私は、日本共産党市議員団を代表いたしまして討論を行います。
わが党は上程された議案17件のうち、議案第24号金沢市会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例制定について、
議案第25号、地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の制定、
議案第31号 金沢市子ども子育て支援法に基づく特定教育・保育施設および特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部改正に反対いたします。
その主な理由を述べます。
まず、議案第24号と議案第25号ですが、
この条例改正は地方公務員及び地方自治法の一部を改正し、一年任用の「会計年度任用職員」という新たな仕組みを導入し、臨時・非常勤の地方公務員の大部分を移すために制定するものです。
これには参議院、総務委員会で付帯決議がされています。
「現行の非常勤や臨時職員の移行に当たっては、状況の不利益が生じることがないよう、適正な勤務条件の確保が行われなければならない。
又、公務の運営には任期の定めのない、常勤職員を中心にするものという事に鑑み、会計年度職員についてもこの考え方に沿う様、引き続き任用の在り方の検討を行う」よう求めたのがこの決議の趣旨です。
しかし、本市は適用の段階で、非常勤職員の月額給与が2万円近くも引き下がるという対応がされます。期末手当が支給されるので年間支給額が確保されると説明していますが、毎月の賃金を下げることはあってはなりません。参議院総務委員会の決議の趣旨からも逸脱するものです。
又、問題となっているのが雇用期間です。 この制度では、1年間の限定の雇用制度であり、各自治体が、任用期間の限定を1年ないし、上限5年までと定めて雇どめすることにつながるものです。 学校図書館司書など専門職の場合、10年までという点が引き続き行われるとしています。
本来地方公務員法の傘下にあるとするならば、その法の趣旨に沿って、本来フルタイムで雇用止めしないというのが原則であり、正規雇用によってこそ、働く人々の生活を保障し雇用の安定へとつながるものです。
このような制度の改善を図ることが大切で、地方公務員法の「無期限任用の原則」を覆すことになりますことからしても反対です。
次に議案第31号ですが、第1条で唱っている特定地域型保育事業における基準緩和は、連携施設の確保の経過措置を5年から10年に延ばす、または不要とするなどの規制緩和です。
もともと、小規模保育や家庭的保育などの地域型保育事業は、施設基準や保育士の配置基準が低いなど現状でも安全や保育の質が担保されていない施設です。にもかかわらず、さらなる規制緩和は認められません。
また、第2条の幼児教育・保育の無償化に伴う副食費については、減免の対象者は保育料の対象者より広がっていますが、そもそも保育料無償化といいながら、副食費を実費徴収するというのは園にとっても負担ですし、保護者にとっても矛盾です。
教育・子育ての切実な願いを逆手に取り、消費税増税の口実にするもので、低所得者層では「無償化」による恩恵は少なく、消費税増税分の方が、重くのしかかります。消費税を財源にせず、教育・子育ての無償化を進めるべきであり、副食費の無償化と合わせて行うべきです。
以上で反対討論を終わります。