2023年9月議会 一般質問 山下議員(9月12日)

山下あき議員

-山下議員
 質問の機会を得ましたので、日本共産党市議員団の一員として質問いたします。
 1点目は、建設中の「金沢スタジアム」についておたずねします。まず、端的にお伺いします。来年2月に供用開始となる金沢スタジアムは、誰のためのスタジアムでしょうか。市長、明確にお答えください。

-東文化スポーツ局長
 金沢スタジアムは市民のためのスタジアムであります。アマチュアの全国大会等、一般市民の利用のほか、ツエーゲン金沢のホームスタジアムとしての利用を想定しているところでございます。
 
-山下議員
 市長にも見解をお伺いしたかったのですが、市民のためのスタジアムだということでお伺いできましたので安心をしております。
 では、金沢スタジアムが建設に至った経緯から、改めて質問いたします。「市民サッカー場」は当初、改修の計画でしたが、この改修計画が移設再整備になったのはなぜでしょうか。

-東文化スポーツ局長
 当初は現在の市民サッカー場での改修を予定しておりましたが、観客等へのおもてなし空間の確保やJリーグ基準にも対応するため、スポーツ推進審議会での審議を経て施設整備計画を変更し、城北市民運動公園内での移転再整備としたものでございます。

-山下議員
 スポーツ審議会の審議を経てということでしたが、当時、常任委員には口頭での報告であり、議会での十分な議論や、市民的な合意形成がたいへん不十分であったと感じております。ツエーゲン金沢は、石川県全域をホームタウンとしています。現在、ツエーゲン金沢のホームグラウンドは、県西部緑地公園陸上競技場です。その陸上競技場は、観客席は2万席あり、芝のはり替えや大型映像装置などの更新工事を行なっています。こうした環境があったなかで、金沢市が単独で、J リーグ基準を満たすスタジアムをつくる必要があったのでしょうか?県や周辺市町との協議は十分に行われたのか、お聞かせください。

-東文化スポーツ局長
 Jリーグ基準に適合したサッカー場の建設にあたりまして、県西部緑地公園陸上競技場は、本来の用途が陸上競技であり、観客席を覆う屋根がないなど、Jリーグの基準を満たさない部分もあることから、県や県・市のサッカー協会、ツエーゲン金沢とも協議を重ねるとともに、議会および市民の皆様の理解を得ながら進めてきたところであります。

-山下議員
 Jリーグ基準を満たすという前提があることから、やはりこの金沢スタジアムの建設にあたって、市民を置き去りにしてきた事業の進め方だと指摘をしなければなりません。金沢市スポーツ文化推進条例第4条には、「基本理念にのっとり、スポーツ文化の推進に関する総合的かつ計画的な施策を策定、実施し、その施策の実施にあたっては市民、事業者及びスポーツ関係団体の意見を十分に反映させることに努める」と市の役割としてあります。ここに市民が含まれるということを十分念頭に置いて、今後の駐車場整備やジュニア用サッカーコートの移転新築もありますので、大きな事業費が110億円から120億円に膨らむ予定です。ぜひこの一連の事業を市民の合意のもと進めていただきたいと思います。
 次に、指定管理についてお伺いします。金沢スタジアムの指定管理者の募集は、2023年4月3日から始まり、応募締切は6月9日でありました。5月10日には応募者説明会が行われています。説明会には何団体参加され、応募は何団体あったのでしょうか?

-東文化スポーツ局長
 説明会には12者が参加し、そのうち1者の応募がございました。

-山下議員
 この間、指定管理を募集しても応募が1団体しかないという状況が続いています。選定会でもこれは課題とされてきましたが、今回も1団体だったというわけです。今議会で指定管理者の指定について、市長から提案がされていますが、選定された共同事業体の構成団体をお聞かせください。

-東文化スポーツ局長
 株式会社石川ツエーゲン、株式会社ケィ・シィ・エス、公益財団法人金沢市スポーツ事業団の3社による共同事業体でございます。

-山下議員
 ツエーゲン金沢を運営する「株式会社石川ツエーゲン」も構成団体ということです。株式会社石川ツエーゲンというと、市長は2022年4月から取締役に就任されていましたが、現在は退任されています。いつ退任されたのでしょうか。そして、退任した理由をお聞かせください。

-村山市長
 ただいま、2022年4月からということでおっしゃりましたけれども、その前、副市長だった時代にも株式会社石川ツエーゲンの取締役となっておりました。その後、市長に就任してから再度取締役に就任したわけですけれども、今年4月19日に辞任届を株式会社石川ツエーゲンに提出いたしまして、4月25日の定時株主総会で承認されました。市長が取締役である株式会社石川ツエーゲンが指定管理者公募に参加を希望する場合、取締役を継続すべきではないと判断し、退任いたしました。

-山下議員
 市長が直前まで取締役を務めていた会社が含まれる共同事業体が、応募1者という状態で選定されました。透明性を疑われかねない状況ではないでしょうか。公平性、中立性の確保という視点で見ると、たいへん歪な選定とはいえませんか。市長、いかがでしょうか。

-村山市長
 金沢スタジアム共同事業体の応募資格については、指定申し入れ書の提出日にすべて応募者が満たされているということを事務局が確認し、外部員を含めた指定管理者選定会でも了承されております。選定会におきましては書類審査と面接審査の2段階で厳正に審査が行われ、その結果を受けて選定しているということから、過程を含めて問題があったとは考えておりません。

-山下議員
 過程を含めて問題がないということでしたが、指定管理で応募された方が1団体ということは、評価はできても比較はできないという状況があると思います。やはり応募される方が増えるという状況も金沢市は作っていかなければならないかと思います。今回の指定管理は、ツエーゲン金沢によるツエーゲン金沢のための運用にならないかと思っております。公共性を保ち、利用者、そして市民の声が反映される公平、中立な運営が担保されるのか懸念されます。指定管理制度には様々な問題が指摘されていますので、公共施設の管理運営は行政が責任を持って行うことを求めます。
 次に、ネーミングライツの導入についておたずねします。近年、全国の自治体において、公共施設の名称に、企業や団体等が愛称の命名権を購入するネーミングライツが導入されています。本市においては、金沢スタジアムへのネーミングライツが初の導入となりますが、何を目的に導入されたのかお聞かせください。

-東文化スポーツ局長
 新サッカー場の完成を契機に、ホームタウンチームの支援や応援気運を高めるとともに、新たな財源を確保し施設の良好な管理・運営を維持することを目的としております。

-山下議員
 先行自治体では、ガイドラインを作成している自治体や、個別条例を制定していたり、議会基本条例でネーミングライツに議会の承認を必要としている自治体もあります。本市では、何を基準に進めているのでしょうか。

-東文化スポーツ局長
 昨年12月にネーミングライツの導入可能性調査をした際に、すでにネーミングライツを導入しているスタジアムのうち、ガイドライン等が策定されていない施設が7割の状況であり、導入済みの自治体の募集要項等を参考に進めたものであります。

-山下議員
 ガイドラインも作成せずに進めているということは、大変大きな問題かと思います。先行自治体では、市民や議会の合意を得ていないと市民が反対署名を提出した事例や、裁判となり自治体が損害賠償を支払ったという事例もあります。また、命名権を取得した企業に不祥事があり、愛称が次々と変更になった施設もあります。先日、ネーミングライツの優先交渉者が、株式会社ゴーゴーカレーグループに決定しましたが、決定後、神戸市にある日本製麻という会社が、同社の取締役がインサイダー取引規制に違反した疑いがあるとして特別調査委員会を設置したと報道がありました。その取締役は、株式会社ゴーゴーカレーグループの会長だということです。本市は、この報道の事実確認はされたのでしょうか。

-東文化スポーツ局長
 現時点では報道以外の情報はなく、ゴーゴーカレーグループからの報告も受けておりません。

-山下議員
 事実確認せずに、交渉・契約をすすめていかれるのでしょうか。

-東文化スポーツ局長
 ネーミングライツの契約の交渉にあたりましては、今議会で指定管理者のお諮りをしております。それがご承認いただけましたら、まずは指定管理者との協議をはじめ、そのあとネーミングライツの優先交渉者との協議に入るかというふうに思っておりますので、現在の状況では状況を注視したいというふうに思っております。

-山下議員
 ガイドラインを作成していないという弊害が今表れているのではないかと思います。本市が不利益を被らないように、交渉を進めずにまずは事実確認を行っていただきたいと思います。
 市長は、記者会見で金沢スタジアムの愛称について、「正直、カレーなのか」と感想をのべていました。同じような感想を持った市民は少なくないと思います。ゴーゴーカレーグループには、店舗の名前に「スタジアム」とつく店舗が全国で50店舗以上あります。近隣では「ゴーゴーカレー金沢県庁前スタジアム」があります。「金沢ゴーゴーカレースタジアム」という金沢スタジアムの愛称に対して、市民から「新しいカレーの店舗ができたみたいだ」という声もあります。金沢市民の財産が、このような広告扱いでいいのでしょうか。市長いかがですか。

-村山市長
 ネーミングライツというものは、企業にとっては地域貢献によるイメージアップと、もちろん宣伝効果があるというように思っています。施設にとっては維持費の軽減効果という、双方にとってメリットのあるものと考えています。金沢スタジアムにおきましてはホームタウンチームの支援や応援気運を高めることを目的としておりまして、公共性の高い事業と認識をしております。

-山下議員
 施設維持管理への新たな収入源の確保といいますが、そのことで本市におけるスポーツ推進事業に本来必要な予算が削減されることがあってはなりません。そして本市のネーミングライツは、特定企業が提案をした愛称に対して、議会の議決も必要とせず、市民的な合意形成をはかる手立てもない状況であることは、重大な問題だと考えます。今回の導入を前例に、ネーミングライツを本市で推進していくおつもりでしょうか。今回の導入の見直しも求めますが、いかがでしょうか。

-村山市長
 現在、ネーミングライツの導入を検討している施設は他にはありません。今後、金沢スタジアムのように建て替えあるいは大規模改修などをきっかけにして機能や位置付けが大きく変わるような施設については、効果等を今回も検証いたしましたけれども、改めてその施設について効果等を検証したうえで、導入の可否を検討したいと考えております。

-山下議員
 これまで、金沢のスポーツ文化を応援してきた企業や市民の皆さんは多数いらっしゃいます。税金を使用して建設している公共施設を、特定の企業が広告・宣伝に使用することは、公共性に大きく反します。再度、ネーミングライツ導入の見直しを求めて、次の質問に移ります。

 2点目は、介護保険制度についておたずねします。「介護の社会化」を掲げて2000年にスタートした介護保険制度は、3年ごとの改正を繰り返すなかで、保険料は2倍以上になり市民の負担が増えてきました。そのうえ、介護費用が個人の負担能力をおおきく超え、経済的な事情によってサービスの利用が困難になっているケースが後をたちません。昨年末、岸田政権は、2024年の第9期改定に向けて結論を先送りしましたが、見直しを検討していた中身といえば、利用料2割負担の対象拡大や、一定所得のある65歳以上の方の保険料の引き上げ、多床室の有料化、ケアプラン作成の有料化などです。これらが実施されることになれば、物価高騰に苦しむ高齢者やその家族は、さらに負担を強いられ、利用控えや、重度化を招くことが懸念されます。市長、政府のこうした介護保険制度の改悪に対して、「市民への負担増とサービス削減を押しつける見直しではなく、誰もが安心して介護を受けられる制度に」と、国の財政負担の拡充も含めて国へ求めるべきと考えますが、市長の見解をお聞かせください。

-村山市長
 介護保険制度につきましては、サービスを必要とする高齢者の方が心身の状況に応じて必要なサービスを適切に受けられるということが大切であると考えています。制度改正につきましては、国に対して全国市長会を通じて自治体への情報提供や意見聴取を十分に行うことと、そして利用者の負担増やサービスの見直しは慎重に検討することなどについて要望しているところであります。引き続き国の動向を注視してまいりたいと考えています。

-山下議員
 ぜひ国への要望を引き続き求めていただきたいと思います。
 来年度から実施予定である第9期介護保険事業計画「長寿安心プラン2024」において、基本指針を策定するにあたり、やはり利用者や介護現場の実態、要求を反映させて、市民が安心して年を重ね、尊厳ある高齢期を過ごすことができる計画にすることが求められます。本市の長寿安心プラン2024策定にあたり、利用者や介護現場の実態、要求を反映できる仕組みになってるのかお聞かせください。

-山口福祉健康局長
 長寿安心プラン2024の策定にあたりましては、今年の2月から有識者や公募委員などからなるワーキング会議を設置しておりまして、概ね月1回、そうした会議を開催しております。これまで実施してきた具体的な取り組みであったり、次期計画に向けての取り組むべき課題につきまして、様々な方からご意見をお伺いしているところでございます。また、今後開催を予定しております市民フォーラムであったり市民アンケートでは、利用者の方のご意見を直接伺う場も設けていきたいというふうに思っておりますほか、新たなプランにつきましてウェブを使った動画による説明であったり、もちろんパブリックコメント、そういったことを実施するなど、市民の意見を幅広くお聞きする予定をしております。

-山下議員
 ぜひ十分に実態や要求を組み入れて策定をしていただきたいと思います。
 介護事業所はこの間、恒常的な人員不足のうえに、新型コロナ感染症の対応も含め、すでに限界を超え、たいへん深刻な状況です。介護職員の確保は、制度を維持する上でも重要な課題です。第8期事業計画での、介護職員の確保における計画とその実施状況はどうなっていますか?それを踏まえ、第9期事業計画でどのように組み入れていくのかお聞かせください。

-山口福祉健康局長
 第8期(2021)の計画では、団塊の世代が後期高齢者となる2025年を見据えまして、新規介護人材の確保を図るため、介護の仕事の魅力向上を発信する金沢介護ラボの取り組みであったり、UJIターンを支援する制度の創設、人材の定着支援を図るためにケアメンターの派遣やキャリアアップ研修の支援を行うなどの多様な取り組みを実施してまいりました。2024からの第9期の計画におきましても、介護人材の確保に向け引き続き人材育成の支援や介護職の魅力向上の推進に努めますとともに、国においては今後介護人材確保や介護現場の生産性向上に向けた取り組みを総合的に実施する、そういうふうにもされておりますので、国や県とも連携しながら人材の確保に努めてまいりたいと思います。

-山下議員
 介護職員の離職の要因のひとつに、やはり賃金が安いという点もあると思います。保険料や利用料に跳ね返らない公的責任での介護職員への賃上げと、事業所任せにしない人員配置を、ぜひ自治体の責任で進めていただきたいと思います。
 そして、本市の介護給付費準備基金の今年度末残高は、見込みで24億円余りあります。6月議会で市長は「市民の負担が過大にならないよう有効に活用する」と答弁されました。第9期事業計画では、高すぎる介護保険料の引き下げこそ検討すべきだと考えますが、見解をお聞かせください。

-村山市長
 前回の議会の答弁と同じになって大変恐縮ですけれども、第9期介護保険事業計画における令和6年度からの介護保険料につきましては、今後3年間に必要なサービスの給付量を適切に見込み、その費用に合った額を設定することとしております。基金につきましては市民の負担が過大にならないように有効に活用していきたいと考えています。

-山下議員
 市民の負担が軽減されるよう十分な検討をお願いしたいと思います。
 3点目は、配食サービスについてです。厚生労働省は2017年に、適切な配食を通じた地域高齢者等の健康支援を推進するガイドランを国として初めて公表しました。「高齢になるほど低栄養になりやすく、死亡や健康余命の短縮のリスクとなる」「良質な食事が安定的に提供されるよう体制の整備に努めること」などを指摘し、様々な支援の整備を強調しています。このことからも、本市の配食サービス事業は、たいへん重要な事業だと考えます。そこで、本市における配食サービス事業の現状についてお聞かせください。

-山口福祉健康局長
 配食サービス事業につきまして、まず利用の状況ですけれども、令和5年7月末現在事業者数が15ございまして、実利用人数は867名となっております。サービスの内容でございますけれども、高齢者世帯等を対象に定期的に訪問して食事を提供するとともに、利用者の安否を確認する、そういったものになっております。

-山下議員
 委託料についてもお伺いしてよいですか。

-山口福祉健康局長
 委託料につきましては、1世帯あたり150円となっております。それ以外に利用者の負担といたしまして基本食で510円の利用料をいただいております。

-山下議員
 金沢市の委託料は見守りに対してというふうに伺っています。県内の市町と比較しても本市の助成金額は最低の金額です。配食サービス事業者から、長引く物価の高騰、ガソリン代の値上がりの中で、事業の維持が大変厳しいと伺っています。1食あたりの食材単価を、消費税増税後もなんとか230~250円程度におさえてきたものが、今は350円~380円にまで上がっているとのことです。そこに電気料金、ガソリン代の値上がりが加わり、さらに事業を圧迫しています。配食サービスを、高齢者の食の社会的保障と捉えて、配食事業委託料の見直しや、物価高騰に対する公的支援が必要と考えますが、いかがでしょうか。

-山口福祉健康局長
 本市の配食サービス事業でございますけれども、安否確認に要する人件費等の経費を市が負担して、食費等にかかる経費を利用料として負担していただいております。食材の物価高騰等に伴う利用料などの見直しにつきましては、利用者の負担感に配慮する必要もありますことから、国の物価高騰対策であったり他都市の状況等も注視しながら、慎重に検討していきたいと考えております。

-山下議員
 高齢者の健康と生活を支えている事業を存続するためにも、金沢市が公的役割を果たしていただきたいと思います。

 4点目は、教科用図書の採択についてです。6月議会でも教科書採択会議の公開を求めたところですが、教科書採択会議非公開の決定が発表されました。「教育委員と真摯に話し合っていく」という教育長の答弁だったと思います。どのような話し合いの中で非公開の決定に至ったのかお伺いいたします。

-野口教育長
 7月末までに開催いたしました教育委員会議におきまして、先の教科書採択にかかります文部科学省からの通知、また6月市議会での請願に対する審議結果、また公開を求める団体からの要望、そしたものを事務局の方から説明がありました。そうしたものを踏まえながら、教科書採択にかかる会議を公開するかどうか、このことについて真摯に話し合いをさせていただきました。その結果、教科書採択にかかる教育委員会議は意思形成過程であること、また静謐な採択環境の中で自由闊達な議論を行うこと、また公平性・中立性を保つ必要があること、こうしたことから会議は非公開とすることとしたものでございます。

-山下議員
 6月議会に提出された採択会議の公開を求める市民からの請願は、付託された文教消防常任委員会で採択すべきという決定がされました。この決定は、民主主義の根幹でもある市民の知る権利を保障した、実に意義のある決定だといえます。常任委員会での決定を、教育委員の中でどのように受け止め判断されたのか、お聞かせください。

-野口教育長
 会議の公開か非公開かを話し合う教育委員会議におきましては、今ほども触れましたけれども協議に入る前に6月市議会における教科書採択の質問とそれに対する答弁、仰せの請願に対する文教消防常任委員会と本会議との採択結果、そして教科書採択に関する国からの通知、また他の中核市の状況について事務局の方から説明を行いました。教育委員会議におきましては、教育委員個々人がこれらの事実を踏まえたうえで公開か非公開について真摯に話し合ったものでございます。なお、議事録等につきましてはなるべく早く公開できるようにこれから準備を進めてまいりたいと思っております。

-山下議員
 会議の公開という点でいうと、不登校対策をテーマに開かれた先日の総合教育会議では、傍聴席15席が満席になり、傍聴できず帰られた方も出るほどでした。傍聴した方に聞くと「不登校対策についてどんな話し合いがされているか知れてよかった」と話されていました。まさに会議の公開というのは、市民の知る権利を保障し、市政への参加を保障する貴重な機会だというふうに考えます。教科書採択会議にもこうした姿勢が求められていると考えますが、教育長の見解をうかがいます。

-野口教育長
 山下議員もご存じだと思っておりますけれども、地方教育行政の組織及び運営に関する法律という法律がございます。その第1条の4第6項には「総合教育会議は、公開する。ただし、個人の秘密を保つため必要があると認めるとき、又は会議の公正が害されるおそれがあると認めるときその他公益上必要があると認めるときは、この限りでない」とうたわれています。また同じようにこの第14条には「教育委員会の会議は、公開する。ただし、人事に関する事件その他の事件について、教育長又は委員の発議により、出席者の三分の二以上の多数で議決したときは、これを公開しないことができる」となっています。総合教育会議と教育委員会議は法律上公開が原則とされておりますが、一方で双方とも一定の要件の下で非公開とすることが認められております。今般の教科書採択にかかる教育委員会議につきましては、繰り返しになりますけれども先の教科書採択にかかる文部科学省の通知等を踏まえ、教科書採択にかかる会議を公開するかどうかを教育委員会議で真摯に話し合いを行った結果、意思形成過程であり、静謐な採択環境の中で自由闊達な議論を行うことや公平性・中立性を保つ必要があることから、非公開とすることに決定したものでございます。

-山下議員
 昨日、採択会議での発言者名を議事録に明記すると、教育長の答弁がありました。市民の要望でもありましたし、透明性ある採択に向けて一歩前進だというふうに評価をしているところです。ただ、教育委員会は、議事録を公開しているから説明責任を果たしているいうふうにいっていますが、説明責任と、公正で透明性のある会議の運営とは同一ではありません。来年は中学生の教科書採択も予定されていますので、採択会議公開への前向きな検討を再度求めて、次の質問に移ります。
 最後は、学校給食についておたずねします。学校給食法では、食を通じた子どもの心身の健全な発達を目的として「食育」の推進をうたっています。保護者の労働状況や経済的な理由によって、給食が唯一の栄養源という子どもたちもいます。成長期の子どもたちの健康と人間的発達を保障する学校給食はたいへん重要であり、教育としての学校給食の充実が求められると考えますが、学校給食の役割について、教育長はどのようにお考えですか。お聞かせください。

-野口教育長
 今山下議員がおっしゃいました通り、私も学校給食はとても重要なものだと思っています。学校給食は、児童生徒の心身の健全な発達に資するほか、栄養教諭による各教科等の指導を一体として推進することで、食に関する正しい理解と適切な判断力を養うことを目的としておりまして、学校給食において、繰り返しになりますが重要な役割を果たしていると考えております。

-山下議員
 子どもたちにとっても、社会的にも、大変大きな役割を担う学校給食ですので、本市としても教育の一環にとどまらず「教育の中心」におく気概で、ぜひ取り組みをしていただきたいと思います。
 次に、共同調理場の整備についておたずねします。2021年文科省の調査状況では、学校給食における調理方式は、全国の小学校では、単独調理場が46.3%、共同調理場が52.3%とおおよそ半数の割合です。そこで、本市における調理方式の現状をお聞かせください。

-上寺教育次長
 本市の学校給食は現在、学校内に調理場を設置する単独調理場4施設と、共同調理場13施設で業務を行っております。

-山下議員
 全国的に見ても、本市は極端に単独調理場が少なく、4校ある単独調理場も、現在の新共同調理場建設計画にある、泉本町地内での1日8000食規模の共同調理場建設の中に集約化され、本市から単独調理場がなくなってしまうという現状です。一方全国では、食と地域を支えるという観点から、共同調理場から単独調理場へ転換をすすめる自治体も見受けられます。本市は、この建設計画をすすめるにあたって、単独調理場であった4校の保護者や児童、給食調理員、教員等からの意見を集約し反映させ、計画をすすめてきたのでしょうか。

-上寺教育次長
 泉本町地内に設置する新たな共同調理場へ4校の単独調理場を統合することは、令和2年に策定した新たな学校給食調理場再整備計画に盛り込まれております。この計画の策定にあたり、有識者や調理場関係者、保護者、学校関係者からなる懇話会を設置いたしまして、再整備の具体的な方向性等について検討を行いました。

-山下議員
 本市はさらにもう1ヵ所、駅西・臨海地区に1日1万1000食規模の巨大な調理場建設を打ち出しています。共同調理場は、食中毒発生時などの被害が大きく、道路事情や災害があった場合にも、給食提供に大きく影響します。1万食を超える共同調理場では、前日に野菜をカットして水につけておくなど、栄養面で課題があることも指摘されています。食品ロスなどの環境問題や、地産地消の食材を利用する地域経済の観点、学校が避難所となる防災の観点からも、単独調理場の役割に、いま注目がおかれているなかで、単なる経済的効率を最優先に共同調理場計画を進めてしまっては、給食だけでなく学校教育、地域そのものが貧しくなるのではないでしょうか。新共同調理場建設計画の見直しを求めますが、見解を伺います。

-野口教育長
 本市におきましては、単独調理場の老朽化が進み、敷地等の制約から改修等による調理能力の向上が難しく、効率的な運営を行うことが困難でありますことから、近代的な整備を導入し、衛生管理及び労働安全の面に考慮した共同調理場を採用いたしております。年間献立による給食を通じた計画的学習の推進や、特色ある給食を通じた地元食材、食文化の理解など、栄養教諭を中心に児童生徒教職員が一体となって食品ロス対策や食育の推進に取り組んでおりますことから、調理場の方式に関係なく学校給食の充実が図られると考えています。なお、災害時のリスクについてお触れになりましたので、今回工事請負契約等をお諮りしております南部共同調理場(仮称)におきましても、豪雨災害等でも調理機能が停止しないように様々な工夫を行って、災害時でも給食を止めない工夫をしております。また、様々な食中毒等にもお触れになりました。しっかりとモニタリングなどで食材の温度や調理状況等をしっかりと検査できる機器も導入したいと思っておりますので、そうした点でもこの共同調理場方式についてはこのまま進めていきたいと考えております。

-山下議員
 単独調理場・共同調理場、それぞれメリットはあるかと思いますが、ぜひ共同調理場ありきではなく、共同調理場から単独調理場への切り替えを行った自治体の状況をよく調査研究していただいて、新共同調理場建設計画の見直しを再度求めて、私からのすべての質問をおわります。

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