お知らせ |日本共産党 金沢市議員団 |16ページ

お知らせ

2021年12月13日

森尾よしあき議員

-森尾議員
私は、日本共産党市議員団の1人として以下、質問いたします。
100年間にわたって本市企業局が運営してきた本市ガス事業・発電事業を、設立された新会社・金沢エナジーに300億円で売却し、来年4月からこの会社による運用開始を行うとして諸課題の検討が行われています。そこで伺います。本市発電事業を担う5つの発電所における河川法違反について、この議場でも明らかにし、このままでは譲渡出来ないことを指摘してきました。ところが市長も本市企業局も法違反はない、問題はないとして、先の9月議会に譲渡関連議案を上程し、可決に至りました。ところが、先に開かれた建設企業常任委員会で、河川法にかかわる県との協議、法に基づく申請などが行われていたことが明らかとなりました。なぜ、法違反はないとしてきたものが、今回の対応となったのか。説明を求めたいと思います。

-平嶋公営企業管理者
9月定例月議会の議決をいただいたのち、河川管理者である県と協議のうえ、河川法第23条(流水占用の関係)、また第24条(土地占用の関係)、それらに基づく申請手続き等を行ったものでございます。

-森尾議員
本年9月1日付けで県が本市に対して『不適切事案の是正等について』との文書を発出しました。本市企業局の担当課長は、11月25日開かれた本市建設企業常任委員会において、「譲渡関連議案が議会で議決したことが契機」と述べていますが、委員会で議決したのは、9月16日で、本会議での議決は翌日の17日です。県からの文書は、それ以前の9月1日に発出されています。つじつまが合いません。なぜ議会に報告をしなかったか、伺います。

-平嶋公営企業管理者
すでに議案として議会にご提案させていただいたところでございます。ご指摘の文書、9月1日ですけれども、水利権譲渡に関わります河川管理者との協議の過程の中で、発電所の工作物の現状につきまして調査依頼されたものでございます。その結果につきましては10月25日に県へ報告を提出し、11月25日の建設企業常任委員会で報告をさせていただいたところでございます。

-森尾議員
公営企業管理者は、9月13日本議会における私の質問に対し「ここにきまして許可申請書類の必要性等々を確認している途中でございます」と答弁されました。本市と県との協議は、今年7月から始まっていました。そして9月1日付けで県が本市に対して、『不適切事案の是正等について』との文書を発出されました。あなたの答弁とは異なる事実経過があった。そして、なぜあなたは、議会にその経過を報告しなかったのか、改めて伺います。

-平嶋公営企業管理者
私ども企業局の方から河川管理者である県に対しまして、今回の事業譲渡に向けた準備を進めるにあたりまして、河川法に基づく申請内容を確認するなど、協議の過程であったことをご理解いただきたいと思います。

-森尾議員
パネルをお示しいたします。各議員のタブレットからもご覧いただきたいと思います。本市企業局が、こうした経過と事実を局全体で隠蔽し、虚偽答弁を繰り返していたことになります。さらに、今回の申請許可にも問題があります。この10月25日、土地の占用許可を定めた河川法第24条に基づいて県に申請したのは19か所の工作物と水利使用規則に基づく承認申請は4か所です。2週間後の11月10日に県からいずれも許可及び承認を受けました。ところが、問題の発端となった平成20年2月本市が県に報告した中で、工作物の許可を定めた河川法第26条による許可を受けていないとしたのは、13か所の工作物でした。申請した法の根拠も違いますし、工作物の箇所数も異なります。どのように説明されるのですか。

-平嶋公営企業管理者
河川管理者であります県との精査によりまして、平成20年3月の再検結果にかかる案件、また平成20年以降の事案、それらについて県に改めて精査をし、申請をさせていただきました。その結果、いわゆる従前と比較しまして対象外とされたものを除きます19件全てについて許可を受けたというものでございます。なお、いずれの工作物も県に事前に確認をしながら了解の上で設置並びに修繕を行った工作物でございます。

-森尾議員
県から不適切事案の是正としたものは、法に基づく申請・許可を受けていないことを示すものです。明らかに法違反です。平成20年、本市自らが県に報告したにもかかわらず、その後、放置しただけでなく、その後も、法の手続きをせずに工作物を設置したものが11か所あった。今回県との現場対応で1か所が許可不要となりました。その他、水利使用規則に基づき、承認を得ずに設置したものが4か所ありました。明らかに法や規則に違反し、工作物を設置することが常態化してきたのです。今回、事業譲渡することとなり、この問題が表面化しました。今度は、法第26条により申請・許可を受けなければならないものを法第24条による申請・許可に及びました。なぜか。それは、事業譲渡をするために法を曲げてまで、進めてきたことにほかなりません。公営企業管理者は、こうした経緯についてどのように説明されるのですか。

-平嶋公営企業管理者
まずご理解いただきたいのは、ご指摘の工作物につきましてはいずれも県に事前に確認をしながら了解の上で設置並びに修繕を行ってきた、そういったものでございます。今回の手続きにつきましては、9月定例月議会で議決をいただいたのちに発電事業の譲渡に当たりまして、県との協議を十分踏まえ対応したものでございます。ご理解いただきたいと思います。

-森尾議員
先の11月10日の県による認可・承認にあたって、次のような指摘があります。「新内川第二発電所における水利使用規則第13条に基づく承認を得ずに行われた工作物の設置及び改築について、存置することはやむを得ないものと判断する」としています。工作物を設置してから法や規則に基づく申請・承認の手続きを行うことは問題であり、その責任が問われます。ましてや、その事実を隠し、譲渡関連議案を提出するなど議会軽視も甚だししいものです。公営企業管理者は、どのような責任を取られるのか伺います。

-平嶋公営企業管理者
いずれも県に事前の了解を得て設置した工作物でございます。最終的には河川管理者でございます県の判断によるというふうに思いますし、基本的にこれまでの県との協議の中でもご指摘の件も含めて法的に問題はないという県の見解もいただいております。

-森尾議員
市長に伺います。河川法をめぐる問題について、今年8月上旬に説明を受けたと本議場で答弁されました。本市企業局は、8月12日に市長に説明したことを明らかにしました。9月1日、県から『不適切事案の是正等について』の文書が発出され、その後、法的申請を行いました。市長は、この事実を知りながら、9月議会に譲渡関連議案を提出いたしました。法的な措置を行った上で議会に報告し、譲渡関連議案を提出すべきではなかったのではありませんか。市長としての責任が問われると考えます。見解を伺います。

-山野市長
事業譲渡につきましては、6月末までに市民説明会を開催をし、新会社と事業譲渡にかかる仮契約を締結するなど、一連の手続きを慎重に進めてきたところであります。加えて、発電所の工作物に関わる件については、河川管理者である県と協議中であり、今後必要な手続きが完了する予定であるとの企業局長からの報告も受けているところでありまして、9月定例月議会において事業譲渡関連議案を提出し、議会に議決をいただいたところであります。

-森尾議員
9月1日、県から『不適切事案の是正等について』の文書が発出をされ、これも議会には報告しない。そして法律的に問題があるにもかかわらず、譲渡関連議案を9月議会に上程する。この責任は市長にある、こう思います。市長として責任を果たすべきは、100年間にわたって本市公営事業としてきたこの2つの事業を売り渡す今回の譲渡を撤回することです。見解を伺います。

-山野市長
私がしなければいけないと思っていることは、今おっしゃったように先人に対する感謝の気持ちをしっかりと持って、後輩たちにもその思いを伝えていかなくちゃいけないと同時に、事業の持続性確保や多様なサービスの提供など、市民がエネルギー自由化の恩恵を享受できる環境を作っていくことだというふうに思っています。先般の議会におきまして議案をお認めいただいたところであり、加えて河川法にかかる手続きも企業局において適切に対応しており、事業譲渡を撤回する考えはありません。

-森尾議員
代表監査委員に伺いたいと思います。本ガス事業・発電事業譲渡に関して、住民から監査請求が本年9月9日に提出されました。この中で、河川法違法状態のまま事業譲渡するべきでないと指摘されました。これに対し4名の監査委員は、11月11日、住民からの請求を棄却するとの判断を行いました。その際、河川法をめぐる問題について、本市企業局からどのような説明を受けていましたか。明らかにしてください。

-西尾代表監査委員
企業局に対しましては、地方自治法に規定する監査委員の職務権限に基づいて関係人調査としまして、所管の部署から資料の提出を求め、意見の聴取を実施するなど、事実関係について慎重に調査を行ったところでございます。

-森尾議員
金沢市側から「令和3年9月16日に改めて石川県に確認したところ、違法な状態にないと判断しているとの回答を得た」との主張を受け、4名の監査委員による採決では、「河川管理者である石川県が、河川法に違反する違法な状態にないとの判断を示していることから請求人の主張を採用する必要性はないと考えている」と述べています。とすると、代表監査委員にお聞きします。あなたを含め、4名の監査委員は、9月1日県から『不適切事案の是正等について』の文書が発出された事実を確認することなく、監査し、裁決をしたことになります。代表監査委員に伺います。監査をやり直す必要がありませんか。見解を伺います。

-西尾代表監査委員
県からの文書の内容は、河川法の許可手続きを求めるものでありまして、このことが請求人の主張する公序良俗に反するとまではいえず、監査の結果に影響を及ぼすものではございません。

-森尾議員
9月1日県から『不適切事案の是正等について』の文書が発出されている事実を確認しなかった。このことを本議場で指摘を受けた以上、代表監査委員、4名の招集を行い、合議に基づいて監査をやり直す必要はありませんか。改めて伺います。

-西尾代表監査委員
ご指摘の文書につきましては、企業局から提出された資料には確かに含まれておりませんでした。ただ、住民監査請求に基づき監査の結果を導くために必要な事実を調査しましたが、ご指摘の文書の有無は監査結果に影響を及ぼすものではごさいません。したがって、再度監査するということはありません。

-森尾議員
適切な判断を求めておきたいと思います。

-森尾議員
次に、御所町2丁目地内における太陽光発電建設計画をめぐる点について伺います。市内の御所ニュータウンの住宅地に隣接する約1ヘクタールの山林にソーラーパネル3300枚を設置する太陽光発電施設計画が持ち上がりました。これに対して先の10月15日、地元町会の96%にあたる272世帯697人の反対署名が本市に提出されました。地域住民からは、この設置計画が住宅地に隣接していること、建設予定地が軟弱地盤であり、雪や土砂による災害の発生が心配される、こういう提起が本市にも届けられました。本市として、どのような対応をされているのか伺います。

-坪田都市整備局長
まずこれまでの経緯でございますが、今年の7月に事業者から御所町2丁目地内の住宅が隣接する山林におきまして太陽光パネルで設置する内容でまちづくり条例に基づく届出がありました。9月に地元説明会が行われましたが、安全面や維持管理面での不安から、地元住民からは反対の意向が示され、10月には住宅地に隣接するソーラー発電所建設差し止め要望書が市に提出されました。その間、市としては専門家による現地の確認を行い、経済産業省と連携しまして事業者に対して安全性の観点から土質調査を求め、太陽光パネルの設置計画や維持管理計画の見直しと、住民に対して十分な理解を求めるよう指導してきたところであります。

-森尾議員
本市は、本市設計技術顧問の専門家と現地予定地を調査した結果、計画地が軟弱地盤で、傾斜が30度、一部では35度であることを確認し、建設工事は危険が伴うとして業者にも伝えられました。そして本市は、まちづくり条例に基づく手続き完了との通知を出さないとの見解を示しました。その後11月15日、野々市市にある業者の説明が住民代表に行われ、本市からも参加されたとのことです。今後どのような対応をされていくのか、お聞きします。

-坪田都市整備局長
11月15日の説明会では、事業者から設置場所の一部変更について経済産業省と協議を開始するとの報告がありました。現時点ではまだ協議は開始されていないというふうに聞いております。

-森尾議員
そこで市長に伺います。この議会の提案説明の中で、太陽光や風力発電設備の設置にあたって、雨水排水対策の徹底を図るための条例の改正や、設備の適正な立地等を促すための条例制定について述べられました。今後の取り組みについて明らかにしていただきたいと思います。

-山野市長
条例は、再生可能エネルギーの拡大、これは大切だと思っております。一方では環境への影響を考慮した規制、その調和を考慮しなければいけないと思っています。住民との合意形成、事前審査の手続き、設備の適正な立地などについて定めることを考えています。先行都市の事例なども参考にしながら、市民・事業者のご意見なども踏まえながら検討を進めていきたいと思います。

-森尾議員
市長は常々、スピード感をもって対応すると述べてきました。この規制を伴う条例改正についての検討を進めていくとしていますが、県内でも既にこれに類する条例制定を行うという自治体も対応が行われています。そうした点では、地域住民の安全・安心と、そして環境の保全を行うという点で、業者と行政の責任を明記するということが何よりも重要だというふうに考えていますが、改めて見解を伺います。

-山野市長
規制を伴うものでありますので、慎重にしなければいけないと思っています。ただ、やはりここは全国の事例を見ても市民生活に直接影響を及ぼしかねないことでありますので、今おっしゃっていただいたような、すでに先行して取り組んでいる自治体もいくつかありますので、その事例を参考にしながら、速やかに取り組んでいきたいと思います。

-森尾議員
次に、市長の政治姿勢について伺います。市長ご自身、来年12月9日に3期目の任期満了を迎え、4期目への出馬はしないことを表明されました。改めて、この間市政を担ってこられた市長ご自身の政治姿勢について伺っておきたいと思います。まず、市長ご自身が市政を担うにあたって掲げたのが「市政刷新」でした。いったい、市政の何をどのように刷新するとしてきたのか、伺います。

-山野市長
先人の仕事に心から感謝の思いを持ちながらも、やはりその感謝の中で新しいことに挑戦をし、新しい魅力を生み出していく、そのことを付け加えることによって文字通り付加価値として後輩たちに繋げていくことが大切だという思いの中から、歴史都市、創造都市、広い意味での文化都市を大切にしていきたいという思いをずっと持っていました。戦災に遭っていません。古い建物だけではなくて近現代の建築物でも世界に誇りうるものが多くあります。市民のみなさんに知ってもらって建築を文化として捉えていくことはできないか、スポーツ、金沢マラソンを通してやはり市民のみなさんが支えるスポーツというものをよく感じました。スポーツも文化として捉えていくことによって文化都市にさらに厚みを増していくことはできないか、考えさせていただきました。大きな流れとして人口減少を留めることはなかなか難しい、ところが住民ニーズはより一層複雑化・多様化していきます。金沢市、頑張りますけれども、近隣自治体ともしっかり連携をすることによって、広域なまちを作っていくことが必要ではないか、そのことにも意を用いてきました。金沢はなんといってもコミュニティの町です。希薄化しつつあると言われますけれども、今一度、地域コミュニティで汗を流しているみなさん方と連携をしながら、金沢市の個性を大切にしていきたい、そして将来を見据えたときにはこども達の施策も大切だ、そんな思いで取り組んできたところでありますし、がんばっていきたいと思っています。

-森尾議員
市長自らが述べた「市政刷新」というのは、やはり単なるキャンペーンにすぎなかったのかなという思いを強くいたしました。そこで、市長の政治姿勢にかかわる象徴的な出来事がありました。その一つは、競輪場外車券売場の設置をめぐって、業者や一部議員との密室での協議と対応でした。市長ご自身もその経過を認め、一旦市長の職を辞職する事態となりました。このことから市長は何を学び、その後の市政運営にあたられたのか、伺っておきたいと思います。

-山野市長
私の軽率な言動によって、議会のみなさんをはじめ市民のみなさんにご迷惑をおかけしたことは深く反省をしているところであります。二度とそういうことのないようにしなければならない、そういうことを肝に銘じて取り組んでいるところであります。

-森尾議員
二つ目に、憲法と民主主義にかかわる点です。本市庁舎広場の使用や政党機関紙の庁舎内配布購読をめぐることで、従来の対応を大きく変え、「本市庁舎等管理規則」まで改訂するにいたりました。本市庁舎広場の使用をめぐって、申請者に対して、政府批判するような取り組みなのか、のぼり旗などによるアピールをするのかなど、聞き取りが行われてきました。さらに、庁舎内における政党機関誌配布購読をめぐっては、本市幹部職員に対して、政党機関紙の購読勧誘に関するアンケートの実施まで行いました。憲法に明記されている言論の自由や、表現の自由、政治活動の自由に関して、問われる事態となりました。憲法を守るべき立場にある市長が、憲法の根幹にかかわることで問われることついて、市長ご自身はどのように受け止めておられるのか伺いたいと思います。

-山野市長
庁舎前広場は、まさに森尾議員がおっしゃるように憲法に遵守する立場でありますので、適正にご利用いただきたい、そんな思いで取り組んできているところでありますし、そういうご判断ならされるものだと思っております。政党機関紙は、憲法の前の問題だというふうに思っています。ご自身が立場を利用して職員に圧力をかけるというふうに見られかねないようなことであったんだというふうに思っています。議会からもそういう声があがっているところでありますし、アンケート結果からもそのことは私ははっきりと感じているというふうに思っています。これは繰り返しになりますけれども、憲法云々の前の問題だというふうに思っています。森尾議員もそのことをご理解いただいているからこそ、適切な対応をしていただいているんだというふうに私は思っております。

-森尾議員
どの新聞を読もうが、どの雑誌を読もうが、そして行動をしようが、憲法に保障された権利であり、それを犯すことはならない。そして議場でも指摘しましたけれども、市の幹部職員に対して政党機関紙の購読勧誘に関するアンケートを実施したのは、川崎市と市長、金沢市だけです。その川崎市の対応に対しての裁判では、長たるものの適切な対応を求める内容が記載をされていました。その中で、市長の自重ある対応を求めました。その結果、こうしたアンケートを実施したのは、市長、金沢市だけです。憲法第99条は、政治に携わる者に、憲法を守り、さらに、憲法違反行為を予防し、これに抵抗する絶対的義務を課しています。したがって、我々も含めてこれを尊重し、擁護する義務があることを改めて指摘しておきたいというふうに思います。

次に、地方自治の本来の役割である「住民の福祉向上」に向け、どのような考えで市政運営を担ってこられたのか伺います。市民の批判や意見が広がり、議会でも様々な意見がありながら進められてきたのが、ごみの有料化と、100年間にわたって本市が運営してきた本市ガス事業・発電事業の売却です。この2つに共通している点は、市民の民意を問う選挙で公約を掲げることなく実施したことです。地方自治の本来の役割である「住民の福祉向上」をめざしていく上で、その原点は、住民の理解と合意をもって進めていくことだと思いますが、市長の見解を伺います。

-山野市長
何度も述べてきたつもりでいますけれども、私の言葉が足りないのかご理解をいただけていないようなのでもう一度申し上げます。すでに平成5年の段階で、国は家庭ごみの有料化を推進するという方向性を出しました。金沢市も所属している全国市長会もそれに呼応して取り組むと、国に対してガイドラインを出すようにというふうにも言って取り組んできました。それ以降は金沢市議会においても複数、4人か5人だったかと思いますが、議員さんが家庭ごみ有料化を研究すべきだ、推進すべきだという議論もなされました。それを受け平成15年、当時の山出市長は家庭ごみの中で粗大ごみの有料化に取り組みました。平成22年3月に第4期ごみ処理基本計画におきまして、家庭ごみ有料化も含めた施策の検討についての提案があったところであります。私が市長に就任する前のことであります。就任してから、平成25年、包括外部監査報告におきましても家庭ごみ有料化のことが進められました。平成27年3月の第5期ごみ処理基本計画の中でも提案をされたところであります。議会でも丁寧な議論を進めさせていただきましたし、市民のみなさんにも何度も何度も説明会もさせていただいてご理解をいただいて進めたところだというふうに思っています。ガス発電事業につきましても、国の制度が変わりました。その国の制度が変わった中で、市民のために、そして将来の金沢市民のためにどういうやり方がいいのか、そういう思いの中から提案をさせていただいたところであります。森尾議員がおっしゃるように住民福祉の向上に資すればという思いで取り組んでまいりました。

-森尾議員
本市の具体的なくらし、福祉の向上に向けた施策についてです。これまで本市は県内でくらし、福祉の向上に向けたリーダーシップを発揮してきました。例えば、身体障害者手帳をお持ちの方で3級を対象にした医療費助成、移動するためのメルシーキャブ導入を打ち出しました。在宅で療養されている方を対象とする紙おむつの支給、入浴サービスなど福祉施策。さらには市民の移動手段となるふらっとバスの導入、地域商店街への様々な支援策、景観保全対策など、県内で先進的な政策を打ち出してきました。ところがこのところ、県内でも施策の立ち遅れが目立っています。こども医療費助成制度は、県内他自治体では対象を18歳までとしていますが、本市だけが未だに中学校卒業までとなっています。医療・介護の施策、地域経済振興のための施策など、県内の各自治体が様々な工夫と努力が打ち出されている中、本市の立ち遅れが目立っています。市長の見解と今後の課題をどのように受け止めておられるのか伺います。

-山野市長
私なりに議会のみなさんと相談をしながら様々な施策を進めてまいりました。例えばこどもの施策でいえば、4市2町で連携して夜間救急診療所の開設を行いました。初期投資は金沢市が負担をいたしました。また消防車両の相互乗り入れも協定に基づき取り組んできているところであります。また障害者基幹相談支援センターの開設も県内で初めて行ったところであります。幼児教育センターの開設も行っていって、幼稚園教諭また保育士のみなさんの資質の向上をすることによってこどもたちの福祉に帰する、そういう施策を行ってきているところでもあります。様々な施策に取り組んできました。医療費助成のこともご指摘がありましたけれども、これは森尾議員の方がお詳しいとは思いますけれども、私になってから相当進めたというふうに思っています。福祉施策は総合的に取り組んでいかなければいけません。ひとつひとつを見ていくことも大切ですけれども、全体を見てきちんと対応していくことが大切だというふうに思っています。引き続き先行自治体であったりだとか、議会のみなさんからご提案をいただいて、金沢市として取りうる施策には積極的に取り組んでいきたいと考えています。

-森尾議員
市長は、在任は3期までとして、4期目への出馬はしないと表明されました。市長ご自身が新たなステージへと向かうあなたの大義とは何でしょうか。市長ご自身が、住民に寄り添い、平和と人々の幸せを願う思いと決意をお持ちになっていかれることを切に願って、質問を終わります。

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石川県の医療介護系の労働組合のみなさんが、金沢市にも、介護事業所ではたらく方々へのアンケート調査結果のご報告と申し入れを行いました。
アンケートでは、「コロナ禍での精神的負担が多い」ことや、「仕事を辞めたい」と思うと答えた方が半数以上という結果。介護職場の環境改善、介護士の処遇改善が必要です。
申し入れでは、それらも踏まえ要望事項が金沢市に届けられました。
働く方も利用される方も安全・安心に介護が行われるよう、国や自治体が主体となって制度や事業の拡充が行われるよう引き続き、みなさんとがんばります。

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私は、日本共産党市議員団を代表して討論を行います。

わが党は、上程された議案22件のうち、議案第21号、議案第22号、議案第23号、議案第24号、議案第25号、議案第29号、議案第31号、議案第32号、議案第33号、議案第34号、議案第35号、議案第36号、議案第37号、議案第41号の議案14件について、反対であります。

100年余にわたって、本市が運営してきたガス事業・発電事業を北陸電力、東邦ガスなどから構成された金沢ガス・電気株式会社に売却してよいのか。議会として判断することになります。まさに、歴史に残る採決が行われようとしています。

二元代表制といわれる議会が、市民を代表して、そのチェック機能を発揮するうえで、その決断が求められていると考えます。

議会は、本会議、委員会、さらに特別委員会を通じて、本市ガス事業・発電事業譲渡めぐる経過と内容を審議する中で、重大な問題が明らかにされてきました。

第一に、本市企業局が、2016年経営戦略方針の中で、今後10年間ガス、発電など5つの市営事業を継続していくことを打ち出しながら、これを反故にし、強引にガス事業・発電事業譲渡方針へと突き進んできたことです。これは、市民と議会との約束を破った点から許せないものです。
第二に、譲渡方針に都合の悪い調査資料は、当時の議会にも報告せず、「あり方検討委員会」にも提出されませんでした。市民から意見をお聞きするパブリックコメントでは、あたかも譲渡方針が受け入れたかのように調査結果を報告する。「あり方検討委員会」「選定委員会」は本市企業局の提案に沿って、結論ありきの形で進められてきたことも明らかとなりました。
第三に、今回の譲渡方針の中で、再譲渡禁止10年間は実質効力なし。募集要項で、譲渡価格186億円以上としたのは、一番安い価格ということで決められた。市の出資比率3%以上は、企業からの要望を受け、本市企業局からの提案で決められた。本市職員の派遣は、退職派遣であり、初年度81名に上る計画であること。3年が経過して、戻ってきても職場はありません。まさに片道キップそのものです。
新会社でのガス保安体制は、合理化する方向であること。など問題点が明らかにされてきました。そして、一番の問題は、市民の理解と合意が得られていないことです。
市民説明会が開かれましたが、参加された市民からは、次々に声があがりました。
ガス事業・発電事業とも黒字経営なのになぜ。譲渡するのか。発電事業は、100年にわたって、市営事業として運営されてきた市民の財産であり、簡単に手ばなさないでほしい。譲渡先の主要なオーナーともいえる東邦ガスに対して、公正取引委員会が調査に入った。譲渡方針をストップするべきだ。など今回の譲渡方針について厳しい批判と危惧する意見が相次ぎました。市民の理解と合意はありません。

ところが、本市当局は、あくまでも、二つの事業譲渡に固執してきました。
残された議会としての判断は『ノー』という結論を出すことです。

もう一つ重大な点は、発電事業譲渡にあたって、河川法に違反している事実が明らかとなったことです。違法状態であることを県に報告したのは、本市企業局であり、今回の譲渡を進める中で、問題が明らかにされたのです。

平成19年国土交通省が全国の水力発電所における河川法違反の事実をあきらかにし、運営していた電力会社に対して処分を行いました。
これをうけて、5つの発電所を運営する本市は、石川県から調査・報告を求められ、平成20年3月再調査報告書を県に提出しました。
この中で、第一に、河川法第23条に基づく許可に係わる違反について有りとし、届出以外の水利用があったこと。第二に、河川法第26条に係わって、許可工作物の申請内容と現状の相違について、有りとし、13か所の施設を列挙しました。「機器冷却水等の取水に係る是正報告書」を提出しました。しかし、河川法第26条に基づき、工作物について、法的な届出を行い、許可を受けることなく、事実上放置されました。県と本市の責任が問われることなく、経過しましたが、この施設を譲渡し、新たな会社が法に基づき認可をえて、発電所を運用するとした場合、法的に問題となります。
本市が、工作物設置にあたって、河川法第26条に基づき、申請し、許可を受けた事実もありません。県は、本市から許可工作物の申請内容と現状の相違について、有りとし、13か所の施設について、回答は受けたものの、法的に問題はないとする文書も、議事録も協議メモもありません。
県当局は、平成20年当時のやりとりでは、「法的に問題なし」との認識を表明していますが、これを裏付ける文書などはありません。行政の許認可権限にかかわることを口頭で済ますことはあり得ません。この間の経過について、説明したにすぎません。
本市公営企業管理者は、「許可手続きが必要かどうか。協議中」としています。
市民に対して、書類による申請や、許認可を証明する書類を求める行政が、行政間では口頭で済ますなんてことはあってはなりません。
現状は、河川法第26条に基づき、許可を得ていない工作物が13か所もあり、そのままこうした施設を譲渡することはできません。
公序良俗に反する。民法第90条に基づき、社会的妥当性を欠く法律行為は無効となります。
従って、本市が新会社と交わしした仮契約は、無効となります。
このまま譲渡を進めると、ことによっては、損害賠償のリスクを負うことになりかねません。
譲渡日である来年4月1日までに法律的な問題を解決すればよいとし、現時点で、法律に触れる内容をともなう議案を議会に上程することは、市民と議会を軽視する傲慢な対応と言わざるを得ません。

法的な問題を解決することが先決ではありませんか。
あくまでも、譲渡方針を変更しないとするなら、残された議会としての判断は『ノー』という結論を出すことです。
議員各位の賢明な判断をお願いいたします。

以上を申し上げ、関連する議案について、反対を表明いたします。

議案第21号については、マイナンバーカードの普及促進に係わる予算であります。

個人情報が漏洩されないか。国による個人情報の管理とならないのか。国民の不安と疑問は解決されていません。こうした点から、この制度には反対です。

議案第29号は、特定地域型保育事業の利用終了にあたって、3歳以上の子どもを連携する施設に引き続き入所できるようにしなければならない規定を規制緩和するもので反対です。

議案第31号についてです。
これは、県が、金沢港クルーズターミナルを中心とする港湾区域について、「分区」を打ち出しました。この分区の中に、本市が定めた地区計画区域が2か所あります。その地区計画では、物販や飲食を用途とする施設などを禁じており、それを解除するものです。県が打ち出した港湾区域の「分区」方針について十分検討することなく、そうした方針を是認する今回の措置には同意できません。なお、対象となる地区計画区域の一つは金沢港大浜に工場を持つ大手企業のコマツが所有する用地です。この用地は、もともと粟崎地区の防風林でした。コマツの要請にこたえ、本市は防風林の指定を解除し、工場用地として造成し、平成19年、コマツに売却したものです。当時、本市の対応が問題となったことを指摘しておきたいと思います。工業用地であるはずが、いつのまにか異なる活用へとつながりかねないだけに今後の経緯に重大な関心を寄せるものです。

議案第34号ないし、議案第37号は、城北市民運動公園にある市民サッカー場を敷地内に移転し、再整備するとして、その建設工事にかわる工事請負契約の締結に関するものです。

 当初現在地改築との方針が、移転・新築となりました。さらに、建設事業費が75億円から80億円に増額されました。今後、ジュニアサッカー場等の移転費用などで合わせると100億円規模となろうとしています。コロナ禍の下で市民生活、地場産業の状況から考えても、この事業に同意することはできません。

 次に、陳情についてです。

 陳情第12号は、「政務活動費の金沢市条例改正についての陳情書」で、市民オンブズマン石川の代表幹事から提出されました。政務活動費が、本来の目的に沿って、運用されるとともに、その透明性を確保し、市民からの理解を得ていくことは何より大切です。

したがって、さらなる情報公開による透明性の確保や必要な改善が求められています。こ陳情の趣旨を理解するものです。

よって、この陳情が付託された議会運営委員会で、不採択となり、その決定に反対するものです。なお、陳情第10号は、「金沢市企業局ガス・発電事業の事業譲渡について慎重な審議を求める陳情」で、金沢市のガス・発電の民営化を考える市民連絡会の代表から提出されました。付託された建設企業常任委員会で、継続審議となってきましたが、ガス事業・発電事業譲渡関連議案が採択されたことから、一事不再議をもって議決を要しないとしたものです。わが党は、この陳情には賛成であり、市民から提出された陳情について、審議・議決することが議会としておこなうべきであり、今回の対応には同意できません。

 以上で反対討論を終わります。

出典:金沢市議会録画映像

9月議会の最終日、意見書の提案理由説明をおこないました。以下。

 
わたしは、提出者を代表し、議会議案第8号「コロナ禍における米価下落対策を求める意見書」について、提案理由説明を行います。

 JAの概算金や仮渡しの価格が各地で明らかになってきています。

米の生産費の平均は60キロ当たり1万5000円台ですが、今年の県の概算金は、コシヒカリでみると、富山は前年比2000円減の1万1000円、福井は前年比2700円減の1万500円、石川では、前年比2300円減の1万1200円となっています。

米価下落の要因は、新型コロナウイルス感染拡大で、米の需要が激減したことです。外出や旅行の自粛、飲食店の休業や時間短縮などで、外食需要が落ち込みました。一斉休校による学校給食中止も大きく影響しました。

 そして実は、昨年秋、過剰在庫がすでに積みあがっており、それを解消するには、2021年産の生産量を前年より36万トン減らす必要があるとして、政府は過去最大の作付け削減を打ち出しました。行政や農協を通じてなりふり構わず産地や生産者に実行を迫り、目標はほぼ達成されていたのです。

 しかし、コロナ禍が長期化し、需要の減少が続く中、在庫が当初見通しを20万トン前後上回って新年度に繰り越されることが分かり、21年産の米価を暴落させ、22年産にも影響を及ぼしかねない事態になったのです。

 こうして、今年6月末の米の民間在庫は、適正とされる180万トンを大きく超え、219万トンにまで膨れ上がってしまいました。過剰在庫が、米価を押し下げているのです。


 この事態は農家のみなさんの責任でしょうか?日本の食と農を守るべく、コロナ禍の大変な状況の中で努力を重ね、安定した食料供給をしてきた農家のみなさんの頑張りに政治が答えるべきではないでしょうか。

これに対し、全国知事会から昨年と今年の国への要望の中にも、「米価下落が懸念されることから、新たに、米の政府買い入れによる市場隔離を実施するなど、主食用米の価格安定に向けた抜本的な対策を講じること。」という文言が入りました。

 しかし、政府はここまで強力な対策を打たず、米価暴落で農家がどんなに困っていても、年間77万トンものミニマムアクセス米の輸入をやめようとしません。

 振り返ると、安倍前政権は、米農家への戸別所得補償を廃止し、米の生産調整の配分をやめてしまいました。50年続いた「減反政策」をやめ、米の需給調整の責任を放棄したのです。政府は国会で「農家が自分で需要に合わせて生産をすべきだ」と繰り返し答弁していますが、まさに、自己責任論、新自由主義そのものです。

これまでの農政の結果、農業と農村の疲弊が進み、20年度の日本の食料自給率は、過去最低の37・17%となりました。農業従事者は2015年から2020年までの5年間で198万人から152万人へ、46万人も減少しました。農業は土づくりや環境整備に数年を要し、一度離農を招くと数年にわたって作物を作ることができません。現在の米価暴落による、さらなる離農を防がなければなりません。日本の米を守り、農業と農村を維持していくには、政治が責任をもつことが求められています。

よって、各議員へ今回の意見書へのご賛同をおねがいし提案理由説明と致します。

大桑議員

-大桑議員
 わたくしは、日本共産党市議員団の一員として以下数点にわたり質問いたします。
 菅総理は昨年の自民党総裁選の時から安倍政権の継承と「自助、共助、公助」を政策理念と掲げていますが、新型コロナウイルス感染症がまん延して以降、その色合いが強くなっています。病床の確保や医療体制の構築といった公がやるべき仕事を後回しにした結果、発熱しても自宅で待機するしかない患者の方が全国にいらっしゃいます。

 さて、コロナ禍において、市民の方々は経済的なことはもちろん、さまざまな事柄で悩み、困りごとを抱えていらっしゃいます。先月、西部地域の健康サークルが、地域の皆さんを対象に生活アンケートを取りました。60通近い回答が寄せられ、その中には、貯金を切り崩して生活も切り詰めているという回答が多くありました。生活の切りつめは、食費や、医療費、介護費にまで及んでいるという実態も、明らかになりました。「スーパーのレジをしています。65歳以上のため、いつまで使ってもらえるか不安です。コロナ禍の中、仕事量も減り収入も減りました。自分自身の体力がついていけるかということもありますが、年金だけではとても暮らしていけません。頼る人もいなくて将来不安です。介護施設に入所となると高額なので年金だけになったら無理です。」という声や、「とにかくコロナが怖い。個人経営なので、コロナにかかって長期休みになれば、たちまち倒産してしまう」という方もいらっしゃいました。「仕事がない」という方は、「もらえる支援は全部申し込んだ。コロナがいつまで続くか分からないので、ますます心配だ」と不安の声を寄せています。長引くコロナ禍で、市民は困窮しています。市民が追い詰められないよう、市民一人ひとりに寄り添い支援をしていくのが政治の責任であり、自治体の役目だと思いますが、これまでの支援策の拡充や延長、新規で支援策を打ち出すなどのお考えはないか、お尋ねいたします。

-山野市長
 7番大桑議員にお答えをいたします。

 まず、コロナ禍における生活支援、経済的困窮者の支援について、何点かお尋ねがございました。先般、緊急小口資金特例貸付、さらには総合支援資金の再貸付等、新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金、さらに住居確保給付金の再支給の申請期間が11月末まで延長されたところであります。経済的に困窮されている方たちには、まずはこれらの制度をご利用していただきたいというふうに思っています。生活保護のことについてもご懸念をお持ちの方もいらっしゃいます。安心して相談をし、受給していただける丁寧な対応と支援に努めていきたいというふうに考えています。

-大桑議員
 また、障害のある方の支援も求められます。「精神障害2級です。生活保護を受けているので、食糧などを切り詰めています。」との方や、「視野が不良、脊椎炎で歩くのもやっとです。運動しながら体の回復を待つのですが、今コロナで、運動するところもありません。」また、「難治性喘息を抱えて精神障害もあります。子どもも、ADHDでいろいろ不安や問題がある中、コロナの感染が心配です。いつも一人ぼっちで全て抱えているので、とてもつらく、寂しく孤独だと思ってしまう」との声も寄せられました。
 障害を持った方は、障害者総合支援法に基づいていろいろなサービスがありますが、サービスを知らなく、支援の手が届かない方たちへの対策、特にコロナ禍で、社会的に孤立しやすい方々の、声を把握し支援に結び付けるには、どのようにされているのか、お伺いいたします。

-山野市長
 障害のある方の声をきちんと聞いたうえで支援に結び付けていくべきではないかということでした。障害者手帳を持ちながら、障害福祉サービスを利用していない方の実態を把握することは大切なことだというふうに考えています。昨年度から、療育手帳をお持ちでありながらサービスを利用していない知的障害のある方を訪問する、生活実態調査を行い、本人のニーズに応じた支援に繋げているところであります。今後はこの調査を精神障害者保健福祉手帳をお持ちでありながらサービスを利用されていない方にも拡大をして取り組んでいきたいというふうい思っています。お越しいただく方の対応ももちろんそうですけれども、やはりこれからはこちらから出かけて行って、困っている様子を把握をしながら、適切な対応をしていきたいというふうに思っています。

-大桑議員
 障害のある人もない人も同じように、当たり前の権利と自由を認め、社会の一員として尊厳をもって生活することを目的とした国際連合の「障害者の権利に関する条約」は、2006年に採択され、2008年に発効しています。この条約の理念に基づいた施策が求められます。下肢障害を抱える夫と4人のお子さんを持つ女性は「夫の障害年金と自分のダブルワークで生計をなんとか維持しています。しかし、学校行事があると仕事を休まなければならず、また、コロナの感染が心配で子どもの登校を見合わせたりした場合、仕事を休んでいるので、当然収入が減ります。夫は障害を持っていることで働くことから遠ざかり、3年前からずっと家に閉じこもっています。コロナに感染しないようみんなで気をつけています。夫を、できるなら就労につなげたいが、どうすればいいのかわからない。」との相談を受けました。その方は市役所への相談も考えたそうですが、「市役所まで行く時間的余裕がない」「行ってもいろんなところに回され時間がかかる」との思いと、コロナ禍のこともあり、今に至っていると話していました。この方の夫は片足切断で、障害手帳をもらった後、1年の休職を経て職場復帰をしました。一般就労で、職場がトイレなど車いす対応の環境になっていない事もあり、辛くて辞めてしまったと言います。その時から、福祉のサービスとの接点がなく、「どのような支援があるのかわからなかった」といいます。地域のネットワークがあればいいのですが、コロナ禍においては難しいものがあります。障害の方の相談を、切れ目なくつなげるための支援が必要なのではないでしょうか。そのためにも、障害のある方の声を聴いて、総合的な相談体制ができる窓口がコロナ禍でより必要になっていますがいかがでしょうか。また、市役所まで来られない方に対しては職員を派遣したり、ネットや電話などでも、さらに相談ができるようサービスを提供すべきかと思われますが、市長のお考えをお伺いいたします。

-山野市長
 切れ目のない支援が大切ではないか、やはりきちんと障害のある方の声を聞いたうえで、たくさん回るのではなくて一括して話を聞ける相談窓口が必要ではないかということでした。実は本市では、金沢市障害者基幹相談支援センターが主体となり、約50の相談支援事業所と連携した相談支援体制を構築しており、障害福祉サービスの利用、将来の生活設計など、障害のある方やその家族からの相談も受け、支援に繋げているところであります。現在、今ほど申し上げました基幹相談支援センターを中心に、福祉・保健医療・労働等の関係機関が協同する包括的な支援体制づくりを進めているところであり、今後様々な相談に対応できるよう、さらに体制の充実を図っていきたいというふうに考えています。なかなか障害のある方は市役所まで来ることが難しいという方もいらっしゃると、そうだというふうに思っています。先程来申し上げておりますように、職員が出かけていくこともあります。またインターネットや電話でも相談できるような体制についてもお尋ねがございました。障害のある方からの相談に対し、相談支援事業所に配置されている専門員が相談者の自宅を訪問させていただいて、その声をお聞きをしているところであります。当然、電話での相談にも応じているところであります。ご提案いただきました、インターネットによる相談サービスにつきましては、やはりこれからの時代必要だというふうに思っています。新たな相談支援の方法として、SNSなどの活用ということも研究をしていかなければいけないというふうに思っています。

-大桑議員
 障害者手帳を交付の際に、主な障害者福祉制度一覧表をいただけるのですが、自分の利用できる支援はどれか、解りにくいとの声もあります。適切な支援につながるまで、サポートをする橋渡し支援も大切かと思いますがいかがでしょうか。お伺いいたします。

-山野市長
 障害者手帳交付時に配布される主な障害者福祉制度一覧、わかりづらいのではないかというご指摘がありました。サービスを繋げていくわかりやすい支援が必要ではないかということでした。現在、市役所第一本庁舎と各福祉健康センターに設置しています福祉と健康の窓口において、障害者手帳を交付する際、障害のある方の便利帳と主な障害者福祉制度一覧をお渡しをし、障害の種類や等級ごとに利用できるサービスについて説明をしているところであります。ご指摘のありました制度一覧、みなさんのお声をお聞ききしながら改善にも努めていきたいというふうにも思っています。対応する職員が障害のある方の立場に寄り添って、丁寧でわかりやすい説明をするように心がけてまいります。

-大桑議員
 新型コロナウイルスの感染拡大が広まる中、子育て世帯からも、さまざまな声や相談が届けられました。これは先日、ある団地で開いた日用品・食料配布支援に参加された方からの相談やアンケートに書かれていた内容です。乳児を抱えるお母さんからは、「先日、夫が軽い風邪の症状を訴えていた。PCR検査で陰性と診断されたのでほっとしたが、偽陰性の可能性もあって心配。もしコロナに感染していて、自分や子どもに感染が広がったら、どうなるか心配で眠れない」といったことや、ひとり親家庭で、小学生のお子さんを持つ方からは「学校での感染が心配だ。子どもが感染したらどうなるのか、また、自分が感染したら子どもはどうなるのか心配だ」とアンケートにも何人もの方が書いています。感染には、子どもが感染した場合、親が感染した場合、子どもも親も感染した場合など、いろいろなケースが想定されますが、子どもも親も安心して入院や療養ができるようにと思いますが、現状の対応をお伺いいたします。実際、子どもが濃厚接触者になり、家にこもっている方がいます。他都市では、休校支援や食料支援など市独自の予算で支給が始まっているところがあります。子どもが濃厚接触者となり買い物にも行きにくいという声があり、こうした世帯への食糧などの支援は行えないでしょうかお尋ねいたします。

-山野市長
 コロナ禍の子育て世帯への支援のことについてお尋ねがございました。保護者と子どもの一方が、または双方が感染した場合は、県の方で一定の方針をお示しでありまして、原則親子が一緒に入院、または自宅で療養できるよう、療養先を調整しているところであります。ただ、保護者が感染により重症となり、子どもが感染していない場合に限っては、保護者のみの入院となりますが、子どもは安全に過ごせるように預かり先を調整をしているところであります。子どもだけが濃厚接触者になった場合のことについて、保護者のことについてのご懸念をご指摘いただきました。子どもだけが濃厚接触者となった場合、親が買い物などやむを得ず外出する必要がある場合は、マスク着用の徹底・手洗い・手指消毒を行い、人との接触をできるだけ避け、可能な限り短時間で済ませるように、ここはお願いをさせていただいているところであります。一方、生活に必要な食料品等の配達を宅配または知人等に依頼をし、外出を自粛している世帯も多いとお聞きをしています。市といたしましては仰せの状況になった場合には、直接食料品を配布するというところまではまだ考えてはいませんが、子育て家庭の生活の困りごとにつきましては児童家庭相談所が相談を受けているので、必要に応じて利用をしていただきたいというふうに思っています。症状はお一人お一人、一世帯一世帯だというふうに思っておりますので、その相談に応じて的確に対応していきたいというふうに思っております。

-大桑議員
 学校や保育所が休みとなった場合、親も仕事を休まなければなりません。その場合の休業補償は、どのようなものがあるのか、子育て世帯へ案内されるよう求めますがいかがでしょうか。

-山野市長
 学校や保育所が休みになることがあります。保護者も仕事を休まなければいけない状況も出てきます。そのときの休業補償のことについてですけれども、先般国は、小学校や保育所などの臨時休業により仕事を休まざるを得なくなった保護者を雇用する事業主を支援する、小学校休業等対応助成制度に加えて、同様の保護者が直接申請できる休業支援制度の運用を開始すると発表をいたしました。現場の声としてなかなか職場に言いづらいという声もあるということもお聞きをしております。その声を国の方できちんとお受け取りいただきまして、働き先に言うことなく保護者が直接連絡をする、そういう制度が開始をすると発表をいただきました。これまでも事業主や労働者向けの『金沢市はたらくサイト』で情報を発信してまいりましたが、今回の制度運営を機に、『金沢子育てお役立ちウェブのびのびビ~ノ』を活用し、子育て世帯に対してもこれらの支援策が広く行き届くように努めてまいります。

-大桑議員
 次に、本市の公共交通についてお尋ねいたします。公共交通の持続可能性確保に関する、有識者の意見の中間とりまとめが市長に提出されました。本来ならば3回の金沢市新しい交通システム導入検討委員会の議論の中で新しい交通システムの機種が決定される予定でした。が、今回のコロナウイルス感染拡大に伴い、公共交通の移動需要の激減によりバス路線が甚大な影響を受けているとして、その対策についての議論に一時すり変わってしまいました。新しい交通システム導入検討委員会は、そもそも何のために作られたのでしょうか、まずお聞きしたいと思います。そして、議論の内容が新型コロナウイルスに伴う乗客数の減少対策に変わったことで、検討委員会設立の当初の趣旨から変更したと言えますが、市長は検討委員会をどのように位置づけておられるのか、そして、中間とりまとめも予定されていたのか、この点についても、お伺いいたします。議論の中では新しい需要も大切だが、既存の交通機関の利用を回復させる取り組みが必要だとの意見も出ていました。需要減少が戻るのかどうか、わからない。今後、中長期の施策を考えるうえで人々の暮らしの把握が必要であるとの意見も出されていました。そして市民が安心して暮らせるためにも、公共交通の持続可能性を確保する観点から短期的、早期に検討すべき施策を取りまとめたとしています。新しい交通システム導入検討委員会は今年5月の設置でありながら、コロナ感染症が市民の生活に大きな影響を及ぼすことを想定していなかったのではないでしょうか。7月、8月に開催された委員会の中では、目的・スケジュールが再整理され、議論がされました。この委員会の中で、交通事業者がお礼と現状を述べさせていただくとし、本市において、公共交通が危機的な状態になっていることへの理解をしていただいたこと、さらに運行継続する予定の保障をお願いしたい旨の、発言もしています。全国的に高齢化が進む今日、地域における公共交通の役割は従来以上に増してきています。しかし、少子化やコロナ禍においての乗車率の大幅減が進んでいることも明らかです。本市においては現実に、乗らない人が多くなると公共交通を維持することが困難だということで、路線によっては廃止、大幅減便が相次いでされてます。その結果その地域の不便さが増し、さらなる乗客が減るという悪循環に陥っています。本市公共交通を考えるうえで最も肝心なことは、市民を基本に据えること、とりわけ交通弱者と言われる人々の生活を確保することであり、移動手段をどう作っていくかだと思いますが、どうお考えでしょうか。お伺いいたします。よって、BRTにするか、LRTにするかの議論は、机上の空論だと思いますがいかがでしょうか。新しい交通システム導入検討委員会の議論は、今一度見直していくべきではないでしょうか。お伺いいたします。

-山野市長
 新しい交通システム導入検討委員会の中間とりまとめのことについてお尋ねがございました。まず、この委員会の当初の設置目的と合わせてお答えをいたします。新しい交通システム導入検討委員会は、ひとつには公共交通の持続可能性の確保、二つには歩行者と公共交通優先のまちづくり、それらを目的として平成28年度の検討委員会による提言、これまでの課題解決に向けた取り組みの結果、それらをもとに導入機種に関する方向性を決定するために設置を行ったところであります。コロナ禍における移動需要の激減が想定を上回り、本市の公共交通に甚大な影響を及ぼしている状況を踏まえ、導入機種の方向性の決定に先行をして、委員会の有識者から公共交通の持続可能性を確保するために、短期的・早期に取り組むべき事項をまとめていただいたところであります。人口減少・超高齢社会が進展する中、買い物・通院など、市民の暮らしに必要な移動手段の確保は重要な課題であるというふうに認識しています。本市では鉄道・バスの運行継続のための緊急支援を講じたところでありまして、これまでも郊外部におきましては赤字バス路線に対する助成や地域住民が主体となって運営するバスの支援を行っており、引き続き市民のみなさんの移動手段の確保に努めてまいります。
 新しい交通システムの議論は今一度立ち止まるべきではないかというご意見をいただきました。まずは公共交通の利用回復を図ることが大切であり、中間とりまとめを踏まえてしっかり対応する、そのことが喫緊の対応であるというふうに思っています。ただ一方では、大きな流れとして人口減少・超高齢社会、さらには環境問題という側面からいっても、持続可能な都市構造を実現するため、街中や公共交通重要路線・沿線に都市機能や居住を誘導することとしており、新しい交通システムは本市の公共交通の幹となる都市の装置として重要な役割を果たすものだというふうに考えています。将来世代も安心して暮らせる社会を実現するため、コロナ禍による影響も踏まえつつ、中・長期的な視点により導入検討委員会で適切な議論が行われると考えています。

-大桑議員
 最後に、市民に対し、安心・安全な供給を行う使命を持つ本市ガス・発電事業の譲渡についてお伺いいたします。市民の財産である金沢市のガス・発電事業は、市民に対し、安心・安全な供給を行う使命を持ち、公益性の高い事業であります。引き続き事業を継続していく責務があるとして、多くの市民が望んでいる公営企業です。市民は、民営化すれば、料金はどうなるのか、ガスの保安体制はどうなるのか、また、発電はどうなるのかなどいろんなことがわからないままです。本市のガス・発電事業の譲渡については、すでに新会社との仮契約も行われていますが、多くの市民は疑問を抱え、また、事業譲渡の議論自体を知らない方が多くいらっしゃいます。パプリックコメントの本市の集計では、賛成多数だと発表して売却を進めようとしていますが、実際はよく分からないとする方が多く、市民に説明がないまま進められました。5月から6月に事業譲渡についての市民説明会が開催されました。しかし、コロナのまん延防止等重点措置の中、参加者は少なく抑えられ、開催場所も限定されていました。また、日程の変更があったりで多くの方が説明会に参加できませんでした。にもかかわらず、市長は市民説明会を行ったのだから、市民の理解と合意は得られたと思っていらっしゃるのか、お伺いいたします。

-山野市長
 ガス発電事業の譲渡のことについてお尋ねがございました。市民説明会を行わせていただきました。市民説明会では事業譲渡に対する心配の声など、率直なご意見をお聞きをいたしました。私もすべて出席をさせていただきまして、直接ご意見もお聞きをしたところであります。このコロナ禍でありますので、会場の定員数を考慮し、開催をさせていただきました。会場にお越しいただけなかった方のために、1回目の説明会では公式YouTubeチャンネルによるライブ配信も行いました。その録画映像や説明資料につきましても、ホームページで公開をしたところでもあります。これまでも議会の議論、パブリックコメントの実施に加えて、あり方検討委員会、譲渡先選定委員会の検討状況を踏まえ、ホームページで公表するなど、情報提供に努め、市民説明会でも丁寧な説明に心がけてきたところでもあります。そのときにも申し上げましたけれども、引き続き説明に対する要望がありましたら対応をさせていただいているところであります。私は一定のご理解はいただいているんだというふうには思っています。

-大桑議員
 市民説明会の中では、多くの疑問や批判の意見が出されました。「ガスと水道事業は一体に運営されている。ガスが切り離され水道事業のみになると、24時間対応ができなくなるのでは」「管の更新や災害や事故があったときが心配だ」「きちんと利益が上がっているのになぜ民営化なのかわからない」など様々な意見が出されました。また、市職員を新会社に退職派遣をする形で民営化が進められることへの心配する声も出されました。ガスの供給や、発電事業の保安の業務に従事する根幹部分を市の職員が、退職派遣され担う仕組みです。つまり、供給・保安管理という根幹的な業務について、市の職員に頼らなければできない事業を民間企業に譲渡するということになります。そこまでして民営化するメリットが一体どこにあるのでしょうか。ガス、発電事業は本市の職員の皆さんが、長年培ってきた技術で、安全・安心を連綿と引き継いできました。この事業を、これからもさらに100年の歴史を刻んでいってほしいというのが、市民の願いだということが、市民説明会の中でも発言がありましたが、いかがでしょうかお伺いいたします。

-山野市長
 この100年の歴史についての、さらに100年、公が担っていくべきではないかというお尋ねがございました。今日まで100年近くに渡り都市ガスの安定供給、電力の地産地消を通して、市民生活や産業活動の発展に貢献をしてきたところであります。事業に尽力された先人のご努力の賜物と、改めて諸先輩に敬意を表したいと思っています。ただ国の制度改革に伴い、電力・ガスを合わせた総合エネルギー市場が進展をしていく中、公営では法令等の制約により多様なサービス提供が困難であるということ、家庭用ガス需要の大幅な減少も見られております。これからさらに進んでいくのではないかというふうに見込まれます。発電の卸供給のみでは地産地消が困難なことなど、地方公営企業としての役割が希薄化していることなども踏まえ、事業譲渡を提案をさせていただいているところであります。なお、新会社にはこれまで培ってきた金沢市企業局のノウハウをしっかり学んでいただきたいというふうに思っています。

-大桑議員
 民間になればガス料金について議会の関与もできなくなります。市民の声をガス事業・発電事業に反映させる仕組みが失われることの重大性を、議会も重く受け止めなければなりません。議会においても、市の財産を売却するにあたっての最低譲渡価格算定方法や、金額は適切なのかなど疑問点や論点が次々に出されています。この9月議会でも活発な意見が出たところです。譲渡に対する市民の疑問も深まるばかりです。2017年3月議会で企業局管理者が「4月よりガスの小売り全面自由化が実施されるが、直ちに競争環境になるとは今のところ考えていない。また、ガス管の保有や維持管理は、既存のガス事業者がこれまでどおり地域独占で行う公益性の高い事業であるため、本市は引き続きガスを供給していく責務がある」と述べられています。このように、これまでどおり譲渡するのではなく、本市としての責務を全うするべきだと思いますがいかがでしょうか。そうでないと、到底、市民の理解と合意は得られません。また、再生可能エネルギー源である水力発電所を易々と民間事業者に譲渡するということも怒りと驚きをもって、市民は受け止めています。5つのダムからなる水力発電は、再生可能エネルギーとしてとても重要な施設です。100年もの歴史があり4万世帯分ものエネルギーを作る貴重な本市の誇るべき発電事業でもあります。世界的に脱炭素社会を目指す中、水力発電は評価が高く、貴重な歴史を重んじる本市として市民の宝である発電事業を、将来にわたって管理し生かすことが市民への責任ではないでしょうかお尋ねいたします。今回の民営化方針は、市民へ将来にわたって発電事業を安定的に供給していくために考えられた方針ではありません。公営での発電事業がこれまで果たしてきた役割を市民に知らせ、市民とともに事業を育てることこそ必要です。公営でのガス事業、発電事業を継続し、民営化はやめるべきです。お伺いいたします。

-山野市長
 優先交渉権者の提案では、水力発電による電気の地産地消を通して豊かな市民生活とエネルギーの地産、地域内循環の実現に貢献することが示されています。本市といたしましても、経営状況を確認するため、出資により3%の議決権比率を持つことによって、会計帳簿閲覧謄写請求権等を確保していることに加え、譲渡契約において事業計画、財務諸表の状況等の報告を義務付けることとしています。一定の責任を果たしてまいります。国の制度改革によって、全国的に様々なサービスが提供されている中、市民がエネルギー自由化の恩恵を享受できる環境を創出することも大切だと考えておりまして、今議会に譲渡関連議案をお諮りしたものであります。市民の安全・安心の確保に繋がっていくものと思っています。

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