議案第42号令和2年度金沢市一般会計補正予算及び議案第45号金沢市情報通信技術を活用した行政の推進に関する条例制定について 反対討論 森尾議員

2020年12月15日

金沢市議会議員 森尾 よしあき

 私は、日本共産党市議員団を代表して、上程された議案17件のうち、議案第42号令和2年度金沢市一般会計補正予算及び議案第45号金沢市情報通信技術を活用した行政の推進に関する条例制定について、以上の2件に反対です。

 その主な理由について述べます。

 第一に、個人番号カードにかかる予算についてです

 マイナンバー制度は、すべての国民に12ケタの番号をつけ、税や社会保障情報を一元的に管理するとして始まり、顔写真、ICチップの入ったマイナンバーカードが交付されています。国民一人一人を番号によって管理し、多くの個人情報を集めることは、情報の流失などプライバシーの侵害にもつながるとして批判の声が絶えることはありません。制度発足から5年が経過してもなお、現在の発行状況は、2割程度にとどまっています。
 明らかに、国民の理解を得られていません。
 にもかかわらず、国は、国民の不安にこたえるどころか、いわば強制的に使うような仕組みを打ち出しています。来年からマイナンバーカードを健康保険証としても使用可能にすることや、様々な行政手続き、サービス利用に結び付けること。さらには、消費税増税対策として5000円のマイナポイントをつけてメリットを強調するなどありとあらゆる手段でマイナンバーカードの普及を図ろうとしています。しかし、個人情報の漏洩やカードの紛失、盗難といった国民の不安はなくなりません。
 個人番号カード交付事務経費は、今年度当初予算に2億5千万円、今回の補正予算で1億2千万、合わせて3億7千万円です。コロナウイルスの感染拡大に対する緊急の対策が求められている中、こうした分野への予算投入は、市民の理解と合意は得られるものではありません。

 よって、わが党は、国民へのマイナンバーカードの押し付けをさらに進めるこうした予算に反対です。

 次に、議案第45号金沢市情報通信技術を活用した行政の推進に関する条例制定についてです。

 国は、戸籍事務とマイナンバー制度を結びつける戸籍法の改正や、行政手続きや業務に用いる情報を紙からデジタルデータに転換しオンライン化を原則とする「デジタル手続き法」を昨年成立させました。
 そして、菅内閣は、デジタル庁の創設を行い、行政のデジタル化を促進しようとしています。その内容は、国と地方自治体のシステムの統一と標準化をはかる。マイナンバーカードの普及促進を図り、行政手続きのオンライン化を進める。民間等のデジタル化を支援し、オンライン診療、デジタル教育の推進など規制緩和を進めるというものです。
 「国内最大の情報保有者は、行政機関である」として、行政のデジタル化によって個人データーの利活用を推し進めようとしています。このことのよって、大手IT企業などに新たな市場を提供しようとする狙いがあります。そして、税と社会保障情報の一体的管理を進め、国の財政負担の削減を最大の狙いとしています。
 国は、地方自治体に、マイナンバーカードの普及促進を図り、行政手続きのオンライン化を進めるとしています。今回の条例制定は、こうした方針に基づくものとなっています。
 利便性だけが強調されていますが、国民一人10万円給付の際に、マイナンバーカードのオンライン申請は、国民と自治体に混乱を広げました。個人情報の管理、災害時の対応、障害のある方や高齢者などデジタルを使えない方々への対策など引き続き問題が指摘されています。行政の窓口でも、相談しながら申請を行う対面による窓口手続きや、オンライン申請による窓口業務の縮小など行政サービスと利便性の後退が問題となっています。

今後、国と地方自治体のシステムの統一と標準化がすすめられると地方自治体独自の施策や自立性を失わせ、地方自治体本来の役割を奪いかねません。

こうした観点から、この条例に反対です。

第二に、職員給与費の減額に反対です。

 職員の期末手当の支給割合を今年度、0.05ヵ月引き下げるとしたものです。
 コロナウイルス感染拡大対策など公務員労働者の奮闘にこたえたものではないことや、この削減が地域経済などに与える影響などを考え、引き下げには反対です。

 なお、昨日、国は、GoToトラベル事業の全国停止を打ち出しました。本市が打ち出している「五感にごちそう金沢宿泊キャンペーン」などについて見直しが求められていることを述べておきます。

次に、請願・陳情についてです。

請願第8号と請願第9号は、「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める意見書」の提出を求めるもので、原水爆禁止石川県協議会事務局長からと「被爆75周年意見広告をすすめる会」代表からそれぞれ提出されました。

 核兵器禁止条約が来年1月22日、正式に発効します。日本と世界の人々が長年にわたり、核兵器禁止を求めてきた願いが国際条約として発効します。唯一の被爆国である日本政府に対して、核兵器禁止条約の署名・批准を求めるこうした意見書は、12月14日現在、全国の自治体の28%にあたる500の自治体で決議されています。この請願は、多くの市民の願いにこたえたものであり、賛成です。

請願第10号は、医療機関等の経営安定化を図る財政支援の拡充を求める請願として、石川県社会保障推進協議会の代表から提出されたものです。

新型コロナウイルス感染拡大が急速に進み、今、東京、大阪、北海道、愛知など各地での医療の体制が深刻となっています。また、この春からのコロナウイルス感染拡大による受診抑制やその対策を講ずるため、どの医療機関においても経営が深刻となっています。
 このままでは、医療機関そのものの存続が厳しい事態に直面しています。
 よって、国民の命と健康を守るために、その最前線で奮闘している医療機関に対して支援が求められています。
 この意見書は、国に対して地域医療提供体制の維持を図るため、医療機関等への財政支援を拡充することを求める請願であり、賛成です。

陳情第6号は、金沢市におけるコミュニティーバスの導入促進に関する陳情で、金沢市にコミュニティーバスを走らせる会の代表から提出されました。

この陳情の趣旨に述べられているように、急速に進む高齢化の中で、買い物や通院など日常生活を支える移動手段としての公共交通の充実が求められています。市内のおけるコミュニティーバスとしては、ふらっとバスが市内中心部の4ルートで運行されています。また、郊外では、地域運営交通が3か所で進められています。さらに、障がいのある方や介護の必要な方々などの移動手段への支援活動などが行われています。
 今後、郊外地域におけるコミュニティーバスのさらなる導入・充実が求められており、この陳情に賛成です。

以上、それぞれの請願・陳情に対して、賛成であり、審議されました各常任委員会で否決されたことに対し、反対を表明し、討論を終わります。

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