2011年金沢市議会11月臨時議会 升議員討論

2011年11月臨時議会討論

日本共産党金沢市議会議員  升 きよみ

 私は、日本共産党市議員団を代表して、本日上程されました議案第1号 「職員の給与に関する条例等の一部改正について」に反対であることを表明し討論を行います。
 今回の提案は、人事院勧告による給与改定の例に準じて、本市職員の給与を平均0.23%引き下げ、40歳以上50歳台中心の給与表を改訂、期末、勤勉手当の支給月数は変更なしとするものです。
 その内容は、民間給与と格差があることを理由に、期末、勤勉手当の支給月数は変更しないものの、4月から11月までの給与改定相当額について、12月の期末手当で調整を図るとし、職員給与月額とボーナスを合わせた平均給与のマイナス勧告を受けてのものですが、これは3年連続の引き下げとなるもので、本市職員では平均年収1万5,000円が新たに減額となるものです。
 しかも、今日、「民間労働者の賃金が低いから、公民給与を均衡させるためとした理由で公務員賃金の引き下げをする」ということを論拠にしていますが、それは当たりません。むしろ、民間労働者に大きな影響を与えます。
 2011年今春闘の最終回答をみますと、国民春闘共闘による発表で5,610円(1.87%アップ)、日本経団連発表によると、中小企業で4,259円(1.64%アップ)となっており、昨年比でみてもほぼ同様の引き上げとなっています。国税庁の民間給与実態統計調査でも、又、県内企業の実態からも民間労働者の平均給与額が3年振りに増加している事実が明るみになっております。そのことからも当局による今回のマイナス勧告や期末、勤勉手当の据え置きをする論拠は全く見当たりません。
 今日、働く人達の切実な声は、春闘や夏季一時金要求で掲げているように賃金の底上げであり、それを行うことは、内需拡大にむけての重要な課題であり、一層の努力を地方自治体が率先して進めることこそ必要です。国がすすめるからやむを得ない、と実施することは政府財界が推し進める人件費抑制政策に迎合し、市内中高年の賃金と雇用条件を大きく引き下げる状況をつくり出す市当局の今回の措置は到底認められません。
 可処分所得は低迷し、地域経済の冷え込みが深まり、異常な円高で中小企業が苦しんでいるもとで、公務員の賃金を引き下げ、削減することは、地域経済がますます疲弊し、税収の落ち込みを促進させるだけだといえます。この3年間の市職員の給与削減の影響額は9億2,000万円、職員1人当たり25万4,000円に及んでいることをみても、本市、小売、料飲サービス業等への影響大であることは紛れもないものです。
 尚、人事院勧告では、今年度、給与とは別に2006年から2010年にかけて実施した給与構造改革で給与水準が下がる職員に対し支給していた「現給保障」を2013年4月までに廃止することが適切であるとしていますが、本市では今回見送られたものの、今後の検討課題としています。
これは、50歳台の職員を中心に40歳以上の中堅職員を念頭に置いて引き下げとなるもので、広範囲に及ぶものであり、まさしく経験豊富な50歳台のベテラン職員の生活実態が無視され、著しく利益を損なうというだけでなく、将来にわたっての人生設計を歪めるもので、中高年層全体に大きな影響を及ぼすものです。
 これまで現給保障を行うとした経緯からしての経過措置や、法的根拠からみても、制度的根拠はなく、現行のルールに基づいて給与勧告がなされるのが当然といえます。
最後に、本市職員定数は他都市からみて群を抜いて低く少数精鋭で頑張っていることは各位もご承知の通りですが、近年、行政改革推進をしてきた結果、18年度より22年度迄の5年間で314人もの職員が減らされ、包括外部監査からも、市職員1人当たりの時間外労働は月平均12.4時間、多いところでは年間700時間を超える等300時間、400時間の慢性化と異常な長時間労働(残業料に至っては毎年10億円台の支払いに)が行われている実態にあります。
 公務職場に求められているのは東日本大震災と福島原発事故の教訓を生かし、公務公共サービスの拡充を求める住民の願いに応えられる自治体や職場作りをすすめることであり、何よりも職員が安心して働き続けられる賃金、労働条件の改善に取り組むことであって、その緊要性を指摘して反対討論と致します。

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