反対討論 広田みよ
わたしは、日本共産党市議員団を代表して討論を行います。
わが党は、認定第1号平成25年度金沢市歳入歳出決算認定については、認定できないことを表明します。
その主な理由を述べます。
まず1つ目は、25年度はアベノミクスによる公共事業を推進する政策を受け、本市でも10年間で最大規模となる大型開発中心に予算が使われた一方、市民生活に関しては新たな負担を強いるなど進めてきたことです。
負担の中身として、まずは国の制度において生活保護基準の引き下げが行われました。受給世帯3434世帯全てを対象に3年連速、保護費が削減されることになりました。25年度は8月から3月で4700万円の減額です。今の寒い時期に必要な灯油代とも言われる冬季加算や年越しのための年末一時扶助も減らされました。また基準の引き下げにより、本市独自の療養援護制度の基準も下げられるなど、生活困窮者の命と生活をおびやかすもので許されるものではありません。
2つ目に、国民健康保険料は国の広域化にともない旧ただし書きへと賦課方式を変更し、保険料が3ないし4年連続引き上げられることとなったものです。25年度保険料が増額となった世帯は加入者6万5千世帯のうち4割にものぼる2万5千世帯で、その総額は5億円で、ひとりあたりの平均は2万円です。
現状でさえ高くて支払えない方が2割で資格証明書や短期証の発行も多数ある中で、高くて払えない保険料をさらに引き上げることは認められません。
3つ目に、地方公務員の給与削減を前提とした地方交付税の削減が行われたことです。本市職員の給与が、9ヶ月間でひとり20万円強、全体で8億6千万円の削減です。公務員給与の大幅な引き下げは、公務員の生活をおびやかすだけでなく、民間の賃金引き下げにもつながり、経済悪化をさらにすすめるものです。大幅に引き下がったことも問題であるとともに、地域主権を無視したやり方は許せません。
4つ目に、工業団地造成事業の問題です。森本工業団地が約33億6,000万円かけて事業を行い分譲開始となりましたが、25年度はいなほ・かたつ工業団地は一件も分譲がなく、金沢テクノパークにいたっては、25年度を含め7年間立地がない状態で、東京ドーム約2個分の用地が残ったままです。大手企業を中心とする呼び込み型の事業ではなく、地元支援の方向に切りかえるべきです。
5つ目は、職員定数削減の問題です。企業会計を除いて、25年度に比べ8人が減っており、この10年間では279人が減っています。また、正規職員から非常勤職員 への置き換えも増えています。
今の雇用実態や職場の状況を考えると、職員をふやして、しかるべき市民サービスを提供する方向に進むべきです。
以上、反対討論とします。