-森尾議員
私は、日本共産党市議員団の1人として以下、質問いたします。
最初にコロナ対策について伺います。新型コロナウイルスの感染拡大が急速に広がり、自宅待機中に亡くなるなど深刻な事態に直面しています。これまでの安倍内閣、菅内閣によるコロナ対策には、第一に科学的知見を軽視する傾向が指摘され、第二に国民が納得する説明がされないこと、第三に自己責任がたびたび持ち出されてきたこと、などが指摘されてきました。
さらに菅内閣が「お酒など販売への強権的な規制強化」を打ち出したことや、「原則自宅療養」との方針には、厳しい批判の声が上がりました。ところが、菅首相はコロナ対策について「明かりははっきり見え始めている」と述べ、楽観的見方を示しました。これに対して、多くの方々は「“明かり”どころか全国各地で赤信号が点灯している」と厳しい批判の声があがりました。3日、菅首相は事実上退陣することを表明するに至りました。
市長は、こうした事態をどのように受け止めていますか。本市のコロナ感染状況をどのように受け止め、今後の対策に臨んでいかれるのか、まず伺いたいと思います。
-山野市長
報道で拝見した限りですけれども、総理が「明かりがはっきり見え始めている」というふうにおっしゃったのは、ワクチン接種がデルタ株にも有効であるということ、さらには抗体カクテル療法での重症化を防ぐことが可能であること、そのことを指しながらおっしゃったんだというふうに理解をしています。
ただ、今ほどお触れでありました、説明不足というお話がありましたが、十分にその思いが伝わらなかったのかもしれません。国の方では様々な施策に取り組んでいらっしゃいますし、市町村といたしましても都道府県・国と連携をしながら様々な施策に取り組んでまいりました。未知の分野でありますから、市民のみなさんと情報を共有しながら私は取り組んできたつもりでありますし、これからも議会はじめ市民のみなさんと情報共有をしながら、しっかりと取り組んでまいりたいと考えています。
-森尾議員
ワクチン接種の遅れ、学校再開に伴う感染の広がりが憂慮されています。繰り返しクラスターの発生が続いています。医療や保健所の現場もひっ迫しています。こうしたことから、なお一層のコロナ対策が求められています。
私どもは、繰り返し申し入れを行い、市民から寄せられた声を届け、具体的提言を行ってきました。その柱は、第一にワクチン接種を安全に進めていくこと、第二にPCR検査を広く定期的に実施していくこと、第三に全業種への支援と補償を行うこと、第四に医療体制の強化と財政支援を行うことを提案してきました。今後の本市の対策について、市長から示していただきたいと思います。
-山野市長
森尾議員をはじめ、議員各位から、様々なご提案をいただいているところでもありますし、本会議におきましても同様であります。ひとつひとつ、真摯に対応をさせていただいているところであります。その表れとして、これまで何度も臨時議会、緊急議会を開催をして、お答えをしてきたというふうに思っています。引き続き、ご指摘ありましたワクチンの体制であったりだとか検査体制の強化、医療提供体制の充実、また経済的な支援等を行っていきながら、なしうる限りの支援策をこれからも取り組んでいきたいというふうに思っています。必要な施策につきましては迅速に対応していきたいと考えています。
-森尾議員
次に、本市公共事業発注をめぐる贈収賄事件について伺います。金沢地検は去る9月10日、収賄などの容疑で逮捕された本市役職職員を加重収賄罪などで起訴しました。公共事業の入札情報を漏らすなど公務員が職務上、不正行為をして賄賂を受け取った場合、加重収賄罪が成立したとしています。たいへん重大な事件です。市長はどのように受け止めておられますか。
市長は、この件に関する情報は今年5月には耳に入っていたと述べました。本市役職職員が逮捕されるまでの2か月間は何をしていたかのか、問われます。市長をはじめ市役所全体として重大な問題だとの受けとめはありましたか。やるべきは、第三者による事件の調査委員会を設置し、原因究明と再発防止策をすすめていくことではありませんか。市長の見解を伺います。
-山野市長
大変重大なことだというふうに思っています。公務員にとって、あってはならないことだと思っています。市政に対する信用を大きく傷つけることになってしまいました。大変重く受け止めています。まず現在は、職員が行ったことでありますので、職員のコンプライアンスの研修であったりだとか倫理研修を行っているところではありますけれども、やはりそういうことができてしまうような仕組みそのものに課題があったのではないかという指摘もあるところであります。
入札制度評価委員会を開催をし、外部有識者の委員から様々なご意見をいただきながら、再発防止に取り組んでいかなければならないと思っています。ただ現時点におきまして、本人にまだ意見が聞き取ることができておりません。事件の全容について詳細な調査ができる状態ではありませんけれども、調査ができ次第、処分も含め対応策も含めて、厳正に取り組んでいきたいと考えています。
-森尾議員
本市における建築工事の入札状況は、その4割が最低制限価格で落札しています。複数が最低制限価格で入札していたため、抽選によって落札されています。最低制限価格で落札した件数の実に8割近くが抽選によるものです。平成24年度まで最低制限価格は1円単位だったものが、平成25年度から千円単位となり、最低制限価格での落札が急増してきました。
こうした事態に議会では、たびたび取り上げられ入札制度そのものの改善が必要だとの指摘が続いてきました。ところが、市当局は改善をすることなく8年が経過し、今回の事件が起こりました。市長、現状をどのようにとらえ、今後の改善に取り組まれて行かれるのか、明らかにしていただきたいと思います。
-山野市長
透明で公平公正な入札制度を目指し、最低制限価格の算出方法など、情報公開を進めた結果、最低制限価格による応札、くじ引きによる落札決定が増えたものだというふうに認識しています。今回の事件を受けまして、先程申し上げました入札制度委員会におきましても、事前に最低制限価格が知り得ない変動型の制度を検討すべきであるというご意見もいただきました。また事業者から職員への働きかけが起こる余地がない制度ということも、ご意見をいただいているところであります。こうしたご意見を参考に、市として制度の見直しを進めてまいります。
-森尾議員
次に、本市ガス事業・発電事業譲渡に関連する議案が本議会に提出されました。しかしこの問題は審議・検討が不十分であり、判断を行う環境が整っていないと考えるものです。本市は100年間にわたって市営の発電事業を運営し、現在5つの発電所で、一般家庭で年間4万戸分に相当する電力を北陸電力に売電しています。今回、この5つの発電所と上寺津ダム、これをコントロールする管理センターの機器と機能を、設立された金沢ガス・電気株式会社に売却するとしています。この新会社が発電所を運営するためには、事業認可と水利権の譲渡が必要です。1000kWh以上の能力を要する4つの発電所は国の同意が求められます。水利権は県の認可許可となっています。現状はどのようになっていますか、明らかにしていただきたいと思います。
-平嶋公営企業管理者
議会にお諮りしております関連議案をお認めいただければ速やかに、新会社への水利権等の譲渡手続きに着手することとなります。
-森尾議員
現段階では進められていないと。 一般的には、発電所に関する認可許可には、1年前後を要するとしています。来年4月からの事業開始を目指すとの方針からすると、かなり難しい局面を迎えています。本市は、設立された金沢ガス・電気株式会社と、先の6月30日に仮契約書を締結しました。この中の第5条(譲渡対象資産等の引渡し)、第10条(前提条件)、第13条(乙【金沢市】の譲渡目前の契約事項)の中で、必要のある許認可の取得及び届出等が完了することを求めています。来年4月1日午前0時が譲渡日となっています。そうした見通しが明確でないまま本議会に譲渡関連議案を提出したことは、市長としても責任が問われるものだと考えます。見解を伺います。
-山野市長
議決をいただきましたならば、水利権譲渡にかかる一連の手続きを進め、仮契約に定める期限までに完了する予定であります。
-森尾議員
そこで、5つの発電所は、内川水系と犀川水系の河川水を取り入れ、発電を行っています。さらに、普通河川から7つの渓流取水ダムが設置され、そこからも河川水を取水し、利用しています。その一つが、小日尾谷渓流取水ダムです。ここで河川水の一部を取水し、犀川ダムに取り込み、下流に設置された上寺津発電所が稼働しています。パネル・タブレットから写真をご覧いただきたいと思います。これが小日尾谷渓流取水ダムです。市長はこの施設はご存じでしょうか。
-山野市長
施設があることは承知をしております。
-森尾議員
私はここを訪れて、先人たちの知恵に驚嘆しました。この7つの渓流取水ダムは、普通河川を利用しています。普通河川を管理しているのは本市です。したがって、本市法定外公共物管理条例に基づき、申請・許可を受けています。
ところが、この条例では許可に基づく権利を他人に譲渡することを禁止しています。この施設を譲渡したとしても、権利の譲渡はできません。この条例を所管する部局に説明を求めます。
-坂本土木局長
条例の規定上、法定外公共物の権利譲渡はできません。事業者を変更する場合には、現事業者が使用許可の廃止手続きを行い、新たな事業者が使用の許可を受けることとなっております。
-森尾議員
現状では、水利権の譲渡には大きな課題があります。そして、普通河川を利用している7つの渓流取水ダムの許可に基づく権利は譲渡することができません。よって、現時点での発電事業譲渡はできないのではないですか。市長はこの認識はございますか。
-山野市長
譲渡関連議案をお認めいただきましたならば、事業譲渡にかかる手続きに要する期間を十分に確保していますことから、河川法に基づく水利権譲渡や法定外公共物管理条例に定める手続きを適切に行うことができると考えています。
-森尾議員
もうひとつ、重大な問題があります。平成19年4月国土交通省河川局は、水力発電を行っている全国の電力会社10社から報告のあった不適切な発電水利使用に対して、処分と再発防止等について明らかにしました。これは、電力会社が水力発電による電力量をアップする目的で届出以上の取水を行っていたり、無許可で施設を改築していたり、データを改ざんしていたり重大な河川法違反が確認されたとして行われたものです。これを受けて石川県は、5つの発電所をもつ本市に対して調査・報告を求めました。これに対して本市は平成20年3月、回答を県に提出しました。その内容を明らかにしてください。
-平嶋公営企業管理者
流水の占用、これは法23条関係と言われていますが、その流水の占用につきましては取水量を測定するための流量計の設置位置の関係から、河川法上の許可水量以上に流水を使用する恐れのある個所があるということ。それからもう一点、工作物の設置改修、これは法律の26条関係と言われておりますが、これにつきましては監視カメラ・フェンス、あるいは階段・手すりなど、安全対策に資する工作物などの設置を行ったことを、それぞれ県に報告しております。
-森尾議員
回答の中では第一に、河川法第23条に基づく許可に係わる違反について「あり」とし、届出以外の水量使用があったことを明らかにしました。第二に、河川法第26条に係わって、許可工作物の申請内容と現状の相違があったとし、13か所の施設を列挙しました。その後、どのような対応がされましたか。伺います。
-平嶋公営企業管理者
法23条関係の、いわゆる流水の占用につきましては、流量計を追加して設置をし、すでに是正を行っておりますし、そのことについて県に報告済みでございます。
一方、工作物の設置、法26条関係につきましては、県に報告したのち特段の対応はしておりませんでしたが、ここにきまして許可申請書類の必要性等々を確認をしている途中でございます。すでにこのことについて河川管理者である県と協議を行っておりまして、必要な措置・対応につきましては今後手続きを完了する見込みでございます。
-森尾議員
河川法に照らして問題があることを明らかにし、違反事実を報告したということです。これに対して、取水に係る是正計画書を提出し、流量計の設置位置を変更し、超音波流量計を設置したとしていますが、河川法に基づく変更申請と許可を受けることはありませんでした。一方、許可工作物の申請内容と現状の相違があった13か所の施設については、その後対応をとることはありませんでした。ところで市長は、こうした経緯と現状をご存じでしょうか。報告を受けたとするなら、それはいつですか。明らかにしてください。
-山野市長
今回の譲渡に向けた準備を進める中で、8月上旬、担当課から報告を受けています。
-森尾議員
問題は、河川法に照らして問題がある、違反があるとした施設を譲渡できるのか、譲渡してよいのか。このことが問われているわけです。
写真を持ってきたので、タブレットからご覧いただきたいと思います。この13か所のうちの1か所、新辰巳発電所への取水口に設置された自動除塵機です。昭和52年11月に2台が設置され、上寺津ダムから取水する際、水面に堆積した枯葉や流木を撤去するために設置されたものです。許可工作物の申請内容と現状の相違があったとし、この13か所の施設が報告されましたが、その一つです。私、現場を見てまいりました。明らかに河川法第26条(工作物の新築等の許可)に基づいて、申請・許可を受けなければなりません。午前中のやりとりで本市企業局は、事実上違法状態であることを認め、先程の私の質問にもそう答弁を行いました。市長。こうした状態の中で、あなたは重大な誤りを行っています。その一つは、違法状態を含んだまま、関係する議案を議会に上程し、議決を求めていることです。こんなことが許されるわけはありません。私は対応が必要だと思いますが、いかがですか。
-山野市長
先程管理者が答弁で申し上げましたけれども、すでに河川管理者である県と協議を行っており、必要な手続きが完了する予定だというふうにお聞きしています。
-森尾議員
河川法に違反状態が明らかとなり、8月上旬に市長自身が認識していたと。にもかかわらず、こうした法違反を前提とした議案を議会に提出するなどとんでもないと。やるべきは、法に照らしてきちっとすることではないですか。いかがですか、市長。
-山野市長
法に基づいた適切な手続きを行うことが基本だというふうに認識しております。
-森尾議員
市長、やっていないじゃないですか。これからやるから議会にかけて議決してくださいなんて、私は議会としてこういう取り扱いは前代未聞だと、私の議会活動の中でこんなことはありませんでしたよ。これは、真摯に対応すべきことではないですか。再度求めたいと思います。
-山野市長
繰り返しになりますけれども、現在河川管理者である県と協議を行っているところであります。
-森尾議員
もう一つあります。仮契約を結び、議会の議決を経て本契約にしようとしていることです。市長、法令を遵守しなければならない行政が法律違反のままガス事業発電事業譲渡を進め、仮契約を結びました。これは、公序良俗に反する。民法第90条で明記されているように、社会的妥当性に欠く法律行為は無効なんです。したがって、本市が新会社と交わした仮契約は、無効なんです。仮契約を解除すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
-山野市長
仮契約第18条の契約解除の規定がありますけれども、新会社が契約条項のいずれかに違反した場合等に適用されるものであります。現時点においてそのような状況は生じていないと考えています。
-森尾議員
民法第90条の中で、公の秩序また最善の風俗に反する行為は無効だと明記されています。これを公序良俗に反する場合、法律行為は無効だというものです。明らかに今回の行為は、河川法に違反する状態のまま契約を交わすとするならば、この仮契約は法律に照らして無効だということになります。しかも、市長はそれを承知の上でことを進めている。このままでは、法律に照らして道理もなければ根拠もない、こういう行為を金沢市政としてやっていいのかということが問われると思うんです。これから法律的手続きを行えばいいじゃないかと、こんな理屈は通らない。私は、この仮契約は法律的に無効だということで、必要な処置を市長はやるべきだと、こう考えますがいかがですか。
-山野市長
先程の繰り返しになりますけれども、河川管理者である県と今協議を行って、必要な手続きを完了する予定だと報告を受けております。
-森尾議員
市長がやるべきは、仮契約を解除し、問題の解決に当たるべきではないんですか。譲渡のために締結した仮契約書の第18条(契約の解除)この(3)には、本事業譲渡に著しく支障をきたす事象が認められた場合、契約の解除が明記されています。私はこの条文を適用し、いさぎよく仮契約を解除し、譲渡関連議案を撤回することが求められるのではないかと思いますが、市長、いかがでしょうか。
-山野市長
繰り返しになりますけれども、すでに河川管理者である県と協議を行っているところであります。
-森尾議員
公営企業管理者は、これらの一連の問題について、どのように受け止めておられるのでしょうか。
-平嶋公営企業管理者
当時、県へ報告をした、あるいはその対応ということの中で、これはすでに森尾議員の方にも資料としては行っているかと思いますが、いわゆるご指摘のあったような工作物等々を工事する前には、河川管理者である県と相談あるいは協議というものはその都度行ってきております。ただ残念ながら、その記録というものはございませんし、それからその後、必要なものは許可申請を出すということになりますけれども、その必要性の判断そのものも含めて、今のところ特に措置されてこなかったというような状況がありますので、そのことについて改めて県と現在協議をし、しかるべき対応が必要な場合には対応するということで、今後さらに検討協議をし適切に対応したい、そのように考えております。
-森尾議員
この事実が明らかになったことを受けて、このまま議会で審議をし、しかるべき議決を行うということは、私はできないと思うんです。法律に違反し、そうした事実を是正しないまま結んだとするこの仮契約は、違法状態のままにあった事案であり、この契約は法律的にみても成立しないと考えるものです。したがって、今の時点で行うべきは、仮契約を解除すること、そして本議会に提出している関連議案についてはいさぎよく撤回すると、このことを改めて市長に求めたいと思うのですが、どうですか。
-山野市長
仮契約の契約解除規定のことは先程申し上げました。市や新会社が契約条項のいずれかに違反した場合等に適用されるものであります。現時点におきましてはそのような状況は生じていないと考えています。
-森尾議員
法を守るべき行政が、自ら法律に照らして問題があったことに気が付いた時点で、いさぎよく是正をすることこそ、私は行う最大の責務だと改めて指摘をしておきたいと思います。
この項目の最後に、伺っておきたいことがあります。市長は、2050年二酸化炭素の排出量ゼロ宣言に基づいて、本市がカーボンニュートラル宣言を行いました。環境省の動画にまで登場するくらい、力を入れておられるようです。その中で、本市企業局が運営する発電事業が市レベルでは唯一のものであり、水力発電へのとりくみを強化し、自治体レベルでも二酸化炭素排出ゼロをめざすと市長が述べられています。その一方で、本市ガス事業発電事業を民間に売却するのはつじつまが合わないんじゃないかとの市民からの指摘があります。見解を伺います。
-山野市長
ゼロカーボンシティは、国だけ、県だけ、市だけでできるものではありません。公もそうですし、民間のみなさんともしっかり連携して取り組んでいかなければできないことだというふうに思っています。公設か民営かということに言及したというよりも、私はそういう取り組みのことを申し上げたところでもあります。今ほど申し上げましたように、公であり民であり、またコミュニティのみなさんのお力もお借りしながら、しっかり取り組んでいかなければいけないものだというふうに考えています。
-森尾議員
もう一つあります。仙台市がガス事業の民営化に取り組んでおられます。本市のガス事業の6倍となる周辺7市町村、約34万戸に供給しています。先日7日、譲渡先を審査していた民営化推進委員会は、最優秀提案者が「該当なし」とする答申を市長に提出したとのことです。東北電力、東京ガス、地元のガス事業者など4社がグループを組み、応募していたということです。事実上、仙台市のガス事業の民営化は現時点では破綻したと。市長は、こうした事例からも本市のガス事業・発電事業を市民のために活かす方策こそ検討するべきだと考えますが、その見解を伺います。
-山野市長
仙台市、私も報道で拝見いたしました。公募に応じた企業グループの提案内容が評価をされなかったということを報道で知ったところであります。本市の場合は複数の企業グループが様々な提案をしていただいたうえで、厳密に審査をしたうえで、評価をされたものだというふうに認識をしています。仙台市とは事情が違うことをご理解いただければと思います。
-森尾議員
本市のガス事業・発電事業の議論を本会議でも度々交わしてきました。今回の議会で、関連する譲渡の議案が提出されています。こういう中で先程のやり取りがあったように、河川法に照らしての問題があったと、違法の事実もあるという事態を迎えています。私はこういう経過からして、このまま関連する議案を議会に審議して議決をいただく、また法律違反や問題があることを知りながら仮契約を結ぶという行為が、果たして行政として、市としてやるべき行為かということが鋭く問われていると思うんです。100年余に渡るガス事業・発電事業の命運がかかったテーマです。私はこの際、市長として、法律上の手続きに従ってまず問題を正すことこそ、今やるべきことではないかと改めて指摘をし、私の質問を終わります。