お知らせ |日本共産党 金沢市議員団 |38ページ

お知らせ

7月30日(土)

金沢市の台所、近江町市場内の近江町交流プラザにて、

”市民本位の金沢市政をつくる会”2016年度総会が開催され、

約40人が市民の生活に密着した取り組みについて、学びました。

 

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日本共産党金沢市議団からは、森尾よしあき市議と広田みよ市議が参加。

広田市議はごみの有料化、

森尾市議は第二庁舎建設についての報告を行いました。

 

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参加者からは、

 

「市は有料化が決まったかのような説明をしているが、決まっていない。反対の声を大きくしたい。」(ごみの有料化)

「議会棟なしの三階建てなら、数億円でも可能。」建築関連従事者 (第二庁舎建設)

 

などの意見と、活発な議論がなされました。

 

日本共産党金沢市議団、

みなさんの熱い想いを肌で感じ、身が引き締まる思いです。

これからも、市民に寄り添う政治、議員であるよう頑張ります!

署名にご協力下さい。

すべての欄が埋まらなくても大丈夫です。

ご記入後、市民本位の金沢市政をつくる会 へ郵送いただくか、

金沢市役所新館7階 共産党控室まで郵送ご持参下さい。

署名用紙DLはこちら

 

市民本位の金沢市政をつくる会

 〒920-0848

石川県金沢市京町28-8石川民医連労働組合内

 TEL076-251-0014 FAX076-251-3930

 

*下記画像をクリックすると、pdfファイルページにリンクします*

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私は、日本共産党市議員団を代表して討論を行います。

まず、提出された議案のうち、議案第4号金沢市税賦課徴収条例等の一部改正について反対であります。

この条例改正の主な内容は、地方自治体独自の財源である法人市民税の法人税割の税率をさらに引き下げるというものです。その財源をもとに、国税として創設されている地方法人税を、地方へ配分する地方交付税の原資としています。

26年度、消費税が8%に引き上げられたときにも条例改定が行われ、本市の場合、2.6%の税率が引き下がり、今回はさらに、消費税10%増税によって、税率は3.7%の引き下げです。26年度の改正から合わせると、当初法人税割は14.7%であったものから8.4%へ引き下がり、6.3%の引き下げです。その分が減収となるものです。

たとえば今年度の予算ベースで法人市民税はおよそ92億円ですから、多額の減収となります。国は、その影響を地方交付税で措置するとしていますが、全額が交付税として還元される裏付けはありません。そして、地方独自の財源を減らし、交付税措置として国の権限を強化するとともに、消費税を地方財源の主要な財源に据えようという狙いと一体となったもので、認めることはできません。

しかし、安倍政権は来年4月からの消費税増税を先送りすることとしましたが、消費税に頼らず、税金の集め方使い方を変えることこそ必要です。

請願陳情についてですが、請願第18号は「マクロ経済スライドの実施中止を求める請願」であり、全日本年金者組合金沢支部から出されたものです。安倍内閣発足後の4年間、公的年金はマイナス3・4%という大幅な目減りとなっています。さらに政府は、「マクロ経済スライド」による「調整」を2040年代まで続け、現在、月6万4千円の基礎年金を受給している人の受給額を、10年後には5万7千円、25年後には5万1千円にまで減らすなどの試算を出しています。老後の生活保障の土台である基礎年金を大幅に削りこむ、「マクロ経済スライド」は中止すべきであり、この請願に賛成です。

請願第19号「消費税10%増税延期の中止を求め、消費税を直ちに5%へ戻すことを求める意見書」採択を求めるもので、金沢白山民主商工会から出されたものです。
自民党の稲田朋美政調会長は、18日に行われた大阪での政治討論会で「消費税増税を先送りした理由である個人消費の低迷をどう回復していくか」「消費税5%から8%、いっぺんに3%も増税する国は世界でも珍しく、そのインパクトが大きかった」と語り、共産党の小池晃書記局長が、「この間の消費税増税は失敗だったという認識か」とただすと、稲田氏は「インパクトが予想外に大きく、対策が不十分だった」と消費税増税の失敗を事実上認めました。2年連続の個人消費マイナスという異常事態をつくった失政の責任を認めて、消費税10%の引き上げは先送りではなく、きっぱり断念すべきで、財源確保についても大企業や富裕層から負担を求め、タックスヘイブンをなくしていくなど、「消費税に頼らない別の道で」行うべきです。

陳情第8号「政務活動費に関する陳情」は市民オンブズマン石川から出されたもので、政務活動費の月10万円交付への減額やホームページ上で収支報告など書類を公表することなどを求めており賛成です。
以上の請願、陳情は、いずれも付託された各常任委員会等で不採択とされました。我が党は、この不採択に対して反対するものです。以上で討論を終わります。

平成28年度金沢市議会6月議会 一般質問

 

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 最初の質問は、第二庁舎建設についてです。

 第二庁舎建設基本設計と実施設計の概要が、去る6月1日に開かれた市議会特別委員会で示されました。

 本庁舎の後ろに位置する南分室と周辺の駐車場用地を一体的に活用し、第二庁舎を建設するとしたものです。
計画では、建物には議会棟、危機管理センター、行政委員会、外郭団体等を配置するとして、 地上3階、地下2階で事業費は65億円としました。

 これに対して、第二庁舎というものの、議会棟が共有スペースを除く建物の半分を占めることから、 議会棟が主たる建物であること、本庁舎が耐震工事を終えたばかりであり、 新しい議会棟の建設が必要なのか。
しかも、65億円もの事業費投入は市民の理解を得られるのか。
議論がされると共に、市民からも意見が寄せられました。

 その結果、建物は地下2階の計画を地下1階と変更し、整備面積1万平方mを8500平方mに圧縮。
事業費を64億円としました。
そして、今回、基本設計と実施設計の概要が示されました。

 市長から、改めてこの第二庁舎建設の目的と今後のスケジュールを明らかにしていただきたいと思います。

 今回の建設基本設計と実施設計の概要では、 整備面積は、当初1万平方mだったものが8751平方mとなり、 議会棟は、2500平方mから2813平方mへと増大しました。
事業費は65億円から64億円となりましたが、 これも南分庁舎の解体費、実施設計費とは別に約2億円が必要としました。
そして、地下通路建設です。事業費は8億4千万円です。

 要するに、議会棟の建設と地下通路建設が事業費そのものを膨れあげているのではありませんか。
果たして必要なものなのか、市民にどのように説明されるのか伺うものです。

 地下通路の建設について伺います。

 本庁舎と第二庁舎建設予定地とを直線で結ぶ地下通路を建設しようとすると、 その間にある用水と西外惣構堀の遺跡があるため、 地下10m深くに地下通路を設置しなければならず、 費用が膨大となり断念せざるを得ませんでした。

 そこで今回、本庁舎と21世紀美術館との間にある道路の下に建設する計画を示しました。
ところが、この道路の下には、NTT、北陸電力、 企業局関連の埋設物があり、移設しなければ工事ができません。
その移設費用が約4億円に上ります。

 これだけではありません。
21世紀美術館の地下2階に通じる地下の車道が走っています。
今回の建設基本設計と実施設計の概要の中でも、 「地下通路の安全性及び構造に関する検討」と記載しています。
どのような検討が必要なのか明らかにしていただきたいと思います。

 本庁舎のある場所の標高に比べ、第二庁舎の予定地は2m低くなっています。
その間には用水があり、21世紀美術館の地下2階に通じる地下の車道が走っています。
したがって、地下通路を建設しようとすると、解決できない問題が起こります。

 第1に、地下通路は直線にはできません。
先の特別委員会では、市道部分では80m、全長110mとのことです。

 第2に、地下通路はフラットではありません。傾斜がついた通路となります。

 第3に、ボックス型の地下通路となり、 高さ2.3m、幅2.4mと狭いものでしか建設できません。

 以上の点からして、安全性及び構造からして地下通路の建設は難しいのではありませんか。見解を伺います。

 誰のための地下通路なのか。8億4千万円を投じて建設する必要があるのか。
納得できる説明ではありません。地下通路の建設は断念すべきです。

 そもそも、巨額の費用を投じて本庁舎と第二庁舎建設予定の建物とを結ぶ必要性があるのか。
市民の理解は得られていません。

 第二庁舎建設にあたって、議会棟の建設中止を行い、建設計画の全面的な見直しを強く、求めるものです。
次に移ります。


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 質問の第二に、家庭ごみ有料化を導入せず、ごみの減量化の実現を目指すことについてです。

 まず本市のごみ減量化の現状と課題について、市長から明らかにしていただきたいと思います。

 第1に、ごみの総排出量は減少傾向にあり、 その内、家庭系ごみは減少しているが、事業系ごみが増加していること。

 第2に、資源化率が低下しており、その原因として容器包装プラスチックの回収量と、 紙類の集団回収が低下していることがあげられること。

 ところで、第4期ごみ処理基本計画。
平成22年から27年度までの5か年計画では、 ごみの減量化についてどのような到達となり、 その教訓はどんな点があげられるのか明らかにしていただきたいと思います。

 第4期ごみ処理基本計画の検証については、次のように記載しています。
「ごみの減量化は、ほぼ計画通りに進んだ」としています。
その基本方針の第1に、市、市民、事業者の三者協働によるごみの排出抑制を掲げています。
その内容の主なものはどのようなものですか。

 第5期ごみ処理基本計画は、平成28年から32年度までの5か年計画です。
第4期計画の教訓を生かし、ごみ減量化への取り組み方針は、どのようなものですか。
そして、それを進めるキーワードはどのようなものなのか、明らかにしていただきたいと思います。

 「ごみの減量化は、ほぼ計画通りに進んだ」とする、 第4期ごみ処理基本計画の検証から導き出されるキーワードは、 市民、事業者との協働によるごみの減量化、資源化、再利用だと考えます。

 そこで、第4期ごみ処理基本計画を受け、第5期計画では具体的に、 第1に紙類の集団回収、第2にスーパー等での回収、第3に事業所における分別・資源化、 以上のごみ減量化、資源化、再利用の取り組みについて、明らかにしていただきたいと思います。

 本市校下婦人会連絡協議会の会長さんは
「有料化の前に、私たちがすることは、ごみの減量化です」と述べています。

 市内の環境問題に取り組む団体の代表は、
「ごみを減らすために、市民、行政、事業者それぞれができることをもう一回整理し、 お互いのいろいろな意見を取り入れながら『総合計画』として組み立ててほしい」と述べています。

 町会からのご意見の中に、本市のごみを減らしていくのにどうにもならなくなり、 有料化せざるを得ない事態となっているのか。 一般論としてごみの有料化があったとしても、 ごみステーションの管理をはじめ、住民が一生懸命努力していることからすると、 いきなり、有料化導入を言われても、「はい。わかりました」とは言えないというご意見がありました。

 市長、家庭ごみ有料化を導入せず、ごみの減量化の実現をめざすべきと考えますが、その見解を伺います。

 本市の環境審議会のメンバーでもある金沢大学の教授は、
「家庭ごみの有料化は、政策実験だと思ってやってみたらいい。 試してみないことには効果があるのか分からない」と述べています。

 市長、市民に負担を求め、効果があるかどうか。
やってみないと分からないような家庭ごみ有料化の導入は、やめるべきです。

 したがって、家庭ごみ有料化をせずに、ごみの減量化を進めていくことが、 市民、事業者との信頼を築き、ごみ減量化への理解が広まることを述べておきたいと思います。

 なお、市長は、家庭ごみ有料化が全国の流れのように述べていますが、中核市での導入は2割にすぎません。
有料化を検討したが、実施しないという都市が青森、高知、高崎など7つあります。
ここから学ぶべきであることを述べ、次の質問に移ります。


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 質問の第三に、特別養護老人ホームの増設計画についてです。

 今月の4日、大阪市で81歳の妻が85歳の夫の首を絞め殺すという痛ましい事件が発生しました。
その81歳の妻は、「夫に病気があり、介護疲れから殺そうとした。早く楽になりたかった」と話し、 夫婦は二人暮らしで、夫は認知症だったとみられると報道されました。

 全国では、特別養護老人ホームへの入所を待っている待機者は、52万人に上っています。大変深刻です。
本市における特別養護老人ホームへの入所を待っている待機者について、明らかにしていただきたいと思います。

 こうした実態が解決されない中、安倍内閣は2014年の国会で「医療・介護総合法」を成立させ、 要支援1と2の訪問介護と通所介護を保険から外し、 特別養護老人ホームへの入所要件を基本的に介護1と2の方を外し、介護3以上としました。

 安倍内閣の対応ぶりに全国から怒りの声が上がりました。

 有料老人ホームが増え、月の費用が15万円前後です。
この費用を払える方は行く場所がありますが、払えなくなれば住む場所を失います。
年金だけで生活せざるを得ない方や、所得の低い方々はいわゆる「介護難民」となります。

 本市の場合、特別養護老人ホームへの待機者の内、介護3以上の方は800人を超えます。
一体、いつになったら、こうした待機者がなくなるのですか。

 市長。現状の認識と今後の本市の特別養護老人ホーム増設計画について伺いたいと思います。

 平成27年度から29年度までの第6期介護事業計画では、 3年間で特別養護老人ホームを29床規模のものを8地域に9か所、合わせて261床建設する計画です。

 待機者の状況からして、とても解決する計画ではありません。
そのうえ、この計画すら困難な事態に直面しています。

 27年度4か所の応募したにも関わらず、2か所では応募はゼロでした。
なぜ、そのような事態となったのか。今後の対応と方針について伺います。

 2015年4月からの介護報酬の引き下げと介護職員の確保が難しく、 施設の設置と運営が困難となっています。
しかも、29床の規模ではとても経営が成り立たないのです。

 一方、待機者の方々も事態が深刻です。
特別養護老人ホームへの入所要件を介護度3以上としました。
介護1と2の方については、特例入居としました。

 本市の場合、申請の件数と特例認定した件数について明らかにしていただきたいと思います。

 また、待機者の実態について、ある施設の調査では、待機者の内半分以上が在宅者です。
そして、待機者の名簿から削除された方のうち、 入所できた方が46%で、入所できないまま亡くなった方が40%にのぼっています。

 川崎市では、平成20年度から25年度までに1200床の特別養護老人ホーム増設計画を進めるとして、 第1に、公有地の活用。
第2に、多床室と個室との組み合わせによる整備。
第3に、建設費の補助体系を見直す、との方針を打ち出し、 23年度には目標を1568床に引き上げ取り組んできました。
その結果、26年3月末までに、18か所1556床の整備を終えたとのことです。

 市長。本市としても、新たな事態の中で、特別養護老人ホーム増設計画について、 具体的対策が必要です。その見解を伺います。

 特別養護老人ホームへの入所を待っている方の現状は、深刻です。
そして、金沢市の特別養護老人ホーム建設計画は、その解決すらできるものではありません。
その上、その増設計画すら困難な事態に直面しています。
川崎市のように独自の対策が求められています。
本市の抜本的な対策方針を検討するよう強く求め、質問を終わります。


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  • この度、発言の機会を得ましたので日本共産党市議団の一員として、以下数点にわたり質問させていただきます。

 

 

まず初めに、金沢駅西広場隣接地へのホテル誘致についてお尋ね致します。

 

市長は提案説明の中でもインターナショナルブランドホテルを駅西に誘致する計画を明言致しました。この計画は、金沢市が保有する金沢駅西広場に隣接した土地で7,423.74平方メートルを1平方メートル当たり305千円で売り出すとのことです。

金沢駅周辺の路線価格は上昇しており平成28年度に公表されたものを調べると駅から

320m離れた広岡1丁目112番の商業地域は1445千円の価格が付いています。

路線価格に比べてあまりにも安い価格と言わざるを得ません。どのような基準で1㎡あたり305千円という価格が算出されたのか伺いたいと思います。

そして、市民の財産である土地を路線価格よりも安く売り出すことは市民の理解を得られると思っていらっしゃるのか、お聞きします。

また、譲渡対象面積は7,423.74平方メートルですが、最低譲渡面積は4,000平方メートルとなっています。最低譲渡面積で契約が成立した場合、活用されるのは約53.9%にしか、

すぎません。応募者が敷地の一部のみを希望した場合には、それ以外の敷地には本市が

立体駐車場を整備するとのことですが、最低譲渡面積で契約が成立すれば、3,423平方

メートルの土地に本市の負担によって駐車場を作ることになります。これは一部の業者、

それも海外資本や県外の大手資本の便宜をはかるものではありませんか。観光客が増えてもその儲けは海外資本や県外の大手資本に吸収されるだけで、金沢の経済の活性化につながりません。さらに言えば、この立体駐車場は誰が使用すると想定されているのか、伺いたいと思います。仮に、ホテル利用客だと考えておられるならば、疑問を持たざるを得ません。

ブランドホテル利用者層は、県外や海外から来られる方が大半を占めることになるでしょう。その方々が車でお越しになるとは思えません。むしろ、新幹線などを使って利用されることになるでしょう。

市民にしてみれば、ホテルに併設された駐車場となれば使い勝手が悪くなりますし、

ホテル運営業者が周辺の駐車場よりも高い利用料を設定すれば、ますます市民の利用は

なくなるでしょう。

市民の財産である駅西広場隣接地に大手資本が建設するホテルの為に立体駐車場を作って、更に、市民から高い料金を取るのは市民の理解を得ません。

市長のお考えを聞かせてください。

金沢を世界の交流拠点都市としてブランド力を高めるとして、富裕層の本市への観光を呼び込むためにホテル建設を積極的に勧めるという事は、一部の人の利益を優先することにならないでしょうか。市外企業の呼び込み型の拠点開発での観光政策は改め、地元業者の利益が還元されることを中心にすえた政策の転換を図るべきと考えますがいかがでしょうか。

市民の財産である私有地を安く提供し本市が駐車場まで作り、結局、大手資本の儲けづくりを応援するというのが、この事業ではありませんか。これは市政の仕事ではありません。

市民の憩いの場となるような構築づくりをお願いして次の質問にいきます。

 

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金沢市議会議員 広田みよ 一般質問

 

質問の機会を得ましたので、日本共産党金沢市議員団の一員として、以下数点にわたり質問をいたします。

質問に先立ち、「熊本地震」でお亡くなりになられた方々のお悔やみを申し上げるとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。それでは質問に入ります。

 

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6月議会質問

 

 

  • 市長の政治姿勢について

(・アベノミクス・消費税増税再延期について)

まずは市長の政治姿勢について伺います。安倍首相は消費税10%増税を再び延期しました。その理由として、世界経済の先行きが不安だとしましたがそれは大間違いで、不安なのは日本の経済であり、安倍首相自身ではないでしょうか。日本の景気は回復どころか、個人消費の落ち込みはリーマンショック以上に長く深刻です。世論調査でも、消費税増税はやめてほしいという声がどんどん増えています。金沢市の商店街連盟の関係者も今回の延期について「新幹線などでいい面もあるけれど、なかなか市民の購買力があがらず経営は大変。消費税増税が延期されてよかった」と話します。

もともとアベノミクスは、大企業と中小企業、大金持と庶民の格差を広げる制度でした。一部の大企業や大金持ちがいくらよくなっても国民、中小企業の大多数がよくならなければ日本の消費、日本の景気がよくなるわけがありません。

にも関わらず安倍首相は「アベノミクスを加速する」などとしていますが、日本経済を破滅させるものであり断じて許せません。アベノミクスや消費税路線そのものを終わらせなくてはなりません。

市長、市長もこれまでアベノミクス、消費税増税の推進役を担ってきたお一人として、今回の消費税増税が延期にいたった事実を重く受け止めていただきたいと思います。新幹線や観光など、表に出てくる華やかさに目を奪われ、市民の生活実態や中小業者の苦難への目線や対策が欠落してきたのではなないですか?国も地域経済にも未来はないアベノミクスや消費税増税路線はもう終わりにし、富裕層や大企業の課税逃れにメスを入れる。若者に投資をし、雇用のルール変革も進めるなど、経済政策を財界の応援から暮らしの応援に切り替えるべきですが、市長の見解を伺います。

 

(・憲法について)

次は憲法についてです。

安倍政権は、法曹界からも国民からも憲法違反と言われた安保法制の強行採決をはじめ、立憲主義の破壊をおしすすめ、次は明文改憲を狙っています。発表されている自民党改憲案では、国防軍の創設、緊急事態条項を創設し、事実上の「戒厳令」に道を開く、基本的人権の制約などを盛り込んでいます。

憲法13条は、この基本的人権の制約原理として「公共の福祉」を規定していますが、それは「人権が衝突した際の個人相互の調整」レベルにとどまる概念です。しかし、改憲案ではこれを「公益及び公の秩序」と書き換えています。公益とは「国の利益」とも読み替えることができ、「国家目的のために人権を縛る」という戦前の憲法に逆戻りするものです。その点で、山野市長のおっしゃった「権利や自由が義務や責任の上に成り立っている」という言葉に市民は、市民が本来持つ社会保障を受ける権利や普通の生活をおくる人権が制限されるのではないかと大変危惧をしています。「公共の福祉」について改めて見解をあきらかにしてください。

 

(・志賀原発)

次は原発についてです。東京電力福島第1原発事故から5年がすぎましたが、今でも9万2千人以上が避難生活を強いられ、いまだ原発事故の処理と対策の見通しすら見えてきません。こうした現状から、国民の圧倒的多数が、原発の安全神話から脱して、原発ではないエネルギー施策を求めています。にもかかわらず、安倍政権は全国で再稼働させようとして、各地でさまざな矛盾を抱えています。

志賀原発では原子炉などの直下の断層が活断層であると原子力規制委員会の有識者チームで判断がされました。1号機建屋内には692体の使用済み核燃料があり、2号機も872体の核燃料を原子炉に装荷しています。この施設が機能を失えば、炉心溶融などに至る恐れがあることは明らかであり、廃炉にするべきです。原子力規制委員会で専門家による断層問題に対する一定の結論が出されたのですから、市長の志賀原発の再稼働や廃炉に対する見解をあきらかにしてください。

 

  • 子どもの貧困対策について

(・子どもの貧困対策チームについて)

2点目は、子どもの貧困対策についてです。安倍政権が生み出した貧困と格差は拡がりを続け、貧困格差の大きさは先進41か国中下から8番目です。非正規雇用の増加と低い賃金は、子育て世代の「賃金」という生活の土台をゆるがし、長時間労働により家庭で子どもと接する時間が減っています。しわよせは、より弱い立場へと集中し、子どもたちへの影響がさまざまな形で顕在化しているのです。 

貧困の根本問題は、日本の社会構造、労働施策にあり、本質的にはその改善が必要であることは言うまでもありません。

ただ、その中で地方自治体の責務は、最前線で住民の命とくらしを守るということ、そして貧困の連鎖をとめることではないでしょうか。先般、子どもの貧困対策チームの説明がありましたが、市長は、子どもの貧困対策の重要性をどのように認識していますか。また、この対策チームをどんな目的でつくったのか、あきらかにしてください。

 

次に、チームの具体的な取り組みについて伺います。

これまでも、本市の職員も、現場や窓口でいろんな事例に直面していると思いますが、情報の共有や連携にはご苦労があったかと思います。今後、チームとなって子どもをめぐる各課が横断し連携することによって、ちょっと気になる事例から困難事例まで、情報を共有し掴んで離さない対応をしていくべきと考えますが、どのような連携を想定するのかあきらかにしてください。

そして、連携にとどまらず、各分野共同の政策的検討チームであってほしいと考えます。既存施策の羅列で終わらないように、本市の貧困がどんなものなのかいろんな側面から見極める実態調査と、それに対してどんな対策が必要なのか、目標を決めて計画をたてる必要があります。実態調査と計画策定をどうするのかお考えをあきらかにしてください。

 

各分野について伺います。

ひとり親家庭については、本市が行ったアンケート結果でも深刻な現状です。特に、収入と生活費のバランスで見ると、「おおむね同じくらい」が41.2%「生活費の方が多い」が34.7%となっており、ぎりぎりどころか生活費が足りないという実態があきらかになっています。生活費の不足に対しては、「預金を切り崩している」62.3%、「クレジットカードの利用」が18%にものぼり深刻です。

こういった実情を受け、先月国会では「改正児童扶養手当法」が成立しました。野党共同提案も行い、支給対象を20未満の学生などを追加、第二子以降1万円、毎月支払いなどを求めましたが、結局は第二子1万円、第3子も2倍となり、支払い方法についても付帯決議に「改善措置を検討する」などが盛り込まれました。しかし、ひとり親の貧困率が54%なのに対し、0.9%の削減インパクトしかないとも言われています。

本市の現状から見てもさらなる現金給付の充実が必要ですし、毎月支払いの早期実現を国に求めるべきと考えますがいかがですか?

 

・次に乳幼児期へのアプローチとして、保育園施策について伺います。

全国的に保育園の待機児童が深刻になっており、この金沢でも認可保育園に入れず就職をあきらめたというお声もあります。

安倍政権では待機児を減らすと豪語しながら、出された緊急提言は自治体独自で引き上げてきた保育水準を下げろという乱暴なやり方です。本市の人員配置や面積基準は、保護者や現場のみなさんが声をあげて引き上げが実現したものであり、水準の後退は許されません。むしろ拡充が必要ですが、お考えをあきらかにしてください。また保育士の処遇改善が必要であり、野党共同提案で月5万円の引き上げ法案を出しました。保育士の処遇改善を早急に国へ求めるとともに、本市でも独自の上乗せができないか伺うものです。

保育施策として、学童保育も需要が追いついていません。金沢市では今年度の申し込みが需要予測を大幅に上回っており改善が必要ですし、保育のように希望人数をしっかり把握し、どれだけ待機児がいるのかつかむ必要がありますが見解をあきらかにしてください。

 

(・職員体制の充実)

そして、子どもの貧困対策に本腰を入れて臨むにあたり、やはり今の福祉局では全体のマンパワーが足りていないのではないでしょうか?特に専門職の拡充や質の向上が求められます。思い切った増員と専門職の配置拡充を求めますがお考えをあきらかにしてください。

 

(・教育委員会)

学校については、子どもたちが1日の中で最も多くの時間を過ごす場所です。子どもたちの登校状況や学校での様子を掴むことは、子どもたちや家庭が抱えるさまざまな貧困や生きづらさを知るきっかけになります。その点では、学校の先生の役割や相談室機能は非常に重要です。相談室の機能の充実や、先生が十分に子どもに向き合えるような時間の補償と教員の体制充実を求めますが、見解をあきらかにしてください。

そして、経済的支援となる小中学校の就学援助制度は重要で、毎年申し込み用紙の改善などされていますが、まだまだ知られていないというのが私の実感です。知らないまま、よくわからないまま受けていないという世帯をなくすためにも周知徹底を強化するべきですし、保護者への相談体制の充実を求めますがいかがですか。

 

③震災から市民を守る取り組みについて

・次は、震災から市民を守る取り組みについて伺います。

熊本地震は、従来の内陸直下型地震の経験則からは考えられない地震であったことが明らかとなっており、現在の科学的な知見や体制では十分に地震を予期できないことや地震のメカニズムが完全に解明できていないことを示しています。であるからこそ可能な限り様々な検討が必要です。

本市の地震に対する防災計画は、市内を走っている富樫・森本断層についてのみの被害想定となっています。しかし、すでに有識者から指摘がされているように、周辺の断層も含めた被害想定や防災計画を立てるべきですし、北陸新幹線開業や環状道路の整備など市内の交通状況の変化にともない、避難経路や避難方法の再検討が必要な時期に来ているのではないでしょうか?とすれば、県内の他自治体や富山県との関係性もでてきますので、他自治体との連携や協力、県や国とも協力して地震の被害想定の再検討や防災計画の見直しに取り組むべきと考えますが、市長の見解を伺います。

 

(・車での避難生活について)

そして、今回の地震で特徴的なのは車での避難生活をする方が多かったということです。これまでの避難所運営ガイドラインは、あくまでも指定避難所の建物内での住環境を想定していましたが、今回は、余震が続いて建物に入るのが怖いということもありましたが、避難所の不足やプライバシーが守れない、福祉避難所が機能しないなど、避難所運営についても課題が浮き彫りになっています。車での避難はエコノミークラス症候群などで亡くなるなど命がけの生活であり、妊婦や赤ちゃんが車で寝泊まりしている映像や、車中泊の家族の約8割に高齢者が含まれていたという報告もありますが、そうした方々が車中生活を送るのは過酷です。また、指定避難所なら名簿をつくり自治体が把握することができますが、車中泊では周辺自治体の方もいたり、出入りも激しいなど被災者の把握が難しい状況です。駐車場確保や交通網にも影響を与えかねません。1世帯あたりの車保有台数についても石川県は13位と熊本県の24位に比べても高く、さらに混乱する可能性は大きいはずです。やむをえず車で避難生活ということにならないよう、避難所・マンパワーの確保、避難所でのプライバシーの確保、ご高齢の方や障害をもった方が安心して入れる福祉避難所など、熊本地震を教訓にして、避難所運営を抜本的に見直す必要があると考えますが見解をあきらかにしてください。

 

(・木造住宅の耐震化について)

今回の地震では震度7レベルが2回起こるという初めての経験で、2回目に建物が破壊され、戻って命を失うという残念な状況もあり、これまでの耐震化基準で大丈夫なのかという不安も市民からは寄せられているところです。

しかし、まずは最初の地震で建物の下敷きにならないという対策が必要です。戦災をのがれた本市は他都市にくらべきわめて古い木造民家が多く存在します。平成32年度末には、これから5年で単純計算では1万8千件の耐震を達成する目標をかかげていますが、このままのペースで達成ができるのでしょうか。今年度当初、耐震改修の補助率をあげ1階部分のみの耐震化も認められたところですが、市民の命を守るため補助率の引き上げなどさらなる拡充を求めますがいかがですか?

 

(・避難所となる学校・体育館の耐震化について) 

そして、避難所となる学校の耐震化がいそがれるのは言うまでもありません。今年4月時点での耐震化率は92.2%と聞いていますが、今年度で耐震化率はどうなる見込みなのでしょうか?やはり早急に耐震化率を100%にする必要がありますが見解を求めます。

また、今回の熊本地震では構造部分ではなく、吊り天井や照明器具、外壁などの非構造部材がおちたり崩れたりして避難所として機能しなかったということも報告されています。本市の非構造部材についてはどのような現状であり、こちらも耐震化をいそぐ必要がありますがいかがですか?

 

(・被災者の生活再建について)

さて、「今、行政に最も力を入れてほしいこと」をたずねた熊本地震被災者へのアンケートでは、「住宅の支援」が7割と突出しています。

東日本大震災では“国の支援金300万円では住宅再建できない”と被災自治体が独自の支援制度を創設し、地域社会の復興に大きな役割を果たしました。

独自支援をした岩手県陸前高田市では、住民が「支援金をもらったので、どんな困難があっても、地域のためにがんばろうという気になった」と話しています。

住宅再建の支援は、単に個人の再建支援というだけではなく、被災地全体の復興に直結しています。住宅再建に対する公的支援を抜本的に強化するため、被災者生活再建支援法による支援を300万円から500万円に引き上げ、対象を半壊などにも拡充するよう本市としても国に求めるべきと考えますが市長の見解をお聴きします。

 

  • 家庭ごみの有料化について

(・一部の説明会を終えた市長の認識について)

さいごに、家庭ごみの有料化についてです。

昨年の3月に市長が打ち出した家庭ごみの有料化に対して、市民から様々な疑問や批判が相次ぎ、さきの説明会では導入するための条例提案は見送られました。改めて市長は9ブロックの説明会で地域組織の役員さんを対象に説明会を行いました。わたしも参加し、役員さんならではの現場でのご苦労、立ち番やマナーの問題などみなさんが抱える悩みを改めてリアルに聴くことができましたし、本市のごみ行政はそうした市民との協働で成り立っていることを実感する場でした。だからこそ「住民投票で決めたらどうか」という声が複数出たのではないでしょうか。ところが、市長が説明会を終えて述べた「一定の理解を得た」という言葉は、私の実感とも異なりますし、市民の間でもすでに波紋を呼んでいます。ごみに関する施策は市民の協力や参加がなければ成り立たず、市長が提案して議会が決めるという方法論的な話はあっても、決して市長が勝手に決めるものでありません。市長は説明会でいったい市民からなにを聴き、学んだのかあきらかにしてください。

(・1300町会などすべてで説明会を行う取り組みについて)

そして本市はこれから、当初議会で打ち出したように、1300を超える町会すべてとアパートやマンションのみなさんへも説明会を行うことになっています。ところが、今まさに、町会長さんたちに配られている申し込み用紙は、その説明会が要るか要らないかの判断を求めるものとなっていますが、それは不適切です。先般の経済環境常任委員会でも「市が行う」と答えたのですから、市のほうから、全ての町会にアポをとり説明に入っていくのが本来あるべき姿ですが見解を伺い質問をおわります。

 

 

年 月 日 曜日 開始時間 日程
平成28年6月7日   午前10時  本会議(議案上程・提案理由説明)
平成28年6月8日   –  休 会(議案調査)
平成28年6月9日   –   〃 (  〃  )
平成28年6月10日   –   〃 (  〃  )
平成28年6月11日   –   〃 (  〃  )
平成28年6月12日    –   〃 (  〃  )
平成28年6月13日   –   〃 (  〃  )
平成28年6月14日   –   〃 (  〃  )
平成28年6月15日 午前10時 本会議(質疑・一般質問)
平成28年6月16日 午前10時 本会議(質疑・一般質問)
平成28年6月17日 午前10時 本会議(質疑・一般質問)
平成28年6月18日 休 会(議案調査)
平成28年6月19日  〃 (  〃  )
平成28年6月20日 休 会〔委員会審査〕
平成28年6月21日 未定 本会議(討論・採決)

 

会議期間は、15日間です。

 

〇開始時間は、決まり次第お知らせいたします。

〇本会議については、インターネットでの生中継を行っています。

〇金沢ケーブルテレビ(デジタル031ch 金沢コミュニティチャンネル)では生中継、 本会議翌日の午後6時から、会議の模様を録画を再放送をしています。

【お問い合わせ】

議会の傍聴に関すること   : 議会事務局 総務課

本会議、委員会に関すること : 議会事務局 議事調査課

請願、陳情に関すること   : 議会事務局 議事調査課

議会だよりに関すること   : 議会事務局 議事調査課

 

お問い合わせ先 ≫ 議会事務局 総務課  

電話番号:076-220-2388  

FAX番号:076-260-7190

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        ≫ 議会事務局 議事調査課

電話番号:076-220-2392

gikai_g@city.kanazawa.lg.jp

反対討論

2016.3.23

日本共産党金沢市議会議員  大桑 初枝

私は、日本共産党市議員団を代表して、議会議案第34号 社会資本の持続可能な整備推進を求める意見書の反対討論を行います。

この意見書の中に述べている、国の第4次社会資本整備重点計画は、大都市圏の国際競争力の強化の名のもと、三大都市圏環状道路の整備や、国際コンテナ港湾の大水深バースの拡大など、無駄づかいと住環境破壊の大型開発を推進するもので、同意することはできません。

わが党は、老朽化した道路をはじめ、トンネル・橋梁の耐震化や老朽化対策を公共事業政策として最優先に行うよう国会で求めてきました。新規から、維持管理・更新に事業の力点を移す道路行政の転換が必要です。

地方創生の名のもと新たな大型公共事業を行えば、さらに財政を圧迫させるものとなります。

その結果、社会保障の切り捨てや、増税という悪循環を生みだすものとなります。

無駄な大型開発事業ではなく、生活密着型の公共事業への転換が必要です。

よって、本意見書には賛同できないことを表明し、討論と致します。

反対討論

2016.3.23 

日本共産党金沢市議会議員 森尾嘉昭

 

私は、日本共産党市議員団を代表して討論を行います。わが党は、上程された議案67件のうち、議案第58号、議案第60号、議案第62号、議案第67号、議案第69号、議案第71号、議案第73号、議案第82号、議案第83号、議案第87号、議案第90号、議案第91号、議案第93号、議案第97号、議案第101号ないし、議案第103号、議案第108号及び、議案第117号ないし、議案第122号の議案24件について、反対であります。その主な理由について述べます。

 安倍政権による強行な政治が続いています。憲法の平和主義と立憲主義を踏みにじり安保法制を強行に成立させ、今月29日にも法の施行が始まります。そして、安倍首相は、去る2月の国会で、「憲法改正を在任中に成し遂げたい」と表明し、明文改憲へと踏み出そうとしています。

一昨年4月の消費税増税によって消費が落ち込み安倍政権が掲げた「アベノミクス」は破たんし、日本経済の立て直しどころか国民生活と地域経済に深刻な状況をもたらしています。

本市における個人事業所数はかつて2万件ありましたが、9600件と半減以下となり、伝統産業も3分の1、2分の1と衰退し、農林水産業と共に、引き続き、事業の継承が危ぶまれる状況となっています。

 こうした状況の下で、自治体が安倍政権のすすめる社会保障の大幅削減、くらし破壊の政治をそのまま持ち込ませず、自治体本来の役割である、住民のくらしを守り、福祉向上のために全力で取り組まなければなりません。

 本市新年度予算は、こうした点で大きな問題があり、その転換が求められるものです。

 第1に、引き続き大型開発事業が進められ、公共事業として巨額の予算が投入されていることです。本市の一般会計規模は、1666億円から1723億円へと57億円の増加となりました。地方消費税交付金が94億円計上される一方、地方交付税と臨時財政対策債を合わせた額は、前年度に比べ15億円の減となりました。一方、公共事業が230億円と2年前の176億円、前年度の214億円に比べ大幅な増加となっています。

引き続き大型開発事業が進められ、巨額の予算が投入されています。金沢港建設事業は、予算が増え続け、事業費は、304億円となり、本市の負担は51億円となっています。この事業は、大手企業こまつが、金沢港に隣接した用地に工場を建設し、大型機械製品の搬出のために大深水岸壁を10㍍の深さを13㍍に掘り下げると共に、周辺道路の整備をするとした事業です。わが党は、大手企業へ利便を図るものとして批判してきました。

 金沢外環状道路建設事業は、当初8車線の高規格道路として整備し、本市の3つの区画整理事業とセットしてさらに事業が拡大された道路建設が進められてきたものです。片町A地区市街地再開発事業は、大手ゼネコン主導の再開発事業として進められ、県外資本が参入する再開発ビルとして事業が進められています。事業費57億円で、国、県、市による公的補助は35億円と62%にのぼっています。

 第2に、税金のむだ使いとの厳しい市民からの批判となっている第2庁舎建設事業です。市役所本庁舎は、耐震化対策が終わり、議会棟も充分使用できるのに、64億円もの事業費で新たな議会棟が主たる第2庁舎建設は必要なのか。しかも、地下通路をつくるとして8億4千万円を投ずるなどは、税金のむだ使いとの批判はぬぐいさることはできません。

 第3に、大手企業など「呼び込み型」の企業誘致が継続され、県外大手有名店の誘致に利便がはかられていることです。

 森本にある金沢テクノパークは、先端産業を誘致するとして280億円を投じ、計画された工業団地です。最初の企業立地から20年が経過しますが、4分の1にあたる6区画8.5haが売れ残り、その面積は、東京ドーム約2個分に相当します。これまで、企業立地した企業に対してのべ10社に総額25億3600万円余りの助成金が支払われる一方、この8年間企業立地はゼロとなっています。さらに、このテクノパークに対する工業用水道事業は、特別会計を設け運営されています。水道料金収入ではまかなうことができず、一般会計で赤字補填しています。新年度予算でも、一般会計からこの事業会計に3610万円が投入されています。そして、テクノパークの真下に、新たに金沢森本インター工業団地が34億円の事業費を投じて造成されました。6社が進出したものの、分譲率76%で6区画が残っています。

 商店街振興として核店舗誘致促進事業費補助が行われ、新年度9千万円が計上されています。都心軸沿線に集客力のある大手有名店を誘致するとして改装費は上限2000万円、家賃の補助は上限1000万円、3年間おこなうというものです。一部の大手有名店に限った上に、店舗名が変われば同じチェーンであっても補助を可能にするとの対応は市民の理解を得られるものではありません。

 また、インターナショナルブランドホテル事業化に向けた予算が計上されました。駅西広場周辺に国際的ホテルを誘致し、賑わいのある施設設置を計画するものです。市民の財産である公的用地にこうした施設を誘致し、市民の税金を投入していくことは到底市民の理解を得られるものではありません。

地域に根を張っている地元中小企業や店舗への応援に切り替え、地域経済の振興を計るべきです。

第4に、安倍政権のすすめる社会保障の大幅削減、くらし破壊の政治が各分野に持ち込まれていることです。

 国は、地方創生を積極的に推進するために地方創生加速化交付金を活用し、地方の総合戦略を推し進めるとしています。

 その柱の一つが、連携中枢都市圏構想の具体化です。

 国が掲げる地方創生総合戦略は、「東京一極集中の是正」や「人口減少の克服」などを掲げ衰退する地方の再生と言っていますが、地方の衰退を生み出したこれまでの政策を検証することもなく、30万人規模の300の自治体に再編し、道州制へ移行することを打ち出しています。すぐには、合併は進まない中、連携中枢都市圏を指定し、中心都市と周辺市町の連携協約を結んで、周辺部にある医療機関や公共施設を中心都市に集め、権限を県から移行していこうとする狙いがあります。それは、住民の福祉、暮らしを守るという地方自治体本来の役割を発揮し、住民とともに、地方自治の発展を目指す方向とは相いれないものとなっています。よって、本市が周辺市町との連携協約とその具体化には同意することはできません。

 企業の本社機能の移転等に対する税制優遇措置を設けるための条例制定です。地方への人の流れを作るため、東京などにある企業の本社機能を移転させるとして地方創生に関連した法改正に基づく対応です。地方の中小企業とそこで働く人々への支援を強化してこそ地方の再生と活性化につながるものです。

 二つ目は、地方交付税のあり方をゆがめる「トップランナー方式」が打ち出され、具体化されてきていることです。

 国は、地方交付税を算定する際に、民間委託化など先進的に経費削減、歳出削減を進めている自治体に交付税を算定するというものです。その対象となるものは、学校給食、学校用務、一般ごみ収集、体育館、プール、図書館、窓口業務、などとなっています。地方自治体の独自の財源である地方交付税の趣旨に反し、強権的なやり方に関係方面からも批判の声が上がっています。

 本市では、学校の校務士、ごみ収集の民間委託化がすすめられ、新年度拡大する方針です。また、公共施設の指定管理者制度が導入されてきました。こうした制度への民間企業の参入には反対です。

この間、議論が続いてきた家庭ごみ有料化導入については、有料化先にありきではなく、ごみ減量化など市民の協力を得てやるべきことがあると述べてきました。有料化導入を断念し、市民と行政が一体となってごみ行政に取り組むよう求めておきます。

職員定数の削減は、さらに13人の削減が打ち出されています。新年度、地方公務員法の一部改正による人事評価制度の導入を盛り込んだ条例制定が提案されています。これは職員の能力と業績を評価し、賃金・ボーナスに反映させるもので、全体の奉仕者として住民のために仕事を行う地方公務員に「できた」「できない」など自治体の仕事に成果主義を持ち込むもので賛成できません。

 三つ目は、介護保険制度の改正など社会保障制度の後退が具体化されていることです。

 介護報酬が引き下げられました。要介護3以上でないと基本的には特別養護老人ホームへの入居申し込みができなくなりました。要支援1と2の方は、通所サービスとヘルパー利用は介護保険サービスから切り離され、地方自治体が行う総合支援事業に移行します。本市では平成29年度から実施されます。介護保険サービスの利用負担2割の導入が始まりました。

 こうしたことによって、必要な介護サービスが受けられなくなり、お金がある無で介護サービスの選択を余儀なくされる事態となっています。介護予防を必要とする方を専門的なケアーやサービスが受けられるよう改善を求めると共に、事業者が安定的に事業運営ができるよう介護報酬の引き上げを強く求めるものです。

 今回の介護保険制度にかかわる条例改正と高齢者を区別し、死亡するまで負担を押しつける後期高齢者医療制度について反対であります。

 四つ目は、マイナンバー制度にかかわる点です。

 今年1月から本格運用が始まっています。個人番号カードの交付をめぐり、システムのトラブルなど問題が続いています。

 個人情報の漏えい、システムのトラブル。巨額の税金投入など問題は解決するどころか大きな支障が生じています。私どもは、この制度を中止・凍結するよう引き続き求めるものです。

 第5に、市民負担の軽減を図る観点から反対であります。

 国民健康保険料は、所得割の引き下げについては、告示によって実施されます。一方、賦課限度額の引き上げが行われ、これは条例改正が提案されています。賦課限度額の医療分1万円、後期高齢者医療分1万円、介護保険料分2万円の引き上げには同意できません。

 水道料金についてです。

県が、27年度から県水の責任水量を現在の7割を6割に引き下げた結果、本市では、県水受水費が軽減され、その額は、4億6千万円にのぼります。その結果、27年度では8億5千万円の黒字。28年度新年度予算では10億6700万円の黒字が計上されています。ところが、25年度11億5千万円の累積額のうち約10億円を建設改良積立に回し、26年度も2億2千万円を建設改良積立に回し、建設改良費として事業を行っています。 県が県水の責任水量を引き下げたことによって生み出された財源は、水道料金の引き下げを実施し、市民に還元するよう強く求めておくものです。また、ガス料金、市内4か所の簡易ガス料金の引き上げには反対です。

 また、城北市民運動公園整備事業として屋内プール施設の使用料金が提案されています。個人使用料金などが現在の施設に比べ1.4倍から1.6倍となるもので同意することはできません。

 第6に、教育委員会改革法や学校教育法改正に基づく議案と予算に反対です。

教育委員会改革法は、教育長と教育委員長を一本化し、新たな教育長は、首長が直接任命や罷免を行う。首長のもとで総合教育会議が開かれ、教育に関する大綱を策定するというものです。

教育委員会制度の独立と自主性の確保という原則は、二度と子どもたちを戦争に送らせないという戦後教育の原点からのもので、憲法によって教育の自由と自主性が明記されてきました。今回の改正は、首長や政治権力による際限のない支配や介入に道を開く危険な内容であり、これに関連した議案と予算には反対です。

学校教育法改正は、「小中一貫教育」として、小学校と中学校の教育課程を統合した「義務教育学校」を設けるものです。小中一貫校は、教育的効果や問題点が検証されないまま学校統廃合を加速させる手段となっていること。そして、現在の6・3制の義務教育課程をくずし、様々な教育課程の導入を可能とします。その結果、どの子も健やかな成長を保障する教育の機会均等を後退させかねません。

本市で具体化されているのが、泉小学校・泉中学校建設です。

 これまで指摘してきたように古くなった小中学校を新しくしてほしいとの要望を理由に、二つの小学校を統廃合し、小中校の一体的建設へと進めてきたものです。統廃合した泉小学校と泉中学校と併せると1000人近くの児童生徒数を抱えることになります。幼児期を過ぎた小学生と思春期を迎えようとする中学生を小中校の一体的学校で学ばせることには各方面から疑問の声が出されていることを指摘しておきたいと思います。

 最後に、議員報酬の引き上げです。

 現在の報酬を3万円引き上げることによって、中核市では東大阪と同じトップの報酬となるものです。市民生活の実態からして理解を得られるものではありません。

 次に、請願・陳情についてです。

 請願第13号は、介護保険改定(改悪)での実態を訴え改善を求める請願で、特別養護老人ホーム入居待機者家族会の代表から提出されました。

 深刻な介護を取り巻く現場から切実な声を取り上げたものでわが党は、賛成であります。

 請願第14号は、TPP協定を国会で批准しないことを求める請願で、農民運動石川県連合会の代表から提出されたものです。

この協定内容は、米・麦での輸入枠の拡大、牛・豚肉の関税引き下げなど重要農産物5品目すべてで大幅な譲歩を行い、重要農産物5品目の3割とその他農産品では98%の関税撤廃に合意する内容となっています。明らかに国会決議に違反するもので、TPP協定の批准を行わないよう求めるこの請願に賛成です。

 請願第15号は、憲法違反の安全保障関連2法の廃止を求める意見書の採択についての請願で、石川憲法会議の代表から提出されたものです。

先に強行に成立した安保法制は、多くの国民が疑問と批判の声を上げ、ほとんどの憲法に携わる学者、関係者が憲法に違反すると批判したものであります。

その廃止や立憲主義回復を求める行動は全国各地で広がり、大きなうねりとなっています。よって、戦争のない平和なアジアと世界を願う立場から提出されたこの請願に賛成であります。

 請願第16号は、消費税10%増税中止の意見書採択を求める請願で、金沢白山民主商工会の代表から提出されたものです。

 消費税が5%から8%に増税された結果、消費が落ち込み、日本経済が急速に落ち込んでいます。安倍政権が開いた国際金融経済分析会合でも消費税を引き上げるべきでないとの意見が表明されています。安倍政権にこの間の経済政策の失敗の責任と消費税増税中止の決断が迫られています。

このまま来年4月から消費税10%へと引き上げ実施されたならば暮らしも経済も大打撃を受けることになります。

よって、消費税10%増税反対の意見書の提出を求めるこの請願に賛成であります。

陳情第6号は、土曜日又は日曜日における議会の開会を求める陳情です。

 年齢18歳以上から20歳未満の方が新たに選挙に参加できるようになったことから議会が土曜日又は日曜日に開催するよう求めるもので、より開かれた議会に向けて改善することが必要であり、賛成です。

 以上の請願・陳情は、いずれも、付託された各常任委員会等で不採択されました。わが党は、この不採択に対して反対をするものです。

なお、陳情第7号は、議長選出のあり方についての陳情です。

この陳情が述べている「市民の多様な意見を議会に反映しやすくなること」というのは当然議会として受け止めなければなりません。しかしながら、議長の選出を当選回数順にとの意見には同意することはできません。

以上で討論を終わります。

 

2015年度(2016年)3月定例月議会 一般質問

日本共産党金沢市議員団  大桑 初枝

 

質問の機会を得ましたので、日本共産党市議員団の一員として、以下、数点にわたり質問いたします。2016.3大桑

 

 

まず、市民の生活実態についてです。

 

2017年4月より、消費税10%に引き上げが予定されています。

低所得者層ほど負担感が強い今回の引き上げに、国民の多くが、反対しています。

消費税8%に引き上げの際は、「年々伸びていく社会保障費の増加をまかなうためのもの。増収分は社会保障にあて、子ども子育て支援の充実にも使う」と説明がありました。

しかし、増税分のうち、社会保障の充実にあてられるのは、わずか1割で、実際は年金の削減など負担増が目白押しです。

年金生活者の中には、「年金が減らされるのに、物価の値上がりと増税でどうやって暮らして行けというのか」という怒りの声が渦巻いています。

厚生労働省による2014年の国民生活基本調査の概況では、6割以上の方が、「生活が苦しい」との回答を寄せています。

こうした状況で、消費増税を行えば、市民の生活はますます苦しくなるのではないでしょうか。

先日、わが党議員団の森尾議員の消費税に関する質問に対して、市長は「消費増税はさけられない。今後の動向を注視してまいります」と答弁されましたが、年金生活者の方々の声を聞かれても、そのお考えに変わりはありませんか?

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