2012年金沢市議会12月議会 森尾議員の反対討論

2012年12月
金沢市議会12月金沢市議会 討 論

                  日本共産党金沢市議会議員 森尾 嘉昭

 私は、日本共産党市議員団を代表して討論を行います。
わが党は、提出された議案50件のうち、第43号金沢市病院事業の設置等に関する条例の一部改正について、反対であります。
本市立病院は、一般病床280床、結核病床25床、感染症病床6床を持ち、昨年度一年間の患者数は、外来12万人、入院9万人、合計で21万人です。一日当たり、外来502人、入院252人、合わせて、一日当たり、754人が利用されています。「がん診療連携推進病院」の指定を受けるとともに、看護体制を患者7人に看護師1人という体制を導入しました。その結果、医師33名、看護師224人など300人を超える職員によって、支えられ、医療の質の向上と健康・医療を基盤とした地域医療を進める「地域連携型病院」として、その公的役割を担っています。
これまで、市立病院には、公営企業法の内、一定の部分のみが適用されてきました。その理由は、「病院事業が企業として能率的に運営されるべき点は、他の企業と同様であるが、これらに比べ採算制が低く、かつ保健衛生・福祉行政など一般行政との関係が密であることなど若干その性格を異にするため」と説明されてきました。要するに、民間の医療機関では採算制から担うことができない結核や感染症対策など公的病院としての役割を担っており、福祉、医療の一般行政とのかかわりを位置づけたものであります。
ところが、構造改革路線を打ち出した当時の自民・公明政権は、社会保障費を削減するとして公的医療機関の統廃合をうちだすとともに、赤字の解消を義務付けた「公立病院改革ガイドライン」の方針を押し付けたのです。
この結果、公的医療機関の統廃合や病床の削減、診療報酬の連続削減を進め、医師や看護師不足と共に、医療の崩壊、医療難民、介護難民といった社会的問題を引き起こす事態となったわけです。
今回の条例改正は、市立病院に地方公営企業法の一部適用から全部適用に移行するというものです。このねらいは、「公立病院改革ガイドライン」の方針にそって、病院経営に収益をより一層あげるための企業的手法を導入し、より独立性を持たせようとするものです。
その結果、赤字解消や「効率性」が求められ、市立病院が持つ公的役割の後退や職員の労働条件の低下などを招く方向を進めることにつながります。
また、現在、一般会計から年間8億4千万円の繰り入れが行われていますが、独立性を進めることによって、その確保も後退し、不採算部門を削減したり、患者負担を引き上げるなど行わざるを得なくなります。
市民のいのちを守る上で市立病院の果たしている役割を引き続き確保し、充実することこそ今求められています。
こうしたことから今回の条例改正には、反対するものです。
次に、請願・陳情についてです。
請願第18号北陸電力志賀原子力発電所の廃炉を求めるもので、新日本婦人の会金沢支部の代表者から提出されたものです。
東日本大震災から1年9か月が経過しました。東京電力福島第一原発事故による被害も引き続き深刻です。福島では、いまだに16万人が避難生活を余儀なくされています。その内約6万人が県外避難者です。いまだ、故郷にも戻れず、その見込みも立っていません。
いったん原発が事故を起こすと計り知れない影響をもたらすことを私たちに教えています。国民のいのちと安全を確保するためにも原発を即時廃止することがなにより大切だと考えるものです。
こうした中、この10日原子力規制委員会は、敦賀原発の原子炉直下にある断層が活断層である可能性が高いとの見解を明らかにしました。その結果、2号機は廃炉を迫られる可能性が濃厚になったと報じました。
「原発は安全だ」という安全神話が原子炉直下に活断層があっても、原発の設置を認可するという底知れぬ状況を作り出していたことを示しています。
もはやこの点からも一刻も早く原発から決別し安全なエネルギーへの方向に転換を図るべきです。
志賀原発についても原子炉建屋の直下にS―1断層が指摘されてきました。これまでも、数々の事故を引き起こし、重大な事故までも隠していた北陸電力の体質が厳しく指摘されてきました。それだけに、この志賀原発を廃炉にするというこの請願に賛成であります。
陳情第54号「災害ガレキ受け入れに関する」もので、臨時市議会での締切に間にあわなかったものです。
臨時市議会でも明らかにしたように、安全対策と住民の理解と合意が何よりも大事であります。また、解散総選挙となり、今後の国の方策を見極める上からも、慎重な対応が求められます。こうした点から災害廃棄物である漁具漁網の本格搬入には同意しかねるものであり、この陳情には賛成であります。
陳情第57号「妊婦健診と、ヒブ・小児用肺炎球菌・子宮頸がん予防3ワクチンへの公費助成」に関するもので、新日本婦人の会金沢支部の代表者から提出されたものです。
一昨年の11月に予防接種推進専門協議会が厚生労働大臣に対して「緊急声明」を提出しました。この協議会は、日本小児科学会、日本産婦人科学会、日本ワクチン学会など13の学会が参加するものです。この緊急声明では、子宮頸がん等ワクチン接種について、確実に実施されるために法制度に基づく恒久的な事業とすること。すべての国民が予防ワクチンの接種を無料で受けられるよう予算的裏付けが確保されることなどを求めました。
こうした専門家からの要望や国民的な運動の中、妊婦健診と、ヒブ・小児用肺炎球菌・子宮頸がん予防3ワクチンが公費負担によって実施され、国民からも地方自治体からも歓迎されてきました。ところが、国は、財政処置を来年度から一般財源化する方針を打ち出しています。
したがって、国に対して引き続きしっかりした財政措置を求めることは当然ですが、本市がこの事業を継続するよう求めるこの陳情にはわが党は、賛成であります。市民の願いをしっかり受け止め、これにこたえる事こそ議会人としての責務だと考えるものです。
以上いずれの請願・陳情も各常任委員会で否決となったものでわが党は、これに反対し討論を終わります。

 

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