2012年金沢市議会12月議会 広田議員反対討論

「防災・減災体制再構築推進基本法の制定を求める意見書」に反対

日本共産党金沢市議員団 広田 みよ

議会議案第6号につきまして、「防災・減災体制再構築推進基本法の制定を求める意見書」に日本共産党議員団を代表して反対討論を行います。

高度経済成長期に建設された道路や橋梁、トンネル、上下水道、河川道、港湾などが、老朽化をむかえている現状での対策の必要性、また、いつ起きても不思議ではない大規模災害に対しての防災・減災対策は大きな課題です。 私達、日本共産党もその抜本的な対策を行うよう求めているところです。 しかし、意見書に記載されているように「公共投資を集中的に行うこと」は、公明党の「防災・減災ニューディール」政策で、10年間で100兆円の計画的投資と考えられます。 その中で、財源は赤字国債に依存せずといいながら、60年の建設国債、25年のニューディール債、地方債、PFIの活用など結局、あらたな借金を増大させ、民間活力を導入するというものです。これはすでに破綻した政策の焼き直しにすぎません。 年間40兆円余りしか国の税収がない状況下で、単純に1年間10兆円規模の投資を、東日本大震災の復興、原発の放射能漏れ事故の収束もままならない中で、また、国の税収確保への方策が「消費税の増税」と「社会保障の改悪」で押し進められようとしている中で同意はできません。 雇用の拡大で景気回復ということも言われていますが、この間の公共投資が、国民全体を潤すことにはならなかったという事実があります。自民党・公明党の与党時代、大企業が儲かるための規制緩和だけが進み、雇用のルールが壊れ、ワーキングプアという言葉まで生み出しました。この間、派遣労働法の改定も民主・自民・公明の3党で問題点を残したままの改定内容となっています。
私達日本共産党は、財源確保といえば、弱者いじめの消費税の増税しか考えられないあり方、国債などの借金に依存、増やし続けるなどを改めることを求めています。応能負担による抜本的な税制改定を行い財源確保すること、国民の所得を増やし、税収そのものを増やすこと。大企業がこの不況下で260兆円もの内部留保をため込んでいることから、その一部を国民の所得を増やし内需を活発にするために使うよう求めています。また、労働者の7割が働く中小零細企業が元気になるよう、住民重視で、地域密着型、生活密着型の公共投資を行うことを強く求めています。
消費税増税をやめ、「命を守り、くらしを支え切る」政治の中身による、真の復興と防災・減災施策の取り組みになっていくことを強く求め、反対討論とします。 「国民健康保険制度に対する国庫負担の増額を求める意見書」の提案理由 私は、日本共産党を代表して議会議案第4号「国民健康保険に対する国庫負担の増額を求める意見書」の提案理由説明を行います。 高すぎる国保料、非情な滞納制裁、増え続ける無保険者と受診抑制、貧困と格差が広がるなか、国保の危機、保険財政の危機はますます深刻化し、住民の負担と犠牲は限界を超えています。 私も病院で保健師をしている時から、見てきました。「保険料が払えなくて保険証がない。だから病院に行けないんだ」と市販の薬で済ませる若者。「借金して国民健康保険払っている。病院には当然行けない」というお年寄りの方。自営業で精一杯働いても、この不況で売り上げが伸びず、保険料の滞納がかさみ、悩んでいるご家族。そんな方々が結局体調悪化して病院に担ぎ込まれてくるんです。 こうした事態は、この間5回にわたって取り組んできた「国保をよくする金沢市実行委員会の電話相談国保119番」にも現れています。 大工をしており収入に変動がある。国保料滞納しており、市から2万円の請求がきたが払えず銀行口座差し押さえられた。 夫婦で寿司屋を経営している。営業状況が悪く、親戚からお金借りながら経営している状況。月2万円の保険料請求きており、滞納している状況。 2年前に親の介護ために仕事を辞めており、保険料が払えず10月から資格証明書に切り替わった。

こうした住民の苦難を軽減することは、国と地方自治体の責務であり、国保の改善・再生は待ったなしといわなければなりません。 もともと国保は、低所得者が多く加入し、事業主負担の保険料がないがゆえに、国が責任ある財政負担を行ってなりたつ医療保険です。ところが、歴代政権は国庫負担を削減し、復元することはもちろん、国保加入者の無職者、低所得者の増大への適切な財政支出をしてこなかった、ここに深刻な国保危機の最大の要因があることは明らかです。1984年の国保法改悪で、医療費の45%としていた定率国庫負担を、給付費の50%、実質医療費の38,5%に削減されました。そしてその後も事務費の国庫負担の廃止、保険料減額措置にたいする国庫補助の廃止、助産費補助金への国庫補助の削減など、国の責任を次々後退させてきたのです。その結果、国保会計の総収入に占める国庫支出金の割合が80年代50%程度だったものが、今日25%程度と半減しています。こうした経緯と事実を直視するならば、国保危機の打開のために国庫負担の復元、増額を求めることはあまりにも当然です。定率国庫負担を改悪前に戻すだけで、国の繰入額は1兆2千億円増えることになります。これをすべて保険料軽減に当てれば、一人3万円、4人家族で12万円の引き下げが可能となるのです。 しかし国は、国保危機の最大の要因にメスを入れるのではなく、当面いわゆる国保の広域化をすすめようとしています。結局国保の都道府県運営化は、財政基盤の弱い市町村国保を寄せ集めることにしか過ぎず、国保の再生につながるどころか住民と自治体に痛みを分かち合わせ、いっそうの負担と犠牲をおしつけるものにならざるを得ません。 国民皆保険の中核としての新しい国民健康保険法は1958年、昭和33年に成立しました。1938年の最初の国保法では、相扶共済いわゆる相互扶助として規定されていましたが、新法で社会保障の向上に寄与することを目的とする、と明確に規定されたのです。国保が医療制度として正しく機能するよう、そして国民皆保険が社会保障制度として充分機能するよう保障する義務があるとされました。 市町村国保の危機打開、住民の負担軽減と医療保障を願い、みなさまのご賛同をお願いしまして提案理由といたします。

 

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