議会議案第3号 核兵器禁止条約に参加し批准することを求める意見書の提案説明 森尾議員

 私は提出者を代表し、議会議案第3号 核兵器禁止条約に参加し批准することを求める意見書の提案説明を行います。

 『原爆の子』と題する一冊の本があります。広島に原爆が投下され、6年の歳月が経過した中で広島の少年少女の訴えをつづったものです。

 この本は、次のように記載しています。

 「今日原爆の七回忌を迎えるにあたって、私は一瞬にして悲しくも、また痛ましくも、消えて亡くなった24万7千人の霊前に、この手記を献げて、その冥福を祈り、世界の平和へ出発したい」昭和26年8月6日と記載されています。

 今年、被爆80周年です。この間の平和の取り組みは力強く世界に広がり、核兵器禁止条約を作り上げ、世界に発信し続けています。昨年、日本原水爆被害者団体協議会がノーベル平和賞を受賞しました。被爆者の方々の平和への取り組みを高く評価し、激励しました。ノーモア―ヒロシマ、ノーモア―ナガサキ、ノーモア―ウァーとの訴えが世界に広がりました。こうしたもとで、今回、意見書を提案いたしました。

 核兵器は最も非人道的な兵器である。我が国では、1945年8月、広島と長崎への原爆投下によって、21万人を超える人たちが一瞬にして亡くなり、多くの人が、その後も生涯にわたる被爆の苦しみを経験してきた。

 このような非人道的兵器である核兵器を違法とする初めての国際法規として、2021年1月22日に核兵器禁止条約が発効された。核兵器禁止条約は、核兵器の保有のみならず、開発、製造、実験、貯蔵、移転も禁止している。2022年6月に開催された締約国会議には、オブザーバーとしてNATO加盟国も数多く参加し、「核兵器をなくす」という希望に向かって賛同が広がり、2025年5月10日時点で、条約の署名国は94か国に、批准国は73か国となっている。こうした中、ロシアをはじめとした核兵器保有国が核兵器の保有及び使用による威嚇を続ける限り、世界の平和は脅かされており、私たちは今、重大な時代の岐路に立たされている。核兵器禁止条約は核兵器根絶の第一歩であり、多くの国の参加が求められている。また、金沢市は、1985年12月21日に平和都市宣言を決議し、核兵器の全面禁止・廃絶は人類すべての願いであり、われわれはその実現に向けて不断の努力をしていかなければならない。と明記しました。

 日本政府に対し、核兵器禁止条約への署名、批准など条約への参加を求める意見書は、この6月23日現在、718自治体となり、全自治体の4割にのぼっています。

 この意見書は、国におかれては、核兵器禁止条約への署名・批准を行うよう強く要望するものです。

 なお、突然、6月21日アメリカ・トランプ大統領が、イランの核施設3ヵ所を空爆したことを発表しました。これは、国連憲章と国際法に違反する暴挙であり、イランへの攻撃をやめるよう求めるものです。更なる戦火拡大につながりかねません。さらに、核施設への爆撃は、核戦争への道につながるもので絶対に許すことはできません。一刻も早く核兵器廃絶を実現し、核の脅威をなくさなければなりません。そのことを訴え、 この意見書が議員各位の賛同を得て採択されるよう求め提案説明といたします。

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