2017年度 12月議会 一般質問(一問一答)
1.中央地区における教育施設などの再整備について
2.家庭ごみの有料化について
1.中央地区における教育施設などの再整備について
-広田議員
質問の機会を得ましたので、日本共産党金沢市議員団の一員として質問をいたします。
まずは、中央地区における教育施設の再整備についてです。市長は9月議会の冒頭で、中央地区での中学校の新設計画について、「玉川子ども図書館の敷地に中央小学校を移設し、現在の中央小学校を中学校の校舎として活用することが最善の道」と表明をいたしました。さらに今議会の冒頭では、「子ども図書館の改築に併せ、公文書館を整備することが望ましい」と公文書館整備基本計画検討委員会から意見があったことを明らかにしました。ふりかえってみると、出発点は「小将町中学校の規模適正化、通学区域の適正化のために、小将町中学校を中央地区への移設する」という話です。しかし出された案はそれだけに留まらず、中央小学校をも移設する。しかも移設先は現在の玉川子ども図書館敷地だとしました。学校と図書館を併せてつくりなおすということも言われていますし、複合化するのではないかという話まで出ており、しかも公文書館をも入れ込もうという計画です。教育だけではなく、図書館、公園、そして文書管理に及ぶ大きな構想に膨らんでいます。これらの市長の突然の表明に地域や市民、関係者の中には、驚き、疑問の声があがっています。
まずは、教育長にお聞きします。「この地域の子どもたちや教育はどうなるのか、地域の拠点としての役割はどうなるのか、まちづくりはどうなるのか」など、市民から不安や疑問の声があがっています。その観点で、今回の案に至った道筋や考え方についてあきらかにしていただきたいと思います。本来、学校や図書館の配置は子どもが安心して学べる教育環境や地域の拠点や市民の学びの場としての施設づくりを第一に考えるべきであると考えます。いかがでしょうか。
-野口教育長
今回の中央地区での教育施設の再整備につきましては、平成26年の2月に教育環境の充実を目指して重点戦略計画に盛り込んで、その後の金沢市中学校の通学区域の在り方検討会の提言や通学区域審議会の答申を踏まえて検討を行い、今9月定例議会市議会冒頭において市長から提案があったものでございます。現在具体的なことにつきましては、中央地区教育施設再整備検討懇話会において議論を進めているところであります。この検討委員会におきましては、この委員として学校及び図書館の関係者はもとより、公共建築・公園などの町づくり関係の学識経験者や地域関係者に参画をいただいており、仰せの通り長期的な観点も含め多角的な見地で検討を行っているところでございます。
-広田議員
26年に中心部の旧学校施設の将来像について提言があり計画が立てられました。その後、小将町中学校に通われる生徒さん達の通学区域の問題が加わってきたわけですけれども、その中で中央小学校の移設であるとか、玉川こども図書館と一緒に作り直すという案は出ていたのでしょうか。
-野口教育長
平成26年の重点戦略計画の中におきましては、中学校の通学域の在り方の中で中央地区に中学校を作るということについて述べておりますので、その計画はあったという認識をしております。
-広田議員
中央地区への移設を、(市は)新設とお呼びになっておりますけれども、その計画はありましたが、どこに移すとか中央小学校をまさか移設するとか、玉川こども図書館の所に移設するとか、そういう話は出ていなかったはずですけどいかがでしょうか。
-野口教育長
その後で様々な視点からどこにその学校を新設・移設するとかいろいろな話し合いをしているところでありまして、その中の議論の中で今回の考え方が出てきたものでございます。
-広田議員
決して計画にあったものではなく、この間の議論の中で出てきたものということですから、私はどういう観点でこういう計画案に移ったのかということを聞いているわけです。子供たちの教育がどうなるのか、地域の拠点としての役割がどうなるのか、町づくりがどうなるのか、それがどんなふうに議論されてきたのかということについて、もう一度ご答弁いただきたいと思います。
-野口教育長
この中央地区において中学校ができ、教育施設の再整備ができましたら、まずは小将町中学校の規模の適正化ということが解決されると思っておりますし、また中央小学校の子供たちが3つの中学校に別れて進学をしているわけでありまして、こうしたものが1つの中学校に進学をしていく、そうした観点での通学域の在り方についても解決できると思っておりますし、またこの中央地区の町づくりについてでありますけれども、この教育施設の再整備が実現できれば、今ほどお話しいたしました子供たちの教育環境の充実が図られますとともに、図書館とか近世資料館とか歴史的とか文化的価値の高い資料を整えた施設が集約をされて、知的資源の集積を図ることができると思っておりますので、そうした意味で町づくりにも資すると考えております。
-広田議員
今お話を伺いますと、あるべき姿を議論してきたのではなく、小将町中学校を移設するにはここしかない、それに従ってできるか論を先行し、後付けのように理由をくっつけてきたというように受け取られてもおかしくないというふうに思います。聞き方を変えますが、町づくりのことに関して教育委員会所管の常任委員会で「学校の再編に伴い都市政策や福祉などについてどうなるのか」という質問がすでに議員さんから出されていますが、そのことについての答弁で「教育委員会だけでなく、都市政策や福祉関係の部署も入れながら検討をしている」という答弁がありました。今回の案が出てきた経過にその検討がどう活かされたのかあきらかにしてください。
-野口教育長
これまで教育委員会の中で会議を持たせていただきまして、今お話がございました観点も含めて協議をさせていただいているところでありまして、これからもしっかりと今お話があった部署等とも関係を図っていければと思っておりますし、これまでもそうしたところも入れ込んで話をしてきたのではないかなと私は認識をしております。
-広田議員
そのような検討もされているし、引き続きしていく段階だということでした。
では、10月2日に地域代表や有識者に意見を聴くとして、中央地区教育施設再整備検討懇話会というものが開かれました。私も傍聴に参加しましたけれども、第1回目であるにも関わらず、公文書館をのぞく具体的案が教育委員会から当然のように示され、意見を聴くと言うよりは委員さんたちに理解を求めるというような印象でした。委員さんからは「中央小学校は移設しなくてもいいのではないか」「公共の図書館と学校の図書館は機能が異なる」など、さまざまなご意見が挙がりました。しかしながら2回目の懇話会はすでに「複合化の視察に行く」ということを済ませているなど急いでいる印象ですが、私はこの懇話会でもっと、先ほど言ったような子供たちの教育や公共施設の在り方、町づくりなど多角的な検証、そして皆さん方のご意見を聞くべきだと思いますがいかがでしょうか。
-野口教育長
現在この中央地区教育施設再整備検討懇話会におきまして議論を進めているところでありますので、これからしっかりとそうしたものを含めながら検討も進めて参りたいと思っております。
-広田議員
それでは、中央小学校とこども図書館をあわせて作り直すということについてお聞きします。
懇話会の第2回目として設定されたのは視察でした。今月12月はじめに埼玉や東京へ行き、3パターンの小学校と図書館の複合施設をご覧になっています。このように懇話会では、2回目からすでに複合化事例を視察されているわけですが、どのように中央小学校と玉川子ども図書館を作り直すお考えなのかあきらかにしてください。
-野口教育長
先月の下旬に検討懇話会の委員と教育委員会の担当者が東京都及び埼玉県内の施設を視察して参りました。これらの施設はいずれも同じ敷地内に小学校の他に公民館や図書館などの公共施設が配置をされておりまして、それぞれの施設の配置状況や利用状況、また児童や図書館等の利用者の動線などにつきまして、学校関係者や施設管理者等から説明を受けてきたものでございます。そうした事例も参考にしながら具体的な整備の在り方につきましては検討懇話会の中でこれから議論を進めて参りたいと考えております。
-広田議員
懇話会の中でもお声がありましたけれども、この懇話会以前、そして市長が案を発表する以前に地元説明会というものが行われたというように聞いています。いくつかの案が話し合われたようですけれども、その際どんな案が教育委員会から示され、どのような意見が交わされたのかあきらかにしてください。
-野口教育長
これまで関係する地域におきましては、玉川こども図書館の敷地に中央小学校を移転し、現在の中央小学校を中学校の校舎として活用することや、玉川こども図書館を小学校の建設と併せて改築することについて説明をし、ご意見をいただいたところであります。出席された方々からは、子供たちの教育環境を整えるための整備につきましては好意的な意見が多くありました他、駐車場整備の必要性とか敷地の狭隘さなどの課題につきましてご意見をいただいております。そうした課題等を整理しながら引き続き丁寧に地元説明を心がけて参りたいと思っております。
-広田議員
この地元説明会が行われ、懇話会参加者のみならず地域の方でも一部、案などについて聞かれているわけです。そしてまだ決着がついていない、初めて聞いたという段階なのに懇話会もしくは市長の発表の中で案が固まったかのように聞こえてしまったことに、地域の方は驚いているということなのかもしれません。私も市民も心配なのは、小将町中学校の移設場所がないからということで中央小学校の移設、さらには子ども図書館などと複合的施設建設をすすめるのは、あまりにも強引な移転計画ではないかということです。であるならば、教育委員会の当初の目的、市としての政策的道義、目的があって筋道を立てて進めていくという当たり前の運営を失いかねませんし、市民や地域をないがしろにしているということに他なりません。もっと市民の声を聞いて、多角的検証、丁寧な議論こそすべきであり、学校の移設や図書館などとの複合的施設建設ありきの話し合いが先行するのではなく、今言った地域や市民の声を聞くこと、市としての政策的道義を貫くことを求めますがいかがでしょうか。市長にもお考えを明らかにしていただきたい。
-山野市長
今ほど教育長が申し上げましたように、小将町中学校は生徒の数が減ってきて規模の適正化を図らなければいけないということ、また中央小学校が3つにわかれているのを1つにしたいということ、そしてこれはご存知かと思いますが小将町中学校は兼六中学校の校下内にあって違和感があるということがあって中央地区への移転を考えさせていただきました。市所有の地面であったりとか様々な可能性を探っていく中で、旧JT跡地を活用してきた現在の玉川こども図書館は築40年以上を経過し柱であったり地下の構造部分の老朽化も進んできて早晩建替えという議論にもなってくるところでもあります。そこでこども図書館の敷地に中央小学校を移転をさせていただき、小学校の新設、併せてこども図書館の改築を行った後に中央小学校に小将町中学校の移設ということを今提案をさせていただいているところであります。こども図書館はあの地に馴染んでいるところでもありますし、やはり玉川こども図書館と一体となって多くの方がこれまでもご利用をいただいてきているところでもあります。公文書館というものは、これはやはり離れた所にポンとあるのではなくて図書館であったりとか、金沢でいえば近世資料館と近いところにあることによって私はより多くの方がご利用をいただけるものだというように思っております。隣接して玉川公園もありますし、松ヶ枝緑地もあるところでもあります。そういう意味では私は子供の教育の観点、小学生も中学生もそうですけれども、からいっても意義のあるものだというふうに思って、今現在考えられ得る将来に渡って最善の現実的な施策ということで今提案をさせていただいて進めていっているところであります。1つ1つにとって意義があるという思いで提案をさせていただいているところであります。ただ今ご指摘いただきましたように、ご心配の声もあるということでもありますので、その点につきましては検討懇話会であったりとか住民説明会を通して丁寧に説明をしていかなければいけないというふうに思っております。
-広田議員
小将町中学校の規模適正化、そして通学区域の適正化については私たちも議会で再三聞いております。ところが今出された案はそれだけに止まらず中央小学校という大事な地域の拠点であり教育施設が移設、そして玉川こども図書館も壊して建て直すと、そして併せて作り直すんじゃないかということに、最善の道だと仰るから何でなんだろうということを聞いたわけです。で、その理由が未だ、今回教育長にご質問しましたけれども中身が定かではないし、まだ議論が煮詰まっていないなという印象ですし、そもそもやっぱり建物の理屈で動かしたから後でできるかできないかを議論したんじゃないかなというふうに聞こえてしまうということを言っています。これは建物を1つ2つ3つ動かすような大きな税金を使った事業ですから、市民の理解が当然要りますし、地域や地域だけでない市民の玉川こども図書館の活用にも関わる問題ですから、本当に大きな問題へと発展していく中で、最初の最善の案だという理屈が市民に理解できないようであれば、政策的道義を失うよと、いうふうに今回私は質問をしたわけです。是非まだ議論の途中だということですから、白紙に戻すというかどうかはわかりませんが、小将町中学校を移設するということが本当に中央小学校まで移設させていいのかというところの議論から是非もう一度始めていただきたいというふうに訴えて、次の質問に移ります。
2.家庭ごみの有料化について
次は家庭ごみ有料化についてですが、毎年6月までには経済環境常任委員会に報告されていた前年のごみ量実績報告が遅れたのは大変な問題です。市長はこれまで記者会見などでは「慎重を期すため、事業系ごみと一緒に報告したかった」と仰っていますが、市民や議会にとっては議論のための大事な材料となる報告が行われなかったことと認識をしています。毎年定例でデータを出してきたのに、今年に限ってごみの量のデータを出さなかった市長の責任についてどう考え、今後どうされるのかお聞かせください。
-山野市長
これまでも私は家庭ごみの有料化、併せて事業系のごみの料金改定については丁寧な説明を心がけたつもりであります。3月議会で議会の皆さんのご承認をいただきました。改めて、尚のこと丁寧にさらに慎重な説明をしていかなければならないと肝に銘じたところであります。今お話がありましたように、6月に毎年暫定の家庭ごみの量の報告をさせていただいていました。私は暫定の報告説明をすることが果たして丁寧な慎重な説明になるのだろうかという思いを自問自答いたしました。この3年余り、家庭ごみの有料化と事業系ごみの料金改定をセットで常に説明をさせていただいておりましたので、11月に事業系のごみの料金が確定することに合わせて家庭ごみの量の確定値でご報告・説明させていただこうというふうに判断をいたしました。ただそのことにつきましては、議会の皆さんからも厳しいご指摘もいただきましたし、そのことによってご心配や誤解を与えてしまったことについては、ここは深く反省をしているところであります。お詫びを申し上げたいというふうに思っています。この責任ということですけれども、これからしなければならないことはこれまで行ってきたことは仮に暫定であろうが速報であろうが仮のものであろうがきちんとご報告をさせていただき、そして確定した段階で改めて報告・説明をさせていただく、そういう形を取ることによってしっかりと責任を果たしていきたいというふうに考えています。ご心配、また誤解を与えてしまったこと、改めてお詫びを申し上げます。
-広田議員
心配や誤解を与えたことに謝罪をされるより、説明責任を果たさなかったことに対して私は謝っていただきたいと思います。私たちは市民の負託を受けて議会を構成しごみの有料化が差し迫っているこのときに大事な議論をしています。是非ともその説明責任という部分についてどうお考えか、明らかにしてください。
-山野市長
説明責任につきましては11月の段階でご報告説明をさせていただきました。私が先ほど申し上げましたように、確定をしてから事業系のごみと併せて説明をさせていただこうという判断をしたことによって、遅れてしまいました。そのことによっていろいろご迷惑をおかけしたことについてはお詫びをしなければいけないというふうに思っています。
-広田議員
11月に説明をされたものは、従来説明をしてきた暫定値ではなく確定値です。しかも5ヶ月も、本来6月に発表されるはずの暫定値が5ヶ月も遅れて報告をされたと。5ヶ月間議論が出来なかったということです。私は説明責任は6月の暫定値で取るべきだというふうに思います。確認ですが、市長が暫定値についてお知りになったのは6月あたりということでよろしいですか?
-山野市長
時期は覚えておりませんけれども、逐次環境局から様々な資料であったりとか議論の経過の報告を受けているところであります。今の段階で6月7月ということは良く覚えておりませんけれども、早い段階で受けて私の方が判断を致しました。
-広田議員
6月か7月に受けたということだと受け止めます。議会からの再三の申し入れで発表がされたのが5カ月遅れの先月13日でした。昨年度の家庭系ごみがさらに減って、事業系ごみも市が予測していた増加ではなく減少に転じました。合わせて前年より3890tもの減少です。市はこれまで有料化の目的をごみの減量化としてきたわけです。家庭系はこれまでも減ってきていましたけど、今回は事業系も減って大幅にごみ量が減ったといえます。本来喜ばしいことですし、私はそういう点でも、6月7月にお知りになったのであれば、知らせたい、知らせなければいけないと思うのが市長の責務だと思いますがいかがでしょうか。
-山野市長
先ほど申し上げましたように、私はより丁寧・より慎重な説明をしなければならない、暫定値ではなく確定値の段階で説明をすることが丁寧・慎重な説明だというように理解をいたしました。繰り返しになりますが、遅れてしまいまして議会の皆さんから厳しいご指摘も受けました。真摯に反省をして、今後適切に対応をして参ります。
-広田議員
慎重にというお気持ちで5ヶ月間遅らせて発表したところ、こういう結果を招いているわけですから、やっぱり6月7月に暫定値を知った時に報告をしなかったという判断は適切ではなかったと是非認めていただきたいと思いますし、私は減ったことも素直に市民や議会に知らせられないとしたら、それこそ有料化ありきだなと言われても仕方がないと言っておきたいと思います。しかも、ごみが減ったことについて市長は、記者会見などで「市が説明会を行ったことで、市民の意識が向上した」とおっしゃっています。有料化しなくても、市の働きかけでごみが減ることを自ら認めたにほかなりません。でしたら有料化ではなく市民との共同でごみを減らす道を選ぶべきではないでしょうか。
-山野市長
これまでも私は5年も6年も前からこの議場でダンボールコンポストの話をさせていただいていました。家庭ごみの中で最大の燃やすごみの中で最も多いのは約4割を占める生ごみであります。これを減らすことが最大の責務だという思いでおりました。電気式ごみ処理機についても当初、私の記憶に違いがなければ2000円だかの補助でしたけれども、議会の皆さんのご理解をいただいて30000円までの補助に上げさせていただきました。またダンボールコンポストにつきましても、これは婦人会の皆さんと一緒に、さらには農協の皆さんにもお手伝いもいただいて、各学校にもそうですけれども、町の花屋さんにもご協力いただきながら、何度も何度も説明会をさせてきていただいたところでもあります。ただここにきて家庭ごみの有料化ということを説明会をしていく中で、多くの皆さん方が切実に感じていただいたんだというふうに思っています。昨日も金沢エコフェスタのエコのアイディア大募集のお話をいたしましたけれども、そういう方が家庭ごみ有料化をきっかけにして意識を高めていただいて、今回の減量化につながったんだというふうに思っています。
-広田議員
これまでもダンボールコンポストとか電気処理機とか、有料化しなくても市民との共同で進んできたよと市長はおっしゃるわけです。そして28年度も説明はしたかもしれないけれど、有料化は実施してないんです。だから有料化していない中でごみが減ったということが客観的事実、しかも市民は有料化の説明じゃなくてそれと同時に聞いた、古紙とか雑紙も資源に回せるんだと、これは初めて知ったと昨日市長が事例を出されていましたけど、そういうことを聞いて実践したから減ったのであって、有料化するって言ったから減ったわけではない、と言えます。しかもこれは市民だけではない、現場の職員さんの努力によって減ったのであって、私は、27年度中核市48市中11位と全国的にもごみ量の少ない金沢市の誇るべき現状だと思っています。そして今28年度さらにごみ量が減ったのであれば、ごみの減量を目的に勧めている本市にとっては、ごみの有料化を行うということは何ら意味がないというふうに考えます。市長そこで、今年度に入ってまだ廃棄物総合審議会が開かれてないんですけれども、昨年度のデータをもとに有識者や市民の皆さんの意見を聴くために開くべきだと考えますがいかがでしょうか。
-山野市長
廃棄物総合対策審議会はこれまでも案件がある際に開催をさせていただいているところであります。今回ごみの量が減ったと、28年度のごみの量の報告につきましてはお一人お一人の委員の方にご報告をさせていただいているところであります。新たな案件があるというわけではありませんので、開催することは予定はしておりません。
-広田議員
ごみの量は、新聞でも報道されましたし市民の皆さん誰でも知ることができる中、審議会の皆さんにもお配りになっても、審議会の値がないですね。やっぱり一人一人に情報を届け、審議会で議論をするということを是非やっていただきたいと思います。是非検討をお願いします。
さて、市は25年度に「第五期ごみ処理基本計画」というものを作成していますが、その「資料編」というものに、市が25年から36年度に14%ごみを有料化して削減するために、毎年どれだけのごみ量を想定しているのかが書いてあります。数値だけだったのでグラフにしてみたんですけれども、29年度に大幅にごみ量が減るという計画です。しかしこの計画は、少なくとも29年度当初に市が言うごみ有料化がはじまったと仮定したものでないと成り立たないですけれども、実際(の有料化)は30年に入ってからということで、一年近く計画が後ろにずれこんでいます。よって普通なら、行政であれば計画を立て直すということが必要ですけれども、まずその点いかがですか。
-山野市長
ご案内の通り、ごみ処理基本計画は5年ごとに見直しているところであります。5年ごとに常に情報を整理をしていきながら見直す必要があるときにはその時に見直していくという予定でおります。
-広田議員
昨日の答弁でしたか、2019年に見直すとおっしゃっていましたけれども、私はすでにこのごみの有料化の取り組みを含めた計画自体が後ろにずれている以上、2019年に検証しても何の検証をするのかなというふうに思っています。本当に科学的に事を進めるのであれば、是非検証を前倒しでやっていただくように求めたいと思いますし、さらに今年度29年度に減る量は36年度に14%削減という目標のうち12%まで達してしまうという、大変大胆な計画だと見受けます。これは市が考えるに有料化によって1年で急激にこれだけ減らしてしまうという計画ですが、私は疑問を感じていますがどういうお考えでしょうか?
-山野市長
すでにこれまでも何度か説明させていただいておりますけれども、昨年のデータですけれども、790の市のうち83%以上の市が、多くの先行自治体があります。その先行自治体の事例を拝見いたしますと、行った1年目に大きくごみの減量化がなされているところでありまして、その先行自治体の事例を参考にしながらまとめさせていただいたものであります。
-広田議員
私も先行自治体の事例を見ましたけれど、こんなに極端に1年に減らしている事例はなかなかないのではないかと思いますし、私はこの有料化で極端に減らすという考え方をもし市がしているのであれば、ここで対案をお示ししたいと思いますが、この「減少行程」の中身は分析するに、「燃えるごみから、古紙や紙類を資源化して民間ルートに流す」という方法です。最大70%民間に流れる方法です。市長は「有料化」を、これだけ極端に減るのだから「ショック療法」としてこのことを進めようと考えたと見てとっていますが、しかり有料化は直接的な手段ではなく、燃えるごみからの古紙や紙類の除去という、それが具体的な手段なわけです。ですからこの具体的なやり方は、私はこのまま実行しつつ、インセンティブ、市長の言うインセンティブを(有料化ではなく)「市民との協力」に求めるべきというふうに考えますが、いかがでしょうか。
-山野市長
これまでも古紙の回収につきましてはPTA、育友会、商連、子供会を中心とした地域の多くの皆さんが担ってきていただきました。それについて市は奨励金を出し、そして議会の方からご提案もいただき奨励金を増しながら対応をさせていただいているところでありますし、今回のことに併せましていくつか、またその連携をしながらの対応もさせていただいているところであります。また去年の12月からは大野町校下におきまして地域の皆さんと連携をして月1回の回収を行って、今年度に入りまして13の校下地区まで広がってきました。引き続き広田議員にご提案いただきましたように、地域の皆さんと連携をしながらこのことは進めていかなければいけないと思っております。
-広田議員
お金で物事を進めるよりも、私は市民との協力でというインセンティブで減量することの方がはるかに、金沢市の創造性を高め、地域コミュニティ含む信頼関係を市と市民との間に築く、とてもいいことだと思っています。最後に、ごみは私は市民社会の縮図だと考えます。市民の生活がどうなっているのか、ごみに変化があれば地域の実情はどうか、住民に貧困や高齢化、認知症、精神的な問題などはないか、市長は考えていますか。その実態に心を寄せて、市民のくらしをよくすること、守り抜くことが本来の金沢市の役割です。傘1本捨てるのに45円もかかる負担政策をするわけです。もし金沢市がごみを減らすことを政策とするのならば、本当の市民の実態に寄り添いながら、どうしたらごみが減り分別させられるのか考えるのが私は市長の役割だと思います。市民が快適にごみを出し、かつ減らし分別に協力できるか。それには市民との対話が必要です。説明会をみてもきいても市長にはその姿勢が足りないと言わざるを得ません。有料化ありきで「質問をしても返答がもらえない」「検討するという言葉もない」「考えの押し売り」と市民からもたくさんのお声を伺っています。市長は、市民の声を感情的な問題と片付けて市民の意見をとりいれてこなかったのではないでしょうか。市長がもっとも大事にすべき、市民のくらしを守るという役割、市民との信頼や協力関係を失わないためにもごみの有料化を、一度立ち止まって考え直すべきだと訴