2020年3月

私は、日本共産党市議員団を代表して討論を行います。

 我が党は、上程された議案71件のうち、議案第51号、議案第53号、議案第54号、議案第58号、議案第59号、議案第61号、議案第62号、議案第63号、議案第64号、議案第65号、議案第72号、議案第77号、議案第81号、議案第82号、議案第83号、議案第87号、議案第97号、議案第99号の議案18件について反対であります。その主な理由について述べます。

安倍政権が編成した一般会計総額で102兆円を超す2020年度予算案が3月1日衆院本会議で、自民・公明などの賛成多数で可決され、衆院を通過し、現在参議院で審議中です。大軍拡と社会保障切り捨てが際立つ予算案です。昨年10月に消費税率を10%に引き上げた後、日本経済は新たな消費不況の様相を示しているのに、暮らしを守る姿勢がありません。

 増税後の昨年10~12月期の国内総生産(GDP)は前期(7~9月期)に比べ1・6%も低下しました。個人消費も企業の設備投資も住宅投資も輸出もすべて落ち込んでいます。増税がもたらした経済の悪化は深刻です。

 本来財政の役割は、国民の税金を使って景気を調整し、所得を再分配することです。新たな消費不況が鮮明になっている今こそ暮らし応援を最優先すべきです。ところが20年度予算案は、軍事費ではアメリカ製高額兵器の大量購入など過去最大の5兆3千億円に拡大する一方、社会保障費は高齢化にともなう「自然増」を約1200億円カットするなど冷たい中身です。

 安倍首相の政権復帰後の13年度予算から20年度予算案までの社会保障費の「自然増」カットは1兆8300億円にも上ります。さらに20年度も年金給付の抑制などで暮らしを痛めつけようとしています。一方、大企業向けの税負担は軽減し、大型公共事業も拡大します。国民には顔を向けず、軍拡と大企業応援を鮮明にした「逆立ち」した予算案という他ありません。

 消費税増税の打撃に加え、さらに新型コロナウイルスの影響が経済に追い打ちをかける中、暮らし応援の経済・財政政策に抜本的に転換することが必要です。消費税の税率を緊急に5%へ戻すなど安倍政権の失政を改めることが急務です。

こうした中で編成された本市新年度予算案は、市民生活を守り、本市の地域経済を振興していく上で重大な問題があります。

第1に、消費税による影響です。

消費税が昨年10月から8%から10%へ増税されました。その結果、市民生活と地域経済は、深刻な事態に追い込まれています。さらに、新型コロナウイルス感染拡大による影響が加わり、大変な状況となっています。

本市予算では、消費税増税によって、歳入における地方消費税が前年度92億円から113億円と21億円の増額となっています。一方で、地方交付税が前年度98億円から88億円と10億円が減額となっています。臨時財政対策債で補てんされたとしていますが、地方交付税の削減が進み、国も、地方も、ますます消費税による財政構造が進んでいる状況となっており、消費税に頼らない税制の改革と税金の使い方の改革を求めます。

第2に、市民の命と健康を守る予算についてです。

国民健康保険料については、2018年4月から国民健康保険の都道府県化が始まりました。県から標準保険料率が示され、その実行が求められるわけですが、2020年度について県が示した標準保険料率を適用すると、本市では1人当たり保険料は5,582円引き上がることになり、世帯の構成と収入によっては、34,700円引き上がる計算になります。本市は一般会計からの繰り入れや基金の財源を活用し、保険料の抑制を行いました。しかし、保険料は1人当たりでは731円引き下げとなったものの、世帯や年収によっては年間2,240円もの負担増になるほか、夫妻子ども二人で500万円の年収の家庭では年間60万円、年収比12%以上もの負担となります。賦課限度額も年93万円から96万円へと引き上げが盛り込まれました。

さらに国の保険者努力支援にしたがって、出産育児一時金の支給に要する一般会計からの特別繰り入れを廃止し基金から補填をするというものですが、これは国が強引に公費削減を進めるもので問題です。繰り入れを減らすのではなく、国の責任ある財政措置が必要不可欠です。公費の1兆円の投入で、均等割りをなくし保険料を協会けんぽ並みに引き下げることを強く国に求めるものです。そして、本市では、25億円に上る基金などを活用し、保険料の引き下げを強く求めます。

また、医療保険においてもマイナンバーカードの健康保険証利用が進められ、「オンライン資格確認導入費」4400万円が計上されていますが認められません。

介護保険料についてです。新年度では、昨年度行われた消費増税の影響緩和が通年化され、低所得者層において保険料の引き下げられました。しかし、これは全国一律に下げられるものであり、本市の保険料は中核市では8番目の高さに変わりはありません。国による介護保険制度の改悪が続き、必要な介護保険サービスが受けられない、介護施設に入れないなど、事態が起こっています。介護の現場では、働きたくても賃金が低く、介護の担い手が不足する事態が恒常化してきています。さらに、年金から引かれる介護保険料が高いとの悲鳴が続いています。こうした事態を打開することを国に強く求めるとともに、本市介護保険事業には19億7千万円の基金があります。その活用などで、さらなる保険料の引き下げが求められています。

なお、後期高齢者医療制度については、75歳以上の方に別枠の医療制度を押しつけるものであり、新年度は賦課限度額も引き上げられ反対です。

反対の主な理由の第3は、国・県言いなりの事業が進められていることです。

金沢港建設事業は、新年度予算7億1700万円が計上され、最終年度補正予算7140万円と合わせ、約8億円の事業費規模となっています。この事業は、大手企業のコマツの進出に合わせた大浜岸壁改良事業とクルーズ船の入港促進を図るとした無量寺岸壁改良事業と施設整備事業などです。全体の金沢港建設事業費は、440億円の規模となり、本市の負担は、84億円となるものです。県が国に提出した資料によると、金沢港建設事業は全体の事業費が870億円に上る巨額の事業費を投ずるもので巨額の税金投入は、やめるべきです。

 東京国立近代美術館工芸館の移転は、移転とスケジュールが先にありきで進められ、関係者の中でも十分な理解と合意のないまま進められてきました。総事業費は33億5,000万円で、県が6割、本市が4割を負担しました。今年夏の開館予定ですが、今後の美術工芸品の移転費用や運営にかかわる点などが不透明であり、市民の理解と合意は得られているものではありません。

マイナンバーカードに係る予算についてです。

本市新年度のマイナンバーカード交付に係る予算は2億4556万4千円となっており、昨年度費では2.2倍もの増額です。政府の思惑に反して、マイナンバーカードの普及が進まないため、総務省は新年度マイナンバーカード普及推進事業費に1365億円、マイナポイント制度に2458億円の予算を計上し、マイナポイント制度が始まる9月に向け目標値を定め、各自治体に交付のテンポアップを求めているものです。本市では、交付窓口を2から4へ、正職員の配置を一人増やし、会計年度任用職員を3名増やします。企業や町会などへも出張受付することまで予定しています。しかし、マイナンバーカードの普及が本市では11%、全国でも15%にとどまっているのは、多くの個人情報が本人の同意なしに広がってしまうリスクが高まるなど国民の不安があるからです。こうした不安の声があるにも係わらず、国民の血税を使ってマイナンバーカードの普及を図るのは許されません。

さらに、本市では新年度末、現状で6万1千件の市民利用がある7台の自動交付機を廃止し、コンビニで各種証明書の交付へと移行しますが、これはマイナンバーカードを持っている方しか利用ができず、持っていなければ本庁や市民センターの窓口で手続きをしなければなりません。

また、内川や湯涌には、代替としてコンビニと同様の端末を設置することになりましたが、マイナンバーカードをもたない方は利用できません。

さらに、コンビニ交付を利用した場合に限ってのみ、住民票の写し、印鑑登録証明書などの交付手数料が300円から200円に、戸籍全部事項証明書は450円から350円に引き下げの予算案であり、物理的な不便さと価格の差をつけてまで市民にマイナンバーカードを取得させようとするものです。

しかし、総務省は、マイナンバーカードの取得は、公務員なども含めて、強制ではなくあくまで任意であること。カードを取得しないことによる不利益もないこと、をあきらかにしており、本市もその立場です。

よって、国のいいなりでマインナンバーカードの普及に血税をつぎ込むのではなく、市民の不安に応えること、カードのあるなしで、制度の利用に差がでないように求めるものです。

本市中央卸売市場と公設花き地方卸売市場についての条例改正についてです。

市場法の改定によって、中央卸売市場での「取引原則」とされた卸売り業者の「第三者販売の禁止」、仲卸業者の「直荷引き(ちょくにびき)の禁止」、卸売市場での「商物一致(しょうぶついっち)原則」が、法規定から削除され、国による規制は行わず、各市場の判断に委ねられました。

そこで本市は、今回の条例改正でこれらの規定をすべて削除(廃止)したものです。

これらが実施されれば、これまで卸売市場を支えてきた中小の仲卸業者にとって、卸売市場での生鮮食料品の購入が困難となり、仲卸業者の「目利き力」に依存していた専門小売商、料理店、すし店などの買出人の仕入れを困難にします。

そもそも、市場法改定の契機は、この財界の要求に沿ったものであり、安倍政権下での某国農政の推進です。これまで新鮮で、安全な生鮮食料品の生産、流通、消費を支えてきた本市の卸売り市場制度を守ることが必要であり、条例は変えるべきではありません。

反対の主な理由の第4は、市民のために税金が使われていないことです。

金沢駅西口広場横での外資系ホテルの誘致に関連する事業です。市長が提案し始まったこの事業は、本市が所有する用地を安く業者に売却し、外資系ホテルを誘致するとして進められてきました。さらに、周辺の整備事業だとして、金沢駅西口からホテルまでの約130メートルにわたって屋根つきの歩道を整備し、融雪対策、無電柱化など、7億5,000万円余の税金を投じ夏前に完了するとのことです。

さらに今後、外資系ホテルのネットワークで、世界の3分の2の富裕層がいるアメリカをターゲットとしてインバウンド戦略を推進するとし、予算を投じています。外資系ホテルのためにさまざまな利便を図り、税金を投ずることは、行政がやるべきことではありません。そして、オープン6月を前に、この施設がクロスゲートという34店舗の商業施設を併せ持った複合施設であることがあきらかとなり、より一層、大手資本が地元資本を脅かす様相を呈していくのではないでしょうか。こうした、大手資本呼び込み型、インバウンド頼みの事業ではなく、地元商店、中小企業への育成、支援を求めます。

また、大型公共事業にかかわる予算が次々打ち出されていますが、新年度では金沢美大や1万人規模の市民サッカー場、学校建設など124億の予算が計上され、2021年度以降もわかっているだけでも、200億もの事業費です。

中には、不要不急の事業もある他、金沢歌劇座については、経済界の求めに応じ、突如建て替えありきで進められており問題です。10年前に改修し、市民利用も進んでいる施設として、さらに市民のための改善をすること。また、工業用水道事業特別会計です。先端産業を誘致するとして造成されたテクノパークに進出した企業に工業用水道を提供するとして設置されたものです。当初から、利用する企業からの給水収益では賄えないとして、赤字は全て一般会計から補填するとして、およそ3,000万円が支出されてきました。改善を求めるものです。

反対の主な理由の第5は、市民の理解や合意がないまま進められていることです。

「ガス・発電事業の民営化について」です。議案第62号ガス事業特別会計、議案第64号発電事業特別会計には、「ガス・発電事業譲渡先選定委員会開催費」450万円および、「事業譲渡アドバイザリー業務委託費」が債務負担行為を入れて2億円が盛り込まれています。

今議会でも多くの議員から質問があった事業ですが、今議会中に「本市ガス・発電事業を株式会社に譲渡する」という基本方針が出され、令和4年度 4月1日に譲渡するという詳細まで盛り込まりました。

2016年に定めた企業局の今後10年間を見通して経営方針を打ち出した「経営戦略」の中でも、ガス・電気の自由化の情勢を踏まえながらも、「エネルギー自由化対応戦略」として、ガスについては「新たな営業戦略を展開する」とし、発電についても、「公営水力としての事業価値向上のため、北陸エリアの電力会社への卸供給というこれまでの事業形態を再検証し、適切な見直しを図る」としています。にも拘わらず、この経営戦略を見直すこともなく、たった4回の「あり方検討会」で民営化が打ち出されました。民営化すると、これまでのように議会や市民の関与はできなくなりますが、今は公営事業です。まずは、市民と議会に説明し、本市の環境施策にとってガス・発電事業がどうあるべきか議論をすべきであり、ルールを逸脱した拙速なやり方は許されません。よって、議案第62号、64号に反対するものです。

市立病院のあり方についても検討がすすめられ、現在地からの移転や独立行政法人化が求められていますが、独立行政法人化は自治体病院としての役割が果たせなくなることから反対であり、建て替えや移転、中身についても地域住民や患者さんからのお声、議会での議論をもとに慎重に議論をすすめるよう求めておきます。

家庭ごみ有料化についてです。2018年2月から実施され、2年が経過しました。市民のみなさんのご協力で、家庭系の燃やすごみがおよそ20%も減少をしている一方で、市民にさまざまな影響をもたらしています。これまでに比べ、高い有料ごみ袋を買わなければならず、市民生活に新たな負担を強い、町会のステーション管理は、今まで以上の負担です。ごみの有料化を未来永劫市民に負担させるのではなく、有料化せずとも、ごみを減らし、環境を守る施策こそ、本市が進むべき道です。

ごみ有料化の基金も新年度で6億1千万を見込むなど膨れ上がっていますが、当初説明されたごみや環境施策ではなくコミュニティと称してあらゆる事業に使われており問題です。必要な予算は一般財源で行い、基金については直接還元する、すなわちごみ袋の値段を引き下げるなどすべきです。

宿泊税にかかわる予算についてです。

昨年4月から導入され、新年度1年間の税収は、8億2千万円にのぼります。

昨年の状況から見ると、一人一泊の宿泊料2万円未満の方から200円の宿泊税は、税収全体の97%で、宿泊料2万円以上の方から500円の宿泊税は、わずか、3%です。

東京、大阪では、1万円や1万5千円未満の宿泊料金には、税金をかけていません。また、京都市では、修学旅行生の宿泊料金には、課税しないこととしています。

ビジネスホテルや小規模の宿泊業者から一人一泊3000円や3500円の方から200円の宿泊税徴収はやめてほしいとの声が引き続き上がっています。改善を求めます。

反対の主な理由の第6に、教育と職員定数にかかわる点です。

学校教育施設ICT教育環境整備事業費です。補正予算の全小中学校及び市立工業高校で校内LAN環境の整備18億3千万円とあわせ、23億6千780万円もの大型予算であり、児童生徒への一人一台学習用端末の配備をするための予算です。

文部科学省は、GIGAスクール構想を打ち出しました。具体的には、2023年度までにすべての小中学校の校内LANの整備と児童生徒一人に一台のPC端末の整備を一体的に進めるとして、国の補正予算で2318億円が計上されました。

なお、教育のICT化に向けた環境整備5ヶ年計画(2018年~2022年)に基づき、地方財政措置が単年度1805億円で進められ、4123億円と一大国家プロジェクトとなっています。

教育のICT化は、公教育への企業参入をいっそう進め、集団的な学びの軽視、教育の画一化につながる恐れがあるとの問題が指摘されています。

いじめをなくし、学校に通えない子どもへの取り組み、教師の長時間労働をなくす取り組みなど教育をめぐって、解決が求められる課題に直面しています。そのために、教職員などを増員するための教育予算を抜本的に増やし、少人数学級など教育環境の整備が求められています。こうした課題にこそ、優先して取り組まなければならず、わが党は、この予算に反対であります。

学校給食の共同調理場についてです。

本市は新年度予算で、新たな共同調理場の整備に向けて、泉本町地内の用地を先行取得します。

本市教育委員会は、今議会の文教消防常任委員会で「新たな学校給食調理場整備計画」を示し、その内容は、学校給食調理場施設について、現在17施設を6施設に最大15年間で統合集約するものです。そのために、泉本町を6000食から8000食に拡大、駅西・臨海に11000食と大規模共同調理場を2つ新たに建設し、4つある単独調理場をなくし、鞍月共同調理場と8つある学校併設の調理場を廃止するとしています。大規模化して業務の効率化を優先するのではなく、本市がほこる食の教育、地産地消、直接雇用、災害からのリスクを減らすなど、子どもたちや地域経済にとってよりよい給食にするため、単独方式こそ増やすべきです。

学校建設費についてです。小将町中学校を現在の中央小学校に移転、中央小学校はこども図書館の用地に移転、こども図書館は現在の付近に新築移転し、公文書館を併設するという中央地区での建設が本格化します。また、新竪町小学校と菊川町小学校を統廃合し、新たに犀桜小学校を建設しますが、洪水浸水想定区域にあたり地域住民からも不安の声があがっています。いずれも、関係者を初め、市民の理解と合意を十分得られたものではありません。

本市職員の定数と会計年度任用職員の導入に関わる点です。

本市職員の定数が3343人で維持されますが、34人を増員する一方で、34人を減らします。その内容は、学校施設でかつて校務士さんと呼ばれてきた方が定年を迎えるなどで10名が削減されます。ごみ収集体制では、同じく定年を迎えるなどで7人が削減されます。ごみ収集の民間委託化がさらに進められていくことになります。必要な職員の増員を求めるものです。

一方、この4月から会計年度任用職員制度が導入されます。本市では、1500人規模となります。

これまで通り、1年間の雇用で再雇用は、5年までであり、この点は改善されません。さらに問題は、月額給与が約2万円下がることです。期末手当が支給されることになりますが、日々の生活を支える月額給与が引き下げられることは、重大です。総務省は、昨年通達で、月額給与の引き下げは法改正の趣旨とは異なるものとして改善を求めました。ところが、本市は拒否しています。あらためて月額給与の引き下げをやめるよう求めます。

予算のさいごに、新型コロナウイルスについては、本市も追加補正が決まり、国も30兆規模の対策を打ち出しています。引き続き全力で取り組むよう求めます。

次に、請願・陳情についてです。

請願第4号は、「金沢市におけるコミュニティバスの導入促進に関する請願」で、「金沢市にコミュニティバスを走らせる会」の代表から提出をされました。交通弱者や免許返納された方にとって公共交通は不可欠であり、日常生活に必要な拠点を結んだコミュニティバスの導入や「地域運営交通運行費補助制度」がより利用しやすくするなど、住民参加の下、市の責任においてコミュニティバスの導入を計画的に実施するよう求めるもので、我が党は賛成です。

 陳情第2号は、「妊産婦医療費助成制度等の創設を求める陳情書」で、「石川県保険医協会」の会長から提出されたものです。2018年12月8日の参院本会議で「成育基本法」が全会一致で成立しました。

妊産婦の体には様々な変化が生じるため、特別な配慮を伴う医療が切れ目なく、提供されることが重要です。

現在、全国的には岩手県・茨城県・栃木県・富山県の4県が全市町村で妊産婦への医療費助成が実施、石川県でも能美市が実施していることなどうけて、日本産婦人科医会などが全都道府県での妊産婦医療費助成制度の創設を訴えています。

本市においても妊産婦がお金の心配なく安心して医療が受けられるよう制度の創設が必要です。

「妊産婦健診」についても、本市では数や助成限度額が設定されており、費用の心配なく受けられるようにすることが必要です。よって、我が党は賛成です。

 陳情第3号は、「金沢市のガス・発電事業の事業譲渡について慎重な検討を求める陳情」で、「金沢市のガス・発電の民営化を考える市民連絡会」の代表から出されたものです。

文面にある通り、本市ガス・発電事業は公営事業として100年近くにわたって、市民の信頼を得て続けられてきた、市民の貴重な財産です。また、ガスや発電に関する方針転換は、本市エネルギー政策の大きな転換となります。

その点もふまえ、方針決定を急ぐことなく、各方面、広く市民の意見を聞き、慎重な検討を深めることが必要です。よって、わが党は賛成です。

以上の請願・陳情がいずれも付託された各常任委員会において不採択となり、その決定に反対するものです。

 以上をもって、反対討論を終わります。

-森尾議員

私は、日本共産党市議員団の一人として、補正予算・追加分について質疑いたします。

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、その対策として緊急に補正予算が提出されました。そこで、今回の補正予算の提案にあたって、新型コロナウイルス感染拡大の現状と政府の対応についてどのように受けとめられたのか伺いたいと思います。3月19日の政府専門家会議と翌日20日の政府対策本部会議について、市長の受け止めを伺います。

-山野市長

 19日の専門家会議及び20日の政府対策本部会議におきましては、いわゆる密閉・密集・密接の3条件の回避を引き続き要請するとともに、感染が落ち着きつつある地域におきましてはリスクの低い活動から解除を検討するというふうにお聞きをしています。このことを踏まえまして、本市では小中学校及び高等学校の授業を、この3条件を回避する担保をしっかり取った上で再開をしたところであります。

-森尾議員

 今回打ち出した本市補正予算の追加分について、その柱と、どこに重点を置いたのか、改めて伺いたいと思います。第一の柱は、感染防止対策です。第二の柱は、地域経済緊急対策について本市として重点とした内容についてそれぞれ伺いたいと思います。

-山野市長

 今お話をいただきましたように、大きな柱は今森尾議員がおっしゃいました二つであります。感染症防止対策といたしましては、感染症防止用資材の配備を始め、保育所・児童クラブ等における衛生健康管理に必要な物品の購入支援、こどもの健康と保護者の安心を確保するための施策に特段の意を用いたところであります。地域経済対策におきましては、中小企業の資金繰りを支援する施策を創設いたしました。特に影響が顕著となっていますホテル・旅館業等の宿泊事業者や、飲食業、商店街に対する支援を強化するなど、緊急対策として思い切った施策を取ったつもりでおります。

-森尾議員

 今回の追加補正予算の内容を見ると、本市単独事業が20項目となっています。感染防止対策については11項目、地域経済緊急対策としては9項目となっています。それぞれの単独事業と合わせて全体の予算規模が5億1千万円となっています。これだけの市単独事業の計上が行われました。改めて、追加補正予算の編成にあたって、どのような考えでこうした事業を盛り込んだのか、伺います。

-山野市長

 先程ご質問をいただきました19日の専門家会議、そして20日の対策本部会議を受けまして、石川県は比較的落ち着きつつあるのではないかと、これは市民・県民の皆さんのご努力もあって落ち着きつつあるのではないかというふうに思っています。引き続き安心することなく、国の専門家会議から示された3条件が重なる状況を回避することによって、市民生活を正常な状態に戻していくことはできないのか、そんな思いから組ませていただいたところであります。あわせて大きな影響を受けています中小企業の支援についても、意を用いて取り組んだところであります。

-森尾議員

 私どもも市民の皆さんの各方面からのご意見を伺い、この間5回にわたって市長あてに要望書を提出し、補正予算の内容についても具体的に提案してきました。その中から、今回打ち出された感染予防対策について伺っておきたいと思います。マスク・消毒液などの確保について支援が打ち出されましたが、本市としては予算上の支援策という措置はされましたが、現実問題としてはなかなかマスクと消毒液の確保が難しいという声をお聞きしています。あらためて、市として確保し、配布するという方法は取れなかったのか。また、地域サロン・介護施設やデイサービスへはどのような対策を検討されているのか伺っておきたいと思います。

-山野市長

 森尾議員が今おっしゃいましたように、現実問題なかなか市中に出回っていないということもありますし、なかなか厳しい状態であると思っています。市の方では全国市長会等を通じまして国に対して速やかな対応を強くお願いしているところでありますし、政府の方でも理解をいただきまして様々な施策に取り組んでいただいているところであります。布製マスクをメーカー等から一括購入をし、高齢者施設や介護サービスの事業所等につきましては4月上旬にかけて直接一斉配布をするというふうにお聞きをしています。また地域サロンのことについてお尋ねがございましたけれども、地域において高齢者が集まる生きがい活動については現在自粛を要請しているところであります。また、いろんな方々が集まる場合であったとしても、先程来申し上げております3つの条件が重ならない、そんな環境をお願いをしながら様々な施策に取り組んでいるところでありまして、現時点でマスク等の配布を行うことは予定しておりません。

-森尾議員

 第二に、医療施設への支援についても、現状の深刻さや支援策についてお聞きしてまいりました。3月19日政府専門家会議では、拡大防止策として患者の早期診察、重症者への集中治療の充実と医療体制の強化が打ち出されています。本市として、市立病院の体制強化ならびに市内各医療機関へのマスクや防護資材・消毒液などの資材確保と施設内の改善による安全対策などが求められていると考えています。今回の補正予算・追加分では、どのような具体化がされているのか、明らかにしていただきたいと思います。

-山野市長

 医療施設のことについてお尋ねがございました。今月上旬、県が医療機関ごとの在庫状況を調査し、国の備蓄250万枚から割り当てられたマスク約17300枚を、先週在庫が乏しい医療機関に配布されたというふうにお聞きしています。また国の緊急対策第2弾におきましては、医療機関に対し1500万枚を国が購入し、県を経由して配布することとなっています。国から石川県への割り当て分が届いた場合には、一刻も早く医療機関に届けられるよう、本市としてもその配布作業に協力してまいりたいと考えています。

-森尾議員

 第三に、検査体制の充実についてです。今回の補正予算・追加分の中で、検体検査費が計上されていますが、PCR検査の強化が課題だと考えています。名古屋市、新潟市で始まっていますドライブスルー方式の検査の実施について、本市保健所での実施を検討できないか伺います。

-山野市長

 今ほどお話がありましたように、検体採取している帰国者・接触者外来は、一般の患者と交錯しないように動線を分けるなどしておりまして、かつ、職員は感染防御策を講じて作業を実施しています。院内感染の恐れも極めて低いと考えています。現行の検査体制を引き続きしっかりと続けていきたいと考えています。

-森尾議員

 県の保有しているPCR検査機器は、1台あたり1日12件の検査能力だと聞いています。現在県が2台保有し、さらに追加補正予算で2台追加するとしています。しかし、計4台としても一日あたり48件の検査件数となります。私は、今後予想される事態を考えると十分な備えかと言われれば、現状では大変少ないのではないかというふうに考えています。県は県としての方針を持っておられると思いますが、保健所を持つ本市として、現在でも2台のPCR器があると聞いております。問題は機材の確保と人的なトレーニングが必要だというふうにも考えます。したがって、今後予想される事態を考えると本市保健所としてもこのPCRによる検査体制の充実は、私は大きな課題であり、市民の命を守る上では重要だと考えますが、その点についての見解はどうでしょうか。

-山野市長

 大切なことはピークカットと、もうひとつは重篤な患者を出さないことだというふうに思っています。県と連携をしながら様々な施策に取り組んでいるところでありまして、今のところ今の体制をしっかりと守っていく、そのことが市民・県民の安心安全に繋がっていくのだというふうに理解をしています。

-森尾議員

 韓国、台湾の経験を報じた点をみると、PCR検査体制の充実はこの感染予防対策にとっては非常に重要だと考えています。したがって、今後予想される事態を考えると、十分な備えという点を含めて考えると、ぜひとも先程提案した本市保健所での体制の強化と準備について求めておきたいと思います。

次に、本市追加補正予算の中には、ホテル・旅館等誘客対策が盛り込まれています。3月19日の政府専門家会議では、引き続き全国的な大規模イベントは慎重な対応が求められるとしています。翌日の政府対策本部は、慎重な対応を要請するとしました。そこで、本市として今後の大規模イベントに対する対応はどのように臨むのかというのが大きな課題だと考えています。4月28日から5月5日開催の「風と緑の楽都音楽祭2020」、6月5・6・7日開催の百万石まつりに対してはどのように考えるのか、明らかにしていただきたいと思います。

-山野市長

 先程申し上げましたように、石川県は県民の皆様のご努力もありまして比較的落ち着きつつあるのではないかと認識はしておりますけれども、この新型コロナウイルスの状況が日々変化をしているところでもありますので、まず音楽祭のことにつきましては国の動向も注視しながら、県と連携をしながら適切な対応をしていかなければならないというふうに思っています。また百万石まつりのことにつきましては、本市の新型コロナウイルス感染症対策本部会議と協議をし、百万石まつりは実行委員会方式で取り組んでいるところでありますので、開催の可否をそちらの方で判断していただくことになります。本市とともに事務局を務めていただいております金沢商工会議所とも慎重に協議を進めてまいりたいと考えています。

-森尾議員

市長も、政府専門家会議の内容についてはご承知だと思います。私が注目したのは次の点です。『特に、気づかないうちに感染が市中に広がり、あるときに突然爆発的に患者が急増する・オーバーシュートすると医療提供体制に過剰な負荷がかかり、それまで行われていた適切な医療が提供できなくなる事が懸念されます。こうした事態が発生すると、既にいくつもの先進国・地域で見られているように一定期間の不要不急の外出自粛や移動の制限・ロックダウンに追い込まれることになります。』こう述べています。これを受けて、昨日東京都の小池知事は「新型コロナウイルスの大規模な感染拡大が認められた場合は首都の封鎖・ロックダウンもあり得るとして、都民に対して大型イベントの自粛などを改めて求めました」と、記者会見で述べました。先程言いましたように、今後予定される大規模イベントを本市でも控えています。改めて、このイベントに臨む市長としての見解を伺っておきたいと思います。

-山野市長

 楽都音楽祭も金沢百万石まつりも、金沢市単独で行っているものではありません。慎重に関係機関と協議して行く中で、適切な判断をしていかなければいけないと思っています。政府の専門家会議のご意見というのは大変重要なものでありますので、しっかり受け止めながら関係機関と協議を図ってまいります。

-森尾議員

 政府専門家会議の中の報告文書というのを改めて読んでみました。その中に、『全国から不特定多数の人々が集まるイベント』についてコメントした文章があります。『イベントそのものがリスクの低い場で行われたとしても、イベントの前後で人々が交流する機会を制限できない場合には、急速な感染拡大のリスクを高めます。また、規模の大きなイベントの場合は、会場に感染者がいた場合にクラスター(患者集団)の連鎖が発生し、爆発的な感染拡大のリスクを高めます』という報告文書が載っていました。今後の動向を注視しながら本市として取り組む2つを取り上げましたが、大規模イベントに対する対応は十分、そして慎重に、各方面の専門家の意見を聞いたうえで対応されることを望みます。

次に、教育長に伺います。今回の追加補正予算の中で、小中学校での感染防止対策に関する予算が計上されています。さらなる対策の強化が必要だと考えています。こうした中、文部科学省が本日、新学期再開についてのガイドラインを打ち出しました。本市としては入学式、新学期への対応についてどのように臨むのか、伺いたいと思います。

-野口教育長

 今日の文科省からのメッセージもそうですが、3月19日に開かれました国の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議で示されております感染拡大を防止するための3カ条、森尾議員もご存知だと思いますが、一つ目は換気の悪い密閉空間、二つ目に人が密集する、そして三つ目にに近距離での会話や発声、このことを回避するよう徹底をしながら、適正な管理下のもとで十分な感染防止策を講じ、4月7日から予定通り新学期を始めていきたいと考えています。まず入学式にあたりましては参加人数の抑制や式典時間の短縮などに留意いたしますとともに、この日は同じように始業式とか新任式も行われますので、こういったものにつきましても校内放送で行うなど対策の方を講じてまいります。また合わせまして、こどもたちが学ぶ教室環境におきましても一時間に一度は換気を行いますとともに、マスクの着用を呼びかけるなど、感染防止対策をしっかりと講じてまいりたいと考えております。

-森尾議員

臨時休校についても、文部科学省がひとつのガイドラインとして指針を示しています。①児童や生徒、教職員が感染した場合は臨時休校、感染者と濃厚接触者の出席停止、②爆発的患者急増の発生時は一定期間の休校、としています。本市としてはこの間、野田中学校そして市内全小中学校の休校を実施しましたが、改めて考えると関係者との合意づくりが非常に重要であることを示したと考えています。この間の教訓を、今後予想されるであろう対応策にどう活かしていかれるのか伺います。

-野口教育長

 今回の新型コロナウイルスの対策につきましては、未曾有のできごとであり、また初めての経験をたくさんさせていただきました。この教訓を活かしながらこれからしっかりと対応していかなければならないと思っておりますけれども、まずは野田中学校で発生しましたときにたくさんのノウハウを作らせていただきましたので、そんなことを元にしながら今後とも対応をしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

-森尾議員

地域経済緊急対策についても本補正予算の中に柱として打ち出されています。そこで、国が国税や社会保険料の原則1年間の納付猶予、生活困窮者世帯を対象に公共料金や税金の支払い猶予などを打ち出しています。さきほど市長が提案説明の中で、ガス・水道・下水道など公共料金や市民税、宿泊税、国民健康保険料、介護保険料などについて、その一部を支払い猶予することを表明されましたが、現状から考えると本市のこれらの公共料金を減免実施することが必要ではないかと考えますが、この点での見解を伺います。

-山野市長

 今ほどお話いただきました、国からの要請を受けまして公共料金や市税等の支払い猶予を行いたいというふうに考えています。まずは国の方針にそって適切に対応をしていきたいというふうに考えておりまして、今のところ市独自の減免制度までは考えておりません。

-森尾議員

 市内の中小企業への支援策についてです。相談窓口の設置が表明されました。各種融資制度に対する対応が今回の追加補正予算でも盛り込まれています。ぜひとも融資に対してスムーズな対応と実施に向けて関係機関への協力を求めるべきと考えますが、見解を伺います。また、ホテル・旅館に対して奨励金として基本額30万円が盛り込まれました。この点で、ホテル・旅館以外の他の業種などへ対応ができないか、あわせて伺います。

-山野市長

 今日予算をお認めいただければ、明日から相談窓口をすぐ開設させていただければというふうに思っています。この窓口は金沢市の施策はもちろんのこと、国・県とも連携し、国・県の施策についてもお伝えをしていきたいと思っています。当然、各部局を横断して取り組んでいかなければならないと思っておりまして、ご利用される皆様に様々な選択肢をしっかりとお伝えしていきたいというふうに考えています。また金沢市の様々な広報媒体も活用しながら、この存在をお伝えしていきたいと考えています。旅館・ホテルのことについて、まずは旅館・ホテルのサポートをしっかりとしていきたいというふうに思っています。観光庁の観光地域経済調査というものがありますけれども、宿泊業は地域経済への波及効果が高い業種であり、宿泊客が増えることによって周辺にある商店街の店舗や飲食店にもその効果が及ぶとされています。しっかりと宿泊業者へのサポートをしながら、その波及効果を広げていくことができればというふうに思っています。地域経済の回復に、そういう側面から取り組んでいければと考えています。

-森尾議員

 市内の商店や様々な業種の社長さんや関係者の声をお聞きしますと、融資制度の話をしても返ってくる言葉が「返さなきゃいけないだろう」と。融資するには決断が要るという話なんです。今後の見通しを持った対応として、どうやって対応したら良いかというところに非常に困惑をされています。そういう意味では、今回打ち出されたホテル・旅館に対する奨励金制度という点や、誘客のためのキャンペーンへの補助というのは、積極的な対応だと考えています。そうすると、融資制度以外の施策として、ぜひ本市として更なる検討の際にこうした現状や地域の業種の声を十分反映し、助成する制度や企業への応援策としての内容をぜひ盛り込んでいかれるように、求めておきたいと思っています。

 最後に、政府専門家会議でもこの新型コロナウイルス対策は、今後長期にわたるだろうと言われています。追加補正予算の提案を通じて、今後市長としてどういうふうに臨んでいくのか、改めてその決意を伺いたいと思います。同時に、国はその対策として30兆円規模の新たな対策を検討し、この4月上旬にも決定し打ち出すとしています。そうすると、本市としてどういうふうに対応されるのか。追加補正予算の計上と議会への上程が考えられますが、その点、市長としてどういうふうに見解を持っておられるのか伺います。

-山野市長

 まずは、今回上程いたしました追加補正予算をお認めいただきましたならば、迅速な執行に取り組んでいくことによって、中小企業であったり市民の安心感に繋げていきたいと思っています。まずはそのことに全力を傾けてまいりたいと思っています。また政府はさらなる対策についていろいろご議論をいただいて、報道によりますと来月早々には出されるやにお聞きをしているところであります。まずは市としても情報収集にしっかりと努めていきたいと思いますし、その内容も精査して行きたいというふうに思いますし、そのときの本市・本県の経済状況というものも見極めていかなければならないと思っております。必要とあるならば迅速に積極的な対応をしていかなければならないと思っております。

-森尾議員

 以上をもって終わります。

-大桑委員

 本市市営住宅条例についてお尋ねいたします。

 国交省住宅局長は2018年3月に「公営住宅管理標準条例(案)について」の改正についてを、各都道府県知事等に送付しました。この改正の理由は、民法の一部を改正する法律による、債権関係規定の見直しや、単身高齢者の増加など、公営住宅を取り巻く最近の状況等を踏まえるとともに、これまでの公営住宅に係る制度改正の内容を反映する為というものです。国交省は公営住宅の事業主体である地方自治体に対して周知徹底を図るとともに、公営住宅の管理について適切な指導監督を行うように求めています。これによって、全国の地方自治体は住宅条例の改正を行うことになるのですが、本市の今回の市営住宅条例の主な改定の内容についてまずお聞きします。

-坪田定住促進部長

 今回の市営住宅条例等の改正案は、民法の改正に伴いまして連帯保証人の取り扱い、及び退去する際の原状回復義務、明け渡し請求に係る損害金の利率に関する規定等を盛り込んだところでございます。

-大桑委員

 4月からの民法の一部の改正に伴い「国土交通省通知」において、公営住宅に連帯保証人等を求めるべきではないとして、公営住宅の入居に際して連帯保証人等を不要とする条例案を全国の自治体に示しています。本市においては、県内に住んでいる方で、入居者と同程度以上の収入を有する方を、連帯保証人として連署した誓書の提出を求めていましたが、この国土交通省通知によって、本市はどのように改正されるのかお聞きします。

-坪田定住促進部長

 今回の改正案では、連帯保証人につきましては特別な事情があると市長が認める場合は免除する規定を新たに設けることとしたほか、連帯保証人の県内居住要件を削除することが主な改正内容でございます。

-大桑委員

 ただ今お答えいただいたその見直しの中で、「市長が特別の事情があると認める者に対しては、第1項第1号の請書に連帯保証人の連署を必要としない事とする」としていますが、この特別な事情とはどのような事情を指すのかお尋ねします。

-坪田定住促進部長

 特別な事情とは、親族や知人等の身近な関係者が死亡または音信不通など、実態として連帯保証人が確保できない場合などを想定しております。

-大桑委員

 本市においては、入居を希望する方の連帯保証人の免除の判断は、本市の裁量で認められるという極めて抽象的な規定であります。連帯保証人になることに同意を得られない、見つからないという場合などが、特別な事情であるならば、保証人規定を無くすべきではないでしょうか。国土交通省は、改正についての説明の中で「住宅に困窮する低額所得者への住宅提供という公営住宅の目的を踏まえると、保証人を確保できないために入居できないといった事態が、生じることがない様、保証人の確保を公営住宅への入居に際しての前提から転換すべきと考えられる、このため、本条例から保証人に関する規定を削除した」と、しています。本市においても公営住宅が住宅セーフティーネットとしてその役割が期待されていることに鑑み、前にも述べましたように、「保証人規定の削除」を明確にすべきではないでしょうか。お伺いいたします。

-坪田定住促進部長

 連帯保証人は、国土交通省住宅局からの国土交通省通知に基づきまして免除規定を設けることとしたものでありますとともに、県及び県内各市町におきましてもこれまで通り条項を残す方向としておりますことから、本市においても連帯保証人の条項を削除することは考えてはおりません。

-大桑委員

 国土交通省の改正と足並みをそろえて、保証人規定を削除することを求めていきたいと思います。

 次に、住宅の修繕費用の負担区分についてお伺いいたします。

「公営住宅標準条例案」では家主側の修繕費用の負担については、「費用負担の義務の範囲は最小限度であり、義務の範囲をこれよりも縮小することは、違法である」とし、逆にこの範囲を超えて修繕を行う事はむしろ望ましいとしています。国土交通省が、賃貸住宅準契約書を改定し見直した中で、経年劣化による修繕費については家主側の負担となるよう変更しました。畳やふすま、障子などで、長年使用していると劣化した場合や、故意に破損させたものではない場合に適用されると思います。これは民間の賃貸契約に関してのもので、契約形態の相違はありますが本市においても適用がされるようにしてほしいものです。市営住宅を退去する方の中には、高齢で施設入居の方など年金生活でぎりぎりの生活をしている方が含まれます。そのことを鑑みても、この契約書にもあるように故意ではなく、基本的に自然劣化した、障子やふすまの替えなどの原状回復義務を、本市においても見直してもらいたいと思いますがいかがでしょうか。

-中村市営住宅課長

 退去時に障子やふすまを張り替えをしていただくことは、次の入居者の方への配慮としてお願いをしているものでございます。なお、県及び他市町におきましても、同様の措置が取られておりまして、見直しについては考えてございません。

-大桑委員

 これからもこういう方がたくさん出ると思いますので、次の方に対してはまた別問題でありますので、考えていってほしいと思います。

風呂釜の問題も同様です。入居の際に風呂釜を設置した入居者は、退去時には原状回復義務ということで、風呂釜の撤去が課せられます。これは、お風呂の設置がなかった古い市営の住宅で、当時は入居者が風呂釜の設置を余儀なくされていました。入居者の退去に合わせて本市が部屋のリフォームと新しい風呂の整備を行うなかで風呂釜の撤去も行うよう見直されないかお伺いいたします。

-中村市営住宅課長

 入居時に入居者が風呂釜を設置する場合には、退去時にご自身で撤去していただくということは、ご理解をお願い申し上げます。市といたしましては浴室改善につきまして引き続き計画的に実施をしてまいります。

-大桑委員

公営住宅の大きな目的は住宅に困窮する低額所得者への住宅提供という事にあります。原状回復義務を課すのではなく、入居されている方々の退去時に多額の負担とならないよう配慮されることを求めます。風呂釜の撤去には本当にお金がかかって大変な部分がありますので、どうぞこれからも考えていってほしいと思います。

次の質問に移ります。学校給食について質問いたします。1954年に旧文部省が「学校給食法」を制定、学校における児童・生徒の健全な育成を担うため、学校給食を教育の一環として位置づけました。しかし1964年共同調理場への補助金を導入、1981年には国によって「第2次臨時行政調査会」が組織されて、民間活力の導入を推し進める中で、学校給食業務の運営の合理化を通達され、これにともない、一転して学校給食の民間委託や共同調理場の大型化推進が打ち出されました。今回、「新たな学校給食調理場再整備計画」が示されました。その内容は学校給食施設について現在17施設を6施設に最大15年で統合集約するというものです。そのために、大型共同調理場を2つ新たに建設し4つある単独調理場をなくし、鞍月共同調理場と8つある学校併設の調理場を廃止するとしています。この方針が具体化されると本市の学校給食は、中央共同調理場3300食、西部共同調理場4600食、北部共同調理場4800食、東部共同調理場5800食、新共同調理場8000食、そして、新たに11000食の大型調理場です。本市の学校給食から自校方式が消え、すべて共同調理場法式となります。全国では単独調理場と共同調理場方式は半分半分となっている現状からすると、単独調理場をすべてなくし、共同調理場方式にする方針は、金沢市は際立っています。本市において新しい整備計画を立てる上で、単独調理場の役割・優位性が検討されたのか、そして大型調理場の課題も検討されてきたのか、お尋ねいたします。

-加藤教育総務課長

 今回の再整備計画を策定する上で、単独調理場の優位性・役割、大規模共同調理場の課題は検討されたのかというお尋ねでございます。今回策定いたしました再整備計画は、本市の学校給食調理場の今後のあり方等につきまして、有識者や学校関係者、保護者代表、調理場関係者からなる懇話会におきまして、単独調理場等における老朽化等の状況や、地域性を考慮した共同調理場の設置、また食育の充実等にはたす調理場の役割など、幅広くご意見をうかがって策定をさせていただいたものでございます。

-大桑委員

2つの巨大な共同調理場を建設することは、全国的に見ても特異的な方針だと思います。泉本町に建設する予定の共同調理場は10年前の計画では6000食でした。今回の計画では8000食に変更され、さらに新たな学校給食調理場再整備計画では、11000食に対応できる超大型の調理場の建設で、これは全国的に見てもまれにみる巨大な共同調理場となります。文科省が公表している公立の共同調理場規模別でみても10000食以上は全国で26か所、比率にするとわずか1.1%です。この計画の真意は何なのかうかがいます。

-加藤教育総務課長

 平成22年の計画では、鞍月共同調理場の代替施設としまして、新設する調理場の規模は6000食であったと。今回8000食となり、さらに11000食の調理場をということの真意というお尋ねでございます。平成22年度の計画では、老朽化が著しい鞍月共同調理場の機能を代替をし、単独調理場4施設の集約化に向けた施設整備を行う予定としていまして、今回の計画では施設の調理能力は8000食とさせていただいたものでございます。当時の計画の通り鞍月共同調理場を最新の衛生水準を備えた改築を行うとした場合、その調理能力は現在の調理能力を大幅に下回りまして、求められる食数を確保するためには別途調理場の新設が必要になるわけでございます。このことから、11000食程度の調理場を1施設整備させていただければ、鞍月共同調理場分も含め、老朽化が進む他の学校併設調理場の集約化が図られますことから、今回の計画で内容を見直しさせていただいたものでございます。

-大桑委員

泉本町地内の県有地を取得して、町中に新しい共同調理場を作る計画、さらに第2段階としての大型共同調理場設置という案、これは駅西臨海地域で11000食の給食に対応する調理場となっています。なぜ、駅西・臨海地域に大型の共同調理場の建設なのか、お伺いいたします。

-加藤教育総務課長

 なぜ駅西・臨海地区に11000食の調理能力を有する調理場を建設するのかというお尋ねでございます。鞍月共同調理場が位置いたします駅西・臨海地区では、児童生徒数の将来推計におきまして、今後も市全体の必要食数に占める割合が高いことから、同地域で安定的な給食提供体制を確保する必要がございます。また、将来的に駅西・臨海地区に鞍月共同調理場に替わる調理場整備が必要であるという懇話会委員からの意見もありまして、再整備計画に盛り込んだものでございます。

-大桑委員

学校給食は教育の一環であり「設置者」すなわち本市の責任で実施されるものです。大型共同調理場は、調理、運搬、食器洗浄などの仕事を民間に委託するという形をとっていて、場長と管理栄養士が配置されます。そうなると法律上公務員である栄養士は民間企業の調理員に対し、直接的な指導はできなくなります。わが党はこの民間委託方式が偽装請負にあたるとした問題を平成21年の3月議会で提起し、石川労働局から文書による指摘があったものです。また、単独方式なら調理の過程で栄養士と調理員の直接的なやり取りで生まれる調理の工夫や、子どもたちの状況を把握・対応することができます。子どもの食育についても学校栄養教諭が給食現場に配置されている所から指導ができ、また調理員の顔も見え、お昼にはいい香りが漂い食欲がわくのです。地産地消の面からも単独調理場を増やせば、地元の小規模な農家などからの材料調達も増やせるはずです。私ども日本共産党市議員団は、作り手の顔が見える給食を子供たちに提供すべきという立場から、給食調理場を大型調理場に移行するのではなく、単独調理場にすべきと主張しておりますが、いかがでしょうか。

-野口教育長

 学校給食は学習指導要領にも定められております通り、学校の教育活動の一部でございます。そのため、学校給食の実施を通した食育の充実は各学校の教員等による創意工夫や熱意ある指導によるものが大きく、調理場の方式とは直接的には関係ないと考えています。なお、共同調理場におきましては、これまでも各学校の求めに応じまして調理場職員が学校の方に出向き、教員と共に児童等への指導を行うなど、食育の推進に努めてきています。

-大桑委員

 私は先日、西部の共同調理場を見学させていただきました。その中でお話を聞くと、やはり先程教育長がお話されました、学校に出向いて共同調理場の栄養士の方がこどもたちにお話されているということなのですが、なかなか業務が忙しくてそんなに頻繁には行けないというお話も聞くところです。ですから、そういう点から見ても単独調理場に勝るところはないと思っています。

次は、災害時などにおいてリスクの分散や避難所としての機能について伺います。本市では、2年前の豪雪時には、道路の除雪が追い付かず、多くの学校や子どもたちの給食に遅れや部分提供が出ました。また、過去には検食で違和感があって、おかずが子どもたちに行き渡らないこともありました。小規模なら被害は最小限で済みますし、代替の対応も可能です。大規模調理場に子どもたちの給食を集約するのはリスク管理からしても問題ではないでしょうか。また、東日本大震災などを経験し、全国的には災害対応時は学校が避難所となり単独調理場があるとあたたかい食事を被災者に提供できると評価がされていますがいかがですか。

-高村教育次長

 仰せの、自然災害等によりまして各調理場の設施や設備に障害等が生じた場合であっても、大規模共同調理場におきましては調理作業の従事者が多いことから、人手を確保することができ、また損傷を受けている設備を工夫することなどによりまして、調理の実施も可能となると考えられます。また共同調理場は有事の際には大規模な食糧供給の拠点となることが可能ともなります。衛生水準を保ち、安全安心な調理業務が行える面からも、単独調理場より優れていると考えています。加えまして、新たな共同調理場では都市ガスを熱源とする場合であっても、LPガスへの切り替えを行う設備の導入が可能であるなど、様々なリスク等にも柔軟な対応が出来ると考えております。

-大桑委員

今回の新たな学校給食調理場再整備計画は、これまで述べてきた課題や問題に対して向き合うことなく、さらなる経済的効果、効率論に立って学校給食整備計画を新たな装いの下でやり上げようとするものです。全国的な流れを見ても、さいたま市や高崎市は自校式に向かい、江戸川区では全校自校方式、奈良市も自校方式に向かい、大阪市では親子方式を採用しています。本市の今回の方針では6か所の調理場の内1ヶ所だけが直営で、後はすべて民間委託となります。単独調理場方式にして、調理場整備を市内業者に限定した自治体では、大きな経済効果も生まれていることも言われています。そういう点からの本市の見解をお伺いするものです。

-高村教育次長

 学校給食におきましては、安全安心な給食を安定的に提供して行くことが最も大切でありますので、平成22年度に策定しました計画に基づき、敷地に制限があり改修等が難しい単独校調理場等につきましては、高い衛生管理水準や優れた調理作業環境を持つ共同調理場に集約化することとし、順次取り組んできています。現在、各調理場施設の老朽化がさらに進行しており、これまでの取り組みや既存施設、そういった状況等を踏まえまして、早急な統合集約化を図ることが必要であり、そのために必要な整備を行ってまいります。

-大桑委員

本市における学校給食の考え方がこれから問われていくと思います。安全安心な給食、これは大型調理場でなく単独校の中でも安全安心な給食を一番に考えていると思います。「新たな学校給食調理場再整備計画」の名のもとに、経済効率を優先させる大型調理場の整備ではなく、食の安全安心、食育、地産地消などの観点に立って、これから単独調理場を守っていくことを改めて申し上げて、次の質問に移ります。

GIGAスクール構想についてお尋ねいたします。安倍政権が経済対策として2019年度補正予算に2318億円を盛り込んだ「GIGAスクール構想」、小中学生に1人1台の端末を整備することで「誰一人取り残さない、個別最適化された学びを実現する」としています。本市でもそれを受けて補正予算で18億3000万円、新年度予算でも5億3000万円計上しました。今後どのようなスケジュールでICT化教育を全市に環境整備を進めていくのかお聞きします。合わせて学習用端末をどのように授業で活用し導入されていくのか、どの程度授業で活用し、どのような教育効果を期待するのかお伺いいたします。

-寺井学校指導課長

 本市におきましては、令和2年度中に校内LANの整備を行うとともに、小学校5年生・6年生、中学校1年生の学習用端末を整備することとしております。加えて、令和3年度以降、計画的に学習用端末を整備し、令和5年度までに全児童・生徒分の整備を完了する予定でございます。学習用端末の活用につきましては、例えば教科書に記載されているQRコードを読み取り、デジタル教材を活用した学習が可能となることから、一斉学習・個別学習・共同学習等、様々な学びの充実を図ることができると考えております。

-大桑委員

今なぜ教育のICT化を急がなければならないのか。教育専門家からこの「GIGAスクール構想」に対し公教育に企業の参入が進み集団的学びがおろそかになり画一的な教育につながるとの懸念も出ています。本市においては、この「GIGAスクール構想」をどのように受け止められているのかお尋ねいたします。

-野口教育長

 学習用端末を活用して行われる授業を、最近とみに見させていただくようになりました。最近見た授業の中で特に印象的だったのは、小学校2年生の算数科の授業でしたが、タブレット端末の上にタッチペンで自分の思いを書く、そしてそのまとまった考えを教室の前にある電子黒板に飛ばす、それをもとにして教室の皆に授業の様子を説明をする、同じようにクラスの仲間は違う考えを持っていますので、そのことをまた発表する。先生はそれをいったん保存をして、最後に意見交換の中で分割になって字が小さくなりますがいろんな考え方をもとにしてまとめあげていく。非常にすごい授業を見させていただきました。おそらくこういうような授業がこれから現場では増えてくるのかなと思います。また違うところで見させていただいた事例としては、自分の個々の能力に応じて、クラウドの方から自分に合った問題を引っ張ってきて、そして自分の学びを深めていく、そんな授業も見させていただいています。そのほかに、先日の本会議でもありましたけれども、遠隔教育、こんなようなこともこれから行われてくるのではないかと思います。遠隔教育につきましては次年度、金沢市でへき地・複式教育の大会を開きますので、その折に山間地域の学校と繋いで実際見ていただこうと思っています。様々にいろんな可能性があるのではないかと思います。GIGAスクール構想の実現によりまして、児童生徒が多様な考え方に触れられる共同学習の活用とか、また個に応じた指導ができるなど、多様な学びを実現できる、そんなような構想ではないのかなと受け止めております。

-大桑委員

教育専門家の方は、全国で教員不足が叫ばれている中で、1人1台端末は財政的にも優先順位がおかしいと指摘しています。また、政府は初期投資の予算については補助金を出すものの、すぐに新しい機種や機能の対応が求められたりと、数年後にはランニングコストが自治体の財政を圧迫するとの指摘もされています。今必要なのは、国のいうままにGIGAスクール構想を進めるのではなく、いじめをなくし学校に通えない子供への取り組み、教師の長時間労働をなくす取り組みなど教育をめぐって直面する課題ではないでしょうか。教育長の見解をお伺いします。

-野口教育長

 GIGAスクールの構想実現によりまして、教育が抱える今日的な課題解決に向けて、大いに力を発揮してくれるものと期待をしており、具体的な取り組みをこれから推進をしていきたいと考えております。一方で、児童生徒のいじめ・不登校の問題、また教職員の長時間労働の問題などは重要な教育の課題でありますので、これから教育委員会皆で力を合わせながら全力で取り組んでいこうと思っています。あわせまして、こうした教育の課題でありますけれども、この学習用端末を活用しながら、例えば不登校の問題でありましたら別室登校をしたこどもに端末を貸し出ししてリアルタイムで先生の授業を見てもらうとか、また家でもそれが可能になってくると思いますし、様々に効果的な活用があると私は思っています。これからしっかりと研究を進めさせていただきまして、有効に活用させていただきたいと思います。

-大桑委員

教育予算を抜本的に増やしてGIGAスクール構想を進めるのではなく、少人数学級の実現、子どもたちに寄り添った教育を実施すること、一刻も早く教員の長時間労働を改善して人間らしく働ける環境を整えるよう強く求めて質問を終わります。

新型コロナウイルス対策への緊急補正予算を求める申し入れを行いました。
そして、夕方に 5億円規模の対策の追加補正予算が内示されました。
3月24日に新年度予算と、この追加予算を、議会で議論し採決をしていくことになると思われます。

私は、日本共産党市議員団を代表して討論を行います。

わが党は、上程された議案17件のうち、議案第122号令和元年度金沢市一般会計補正予算について、反対であります。

その主な理由について述べます。

学校教育施設ICT教育環境事業費

今回、大型の補正予算として計上された学校教育施設ICT教育環境整備事業費です。補正予算には、18億3000万円が国の補正予算に伴い、計上されました。内容は、児童生徒への一人一台学習用端末の配備に向けて、全小中学校及び市立工業高校で校内LAN環境の整備を前倒しする予算です。

文部科学省は、新学習指導要領で、「学習の基盤となる資質・能力」と位置付けられたことや、学校でのICTを活用した学習活動の充実の明記を受け、GIGAスクール構想を打ち出しました。具体的には、2023年度までにすべての国公私立の小学校、中学校、特別支援学校の校内LANの整備と児童生徒一人に一台のPC端末の整備を一体的に進めるとして、国の補正予算で2318億円が計上されました。

なお、教育のICT化に向けた環境整備5ヶ年計画(2018年~2022年)に基づき、地方財政措置が単年度1805億円で進められています。したがって、この予算と合わせると予算規模は、4123億円と大規模なもので、一大国家プロジェクトとなっています。

教育のICT化は、より効果的な学習や、遠隔地、病児・特別支援教育などの学習環境整備などメリットがあるのは事実ですが、公教育への企業参入をいっそう進め、集団的な学びの軽視、教育の画一化につながる恐れがあるとの問題が指摘されています。

今、なぜ教育のICT化を急がなければならないのか。莫大な規模の予算を投ずる教育のICT化が最優先課題なのか。教育現場からも疑問の声が上がり、国民的な理解と合意がありません。

いじめをなくし、学校に通えない子どもへの取り組み、教師の長時間労働をなくす取り組みなど教育をめぐって、解決が求められる課題に直面しています。それだけに、教職員などを増員するための教育予算を抜本的に増やし、少人数学級など教育環境の整備が求められています。

したがって、こうした課題にこそ、優先して取り組まなければなりません。よって、わが党は、この予算に反対であります。

なお、第5世代移動通信システムと呼ばれる高速、大容量でリアルタイムの次世代通信が実用化されようとしています。新たな技術革新が進み、すぐに新しい機種や機能への対応が求められることになります。したがって、今後新しい導入の際に、地方自治体や保護者の負担が予想されるだけに慎重な検討が求められることを指摘しておきたいと思います。

金沢港建設事業費

補正予算の中で、金沢港建設事業費です。

この事業は、大浜岸壁では、大型船が着岸できるようにと水深10メートルから13メートルにするための改良事業としてすすめられています。この岸壁の横に大手企業のコマツが、大型土木機械の製造工場を建設し、中国や東南アジアへと製品を船で輸送することを打ち出しました。これに合わせて港の改良事業が打ち出されたものです。

事業費は、336億円が投入され、本市の負担は57億円にのぼっています。

また、金沢港にクルーズ船を誘致するとして無量寺岸壁改良事業が進められています。この事業費が63億円、施設整備などの合わせると104億円で、本市の負担が27億円にのぼります。合わせて金沢港建設事業費の総額は、440億円の規模となり、本市の負担は、84億円です。なお、新型コロナウイルスによる影響で次々にクルーズ船の入港が中止となり、この事業そのものが問われる事態となっています。

宿泊税にかかわる補正予算

次に、昨年4月から導入された宿泊税にかかわる補正予算です。

一カ月遅れで納入されることから、今年度は、11カ月予算となっていますが1億300万円が増え、今年度の宿泊税総額は、7億6300万円とです。

その内訳は、一人、一泊の宿泊料2万円未満の方から徴収される宿泊税が200円で、税収は、7億3869万円となり、全体の97%です。宿泊料2万円以上の方から徴収される宿泊税が500円で、税収は、2431万円となり全体の3%です。

宿泊税の導入をめぐって、ビジネスホテルや小規模の宿泊業者から一人一泊3000円や3500円の方から200円の宿泊税徴収はやめてほしいとの意見が寄せられました。

本市では、宿泊税が導入されていない周辺の自治体との価格競争から宿泊料金の引き下げを迫られる事態となっています。宿泊業者からは、廃業せざるを得ない事態に追い込まれているとの切実なご意見が、議会と市民との意見交換の中でも寄せられました。

また、特別徴収義務者として登録すると事務交付金が交付されますが、いまだ15%の方が登録していないことも業界関係者に十分理解を得られていないことを示しています。

税金の累進課税という考え方から、東京、大阪では、1万円や1万5千円未満の宿泊料金には、宿泊税を課税していません。また、京都市では、修学旅行生の宿泊料金には、課税しないこととしています。本市での改善が求められています。

なお、新型コロナウイルスによる影響で、宿泊者が大幅に減り、深刻な状況となっています。宿泊税の中止、減免などの対応が必要だと考えるものです。 以上で、討論を終わります。

森尾議員

-森尾議員

私は日本共産党市議員団の一人として、三つの課題について質問いたします。

ガス・発電事業について

最初に、本市ガス・発電事業の譲渡方針についてです。市長は本議会の提案説明の中で、本市ガス・発電事業について「民間事業者に令和4年度を目途に譲渡したい」と述べました。この問題について私は、昨年の9月と12月議会で取り上げました。12月議会で私は「100年近くにのぼる本市ガス・発電事業について公営事業としての役割は終えたと考えるかどうか」と質問し、市長は次のように答弁されました。「公営企業としての役割が終わったとは思っていません。やはり公的な関与というものも必要だ」と述べました。そこで、市長が述べた公的役割とはどういうものか。その考えをお聞きしたいと思います。

-山野市長

 一番は市民の安心感であるというふうに思っています。あり方検討会の答申の中にも市民の安全・安心の確保、人材や技術力を有する市内事業者の活用、技術・技能の伝承などに十分配慮をし、市として円滑に事業を継承する責務があるというふうに考えています。市からの出資や法に基づく市職員の派遣、経営状況の確認などを通じて、私は市民に安心感を持ってもらって公としての一定の役割を果たしていかなければいけないというふうに思っています。

-森尾議員

 本市企業局が2016年に今後10年間にわたる経営戦略方針を打ち出しました。その中で、ガス、水道、公共下水道、発電、工業用水道の5つの事業について、地方公営事業として「公共の福祉の増進」を本来の目的に、経済性の発揮に努めながら事業の持続的な成長発展に努めてきたと、こう述べています。安定した事業の継続、安価な料金の維持、そして何よりも安全・安心を提供するというのが本来公営事業としての大きな役割だと考えます。改めて市長の見解を伺います。

-山野市長

 ガス・発電事業はまさに市民生活のライフラインであります。安全で安心、そして安定ということが私は大切なんだというふうに思っています。ただ、このことは公営であろうが民営であろうが市民のライフラインの中で私は果たすべき役割なんだというふうに私は思っています。そんな視点も踏まえまして、譲渡先の選定に当たりましても安定供給や保安の確保、サービスの向上に加えまして、ガス料金は一定期間現行料金を上限に設定するなど選定要件として定め、市民の安全・安心の確保を図ってまいります。

-森尾議員

 公営事業としてもう一つ大きな役割があると考えています。地域の雇用や所得、消費の源泉となり、公共発注を通じて仕事出しを行い、いわば地域経済への貢献という点では大きいものがあると考えています。これは利益を最優先し、市場経済のなかでの民間企業とは大きく異なる点だというふうに私は考えます。公営事業として本市の地域経済を支えていると、こういう点も大きな特徴であり大切だと考えていますが、その点は市長のどうお考えでしょうか。

-山野市長

 管工事であったりだとか保守点検であったりだとか、市内の事業者に力を発揮していただいているところでありまして、そのことが地元の雇用の確保であったりだとか経済の循環に繋がっているんだというふうに思っています。譲渡先の選定要件といたしましても、本市に本社をおく新設の株式会社ということを期待をしているところでありますし、積極的な地元雇用の創出も促していきたいと思いますし、市内事業者との連携ということも進めていきたいというふうに思っています。地域経済への貢献に資するということを求めていかなければいけないと思っています。

-森尾議員

 公営事業の民営化が、全国で今なぜ進められているのかという点について。安倍内閣が掲げる成長戦略、いわゆるアベノミクスによる公共サービスの規制緩和、新たな市場を民間に開放するという方針に基づいて、これが進められてきているからです。2016年12月19日、安倍内閣の下で開かれた未来投資会議の第3回会議が開かれました。その中で「民間にできることは民間に」を主張し、郵政3事業や道路公団などの民営化と規制緩和を強く主張してきた竹中平蔵氏が次のような主張をしました。「成長戦略をさらに進めるうえで、『公的資産の民間開放』は最重要テーマだ」として、上下水道を取り上げ、民間への市場開放を行うよう強く求めました。その後、水道事業への民間参入が可能とする法改正が行われ、次々に民間参入が進められてきました。市長。公営事業の民営化は、こうした安倍内閣が進めている成長戦略として『公的資産の民間開放』との方針であると言えます。あなたも、こうした方針に従って進めていくおつもりですか。その見解を伺います。

-山野市長

 昨日も企業局管理者が答弁いたしましたけれども、安倍内閣以前からガスや電気の自由化が進められてきているところであります。法律ができたことによって大きく動いてきたという側面はありますけれども、誰かの内閣だから特別変わったというふうに私は認識はしていません。やはり今回の譲渡の理由は、何度も同じことを申し上げて恐縮ですけれども、やはり法律が変わってルールが変わったということ、そして利用者に対して自由化のメリットを享受できるような環境を整えていかなければいけないということ、そして公正・公平な競争であり共存というものを求めていかなければならない、そういう視点からあり方検討会からもご提言をいただきまして順次手続きを取りながら進めてきているところであります。

-森尾議員

 公営企業管理者に伺います。本市企業局が2016年に今後10年間にわたる経営戦略方針を打ち出しました。その中で「現在企業局が所管する5つの事業(すなわち、ガス、水道、公共下水道、発電、工業用水道)には、公共性及び公益性の確保が求められるため、今後も引き続き企業局が経営する」としているわけです。これは、市民と議会に示した企業局としての基本方針だと考えます。その点、公営企業管理者の認識を伺います。

-平嶋公営企業管理者

 経営戦略はガス・発電を含む5事業の適切な経営を通じまして豊かな市民生活に貢献することを理念として、平成28年3月策定したものでございます。しかしながら、その後のガス電気の小売り全面自由化によりまして、事業を取り巻く環境が大きく変化してきたことから、局内におきまして調査・研究を進めますとともに、今後の経営形態のあり方に関して検討委員会からの答申を踏まえ、両事業を譲渡する方針を固めたものでございます。

-森尾議員

 こうした今後10年間にわたる方針と、今回示された本市ガス・発電事業について民間事業者に譲渡するとの方針とは相容れないものです。とすると、企業局自らが2016年の今後10年間にわたる経営戦略方針は、撤回・破棄したという意味で受け止めてよいですか。

-平嶋公営企業管理者

 ガス発電事業につきましては、あり方検討委員会からの答申を重く受け止め、経営形態の見直しは避けることができないものと考えております。公営民営を問わず、エネルギーサービスを通じて豊かな市民生活に貢献する、そういった基本的な考えというのは共通であると認識しております。

-森尾議員

 議長もお聞きになったように、答弁になっていないんです。私は、2016年に示された方針は撤回・破棄したのか、と問うたんです。答弁になっていないと思うんですよ。改めて答弁を求めます。

-平嶋公営企業管理者

 ガス発電事業を除く3事業につきましては、今もその経営戦略の理念のもとに運営をしております。

-森尾議員

 であるならば、経営戦略方針を見直すためにまた再検討をするというのが本来企業局として取るべき取り組みではないですか。

-平嶋公営企業管理者

 経営戦略2016は、2025年度までの計画でございますけれども、事業環境が大きく変化した場合等には随時改定をすることとしておりまして、ガス発電事業の廃止に伴い必要な見直しを検討することとなります。

-森尾議員

 10年間に渡って公営事業として経営するというふうに打ち出し、これについては議会と市民に約束しておいて、一方状況が変わったと称してあり方検討会を開き、今回の民間事業への譲渡を打ち出すというのは筋が通らない。ならば経営方針について撤回したのかといえば答弁はしない。であるならば、経営戦略方針を見直し再検討するのが筋ではないですか。なのにあり方検討会を作って、今回の「経営については譲渡する」という方針を突き進むというのでは、当初約束をして議会にも示した経営戦略方針というのは一体何だったんですか。改めて求めたいと思います。

-平嶋公営企業管理者

 公営企業を運営するに当たりまして、当然事業の計画を立てながら実施をしていくということは基本であります。ただ先程も申しましたが、事業環境が大きく変化をした場合にどのように対応していくか、それはやはりその時々の状況に合わせて有識者等のご意見もお伺いしながら慎重に判断をしていくことが求められるものでございますので、今回、昨年開催した検討委員会からの提言を重く受け止め、様々な議論も踏まえ、両事業を株式会社へ事業譲渡するという方針を固めたところでございます。それに伴いまして両事業が廃止ということになれば、現在の経営戦略を改定するということになります。

-森尾議員

 ではなぜ、本市が全国初めてとなるガス事業と発電事業をセットで譲渡するのか。この点で、みなさんが示したコンサルタントの報告によると、本市発電事業において、売電価格の見直しにより収益が大きく増加し、事業価値が確保できる。したがって、ガスと発電事業をセットで譲渡すべきというのが、このコンサルタントの報告となっています。この点について、説明を求めたいと思います。

-平嶋公営企業管理者

 あり方検討委員会からの答申におきましても、電力ガスを合わせた総合エネルギー市場が進展する中で、株式会社で両事業を一体運営することによりましてサービスの多様化が図られ、市民サービスの向上やガス事業の営業力の強化、再生可能エネルギーの地産地消等を実現することが可能となるとのご指摘も踏まえ、両事業を合わせて事業譲渡することとしたものでございます。

-森尾議員

 発電事業は5つの発電所、ダムと発電所をもって運営されているものです。そのうちの1つ、上寺津発電所について、新年度の予算でこの発電所のリニューアルをするために10億円の予算が計上されています。説明を求めます。

-平嶋公営企業管理者

 上寺津発電所は運転開始から54年が経過しておりまして、老朽化した水車等、いわゆる発電の基幹の設備になりますけれども、水車等を更新するものでありまして、機器製作に時間を要しますことから平成30年度から当初予算におきまして債務負担行為を設定させていただき、令和2年度までの3年をかけて実施をしているところでございます。

-森尾議員

上寺津発電所のリニューアルは、全体計画で13億3千万円を投じて、今年度10億円の予算を計上し、終了します。本市の発電事業の企業債残高は、現在ゼロです。そして、全国的にも安い価格で売電している契約が令和7年に完了します。その後、全国平均的な価格で売電契約をすれば、現在2億7千万円くらいの黒字が、年間15億円程度の純利益を継続的に確保できるというのが、コンサルタントの示した内容です。こういう状況から考えると、発電事業を民間に譲渡する必要はないんじゃないですか。見解を求めます。

-平嶋公営企業管理者

 発電事業は現在のところ、ご指摘のように経営は安定しております。ただ、国の制度改革に伴いまして電力会社との売電に係る長期契約が終了した後は、一般競争入札へ移行しますことから、売電価格が変動し経営が不安定化するおそれがあると見込んでおります。また、あり方検討委員会からの答申におきましても、電力小売りの地域独占撤廃により、卸供給のみでは地産地量が困難になり、地方公営企業としての役割が希薄化しているということも指摘をされているところでございます。こうしたことから、事業環境の変化に柔軟かつ迅速に対応できる株式会社に事業譲渡することで、事業の持続性の確保に繋がるものと考えております。

-森尾議員

市長、今お聞きになった通りです。市長はこの問題について「スピード感をもって」ことをすすめると述べました。しかし実態は、譲渡を受ける民間事業者が早く譲渡をしてくれと、利益の拡大を進めたいと、こういう民間事業者の希望に応えたものが、市長のいうスピード感ではないですか。本市のガス・発電事業が100年近くにわたって継続されてきました。私は、これは市民の財産であり、次の世代に引き継ぐべきレガシーだと考えています。私は、あらためて今回示している民間企業への譲渡という方針はやめるべきだと考えますが、この問題についての市長の見解を求めます。

-山野市長

 まず誤解があるようですので訂正させてください。私はどこかの企業から頼まれているわけではありません。法律が変わりました。ルールが変わりました。利用者の皆様に、他の多くの自治体と同じように私はメリットを享受させる、そんな環境が必要だというふうに思っています。管理者も申し上げました、これまでの議会でも同じことを申し上げていますので重複は避けたいというふうに思いますが、私はこれは大切な案件だということで議会の皆さんにお諮りをしているところであります。

歌劇座の建替えとまちづくりについて

-森尾議員

 質問の第二に、歌劇座の建替えと街中でのまちづくりについて伺っておきたいと思います。市長は昨年3月議会でこの問題について、「まずは財源の確保を最優先に予算の平準化も図っていきながら十分に時間をかけて検討していく必要がある」との見解を述べました。今回の市長の提案説明では、「金沢歌劇座の建替えにつきましては」と述べ、すでに「建替えありき」という前提から「技術的検討に入る」ことを表明しています。しかし、現在地での建替えとは表明していません。市長の真意を伺います。

-山野市長

 午前中の議論でも出ましたが、提言をお受けをしました。またこれまでの議会でも申し上げておりますけれども、明年度は懇話会の提言を受けまして現地での建替えを念頭に、課題の解決に向けて技術的な検討を進めていきたいと思っております。

-森尾議員

 市長は「先月のあり方検討懇話会の取りまとめ」を自らの方針転換の根拠にしておられるようですが、そこで、この取りまとめの内容について伺います。市長が2月5日に受け取られた文書には次のように記載されています。「3つの機能を満たすため、整備区域等に係る課題の解決を図った上で金沢歌劇座を建替えるべきである」これが、取りまとめた文書となっています。いわば建替えには条件が必要だと明記され、その解決が先だというのがこの内容となっています。そこで、建替えるために解決が先だとするその課題とは一体なんですか。

-山野市長

 あり方検討会から課題の提言をいただきました。ひとつには、整備区域のことであります。高さ制限であったり、敷地内での建物配置等の対応が必要になってきます。ふたつには、周辺エリアにおける位置付けであります。歌劇座があって本多町芸術ゾーンと私は普段から言っておりますが、あのエリア全体の価値向上をどうやって図っていくことができるのか、多くの文化施設、学校もあります。その中であのエリアの価値を図っていくためにはどんなことが可能なのか、そのことであります。三つめには、その他の課題としていくつか挙げられております。ソフトの検討であるとか財源の確保というのも大きな課題だと思っております。そんなことが提言の中でいただいているところでありまして、しっかりと議論していかなければならないと思っております。

-森尾議員

 そこで、建替えのために解決しなければならない課題のうち、ふたつの点をお聞きしたいと思います。ひとつめは建物の高さ規制です。現在この区域では、建物の高さは18mとしています。景観を守るために市民に示してきた高さ規制を勝手に緩和するというのはとんでもないと考えます。第二に、財源の確保の問題です。この点について市長は、建替えには100億円を超える事業費が想定されるというふうに述べていますが、この認識に変わりはありませんか。

-山野市長

 高さのことにつきましては懇話会でもいろいろ議論されたというふうにお聞きをしています。必要な建物の規模を設定したうえで、地下化など規制に対応していく調査検討が必要だと考えています。財源の確保につきましては、100億円を超える整備費が必要だというふうに認識をしているところでありまして、ただやはり大変大きな金額でありますので、予算の平準化であったり財政の健全性を担保できるような整備スキームというものを検討していく必要があると思っています。

-森尾議員

 オペラを上演する機能をもった施設を建設するとした場合に、どの程度の事業費がかかるのかという例として、例えば高崎芸術劇場は、2027席の施設として2019年に建設され、建設事業費は260億円です。熊本市のホールは、2300席で2019年に建設され、投じた建設事業費は303億円です。石川県立音楽堂は、2001年に開設され、邦楽ホール720席、コンサートホール1560席、交流ホールとなっています。建設事業費は250億円です。こうした点から、100億円程度ではオペラを上演するホールは建設できません。市長、改めて見解を伺います。

-山野市長

 100億円程度だとは申し上げておりません。100億円を超えるものだというふうに認識をしております。まだ具体的にそこまで議論をしているところではありません。課題としていただいているところでありますので、しっかり受け止めていかなければいけないと思っております。

-森尾議員

そこで、現在地での建替えが無理ならば、香林坊の日銀が移転した跡地で建替えたらどうかとの議論が起こっています。街中の回遊性を高めるまちづくりだとしています。市長は、この議論についてはどんなふうに思っていらっしゃいますか。

-山野市長

 私のところにも、まじめに真摯に考えられたいろんなご意見をいただいています。現地での地下化ということであったりだとか、今のお話であったりだとか、また人様の地面ではありますけれども別な場所が良いのではないかだとか、いろんなご意見をいろんな方が真摯におっしゃっているというのは良く理解しているところではありますけれども、まず私どもとしましては、私どもが議論をお願いした懇話会、検討会からいただいた案に真摯に対応していくことが、一義的に必要なことだというふうに思っています。

-森尾議員

 金沢歌劇座の問題を巡って、市民からは現在の施設を活用することを望んでおり、建替えという声はあまり聞こえてきません。そこで、この施設が観光会館としてスタートして60年が経過し、市民に親しまれ、利用されてきました。現在の歌劇座は、平成22年に大規模な改修が行われています。現在の歌劇座は、年間32万人が利用し、そのうち学校行事に43%、コンサートに27%となっています。こういう状況からみると、この施設そのものについては引き続き市民に親しまれる施設として、大きな役割を担い、発揮していると考えますが、改めて市長の見解を求めたいと思います。

-山野市長

 ご指摘のように、今も多くの市民の皆さんに利用していただいています。中学生や高校生の合唱であったり、吹奏楽の発表であったり、ママさんコーラスの全国大会でも先般ご利用いただきました。この提言の中にも、やはり市民の様々な文化芸術活動を発表披露する場、さらには交流する場という機能も添えた上でご提言をいただいているところであります。どういう形であろうが、私はやはり多くの市民の皆様にご利用いただける、そういうものが望ましいのだというふうに考えています。

生活保護行政と資産調査について

-森尾議員

 最後の質問は、生活保護行政と資産調査について伺います。

 昨年本市は、生活保護受給者に対して、「資産申告書」なる文書を送り、記載、提出を求めました。これは、いかなる目的と法的根拠をもって行ったのか。伺います。

-山田福祉局長

 資産申告書は、平成27年4月に改正施行されました、国の生活保護法による保護の実施要領に基づき、福祉事務所が生活保護世帯の預貯金等の資産状況を適切に把握するため、12ヶ月毎に提出を求めるものでございます。これに基づき実施をしております。

-森尾議員

 これを受け取った方から、貯金があったら生活保護が打ち切られるのか。意味が分からないし、どのように対応したら良いのかわからない、など不安の声が寄せられています。この「資産申告書」の提出は、任意の協力であり、提出する、しない、によって、不利益が生ずるものではないと考えますが、その見解を伺います。

-山田福祉局長

 資産申告書の提出は預貯金の把握が目的であり、提出されないことが直接生活保護の停廃止に繋がるものではないというふうに考えております。なお、資産申告書の提出は国の実施要領に基づき全ての生活保護世帯に対し求めているものであります。任意の協力ではないというふうに認識をしております。

-森尾議員

 生活保護行政は、法定受託事務として本市社会福祉事務所がその任にあたり、憲法と生活保護法に基づき、進められています。その点で、今回の資産申告書をめぐって、過去の判例や、国の見解について確認しておきたいと思います。最低限の生活を保障するとして支給されている生活保護費から食べるものまで削り、保護費を原資とした預貯金は、収入認定せず、その保有は、認められてきました。これは、1993年4月23日秋田地裁における加藤訴訟の一審判決で示され、その後確定しました。生活保護実施要領にも明記されてきました。こうした点について、本市は、当然認識していると思いますが、見解を求めたいと思います。

-山田福祉局長

 資産申告書の提出により、預貯金があった場合は訪問等により個別の聴取を行っております。その結果、預貯金の使用目的が生活に必要な備品の買い替えや子どもの進学費用など、生活保護の主旨に反しないと認められた場合には、収入とは認識しないと考えております。

-森尾議員

 ところが、本市の社会福祉事務所は、重大な誤りを行いました。本市の生活保護受給者が預貯金を保有していることを理由に、一方的に生活保護を打ち切ったのです。これに対して不服審査請求が行われ、その結果、2015年2月10日、石川県知事は「本市社会福祉事務所長が決定した保護廃止処分の取り消し」を行いました。その後、本市社会福祉事務所は、この方の生活保護を打ち切った日にさかのぼって生活保護を開始しました。手続き的な誤りが指摘されたわけですが、預貯金について、原資が生活保護費などであり、法の趣旨目的に反しない限り保有を認めるというこれまでの過去の判例や厚生労働省の見解に沿った対応を改めて求めたものです。本市は、こうした立場にしっかり立ち、今後の行政にあたらなければならないと考えます。その後、どのような対応が行われてきたのか、明らかにしていただきたいと思います。

-山田福祉局長

 生活保護世帯が保有しております預貯金につきましては、生活保護の主旨目的に反していないかどうか、個々のケースごとにしっかりと精査をして収入として認定するかどうか判断を行っているということでございます。

-森尾議員

 誤りを認めて正していくというのが、取るべき対応ではありませんか?先程示したように、皆さんがとった決定が誤りだったと、知事が皆さんの決定の取り消しを行ったわけです。ですので、この決定について真摯に誤りを認め、法の主旨に沿って行政を運営するという立場に立つべきだと思いますが、改めて伺っておきたいと思います。

-山田福祉局長

 繰り返しになりますけれども、その後は生活保護世帯の預貯金につきまして、いわゆる主旨目的に反していないかどうかということを個々のケースごとにしっかり精査をさせていただき、収入として認定するかどうかの判断を行っているということで、適切な業務を行っているということでございます。

-森尾議員

適切じゃなかったから、知事が処分をしたんですよ。そんな曖昧な対応を取ったらいかんですよ。

生活保護法第61条は、生計の状況に変動があった場合に届出の義務を課していますが、機械的定期的に届出義務を課したものではありません。28条1項には、一般抽象的な調査権限を福祉事務所に認めてはいません。したがって、個々の状況と内容によって福祉事務所が判断をするというのが法の主旨です。そこで、今回「資産申告書」を送り、記載、提出を求めたこの行為は、私は重大だと考えます。資産調査については、法の趣旨に沿って生活保護の申請の際に具体的・個別的な事例に応じて資産状況の把握を行う、これが法の主旨なんです。したがって、本市が行ったように、網羅的に行い提出を求めるというのは、法的根拠はありません。過去の誤りにただして、しかと法とその精神に基づいて運用するというのが法の建前だと思いますが、改めて伺っておきたいと思います。

-山田福祉局長

 生活保護業務は法定受託事務でございます。生活保護法はもとより、生活保護による保護の基準や、生活保護法による保護の実施要領等の基準により、事務を行っておるものでございます。今回、資産申告書の提出につきましては、12ヶ月毎に書面で提出を求めるという国の実施要領に基づき行っておるものでございます。よって、全ての生活保護世帯に対して求めていくということでございます。

-森尾議員  しかも、本市は、この調査書を独自に作成して、網羅的な調査を行う。この行為はやめるべきだ、ということを指摘し、憲法と生活保護法に基づく行政を進めるよう、改めて求めて質問を終わります。

1.新型コロナウイルス対策について

―広田議員

 わたしは日本共産党金沢市議員団を代表して質問を行います。

まずは、新型コロナウイルス感染対策についてです

世界で猛威をふるう新型コロナウイルスは、ここ石川県でも感染者を発生させ、本市でも対応が行われています。まずは、感染された方々やご家族へお見舞いを申し上げます。

 9日に、国の専門家会議が開かれ、「このコロナウイルスは暖かくなると消えてしまうものではなく、半年、1年を超えて対応を続けなければならないと考えている」など長期化する見通しが示されました。翌日10日は、政府が特措法の改定案を閣議決定し、政府の緊急対策第2弾が出されましたが、緊急事態条項を含む特措法の改定案は撤回を求めますし、今やるべきはさらなる予算措置の具体化、国民の暮らしや自治体の検査体制整備への支援です。

政府の対応について

これまでの政府の対応は遅く、と思ったら、突発的に専門家や現場の意見を聴かずに進められてきたことに批判の声があがっています。本市の新型インフルエンザ等行動計画においても国の役割として「医学・公衆衛生等の専門家を中心とした学識経験者の意見を聴きつつ、対策を進める」と書かれています。今、行うべきは「政治決断」ではなく、専門家の知見を踏まえ、現場のみなさんを信頼し、現場の意見聞き、進めるということではないでしょうか。市長の見解を伺います。

-山野市長

 27番広田議員にお答えをいたします。

まず、新型コロナウイルス感染症のことについて何点かお尋ねがございました。

政府の対応についてですけれども、私は、政府はこの様々な状況を把握をし、専門家の方のご意見もお聞きをしながら対策についての基本的な方針を定めてきているというふうに思っております。もちろん、最終的なご判断は総理であります安倍総理が責任を持ってご判断をされたものだというふうに考えています。

休校について

―広田議員

 このような場あたり的な「政治決断」で行った全国一律休校要請について、本市でも不安と混乱が広がっています。首相は、専門家の意見を聴かず独断であったことを明らかにし、政府の結論としては各自治体の判断を尊重するという立場となりました。

 市長は、首相が要請した当初は判断を見送りました。市長が会見で述べた「市民に説明ができない。エビデンスがない」というお考えはわたしも同感であり、全校一斉に休校にする科学的な意義がなく、休校によって生じる影響に無策のままでは、判断に戸惑うのも無理はありません。

しかし、その後市長は首相の記者会見のあと休校を決断しましたが、本市対策本部で決定したプロセスについてあきらかにしてください。

―山野市長

また、一律休校要請につきましての金沢市の措置につきましてお尋ねがございました。本市は国内での感染者が確認された時点で危機管理連絡会議を開催し情報の共有を図ったほか、県内での感染者確認後は新型コロナウイルス感染症対策本部を設置をし、対応を協議してきたところであります。市立小中高校の一斉休業につきましては、当初私は2月28日朝のこの対策本部におきまして、まずは3月2日からの休校はしないと、そして国からの通知、県の対応をみた上で判断をするということを対策本部の皆さんに申し上げた後、記者会見でその旨を伝えさせていただいたところであります。そしてその後、総理の強い思いをお聞きをし、そして総理が政府だけでは対応できない、与野党の協力、国民の皆さんとともにやっていきたい、断腸の思いで決断したということをお聞きをしまして、その総理の思いを受けて施策に取り組んできたところであります。可能な限り現場であったりだとか、学校現場だけでなくて働くお父さんお母さん、企業への影響を少なくすべく、時間的な猶予も持たせながら取り組んできたところであります。そんな思いから今回の市としての休業措置等を決定したものであります。

関係機関や保護者への支援について

―広田議員

5日からの休校で、現場は対応を迫られています。本市は、学校においては特別支援学級や特別支援学校、低学年の受け入れなど柔軟な対応をとりました。学童保育も多くのところが開所や見回りをし、子どもたちのために精いっぱい対応をしていただいています。

しかし、ご家庭によって事情は異なり、学校への送迎ができない、小4でもお留守番がむずかしいなど、さまざまな保護者のみなさんのお声もあります。第一義的な目的は感染を広げないことですが、さらに工夫をし柔軟な対応ができないか求めるものですがいかがですか。

-野口教育長

 学校において、様々な事情があるご家庭へのさらなる柔軟な対応が出来ないかとのお尋ねでした。本市の小学校におきましては、希望に応じて1年生から3年生までの児童を受け入れておりますが、ご家庭の状況等に応じて4年生から6年生の児童を受け入れたり、送迎を保護者以外の方も可とするなど、柔軟に対応しているところでございます。これからも様々なご事情から保護者等からのご希望があれば柔軟に対応して参りたいと考えております。

―広田議員

そのためには、もちろん補助や支援が必要です。学童保育について本市は、通常通りの開所を求めました。しかし、午前から開設した施設もあります。国は、午前中から運営する学童保育への補助額を、全国からの声によって、国が全額負担することとしました。本市もこの補助を使い、午前中からの開所分も含め、満額の財政補助や人的配置を含めた運営支援を行うべきではないですか、見解を求めます。

―山野市長

 放課後児童クラブのことについてお尋ねがございました。臨時休業期間中の各学校において、まずは希望する児童を受け入れ見守っていただくということを小学校低学年でさせていただきました。放課後児童クラブにつきましては原則、通常通りの時間で実施をしていただいているところであります。ただ、これは広田議員もご指摘がありました、地域によって事情がいろいろありますので、児童や保護者等の事情等に応じた開所時間の前倒しについても柔軟に対応していただくよう各クラブに依頼を行っているところであります。午前から開所をしている放課後児童クラブに対しましては、まずは保護者負担を徴収しないということにしたうえで、春休み夏休みなどの長期休業期間中に準じた運営委託費を追加交付することにしているところであります。

ー広田議員

次に、臨時休校で休まざるをえない親御さんへの助成制度が発表されましたが、独自の有給休暇を設けたところしか適応できない、中学生以上は対象外など条件が厳しいものです。またフリーランスの方については、4100円とほぼ半額であり、不十分だと批判の声があがっています。増額と同時に必要な方すべてに行き渡るよう制度改正を求め、また市としても支援する考えはないか伺うものです。

―山野市長

フリーランスの方に4100円、これは余りにも少ないのではないかと、国に働きかけるべきではないかというご指摘がありました。昨日取りまとめられた国の緊急対応策第2弾の中で、雇用調整助成金の対象事業主の拡大、企業や個人との間で業務委託契約を結んで働くフリーランスや個人事業主の保護者に対する給付制度など、各種支援策が示されたところであります。それを受け、本市としてはまずはこの国等の関係機関と連携を図り、情報収集をしっかりと行っていきたいと思っています。そして制度が効果的に活用いただけるように周知広報を行ってまいりたいと思っています。

保健所の体制について

―広田議員

保健所の相談体制について伺います。保健所の相談窓口は、相談センターもあわせて1日100件近くの対応をされ、これまで2000件以上の相談が寄せられています。現場のみなさまには敬意を表すものです。そうした環境から、一般の窓口相談を今週月曜日からコールセンターに委託したとのことです。こちらも丁寧な対応を求めておきます。

しかし、帰国者・接触者相談センターでは本市の保健師が対応を続けていくことになりますが、これまで土日や夜間も対応されてきており、現場の疲弊が心配です。申し入れもしてきたところですが、さらなる人員配置や支援を求めますがいかがですか。

―山野市長

職員が疲弊をしているのではないか、定数の在り方も含めて考えるべきではないかということでした。専門的な知識が必要となる相談には、保健所の保健師等の医療職に加え、福祉健康センター等の保健師が当たり、その他の業務には事務職員等を従事することにより、局をあげて対応する体制を構築しているところであります。保健所内の電話相談につきましては、これまでの職員による対応に加え、新たに委託によるコールセンターを設け、相談体制を強化したところであります。

―広田議員

そして、改めて定数改善を求めたいと思います。本市の保健師数は、中核市の中で人口あたりの数がもっとも少ない状況です。通常の業務でもめいっぱいなうえに、こうした感染症対応となると休日も夜間も返上でのぞむことになりますが、本来の力が発揮できるのでしょうか。保健師の定数を増やすべきです。

―山野市長

保健師の人員配置につきましては明年度以降の人員計画の中で検討させていただければというふうに思っています。

PCR検査について

―広田議員

次に、PCR検査との関係を伺います。保健所での相談はPCR検査の判断が行われるものでもあります。全国的にも検査を受けるのが厳しいと言われ、本市でも相談センターに相談しながら複数の医療機関を受診している例もあり、その背景には各自治体で行われるPCR検査の能力に限りがあると報道されている状況です。石川県では3月6日までに、153件の検査を行ったとされていますが、どのような実態なのでしょうか。

―山野市長

PCR検査のことについてお尋ねがございました。PCR検査は県内分を一括して県の保健環境センターで実施をすることとなっており、その検査能力に余裕があることに加え、今後検査体制が拡充される見込みだとお聞きをしています。

―広田議員

いよいよ6日以降は保険適応で、医師からの検査依頼を行うこともできるようになりました。本市においても、疑いのある場合はスムーズに検査が行えるよう求めますが、どのような状況なのかもあわせお答えください。

―山野市長

保険適用による検査につきましては今後県と連携をしながら体制を整えてまいります。

マスクや衛生資材の不足について

―広田議員

次に、医療現場などで最も切実なのが、マスクなど資材が入荷されないことです。国が生産ラインへの補助を出し供給を増やすとしていますが、いまだ現場ではほとんど供給がありません。医療機関や介護福祉施設など必要なところに行き渡るよう、国や県に働きかけるべきですがいかがですか。

―山野市長

 マスクにつきましては、国が製造や流通関係の業界に増産と流通の円滑化を要求しているとお聞きをしています。今後受給が好転することを期待しているところであります。また、市長会等を通じて国にマスク等の適正な市場供給が図られるように要望をしていきたいというふうに思っています。

―広田議員

  さらに、市が備蓄しているマスクはどれほどあるのか。活用方法を検討するべきではないでしょうか。

―山野市長

 マスクや衛生資材のことについてですけれども、本市では感染症指定医療機関である市立病院分を含め、サージカルマスク29000枚を保有しています。その使途につきましては、未だ供給が安定した状態となっていない状況でありますので、緊急度に応じ慎重に対応していかなければいけないと思っております。

市民の命を守る取り組み

―広田議員

次に、市民の命を守る取り組みとして、低所得者や無保険者、在留外国人を含め、すべての方が必要な検査や治療を受けられるようにすべきです。本市では、国民健康保険においておよそ830名の方が資格証明書となっています。本市は、通常から、資格証であっても受診した際は短期証へ切り替えるよう取り組まれています。しかし、資格証による受診抑制は続いています。今回この緊急事態に鑑み、短期証明書を発行して郵送するよう求めますがいかがですか。 

―山野市長

 国保資格証明書を短期保険証に切り替えることについてお尋ねがございました。本市ではこれまでも資格証明書を交付している者から医療を受ける必要が生じ医療費の支払いが困難である旨の申し出があった場合、特例として短期被保険者証を交付をしているところであります。ただ、緊急に受診する必要が生じたときは、その交付前であっても本来の負担割合で医療機関に受診できることとしているところであります。今回の感染拡大に伴い、医療機関への受診抑制とならないよう、この取り扱いについて資格証明書を交付している方に対し、さらに周知をすることとしており、一律に短期被保険者証を交付することは考えてはいません。

市内経済への対策について

―広田議員

新型コロナウイルスの感染拡大は世界にもそして市内の経済にも大きな影響を与えています。すでに、消費税10%増税が深刻な打撃となり、新型コロナウイルスの影響が加わりました。

本市では新年度、中小企業振興特別資金において新型コロナウイルスによる影響分も対象としました。国の特例貸付同様、無利子、無担保の支援を行うべきですがいかがですか。

―山野市長

中小企業、また雇用調整助成金の拡充のことについてですけれども、まずは国の特別貸付制度につきましては、売り上げが急減した中小企業や小規模事業者向けに政府系金融機関が実質無利子・無担保で融資をするものであり、本市としても市の公式ホームページや金融企業支援相談窓口で周知を図ってまいります。ご提案いただきました、市の制度融資を無利子・無担保で行うことにつきましては、当該制度が市内金融機関と協調して運用しているものであり、金融機関が独自で行う貸付に影響を与えるところから、今のところは考えてはおりません。

―広田議員

雇用調整助成金については、雇用保険に入っていない非正規やフリーランスは対象外でしたが、国会での追及により、生活福祉金貸付に特例を設けることになりましたが、あくまでも貸付であり給付にすべきです。本市独自の給付制度も検討するべきですがいかがでしょうか。

ー山野市長

 生活福祉資金貸付の特例、さらには本市独自のことについてですけれども、これも昨日国の緊急対応策第2弾でフリーランスや非正規労働者などに対し、新型コロナウイルス感染症の影響で収入が減った際、無利子で最大20万円借りられる生活福祉資金貸付制度の特例措置が設けられる他、フリーランス等の保護者に対する給付制度が示されたところであります。本市としては当貸付制度の実施主体である石川県社会福祉協議会や、受付窓口の金沢市社会福祉協議会など関係機関と連携を図り、まずは制度が効果的に活用されるよう周知広報を行うとともに、引き続き国の動向を注視して対応して行きたいと考えています。

―広田議員

 そして、すでにこのような制度を使わず、本市でも雇止めが起こっている状況です。着実に行き渡るよう早めに周知していただきたいですし、市内業者の実態調査や特別相談窓口を設けるよう求めますがいかがですか。

―山野市長 

 実態調査を把握すべきではないかということでした。本市では先月末から今月初めにかけまして、機械・金属・食品・繊維等の製造業、さらには商店街などに対しまして、新型コロナウイルス感染症に関する影響等について聞き取り調査を行っているところであります。その聞き取りの中では、もうすでに影響を受けている業者、さらには今のところ影響は少なくとも先行きを心配するという不安の声もお聞きをしているところであります。これを機に、企業内の業務改善や人材の確保に積極的に取り組むなど、中期的な視点で捉える企業もありますことから、現在設置しています経済局の金融企業支援の相談窓口等において企業に寄り添ったきめ細やかな助言や支援に取り組んでまいります。

―広田議員          

ホテルや旅館なども深刻です。

市長、宮城県や奈良市では、新型コロナウイルスの影響による経営悪化に配慮するとして、宿泊税の導入を見送りました。市長、本市も宿泊税は一定期間中止するべきではありませんか。

―山野市長

 宿泊税をこの際一旦中止すべきではないかということでした。仮に宿泊税の課税を一時的に中止したといたしましても、宿泊者の増など私はこの段階で見込めるものではないと思っています。加えて、課税の停止及びさらに再開をする際に料金システムの変更、予約済みの宿泊者への対応など、宿泊事業者に多大な事務負担を結果としておかけすることにより、一定期間であったとしても課税中止は私は考えるべきではないというふうに思っています。

―広田議員

これらの経済支援や、一斉休校に伴う支援、保健所の相談窓口へ充実のために、予備費だけではなく、緊急に補正予算を組むべきですがいかがですか。

―山野市長

 補正の緊急予算を組むべきだというお尋ねがございました。同感であります。昨日制度は放課後児童クラブや放課後等デイサービスへの支援を含めた追加の緊急対策を決定されたところであり、市が取り組むべき施策について迅速に対応していかなければいけないと思っています。地域経済の活性化になし得る最善を尽くしていきたいと考えており、宿泊業や飲食業など一部の業種で影響が危惧されますことから、市として必要な対策をできるだけ速やかに取り組んでいきたいというふうに思っています。

2.新年度予算案について

ー広田議員

続いて、新年度予算について伺います。

市長は、提案理由説明の中で、政府の月例経済報告「景気は緩やかに回復している」を引用しました。

しかし、先月17日発表のGDPは大幅なマイナス成長となり、内閣府の景気動向指数は12月の景気の基調判断を「悪化」とし、8月以来、5カ月連続です。景気動向指数の基調判断は雇用や消費、生産などの指標の動向から機械的に割り出されるものであり、政府の思惑で、「景気回復」に固執しても、実態経済は深刻で、市民のくらし、地域の事業者は見通しがない状況に陥っています。

アベノミクスは破綻し、消費税頼みの税制をすすめ、軍事費などは突出する一方、自然増すらも切り捨てる社会保障、地方交付税も減らす、そうした中で、地方自治体は厳しい状況です。

市長も、当初予算については、歳入全体に大きな伸びは見込めず、厳しい財政環境下での編成だとしています。

しかしながら、公共事業には271億円の公共事業規模を維持、ごみの有料化の基金や、宿泊税の基金も取り込んで一般会計で過去最大の1741億円にものぼりました。

過去最高の予算を組みながら、その中身は、大型公共事業、観光についても大手資本誘致と一体となったインバウンドや富裕層目当ての呼び込み型施策であり、市民のくらしや、持続可能な観光、地元の商店、中小企業対策など、地に足のついた予算とはなっていません。

大型公共事業については、老朽化や耐震化に伴うものは必要です。しかし、全体で100億円ものサッカー場建設、クルーズ船誘致に伴う金沢港整備、まだ使える建物を壊し立て替える学校、図書館建設、そして市民の声なき歌劇座の立て替え検討など、不要不急の事業であり、見直しが必要です。

呼び込み型事業のほころび

そして、呼び込み型事業にはほころびが見られます。

金沢駅西口では、市長自らが市民の土地を安く大手企業に売り渡しました。6月オープンとのことですが、富裕層向けの外資系ホテルやマンションが中心なのかと思っていたら、大規模な商業施設がセットで、1階2階で飲食や物販など計34店舗もある複合開発プロジェクトであったのだと知りました。北陸3県や観光客をターゲットにした集客が見込まれます。

しかし、本市は都心軸活性化と称し、片町や香林坊の出店に多額の補助金を出し、竪町を中心に各商店街にも家賃補助をして、商店街とともに取り組んできたのではないですか。片町の再開発では数十億もの市税を投入しています。市長、市長自身が誘致した事業がそれらの脅威となっていきますが、見解を求めます。

―山野市長

現在整備中のクロスゲート金沢のことについてお尋ねがございました。ホテルを核とする複合施設、クロスゲート金沢の開業には、国内外の富裕層を始めとした多くの方々にお越しいただくことで経済効果ももたらすこともできますし、本市のブランド、ステータスも高まっていくものと考えています。その効果は広域からの集客や買い回りなど街中商店街や店舗へも波及をしていくものと期待をしており、今後とも商店街の方々と意見を交わしていきながらまちの魅力を高めるとともに、受け入れ環境の整備、回遊性の向上など積極的に取り組んでまいります。 

ー広田議員

ほかにも、観光客を目当てにホテルや飲食店の出店が続いていますが、これらも県外資本が多く、利益が外に出てしまうと専門家からも懸念がされています。

本市は、県外の大手資本、チェーン店で塗り固めた町になりつつあり、本当に市長の言う「個性際立つまち」と言えるのでしょうか。「元気で活力あふれるまち」ではなく、富裕層と観光客を目当てに大手資本がもうけるためのまちと化してしまったのではないでしょうか。

市民のくらしや地元企業応援への転換を

その一方で、市民生活は大変です。実質賃金の減少、少子高齢化は止まりません。地方創生と言っても、移住相談会は「さくら」の存在が報道をされ、首都圏への若者流出は止まりません。旧市街地は空き家が増え、コミュニティが保てなくなっています。

大手資本誘致と一体となった呼び込み型施策や不要不急の大型建設予算ではなく、地に足のついた予算編成、市民のくらし、地元企業応援で、市民一人一人が経済力をもって豊かに過ごせる市にするための方向に転換すべきではないですか伺います。

―山野市長

 もっと地元事業者を応援すべきではないかという主旨のご提案をいただきました。本市の公共事業は将来に向けた街の発展基盤、生活に身近な社会資本として整備してきており、地域の活性化や市民生活の向上に繋がる必要不可欠な政策であります。一方、地元の中小企業者に対しましても資金繰り、円滑化、後継者育成、企業支援に努めるなど、きめ細やかな支援に取り組んでいるところであり、市としてどちらの施策も均衡を図りながら積極的に取り組むことが大切であるというふうに考えています。

中小企業支援を

―広田議員

具体的に伺います。まずは中小企業支援です。

本市の企業のうち中小企業は99.6%であり、本市経済の根幹をなしています。しかし、この間、企業数は減り続け、現在は消費税増税やキャッシュレス対応、コロナウイルス、など対応を迫られています。

本市は、昨年中小企業振興・経営強化懇話会を設置し報告書も出されていますが、新年度予算では、あらたな分野や起業については支援を打ち出していますが、これまでがんばってきた中小業者をどう支え、育てていくかが見えません。

とくに、今年度の中小企業の資金繰り支援については、4300万円ほど。昨年度は5000万円であり、消費税増税が通年化されているのに、なぜ減らしたのか。もっと支援を充実すべきではないでしょうか。

―山野市長

 金融対策のことについてお尋ねがございました。本市では金融に関する相談窓口を開設をし、専門員による相談や助言指導を行っており、その内容に応じ政府系金融機関、地元の金融機関、県の信用保証協会、それらと連携をし、経営安定化に向けた資金繰りの支援を行っているところであります。ご指摘の予算額の減額につきましては、景気の緩やかな回復基調を受け、中小企業が過去に借入した景気対策分等の残高が少なくなったものであり、新規融資分につきましては例年同様83億円を確保していることから、今後とも金融機関等と協調し、きめ細やかな中小企業への金融対策へ取り組んでまいります。

子育て支援を

―広田議員

次に子育て支援についてです。

本市は、第二次金沢版総合戦略の基本目標の1番で、「若い世代に優しく、子育ての喜びを分かち合うまちをつくる」と掲げています。しかし、その中には「市の外郭団体と連携しイベントを開催し、 結婚や子育てに関する意欲の向上を支援する」とありますが、結婚や子育ては意欲で解決するものではなく、経済的な障壁をとりのぞくことが求められています。

地に足のついた取り組みが求められるにもかかわらず、本市は来年度も県内で最低の子ども医療費助成制度を続ける予算となっています。

子ども医療費助成が中学生までなのは県内で本市だけですし、窓口負担が残っている市町もわずかです。この窓口負担は、ひとり親世帯の窓口負担にも連動しています。

対象年齢を18歳まで延長し、窓口は無料にするべきですがいかがですか。

―山野市長

 こどもの医療費のことについてお尋ねがございました。子育てをしやすい環境を作っていくためには、こどもの医療費の助成だけでなく様々な施策を取り組み合わせていくことが大切であると思っております。施策の充実を様々な面から取り組んでいるところであります。こども医療費の助成に関しましては、安定した制度運営と適正な受診を確保するためにも、今のところ助成対象の拡大、窓口負担の無料化は考えてはおりません。

保育について

―広田議員

保育についてです。新年度から通年で行われる保育料無償化によって、これまで本市が保育料を据え置くための費用およそ2018年度17億6千万が、2020年度は5億7千万円と大幅に減りました。その浮いた財源は、保育料無償化のあらたな市費負担分を差し引いたとしても残るはずです。保育士の処遇改善など保育の充実のために使うべきではないでしょうか。見解を求めます。

―山野市長

 子育て応援予算のことについてお尋ねがございました。幼児教育・保育の無償化に関連してご提案もいただきました。国の徴収基準額より低く設定していることに伴います本市保育料の市費負担分は減額となりますが、保育所や認定こども園に係る運営費が増加するとともに、新たに幼稚園や認可外保育施設の保育料、利用料相当分を行政が負担することになることをご理解いただければというふうに思っております。今年度は保育士の負担軽減を図るために保育の周辺業務などにあたる補助者の配置、市内の保育施設への就労促進などを目的とした保育士の宿舎の借り上げに対する支援制度も新設をし、こちらは大いに活用をいただいているところであります。明年度におきましても、施設整備に対する支援制度を拡充をいたしました。潜在保育士の掘り起こしや仕事の魅力発信など、保育人材の確保策も進めていきたいと思っております。そういう様々な施策に取り組むことによって、保育士の処遇改善など保育の充実を図っていきたいと考えております。

学童保育について

―広田議員

学童保育については、新年度予算で施設の改修や指導員の処遇改善など予算の強化がされました。しかし、新年度の事業計画では、市の把握を超えた待機児を見込んでおらず、現場からは待機児を解決できないと不安の声があります。

そんな中、市長は突然、提案理由説明の中で「学校法人とNPOに受け皿を拡大する」と表明をしましたが、委員会で報告された新年度事業計画案に、その方針は一文もありませんでした。

一体、いつどこで運営主体を拡大する方針を決めたのか。先月19日の子ども子育て審議会で議論がされ全体の了承を得たものなのか。なぜ、学校法人とNPOなのか。学童保育は、これまでの運営形態では実務的に難しいことも指摘されていましたが、その解決や求められる支援も行われないまま、突然、あらたな参入を認めるのはあまりに短絡的ですし、競争原理によって既存のクラブが脅かされる心配もあります。具体的にあきらかにしてください。

―山野市長

放課後児童クラブを新たに学校法人やNPOに拡大することについてのお尋ねがございました。待機児童が地域によっては放課後児童クラブにつきましては発生していることに加え、今後も利用児童数が増える見込みであると思われています。施設環境や受け入れ児童数に地域間の格差があるなど課題もこれまでこの本会議場におきましても指摘をされているところであります。ただ金沢市はこれまでも地域の社会福祉協議会や地域の社会福祉法人が地域の実情に即した運営を行っていただいています。こどもたちの保育環境をより高めるために、金沢市児童クラブ協議会と協議を行った結果、利用児童の増加などにより既存クラブでの運営が難しい場合には、地区の社会福祉協議会の了承、皆さんのご理解をいただいた上で、幼稚園などを運営する学校法人、子育て支援事業などを実施しているNPO法人に運営主体を拡大をしていきたいというふうに考えています。

国民健康保険について

―広田議員

国民健康保険についてです。

今年も県が示した標準保険料はあがりました。

本市は今回、全体で4億7千万円の負担の抑制を行ったとしています。しかし、モデルケースでみても、保険料が年収にしめる割合は多く、年収500万円の妻夫子二人では、年間60万5千円と12%もを占める状況です。

基金も予算上25億円以上残っており、保険料を減らすために使うべきですがいかがですか。

―山野市長

 国民健康保険料のことについてお尋ねがございました。財政調整基金につきましては、これまでも子育て世帯等に配慮をし、保険料負担の軽減を図るための繰り入れを行ってきたところであります。今後の国保の財政は、被保険者の高齢化の進展に伴う1人当たりの医療費の増加などにより、厳しい状況が見込まれます。保険料の引き上げが必要となった場合におきまして、急激な引き上げとならないように、負担緩和の財源として効果的な活用を図っていくこととしており、さらなる保険料の引き上げに使用することは考えてはいません。

―広田議員

そして、本市は来年度もまた法定外繰り入れを減らしています。国は保険者努力支援によって、自治体の法定外繰り入れをやめさせようとしますが、それに従うのではなく、国の負担こそさらに求めるべきです。ほかの保険にはない赤ちゃんにもかかる「均等割り」をなくすため、国へ強く声をあげていただきたいと思いますがいかがですか。

―山野市長

 こどもの均等割り保険料の軽減についてお尋ねがございました。これは被保険者の保険料の負担を緩和するには、国の責任ある財政措置が不可欠であります。今後とも引き続き全国市長会、さらには国民健康保険中央会を通じ、国庫負担の拡充、こどもの均等割り保険料を軽減する支援制度の創設などを国に強く働きかけてまいります。

介護保険、高齢者施策について

―広田議員

介護保険など高齢者施策についてです。

介護保険料は低所得者層の保険料は消費税による影響緩和で引き下げられましたが、本市の介護保険料は依然として高い水準のままです。年金も目減りし、高齢者の暮らしは深刻です。引き下げるよう求めますがいかがですか。

―山野市長

 介護保険の保険料についてですけれども、介護保険料につきましては法令に基づき3年間のサービス給付費を推定して算定をしているところであります。来年度までの今期介護保険事業計画中の引き上げを行うことはありません。

―広田議員

次に新年度予算でついに、県が65歳以上心身障がい者医療費の窓口無料化を打ち出し、10月から実施するとしたことについてです。市民のみなさんと求めてきたことが実現しますが、本市はどのような実施計画をもっているのか、あきらかにしてください。

―山野市長

 また、心身障害者医療費助成の県の対応についてのお尋ねがございました。障害のある65歳以上の方への医療費助成の現物給付化につきましてはこれまでも石川県市長会を通しまして県に要望をしてきたところであります。県は明年度の当初予算において、本年10月からの現物給付化を決定をしていただいたところであります。本市といたしましても、今後県と連携、歩調を合わせながら、導入に向けた準備を進めてまいります。しっかりと取り組んでまいります。

3.公的な役割の維持を

ガス・発電事業について

―広田議員

まずは、ガス・発電事業についてです。市長が昨年の6月にあり方検討会に諮問をし、わずか4回で、「民間への譲渡が適当だ」と答申が出されました。その方向性でパブリックコメントが行われ、議会の議論も経たとして、先月の常任委員会でパブリックコメントの結果とともに、「民間譲渡する」と記した基本方針案が出されたわけです。

しかし、公営事業である以上、拙速なやり方は許されませんし、市民の声をしっかり聴くことが大前提です。

その点でまずは、パブリックコメントについて伺います。

パブリックコメントは6万件の世帯や事業所に直接送付したこともあり、701件もの返答がありました。

その回答に対して本市は、推進、維持、不明と分類をし、推進派が公営維持派を上回ったというような説明をしたのです。しかし、パブリックコメントは賛否を問うものではありません。市は、数が多く意見を整理するためと言いますが、過去5年間の結果をすべて振り返っても、一度もそんなケースはありませんでした。そして701名分すべて拝読しましたが、賛否を判定できないものが大多数です。市が民営化の方向に議論を誘導するために使ったとしか考えられません。もし賛否を問いたいのであれば、再度、市民全体に周知し賛否も含め問い直すべきではないですか。

さらに、このパブコメで気づいたこと。それは、企業局に対して、民営化への批判はあっても、日頃の業務に対しては「本当にいつもよくしていただいている」「このままでいてほしい」と公営企業への期待と感謝の言葉が並んでいます。市長、お読みでなければぜひこれらすべてに目を通してください。そして、一度方針を撤回し、まずは市民に説明からはじめることを求めますがいかがですか。

―山野市長

 公的役割のことについて、まず、ガス発電事業の民営化についてお尋ねがございました。ガス発電事業は市民生活や産業活動の発展を支えてきた大切なライフラインでありますことから、あり方検討委員会からの答申に基づく検討内容につきまして広く意見を聞く必要があると考え、パブリックコメントを実施いたしました。多くのご意見をいただいたものでありまして、参考までに、検討案推進と両事業とも公営維持とする意見者の状況を合わせてお示しをしたところであります。いただいたご意見はいずれも私も拝読いたしました。真摯に受け止め、事業譲渡に向けた基本方針に反映をしていきたいというふうに考えています。パブリックコメントは今ほど申し上げましたように、市の広報やホームページだけでなく、すでに都市ガスや簡易ガスの利用者にも呼びかけ、広い意見をお伺いしたいということで努めてきたところでもあります。検討委員会からの答申、これまでの議会での議論、パブリックコメントの結果等も踏まえて、ガス発電事業に合わせ新設の株式会社に譲渡をすることが、市民サービスの向上に資するものと決断をしたところであります。

市立病院について

―広田議員

次に市立病院のあり方検討会についてです。出された提言では独立行政法人化、現地からの移転が求められています。しかし、独立行政法人化は、独立採算を要求され、サービスの引き下げや職員の勤務条件を引き下げるものであり、自治体病院の機能を維持するうえでは行うべきではありません。また現在地からの移転は地域住民や患者さんに大きな影響を与えます。患者さんや地域住民のご意見をしっかり聴くよう求めますがいかがですか。

―山野市長

 市立病院のことについてですけれども、今後の方向性につきましては、昨年度から2年間に渡り今後の在り方検討会でご議論をいただき、提言を先般いただいたところであります。建て替え場所や独立行政法人化につきましては、その提言の内容も踏まえ、課題も合わせてご提示いただいたところであります。その課題点等を整理して行く中で、市民、そしてなんといっても現場で働く病院職員の声にも耳を傾けていきながら、さらに検討を重ねていきたいと思っています。

市立保育園のあり方について

―広田議員

新年度予算ではじめて「市立保育園のあり方検討費」が盛り込まれました。この間の「あり方検討会」と名がつくものは、「民営化」につながるものが多いので大変心配です。公立保育園も民営化ありきで議論が進められるとすれば許されません。まずは、どのような検討が行われるのか、あきらかにしてください。そして、公立保育園の役割について市長はどのように受け止めておられるのか、あわせてお答えください。

―山野市長

 市立保育所の検討会ですけれども、金沢市立保育所の多くの築年数は、45年を超える施設が半数を占めるなど、老朽化が進んでいる状況にあります。将来を見据えた改築や移転等についての方針を定めていきたいというふうに思っています。私は毎年、金沢市立の保育所全て回らせていただいて、いろんな意見交換をさせていただいているところであります。多くの保育士さん、園長先生とお話するんですけれども、やはり老朽化のことについて言及をされる方が多くいらっしゃいます。あわせて、場所によっては周辺道路や河川の状況など、地理的条件についても不安をお持ちの園長先生、所長先生が多くいらっしゃいます。地域毎に様々な保育事業の推移を踏まえた対応も必要と考えており、学識経験者や保育関係者に加え、地域の声を聞くなど、幅広く意見を聞きながら進めていきたいと思っています。公立保育所の役割のことについてですけれども、一般的に統合保育の実施や、配慮を必要とする家庭のこどもの受け入れなど、セーフティネットとしての役割が求められていると思っています。民間施設が多い本市において、市立保育所が果たす役割は私は極めて大きいと思っています。また市立保育所での保育業務等を通じ、職員を継続的に育成することで児童相談所や幼児相談所における相談支援業務の他、明年度開設いたします幼児教育センターで行う幼児教育・保育の質のさらなる向上のための取り組みに対応できる人材の養成にも繋がっていると考えています。

4.ごみ処理、環境施策について

東部環境エネルギーセンターの延命化について

―広田議員

第6期ごみ処理基本計画の中で、これまでごみ有料化の目的としてきた、東部エネルギーセンターの建て替えが突如「延命化」と打ち出されました。

市長は29年の3月議会で、「この時期に家庭ごみ有料化議案を提出したのは、何といっても東部環境エネルギーセンターの立て替えのことがある。基幹的改良工事によって平成39年度までもたせる手立てをとっているが物が物だから」とし、市民の中にはそれなら仕方ないと思った方もいるはずです。

ところが、平成39年度に新施設へ移行するには、来年度は環境アセスメント調査が必要でしたが、環境アセスどころか延命化が打ち出されたのです。

12月の答弁では「今ある施設を少しでも長く大切に使ったうえで建て替えを検討することは将来世代の負担につながる」としました。それでも、39年度に使えなくなるのにどうするのだろうと思い調査したところ、家庭ごみが減り、西部環境エネルギーセンターのほうへ多めにごみを運んだ結果、東部の焼却炉の痛みが少なくなり、延命化できるとしたそうです。であるならば、それはごみの有料化以前に計画できたことではないですか。方針が変わったことについて具体的に説明を求めます。

そして、もちろん焼却炉が減ることは環境にとってもよいことですが、今後東部環境エネルギーセンターをどう位置付けていくのかあきらかにしてください。

―山野市長

 東部環境エネルギーセンターのことについてお尋ねがございました。第6期ごみ処理基本計画においては、第5期同様、ごみ量やごみ質に合わせた、適正で効率的なごみ処理体制の再構築を掲げており、その方針は変わっていません。東部環境エネルギーセンターの将来的な建て替えの必要には何の変わりもありません。ただ、ここにきて、市民の皆さんが大変真摯に取り組んでいただきました。当初見込んでいたごみ量の平均削減率14%という全国平均は、ここで何度も申し上げていますけれども、今のところまだ2年あまりではありますけれども、現状約20%となってきました。またこれは広田議員からもこの議会で何度も、事業系ごみの減量のことについてもご提言もいただいているところであります。全く同感でありまして、明年度から事業系ごみの減量化・資源化にさらに重点的に取り組むことによって、焼却炉の運転負荷がさらに軽減することができるのではないかというふうに思っています。東部環境エネルギーセンターのより一層の延命化が可能となってくるのではないかというふうに思いますし、そのことが将来世代に対する負担を減らすことにも繋がってくるものだと思っています。東西ふたつの環境エネルギーセンターで効率的な運転に努めながらごみ処理を行っているところであります。第6期ごみ処理基本計画におきまして、東部環境エネルギーセンターは必要な施設であるとも捉えています。今後とも、市民・事業者と協同により、減量化・資源化に取り組むことによって一層ごみ量を減らし、施設のコンパクト化を図ることで将来世代の負担軽減に努めていきたいと思っています。

有料ごみ袋の基金について

―広田議員

つぎに、市民が購入した有料ごみ袋のお金を積み立てた基金についてです。

市はごみ有料化の説明時には、地域の負担をへらすためごみステーションや環境整備に使うとしてきましたが、それがコミュニティ基金へと拡大し、さまざまなことに使われてきました。そして、今回は公民館の整備などに拡大するというのです。もちろん、市民の負担を減らすために必要な項目ですが、一般財源で行うべきです。

そして要援護者ごみ出しサポート費は3500万円から1000万円に削るとのこと。利用実績が低いからだと思いますが、実績が低いのは基準が厳しいからです。受けられる基準を要介護から要支援1以上などに引き下げ、もっと多くの方が使える制度にすべきですがいかがですか。

―山野市長

 要援護者ごみ出しサポートのことについてですが、本市におきましては良好な地域コミュニティにより家庭や地域の支え合いで円滑なごみ出しが行われているケースが多く、これまでの実績をもとにごみ出しが困難な世帯への予算を十分確保しているところであります。この事業の対象となる世帯の要件が他都市と比べ利用しやすいものになっていることや、基準の引き下げがかえって地域コミュニティの阻害に繋がることなども懸念されますことから、今のところ制度の見直しは考えてはいません。

―広田議員

ごみ有料化の基金は新年度予算で6億1千万円にもなり、その使い方があらゆるところに及んでいますが、なぜ環境やごみ施策に使わないのかと、疑問の声がひろがっていますし、市民が努力した分、ごみ袋の値段を下げて還元してほしいというのは当然の願いです。

ごみ有料化の目的としてきた焼却炉の状況も変わり、基金もこれだけ多いのですから、いったん有料化制度や袋の値段を見直す議論が必要だと考えますがいかがですか。

以上伺いまして質問を終わります。

―山野市長

 手数料の引き下げなどが必要なのではないかということであります。目的は歳入を増やすことではありません。この活動を通すことによって指定袋制を通すことによってごみの減量化を図り、さらに資源化を高めていくということが目的であります。私は市民の皆様のご理解をいただきまして大きな効果が出てきているというふうに思っていますし、実務的には対応しなければいけないことはその都度対応して行きながらも、私はこの制度が市民の皆様の間で定着しつつあると思っています。引き続き、先程来申し上げております、家庭系だけではなく事業系のごみのさらなる減量化・資源化にも、明年度は積極的に取り組むことによって、金沢市全体の環境施策に寄与する、そういう仕組みを作っていきたいというふうに思っています。制度の見直しは考えてはおりません。

-広田議員

 再質問いたします。

 まず、新型コロナウイルスへの経済的支援ですけれども、今聞き取り調査をされているということは大変良いことだと思います。ただそのもう雇い止めという話が出てきてしまっているというのが実態で、ぜひこれからまだ聞き取りをするのであれば、そのときに雇う側に対してこういう支援があるんだと、雇い止めしなくても大丈夫だということをぜひもう一度周知をいただきたいということがひとつと、もう回ってしまったところには、ホームページに載せても伝わらない可能性があるので、ぜひ再度丁寧なお知らせなりを送っていただきたいと思います。そして、やはり国の支援から漏れる方というのはもうだいたい明らかになっているので、もう自治体として上乗せを検討しているところもありますから、市も待ったなしの状況だと私は思うので、すぐ対策を検討するように再度求めたいと思いますがいかがでしょうか。

-山野市長

 ・・・・ホームページだけでは十分浸透しないかもしれません。様々な形で国の制度の周知、徹底を図っていきたいと思っています。2点目ですけれども、昨日国の方で発表になったところでありますので、それをしっかりと受け止めて、本市として出来る限りの対応を速やかに取り組んでいきたいというふうに思っています。

-広田議員

 ぜひ速やかな対応をお願いしたいと思います。私たちは補正予算で緊急対応も、それについては賛成をいたしますのでよろしくお願いいたします。

 次に国保証ですけれども、先程資格証明書の人には周知を今一度していただくということはわかりました。ただやっぱりそれでも、資格証明書を持っているということだけで受診抑制になるんですよね。今みたいに感染が広がっているときは命の危険につながるし、他の方に感染をさせてしまうということにも繋がります。さらに昨日の専門家会議でも感染症の長期化の可能性が示されました。となると、多くの国民健康保険に入っている高齢者は外出を自粛しているので、長期にわたって納付相談にもいけないという状況にもなるわけですよね。なので、やはり郵送で短期保険証を、今は緊急事態だということで郵送してほしいと、そういうことを求めているのですが、再度検討だけでもお願いいたします。

そして確認ですけれども、ガス発電のパブリックコメントの何が問題だったかというと、当局側が賛否で、建設企業の常任委員会なんかでも推進と維持とで推進が上回っているというような表現を持って賛否でこの結果を返してきたということが私は問題だと思うんですけれども、1点だけ一般論としてパブリックコメントは賛否を問わないものだということで、市長の認識はそれで良いか伺っておきたいと思います。

-山野市長

 資格証明書のことにつきましては、申し訳ないですが同じ答弁になりますが、この資格証明書を交付する者に対し、さらに周知することによって対応して行きたいと思っています。これも答弁でも申し上げましたけれども、緊急に受診をする必要が生じた場合には、その交付前であったとしても本来の負担割合で医療機関に受診できるものでありますので、ご理解をいただければというふうに思っております。

 パブリックコメントのことにつきましては、いろんな方からそのテーマについてのご意見をお聞きをするものであります。

2/28、3/1の金沢市長記者会見を受け、4回目の市長への申入れをしました。

相川副市長へ申入れ
野口教育長へ申入れ

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