私は、日本共産党市議員団を代表いたしまして、議会議案第7号 廃プラスチック対策の抜本的強化を求める意見書について提案理由説明を行います。
現在、プラスチックごみによる生態系への影響が深刻化し、この問題の解決は世界規模で考えなければならなくなっています。
本年6月に行われたG20では、2050年までに海洋プラスチックごみによる新たな感染ゼロをめざす「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が採択されたところです。
しかし、達成目標が30年以上先であることや、議長国である日本政府の施策があいまいなことなど、環境NGOからは不十分であると指摘され、問題は山積しています。
これまで日本は、国民一人当たりのプラスチックごみの排出量が、アメリカに次いで世界第2位です。年間で900万トンのプラスチックごみを排出し、2017年末に中国への廃プラスチックへの輸出が規制されて以降、100万トンの処理を東南アジア諸国への輸出という形で頼ってきました。
しかし、東南アジア諸国も輸入中止にふみだすことに加え、バーゼル条約によってプラスチックごみが規制対象となったことで、国内処理が原則となりました。
政府は緊急措置として、各自治体の焼却施設での熱回収するよう検討していますが、地方公共団体からは住民の理解が得られない」「焼却施設の負担が大きい」との懸念の声が上がっており、処理問題の抜本的な解決手段とは言えません。プラスチックごみによる海洋汚染という負の遺産を、私たちの子どもや孫の世代に押し付けぬよう、これから行うべきは、プラスチックの「大量生産・大量消費・大量廃棄」からの転換に向けた仕組みづくりが求められます。
よって、この意見書では次のことを国へ求めます。
1. 生産の段階からプラごみ減量対策を図るために、生産者が製品の生産・使用段階だけではなく、廃棄・リサイクル段階まで責任を負う拡大生産者責任の考え方で制度を見直すこと。
2. 海へのプラごみ流出でも、現行の処理制度のどこに欠陥があるのか、徹底した調査を行い、本腰の対策をとること。
この意見書へのご賛同をお願いし、提案理由の説明を終わります。