議会議案第13号 「女性デジタル人材育成を強力に推進するための支援を求める意見書」反対討論 大桑議員(9月16日)

 議会議案第13号 女性デジタル人材育成を強力に推進するための支援を求める意見書について、日本共産党市議員団を代表して反対の立場から討論いたします。

 岸田政権は、女性の経済的自立をうたい、首相がかかげる新しい資本主義の中核として「女性デジタル人材プラン」の実行を位置づけています。その内容は、コロナ禍で厳しい就業や所得向上に直結するデジタルスキルを身に着けた女性デジタル人材の育成を加速させ、2030年にはIT分野における人手不足は約80万人と言われている慢性的なデジタル人材不足の解消に充てようとしているものです。しかし、その実態は臨時の労働力を確保するものに他ならないのではないでしょうか。

 新自由主義社会がもたらした弊害として、労働者派遣法の改悪など雇用のルールを壊し、非正規雇用が就業者全体の4割を占めるという状況をつくっていることも問題です。なかでも女性の非正規雇用者は54%を上回り、パート勤めの女性を中心に、コロナ禍においては厳しい労働環境に置かれています。こうした労働環境を改善し、正規雇用の割合を増やすような施策を行ったり、最低賃金1000円以上に引き上げたりすることから取り組むべきではないでしょうか。

 もちろん、就業の困難を抱えている女性に雇用の準備や、環境を手助けすることは重要であり、結婚、妊娠、育児、介護などの制約を解決することこそ求められています。

 しかし、この様な問題解決を政府に求めることを抜きにして、「女性の経済的自立」「テレワークの定着・促進に向けての全国的な導入支援制度」を求めることに実効性はありません。よって、「女性デジタル人材育成を強力に推進するための支援を求める」意見書には、賛成できない事を表明して討論といたします。

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