2023年12月議会 一般質問 山下議員(12月12日)

-山下議員
 質問の機会を得ましたので、日本共産党 市議員団の一員として、以下質問いたします。

【子どもの権利を保障する施策の充実について】

 はじめに、子どもの権利を保障する施策の充実についておたずねします。

①部活動の地域移行について
まず1点目は、部活動の地域移行についてです。部活動の地域移行は、2022年6月にスポーツ庁から「まずは段階的に休日の部活動を地域のスポーツクラブなどに移行していく」という提言がされました。その提言後、全国市長会が、人材や施設の確保、費用負担の問題など条件をどう整えるか、学校、教員、生徒、保護者との合意形成など課題が山積するなかで、期間を限定せずに地域の実情に応じた移行になるようにと緊急意見を提出しています。全国市長会、さらには現場からの声もあり、2022年12月に公表されたガイドラインでは、当初、2023年度から2025年度までの3年間を「改革集中期間」としていたものが、「改革推進期間」と訂正され、達成時期の目標が修正された形です。多くの課題を抱えるのは金沢市も同様ですが、金沢市における地域移行の方針と取り組みの現状をお聞かせください。

-村山市長
 金沢市総合教育会議におきまして、7月に教育委員会が行った調査結果の分析を報告するとともに、指導者や活動場所の確保、費用負担の在り方などの課題が挙げられたところであります。これらの内容を整理したうえで方向性を検討してまいります。

-山下議員
 学校の部活動は自発的で自治的な活動であることによって、人格形成を豊かにする積極的な意義をもってこれまでも取り組まれてきました。まずは部活動の意義や基本的性質を整理し、子どもの権利の観点から、子どもたちの意見をこの改革に位置づける必要があるのではないでしょうか。金沢市は今年度「休日の部活動の地域移行に関する調査」を行いましたが、市の方針に子どもたちの意見が十分反映されているの言えるでしょうか。お伺いします。

-村山市長
 7月に教育委員会が行った調査は、市内の全小中学校の児童生徒や保護者にニーズ、教員の意向などを把握するために行った調査であります。国のガイドラインでは部活動の地域移行にあたっては地域の子どもたちは学校を含めた地域で育てるという意識のもと、地域の実情に応じて多様な環境を一体的に整備することが明記されております。生徒の望ましい成長が保障できるよう、取り組んでまいります。

-山下議員
 部活動の地域移行は、学校教育の民営化だという指摘もあります。子どもたちにとって、スポーツや文化にふれる権利を保障する場であったものが、地域移行によって権利ではなく対価を伴うサービスになりかわってしまうのではないでしょうか。費用負担の心配は、保護者からも子どもたちからも寄せられています。実際に経済産業省の研究会では、受益者負担が提案されています。そこで、金沢市はこれまで通り部活動を権利としてしっかり保障していくのかお聞かせください。

-村山市長
 中学校の部活動は、生徒がスポーツや文化・芸術などに親しむ機会を確保するとともに、自主的・主体的な参加による活動を通じて人間関係が構築され、自己肯定感が得られるなど、教育的な意義が大きいと考えています。部活動の地域移行に伴う費用負担につきましては、国は困窮家庭への支援とともに可能な限り低廉な会費等の実費程度が望ましいとしております。今後、費用負担の在り方を含め、持続的に活動する仕組みを考えてまいります。

-山下議員
 これまで部活動は、教員の超過勤務によって支えられてきました。国は、教員の長時間労働を知りながら、人員や予算を増やすこともしてこなかった。その点に反省もなく、「部活動をやめれば勤務時間が減る」という短絡的で一番お金のかからない改革を押しつけています。地域移行に賛成か反対か、参加するかしないか、教員や保護者、子どもたちの間で、地域移行が価値観の対立になってはいけないと考えます。子どもの権利の観点から、丁寧な合意形成のもと、土台作りをしていくことを求めたいと思います。

②性教育の充実について
 続いて2点目は、性教育の充実ついておたずねします。本市では、子どもの心と体の健康の保持増進を目指し「金沢市健康教育推進プラン」を策定し、5年毎に見直しをしてきています。今年度は見直しの年にあたり、プラン2024の策定にあたっているところです。子どもたちを取り巻く社会の変化、現状をとらえ、子どもたちが「幸せに生きていく」選択ができる力を育めるよう、行政としても十分な取り組みが必要だと考えます。プランの重点的健康課題のなかに、「性に関する指導(生命尊重)」があります。昨今、芸能界での深刻な性被害を含め、子どもや若者への性暴力が社会問題となっており、性に関する正しい知識を得ることが求められています。また、避妊の失敗や性暴力などによる意図しない妊娠を防ぐ「緊急避妊薬」の販売が、一部薬局において試験的に開始されました。「性と生殖に関する健康と権利」の重要性が広く認識されていくことも求められています。そこで金沢市は「性教育の重要性」についてどのように考えているか、お聞かせください。

-野口教育長
 性に関する指導につきましては、性的マイノリティに対する考え方の浸透が進んでいること、子どもの安全に関してスマートフォンやSNSの利用を巡るトラブルなど、子どもたちを取り巻く環境が大きく変化しておりますことから、重要性を増していると考えております。今後は今年度改定を進めております「金沢市健康教育推進プラン2024」に基づきまして、各学校で重点的健康課題の一つである性に関する指導について、学校教育全体を通じて系統的に指導をしていくこととしております。具体的には、性に関する不安や悩みへの対処の仕方、性被害の防止や対処などについて理解を深めるとともに、子どもたちの心や身体、人権の大切さなどについて指導を行い、充実を図っていきたいと考えております。

-山下議員
 「性に関する指導(生命尊重)」(案)では、行政の具体的な取り組みとして「生命(いのち)の安全教育について文科省の教材及び指導の手引きの活用を図る」とあります。そこで、金沢市における性教育の現状と、今後どのようにその教材を活用していくのかお聞かせください。また教員の研修やそのフォローアップについてもお聞かせください。

-野口教育長
 各学校には性に関する指導に当たって、生命を大切にする考えや自分や相手を尊重する態度を、発達段階に応じて身に着けるために、仰せの手引きに示されている指導案、動画教材、ワークシートなどを活用するよう周知をしており、引き続き活用を促してまいります。また各学校では、健康教育年間計画に基づきまして養護教諭を中心に校内研修を実施しており、生徒指導委員会等において教材研究や意見交換を行い、組織的な取り組みを推進いたしております。加えて、学校の要請に応じて産婦人科医や助産師等を派遣し、性に関する指導の充実を図っております。なお、今議員がお触れになりました指導の手引きを活用して指導を受けた子どもたちからは、「自分や相手を大切にしたい」「性について正しい判断ができるようになりたい」「いのちの誕生は大変な奇跡であり、自分自身かけがえのない存在であることに気づいた」などの感想があったと聞いており、性に関する理解とともにいのちを大事にする態度や、他者を尊重する態度が育ってきていると捉えております。

-山下議員
 先ほど教育長からもありましたが、いま子どもたちは、スマホやネットを通じて様々な性の情報に触れられる環境にあります。幼児期からそうした情報に触れるという場合も少なくありません。科学的な知識や人権意識がないままゆがんだ情報に触れるということは、性暴力や性犯罪の被害者に、もしくは加害者になってしまうという危険が高まります。性暴力の被害や加害について知るには、性行為がどういうものなのかわからなければ、被害に気づけません。ただ現在、学習指導要領には、小学5年の理科と中学1年の保健体育で、人の受精や妊娠の過程は取り扱わないとする「はどめ規定」があり、授業で科学的な知識を獲得する妨げになっていると指摘がされています。子どもの身体の権利を守る点からも、日本の性教育が遅れているという認識はおありでしょうか。

-野口教育長
 学習指導要領の「受精・妊娠を取り扱うものとし、妊娠の経過は取り扱わないものとする」との記載、また中学校の学習指導要領解説保健体育科編には、エイズ及び性感染症の予防、生殖に関わる機能の成熟の2つのテーマに関して、「保護者の理解を得ることや学校全体で共通理解を図ることなどに配慮することが大切である」との記載などの点で、国際的なガイドラインと違いあるものと承知をしておりますが、まずは現行の学習指導要領に基づいて着実な指導に努めていきたいと考えております。

-山下議員
 今日、国際的には「包括的性教育」が推進され、ユネスコが作成した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」が世界のスタンダードとなっています。「包括的性教育」とは、性のことを性交や妊娠、出産だけに限定せず、発達や年齢に適した知識や態度、スキルを身につける教育であり、自分も他者も尊重しながら適切に行動する力を身につけるという、科学と人権とジェンダー平等に基づく性教育です。人間らしく健康で幸せに生きていくための権利を確かなものにするこの「包括的性教育」が、金沢市においても必要だと考えますが、見解をお聞かせください。

-野口教育長
 本市におきましては、今ほど触れましたが学習指導要領に基づきまして小学校段階から理科や保健体育、道徳等におきまして人間関係や価値観、人権などいのちの尊さやすばらしさ、自分や相手を尊重する態度、ひとりひとりが大事な存在であることなどについて、発達段階に応じて繰り返し学習をしております。今議員がお触れになりましたが、2009年ユネスコが世界保健機関(WHO)などと協力をして発表いたしました、世界の性教育の指針となります国際セクシュアリティ教育ガイダンスでは、身体的な内容だけではなく差別や暴力、ジェンダーの不平等などをなくす方法など、幅広いテーマを包括的に扱うカリキュラムをベースとした教育と学習のプロセスが提唱されていると理解はしておりますけれども、包括的性教育の実施につきましては国の動向も踏まえながら、今後の研究課題とさせていただきたいと思っております。

-山下議員
 私たち大人の多くは、こうした科学的な性教育を受けてきていません。まずは、大人の学びが必要だというふうに思います。包括的性教育の実践後、性行動に慎重になるという結果が出ています。「性は、自分の人生の問題だと思った」という中学生の感想もあります。
国がすすめる「生命(いのち)の安全教育」は、「性犯罪・性暴力」に関して学ぶことはできますが、性をネガティブに受け止めてしまいます。「生命(いのち)の安全教育」では不十分な内容を、この「包括的性教育」で付け加えて、人権教育としての性の学びが金沢市においても推進されることを求めていきたいと思います。

③少人数学級の実現について
 3点目は、少人数学級の実現についてです。不登校の児童生徒数や、いじめの認知件数が過去最多となったことを受けて、文科省が10月に「不登校・いじめ緊急対策パッケージ」を公表しました。「誰一人取り残されない学びの保障」に向けた緊急強化が必要だという内容です。金沢市の2022年度調査結果では、不登校児童生徒数は、小学校で441人、中学校は751人、いじめ認知件数が小学校で253件、中学校では145件という結果です。こうした子どもたちの現状をどのようにとらえていますか。お聞かせください。

-上寺教育次長
 不登校につきましては、保護者の学校に対する意識の変化に加え、コロナ禍の影響で良好な交友関係を築くことが難しかったことなど、これまで以上に不登校の要因は多様化・複雑化していることから、不登校児童生徒数が増加いたしております。令和4年度の本市の不登校児童生徒数は過去最高を記録しておりまして、極めて憂慮すべき状況であると捉えております。いじめにつきましては、部活動や学校行事などの活動制限が緩和され、接触機会が増加したことに加え、各学校におきましていじめの積極的な認知に対する理解が広がったことから、いじめの認知件数は増加傾向にあります。いじめの深刻な被害を防止するために、今後とも積極的な認知と組織的な対応がより一層必要であると捉えております。

-山下議員
 この数値の結果と子どもたちの状況を、学校が安心して学ぶ場所になっていないという子どもたちからのSOSだと受け止める必要があるのではないでしょうか。コロナ禍を経た現在も、子どもたちは不安やストレスをためこんでいます。子どもの気持ちを受け止め、かかえた不安やストレスに共感しながら心身のケアをすすめていくには、時間とマンパワーが必要です。不登校の中学生が「たまに学校に行っても、先生と話す時間もない」というふうに言っていました。不登校やいじめを経験している子どもや、特別な困難をかかえた子どもには、より心理的、福祉的な面も含めた支援、人的配置が求められます。金沢市においても、子どもをケアする、教員も含めた人員体制の強化が必要だと考えますが、見解を伺います。

-野口教育長
 私も、人員体制の強化は必要だと思います。不登校やいじめ等に対応するための人員体制につきましては、石川県から児童生徒支援加配や別室登校支援加配の増員、スクールカウンセラーが配置されており、児童生徒の様々な問題のケアにあたっております。さらに本市といたしましても、不登校児童生徒の対応について、心の絆サポーターを派遣するとともに、心と学びの支援員を配置をいたしております。今後、ますます複雑化・多様化する生徒指導上の諸問題に対応するため、より一層の人員体制の強化に努めていきたいと考えております。

-山下議員
 子どもへのしっかりとした十分な心身のケアは、子どもの学びを保障するうえで大前提だと思います。子どもの尊厳、そして学びを支える教育が今求められている中で、やはり少人数学級の実現が求められ、そのための公的な財政負担が必要だと考えますが、見解を伺います。

-野口教育長
 少人数学級によりまして、教員が一人一人の子どもと向き合う時間をより多く確保できることは大変喜ばしいことだなと受け止めております。少人数学級の拡充に向けましてはさらなる財政負担が必要になりますことから、中核市教育長会や全国都市教育長協議会を通じて引き続き強く国に働きかけていきたいと思っています。なおこのことにつきましては、今年5月に開催されました全国都市教育長協議会の定期総会の決議の中にも加えさせていただいておりまして、すでに国への要望は出させていただいておりますし、同じように中核市教育長会におきましても同様に国の方へ要望いたしております。しっかりと取り組んで行きたいと思います。

-山下議員
 現在の過度な競争にさらされる教育や、理不尽な校則など行き過ぎた管理教育は、子どもを傷つけ、教員も苦しめています。子ども、教員ともに、人間として大切にされる教育政策への転換も求めていきたいと思います。

【重要土地等調査法について】

 次に、重要土地等調査法についておたずねします。この法律は、国が野田町にある陸上自衛隊金沢駐屯地を重要施設と位置づけ、周囲おおむね1キロメートルを注視区域とし、土地等の利用状況を把握するために調査を行い、重要施設に対して「機能阻害行為」があれば土地の使用中止を勧告・命令できる、というものです。我が党は、この法律が住民を監視対象にし、憲法が保障するプライバシー権や財産権などの基本的人権を無視する違憲の法律だと指摘し、廃止を求めています。
そこでおたずねします。注視区域の指定には、同法律の第5条の2に「内閣総理大臣は、注視区域を指定する場合には、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するとともに、土地等利用状況審議会の意見を聴かなければならない」とあります。市長、地方自治体の長として、どんな協議をされたのでしょうか。

-川畑総務局長
 国からは本年5月12日付で区域の実情を把握するとして、区域の範囲についての案が示されました。本市からは区域線にかかる実情と開発行為等の有無に関する情報提供を行いました。
 
-山下議員
 9月議会で総務局長から答弁がありましたが、「市町村や都道府県の担当者を対象としたオンライン説明会が5月19日に開催された」ということです。地方公共団体への意見聴取もあったとお聞きしていますが、その場で金沢市はどんな発言をされたのか、また他の自治体からはどんな意見が出されたのかお聞かせください。

-川畑総務局長
 オンラインの説明会におきましては、まず各自治体からは国の責任で住民説明会等を開催すること、そして調査の実施状況について広く公表するということなどの意見がありました。本市としてはこれらと同様の意見であったことから、改めて意見は述べておりません。

-山下議員
 各自治体からも、やはり住民の権利を守るという視点で意見が出されたかと思います。改めて金沢市としても、住民への説明会等、国へ再度求めるべきではありませんか。

-村山市長
 説明会などで出された意見につきましては、内閣府が地方公共団体に対する意見聴取の結果として、その意見に対する考え方を明確に示しておりますことから、改めて国に働きかける考えはありません。

-山下議員
 指定区域に住む住民からは「長くこの地域に住んでいて、どうして突然調査されなければいけないのか」「監視されているようで怖い」「不動産に影響はないのか」など、疑問や不安の声を聞いています。周辺住民への監視や人権侵害ともいえるこの法律の、市民への影響をどのように考えていらっしゃいますか。

-村山市長
 今おっしゃったような不安であるというご意見があることは承知をしておりますが、この法律は国の安全保障のためのものであります。内容は重要施設等に対する機能阻害行為が確認された場合、その行為をやめるよう勧告・命令する等の措置を行う制度でありますので、一般的な生活や事業活動には影響はないと考えています。

-山下議員
 同法第7条には「内閣総理大臣が必要な場合、土地等の利用者その他関係者に関する情報提供を自治体に要請できる」とあります。いかに法律に基づく国からの要請であっても、地方公共団体が憲法によって国から独立した団体として規定されていることからも、憲法で保障されている住民のプライバシー権を保護しなければなりません。住民基本台帳や戸籍等を提供する可能性があることを広く住民に周知すること、また情報提供の要請にあたっては、当該住民の同意を要件とすることを求めますが、見解を伺います。

-村山市長
 本市ではすでに国からの協力依頼に基づきまして国が作成したリーフレットや新聞広報、SNS、ホームページを活用しまして、制度概要や調査の方法などについて周知を図っております。国から情報提供の求めを受けた場合には、法律に基づきその情報を提供するものとされていますことから、個人の同意を要件とすべきとは考えておりません。

-山下議員
 住民にとっては、自分の情報が自分の知らないところで金沢市を通じて国へ提供される可能性があるわけです。個人の情報は市の持ち物ではありません。この非常に曖昧で危険な法律から、地方自治の本旨に基づいて、住民の生活、そして人権を守る役割を金沢市には果たしていただきたいと思います。市民への周知と説明会の開催を再度求めて、次の質問に移ります。

【金沢スタジアムについて】

①ネーミングライツについて
 最後に、金沢スタジアムについておたずねします。1点目はネーミングライツについてです。多額の税金を投入して建設された公共施設に、コスト優先で特定の企業の宣伝や広告に利用することは公共性に反すると考え、9月議会に引き続きネーミングライツ導入の見直しを求めます。そこでおたずねします。地方自治法 第238条の4 第1項には「行政財産は、これを貸し付け、交換し、売り払い、譲与し、出資の目的とし、若しくは信託し、又はこれに私権を設定することができない」とあります。ネーミングライツは、金沢スタジアムという行政財産に対して、私権を設定することになりませんか。

-川畑総務局長
 総務省は平成16年に、名古屋市からの質問に対して「ネーミングライツは地方自治法上の私権の設定にあたらない」との見解を示しておりまして、以降、多くの自治体がネーミングライツ事業を実施しているところであります。本市におきましてもこの解釈の通り、私権の設定にはあたらないと考えております。

-山下議員
 金沢スタジアムは、金沢城北市民運動公園の中に位置しています。金沢市公園条例 第5条(7)には、「はり紙若しくははり札をし、又は広告を表示すること」を行為の禁止としています。企業の広告そのものであるネーミングライツは、この金沢市公園条例に違反することになりませんか。

-坪田都市整備局長
 ネーミングライツ優先交渉権者から、具体的表示方法や内容が示されていないことから、公園条例第5条の禁止行為に該当するかの判断はできない状況でございます。今後示される具体案を見て、適切に対応したいというふうに考えております。

-山下議員
 公園条例では禁止行為とされていますので、適切な判断をお願いいたします。
 金沢スタジアムをホームスタジアムとするクラブチームの公式ページに、ホームスタジアムの登録名称決定のお知らせが掲載されました。ネーミングライツの愛称で登録されていましたが、ネーミングライツ自体はまだ契約前です。市は、契約前の登録を許可されたのでしょうか。

-東文化スポーツ局長
 Jリーグは翌年のリーグ戦の開幕カードを12月に発表しておりまして、その前に新ホームスタジアムの登録名称も公表しております。市としましてもすでに金沢スタジアムのネーミングライツ優先交渉権者とその名称を発表しておりまして、新シーズンに向けてホームタウンチームを支援し、市民の応援気運の醸成を図るため、事前に公表することを認めたものでございます。

-山下議員
 あくまでまだ優先交渉権者という段階ですので、契約前のこの判断はいかがなものかと思います。そして、まだ明確になっていないことがあります。ネーミングライツパートナーの会長がインサイダー取引の疑いという8月の報道以降、11月末にも報道がありましたが、社会的信用を損なう行為が否定できない状況にあることは現在も変わっていません。事実確認が現段階で出来ない以上、契約はしないと判断すべきではありませんか?

-東文化スポーツ局長
 現時点では報道以外の情報はなく、不祥事と認定できる根拠もないことから、引き続き状況を注視しつつ、必要に応じてゴーゴーカレーグループにも説明を求めるなど慎重に協議を進めてまいります。

-山下議員
 ぜひ市民の財産を守るためにも、再度ネーミングライツの見直しを求め、次の質問にうつります。

②駐車場について
 2点目、金沢スタジアムの駐車場についておうかがいします。金沢スタジアムの供用開始に伴い、金沢城北市民運動公園周辺の渋滞対策等について「金沢スタジアム等交通渋滞対策連絡会議」が開催されました。金沢スタジアム利用団体から、主催するイベントについて、駐車場利用を有料にしたいという提案がされたわけです。金沢市はその提案に、どのように対応されるのでしょうか。

-村山市長
 ご提案の内容につきましては、駐車場の利用者から費用負担をいただき、その収入を無料シャトルバスの運行などに充てるというものであります。交通渋滞の緩和や公共交通機関の利用促進への有効な対策であるということから、試験的に導入を認めたものであります。

-山下議員
 試験的に認めたということですが、事実上、公園駐車場の有料化になりませんか。公共施設の利用料を変更する場合、条例の改正が必要です。今回の駐車場有料化は、議決事項に該当しないのでしょうか?

-坪田都市整備局長
 今回の料金は、ツエーゲン金沢が渋滞対策として徴収するものでありまして、市へ納入すべき使用料を規定した公園条例の改正は必要ないということでございます。

-山下議員
 クラブチームのHPには、すでに駐車場有料化の概要が掲載されています。南駐車場、駐車台数1313台、駐車料金1000円となっており、ファンクラブ会員には優先対応をするとあります。駐車料金の割引はありませんが、年間駐車券を購入できるというものです。渋滞対策といいながらもファンクラブ会員には駐車場利用の優遇をして、はたして車利用は減るのでしょうか。お金さえ払えば車で来てもよいという仕組みが、はたして渋滞緩和に有効なのか疑問です。見解をうかがいます。

-村山市長
 駐車場の台数を確保することは、利用者の利便性などの観点から一定程度必要であるというように考えております。ツエーゲン金沢さんは、駐車場の利用料金の徴収や事前予約性とすることで、過剰なマイカーによる来場を抑制することとしております。有効な渋滞対策が図られるものと思います。

-山下議員
 そもそもJリーグ規約の中には、理想のスタジアムとして「アクセス性に優れていること」を要件のひとつにしています。そして駐車場に関しては「公共交通機関が充実していない場所では、入場可能数に見合う台数の駐車場を確保すること」としています。金沢スタジアムがこの基準を満たして建設されていなければなりません。渋滞対策という名目で駐車場を有料化した「玉川こども図書館」は、利用しにくいという市民の声があり、無料時間を延長しました。駐車場有料化で図書館利用の減少が見られます。スポーツ観戦するために駐車場を有料にすることは、新たにそのスポーツにふれる機会を遠ざけてしまうのではないでしょうか。他都市の事例を見ると、金沢スタジアムと同じように交通渋滞の課題、受益者負担の考え方で、公園内の駐車場全てが有料になったという自治体があります。開催される試合は年に19日間です。そのわずか19日間の駐車場有料化の容認を前例に、すべての公園利用者に対して駐車料金を取るようになるのではないかと危惧しています。見解を伺います。

-村山市長
 今回の取り扱いは試験的に実施するものであります。また多くの来場者が想定される大型イベントに限って認めるものになっております。なお、大型イベント開催時においても、金沢プールの利用者などイベント来場者以外の方の無料駐車場は確保することとしております。

-山下議員
 今回のこの市民サービスの後退ともいえる駐車場有料化の許可の見直しを強く求め、私のすべての質問を終わります。

▲ このページの先頭にもどる

日本共産党中央委員会
「しんぶん赤旗」のご案内
日本共産党石川県委員会
井上さとし(日本共産党参議院議員)
たけだ良介(日本共産党参議院議員)
藤野やすふみ(日本共産党衆議院比例北陸信越ブロック)
金沢市議会のページへ
サイトポリシー
© 2010 - 2024 日本共産党 金沢市議員団