の自治体で何かしらの補助を行っていることがわかりました。実施した自治体では、子ども、保護者、学校などから歓迎の声が上がり、専門機関からは発育に対しての成果の結果も報告されています。

教育費無償の原則に立って、給食費の無償化を速やかに実施し、保護者の負担を軽減することは子育てを支援し、教育を充実させることにつながります。今全国的にも要望が大きい給食費無償化の実現に向けて、様々な取り組みが行われています。実現するまでの間、生活の実態に応じて必要な免除制度を設けるよう要望するものです。

議員各位の賛同を求め、提案理由の説明といたします。

 

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