金沢市議会 |日本共産党 金沢市議員団 |17ページ

金沢市議会

※実際は、一括して質問して、一括して答弁をもらう形ですが、便宜上、一問一答の形にしています。

-森尾議員
 質問に先立ち、新型コロナ感染症によって亡くなられた方々、現在も闘病を続けておられる方々にお悔やみとお見舞いを申し上げます。そして、日夜奮闘されている医療・介護、福祉従事者の方々に深い感謝を表明いたします。私は、日本共産党市議員団を代表して、以下質問を行います。
 最初の質問は、新型コロナ感染症対策についてです。新型コロナ感染症の拡大が全国に広がり、医療・介護分野やくらしと営業に深刻な影響をもたらしています。こうした中で、今、最も必要とされる一つが政治への信頼ですが、これを壊す不祥事と発言が相次でいます。菅首相の長男が関係した総務省幹部接待問題です。放送に続き、通信分野でも起こっています。農水省では、鶏卵大手企業と元大臣を含めた幹部職員が関係した贈収賄事件が起こっています。こうした忖度政治や官僚を巻き込んだ利権政治の実態に国民の怒りが沸き起こっています。また、コロナ感染の緊急事態宣言が出されているさなか、自民・公明両党幹部による銀座クラブ会食問題が起こり、河合元法務大臣と妻・案里前参議院議員の大型買収事件については、自民党本部からの1億5千万円の資金が渡された問題が、全く解明されていません。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森前会長の女性を蔑視した発言に対し、国内外から厳しい批判があいつぎました。会長辞任だけでは解決したわけではありません。ジェンダー平等を求める世論が広がり、日本社会全体に問題が提起されています。市長!政治と政治家への信頼について、率直な見解を伺いたいと思います。
 新型コロナ感染症対策の第一は、ワクチン接種についてです。市民からは「いったい、いつから、どこでワクチン接種ができるようになるのか」「果たして安全なのか」との意見が相次いでいます。市長の答弁も、先の緊急議会で、みずから「4月から」と述べていました。現段階で、政府は高齢者向けのワクチンを「6月配送」と述べています。3600万人の高齢者と470万人の医療従事者、併せて4070万人分のワクチンを確保し、接種するには、19か月かかってしまうのではないかとの事態も予想されています。市長!現時点で、本市において、ワクチン接種は、いつ、どのように行われるのか明らかにしていただきたいと思います。合わせ、市民に対して、正確に情報発信をどのように行うのか。明快な答弁を求めるものです。

-山野市長
 ワクチン接種計画の遅れのことについてであります。1月8日に私は金沢市で実施本部を立ち上げたいと記者会見でも申し上げました。その段階では、これまで国の情報を承りまして3月上旬には高齢者に接種券・クーポン券をお送りして、下旬に接種というふうに申し上げました。それ以降国の方から様々な情報をいただきながら、確かに森尾議員からご指摘がありましたようにそのときに比べれば遅れということになるかというふうに思っています。今現在ですけれども、国の示す計画におきましては4月中旬から65歳以上の高齢者への接種を開始し、7月以降一般の方々への接種を開始する見込みとなっています。一般の方々への接種にあたりましては、基礎疾患のある方及び高齢者施設等の従事者を優先して接種することとなっています。本市といたしましては国の計画に基づいて接種を実施できるよう準備を進めていきます。実施方法や注意事項に関する情報につきましては、接種対象者あての接種券に同封する説明書や、コールセンターでの問い合わせの対応、またホームページ等々でも発信をしていくことによって、市民への周知に努めてまいります。

-森尾議員
 本市はワクチン接種について、市内医療機関にお願いするとの方針です。医療現場は、日常診療に加え、ワクチン接種が加わるとなると大変です。どのような支援策を考えておられるのか伺います。国は、ワクチン接種にかかわる費用については、全額対応すると表明しています。医療機関へのワクチン接種にかかわる費用について、現場からの要望にこたえ、適切な対応が求められます。見解を伺います。

-山野市長
 住民接種の費用のことについてお尋ねがございました。国においては直接的な接種委託費を負担することに加え、接種を進めるために自治体が行う体制整備費用については補助金交付の対象とする旨を示しています。本市ではこの補助金を活用し、医療機関におけるワクチン管理費用を支援するとともに、各医療機関へのワクチン配送体制を整備するほか、接種予約を管理するためのアプリを導入するなどして、接種を行う医療機関の負担軽減を図ることとしています。引き続き、医師会とも協議をしながら医療機関での接種が円滑に進められるよう、本市としても支援策を講じてまいります。

-森尾議員
 第二に、検査体制の拡充についてです。無症状の感染者を把握し、市中感染の実態をつかむことが大切になっています。そのためには、PCR検査の拡大・充実が求められます。本市は、片町地区などでの接待を伴う飲食店など780軒を対象に無料のPCR検査を実施が行われました。周辺の住民からは、道路一本隔てて、対象区域から外れ、検査も受けられない、財政支援も受けられないというのは、あまりにもひどい。との声が出されました。また、実施時期が遅れたのではないか。対象範囲が適切だったのか。書類だけでなく、市から訪問して検査実施を呼びかけるべきでなかったのか。など指摘があります。今回の取り組みから教訓とすべき点について、市長に伺います。

-山野市長
 片町地区における一斉検査のその取り組みからの教訓であります。2月17日にこれを行うときの記者会見、そして3月に入ってからまとめた記者会見も行いました。そのときにも私は申し上げましたけれども、この検査の直接的な目的は2つある、『片町』という表現が多く出ていますけれども、多くのお店では可能な限りの予防対策を取りながらされていらっしゃる、いわゆる風評被害で大変厳しい経営を強いられている、このPCR検査を通して私はその風評被害が払しょくできる一路になればという思いが1つ。もう1つは県と連携をして行うことを挙げさせていただきました。県の方でも時短要請、支援金の支給をお決めいただきました。この2つの目的を申し上げさせていただきました。少しでも実効性のあるものにするためにも、記者会見も行いました。2回封書でも案内を行いました。6割を超える店舗の申し込みを受け、啓発の意味でも私は一定の効果があったというふうに思っています。20代の方が少ないのではないかというご意見もお聞きをしております。ただこの案内のところにも1月の下旬から2月18日まで、この間クラスターが多く発生しましたけれども、多くの方々、488人であったと思いますけれども、すでに検査を受けておられます。20代の方が多かったというふうに県の方の発表でもありました。多くの方がその期間でも受けていらっしゃいます。やはりそんなことも含めて私は啓発の意味でも一定の効果があったというふうに思っています。必要な時期に適切な方法で実施することの重要性、そして県との連携もしっかりするということで、様々な施策を行うときには、その施策の直接的な目的を明確にして行うことが大切であるということも、この検査の中での教訓として感じたところでもあります。

-森尾議員
 元日本がん学会会長の黒木登志夫岐阜大学学長は、次のように述べています。「感染者が減ったから検査を減らすと言うように手を抜いたら再拡大につながります。医療、介護施設への定期的検査は、第一に行うべきです」と提言しています。市長!全国各地で一定規模でのPCR検査が実施され、県内の自治体でも、検査を実施する場合の支援策が打ち出されています。本市として、医療機関と高齢者施設などの職員や入院・入所者に対する一斉・定期的なPCR検査を実施する考えはないか。伺うものです。

-山野市長
 医療機関や高齢者施設の職員、入院者・入所者に対して一斉に定期的なPCR検査を行うということをご提案いただきました。そういうご意見をおっしゃる方もいらっしゃるようではありますけれども、様々なご議論があることも事実であります。私としましてはこれまでも県と連携をし、医療機関や高齢者施設等で感染が発生した場合、幅広に検査を実施してきました。安心は決してできる状態ではありませんけれども感染が落ち着きつつある中でもあります。一斉に定期的な検査を実施することは考えてはおりません。

-森尾議員
 第三に、保健所と医療機関の体制強化です。保健所の人員体制の強化として保健師1人、事務1人となっています。もともと保健師の定数が少ないことから抜本的強化が必要です。さらに、医療機関への支援策として市内の全ての医療機関に対して、財政的支援を行うことが求められています。市長の見解を伺います。

-山野市長
 保健所の人員体制の抜本的な強化が必要ではないかという趣旨のご提案であります。令和2年度中に保健師を3名増員いたしました。感染拡大の状況に応じ、保健局内や他部局から保健師や事務職等を派遣し、事務従事でサポートをしてきたところでもあります。保健所内の業務の見直し等を実施し、職員の負担の軽減を図ってきたところであります。今後とも事務等が逼迫することがないように必要な対応をしていきたいと考えています。
 医療機関も大変な状態ということはよく理解をしているところでもあります。医療機関への経営支援につきましては、全国的な課題でもありますことから、一義的には国が対応するものだというふうに考えています。市長会を通じてそのことも強く申し上げて行きたいと考えています。

-森尾議員
 この項の質問の最後に、補償とくらしへの支援についてです。コロナ禍による市民生活と営業への影響は、深刻です。雇用と営業を守るためには、持続化給付金や家賃支援給付金など一回限りの支援とせず、再度の支援が必要です。また、国民生活を守る上で、1人10万円の支給を求める声が高まっています。先日、わが党をはじめ、野党3党が共同して、法案を国会に提出しました。与党からも要望が出されるなどその要望が広がっています。本市とし、この実施を国に求める考えはないか。見解を伺います。
 また、本市が打ち出した支援策について、業種を特定するのではなく、市内の全ての事業者に対し、事業規模に応じた支援策を行うよう求めるものです。
市長の見解伺います。

-山野市長
 住民非課税世帯等を対象に1人あたり10万円を給付する法案が国会に提出をされたということであります。新型コロナウイルス感染症対策につきましては、政府において切れ目のない政策が補正予算等を通じて講じられてきていると考えています。ご指摘の法案については現在国会で審議中とお聞きをしておりまして、今後の国会における議論を注視していきたいと考えています。
 緊急議会におきまして、飲食業者・宿泊業者に対する支援をさせていただきました。市内すべての事業者に対する支援が必要ではないかということであります。先程医療機関の支援の時にも申し上げましたが、多くの事業者がやはり厳しい経営状況であるということは理解しているところであります。ただこれはやはり金沢・石川だけが特別だというわけではありません。全国的に同様の状態であると思っておりますので、持続化給付金のように一義的には国等が対応すべきものであると思っています。市としては、市としてなしうる限りの支援策を講じてきておりますので、ご理解をいただければというふうに思っています。

-森尾議員
 質問の第二に、本市新年度予算についてです。
 コロナ禍の下で、地方自治体のあり方があらためて問われています。振り返ってみると「平成の大合併」により、全国の自治体数が3200から1700へ大幅に減り、地方自治の力を弱め、住民サービスが隅々まで行き渡らず、災害にも機敏な対応ができにくくなりました。保健所の体制も大幅に弱められました。29年前、全国で852か所あったものが469か所と半分になりました。国立・公立などの公的病院は、この間1822か所から1524か所へと300か所も減らされました。その上、さらに440か所もの統廃合を打ち出しています。公務員の削減がすすめられ、地方公務員数は、この間320万人から270万人へと50万人も減らされました。こうした地方行革の名で行われてきたことが、コロナ危機の下で、深刻な影響をもたらしています。地方自治体は、住民の福祉向上をめざすことがその本来の役割であり、今こそ、その力を発揮しなければなりません。本市の新年度予算を見てみると市税収入が対前年度に比べ、30%減少・57億円の減収となっています。コロナ禍の下で市民生活と地場産業に深刻な影響をもたらしていることを示しています。今後、感染予防対策を優先し、社会的弱者支援など福祉施策の強化、地場産業への支援強化が重要となっています。そして、一般会計総額の確保・拡充が必要です。
 そこで、市長に伺います。本市の市民生活と地場産業の現状をどのように把握し、本市新年度予算編成を行ったのかお聞きいたします。具体的に伺います。保育料と保育士の待遇改善についてです。国は、保育料の無償化を打ち出し、実施されました。これを受けて、山形県では、0歳児から2歳児までの保育料について、年収400万円未満の世帯までを軽減対象とする対策を打ち出しました。そこで、本市の第一子の保育料について、C階層を無料に、D階層の保育料半額をめざし、当面D階層1から5までを半額にすることを提案します。必要な財源は、8600万円です。
 併せて、保育士の処遇改善についてです。命を守り、未来の子を育てるにふさわしい賃金とはなっていません。東京都保育士実態調査によると退職意向者の理由として第一に挙げたのが、「給料が低い」68.7%とのことです。保育士の賃金は、働く全職種の平均に比べ、月額で10万円から15万円低くなっています。保育士のパート化や短時間勤務の保育士導入が進められてきています。本市独自に保育士の処遇改善が求められます。見解を伺います。

-山野市長
 保育料の引き下げのことについて、他県では0歳から2歳児の保育料を段階的に無償化する動きがある、本市も考えるべきではないかということでありました。本市におきましても子育て世帯の経済的負担を軽減するため、保育料を国の徴収基準額より低く設定するとともに、23年連続で据え置くこととしています。さらに今回、保護者の所得ときょうだい同時入所に係る要件を撤廃をし、第2子を半額、第3子以降を無料とする負担軽減制度の拡充をお諮りをしているところでありますので、まずは議員各位にお認めをいただきまして、着実なこの実施に取り組んでまいりたいというふうに思っています。これ以上の引き下げは考えてはいません。
 保育士の処遇改善のことについてお尋ねがございました。国ではこれまで保育士の給与水準の改善を図るため、平成25年度以降で約14%の処遇改善を行うとともに、中堅保育士の技能・経験に応じた処遇改善を実施しています。本市ではUJIターン希望者への転居費用・宿舎借り上げに対する支援を行うとともに、国基準を上回る保育士の配置に加え、感染症にかかる周辺業務を担う保育支援者の配置等を支援しており、今のところ本市独自の新たな処遇改善は考えてはいません。

-森尾議員
 国民健康保険料についてです。本市の加入者は、5万8千世帯です。保険料を一世帯あたり、年間1万円引き下げることを提案します。必要な財源は、約6億円です。また、18歳までの子ども一人当たりに均等割の保険料が実施されています。本市では、6500人です。これを無くすことを提案します。必要な財源は、1億7千万円です。基金残高が25億9千万円あることから、これを活用すれば、可能です。
 介護保険料についてです。本市の65歳以上の方を対象とする保険料は、所得に応じて13段階となっています。新年度から始まる3か年間の第8期介護計画では、基準となる保険料・月額6590円が示されました。この保険料を一人、年間1万円引き下げることを提案します。必要な財源は、12億円です。基金残高23億円を活用することを検討していただきたいと思います。市長から見解を求めたいと思います。

-山野市長
 国民健康保険料の引き下げのこと、さらには18歳までの子どもの均等割り保険料の廃止のことについてお触れでした。明年度から保険料率については県から示された標準保険料率に準拠しつつ、市民生活への影響に配慮をし、財政調整基金の取り崩し等により引き下げを行うこととしました。基金は保険料の引き上げが必要となった場合などの負担緩和財源として効果的な活用を図っていくこととしており、さらなる保険料の引き下げのために活用することは考えてはいません。子どもの均等割り保険料については令和4年度より少子化対策の観点から、国と地方の取り組みとして未就学児を対象に均等割り額の5割を軽減する制度が創設される予定でありますことから、この制度に基づいて支援をしていきたいと考えています。
 介護保険料の引き下げについてご提案をいただきました。今般取りまとめた、介護保険事業計画において、高齢者人口は引き続き増加傾向にあり、団塊の世代の方々が75歳以上となる次期計画期間中のサービス給付費はさらに増加すると推計をしています。仮に基金を取り崩して1年間に限って保険料を引き下げたとしても、次期の保険料の引き上げ額が大きくなるものと想定されますことから、これを緩和するため今回は保険料を据え置きとし、引き下げは考えてはいません。

-森尾議員
 この項の最後に、不要不急の事業を見直し、市政運営の転換を求めます。
 新しいサッカー場の建設です。現在あるサッカー場が使用されている中、現在地改築の方針が、敷地内にある少年サッカー場の場所に移転・新築する方針へと変わりました。その事業費は、当初75億円でした。ところが、新年度予算では、80億円となっています。さらに、現在の少年向けのサッカー場を移転する費用は、25億円程度としています。全体として、100億円をさらに上回る財政規模となろうとしています。今、こうした新しいサッカー場の建設は必要でしょうか。市長から説明を求めたいと思います。

-山野市長
 サッカー場の再整備につきましてご意見がございました。サッカー場の施設内や施設周辺におもてなし空間を確保するほか、観客席を屋根付きとするJリーグのスタジアム基準に対応する必要も生じたことから、スポーツ推進審議会での審議を得て計画を変更したものであります。

-坪田都市整備局長
 新しいサッカー場本体工事費についてお答えいたします。当初、金沢プールを建設したときの土質データを参考に、杭の本数などの建物基礎の使用を想定しておりましたが、今年度サッカー場の建設場所で土質調査を実施した結果、想定以上に地盤が悪く、当初より長い杭が必要となり、加えてアフターコロナ対策などを考慮し、可能な限り歩行空間を確保することによって本体工事費を増額したものでございます。

-森尾議員
 歌劇座の新築や移転をめぐる問題です。市長は、歌劇座周辺に、コンベンションホールの機能を備えたいと表明したかと思えば、今度は、オペラを上演する規模にしたい。そして、今度は、移転・新築として、日銀跡地が候補となるなど情報発信が相次いでいます。市長は、歌劇座の役割と今後の方向について、どのように考えているのか。市民と議会に説明が求められます。見解を伺うものです。

-山野市長
 歌劇座のことについて、役割・今後の方向性についてお尋ねがございました。建設されてから半世紀以上に渡りまして県内最大規模のホールとして観劇や発表の場として市民に親しまれ、芸術・文化に触れる機会を創出してきました。このような施設は本市にとって、芸術・文化の面からいってもまちづくりの面からいっても重要である一方、現施設の老朽化が進んでいることに鑑み、中長期的な視点から歌劇座の建て替えにかかる検討については必要であると考えています。

-森尾議員
 質問の最後に、本市ガス事業・発電事業譲渡方針についてです。
 この二つの事業譲渡の優先交渉権者が決定したことが明らかにされました。その発表の仕方も、内容も大変驚きました。この優先交渉権者の選考過程は、一切非公開でした。対応する本市議会の常任委員会にも内容の報告はなく、密室で進行しました。そして突然、2月26日午後、一枚のペーパーで報道提供され、私どもにも知ることとなりました。3月1日、本議会にて市長から提案理由の説明が行われました。その中では、優先交渉権者を決定したことだけで、文書にするとわずか4行でした。本市ガス事業・発電事業は、二つ共に100年間にのぼる歴史をもち、本市の誇るべき事業であり市民の財産です。今回、この二つの事業を売却するとして、優先交渉権者が明らかにされました。市長!自ら記者会見を行うなど、市民と議会にしっかり、説明する必要があるのではありませんか。市政の歴史を振り返っても、重大な決定となる事柄でもあり、市長としての説明責任が問われます。説明を求めるものです。本市議会は、この一年間特別委員会を設け、様々な角度から検討し、意見を交わしてきました。それだけに、今回の決定について議会に対し、しっかりした説明を求めるものです。
 第2に、この二つの事業譲渡方針が、市民の理解と合意を得ていないことです。したがって、本市は、この5月に会社の設立、事業譲渡仮契約の締結、そして来年4月には民間による事業開始との方針を打ち出していますが、この方針をいったん中止することを求めるものです。見解を伺います。
 第3に、今回の優先交渉権者による提案内容にも大変驚き、唖然としました。今回の提案内容によると本市ガス事業・発電事業を300億円で北陸電力、東邦ガスを中心とする民間企業に売却するというものです。北陸電力は、北陸地方を代表する大企業です。東邦ガスは、名古屋経済界の有力企業で、愛知、岐阜、三重県で、50市25町1村を範囲にガス事業を行っています。なぜ、こうした大企業に売り渡すのか。説明が求められます。
 市長は、当初本市ガス事業・発電事業のあり方を検討するとしていました。そして「あり方検討委員会」を立ち上げ、実質3回の審議を経て、「二つの事業を株式会社に譲渡する」との答申を経て、これを本市の方針としました。今回の内容では、北陸を代表する大企業と中部圏を代表する大企業を中心とする民間企業に売却するというものです。あり方を検討するとしたはずが、大企業に売却することを打ち出しました。
 地方公営企業法では、その目的に「地方自治の発達に資する」とし、経営の基本原則について「公共の福祉を増進するように運営されなければならない」としています。 市長も、公営企業管理者もこうした立場に立ち、本市公営事業を運営しなければなりません。本市ガス事業・発電事業を大企業に売却するなどあってはなりません。その権限も与えられていません。説明を求めたいと思います。
 第4に、譲渡価格についてです。今回、優先交渉権者が示した譲渡価格は300億円です。本市の募集要項では、最低譲渡価格186億円以上としました。これは、資産、負債について帳簿に記載されている帳簿価格すなわち簿価との説明でした。一方、民間に委託した調査報告書の中では、発電事業の事業評価は、472億円から1098億円に評価があがるとしています。あまりにも開きがありすぎます。1000億円以上の事業価値があるものを300億円で売却するとしたら、含み利益として、700億円にのぼる利益を大企業にもたらす事となります。本市のガス事業は10年連続の黒字で、単年度10億円の利益となり、平成22年度・2010年度、120億円の起債残高が、今年度末には、75億円に減少しています。発電事業は毎年1億円から3億円の黒字となり、起債残高はゼロです。これだけの優良事業を売却する必要があるのですか。納得できる説明を求めます。
 第5に、出資構成についてです。代表企業の北陸電力が48.0%、構成員の東邦ガスが43.0%、北国銀行と北国新聞が共に、2.0%、松村物産と小松ガスが共に1.0%、そして、本市が3.0%との提案となっています。新しい会社は、北陸電力と東邦ガスが事実上運営することとなります。本市は3%ですから、ほとんど関与する余地はありません。これまで市民に対して公営事業者として果たしてきた役割と責任を投げ捨て責任放棄とも言えるものです。市民に対して説明がつかないではありませんか。市長!売却して、後はどのようになっても本市は、知りませんというのはあまりにも無責任と言わざるを得ません。説明を求めるものです。

-山野市長
 ガス事業・発電事業譲渡方針について何点かお尋ねがございました。募集要項では最優秀提案者の選定、優先交渉権者の決定を令和3年2月から3月に行うとしており、2月18日開催の第6回選定委員会での審査結果に基づき、庁内手続きを得て優先交渉権者を決定したことから、速やかに公表したものであります。今後円滑な事業譲渡に向けて基本協定の締結に係る協議を進めていくことになります。
 事業譲渡に向けた手続き、さらには2つの大企業を中心とする企業グループへの売却でいいのかという問題提起をいただきました。ガス発電事業の譲渡につきましては、これまでもあり方検討会や譲渡先選定委員会の検討状況を随時議会へ報告をし、ホームページに公表をしてきたところであります。昨年度実施しましたパブリックコメントの際には、都市ガス・簡易ガスすべてのお客様に対しダイレクトメールを送付をし、幅広い意見募集に努めてきたところであります。優先交渉権者は過般実施した公募型プロポーザルにおける譲渡先選定委員会の審査結果に基づき決定したものであり、今後提案概要について議会への報告、ホームページでの掲載のほか、5月には市民や事業者向けに市主催の説明会を開催をし、提案のあった料金・サービスの内容等を広く周知していきたいと考えています。
 事業価値、最低譲渡価格との大きな開きのことについてどのように考えるかということでありました。ご指摘のコンサルタント会社の調査報告書に示された事業価値は、複数行った資産のうち売電価格の上昇を前提として試算された最大値であり、様々な電力取引市場の新設が本市の売電価格に及ぼす影響の見通しが立たないことなど、将来の不確実性が高いことを前提に試算されたものと企業局から報告を受けています。また募集要項に定めた最低譲渡価格もつきましては、複数の方法により算出された事業価値の中から最も客観性の高い簿価によることが適当であるとの譲渡先選定委員会の審議結果に基づき設定したものであります。この先の譲受希望価格は、優先交渉権者となった企業グループにおいて総合的に判断されたものと受け止めています。

-森尾議員
 本市公営企業管理者に伺います。
 昨年の決算委員会で、2018年と2020年の民間に委託した調査報告書が明るみにされました。その中で、一昨年11月から昨年2月にかけて10社の有力ガス・電力会社を本市企業局幹部が訪問していたことが記載されていました。決算の書類審査において事実を確認しました。その中に、一昨年の11月28日今回の優先交渉権者の構成員となる企業を訪問しています。この訪問の後、10か月後になる昨年の10月に募集要項と最低譲渡価格が公表され、募集が始まりました。まさに事前交渉とも言えるもので、その内容が募集要項・最低譲渡価格となったとすると公正・公平な募集が行われたと言えますか。説明を求めるものです。
 第6に、職員の派遣についてです。優先交渉権者の提案によると2022年81人、2023年55人、2024年29人の本市職員の派遣を予定するとしています。この派遣は民間企業への派遣ですから、本市職員を退職するこことなります。今回の売却は、職員の退職派遣を行い実施するものとなっています。市民のために働くという高い使命感を持って本市職員となったはずが、いったん退職して派遣されることとなります。派遣期間は、3年までとしており、本市職員として戻ることが出来るとされていますが、戻ってきても元の職場はありません。まさに片道切符ではありませんか。市長はかねがね本市職員を守ると述べ、私の使命だとも言ってきました。このような退職派遣は、辞めるべきではありませんか。見解を伺います。

-平嶋公営企業管理者
 事業譲渡につきまして数点お尋ねがございました。まず市の出資比率3%についてでございます。譲渡先選定委員会におきましては、両事業に対する国の厳しい監督体制を踏まえまして、市の関与について出資条件と契約条件との組み合わせによることが適切とされたところでございます。具体的には市の出資を3%以上10%未満とし、会計帳簿閲覧謄写請求権を担保するとともに、経営状況確認の義務付けを事業譲渡契約書に明文化することによりまして、経理や経営計画、事業実績などの詳細な把握が可能となります。またこの度の優先交渉権者からは市との情報連絡会を開催をし、経営体制や法令順守、保安措置等の状況について開示することも提案されているところであります。
 次に、昨年度の企業への訪問調査の件でご指摘がございました。このご指摘の調査は、昨年度のあり方委員会からの答申を踏まえまして、市として譲渡方針を検討するにあたって、すでに民間譲渡した他都市において実施をされておりましたヒアリング調査も参考にしながら、エネルギー事業者10社を訪問し、公募に対する参加意欲や応募要件等について調査するため実施をしたものでございます。
 次に、職員の退職派遣についてお答えをいたします。株式会社への派遣につきましては、公益的法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律におきまして、市への復職を前提とした退職派遣であること、派遣期間は3年以内であることなどが定められておりまして、加えて国の通知では勤務条件をはじめとする身分取り扱いなどについて不利にならないように配慮し、職員に対しては十分な説明を行うことが適当であること、また任命権者の要請に応じた職員の意思に基づく退職であることなどが示されております。引き続きこれらのことを職員に説明していきますとともに、優先交渉権者と円滑な譲渡に向けた協議を進めてまいります。

-森尾議員
 最後に、今回とは異なる別の選択があると言うことです。この二つの事業を売却するのではなく、本市公営事業として未来ある事業を担っていく道です。そのことは、本市企業局自身が明らかにした方向です。2016年本市企業局は、今後10年間の経営戦略を明らかにしました。その中で「本市企業局は、ガス、水道、公共下水道、発電、工業用水道という市民生活や産業を支える『水』と『エネルギー』を総合的に担う総合ライフライン事業者であり、これらの適切な経営により市民に貢献していく責務がある」と述べています。ガス事業は、安全・安心のエネルギーとして市民に供給しています。発電事業は、様々な困難を乗り越え、100年間にわたって事業を行い、全国唯一の市営事業として誇るべき事業です。これから、クリーンなエネルギーとして未来ある事業の展開が可能です。市長!今一度立ち止まり、この二つの事業について、未来ある事業の展開を検討し、市営事業として継続していく道を選択するよう求めます。

-山野市長
 5つの事業を担う総合ライフライン事業として発展させることも考えるべきではないかというお話でありました。国の制度改正により、制度が変わったということをまずはご理解をいただきたいと思います。電力・ガスを合わせた総合エネルギー市場へ市場の形態が変化しているということ、さらには人口減少、地球温暖化など事業を取り巻く環境も大きく変化しているということ、将来にわたり市民に対し安全・安心で安定したエネルギー供給を確保するとともに、速やかに市民がエネルギー自由化の恩恵を享受できる環境を創出することが重要と考え、事業譲渡を決断したものであり、令和4年4月1日の譲渡に向けて手続きを進めてまいります。

再質問)

-森尾議員
 市長に再度伺いたいと思います。長野県が県営水力発電所を中部電力に譲渡する計画を中止しました。再生可能エネルギー活用で健全な経営は可能だと判断して、引き続き公営事業として継続するということを打ち出したわけです。京都大学講師の中山琢夫氏が、京都大学大学院の再生可能エネルギー経済講座の中で次のように述べています。「金沢市企業局は、全国の公営企業電気事業者の中で唯一の市営電気事業者であるとして、5つの発電所は戦後の公営電気復元運動の中で北陸電力から金沢市が勝ち取った犀川総合開発事業の一環として建設されたものである。柔軟かつ制御可能な再生可能エネルギー源である水力発電所を、易々と民間事業者に譲渡するとすれば、筆者にとっては驚きである」と、こう述べています。改めて市長、いったいなぜ、こうした発電事業をガス事業とセットで大企業に売却しなければならないのか。市民の理解を得ていないと思うんです。一度立ち止まって検討する考えはありませんか。伺います。

-山野市長
 長野県の事例を詳しく把握しているものではありません。大学の先生のご意見も、今森尾議員から拝聴いたししました。様々な事例はあるかと思いますけれども、先程来答弁の中でも申し上げましたように、制度が変わりました。やはり公が発電事業を持つという大切な視点は地産地消という視点であるというふうに思っています。長野県の事例は把握しているものではありませんけれども、やはりその視点からいって、すでに北陸電力でいえば首都圏等々でも販売しているということもお聞きをしています。私はその視点からいって、やはり公が持つという視点は制度改正の中で変わってきているのではないかというふうに思っています。

-森尾議員
 では市長、もう1点伺います。5つある発電事業の1つに、上寺津発電所があります。これが一番最初に作られた発電所で、大きな発電能力を持つ発電所です。平成30年から令和2年度にかけて、3か年で13億円投じてリニューアルされました。昨年12月に完成後本格運転が開始されました。タービンを新しくしまして、発電能力を高めた、こういうわけです。市長はこのことを市民と議会にどう説明されるのかと。発電事業を本市公営事業として継続していく立場からリニューアルしたんじゃないですか。そうしたら今度は売却、どう説明されるのか伺っておきたいと思います。

-山野市長
 なんといっても、安全で安定的に供給をしてもらうことが必要であります。それは公であろうが民間であろうが必要なことであります。計画的な修繕であります。

2月15日(月)、ワクチン接種費用や経営者支援の予算が議論されます。
予算案はこちらです。
その中で広田美代議員が、質疑しました。

-広田議員

 議案第60号 令和2年度 金沢市一般会計補正予算案について、日本共産党市議員団の一員として、以下質疑させていただきます。

新型コロナウイルスワクチン接種について

 まず、新型コロナウイルスワクチン接種について伺います。

 2月12日に医療従事者先行接種分のワクチンが国内に到着しました。政府は年内に、ファイザー社・アストラゼネカ社など複数社から必要分の供給を受けることで契約しているとのことです。しかし、輸出規制や、ファイザー社のバイアルからの利用が6回分から5回分になるなど、ワクチンの供給、確保に混乱が生じ、今後の一般住民用のワクチン供給の時期や量の見通しも未定と聞いています。しかし本市のスケジュールだけは、高齢者や一般住民について4月から接種開始とされていますが、予定通り可能なのでしょうか。見通しをあきらかにしてください。

-山野市長

 国の方にもそのワクチンの配布の時期であったり数量についてはできるだけ早くに正確な情報を欲しいというふうに申し上げているところであります。今、国の方からは大きく65歳以上は4月から接種という方向性が示されていますので、私共としてはその準備をしっかりとしていきたいというふうに思っています。

-広田議員

 予算説明書には4月ということで明記されていますけれども、先程来のご答弁を聞いていると4月以降という表現に変わっておられるのは、今後供給のあり方次第によっては5月や6月にずれ込む可能性も、みなさん方としては想定内であるということでよろしいでしょうか。

-山野市長

 申し訳ない、私の言葉が足りませんでした、65歳以上については4月に準備をしていきたいと思っています。65歳未満につきましてはそれ以降になるという思いも込めて、4月以降という言葉を使いましたけれども、誤解を与えたようですので訂正いたします。4月に準備ができるようにしっかりと整えていきます。

-広田議員

 なかなか供給相手のあることなので本市も大変準備が混乱しているかとは思いますけれども、何よりも安全安心を最優先に進めていただきたいと思います。

 次に接種体制についてですが、本市は、医療機関での個別接種を中心とした接種に向け準備・調整をしているとご答弁がありましたが、今現在、その準備はどのような段階なの教えてください。

-山野市長

 繰り返しになりますけれども、個別接種を主体にしてやはり身近なところの医療機関が安心できますので中心にしていきたい、医師会の先生方に相談にのっていただいておりまして大変うれしいことに前向きに話し合いを進めているところであります。今のところ、まだどこでいくつの医療機関でということはご報告はできませんけれども、前向きに進めているところであります。いわゆる特設会場につきましては駅西の広域急病センターを申し上げているところでもありますけれども、こちらにつきましても金沢市内でいくつも大きな病院があります。調整をしながら、できるだけ多くの医療機関にご協力いただけるようにしていきたいと思いますし、決まり次第、速やかに議会のみなさん・市民のみなさんにお伝えをしていきたいと考えています。

-広田議員

 住民にとってはやはり身近なかかりつけ医が一番安心かもしれませんけれども、医療機関に尋ねると今は自分たち医療従事者の誰が打つのか希望をとり、それをリスト化するので精一杯だという話も聞いています。加えて、医療機関が中心で接種となることについては、もともと慢性的な人手不足でありながら通常診療に加えて今コロナの大変な対応をしている。さらにそこにワクチン接種が加わるということになりますので、病院の負担に繋がらないかということが懸念されています。医療機関は、もちろん毎年インフルエンザワクチン接種も行っていますが、それは先程来数字が出ている市内12万人の65歳以上が中心です。今回は、本市は医療従事者を除いて37万6千人ですが、4市2町を連携するとすると可能性としては16歳以上、およそ55万人の方が市内の医療機関に予約をする可能性があるということになります。さらに、このワクチンに関しては従来のワクチンとは異なる点も多くあり、川崎市のシュミレーションでも、問診の時間が長引く可能性があり、そのことで人の流れが滞った場合は密になりかねないと指摘されていますし、会場が医療機関だと副作用の反応をみる待機スペースをどう確保するかなど懸念の声があります。先程の答弁でも、訪問診療での接種も行うということですが、これも医療機関の負担となります。通常診療とコロナ対策に支障をきたさず、医療機関がワクチン接種に対応できるよう、医療機関任せではなく、市としてどんな支援や対策を考えているのかあきらかにしてください。

-山野市長

 今ほど広田議員がご心配されたことを私も直接お聞きもしていますし、そのことも踏まえたうえで医師会の先生方とお話をさせていただいているところでもあります。今後接種にご協力いただける医療機関に対しましてはできるだけ円滑に実施できるように、市としてなしうる限り支援に努めてまいります。医師会の先生方と連携を取りながら、いろんなご要望もお聞きをしながら、なしうる限りの対応策をとっていきたいというふうに思っています。

-広田議員

 医師会はもちろんですけれどぜひ医療機関それぞれの声を聞いていただきたいと思います。

 考えてみると、まずは予約業務だけでも医療機関は大変だと思うんです。このワクチンは温度管理などの関係から接種するためには予約が必須ですが、医療機関が住民から一斉に予約を受けるとすれば、かなりの負担が予想されます。さきほど申し上げましたが、対象人数が4市2町で、可能性としておよそ55万人の方から予約が殺到します。さらに今回は、1回目と2回目の接種場所が異なるケースもあると聞いています。そしてファイザー社、アストラゼネカ社、複数社のワクチンが混在する期間も生じるということになりますと、大変複雑な予約業務となる可能性が指摘をされています。病院が直接予約を受け付けると聞いていますが、負担とならないよう支援や対策はあるのでしょうか。

-山野市長

 原則、2回とも同じ医療機関で接種をしていただきたいと思っていますし、そういう呼びかけも必要になってくるというふうに思います。ただ様々な事情により異なる医療機関で受けざるを得ない場合も決してないわけではないというふうに思っています。2回目の予約をする際に、医療機関側が1回目のワクチンの種類や接種日を確認のうえ予約を受け付けることができるよう、その周知を図っていくことによって対応していきたいというふうに考えています。

-広田議員

 医療機関にお話を伺いましたら、通常の予約の受付では無理だろうと、おそらく医療機関独自でそのための予約ラインを作らなければいけないかもしれないと、さらなる負担と経費がかかるだろうということが予想されています。自治体が接種を行うということに位置付けられると思うのですが、国は1回2,070円という委託料を示していますが、今回もちろん住民のみなさんには無料で、かつ初診料もとらないだろうということになりますと、病院側としてはこのような金額で足りるのだろうかという懸念がすでに出ています。国は足りない分については補助金を上乗せするということですが、まだ上限が示されていません。ですのでぜひ自治体として、医療機関に調査もいただいて、上限をふんだんに使えるように求めていただきたいと思いますし、足りない場合は市として独自予算も出すという構えで行っていただきたいと思いますがいかがでしょうか。

-山野市長

 国の責任で対応されるということでお聞きをしておりますので、引き続き様々な現場の声を国に届けることによって適切な対応をとっていただけるような環境を整えていきたいと考えています。

-広田議員

 まだその2,070円プラス上乗せ分が公表されていないようですので、ぜひ今の間に声をあげていただきたいと思いますし、独自の支援もぜひ検討していただきたいと求めておきます。

 さらに今後、すこやか検診も予定をされています。通常診療、コロナ対応、ワクチン対応に、すこやか検診が加わっても、安全に医療を行うことができるのでしょうか。どのように対応するのか、あきらかにしてください。

-山野市長

 ワクチン接種の時期と住民健診が重なる時期にもなりますので、例年5月から実施をしています住民健診の開始を遅らせることでその負担を軽減できないか、そのことも検討していきたいと考えています。

-広田議員

 検診で見つかって助かる命・人生もありますので、遅らせるということは大変心苦しい部分もありますけれども、ぜひその点も含め医療機関とご相談をいただきたいと思います。

 今やり取りしてきましたが、やはり医療機関に負担をかけないためにも、練馬モデルのように公的施設を使った集団接種をもっと拡充して行っていくお考えはないのか、伺っておきたいと思います。

-山野市長

 繰り返しになりますが、やはりできるだけかかりつけ医であったり比較的近いところでワクチン接種を受けていただくということが市民にとっても安心感につながるというふうに思っていますので、できるかぎり主体にしていきたいと思っています。また集団接種につきましても医療従事者をはじめとしたスタッフの確保、副反応等が発生した場合の即時対応などもスタッフの確保に合わせて課題になってきます。できる限り接種対応に不足が生じないように、接種に協力いただける医療機関を確保していきたいと考えています。

-広田議員

 1月27日に行われました川崎市のシミュレーションの知見、早く公表していただきたいと思うところですがまだ公表されていません。これは多くの知見が得られると思いますので、ぜひその点もまだ検討して、集団接種の可能性を導く余地があるのではないかと思いますし、これから医療従事者の接種で副作用を見るということもありますので、その点も踏まえ、ぜひ検討の余地を残していただきたいと思います。

 次に副作用などの説明については国・県のコールセンターで行われることがわかりましたし、金沢市のコールセンターでも手続きについてですけれども最初の窓口として何でもご相談くださいということになるということがこれまでの答弁でわかりましたが、それを聞いたうえでもじゃあ自分が接種した方が良いのかと迷われる方が多いと想定されるのですが、その点はどのように自治体として対応されるのか明らかにしてください。

-山野市長

 繰り返しになりますけれども、様々な正しい情報を、この本会議での議論もそうかというふうに思いますし、市の広報であったり、また何か情報が入りましたら私が記者会見を開くことも必要だとも思いますし、報道機関のみなさんにお伝えすることも必要だというふうに思いますし、急ぎの場合は加えてSNS等で情報を発信していく、それを繰り返すことによって正しい情報を発信することによってご理解をいただけるように努めていきたいと考えています。

-広田議員

 最後に伺いますが、ここにきてマイナンバー活用論が浮上しています。しかし全国市長会会長らはすでに、河野太郎ワクチン担当相に「自治体の事務が増えることは非常に困る」と懸念を示しています。市長はどのようにお考えでしょうか。

-山野市長

 接種記録につきましては各自治体のシステムにおいて管理することが私は最も望ましいと思っていまして、現在本市におきましても本市独自の改修を進めているところであります。マイナンバーのことにつきましてはその議論は承知しているところでありますけれども、その詳細も明らかになってはおりませんので、今のところ金沢市は今申し上げましたように本市独自のシステムを改修することによって進めていきたいと考えています。

-広田議員

 今回のワクチン接種に関してはマイナンバーは利用しないというふうに受け止めておきます。

飲食事業継続特別支援給付金事業費について

 次に、飲食事業継続特別支援給付金について伺います。

 この給付金は、先程来ありますように飲食や食品製造・販売に対象を限定するとしていますが、飲食に関連した事業は、食品だけに関わらず、たとえば、おしぼりとかお箸とかを納入する業者もあるわけです。関連業者を含めた対象にできないのか、あきらかにしてください。

-山野市長

 施策ですから、一定の政策目標であり一定の基準というものが必要になってくるというふうに思っています。4月補正予算のときの緊急支援給付金につきましても保健所の認可を受けているところという基準を設けさせていただきました。今回もそれに準じる形でさせていただいたところであります。飲食業者が今大変苦境にあります。今回の20万円は、先ほどもありましたように規模によってはいろんな捉え方があるかというふうに思いますけれども、このことをきっかけにして活発になっていくことによって、今ほどおっしゃいましたような周りの業者にもプラスになっていくことも期待をしていきたいと思っています。

-広田議員

 制度設計の50%減であるとか20万円とした理由についてはこれまでもご答弁いただいていたので省きますが、やはり町でお話を伺いますと率直に言って対象が厳しいし20万円では少ないという声が業者からあがっています。それというのも、富山県では「急所を押さえる措置を講じる」として1月後半に営業自粛を行った店舗に1日4万円、56万円を出していて、それをみなさんご存じです。本県、本市では休業も求めていませんが、第3波時のあらたな支援もありません。結果的には現在感染が拡大し、客足が遠のき経営が深刻になっています。行政の第3波対策の結果として真摯に受け止め、深刻な経営を支援するため、対象を拡大し給付額を引き上げるべきと考えますがいかがでしょうか。

-山野市長

 私も、議員のみなさんももちろんそうですけれども、多くの方から切実な苦境の声をお聞きしております。思わず私の方から直接折り返し電話をするような、苦境の声も直接顔を合わせてもメールでもお聞きするところであります。その思いの中から、今般国の補正予算の成立も受けまして、ワクチンのこともありました、議会のみなさんに緊急議会のお願いもして提案もさせていただきました。財政調整基金の一部取り崩しもをいたしました。市としてなしうる限りの施策を今回は提案させていただいたところであります。さらなる拡大というご提案をいただきました。まずは今回の予算をお認めいただきましたならば、一日でも早く苦境の方たちの手に届くような形にする、そのために全力を傾けてまいりたいというふうに思っています。

-広田議員

 やはり感染拡大を抑えて経済を良好に保つという姿勢をもっと県も市も発揮してほしいということを改めて申し上げておきたいと思います。

宿泊施設環境向上等奨励事業について

 さいごに、宿泊施設環境向上等奨励事業について伺います。

 新聞等でも報道されておりますので言いますが、今回ラブホテルなどレジャーホテルはなぜ対象としないのか、あきらかにしてください。

-山野市長

 これまでの答弁のなかでも持続化給付金に準じて、もしくは持続化給付金のバックアップ体制ということで申し上げてきたところでもあります。この持続化給付金におきましても、またGo Toトラベルにおきましても、いわゆるラブホテルというのは該当されていらっしゃらないというところであります。先程政策を作るときには一定の政策目標が必要だというふうに申し上げました。今回の支援金というのは、観光であったりビジネス客であったり、そういう方たちがご利用される宿泊施設を念頭に置いてご提案をさせていただいたところでありますので、ご理解をいただければと思います。

-広田議員

 国の考え方もありますし、どこかで線引きをという考え方もあると思います。いろんなお声もあるかと思いますが、私はやはり本市の姿勢が試されるのではないかと思っています。レジャーホテルも観光客が利用しているという話しもありますし、金沢市の宿泊税に関してご協力も得ている訳です。そして私が一番言いたいのは、そもそもこれらの奨励金の発端は新型コロナウイルスで人々が自粛し、さまざまな業種が疲弊しているという実態を踏まえたものだということです。その点については共通認識でよろしいですか?

-山野市長

 新型コロナウイルスによって、「コロナ禍」という言葉がよくお聞きをしますけれども、その中で市民のみなさんが疲弊をしている、市としてなしうる限りの施策を取り組んでまいりたい、そんな思いから今回も計上させていただきました。

-広田議員

 ことの発端は新型コロナウイルスなんですよ。多くの業者が人々の自粛によって疲弊をしている、それを行政がどう守っていくか、いろんな業種・業態はありますけれどもそこに働く一人一人は市民なわけです。みなさんの生活を支え、そしてそこからの消費でどう経済を持ち上げていくかということが、行政の責任として私は問われると思います。ですので、今回のように一部の宿泊施設を省いて奨励金を作るというのは、私はやはり本市の姿勢としては間違っているというふうに思います。コロナウイルスは、泊まる場所を選びません。ですので、コロナによって経営に影響があるのであれば、宿泊施設として奨励金を出すように求めますがいかがでしょうか。

-山野市長

 前段部分は全く同感であります。本市の姿勢が試されている、私もそういうふうに思っています。本市の姿勢を明確にした形で今回議案を上程させていただいたところであります。繰り返しになりますけれども、やはり政策を提示するときには一定の政策目標というものを掲げなければいけないというふうに思っていますし、一定の基準というものを設けなければいけないというふうに思っています。私はこれまで、この4月の補正のときにもそうでありましたし、議会のみなさん方と議論をしながら私はご理解をいただいたうえで施策を執行していくというのが本市の姿勢であるというふうに思っています。

-広田議員

 前段部分の思いは一致するとおっしゃっていただきました。やはり今、業者はじめそこで働く人々は生きるか死ぬかの思いで生活しています。やはりこの窮地に立っている以上、一部を線引きをするということでなく、市の姿勢としてみなさんを救っていく、守っていくということを示していただきたいと述べて、質疑を終わります。

相川副市長に要望書を手渡し

   2021年1月22日

金沢市長 山野 之義 様

金沢市議会議員 森尾 嘉昭
広田 美代
大桑 初枝
玉野  道
熊野 盛夫

全国各地で爆発的感染が起こり、救急搬送の受け入れ困難や透析患者の病床確保の困難など医療崩壊が始まり、11都府県等で「緊急事態宣言」が再発令されています。石川県では、1月21日時点で、感染者数1393名、うち本市は580名(41.6%)で、県の新たな感染状況指標では、県内はステージ3に近いとして知事は県独自に「感染拡大警報」を出しました。また、新規感染者数か経路不明者数がステージ3になった場合、県独自の緊急事態宣言を出して飲食店に営業時間の短縮を要請するなどの可能性を示唆しています。病院をはじめ関係機関のご苦労は続き、市民は深刻な不安と苦しみのなかにあります。市民の命と暮らしの危機を打開するために、以下要望いたします。

○PCR等検査を抜本的に拡充し、無症状者を含めた感染者を把握・保護することによって、新規感染者を減らすこと。
・感染震源地への「面的検査」についても検討すること広島市では、特に感染者が多い地域で、全ての住民と働く人を対象に、希望者に無料で検査を受けることができる大規模なPCR検査を行うとしており、対象は80万人になります。無症状の感染者を早期に発見し、市中感染を封じ込めるねらいであり、本市としても検討を行うこと。
・医療機関・福祉施設への「社会的検査」を国・自治体の責任で行うこと世田谷区では、「社会的インフラを継続的に維持するためのPCR検査」いわゆる「社会的検査」を実施し、1月18日時点で、介護事業所等のべ420施設、7,466人を検査し68人の無症状陽性者を把握しています。財源は全額国費としています。神戸市、北九州市、福岡市、鳥取県など社会的検査を実施する自治体が増えています。

○保健所への支援の抜本的強化をはかること
・「第3波」での臨時的な人員強化に全力をあげるとともに、今後の保健所体制の基盤とできるよう、保健師をはじめとした抜本的な定員増員に踏み切ること。

○逼迫と崩壊の危機にさらされている医療機関への減収補填や支援を行うこと
・新型コロナ患者に対応する病床と人員を確保するためには、地域全体の医療体制を強化することが必須です。医療従事者の人件費を保障し、医療機関の経営を支える施策が減収補填であり、医療崩壊を防ぐためにも、国県と連携しただちに行うこと。
・市立病院については、看護師の定数が満たされていない状況が続いており、早急に改善すること。

○ワクチン接種について
・本市では、2月には医療従事者が先行接種され、3月下旬から高齢者の接種を開始するとしています。 新型コロナワクチンには新たな技術が使われており、今後は十分な安全性の確認や情報公開、自己決定権の尊重を大前提とした接種の仕組みづくりが課題となっています。本市でもこの点を踏まえ、市民に十分な説明を行い、相談窓口を設けること。

○事業と雇用を持続できるよう補償・支援を行うこと
・自粛要請の際には、一体的に十分な補償を行い、雇用と営業を守る大規模な支援を行うこと。
・また、自粛要請がない中でも、客足の減少などが続いています。持続化給付金や家賃支援給付金の再実施を国に求め、本市独自の支援策も対象を拡大し延長すること。
・GoTo事業の「中断・延命」によって、苦境にある宿泊・観光業への支援が空白になっています。「再開する」という政府の姿勢が現状に即した支援を行う障害となっており、GoTo事業を中止し、GoTo予算を使い、宿泊・観光産業の事業規模に応じた給付金制度として直接支援を行うよう国に求めること。

○コロナ禍で生活困窮する人たちへの支援を行うこと
・緊急小口資金や総合支援資金などについて期間の延長を行い、返済については「償還時において、なお所得の減少が続く住民税非課税世帯の償還を免除することができる取扱いとする」としていますが、償還時においてその条件を満たす場合は一括免除とするよう国に求めること。
・住居確保給付金をコロナ後の滞納分も対象にすること、生涯に一度しか申請できないという規定を見直すこと、自治体負担分について国庫負担とすること、など国に求めること。
・本市ホームページでの生活保護の説明がわかりやすくなりましたが、「生活保護は権利」をさらに徹底し、必要な方がためらわずに利用できるようにすること。そのために、生活支援課の体制の拡充、広報・SNS・テレビCMなどを通じ、制度を広く周知すること。
・失業やDVなど女性への影響が大きく自殺の急増も見られ、またLGBTの方々への影響もあることから、女性への相談体制の強化やLGBTの専門相談窓口を設けること。
・外国人への相談窓口を設置し、各種支援制度が使えるようにすること。

○罰則・制裁導入に反対すること
・コロナ対策にかかわって、菅政権は、新型コロナ対応の特別措置法や感染症法の改定で、時短要請に応じない飲食店、入院勧告に従わない患者、患者受け入れに従わない病院などに対する罰則と制裁を導入しようとしています。

何よりも感染症対策は、国民の納得と合意、十分な補償によって進められるべきです。患者の人権を尊重することは、強制収容という著しい人権侵害が行われたハンセン病などの痛苦の教訓を踏まえて、感染症法の基本理念に明記されていることです。罰則をふりかざして強制することは、相互監視、差別と偏見、社会の分断を招き、感染症対策に逆行するものであり、本市として導入に反対すること。

私は、日本共産党市議員団を代表いたしまして、議会議案第25号日本学術会議会員の任命拒否の撤回を求める意見書について提案理由説明を行います。

 日本学術会議は、1949年に政府から独立した諮問機関として発足しました。発足会では当時の吉田茂首相が、「高度な自主性が与えられる」と述べ、1983年の参議院文教委員会においては当時の中曽根康弘首相が「政府が行うのは形式任命にすぎない」「学問の自由独立はあくまで保障されている」と答弁しています。ところが本年10月1日、菅首相は日本学術会議が推薦した105名の新会員のうち、6名の任命を拒否しました。そしてこの6名が、安全保障関連法・共謀罪法・特定秘密保護法に反対の意を表明していた方々であることが明らかになりました。
 しかし、菅首相は6名を任命拒否した理由を「一部の大学に偏っている」などと論点をすり替え、説明責任を果たしていません。
 学問の世界に萎縮や自主規制が広がるなど、憲法23条が保障した「学問の自由」が侵害される事態が具体的に進行していることを告発。戦前、学問の自由が剥奪され、科学者が戦争遂行のための軍事研究に総動員された歴史や、670もの幅広い団体が任命拒否の抗議声明を出していることをあげ、「日本国民全体にとっての大問題だ」とただしました。
 戦前は滝川事件をはじめとする言論弾圧が相次ぎ、物言えなくなった社会の反省から、日本国憲法で学問の自由・表現の自由が規定されています。しかし、今回の人事介入は、その規定を無視するだけでなく、国民の分断をあおり、反対意見を封じ込めようとする極めて危険な行為と言わざるをえません。

よって、国におかれては、日本学術会議会員の任命拒否の撤回を求めることを強く要望いたします。議員各位のご賛同を求めて、提案理由の説明といたします。

2020年12月15日
金沢市議会議員 広田 みよ

 私は、上程されました議会議案第24号松村理治議員の議員辞職勧告決議について提出者を代表し、その提案説明をいたします。

 本市議会は、今年6月と9月の定例月議会において、松村理治議員の議員辞職勧告決議を可決いたしました。多くの市民は、本人のとった行動に照らし、議会決議を真摯に受け止め議員辞職するものと理解しています。にもかかわらず、松村理治議員は決議を尊重せず、議員辞職を拒否し続けています。
 そもそも、この問題は、松村理治議員が、自ら新型コロナウイルスに感染し退院した後、医師から自宅療養を伝えられていたにもかかわらず、石川県が営業自粛要請を行っていたパチンコ店に出向き、複数回にわたり遊戯し、一方では所属する常任委員会を欠席していたことから、こうした行動が公人である市議会議員の立場からすると著しく不適切な行動であるとして全国ニュースにも取り上げられ批判を呼び、市民から600を超える電話やメール、陳情などが市議会に寄せられたものです。
 本市議会基本条例では、議員は、「高い倫理観と品位を保持し、議員として誠実かつ公正に職務を遂行する」としており、この点に照らしても、松村理治議員の行動は、許されるものではありません。したがって、本市議会として市民からの信用と名誉を回復する立場から、本人には、強い反省を求めるとともに、自ら市議会議員を辞職することを勧告したものです。
 2度にわたる本市議会の議員辞職勧告決議を可決したにも関わらず、本人がこれを真摯に受け止めておらず、本市議会が何もしないとするならば、いわば風化させることになりかねません。よって、3回目となる松村理治議員の議員辞職勧告決議を提案いたします。

 議員各位のご理解と賢明なる判断を求め、提案理由の説明といたします。

2020年12月15日
広田みよ

わたしは、会派を代表し、ただいま上程されました議会議案26号「無料定額診療事業の周知及び保険調剤薬局への適用を求める意見書」の提案理由の説明を行います。

コロナ禍による経済困窮の広がりが、命と健康を脅かしています。全日本民主医療機関連合会が10月末に発表した「コロナ禍を起因とした困窮事例調査」の結果は、深刻な実態を示しています。
 全国の民医連加盟の事業所が7月から関わった事例のうち、コロナ禍に起因する困窮事例が435件あり、職業別では非正規労働者が35%と最多、家族構成は独居が45%と圧倒的多数です。
 事例別では「受診控え」とする事例は86件に上り、「所持金わずか」は157件、生活保護の水際作戦とみられる事例も15件ありました。
 命に直結する医療が経済的理由によって受ける機会を制限されることがあってはなりません。
 無料低額診療事業とは、社会福祉法に基づき、低所得者などに医療機関が無料または低額な料金によって診療を行う事業です。厚生労働省は、「低所得者」「要保護者」「ホームレス」「DV被害者」「人身取引被害者」などの生計困難者が無料低額診療の対象と説明しています。
 石川県では、13の歯科、診療所、病院、本市では、そのうち8か所がこの事業を実施しています。
 しかし、まだ知られていない実態もあり、さらなる周知徹底が必要であるほか、保険調剤薬局が適用になっていないことが課題です。せっかく無料低額診療事業によって医療費の負担が減ったとしても、薬代の負担が減らなければ、治療が成り立ちません。調剤費の自己負担分を助成している自治体もありますが、国が調剤薬局への適用を求めることが必要です。

 経済的困窮によって、必要な医療を受ける権利が奪われることのないよう、各議員への賛同をお願いし提案理由説明といたします。

2020年12月15日

金沢市議会議員 森尾 よしあき

 私は、日本共産党市議員団を代表して、上程された議案17件のうち、議案第42号令和2年度金沢市一般会計補正予算及び議案第45号金沢市情報通信技術を活用した行政の推進に関する条例制定について、以上の2件に反対です。

 その主な理由について述べます。

 第一に、個人番号カードにかかる予算についてです

 マイナンバー制度は、すべての国民に12ケタの番号をつけ、税や社会保障情報を一元的に管理するとして始まり、顔写真、ICチップの入ったマイナンバーカードが交付されています。国民一人一人を番号によって管理し、多くの個人情報を集めることは、情報の流失などプライバシーの侵害にもつながるとして批判の声が絶えることはありません。制度発足から5年が経過してもなお、現在の発行状況は、2割程度にとどまっています。
 明らかに、国民の理解を得られていません。
 にもかかわらず、国は、国民の不安にこたえるどころか、いわば強制的に使うような仕組みを打ち出しています。来年からマイナンバーカードを健康保険証としても使用可能にすることや、様々な行政手続き、サービス利用に結び付けること。さらには、消費税増税対策として5000円のマイナポイントをつけてメリットを強調するなどありとあらゆる手段でマイナンバーカードの普及を図ろうとしています。しかし、個人情報の漏洩やカードの紛失、盗難といった国民の不安はなくなりません。
 個人番号カード交付事務経費は、今年度当初予算に2億5千万円、今回の補正予算で1億2千万、合わせて3億7千万円です。コロナウイルスの感染拡大に対する緊急の対策が求められている中、こうした分野への予算投入は、市民の理解と合意は得られるものではありません。

 よって、わが党は、国民へのマイナンバーカードの押し付けをさらに進めるこうした予算に反対です。

 次に、議案第45号金沢市情報通信技術を活用した行政の推進に関する条例制定についてです。

 国は、戸籍事務とマイナンバー制度を結びつける戸籍法の改正や、行政手続きや業務に用いる情報を紙からデジタルデータに転換しオンライン化を原則とする「デジタル手続き法」を昨年成立させました。
 そして、菅内閣は、デジタル庁の創設を行い、行政のデジタル化を促進しようとしています。その内容は、国と地方自治体のシステムの統一と標準化をはかる。マイナンバーカードの普及促進を図り、行政手続きのオンライン化を進める。民間等のデジタル化を支援し、オンライン診療、デジタル教育の推進など規制緩和を進めるというものです。
 「国内最大の情報保有者は、行政機関である」として、行政のデジタル化によって個人データーの利活用を推し進めようとしています。このことのよって、大手IT企業などに新たな市場を提供しようとする狙いがあります。そして、税と社会保障情報の一体的管理を進め、国の財政負担の削減を最大の狙いとしています。
 国は、地方自治体に、マイナンバーカードの普及促進を図り、行政手続きのオンライン化を進めるとしています。今回の条例制定は、こうした方針に基づくものとなっています。
 利便性だけが強調されていますが、国民一人10万円給付の際に、マイナンバーカードのオンライン申請は、国民と自治体に混乱を広げました。個人情報の管理、災害時の対応、障害のある方や高齢者などデジタルを使えない方々への対策など引き続き問題が指摘されています。行政の窓口でも、相談しながら申請を行う対面による窓口手続きや、オンライン申請による窓口業務の縮小など行政サービスと利便性の後退が問題となっています。

今後、国と地方自治体のシステムの統一と標準化がすすめられると地方自治体独自の施策や自立性を失わせ、地方自治体本来の役割を奪いかねません。

こうした観点から、この条例に反対です。

第二に、職員給与費の減額に反対です。

 職員の期末手当の支給割合を今年度、0.05ヵ月引き下げるとしたものです。
 コロナウイルス感染拡大対策など公務員労働者の奮闘にこたえたものではないことや、この削減が地域経済などに与える影響などを考え、引き下げには反対です。

 なお、昨日、国は、GoToトラベル事業の全国停止を打ち出しました。本市が打ち出している「五感にごちそう金沢宿泊キャンペーン」などについて見直しが求められていることを述べておきます。

次に、請願・陳情についてです。

請願第8号と請願第9号は、「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める意見書」の提出を求めるもので、原水爆禁止石川県協議会事務局長からと「被爆75周年意見広告をすすめる会」代表からそれぞれ提出されました。

 核兵器禁止条約が来年1月22日、正式に発効します。日本と世界の人々が長年にわたり、核兵器禁止を求めてきた願いが国際条約として発効します。唯一の被爆国である日本政府に対して、核兵器禁止条約の署名・批准を求めるこうした意見書は、12月14日現在、全国の自治体の28%にあたる500の自治体で決議されています。この請願は、多くの市民の願いにこたえたものであり、賛成です。

請願第10号は、医療機関等の経営安定化を図る財政支援の拡充を求める請願として、石川県社会保障推進協議会の代表から提出されたものです。

新型コロナウイルス感染拡大が急速に進み、今、東京、大阪、北海道、愛知など各地での医療の体制が深刻となっています。また、この春からのコロナウイルス感染拡大による受診抑制やその対策を講ずるため、どの医療機関においても経営が深刻となっています。
 このままでは、医療機関そのものの存続が厳しい事態に直面しています。
 よって、国民の命と健康を守るために、その最前線で奮闘している医療機関に対して支援が求められています。
 この意見書は、国に対して地域医療提供体制の維持を図るため、医療機関等への財政支援を拡充することを求める請願であり、賛成です。

陳情第6号は、金沢市におけるコミュニティーバスの導入促進に関する陳情で、金沢市にコミュニティーバスを走らせる会の代表から提出されました。

この陳情の趣旨に述べられているように、急速に進む高齢化の中で、買い物や通院など日常生活を支える移動手段としての公共交通の充実が求められています。市内のおけるコミュニティーバスとしては、ふらっとバスが市内中心部の4ルートで運行されています。また、郊外では、地域運営交通が3か所で進められています。さらに、障がいのある方や介護の必要な方々などの移動手段への支援活動などが行われています。
 今後、郊外地域におけるコミュニティーバスのさらなる導入・充実が求められており、この陳情に賛成です。

以上、それぞれの請願・陳情に対して、賛成であり、審議されました各常任委員会で否決されたことに対し、反対を表明し、討論を終わります。

私は、日本共産党金沢市議員団を代表して、認定第1号令和元年度金沢市歳入歳出決算認定については、認定できない事を表明し、その主な理由を述べます。

ひとつは国民健康保険、介護保険についてです。

国民健康保険は加入者の多くが年金受給者や、非正規等で働いている方がたで、高すぎる国民健康保険料を引き下げてほしいとの声は切実です。令和元年度決算では、国民健康保険費特別会計の実質収支は1億9975万円の黒字となり、保険給付費の払い戻しを行っても1億3704万円の黒字決算となりました。その結果、基金からの繰り入れが当初は11億2881万円を予算化していましたが、決算では2億1206万円と大幅に減少し、その結果、基金残高は27億5600万円になりました。今、国民健康保険財政に求められることは、協会けんぽ等に比べて、2倍にも上る高すぎる保険料の引き下げにあります。基金を活用し、保険料の負担軽減を行う事が求められます。国保加入者には非正規雇用者や年金生活者が多く生活は厳しい現状である事を考えると、基金はため込むのではなく保険料の引き下げにこそ使うべきです。

介護保険については、一部保険料の引き下げがありましたが、本市の保険料は中核市では8番目の高さであることは変わりません。

また一方で必要な介護サービスが受けられない事や、サービスを利用すれば、負担金がかかるなど、保険料を払っても利用しにくい実態があります。令和元年度決算では、6億1459万円の黒字となり、平成30年度の4億9000万円の黒字に続き2年連続の黒字となりました。その結果、基金残高は19億6900万円と大幅な増加となったものです。この基金を活用して保険料の引き下げが求められます。

二点目は市民の暮らしが大変な中で呼び込み型の大型公共事業の開発が進められることです。金沢港の港湾整備事業費はこれまで、国、県、市の総額463億円が投入され、令和元年度の市負担分は18億⒋000万円です。これは、大手企業コマツのための大浜岸壁改良事業や、日本海側のクルーズ拠点校を目指し無量寺岸壁の再整備、および、金沢港クルーズターミナルの整備でクルーズ船入港促進を図るものです。

又、観光政策として欧州の富裕層をターゲットに推進してきた外資系のホテル誘致に関する一連の整備事業、金沢駅西広場周辺歩行環境整備総事業費7億6000万円のうち、元年度は4億8167万円などで、一部の富裕層のために税金を使うのではなく、市民の生活を守り、福祉向上に力を入れることこそ必要です。

さらに城北市民サッカー場の再整備という事で基本設計の費用として4300万円支出されました。建設費が70億円、関連する施設の整備も含めると総事業費が100億円ともいわれ、新しいサッカー場建設には同意できません。

三点目に宿泊税に関してです。令和元年度の決算では7億6900万円余の収入がありました。そのほとんどが20000円以下の、宿泊施設に泊まった方からいただいた税金です。宿泊税を同じく導入している東京では1万円未満、大阪では7000円未満の宿泊料の場合は、課税はしないなど配慮が見られます。また、京都においては、修学旅行生には課税をしないとなっています。本市においては、修学旅行生に関して、いろんな特典はつけたものの、宿泊税そのものに改善を求める声が大きく上がっています。地元の中小の宿泊業者から宿泊税は止めてほしい、死活問題だとの切実な声が届いています。今後コロナ禍において、ますます厳しい宿泊業者の生業を杞憂するものです。

家庭ごみ有料化については、市民の皆さんの協力により家庭系のごみが減少しています。市民は、ごみ袋の購入の負担があります。この有料ごみ袋の販売収益はコミュニティ基金に積み上げられていくのですが、ごみ出しサーポート事業への広がりが少なく、対象の要介護の方を要支援の方や、ごみ出しが困難な方にと対象を広げるべきです。

職員定数についても賛成できません。

令和元年度の本市正規職員は定数が3343人のところ3241人で、非正規職員が1328人となっています。非正規職員の割合は29.1%となっており、その割合は年々大きくなっています。正規職員の割合を増やし職場の働く環境を守り市民の要望や負託にこたえることが大切です。

以上の点から、認定第1号令和元年度金沢市歳入歳出決算について認定できない事を表明し討論といたします。

2019年度金沢市公営企業特別会計決算・討論
      2020年12月11日 金沢市議会議員 森尾 よしあき


 私は、日本共産党金沢市議員団を代表して、認定第2号令和元年度金沢市公営企業特別会計決算認定について、討論を行います。

私どもは、この決算を認定できないことを表明し、その主な理由について述べます。

 第1に、本市ガス事業・発電事業譲渡方針にかわる点です

令和元年度の主な取り組みは、本市ガス事業・発電事業のあり方検討委員会が開催されたこと。本市ガス事業・発電事業譲渡方針について、市民からの意見を求めたパブリックコメントが実施されたこと。そして、令和2年3月に、本市ガス事業・発電事業譲渡基本方針が打ち出された事です。

 決算審議では、日程を一日追加し、集中審議が行われるとともに、書類審査を通じてこの問題に関わる二つの調査資料が決算委員会に提出されました。

審議を通じて明らかとなったことは、

①本市ガス事業・発電事業譲渡基本方針とは全く異なった内容が示されていた調査報告書があり方検討委員会にも示されることなく、隠されてきたこと。②市民からの意見を求めたパブリックコメントについて、本市企業局が勝手に都合の良い内容を付け加え、市議会に報告を行ったこと。③本市企業局幹部が10社の有力ガス・発電企業を訪問し、本市ガス事業・発電事業譲渡について、意見交換という売り込みを行っていたこと。しかも、それが、この事業譲渡について、調査委託を請け負っていたPwCアドバイザイリ―合同会社からの指示によるもので、訪問先に同行していたこと。さらに、この会社の社員があり方検討委員会の4回の会合全てに出席し、会議録を策定していたことが明らかとなりました。

特定の企業と本市企業局が深く関わる中で、本市ガス事業・発電事業譲渡基本方針が示されてきたことになります。

こうしたことから、この譲渡基本方針は、到底市民の理解と合意を得られるものではなく、再検討することを強く求めるものです。

次に、水道事業と工業用水道についてです。

 まず、水道事業は、令和元年度決算で、10億円の黒字となりました。これで、5年連続10数億円の黒字が続いています。県水の契約水量や責任水量制が引き下げられたことによるものです。したがって、その黒字額は、本来、水道料金の引き下げを実施し、市民に還元すべきです。今後、引き続き、県水受水契約の見直しに向けてとり組むよう求めておきます。

 本市水道事業は、現状からも、自己水に比べ4倍も高い県水を膨大に受け入れ、契約水量の6割を受け入れる責任水量制となっています。その結果、自己水を配水能力の3割しか使っていません。安くておいしい自己水を基本とする水道行政に切り替えれば大幅に水道料金を引き下げることは可能です。

 次に、工業用水道です。これは、先端産業を誘致するとして始まった工業団地造成事業において、立地した企業に供給する工業用水事業です。この金沢テクノパークは、30年年近くが経過しても、いまだ2割にあたる3区画6.05ヘクタール・東京ドーム1.3個分が埋まらないままとなっています。そして、工業用水道は、実質3社が利用し、使用料金は、開設以来23年間変わらず、事業の赤字は、全額一般会計で補てんしています。その決算額は、年間3268万円に上っています。市政の失敗のつけを市民に負担させてきたことになります。

 以上の点から、認定第2号令和元年度金沢市公営企業特別会計決算について、認定できないことを表明し、討論といたします。

2020年12月11日 大桑初枝 議員

大桑議員

 質問の機会を得ましたので、日本共産党金沢市議員団の一員として質問いたします。

 第8期介護保険事業計画等についてお伺いします。

 「介護の社会化」を理念に介護保険制度が始まって20年が経過しますが、国は事業計画を策定するたびに保険料や利用料の値上げ、サービスの低下を盛り込んできました。引き下げが続く介護報酬、介護報酬の賃金の抑制は当然の帰結として介護現場の深刻な人手不足を加速しています。来年度から実施予定である第8期介護保険事業計画においても、介護人材の確保の必要性について述べていますが、本市は第8期介護保険事業計画の基本指針を策定するにあたり、市民の要求や実態を反映させ市民の立場に立った計画となるようにすることが重要です。本市の第7期介護保険事業は2年連続黒字で、基金を19億円積み上げてきました。市長は、第7期策定にあたり基金を使って保険料を引き下げるべきとのわが会派の質問に対して、残りの基金は第7期にすべて使うとおっしゃっていました。が、介護保険事業は平成30年度では4億9000万円、令和元年度は6億1459万円の黒字となり、基金残高は元年度決算時で19億6900万円までつみあがっています。8期の保険料の設定には、今こそ、この基金を使って高すぎる保険料の引き下げを行うべきと考えますがいかがでしょうか。お伺いいたします。

-山野市長

 7番大桑議員にお答えをいたします。

 介護保険のことについてお尋ねがございました。保険料の引き下げをすべきではないかということです。第8期事業計画における保険料については、国の介護報酬改定等の動向を踏まえ、今後3年間に必要なサービスの給付量を適切に見込むとともに、介護給付費準備基金についても有効に活用し設定をしていきたいと考えています。

大桑議員

 介護保険法第1条は「介護が必要になっても、尊厳を保持し、能力に応じ自立した生活を営めるよう必要な給付を行う」としています。お金の心配をすることなく、必要な介護サービスを必要な時に利用できることを理念にしています。しかし、現状は介護サービスを利用したいが経済的な負担が大きいとして、利用していない方がいらっしゃいます。年金はマクロ経済スライド制度により給付額が削減され、医療費の負担が増え、消費税10%への増税か加わり高齢者をより一層厳しい生活へと追い込んでいます。介護保険料を支払い、いざサービスを利用しようと思ったら、お金がなくて介護サービスを利用できない、また、施設の入居者が支払い困難を理由に退所しなければならない状況も出てきます。介護施設やショートステイを利用する低所得者に対して行われる食事代及び室料への公的補助、補足給付の要件が厳しくなります。この補足給付の要件見直しは、多くの方が影響を受けることになります。その内容は、施設入居者やショートステイ利用者の補足給付の支給要件にある預貯金等の基準の引き上げを図るというものです。先般、特別養護老人ホームの関係者の皆さんが、本市に「介護保険制度の実態を訴え改善を求める要望書」を提出しました。それによると、特別養護老人ホームの入居者85名にアンケートを実施したところ、47%にあたる40名の方が、補足給付の要件改悪の影響が出るとのことでした。さらにそのうちの33名の方々はひと月2万2千円の負担が増えるとのことです。このまま改悪が進めば、入居費用の支払いに不安を抱える方が多数発生します。居住費や食費等の負担軽減策を本市としても行うよう求めますがいかがでしょうか。又、こうした声に真摯に耳を傾け、制度の改悪をやめるよう国に求めるべきかと思いますが、市長のお考えをお尋ねいたします。

-山野市長

 住居費・食費の負担軽減、さらには自己負担増などの制度改正をやめるようにということでした。今回、国の制度改正は、負担能力に応じた負担を求めるとの観点から、支給要件となる所得等の基準を見直すものであり、市として独自の軽減を行うべきではないと考えています。低所得者に対する利用料の軽減策については、国の責任において財政措置を含め、総合的かつ統一的な対策を講じるよう、全国市長会からも国に要望をしているところであります。

大桑議員

 介護サービスを確実に提供するためにも、体制づくりに本市が責任を持って取り組むべきと考えます。前回の議会の中でも取り上げましたが、高齢化社会が進む中で、介護職員の確保が重要な課題となっています。介護現場の人手不足は、もともと余裕のない介護現場の正規職員の労働を一層過酷なものとし介護職員を疲弊させ、働き続けることを困難にしています。本市が行ったアンケートの中にも圧倒的に介護人材不足人材確保策に取り組んでほしいという意見が出されています。ハローワークに行っても紹介がない中で、人手不足への応急的な対応として人材派遣会社や、紹介会社を利用する施設が急増しています。人手不足が深刻な要因は、新規採用が難しく、離職者が多いこと、そしてその背景には、介護従事者の賃金が低いことは明白です。国は平成21年度から処遇改善を図り、月額5万7千円の改善をしたと実績報告をしていますが、日本介護クラフトユニオンがアンケート調査を行ったところ、約7割の方が処遇に不満を持っているという実態が明らかになりました。厚生労働省のデータでは、介護従事者の平均年収は350万円となっていますが、他産業から見ると、100万円近くも安く抑えられ、現場で働く多くの介護職員の給与は低いままです。現場で働く介護職員の方々の処遇改善は喫緊の課題だと思います。このままでは、必要な時に必要なサービスが提供できない体制に陥りかねません。本市として国に処遇改善を強く求めるとともに、独自の支援策を講じるお考えはありませんか。また、本市では定着促進を図るために介護職員のケアワーカーカフェを開催したりしていますが、離職防止や介護職員の復職支援などあわせて本市の取り組みをお聞かせください。

-山野市長

 介護職員の処遇改善についてお尋ねがございました。介護職員の処遇改善につきましては、これまでも介護報酬の改定の中で国が必要な措置を講じてきているものであります。現在、介護報酬改定の議論が行われているところであり、ここはやはり国に対して介護職員全体の賃金水準の底上げとなるよう、全国市長会からも要望していることから、引き続き国の動向を注視してまいります。

 介護職員の離職防止と定着促進についてですけれども、人材確保につきましては先般取りまとめた第8期介護保険事業計画の骨子案において、働きやすい職場環境の整備など、介護職員の離職防止に向けた取り組みを掲げたところであり、計画の具現化の中で市としてなしうる施策を検討してまいります。

大桑議員

 次に新型コロナウイルス対策についてお尋ねします。

 介護事業所では、細心の注意を払って仕事をしています。通所介護、デイサービスで集団感染が発生したら事業所は休止せざるをえません。度重なる報酬引き下げで弱り切ったところに新型コロナ危機が追い打ちをかけ、介護事業所はかってない危機に立たされています。厚生労働省は感染防止対策を取り、必要なサービスが継続的に提供されることが重要と通知していますが現場ではいまだに、衛生用品特にグローブが圧倒的に不足しているという事もお聞きしています。これでは、当然感染のリスクが高まってきます。本市においては、今後どのような支援策をとっていくのかお聞きいたします。

-山野市長

 グローブなどの衛生用品が不足しがちだということでした。介護事業所に対しましては、市独自に衛生用品の購入経費について補助を行ってきたところであります。マスクや消毒液なども支給しており、これについては今後グローブなども含め継続していく予定であります。引き続き市はもちろんのこと、国・県とも連携し、必要な介護サービスが利用できるよう介護事業所に対する支援を行ってまいります。

大桑議員

 民間調査会社・東京商工リサーチのリポートでは、2020年の介護事業所の倒産件数が過去最多になったとしたうえで、介護報酬の改定状況によっては倒産や休業・解散がさらに加速すると警鐘を鳴らしています。このコロナ危機や大規模災害を受けて厚生労働省は今回の改定にあたって「感染症拡大や災害時も必要なサービスが安定的・継続的に適用される体制」を上げました。しかし経営基盤の強化や感染症対応で最も必要な職員配置の充実や、処遇改善の策は見えてきません。出てくるのは感染症などに備えた計画の策定や研修、訓練などです。国の方では介護事業所が休業した場合はケアプランを作る居宅介護支援事業所を中心に代替サービスを検討・提供するように求めていますが、代替しようにも、どの事業所もヘルパーが日常的に人手不足が慢性化し対応できない状況があります。本市でも、コロナ感染を心配して、利用者が通所サービスを休んだり、デイサービスを躊躇した場合には、代替サービスとして自宅訪問に切り替えて対応するなどの中で、経営においても大変な状況が続いています。国や県の助成制度を多くの事業所が利用していますが、実施しているサービスの種類に応じて、介護事業所に月額10万から40万円を助成する制度を独自に取っている自治体もあります。本市としても事業所に、独自の支援策を図るよう求めますがいかがでしょうか。

-山野市長

 収入が減少した事業所に対する経営支援策についてお尋ねがございました。介護事業所の収入は、介護保険制度における介護報酬により賄われているものであります。現在、国において、新型コロナウィルス感染症による事業所の収入への影響も含めて、介護報酬改定の議論が行われているところであり、この動向を注視してまいります。

大桑議員

 次に、国民健康保険についてお伺いたします。

 国保の財政を都道府県に集約する「国保の都道府県化」がスタートし、3年目となりますが、高すぎる国保料を引き下げてほしい、との要望は切実です。厚生労働省の「2017年度国民健康保険実態調査報告」によれば、国保加入世帯の2017年度の平均所得は136万1千円で、10年間で2割も減りました。収入に占める保険料は一人当たり国民健康保険では9.1%、協会健保では、4.6%となっています。国保料の負担は、会社員の方が入る協会けんぽの負担に比べて2倍以上の負担とになっています。そして、このまま加入者の高齢化、非正規化、貧困化が強まれば、構造的な矛盾は限界にまで達し、国保の保険制度そのものの崩壊を招くことになります。全国知事会も、国の大幅な財政出動を求め続けてきており、所得は減るのに保険料は増えるという加入者の厳しい状況を直視すれば、自治体は加入者の負担軽減に心を砕くことが必要だと思いますが、市長はいかがお考えでしょうか。

-山野市長

 国民健康保険のことについて何点かお尋ねがございました。保険料が高くなっている、そのことについてどんなふうに思っているのかということでした。被保険者の所得水準が低く、所得に占める保険料負担が大きいということは、国民健康保険における課題であると認識をしています。加入者の負担軽減を図るため、これまで市単独の繰入金や基金を活用するなど、できる限り保険料の抑制に努めてきたところであります。

大桑議員

 国保料の昨年度決算では実質収支が1億9900万余の黒字となり保険給付費の払い戻しを行っても1億3700万円の黒字となりました。基金残高は27億5600万円となっています。基金を使って高すぎる保険料の引き下げを求めますがいかがでしょうか。

-山野市長

 令和元年度の決算は2億円の黒字である、基金は27億5600万円、これを活用して保険料を下げるべきではないかというご意見でした。ただ、今大桑議員もおっしゃいましたように、今後のことを見た場合に国保財政は被保険者の高齢化、さらには医療の高度化等に伴う一人当たりの医療費の増加などにより、より厳しい状況が予想されるところであります。基金につきましては、これまでも保険料の引き上げなどが必要となった場合において、急激な引き上げとならないように負担緩和のための財源として効果的な活用を図ってきたところでありますし、今後も今ほど申し上げましたようにより一層厳しい状況が想定されますので、一時的な保険料の引き上げ(28:45)に使用することは考えてはいません。

大桑議員

 国保料が、他の医療保険より著しく高くなる要因のひとつに、国保にしかない「均等割」という保険料算定があります。「均等割」は、古くからある「人頭税」と同じ仕組みで、収入のない赤ちゃんであっても、加入者一人当たりにかかる負担です。全国の自治体の中には、住民負担を抑制する努力を続け、新たな独自軽減に足を踏み出すところも出てきています。本市の国保加入者のうち、18歳までの被保険者数は6572人です。18歳までの被保険者への均等割りを廃止した場合どれほどの必要額が生じるのかお聞きします。これまでも国民健康保険料を引き下げるとともに加入人数への均等割りを止めることを求め続けてきました。少なくとも子どもの均等割りをなくすことは、今、新型コロナウイルスで大変な環境で日々を過ごすお父さん、お母さんの家計を助けることになり、子育て支援にもつながります。石川県、加賀市では子どもの均等割りの減免をしています。本市も独自の施策として子供の均等割りをなくするお考えはないかお尋ねいたします。

-山野市長

 18歳までの子どもの均等割り保険料のことについてお尋ねがございました。仮に18歳までの子どもの均等割りを廃止した場合、本年度におきましては約1億7100万円、新たな財源が必要となります。子どもの均等割りなど保険料の恒久的な軽減というものは、各市独自で行うには私は限界があるというふうに思っています。ここはやはり国の制度の中で対応すべきであると思っています。これまでも18歳までの子どもの均等割り保険料を軽減する支援制度の創設については全国市長会を通じて国に要望をしてきているところであり、今後とも国に強く働きかけてまいります。

大桑議員

 新型ウイルス感染症特例の減免制度についてもお聞きします。この減免制度について、現在どれくらい実績があるのかお伺いいたします。又、この減免制度なのですが新型コロナの終息が見えない中で次年度も継続してほしいとの声があり、減免の継続を求めますがいかがでしょうかお伺いいたします。

-荒舘保健局長

 国民健康保険料の新型コロナウィルス感染症関連の減免実績についてお答えいたします。11月末時点で843件の申請を受け付け、審査が完了した645件のうち、減免基準を満たしている536件につきまして減免決定を行ったところでございます。

-山野市長

 保険料の減免のことについてお尋ねがございました。新型コロナウィルス感染症の影響により、収入が減少した世帯等の保険料について、国の緊急経済対策を踏まえ減免しているものであります。現在国において、新年度予算の検討が行われていますことから、国の動向を注視してまいります。次年度の保険料につきましては、今年度新型コロナウィルス感染症の影響により減少となった収入に基づき算定されますことをご理解願いたいと思っています。

大桑議員

 国民健康保険の項目の最後に資格証明書発行について伺います。私たち日本共産党市議団は、住民のセーフティネットである国民健康保険の保険料のあまりの高さに、逆にそれが、生活を脅かすものになっていること、滞納すれば医療を受けることから遠ざけられ、命を落としかねないものになっていることを度々指摘し、この問題を取り上げてきました。

滞納が続く世帯に資格証を発行して、医療窓口での負担を事実上10割にするというこのやり方は、受診抑制となり、この資格証の発行は命と健康を脅かすものです。今回、厚生労働省より資格証について、国保の資格証明書所持者が受診した場合は通常の保険証同様にとり扱うようにとの、通知が出されました。横浜市など、すでに資格証明書の発行をやめたところもありますが、たとえ発行している自治体であっても、名古屋市などは、自治体独自の判断に基づき、資格証明書世帯に、短期保険証を送付するなど、受診抑制の解消に努力しています。名古屋市は国の通知を受けて、11月以降、コロナ感染症にかかわらず、資格証明書を発行せず、原則としてすべての滞納世帯に短期保険証を発行することになりました。資格証明書所持者は病気になってもなかなか受診に至らず、発熱症状が出ても受診治療という事に繋がらない場合があります。したがって資格証明書は廃止し保険証に切り替えることが必要です。資格証明書の廃止は新型コロナウイルス感染症の拡大防止の意味からも重要です。市長のお考えをお聞きします。

-山野市長

 資格証明書のことについてお尋ねがございました。本市におきましてもこれまでも特例を取り入れています。資格証明書を交付している方から、医療を受ける必要が生じ、医療費の支払いが困難である旨の申し入れがあった場合、ここは特例として短期被保険者証を交付するなど、本来の負担割合で医療機関に受診できる対応をとっています。コロナウィルス感染症の拡大に伴い、医療機関へ受診抑制とならないよう、この対応については資格証明書を交付している方に対し周知をしているところであります。資格証明書の交付はできるだけ接触の機会を多く持ち、納付相談や指導に努めたいというその趣旨で、国民健康保険法の規定に従い、制度の維持、負担の公平を図るという観点から実施しておりますことをご理解いただきたいというふうに思います。

大桑議員

 次に市営住宅についてお聞きします。市営住宅の安全安心のまちづくりについて質問いたします。

 まず市営住宅の修繕についてお伺いいたします。市営住宅の目的は、健康で文化的な人間らしい生活の最低保障となる住居の保証が目的です。その中でも、高齢社会に対応すべき安全安心な住環境は、平成28年3月に高齢化等に対応した市営住宅の在り方検討会の報告者の中にも取り上げられています。市営住宅は、退去すれば室内は改修され、きれいになり次の入居者のための準備として、浴室の改造工事も進められます。長く居住している所では、入居時のままでいろんなところに、経年劣化が起きています。お住まいの皆さんの多数 の要望は、お風呂の改修です。高齢化のため、浴槽が高くてお風呂に入りたくても足が上がらず入れないし、出られない。何とかならないかという切実な要望が、強くあります。本市の 新しく建てた市営住宅では、浴槽もシャワーも設置され喜ばれていますが、長年住んでいる方の浴槽改修は この間本市は、これらの問題解決を、個人責任としています。家で風呂に入らなくても、公衆浴場を利用するという選択肢はありますが、高齢になって車を手放すようになると そうもいきません。国が示す指針では、お風呂のバランス釜については15年が修繕周期となっています。市営住宅の風呂釜については、今でも入居者自身で用意しなければならないところもありまが、現代では浴室は必要不可欠な設備である為、今後は本市でも、整備件数を増加させていくとしています。そこで、市営住宅のお風呂の設置状況をお尋ねします。風呂釜の更新については、風呂釜が15年経過し、故障した場合に公的負担で取り換えをしている自治体もあります。安心安全な住まいを提供する本市としてのお考えをお聞かせください。

-山野市長

 市営住宅の修繕について何点かお尋ねがございました。現在、市営住宅のうち、浴槽と給湯器を設置してある住居は全体の3割程度であります。入居者が設置した風呂等の改修については、入居者で対応していただいているところであり、修繕等に係る支援は今のところ考えておりません。なお、風呂以外の給排水設備や建具等の不具合につきましては速やかに確認をし、対応しているところであります。

大桑議員

 住宅入り口の壁の剥がれが長年放置されているところがあります。公営住宅法第21条に掲げた修繕の義務の中には、公営住宅の家屋の壁、基礎屋根及び階段などについて修繕する必要が生じた場合は遅滞なく修繕しなければならないとしています。入居者の方からの修繕要望があれば速やかに対応することを求めますがいかがでしょうか。

-山野市長

 住宅共用部分の修繕についてお尋ねがございました。ご指摘の、共用部分である入り口や階段室の補修については、緊急性を有するものからできるだけ早く対応をしているところであります。入居者からの修繕要望につきましては可能な限りできるだけ丁寧に対応をし、必要に応じて優先順位をつけて対応しているところであります。

大桑議員

 高層市営住宅の冬場の対策についてもお伺いいたします。緑市営住宅の高層アパートは冬になると海からの強風でドアの開け閉めがとても困難になります。特に高齢の方などは、このドアの開閉が恐怖だと言います。さらに、吹き込んでくる雪が廊下に吹き込み凍り、歩くのも大変な状態になります。朝の早い出勤の方は転ばないか細心の注意をしながら歩いていると言います。安心安全の立場からも、早急に対策をかんがえてほしいと思いますがいかがでしょうか。

-山野市長

 緑住宅高層棟の風の吹き込みのことについてお尋ねがございました。高層棟の共用廊下では、建築基準法及び消防法の規定により、腰壁の上が解放空間になっておりますことから、強風対策として各住戸の玄関前に暴風ガラスを設置しています。昨年度末、H1棟の各階の通路には、外壁の改修工事にあわせ滑り止めシートを設置したところであり、今後とも計画的な整備を研究してまいります。

※実際は、一括して質問して、一括して答弁をもらう形ですが、便宜上、一問一答の形にしています。

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