2020年度9月議会 大桑議員一般質問 9・10

大桑初枝議員

質問の機会を得ましたので、日本共産党金沢市議員団の一員として質問いたします。 

最初に、このコロナ禍における介護事業所の継続についてお伺いいたします。

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、自粛要請を受けながらも、命と暮らしを支えるために介護の現場では、懸命に感染対策を講じながら、介護サービスが行われています。しかし、今なお、新型コロナウイルス感染症の「第1波」の下で生じた、介護現場の困難さが解消されたとは到底言えず、「崩壊」につながりかねない事態に直面しています。
 介護事業所は、様々な基礎疾患を持った高齢者も利用・入所しており、感染すると重症化するリスクが高い環境にあります。職員はこうした利用者と接触することがさけられません。職員は「いつ自分が感染するか」「感染させてしまわないか」という大きな不安を抱えながら日々の介護にあたっており、疲労感、ストレスが増大しています。
 また感染を不安視した利用控えは利用者に大きな影響をもたらしています。利用控えは、利用者の状態や病状の悪化、体力の低下、他者と接する機会が減ったことによる、うつ症状や認知症の進行なども生じています。身体的機能の維持が難しい利用者が、リハビリなどを短期間でも中断すると、回復が難しくなるケースもあるといいます。
 厚労省はデイサービスの利用を減らした分を訪問介護に振り替えることを可能としました。しかしヘルパーの体制は、以前からも厳しく対応が困難な実態があります。そのうえ、1回の訪問に対する報酬は、通所サービスより下がり、事業所としては減収になってしまいます。「三密」を避けるためにとった受け入れの縮小なども、収益の大幅な減少につながっています。介護事業所は新たな経営困難に直面しています。
 今必要なのは、介護事業所への経済的・人的な支援です。必要な規模の支援策を速やかに講じられるよう求めます。
 介護職員については、離職率が高く人材確保が難しいなどの状況が続いています。これは介護職員の賃金が低いなどの処遇改善が進んでいない事があげられます。介護職員の月収は全産業より7万円以上低い状態に置かれています。現行制度では、基盤整備や処遇改善をすれば保険料や利用料に跳ね返るというのが現状で、このため、慢性的な人手不足のもとで施設経営はギリギリの状態で運営されてきました。このままでは経営悪化による事業所の縮小・閉鎖を招きかねません。事業所がなくなると、高齢者は行き場を失います。

①   地域の介護基盤の崩壊を防ぐためにも、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う介護事業所の運営や減収の状況を調査し、国の支援だけでなく本市としても財政支援を行うことを求めますがいかがでしょうか。
②   介護職員の処遇改善も喫緊の課題です。厳しい体制の中、感染リスクにさらされながら、利用者の生活を懸命に支えている、介護職員に対する支援、処遇改善を、国に求めるお考えはありませんか。保険料や利用料の負担増で処遇改善を図るのではなく、税金の使い道をあらためることで改善を図るべきだと考えますが、いかがでしょうか。そして、本市においても、介護の現場で働く方々の負担を軽減する施策を講じるお考えはないでしょうかお伺いいたします。

感染症対策の検査、必要物資の安定的な供給体制についても、お聞きします。

 未だ終息を見ない状況の介護現場で、今なお憂慮されているのが、感染予防・防護に必要なマスクやグローブなどの衛生用品の不足です。
 医療の現場もそうですが、介護現場ではマスクや手袋、消毒液の不足も問題となっています。コロナウイルスの感染拡大が続き、冬場のインフルエンザ流行期と重なるようなことになれば、マスクや消毒液の入手が困難になることは容易に想像されます。
①   今のうちから、マスクや消毒液など必要物資を確保し、介護施設に安定的に供給する体制を取るべきかと思いますが、いかがでしょうか。
②   また、安心安全な介護サービスの提供を行う上で、PCR検査を必要とする介護従事者及び介護サービスの利用者に対し速やかに検査を実施する体制を整備することが、最も大切なことですがいかがでしょうか。お伺いいたします。

この質問の二つ目は、介護保険制度についてです。

 2000年4月にスタートした介護保険は、「サービスを自由に選択できる」などのメリットが宣伝され「介護の社会化」が進むことへの期待感がありました。しかし、20年たった今、利用者増に対し保険の範囲は縮小され介護離職と介護従事者の離職が後を絶たず支え手不足は一層深刻になっています。介護によるストレスが解消されるどころか、大きくなり、施設でも在宅でも家族への負担は重くなっている現状があります。保険料も当初は国民の反発を抑えるためにか低く抑えられたものの、3年に一度の「介護保険事業計画」の、見直し毎に上がり続けています。こうした中、昨年12月末には全世代型社会保障改革会議の中間報告が発表されましたが、その内容は全世代に「負担増と給付の削減」を強いるものでした。低所得者の介護保険施設利用料の引き上げやサービス利用に際しても上限額の引き上げの実施なども計画されています。
①   負担増と給付の削減を強いる中間報告を見直し、誰もが安心して介護を受けられる体制に切り替えるよう、本市として国に働き掛けるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
②   第8期の介護報酬改定で負担増はすべきではなく、高すぎる保険料の引き下げこそ、検討すべきだと思いますがおうかがいいたします。

 次にコロナ禍によって、苦境に立っている障害者就労継続支援事業所についてお尋ねいたします。

 新型コロナによって多くの障害者就労継続支援事業所が、収入の減少に陥っています。このことは、直接利用されている方の生活に大きな影響を、及ぼすことから改善が求められています。「きょうされん」の全国事務局の調査ではイベントの自粛等により販売機会の減少に伴いA型、B型作業所の半数以上で工賃収入が減っているとの回答がよせられているとの事でした。
 B型の事業所では、お菓子の箱を組み立てる作業をしていましたが、コロナの影響で贈答品のお菓子の売り上げが減ったことで、仕事が減り工賃収入が減っていると言います。
 国の支援策として6月の補正予算で、事業所の事業継続を支援する障害者就労継続支援事業所活動支援事業費が計上されました。これは生産活動が前年同月比で50%以上の減少、もしくは連続して3ヶ月30%の収入の減少が条件になっています。本市としてこの支援策の対象となった事業者は全体の何割に当たるかお尋ねいたします。
 ある障害者就労継続支援A型事業所は、障害の方が働く場として、ホテルの掃除の仕事がありました。コロナの感染拡大の影響でホテルの仕事量が激減し、生産活動が大幅な減収になりました。その為、賃金の支払いが大変で、活動支援事業費50万円の支援を受けましたが、到底足りないと言います。
 また、B型の事業所の方も、イベントの自粛や下請けの仕事がなくなり収入が大きく減少したといいます。不足した減収部分を補うために、畑を借りて作った野菜を売り、何とか利用者さんには今までの賃金を保障するようがんばっていると言います。しかし全体に赤字が続いてはいるが、50%まで減少はしないので、就労継続支援事業所活動支援事業費の、対象にはならないと言います。
 多くの障害者の就労支援事業所は営利を目的とするのではなく、障害のある方にとって訓練の場であったり、働く場であったり生活する場であったり様々な役割があり欠かせない存在となっています。しかし、就労継続支援事業所は普段から厳しい運営をされています。そこへ、このコロナ危機です。困難に寄り添った手立てが必要になるかとかと思います。そこで

  •    本市としてどのような事ができるのか、どのような支援の制度があるのか、お伺いいたします。
  •    又、国の、活動支援事業費は、生産活動が前年同月比で50%以上の減少などの要件が必要です。運営が困難となっている事業所に寄り添い持続可能な支援の在り方を求めますがいかがでしょうか。お伺いいたします。

 ここでも消毒液であったりグローブであったり衛生用品の切れ目のない提供体制を求めています。収益が大幅に減少している他方で衛生用品などの購入などによって、支出は増えており事業所の経営はこれまでにない厳しい局面を迎えています。
 消毒液などの供給は9月補正予算案の中で計上されていますが、一度きりではなく、安定的な供給体制を支援すべきではないでしょうか。お伺いいたします。
 障害を持った方の事業所は三密にならざるを得ない状況下にあります。どうしたら、コロナウイルスの感染者を出さないよう、活動ができるのか、細心の注意を払っています。そうした中で相談ができる窓口が欲しいと言われました。なかなか保健所につながらないこともあり相談窓口の強化をしてほしいという要望があります。
 この点についても、本市のお考えをお聞かせください。

質問の最後は、学校再開後の教育環境の充実についてです。

6月1日から全国の学校が3カ月ぶりに再開しました。3カ月間もの長期休校は、子どもたちに大きな不安とストレス、学習の遅れと格差の拡大などをもたらしました。 そして短い夏休みを経て新学期を迎えました。
 その中で、新型コロナウイルス感染から子どもと教職員の健康といのち、子どもの学びの権利、これをいかにして守っていくかは重要な課題です。 子どもたちを受け止めながら、学びとともに人間関係の形成を保障する柔軟な教育こそが必要とされています。
 保護者と教員の方々からは、「限られた時間内に1年分の内容を詰め込むのは無理」という事で、子どもの状態を見ながら、また学校の行事も工夫をしながら学習を行なっていくという事は先の議会での中でも答弁されています。
 にもかかわらず、8月24日付の新聞報道で本市が、学力テストを実施するとの記事がありました。コロナウイルス感染症の蔓延によって、教職員は感染症対策をしながら授業時間の確保や、限られた時間内で児童たちに学ぶ楽しさを提供する努力を強いられています。また児童は、慣れない環境下で授業のコマ数が増えたり、課題をこなしたりと大きな負担を背負わされています。さらには、感染予防という事で大きなストレスを感じています。そうした状況の中での学力テスト実施には、疑問を感じずにはいられません。
 教職員の方々からは、「なぜこの時期にやるのか」「最も心配なのは子供のストレス」という声が上がっています。
 教職員や児童生徒のこうした声や、言動に対し、まず本市が行なうべきは、教職員や児童の負担の軽減を図ることではないでしょうか。おうかがいいたします。県内でも19市町のうち8市町の小中学校が学力テストの実施を決めました。
 学校では今年度、プール学習、宿泊学習、体育大会などの楽しい行事がなくなり、 調理実習も、家で作った調理を写真でとってくるという風な事で子供の学びの場も大きく変わっています。
 本市は学力テストの扱いについて、3 時間のテストを8月末から10月の間で、各学校の状態に合わせて時期や期間を決めて取り組むとしています。コロナ禍で困難な今こそ、各学校で「今必要な学びとは何か」を考え柔軟で自主的な学習が必要と考えます。
 児童にとっても、先ほど述べたように、現状でさえ負担を強いられているに、またプリントテストに追われてしまいます。
 学校は学力向上だけの場ではありません。子どもたちの学びをプリント攻めにするのではなく、本来の学びの場に基づく場となってほしいと思います。
 コロナウイルスによって、教育現場は大変混乱しています。混乱に拍車をかける学力テストの実施を断念するよう求めますがいかがでしょうか。

 この質問の二つ目は、小中学校のエアコンの設置についてです。

 市長は補正予算の中で、中学校のエアコン設置を前倒しする予算が計上されました。私ども日本共産党市議員団も、これまでも幾度となく、市民と保護者の方と一緒に早期にエアコン設置を求める申し入れを行ってきたところです。早急に全校に設置されることを望みます。まだ、異常な暑さが続いています。小学校エアコンが未設置の学校27校のうち9校が完了したとお聞きしました。あとは10月末までに、小学校は完了するという事ですが、この1ヶ月何とか工事を早め小学校すべてにエアコン設置を完了する事は、できなかったのかおたずねします。
 エアコンのない学校については冷風機などの設置で、暑さ対策、熱中症対策が必要ではないでしょうか。大きな扇風機と小さな扇風機が入っていると、言っていますが、どのような熱中症対策をされているのか、どのような暑さ対策をしているのかお尋ねして、私の質問といたします。

―山野市長

 7番大桑議員にお答えをいたします。

 まず、介護現場のことについて何点かお尋ねがございました。介護事業所の経営は、介護保険制度における介護報酬により賄われているものでありまして、市が独自にその減収分を補てんするものではないということをご理解いただければと思います。なお収入が減少した場合は、持続化給付金制度など国の制度を活用していただきたいというふうに考えています。介護従事者の処遇改善のことについてお尋ねがございました。介護職員の処遇につきましては、市民からの保険料や利用料に加え、国・県・市の財政負担を財源とする介護保険制度の中で対応をしているところであります。現在国において、来年度の報酬改定に向けた議論が始まっておりまして、まずは国の対応を注視していきたいというふうに考えています。そして介護現場の負担軽減を図るための施策についてもお尋ねがございました。この負担軽減を進めていくためには、なんといっても人材確保が不可欠であると思っています。そのためにも介護職員の処遇改善が大切になってきます。現在国において議論が行われているところでありますので、先程申し上げましたようにまずは国の動向を注視していきたいというふうに考えていますが、第8期介護保険事業計画を策定していく中で、市として実現可能な施策を検討していきたいとも考えています。マスク・消毒液等の衛生用品の確保についてお尋ねがございました。介護事業所に対しましてはこれまでも、マスクや消毒液などの衛生用品を支給しているところであります。今後も備蓄用も含め、継続してバックアップをしていきたいと考えています。今回の補正予算案におきましては、衛生用品の購入経費に対する市独自の補助金を増額しており、必要な介護サービスが利用できるよう、介護事業所の感染予防対策に取り組んでまいります。PCR検査を介護従事者・利用者に速やかに利用できるようにということでした。先般、国は都道府県に対し、感染状況に応じ、医療機関や高齢者施設等の職員、入院・入所者等を対象とした検査の実施を要請しているところでありまして、今後の動向を注視すると同時に、金沢市の保健所におきましても検査能力の強化にも取り組んでまいりたいと考えています。

 国の全世帯型社会保障改革の中間報告の見直しのことについてお尋ねがございました。国に対しましては、介護保険制度の持続的かつ安定的な運営のため、自治体の財政負担や市民の保険料負担が過重とならないように、国費負担割合を引き上げることを全国市長会を通しましても強くここは要望を重ねているところでもあります。引き続き動向を注視してまいりたいというふうに考えています。高すぎる介護保険料の引き下げも検討すべきだというご意見がございました。介護保険制度におきましては法令に則りまして給付費の一定割合を保険料で賄うことが定められています。第8期介護保険事業計画における令和3年度からの介護保険料につきましては、これから今後3年間に必要なサービスの給付量を適切に見込み、その費用に合った額を設定することになっていますことをご理解いただければと思います。

 障害者就労継続支援事業所のことについて何点かお尋ねがございました。困難な事業所に寄り添った支援が必要ではないかということです。本市では、障害者就労支援施設を支援するために、4月臨時補正におきましてマスク等の衛生資材の製造に取り組む施設等に対する奨励金制度を設けるとともに、市ホームページにこの制度に関する応援サイトを開設するなど、市独自の支援策を講じてきたところであります。今回の補正予算におきましても、市内全ての障害者就労支援施設を対象に、コロナ禍において減少した受注の回復を支援するため、新規発注する企業等への奨励金制度を創設するなど、市独自の支援策をお諮りをしているところであり、引き続き事業所に寄り添った支援に努めてまいります。消毒液やグローブ等の衛生用品の購入支援につきましては、安定的な供給体制を支援していくべきではないかということです。障害福祉施設に対する衛生用品の購入支援につきましては、3月及び4月補正に続き、今回お諮りした補正予算において、感染症防止対策の長期化も見据え、予算を大幅に増額し、追加計上したところであります。

 保健所の相談窓口の体制のことにつきましては、電話がなかなか繋がらないという声が多く聞こえてきた、なんとかならないかということです。相談窓口につきましては、保健師を増員するなど、順次強化にも努めてきました。今後、電話回線の増設等も予定をしておりまして、引き続き相談窓口の強化に努めてまいります。

―高柳福祉局長

 障害者就労継続支援事業所活動支援事業の対象となる事業所についてでございますが、国の補助基準に基づきまして対象となる事業所として申請のあったものは68事業所中21で、約3割でございます。

―野口教育長

 教育につきまして4点お尋ねがございました。

 はじめに、学校が再開されたが7限目までの授業や土曜日の授業をやめて、教職員や児童生徒の負担軽減を図ってはどうかということについてのご質問にお答えいたします。何とか年度内に当該学年の学習内容を終え、次の学年にスムーズに子供たちに学びに入っていってほしい、そんな思いから通常授業に加えまして4月・5月で失われました150時間程度の授業時数を確保する必要がありますので、学校間で大きな違いが生じないように、校長会議とも十分に協議をしたうえで、市内で統一して土曜日を授業日として設定いたしました。これが実現されれば、6月以降の行事につきましては通常通りの行事も行うことが可能でありますので、そんなところでご理解いただければと思っています。ただ土曜日の授業につきましては、市として月2回まで、それから原則授業は午前中までといたしております。それから学校の判断で7限目までの授業を行う場合は、例えば1時限の授業時間を5分短縮したり、また毎日行っている清掃を行わないなどとして、児童生徒や教職員の負担について十分に考慮させていただいています。また感染症対策と学びの保障の両立を目指しながら、教育委員会としましてサーモグラフィーカメラの設置、学校サポーター等の支援員の配置など、人的・物的両面から支援を行わせていただいています。

 次に、学力テストの実施についてご質問がございました。まずお話しておきたいことは、国・県の学力調査につきましては、国・県の通知に基づきまして今年度は実施いたしません。ただ、国や県から提供いただきました学力調査問題を見させていただきましたけれども、内容を見ましたら学習指導要領の理念や目標、また内容等に基づいて子どもたちが身につけていったらいいなと思うべき学力などを具体的に示すメッセージが盛り込まれて作成しておりますので、教育委員会といたしましては良質な問題であると思っています。このことから、本市におきましては調査問題を有効に活用していこう、そんなふうに考えました。なお学校現場の実情を踏まえて、調査問題を有効活用するにあたりましては、児童生徒や教職員の負担とならないように配慮するとともに、例えば1日に全てをやるのではなく日を変えて教科ごとにやるとか工夫をしながらやっていく、また結果については教育委員会の方に提出は求めないで、それぞれの学校の学力の向上の取り組みに反映してほしい、そんなふうにしながらこれを有効活用していきたいと思っています。

 次に、小学校のエアコンの設置工事についてご質問がございました。今年度の小学校のエアコン設置につきましては、昨年度の実績を参考にしながら発注単位や必要資材の確保などに配慮した工期としたものでありまして、できるだけ早い整備完了を目指しているということをぜひご理解いただきたいと思っております。

 最後に、エアコンの整備が終了していない学校について、どのような熱中症・暑さ対策を行っているのかというご質問でした。学校におけます暑さ対策は極めて大切なことであり、現在普通教室にエアコンの整備が終了していない学校におきましては、市として送風機を追加配備するなどの対策を講じております。また各学校では体操服など過ごしやすい服装で学ぶことや、すでにエアコンが設置されている特別教室等の有効な利活用、そして授業中では自由な給水・冷却材の使用など、様々な工夫によって熱中症や暑さ対策を行っているところでございます。

―大桑議員

 障害者施設の方からのいろんな相談の窓口を強化すると、先程答弁をいただきました。障害を持った方の就労支援、本当に一生懸命コロナ対策をやって頑張っているところなんですけれども、やはりいろんな疑問にぶつかったり、対策をどうしようかと考えるところが多くあると聞きます。相談窓口の強化っていうことで十分それが対応できるかどうかということはまだわからないんですけれども、9月議会の今の補正の感染対策費の中で、新しく高齢者・障害福祉施設感染症予防対策指導強化費、指導を強化するということで、医者や看護師の方が現地の指導に行くということを拡大をして、希望する施設の方に回るということはできないのでしょうか。

―荒舘保健局長

 補正予算に計上してあるものについては、いろいろな福祉施設の近隣の医療機関と連携しまして医師や看護師を派遣しながら、感染症対策を進めていくといったようなものです。それに対して、障害者施設なども含めていろいろ考えていきたいと思っております。

―森尾議員

 大桑議員が取り上げたように、コロナの影響で介護施設やご利用者の状況は大変困難な局面を迎えてきています。これにどう向き合い、行政として支援の手を差し伸べるかということが問われていると思うんです。具体的な提案をしたにもかかわらず、市長は一向にこの現実に目を向けることなく、行政としての支援はしないというような答弁が行われました。私は非常に重大であり残念だなというふうに思っています。
 具体的に言いますと、コロナの影響で介護事業所に対して厚生労働省が通知を出しまして、通常のサービスを行っている事業所に対して介護保険の請求については区分を2つ上げて請求しても良いと、これによって介護事業所を支援しようという通達を出しました。
 しかし、同じサービスを受けながら介護保険で1割から2割を負担しなければならない利用者にとってみると、納得がいかないということになりました。当然、介護事業者は利用者に承諾と理解を求めて保険請求することになりました。
 こうした現状の混乱や意見が全国の各自治体に寄せられまして、自治体によっては2ランクアップの区分請求を行わないで、その分については自治体として支援しましょうと、利用者には負担がかからないようにという配慮のもとで介護事業所に支援を行うという自治体が今全国各地で現れてきています。一体、この差は何なんだろうかと思うんです。市長としては、こうした介護の事業所や利用者の現実に目を向けて、支援を行うというのが必要ではないでしょうか。改めて答弁を求めたいと思います。

―山野市長
 まず何もしていないというふうにおっしゃられましたけれども、森尾議員も賛成をいただいている予算におきましても、これまでもマスクや消毒液の衛生用品の支給を行ってきているところでありますし、今後も継続していきたいというふうに申し上げているところでもあります。この議会の予算におきましても、衛生用品の購入経費に対する市独自の補助金の増額をしているところであると申し上げています。これからも情報をしっかり集めていきながら適切な対応を取ってまいります。

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