「放課後児童クラブの従うべき基準を堅持するよう求める意見書」提案理由説明



こちらの意見書について、森尾議員が提案理由説明を行いました。

私は、日本共産党金沢市議員団を代表して議会議案第19号 放課後児童クラブの従うべき基準を堅持するよう求める意見書の提案理由の説明を行います。

 放課後児童クラブは、共働きなどにより昼間、家庭に保護者がいない子どもたちに対し、放課後や学校のお休みとなる日に子どもたちの遊びと生活の場を提供し、その成長を支える大切な役割を担ってきました。

 ところが、放課後児童クラブには、長年基準がなく、設備や運営は自治体ごとの判断に任されてきました。こうした中、子どもたちの安全確保や、すこやかな成長を願う保護者や関係者の取り組みが全国に広がり、国は、児童福祉法を改正し、2015年に省令で基準を施行しました。その中で、職員については、「放課後児童支援員」という資格を新設し、1クラスにつき2人以上配置する。そのうち1人は都道府県の研修を受けた放課後児童支援員とすることを「従うべき基準」として定めました。

 現在、放課後児童クラブへの要望が高まり、希望する児童が増加し、施設の不足と指導員の確保が大きな課題となってきました。その指導員は、子どもたちの命をあずかり、成長をはぐくむ大切な仕事にもかかわらず、短期契約で、低賃金となっています。

仕事の内容に対して働く環境と待遇が十分確保されていないのが現状であり、そのことによって、指導員の確保が困難になっていることから、その待遇改善が急務となっています。

 しかし、こうした改善を進めるのではなく、職員の配置基準の廃止や緩和をするとして、来年の通常国会に法律の改正案を提出する動きが強まっています。

 その内容の一つが、現在の「従うべき基準」から「参酌すべき基準」へと変更する点です。この変更が行われると、現在定められている「1クラスにつき2人以上配置する」などが地域の実情に応じて異なる内容を定めることができ、事実上国の基準が緩和され、棚上げされかねません。

今、必要なことは、基準を緩和することではなく、賃金を上げるなどの労働環境の改善によって、職員を確保することです。

 よって、この意見書は、国におかれては、放課後児童クラブの全国的な一定水準の質を確保するために放課後児童クラブの従うべき基準を堅持するよう強く要望するものです。

 議員各位におかれては、この意見書の内容を理解され、賛同いただきますよう述べ、提案理由の説明を終わります。

 

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