お知らせ

私は、日本共産党市議員団を代表いたしまして、議会議案第25号日本学術会議会員の任命拒否の撤回を求める意見書について提案理由説明を行います。

 日本学術会議は、1949年に政府から独立した諮問機関として発足しました。発足会では当時の吉田茂首相が、「高度な自主性が与えられる」と述べ、1983年の参議院文教委員会においては当時の中曽根康弘首相が「政府が行うのは形式任命にすぎない」「学問の自由独立はあくまで保障されている」と答弁しています。ところが本年10月1日、菅首相は日本学術会議が推薦した105名の新会員のうち、6名の任命を拒否しました。そしてこの6名が、安全保障関連法・共謀罪法・特定秘密保護法に反対の意を表明していた方々であることが明らかになりました。
 しかし、菅首相は6名を任命拒否した理由を「一部の大学に偏っている」などと論点をすり替え、説明責任を果たしていません。
 学問の世界に萎縮や自主規制が広がるなど、憲法23条が保障した「学問の自由」が侵害される事態が具体的に進行していることを告発。戦前、学問の自由が剥奪され、科学者が戦争遂行のための軍事研究に総動員された歴史や、670もの幅広い団体が任命拒否の抗議声明を出していることをあげ、「日本国民全体にとっての大問題だ」とただしました。
 戦前は滝川事件をはじめとする言論弾圧が相次ぎ、物言えなくなった社会の反省から、日本国憲法で学問の自由・表現の自由が規定されています。しかし、今回の人事介入は、その規定を無視するだけでなく、国民の分断をあおり、反対意見を封じ込めようとする極めて危険な行為と言わざるをえません。

よって、国におかれては、日本学術会議会員の任命拒否の撤回を求めることを強く要望いたします。議員各位のご賛同を求めて、提案理由の説明といたします。

2020年12月15日
金沢市議会議員 広田 みよ

 私は、上程されました議会議案第24号松村理治議員の議員辞職勧告決議について提出者を代表し、その提案説明をいたします。

 本市議会は、今年6月と9月の定例月議会において、松村理治議員の議員辞職勧告決議を可決いたしました。多くの市民は、本人のとった行動に照らし、議会決議を真摯に受け止め議員辞職するものと理解しています。にもかかわらず、松村理治議員は決議を尊重せず、議員辞職を拒否し続けています。
 そもそも、この問題は、松村理治議員が、自ら新型コロナウイルスに感染し退院した後、医師から自宅療養を伝えられていたにもかかわらず、石川県が営業自粛要請を行っていたパチンコ店に出向き、複数回にわたり遊戯し、一方では所属する常任委員会を欠席していたことから、こうした行動が公人である市議会議員の立場からすると著しく不適切な行動であるとして全国ニュースにも取り上げられ批判を呼び、市民から600を超える電話やメール、陳情などが市議会に寄せられたものです。
 本市議会基本条例では、議員は、「高い倫理観と品位を保持し、議員として誠実かつ公正に職務を遂行する」としており、この点に照らしても、松村理治議員の行動は、許されるものではありません。したがって、本市議会として市民からの信用と名誉を回復する立場から、本人には、強い反省を求めるとともに、自ら市議会議員を辞職することを勧告したものです。
 2度にわたる本市議会の議員辞職勧告決議を可決したにも関わらず、本人がこれを真摯に受け止めておらず、本市議会が何もしないとするならば、いわば風化させることになりかねません。よって、3回目となる松村理治議員の議員辞職勧告決議を提案いたします。

 議員各位のご理解と賢明なる判断を求め、提案理由の説明といたします。

2020年12月15日
広田みよ

わたしは、会派を代表し、ただいま上程されました議会議案26号「無料定額診療事業の周知及び保険調剤薬局への適用を求める意見書」の提案理由の説明を行います。

コロナ禍による経済困窮の広がりが、命と健康を脅かしています。全日本民主医療機関連合会が10月末に発表した「コロナ禍を起因とした困窮事例調査」の結果は、深刻な実態を示しています。
 全国の民医連加盟の事業所が7月から関わった事例のうち、コロナ禍に起因する困窮事例が435件あり、職業別では非正規労働者が35%と最多、家族構成は独居が45%と圧倒的多数です。
 事例別では「受診控え」とする事例は86件に上り、「所持金わずか」は157件、生活保護の水際作戦とみられる事例も15件ありました。
 命に直結する医療が経済的理由によって受ける機会を制限されることがあってはなりません。
 無料低額診療事業とは、社会福祉法に基づき、低所得者などに医療機関が無料または低額な料金によって診療を行う事業です。厚生労働省は、「低所得者」「要保護者」「ホームレス」「DV被害者」「人身取引被害者」などの生計困難者が無料低額診療の対象と説明しています。
 石川県では、13の歯科、診療所、病院、本市では、そのうち8か所がこの事業を実施しています。
 しかし、まだ知られていない実態もあり、さらなる周知徹底が必要であるほか、保険調剤薬局が適用になっていないことが課題です。せっかく無料低額診療事業によって医療費の負担が減ったとしても、薬代の負担が減らなければ、治療が成り立ちません。調剤費の自己負担分を助成している自治体もありますが、国が調剤薬局への適用を求めることが必要です。

 経済的困窮によって、必要な医療を受ける権利が奪われることのないよう、各議員への賛同をお願いし提案理由説明といたします。

2020年12月15日

金沢市議会議員 森尾 よしあき

 私は、日本共産党市議員団を代表して、上程された議案17件のうち、議案第42号令和2年度金沢市一般会計補正予算及び議案第45号金沢市情報通信技術を活用した行政の推進に関する条例制定について、以上の2件に反対です。

 その主な理由について述べます。

 第一に、個人番号カードにかかる予算についてです

 マイナンバー制度は、すべての国民に12ケタの番号をつけ、税や社会保障情報を一元的に管理するとして始まり、顔写真、ICチップの入ったマイナンバーカードが交付されています。国民一人一人を番号によって管理し、多くの個人情報を集めることは、情報の流失などプライバシーの侵害にもつながるとして批判の声が絶えることはありません。制度発足から5年が経過してもなお、現在の発行状況は、2割程度にとどまっています。
 明らかに、国民の理解を得られていません。
 にもかかわらず、国は、国民の不安にこたえるどころか、いわば強制的に使うような仕組みを打ち出しています。来年からマイナンバーカードを健康保険証としても使用可能にすることや、様々な行政手続き、サービス利用に結び付けること。さらには、消費税増税対策として5000円のマイナポイントをつけてメリットを強調するなどありとあらゆる手段でマイナンバーカードの普及を図ろうとしています。しかし、個人情報の漏洩やカードの紛失、盗難といった国民の不安はなくなりません。
 個人番号カード交付事務経費は、今年度当初予算に2億5千万円、今回の補正予算で1億2千万、合わせて3億7千万円です。コロナウイルスの感染拡大に対する緊急の対策が求められている中、こうした分野への予算投入は、市民の理解と合意は得られるものではありません。

 よって、わが党は、国民へのマイナンバーカードの押し付けをさらに進めるこうした予算に反対です。

 次に、議案第45号金沢市情報通信技術を活用した行政の推進に関する条例制定についてです。

 国は、戸籍事務とマイナンバー制度を結びつける戸籍法の改正や、行政手続きや業務に用いる情報を紙からデジタルデータに転換しオンライン化を原則とする「デジタル手続き法」を昨年成立させました。
 そして、菅内閣は、デジタル庁の創設を行い、行政のデジタル化を促進しようとしています。その内容は、国と地方自治体のシステムの統一と標準化をはかる。マイナンバーカードの普及促進を図り、行政手続きのオンライン化を進める。民間等のデジタル化を支援し、オンライン診療、デジタル教育の推進など規制緩和を進めるというものです。
 「国内最大の情報保有者は、行政機関である」として、行政のデジタル化によって個人データーの利活用を推し進めようとしています。このことのよって、大手IT企業などに新たな市場を提供しようとする狙いがあります。そして、税と社会保障情報の一体的管理を進め、国の財政負担の削減を最大の狙いとしています。
 国は、地方自治体に、マイナンバーカードの普及促進を図り、行政手続きのオンライン化を進めるとしています。今回の条例制定は、こうした方針に基づくものとなっています。
 利便性だけが強調されていますが、国民一人10万円給付の際に、マイナンバーカードのオンライン申請は、国民と自治体に混乱を広げました。個人情報の管理、災害時の対応、障害のある方や高齢者などデジタルを使えない方々への対策など引き続き問題が指摘されています。行政の窓口でも、相談しながら申請を行う対面による窓口手続きや、オンライン申請による窓口業務の縮小など行政サービスと利便性の後退が問題となっています。

今後、国と地方自治体のシステムの統一と標準化がすすめられると地方自治体独自の施策や自立性を失わせ、地方自治体本来の役割を奪いかねません。

こうした観点から、この条例に反対です。

第二に、職員給与費の減額に反対です。

 職員の期末手当の支給割合を今年度、0.05ヵ月引き下げるとしたものです。
 コロナウイルス感染拡大対策など公務員労働者の奮闘にこたえたものではないことや、この削減が地域経済などに与える影響などを考え、引き下げには反対です。

 なお、昨日、国は、GoToトラベル事業の全国停止を打ち出しました。本市が打ち出している「五感にごちそう金沢宿泊キャンペーン」などについて見直しが求められていることを述べておきます。

次に、請願・陳情についてです。

請願第8号と請願第9号は、「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める意見書」の提出を求めるもので、原水爆禁止石川県協議会事務局長からと「被爆75周年意見広告をすすめる会」代表からそれぞれ提出されました。

 核兵器禁止条約が来年1月22日、正式に発効します。日本と世界の人々が長年にわたり、核兵器禁止を求めてきた願いが国際条約として発効します。唯一の被爆国である日本政府に対して、核兵器禁止条約の署名・批准を求めるこうした意見書は、12月14日現在、全国の自治体の28%にあたる500の自治体で決議されています。この請願は、多くの市民の願いにこたえたものであり、賛成です。

請願第10号は、医療機関等の経営安定化を図る財政支援の拡充を求める請願として、石川県社会保障推進協議会の代表から提出されたものです。

新型コロナウイルス感染拡大が急速に進み、今、東京、大阪、北海道、愛知など各地での医療の体制が深刻となっています。また、この春からのコロナウイルス感染拡大による受診抑制やその対策を講ずるため、どの医療機関においても経営が深刻となっています。
 このままでは、医療機関そのものの存続が厳しい事態に直面しています。
 よって、国民の命と健康を守るために、その最前線で奮闘している医療機関に対して支援が求められています。
 この意見書は、国に対して地域医療提供体制の維持を図るため、医療機関等への財政支援を拡充することを求める請願であり、賛成です。

陳情第6号は、金沢市におけるコミュニティーバスの導入促進に関する陳情で、金沢市にコミュニティーバスを走らせる会の代表から提出されました。

この陳情の趣旨に述べられているように、急速に進む高齢化の中で、買い物や通院など日常生活を支える移動手段としての公共交通の充実が求められています。市内のおけるコミュニティーバスとしては、ふらっとバスが市内中心部の4ルートで運行されています。また、郊外では、地域運営交通が3か所で進められています。さらに、障がいのある方や介護の必要な方々などの移動手段への支援活動などが行われています。
 今後、郊外地域におけるコミュニティーバスのさらなる導入・充実が求められており、この陳情に賛成です。

以上、それぞれの請願・陳情に対して、賛成であり、審議されました各常任委員会で否決されたことに対し、反対を表明し、討論を終わります。

私は、日本共産党金沢市議員団を代表して、認定第1号令和元年度金沢市歳入歳出決算認定については、認定できない事を表明し、その主な理由を述べます。

ひとつは国民健康保険、介護保険についてです。

国民健康保険は加入者の多くが年金受給者や、非正規等で働いている方がたで、高すぎる国民健康保険料を引き下げてほしいとの声は切実です。令和元年度決算では、国民健康保険費特別会計の実質収支は1億9975万円の黒字となり、保険給付費の払い戻しを行っても1億3704万円の黒字決算となりました。その結果、基金からの繰り入れが当初は11億2881万円を予算化していましたが、決算では2億1206万円と大幅に減少し、その結果、基金残高は27億5600万円になりました。今、国民健康保険財政に求められることは、協会けんぽ等に比べて、2倍にも上る高すぎる保険料の引き下げにあります。基金を活用し、保険料の負担軽減を行う事が求められます。国保加入者には非正規雇用者や年金生活者が多く生活は厳しい現状である事を考えると、基金はため込むのではなく保険料の引き下げにこそ使うべきです。

介護保険については、一部保険料の引き下げがありましたが、本市の保険料は中核市では8番目の高さであることは変わりません。

また一方で必要な介護サービスが受けられない事や、サービスを利用すれば、負担金がかかるなど、保険料を払っても利用しにくい実態があります。令和元年度決算では、6億1459万円の黒字となり、平成30年度の4億9000万円の黒字に続き2年連続の黒字となりました。その結果、基金残高は19億6900万円と大幅な増加となったものです。この基金を活用して保険料の引き下げが求められます。

二点目は市民の暮らしが大変な中で呼び込み型の大型公共事業の開発が進められることです。金沢港の港湾整備事業費はこれまで、国、県、市の総額463億円が投入され、令和元年度の市負担分は18億⒋000万円です。これは、大手企業コマツのための大浜岸壁改良事業や、日本海側のクルーズ拠点校を目指し無量寺岸壁の再整備、および、金沢港クルーズターミナルの整備でクルーズ船入港促進を図るものです。

又、観光政策として欧州の富裕層をターゲットに推進してきた外資系のホテル誘致に関する一連の整備事業、金沢駅西広場周辺歩行環境整備総事業費7億6000万円のうち、元年度は4億8167万円などで、一部の富裕層のために税金を使うのではなく、市民の生活を守り、福祉向上に力を入れることこそ必要です。

さらに城北市民サッカー場の再整備という事で基本設計の費用として4300万円支出されました。建設費が70億円、関連する施設の整備も含めると総事業費が100億円ともいわれ、新しいサッカー場建設には同意できません。

三点目に宿泊税に関してです。令和元年度の決算では7億6900万円余の収入がありました。そのほとんどが20000円以下の、宿泊施設に泊まった方からいただいた税金です。宿泊税を同じく導入している東京では1万円未満、大阪では7000円未満の宿泊料の場合は、課税はしないなど配慮が見られます。また、京都においては、修学旅行生には課税をしないとなっています。本市においては、修学旅行生に関して、いろんな特典はつけたものの、宿泊税そのものに改善を求める声が大きく上がっています。地元の中小の宿泊業者から宿泊税は止めてほしい、死活問題だとの切実な声が届いています。今後コロナ禍において、ますます厳しい宿泊業者の生業を杞憂するものです。

家庭ごみ有料化については、市民の皆さんの協力により家庭系のごみが減少しています。市民は、ごみ袋の購入の負担があります。この有料ごみ袋の販売収益はコミュニティ基金に積み上げられていくのですが、ごみ出しサーポート事業への広がりが少なく、対象の要介護の方を要支援の方や、ごみ出しが困難な方にと対象を広げるべきです。

職員定数についても賛成できません。

令和元年度の本市正規職員は定数が3343人のところ3241人で、非正規職員が1328人となっています。非正規職員の割合は29.1%となっており、その割合は年々大きくなっています。正規職員の割合を増やし職場の働く環境を守り市民の要望や負託にこたえることが大切です。

以上の点から、認定第1号令和元年度金沢市歳入歳出決算について認定できない事を表明し討論といたします。

2019年度金沢市公営企業特別会計決算・討論
      2020年12月11日 金沢市議会議員 森尾 よしあき


 私は、日本共産党金沢市議員団を代表して、認定第2号令和元年度金沢市公営企業特別会計決算認定について、討論を行います。

私どもは、この決算を認定できないことを表明し、その主な理由について述べます。

 第1に、本市ガス事業・発電事業譲渡方針にかわる点です

令和元年度の主な取り組みは、本市ガス事業・発電事業のあり方検討委員会が開催されたこと。本市ガス事業・発電事業譲渡方針について、市民からの意見を求めたパブリックコメントが実施されたこと。そして、令和2年3月に、本市ガス事業・発電事業譲渡基本方針が打ち出された事です。

 決算審議では、日程を一日追加し、集中審議が行われるとともに、書類審査を通じてこの問題に関わる二つの調査資料が決算委員会に提出されました。

審議を通じて明らかとなったことは、

①本市ガス事業・発電事業譲渡基本方針とは全く異なった内容が示されていた調査報告書があり方検討委員会にも示されることなく、隠されてきたこと。②市民からの意見を求めたパブリックコメントについて、本市企業局が勝手に都合の良い内容を付け加え、市議会に報告を行ったこと。③本市企業局幹部が10社の有力ガス・発電企業を訪問し、本市ガス事業・発電事業譲渡について、意見交換という売り込みを行っていたこと。しかも、それが、この事業譲渡について、調査委託を請け負っていたPwCアドバイザイリ―合同会社からの指示によるもので、訪問先に同行していたこと。さらに、この会社の社員があり方検討委員会の4回の会合全てに出席し、会議録を策定していたことが明らかとなりました。

特定の企業と本市企業局が深く関わる中で、本市ガス事業・発電事業譲渡基本方針が示されてきたことになります。

こうしたことから、この譲渡基本方針は、到底市民の理解と合意を得られるものではなく、再検討することを強く求めるものです。

次に、水道事業と工業用水道についてです。

 まず、水道事業は、令和元年度決算で、10億円の黒字となりました。これで、5年連続10数億円の黒字が続いています。県水の契約水量や責任水量制が引き下げられたことによるものです。したがって、その黒字額は、本来、水道料金の引き下げを実施し、市民に還元すべきです。今後、引き続き、県水受水契約の見直しに向けてとり組むよう求めておきます。

 本市水道事業は、現状からも、自己水に比べ4倍も高い県水を膨大に受け入れ、契約水量の6割を受け入れる責任水量制となっています。その結果、自己水を配水能力の3割しか使っていません。安くておいしい自己水を基本とする水道行政に切り替えれば大幅に水道料金を引き下げることは可能です。

 次に、工業用水道です。これは、先端産業を誘致するとして始まった工業団地造成事業において、立地した企業に供給する工業用水事業です。この金沢テクノパークは、30年年近くが経過しても、いまだ2割にあたる3区画6.05ヘクタール・東京ドーム1.3個分が埋まらないままとなっています。そして、工業用水道は、実質3社が利用し、使用料金は、開設以来23年間変わらず、事業の赤字は、全額一般会計で補てんしています。その決算額は、年間3268万円に上っています。市政の失敗のつけを市民に負担させてきたことになります。

 以上の点から、認定第2号令和元年度金沢市公営企業特別会計決算について、認定できないことを表明し、討論といたします。

2020年12月11日 大桑初枝 議員

大桑議員

 質問の機会を得ましたので、日本共産党金沢市議員団の一員として質問いたします。

 第8期介護保険事業計画等についてお伺いします。

 「介護の社会化」を理念に介護保険制度が始まって20年が経過しますが、国は事業計画を策定するたびに保険料や利用料の値上げ、サービスの低下を盛り込んできました。引き下げが続く介護報酬、介護報酬の賃金の抑制は当然の帰結として介護現場の深刻な人手不足を加速しています。来年度から実施予定である第8期介護保険事業計画においても、介護人材の確保の必要性について述べていますが、本市は第8期介護保険事業計画の基本指針を策定するにあたり、市民の要求や実態を反映させ市民の立場に立った計画となるようにすることが重要です。本市の第7期介護保険事業は2年連続黒字で、基金を19億円積み上げてきました。市長は、第7期策定にあたり基金を使って保険料を引き下げるべきとのわが会派の質問に対して、残りの基金は第7期にすべて使うとおっしゃっていました。が、介護保険事業は平成30年度では4億9000万円、令和元年度は6億1459万円の黒字となり、基金残高は元年度決算時で19億6900万円までつみあがっています。8期の保険料の設定には、今こそ、この基金を使って高すぎる保険料の引き下げを行うべきと考えますがいかがでしょうか。お伺いいたします。

-山野市長

 7番大桑議員にお答えをいたします。

 介護保険のことについてお尋ねがございました。保険料の引き下げをすべきではないかということです。第8期事業計画における保険料については、国の介護報酬改定等の動向を踏まえ、今後3年間に必要なサービスの給付量を適切に見込むとともに、介護給付費準備基金についても有効に活用し設定をしていきたいと考えています。

大桑議員

 介護保険法第1条は「介護が必要になっても、尊厳を保持し、能力に応じ自立した生活を営めるよう必要な給付を行う」としています。お金の心配をすることなく、必要な介護サービスを必要な時に利用できることを理念にしています。しかし、現状は介護サービスを利用したいが経済的な負担が大きいとして、利用していない方がいらっしゃいます。年金はマクロ経済スライド制度により給付額が削減され、医療費の負担が増え、消費税10%への増税か加わり高齢者をより一層厳しい生活へと追い込んでいます。介護保険料を支払い、いざサービスを利用しようと思ったら、お金がなくて介護サービスを利用できない、また、施設の入居者が支払い困難を理由に退所しなければならない状況も出てきます。介護施設やショートステイを利用する低所得者に対して行われる食事代及び室料への公的補助、補足給付の要件が厳しくなります。この補足給付の要件見直しは、多くの方が影響を受けることになります。その内容は、施設入居者やショートステイ利用者の補足給付の支給要件にある預貯金等の基準の引き上げを図るというものです。先般、特別養護老人ホームの関係者の皆さんが、本市に「介護保険制度の実態を訴え改善を求める要望書」を提出しました。それによると、特別養護老人ホームの入居者85名にアンケートを実施したところ、47%にあたる40名の方が、補足給付の要件改悪の影響が出るとのことでした。さらにそのうちの33名の方々はひと月2万2千円の負担が増えるとのことです。このまま改悪が進めば、入居費用の支払いに不安を抱える方が多数発生します。居住費や食費等の負担軽減策を本市としても行うよう求めますがいかがでしょうか。又、こうした声に真摯に耳を傾け、制度の改悪をやめるよう国に求めるべきかと思いますが、市長のお考えをお尋ねいたします。

-山野市長

 住居費・食費の負担軽減、さらには自己負担増などの制度改正をやめるようにということでした。今回、国の制度改正は、負担能力に応じた負担を求めるとの観点から、支給要件となる所得等の基準を見直すものであり、市として独自の軽減を行うべきではないと考えています。低所得者に対する利用料の軽減策については、国の責任において財政措置を含め、総合的かつ統一的な対策を講じるよう、全国市長会からも国に要望をしているところであります。

大桑議員

 介護サービスを確実に提供するためにも、体制づくりに本市が責任を持って取り組むべきと考えます。前回の議会の中でも取り上げましたが、高齢化社会が進む中で、介護職員の確保が重要な課題となっています。介護現場の人手不足は、もともと余裕のない介護現場の正規職員の労働を一層過酷なものとし介護職員を疲弊させ、働き続けることを困難にしています。本市が行ったアンケートの中にも圧倒的に介護人材不足人材確保策に取り組んでほしいという意見が出されています。ハローワークに行っても紹介がない中で、人手不足への応急的な対応として人材派遣会社や、紹介会社を利用する施設が急増しています。人手不足が深刻な要因は、新規採用が難しく、離職者が多いこと、そしてその背景には、介護従事者の賃金が低いことは明白です。国は平成21年度から処遇改善を図り、月額5万7千円の改善をしたと実績報告をしていますが、日本介護クラフトユニオンがアンケート調査を行ったところ、約7割の方が処遇に不満を持っているという実態が明らかになりました。厚生労働省のデータでは、介護従事者の平均年収は350万円となっていますが、他産業から見ると、100万円近くも安く抑えられ、現場で働く多くの介護職員の給与は低いままです。現場で働く介護職員の方々の処遇改善は喫緊の課題だと思います。このままでは、必要な時に必要なサービスが提供できない体制に陥りかねません。本市として国に処遇改善を強く求めるとともに、独自の支援策を講じるお考えはありませんか。また、本市では定着促進を図るために介護職員のケアワーカーカフェを開催したりしていますが、離職防止や介護職員の復職支援などあわせて本市の取り組みをお聞かせください。

-山野市長

 介護職員の処遇改善についてお尋ねがございました。介護職員の処遇改善につきましては、これまでも介護報酬の改定の中で国が必要な措置を講じてきているものであります。現在、介護報酬改定の議論が行われているところであり、ここはやはり国に対して介護職員全体の賃金水準の底上げとなるよう、全国市長会からも要望していることから、引き続き国の動向を注視してまいります。

 介護職員の離職防止と定着促進についてですけれども、人材確保につきましては先般取りまとめた第8期介護保険事業計画の骨子案において、働きやすい職場環境の整備など、介護職員の離職防止に向けた取り組みを掲げたところであり、計画の具現化の中で市としてなしうる施策を検討してまいります。

大桑議員

 次に新型コロナウイルス対策についてお尋ねします。

 介護事業所では、細心の注意を払って仕事をしています。通所介護、デイサービスで集団感染が発生したら事業所は休止せざるをえません。度重なる報酬引き下げで弱り切ったところに新型コロナ危機が追い打ちをかけ、介護事業所はかってない危機に立たされています。厚生労働省は感染防止対策を取り、必要なサービスが継続的に提供されることが重要と通知していますが現場ではいまだに、衛生用品特にグローブが圧倒的に不足しているという事もお聞きしています。これでは、当然感染のリスクが高まってきます。本市においては、今後どのような支援策をとっていくのかお聞きいたします。

-山野市長

 グローブなどの衛生用品が不足しがちだということでした。介護事業所に対しましては、市独自に衛生用品の購入経費について補助を行ってきたところであります。マスクや消毒液なども支給しており、これについては今後グローブなども含め継続していく予定であります。引き続き市はもちろんのこと、国・県とも連携し、必要な介護サービスが利用できるよう介護事業所に対する支援を行ってまいります。

大桑議員

 民間調査会社・東京商工リサーチのリポートでは、2020年の介護事業所の倒産件数が過去最多になったとしたうえで、介護報酬の改定状況によっては倒産や休業・解散がさらに加速すると警鐘を鳴らしています。このコロナ危機や大規模災害を受けて厚生労働省は今回の改定にあたって「感染症拡大や災害時も必要なサービスが安定的・継続的に適用される体制」を上げました。しかし経営基盤の強化や感染症対応で最も必要な職員配置の充実や、処遇改善の策は見えてきません。出てくるのは感染症などに備えた計画の策定や研修、訓練などです。国の方では介護事業所が休業した場合はケアプランを作る居宅介護支援事業所を中心に代替サービスを検討・提供するように求めていますが、代替しようにも、どの事業所もヘルパーが日常的に人手不足が慢性化し対応できない状況があります。本市でも、コロナ感染を心配して、利用者が通所サービスを休んだり、デイサービスを躊躇した場合には、代替サービスとして自宅訪問に切り替えて対応するなどの中で、経営においても大変な状況が続いています。国や県の助成制度を多くの事業所が利用していますが、実施しているサービスの種類に応じて、介護事業所に月額10万から40万円を助成する制度を独自に取っている自治体もあります。本市としても事業所に、独自の支援策を図るよう求めますがいかがでしょうか。

-山野市長

 収入が減少した事業所に対する経営支援策についてお尋ねがございました。介護事業所の収入は、介護保険制度における介護報酬により賄われているものであります。現在、国において、新型コロナウィルス感染症による事業所の収入への影響も含めて、介護報酬改定の議論が行われているところであり、この動向を注視してまいります。

大桑議員

 次に、国民健康保険についてお伺いたします。

 国保の財政を都道府県に集約する「国保の都道府県化」がスタートし、3年目となりますが、高すぎる国保料を引き下げてほしい、との要望は切実です。厚生労働省の「2017年度国民健康保険実態調査報告」によれば、国保加入世帯の2017年度の平均所得は136万1千円で、10年間で2割も減りました。収入に占める保険料は一人当たり国民健康保険では9.1%、協会健保では、4.6%となっています。国保料の負担は、会社員の方が入る協会けんぽの負担に比べて2倍以上の負担とになっています。そして、このまま加入者の高齢化、非正規化、貧困化が強まれば、構造的な矛盾は限界にまで達し、国保の保険制度そのものの崩壊を招くことになります。全国知事会も、国の大幅な財政出動を求め続けてきており、所得は減るのに保険料は増えるという加入者の厳しい状況を直視すれば、自治体は加入者の負担軽減に心を砕くことが必要だと思いますが、市長はいかがお考えでしょうか。

-山野市長

 国民健康保険のことについて何点かお尋ねがございました。保険料が高くなっている、そのことについてどんなふうに思っているのかということでした。被保険者の所得水準が低く、所得に占める保険料負担が大きいということは、国民健康保険における課題であると認識をしています。加入者の負担軽減を図るため、これまで市単独の繰入金や基金を活用するなど、できる限り保険料の抑制に努めてきたところであります。

大桑議員

 国保料の昨年度決算では実質収支が1億9900万余の黒字となり保険給付費の払い戻しを行っても1億3700万円の黒字となりました。基金残高は27億5600万円となっています。基金を使って高すぎる保険料の引き下げを求めますがいかがでしょうか。

-山野市長

 令和元年度の決算は2億円の黒字である、基金は27億5600万円、これを活用して保険料を下げるべきではないかというご意見でした。ただ、今大桑議員もおっしゃいましたように、今後のことを見た場合に国保財政は被保険者の高齢化、さらには医療の高度化等に伴う一人当たりの医療費の増加などにより、より厳しい状況が予想されるところであります。基金につきましては、これまでも保険料の引き上げなどが必要となった場合において、急激な引き上げとならないように負担緩和のための財源として効果的な活用を図ってきたところでありますし、今後も今ほど申し上げましたようにより一層厳しい状況が想定されますので、一時的な保険料の引き上げ(28:45)に使用することは考えてはいません。

大桑議員

 国保料が、他の医療保険より著しく高くなる要因のひとつに、国保にしかない「均等割」という保険料算定があります。「均等割」は、古くからある「人頭税」と同じ仕組みで、収入のない赤ちゃんであっても、加入者一人当たりにかかる負担です。全国の自治体の中には、住民負担を抑制する努力を続け、新たな独自軽減に足を踏み出すところも出てきています。本市の国保加入者のうち、18歳までの被保険者数は6572人です。18歳までの被保険者への均等割りを廃止した場合どれほどの必要額が生じるのかお聞きします。これまでも国民健康保険料を引き下げるとともに加入人数への均等割りを止めることを求め続けてきました。少なくとも子どもの均等割りをなくすことは、今、新型コロナウイルスで大変な環境で日々を過ごすお父さん、お母さんの家計を助けることになり、子育て支援にもつながります。石川県、加賀市では子どもの均等割りの減免をしています。本市も独自の施策として子供の均等割りをなくするお考えはないかお尋ねいたします。

-山野市長

 18歳までの子どもの均等割り保険料のことについてお尋ねがございました。仮に18歳までの子どもの均等割りを廃止した場合、本年度におきましては約1億7100万円、新たな財源が必要となります。子どもの均等割りなど保険料の恒久的な軽減というものは、各市独自で行うには私は限界があるというふうに思っています。ここはやはり国の制度の中で対応すべきであると思っています。これまでも18歳までの子どもの均等割り保険料を軽減する支援制度の創設については全国市長会を通じて国に要望をしてきているところであり、今後とも国に強く働きかけてまいります。

大桑議員

 新型ウイルス感染症特例の減免制度についてもお聞きします。この減免制度について、現在どれくらい実績があるのかお伺いいたします。又、この減免制度なのですが新型コロナの終息が見えない中で次年度も継続してほしいとの声があり、減免の継続を求めますがいかがでしょうかお伺いいたします。

-荒舘保健局長

 国民健康保険料の新型コロナウィルス感染症関連の減免実績についてお答えいたします。11月末時点で843件の申請を受け付け、審査が完了した645件のうち、減免基準を満たしている536件につきまして減免決定を行ったところでございます。

-山野市長

 保険料の減免のことについてお尋ねがございました。新型コロナウィルス感染症の影響により、収入が減少した世帯等の保険料について、国の緊急経済対策を踏まえ減免しているものであります。現在国において、新年度予算の検討が行われていますことから、国の動向を注視してまいります。次年度の保険料につきましては、今年度新型コロナウィルス感染症の影響により減少となった収入に基づき算定されますことをご理解願いたいと思っています。

大桑議員

 国民健康保険の項目の最後に資格証明書発行について伺います。私たち日本共産党市議団は、住民のセーフティネットである国民健康保険の保険料のあまりの高さに、逆にそれが、生活を脅かすものになっていること、滞納すれば医療を受けることから遠ざけられ、命を落としかねないものになっていることを度々指摘し、この問題を取り上げてきました。

滞納が続く世帯に資格証を発行して、医療窓口での負担を事実上10割にするというこのやり方は、受診抑制となり、この資格証の発行は命と健康を脅かすものです。今回、厚生労働省より資格証について、国保の資格証明書所持者が受診した場合は通常の保険証同様にとり扱うようにとの、通知が出されました。横浜市など、すでに資格証明書の発行をやめたところもありますが、たとえ発行している自治体であっても、名古屋市などは、自治体独自の判断に基づき、資格証明書世帯に、短期保険証を送付するなど、受診抑制の解消に努力しています。名古屋市は国の通知を受けて、11月以降、コロナ感染症にかかわらず、資格証明書を発行せず、原則としてすべての滞納世帯に短期保険証を発行することになりました。資格証明書所持者は病気になってもなかなか受診に至らず、発熱症状が出ても受診治療という事に繋がらない場合があります。したがって資格証明書は廃止し保険証に切り替えることが必要です。資格証明書の廃止は新型コロナウイルス感染症の拡大防止の意味からも重要です。市長のお考えをお聞きします。

-山野市長

 資格証明書のことについてお尋ねがございました。本市におきましてもこれまでも特例を取り入れています。資格証明書を交付している方から、医療を受ける必要が生じ、医療費の支払いが困難である旨の申し入れがあった場合、ここは特例として短期被保険者証を交付するなど、本来の負担割合で医療機関に受診できる対応をとっています。コロナウィルス感染症の拡大に伴い、医療機関へ受診抑制とならないよう、この対応については資格証明書を交付している方に対し周知をしているところであります。資格証明書の交付はできるだけ接触の機会を多く持ち、納付相談や指導に努めたいというその趣旨で、国民健康保険法の規定に従い、制度の維持、負担の公平を図るという観点から実施しておりますことをご理解いただきたいというふうに思います。

大桑議員

 次に市営住宅についてお聞きします。市営住宅の安全安心のまちづくりについて質問いたします。

 まず市営住宅の修繕についてお伺いいたします。市営住宅の目的は、健康で文化的な人間らしい生活の最低保障となる住居の保証が目的です。その中でも、高齢社会に対応すべき安全安心な住環境は、平成28年3月に高齢化等に対応した市営住宅の在り方検討会の報告者の中にも取り上げられています。市営住宅は、退去すれば室内は改修され、きれいになり次の入居者のための準備として、浴室の改造工事も進められます。長く居住している所では、入居時のままでいろんなところに、経年劣化が起きています。お住まいの皆さんの多数 の要望は、お風呂の改修です。高齢化のため、浴槽が高くてお風呂に入りたくても足が上がらず入れないし、出られない。何とかならないかという切実な要望が、強くあります。本市の 新しく建てた市営住宅では、浴槽もシャワーも設置され喜ばれていますが、長年住んでいる方の浴槽改修は この間本市は、これらの問題解決を、個人責任としています。家で風呂に入らなくても、公衆浴場を利用するという選択肢はありますが、高齢になって車を手放すようになると そうもいきません。国が示す指針では、お風呂のバランス釜については15年が修繕周期となっています。市営住宅の風呂釜については、今でも入居者自身で用意しなければならないところもありまが、現代では浴室は必要不可欠な設備である為、今後は本市でも、整備件数を増加させていくとしています。そこで、市営住宅のお風呂の設置状況をお尋ねします。風呂釜の更新については、風呂釜が15年経過し、故障した場合に公的負担で取り換えをしている自治体もあります。安心安全な住まいを提供する本市としてのお考えをお聞かせください。

-山野市長

 市営住宅の修繕について何点かお尋ねがございました。現在、市営住宅のうち、浴槽と給湯器を設置してある住居は全体の3割程度であります。入居者が設置した風呂等の改修については、入居者で対応していただいているところであり、修繕等に係る支援は今のところ考えておりません。なお、風呂以外の給排水設備や建具等の不具合につきましては速やかに確認をし、対応しているところであります。

大桑議員

 住宅入り口の壁の剥がれが長年放置されているところがあります。公営住宅法第21条に掲げた修繕の義務の中には、公営住宅の家屋の壁、基礎屋根及び階段などについて修繕する必要が生じた場合は遅滞なく修繕しなければならないとしています。入居者の方からの修繕要望があれば速やかに対応することを求めますがいかがでしょうか。

-山野市長

 住宅共用部分の修繕についてお尋ねがございました。ご指摘の、共用部分である入り口や階段室の補修については、緊急性を有するものからできるだけ早く対応をしているところであります。入居者からの修繕要望につきましては可能な限りできるだけ丁寧に対応をし、必要に応じて優先順位をつけて対応しているところであります。

大桑議員

 高層市営住宅の冬場の対策についてもお伺いいたします。緑市営住宅の高層アパートは冬になると海からの強風でドアの開け閉めがとても困難になります。特に高齢の方などは、このドアの開閉が恐怖だと言います。さらに、吹き込んでくる雪が廊下に吹き込み凍り、歩くのも大変な状態になります。朝の早い出勤の方は転ばないか細心の注意をしながら歩いていると言います。安心安全の立場からも、早急に対策をかんがえてほしいと思いますがいかがでしょうか。

-山野市長

 緑住宅高層棟の風の吹き込みのことについてお尋ねがございました。高層棟の共用廊下では、建築基準法及び消防法の規定により、腰壁の上が解放空間になっておりますことから、強風対策として各住戸の玄関前に暴風ガラスを設置しています。昨年度末、H1棟の各階の通路には、外壁の改修工事にあわせ滑り止めシートを設置したところであり、今後とも計画的な整備を研究してまいります。

※実際は、一括して質問して、一括して答弁をもらう形ですが、便宜上、一問一答の形にしています。

わたしは、日本共産党市議員団の一員として、以下質問いたします。

まずは、雇用とくらしを守る取り組みについてです。

2020年12月10日 広田みよ 議員

「労働力調査」によれば、今年4月から9月の雇用者数は、コロナの影響が出る前の3月に比べて100万人以上も減っています。

リーマンショックの後にも雇用が減少しましたが、その減少幅は最高でも94万人。しかも、そこまでいくのに1年近くはかかりましたが、今回の減少は、大幅かつ急激です。

また、休業手当をもらっていれば、休業者として雇用者数にカウントされますが、推計値では200万人とも400万人とも言われます。この方々が今後失業者になれば深刻な事態です。

一方、石川県の労働力調査では、1月から3月平均とくらべ7月から9月平均は雇用者数は16,700人減少となり、休業者は、4月から6月平均では37,900名にものぼり、宿泊・飲食サービス業で特に多い状況です。

本市だけの数字はわかりませんが、コロナ特例で失業や収入減で利用できる緊急小口融資や総合支援資金、住居確保給付金などのセーフティーネットの利用が、本市では11月末でのべ6,314件にのぼっていることから、雇用と市民生活の深刻な実態はあきらかです。

深刻な市民の雇用とくらしを守る取り組みが必要です。

市民の声が通り、支援制度については、雇用調整助成金のコロナ特例や休業支援金について、年末までの期限を2月末まで延長することが決まりましたし、休業支援金は企業が休業と認めない場合でも支給すると確認もされています。

緊急小口資金と総合支援資金のコロナ特例も、年末から3月末まで延長し、住居確保給付金についても、最大9カ月から12カ月まで延長すると政府が方針を出しました。

まずはこうした重要な制度の延長や内容について、労使どちらにも徹底して周知したうえで、市長から「解雇・雇い止めではなく最善の策をとるよう」、メッセージを出してほしいと思いますがいかがですか。

-山野市長

 28番広田議員にお答えをいたします。

 まず、コロナ禍で雇用と暮らしを守る取り組みのことについて、様々な施策を打っているけれども市長としてのメッセージを出していくことが大切ではないかということです。国もそうですし、本市におきましても、事業活動の縮小を余儀なくされた中小企業に対し、国の雇用調整助成金に上乗せする助成金、離職した方を正社員として雇用した中小企業への奨励金制度などを創設し、雇用維持を支援しています。これらの支援制度につきましては、数度に渡る補正予算を編成し、コロナ禍における雇用対策等についてこの議会で議論をするということがひとつ市民に対するメッセージだというふうにも思っております。また私は記者会見を何度もさせていただいているところであります。その記者会見を通しても、報道のみなさんを通して多くの市民のみなさんにお伝えをさせていただいています。また市のホームページ、また私個人のホームページでも、私なりにわかりやすくしながらメッセージを発信してきているところでもあります。引き続き、様々な機会をとらまえまして、メッセージを発信していきたいというふうに思っています。

広田

また、年内で支援が途切れないようにするため、そして年末の倒産や失業に対応するため、年末年始は労働、生活、事業者向けの臨時の相談体制をとるべきですがいかがですか。

-高柳福祉局長

 コロナの影響につきまして、生活に困窮されている方に向けた年末年始の相談窓口についてお答えをいたします。年末年始における市民生活の経済的不安を解消するために、本年12月29日と30日の2日間、市役所の生活支援課におきまして年末生活相談窓口を開設いたしまして、生活保護や住居確保給付金などの各種支援の相談・申請受付などを行うこととしております。合わせまして金沢市社会福祉協議会におきましても、同じ日に緊急小口資金などの貸し付けの相談窓口を開設することとしておりまして、連携して相談支援にあたっていきたいと思っております。

-山田経済局長

 労働者や事業者に向けての臨時の相談窓口体制についての質問にお答えをいたします。セーフティーネット等の保証認定や制度融資に関する相談、国・県・市の各種給付金・助成金等に関する申請受付のほか、中小企業者の経営評価や起業支援に関する相談に対応しております中小企業・小規模事業者総合応援窓口につきましては、年末の金融機関の営業日と合わせまして、12月29日と30日の2日間開設をいたします。合わせて労働者や事業者からの雇用等に関する相談にも職員を配置し対応するということとしております。

広田

そして、生活保護制度について、厚労省があらたにリーフレットに明記した「生活保護の申請は国民の権利であり、ためらわずにご相談を」ということを市民に広く知らせてほしいと思いますがいかがですか。

―山野市長

「生活保護の申請は国民の権利である」という文、そのことを市民のみなさんに広く知らしめることが必要ではないかということでした。生活保護は憲法25条に規定する理念に基づき、「国が生活に困窮するすべての国民に対し必要な保護を行い、健康で文化的な生活を営むための権利を保障するもの」と認識しています。市としても、生活に困窮される方が生活保護の利用・相談をためらわずしていただけるために、ホームページ等様々な機会を通して周知をしていきたいと考えています。

広田

次に女性への影響についてです。このコロナ禍の雇用問題は、非正規の割合が高く、宿泊や飲食サービス業に多く従事する女性に、大きな影響を与えています。

女性の雇用者数の減少は男性の2倍以上と大きくなり、石川でも、1月から3月平均にくらべ7月から9月平均は、雇用者数の減少が男性が2100人に対し、女性は14600人と7倍以上の減少であり、非正規も正規雇用も減っています。休業者についても女性が多くなっています。

わたしの実感でも、4月頃から女性の失業や生活についてのご相談が相次ぎました。

こうした雇用の問題を含め、コロナ下の女性への影響が深刻な問題を生み出しています。

女性の自殺の増加です。ことし7月以降、全国で自殺が増えており、特に女性が大幅に増加。10 月は全体で2158人のうち女性が851 人と、前年同月と比べ、男性も2割の増加率ですが、女性の増加率は 8 割にも上ります。

こうした状況を受け、先月19日、内閣府の「コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会」は緊急提言を出したところです。

結びには、今後、政府にあっては、自治体や民間企業等の協力を得ながら取組を進めていくことを期待するとし、これを受けて、内閣府特命担当大臣からも、この提言を参考に、大変な思いをされている女性を誰一人取り残さないよう御対応をと発言がありました。

統計上では、本市では顕著に女性の自殺が増加しているとは言えないようですが、お一人たりとも思いつめることのないよう、取り組むことが必要です。

以下提言の中身から伺います。

〇 ひとり親家庭への支援強化が求められています。

ひとり親世帯は非正規雇用が多く、コロナ禍で大きな影響を受けています。政府は先週、ひとり親家庭に年内に再度の支給を行うと表明しました。前回同様、児童扶養手当を受けていなくても、収入が大きく減った家庭も対象としています。年内にしっかり行き渡るように求めますし、各家庭の状況や悩みを抱えていないかお声かけするよう求めますがいかがですか。

―山野市長

女性への影響、特にひとり親家庭への臨時給付金のことについてお尋ねがございました。ひとり親世帯臨時特別給付金の再支給分につきましては、国の決定に従い速やかな対応を行いたいと考えています。また児童家庭相談室では日ごろからひとり親世帯の問い合わせなどに対応していますほか、子供ソーシャルワーカーの学校や保育施設などの訪問を通じて相談に応じており、引き続きしっかりと丁寧に対応をしてまいります。

広田

〇 DVや性暴力の増加・深刻化、予期せぬ妊娠の増加が懸念され、対策を早急に強化するとともに、感染拡大期においても可能な限り必要な機能を果たすこと、とあります。

本市では人権女性関連、福祉健康センターなどでご相談を受けているかと思いますが、感染拡大期にあっては保健所や事務手続きへの応援体制などもありますが、相談体制をしっかり確保するよう求めますが、いかがですか。

―山野市長

DV・性暴力・望まない妊娠等に対する相談体制のことについてですけれども、このコロナ禍におきましても通常業務に支障がないよう、体制を整えているところでありまして、DV・性暴力・望まない妊娠等に関する相談につきましてもしっかりとした相談体制を確保しているところであります。

広田

〇 休校・休園の判断において、女性・子供への影響に最大限配慮すること、とあります。

休校、休園、リモートワークの拡大により、自身や夫、子どもの在宅生活の広がりにより、食事の用意をはじめ家事の負担が急増したり、気の休まる時間や居場所がなくなったりして、女性が精神的に追い込まれています。わたしも、保育園自粛の際の状況について、在宅ワークだったお母さんから、「日中は食事の支度や子どものお世話とそれどころではなく、夜になって仕事をしていた、忙しすぎて当時のことが思い出せないくらいだ」と聞きました。

本市としてはどのような配慮をお考えでしょうか。

―山野市長

保育所・認定こども園・幼稚園等の休園において、女性・子供への影響に最大限配慮すべきであるということでありました。保育所等に通園する児童や職員が陽性となった場合、当初2週間程度の休園を要請していました。最新の知見等を踏まえ、現在では施設の消毒・濃厚接触者の調査に要する期間として1日ないし3日程度の休園要請に変更をしたところであります。再度の登園自粛、休園という可能性もなきにしもあらずでありますので、家庭と保育所等をつなぐ新たな仕組みとして、ICTを活用したオンライン保育の実証実験を行っているところであります。保護者や児童への影響が少しでも軽減されるよう、保育関係者と協議をしながら取り組みを進めているところであります。

広田

これらの問題は、これまでの構造的問題がコロナによって表面化したものです。女性に重圧がかかる日本社会の現状を変えるために行政、政治が積極的な役割を果たすことが必要です。

つぎにケアに手厚い社会にするために、保育園と学童保育について伺います。

保育園では、このコロナ禍で、エッセンシャルワーカーの保護者を支える側として保育士自身の子どもも休園や休校措置にもなりながらも、園を運営してきました。また、若い保護者が失業し就労に向けて取り組む様子や家庭のことにも寄り添う役割も果たしています。

しかし、72年前から変わっていない面積基準や配置基準の中で、通常でもぎりぎりのところ、コロナ禍で、子どもたち同士の距離を保ち、消毒や清掃を常に行うというのは、大変なものです。
当面続くコロナ禍のもとで、子どもたちにとって保護者にとって安全安心な保育が提供されるために、保育士の処遇改善および人的配置の見直しなどすべきと考えますがいかがですか?

―山野市長

保育士の処遇改善及び人的配置の見直しのことについてお尋ねがございました。コロナ禍で感染症対策の徹底を図りながら保育を継続的に実施していくため、マスク等の衛生用品の購入、勤務時間外に消毒等を行った場合の超過勤務手当などの経費を補助していますほか、登降園時における園児の受け渡しや消毒作業などに従事する保育支援者につきましても、市単独で国基準を上回る配置を行ったところであり、現在のところ新たな見直しまでは考えてはいません。

広田

放課後児童クラブ、いわゆる学童保育では、支援単位が1のまま40人どころか100名を超える子どもがひしめくクラブもあり、3密は避けられない状況です。

大規模くらぶの分割や、待機児解消のため、地域での増設が課題となっており、このコロナ禍でより緊急性が高まっています。

市は、担い手の確保のため、NPO法人と学校法人にも参入を認めるよう、この4月に運営要綱を変更しました。

しかし、これまで、現場のみなさんが運営委員会方式で大変苦労し、市に指導やアドバイスを求めても地域で工夫をと言われてきたことからすれば、突然打ち出された方向性とも言えます。市長、再度どのような議論であらたな法人に参入拡大を決めたのかあきらかにしてください。

―山野市長

放課後児童クラブのことについてお尋ねがございました。NPO法人、学校法人を設置者として加えたことについてお尋ねでございました。現在、本市では放課後児童クラブの利用につきまして待機児童が発生しており、児童クラブの拡充が急務となっています。児童クラブの分割や創設につきましてはこれまで、各校下にあります地区社会福祉協議会や、社会福祉法人が主体となり行ってきました。ただ、関係各方面からお聞きをしておりますと、既存の運営主体だけではなかなか十分な対応が難しいという地域も出てきましたので、運営主体を拡充したものであります。ただ、金沢市の放課後児童クラブは、これまでも地域のみなさんの意向を最大限尊重しながら取り組んできたところでありまして、この場合であったとしても地域のご理解をいただきながら進めていければというふうに思っております。

広田

現状では、本市の101施設はそのほとんどが民設民営です。しかし、市には子どもたちが安全安心にすごせるようにする責任があり、法律にも明記されています。

それなのに、待機児童の実態に対し、「子育て夢プラン」に示されている計画では、めざす確保量が少ないほか、望まれている小4生以上の入所継続が考慮されていません。

仮に、小学校3年生の入所児童がそのまま小6まで継続した場合、現状では8,009名の受け皿が必要です。しかし、実態は、小4生から大幅に入所児童数が減り、5,276名の利用です。夢プランのめざす確保量も2024年度に5,565名と289名しか増やされていません。そもそも、小1の時点でも入れない待機児数が何名いるのか正確に把握できていないのが実態です。

新たな生活様式にあわせるためにも、また待機児童が解消され、どの学年でも継続が可能なようにクラブ数を増やす必要があります。

民間に任せるのではなく、市として、待機児数を正確に把握し、増設の必要がある地域、クラブ数の目標などの整備計画をつくり、市有地の利用や公共施設を活用するなどして、設置を増やすよう求めますがいかがですか。

―山野市長

市有地・公共施設を活用したクラブ数を増やすべきというご提案をいただきました。本市の児童クラブは今ほど申しあげましたように各校下・地区の社会福祉協議会や社会福祉法人などが主体となって運営をしてきたということでもあります。心から私も感謝をしているところであります。今年度は新築・改築の補助限度額の引き上げ、増築に対する補助の新設など、支援強化を実施したところであります。今後とも、地域が主体となってクラブの創設・分割が促進されるように努めていきたいと考えています。

広田

つぎに、学童保育や保育園では慰労金の支給の対象にならなかったことに、現場から団体から批判の声が政府にも多く寄せられました。そこで、厚生労働省は、「児童福祉施設等における新型コロナウイルス感染症対策に係る支援事業」の第二次補正予算分で、「かかり増し経費等」として人件費も補助対象にしたところです。本市は保育園にこの補助金をあてるようですが、学童保育はどうなるのか明らかにしてください。現場にお話を伺ったところ、サービス残業で消毒や清掃をしているとのこと。本来はこの補助金をあてて対応するべきではないのか、見解を伺います。

―山野市長

支援員は慰労金の支給対象にならなかったと、そのことについとお尋ねがございました。本市では児童クラブの新型コロナ対策として、子ども・子育て支援交付金を活用しマスク等の衛生用品の購入に対する支援を行ってきているところであります。これまでも各クラブからは時間外手当に係る相談・要望等々を受けてこなかったところでもありますので、新型コロナウィルス感染症緊急包括支援事業につきましては予算化をしていないところであります。

広田

次に、世界人権デーのこの日、LGBTQへの取り組みについて伺います。

プライドハウス東京と認定NPO法人REBITが調査実施した、コロナ感染拡大の影響に関する緊急アンケートについて、ご存知でしょうか。コロナ禍の5月から6月にかけて、12歳から34歳のユースを対象に行ったものです。

結果の全体考察でこう書かれています。

1.LGBTQユースは普段から家族など同居者との生活において困難や孤独感を抱えている割合が高く、その背景には同居者の無理解が挙げられ、理解を促進していく必要がある。また、LGBTQにおいても、コロナ禍に暴力やDVの増加も想定され、セーフティーネットの構築が求められる。

2.あらゆる層と同じように、LGBTQユースやその世帯も、コロナ禍で経済的困難に直面し、貧困対策・経済対策に包括することが必要である。失業して、就職活動が必要だが、LGBT当事者であることがハードルになる場合もあり、就労支援が求められる。

3.感染した際、医療現場で同性パートナーが家族として扱われるか、入院時に自認する性で扱われるのか、アウティングの配慮など医療現場での対応や、トランスジェンダーの方などの定期通院が必要でもコロナ禍で通院しづらく健康悪化しているなど、医療現場での体制構築が必要である。

4.こうした悩みや困難を抱えているにも関わらず、コロナ禍でセクシャリティについて安心して話せる人や場が絶たれ、さらに不安が高まっており、居場所づくり、相談窓口が必要である。

そこで伺います。

LGBTQの方々はセクシャリティについて安心して話せるのか不安で、就労支援やDV相談、医療相談などがしにくい環境にあります。本市はまだ独自にそのような相談ができる窓口は開設できていません。金沢SDGs行動計画の「ミライシナリオ」では「LGBTフレンドリーなまちにする」と打ち出しました。今こそ、LGBTQ当事者や家族の相談に応える、専門家などを配置した相談窓口を設置するべきではありませんか。

―山野市長

LGBTQのことについてお尋ねがございました。性的指向や性自認により、社会生活の中で苦痛を感じておられる方々に対しては、人権尊重の観点から配慮が必要であると考えています。これまでも人権擁護委員による相談をはじめ、専門的な知見が必要となる場合には民営の性的マイノリティのための電話相談窓口を紹介するなどの対応をしてきており、コロナ禍にあっても様々な相談内容に丁寧に対応するように心がけてきました。

広田

次に、アンケート考察ではコロナ禍での医療アクセスが課題としてあげられました。

市内では、民間病院がLGBTについての配慮や知識を学んだという報道もありましたが、医療機関全体への浸透は進んでいるのでしょうか。まずは、市立病院が率先して行うべきと考えますが、入院時などに自認する性で扱われるのか、アウティングの配慮などがされているのか、同性パートナーが家族として扱われるのか、対応の現状について伺います。

―山野市長

 市立病院での取り組みについてであります。市立病院におきましても過去に何名かのLGBTQと思われる患者を受け入れたことがありますが、医療サービスの提供に当たっては医師・看護師が本人の要望を聞き取り、可能な限り配慮をしたことで何ら問題は生じなかったというふうに聞いているところであります。今後もLGBTQの方々へは個別対応を基本とし、安心して治療を受けていただけるよう、ひとりひとりの希望を尊重しながら丁寧に対応をしてまいります。

広田

同性同士のカップルを婚姻に相当する関係と認めるパートナーシップ制度は、性的マイノリティの困難全体の解消施策の要となり、「愛する人の一大事に付き添えないかもしれない」との悩みの種でもあった医療機関の対応改善の契機ともなっています。

2020年12月現在では60を超える自治体で施行され、パートナーシップ制度を利用しているカップルは1000組を超えています。市長、本市でも制度の創設を求めますがいかがですか。

―山野市長

 パートナーシップ制度のことについてお尋ねがございました。コロナ禍におきまして、広田議員もおっしゃいましたように家族の在り方・絆の大切さということが再認識されてきたところであります。今年になりまして金沢市はSDGs未来都市に選定をされました。これは金沢市が独自に金沢ミライシナリオを作って、その実行に向けて取り組んできたことが評価をいただいて、さらなる活動を期待されたものだというふうに思っています。その中にも、これも広田議員がお触れでしたけれども、「LGBTフレンドリーなまちにする」という目標を明確な文書にして掲げているところでもあります。その実現に向けまして、すでに60余りの自治体が先行してパートナーシップ制度に取り組んでおられますので、先行自治体の取り組みを参考にしながら制度設計を視野に導入について前向きに検討をしていきたいと考えています。

広田

さいごに、デジタル行政について伺います。

わが党は、住民の福祉増進に寄与するデジタル化が求められるという見解ですが、今の政府が推進するデジタル化は安倍政権以来の経済成長戦略の延長上で、国家目的や産業目的のためであり、住民の生活改善や地方自治を充実するうえで、課題があります。

今議会で、本市のさまざまな手続きがオンラインで可能となる条例案が出ています。

一方で、自治体の窓口業務は、手続きを受け付けるだけの仕事ではなく、住民の出生から死亡まで人生や生活の重要な場面で、市民と直接対面し、相談にのり、最善の行政サービスにつなげるという、役割を担っています。たとえば、妊娠手帳を交付する際は、母親や家族と保健師が対面し、祝福の言葉から始まり、予防接種や健診のご説明、そして、不安なことがあれば丁寧に相談にのる。相手の様子を観察しフォローアップの必要性も考える。そんな重要な役割、機会を奪うものであってはなりません。

そこで伺いますが、オンライン申請をまずは年度内におよそ100手続き、その後も広げるとしていますが、2000ある手続きのうち選び出す基準をあきらかにしてください。

―山野市長

デジタル行政、オンライン申請のことについてお尋ねがございました。今回、電子申請を拡大するにあたり、市民サービスの向上に資するよう、毎年100件以上の申請がある約300の手続きの洗い出し作業を行い、まずは市で対応可能な約100の手続きをオンライン化をしていきたいと考えています。現在国が書面等で申請を義務付けているもの、直接面談をし現状を確認する必要がある、約200の手続きにつきましては、国の法改正や事務の見直しと合わせ、また残りの約1700の手続きにつきましても、こうした考え方に沿って速やかにオンライン化をしていきたいというふうに思っています。

広田

また、最初はオフラインもオンラインもどちらでもと言いながら、オンラインだけになっていく可能性があります。現に、コロナ禍で死活がかかっている事業者に対し、持続化給付金や家賃支援給付金はオンラインのみの受付ですし、本市でも山間部や郊外の住民票などの自動交付機は廃止が決まり、コンビニでと言いますが、マイナンバーを持っていないと利用できない制約付きです。今回のオンライン申請もマイナンバーカードの所有者のみを対象にしたものなのでしょうか。

オンラインできる方だけ、マイナンバーを持っている方だけというやり方は、デジタル格差を広げるもので、行政のあり方として問題ですがいかがですか。

―山野市長

電子申請につきましては、市民サービスの向上を目的として拡大するものであり、これまでの窓口での申請についても継続していくものであります。オンラインでの手続きが難しいという方には、引き続き窓口での申請において丁寧に対応をしていくところであります。

広田

さらに、自治体戦略2040構想の報告では「行政のデジタル化」を進めることによって、現在の半分の職員で従前通りの仕事ができ、職員の負担も軽減されるかのように述べています。しかし、職員の削減は高齢者や障がいのある方など社会的弱者が行政サービスが受けにくくなり、すべての住民を対象とした行政が遠のいていくことになります。だれのための、なんのためのデジタル化なのか、問われています。今後、どのような考え方でデジタル化をすすめていかれるのか市長に伺い質問を終わります。

―山野市長

オンライン申請は住民福祉が第一だ、その視点を忘れてはいけないというご指摘でありました。私もまったく同感であります。多くの市民の皆さん方が電子申請によって24時間いつでもどこでも申請できる環境を作る、お仕事のお昼休みであったりだとか、夜お仕事が終わったあとであったりだとか、そんな場面でも電子申請をしていただける、そんな環境を作っていくことが大切だと思っています。また、市役所に訪問する必要がなくなることによって、特にこのコロナ禍におきましては不安払拭にも繋がっていくというふうにも思っています。市民の利便性もは高まってくると私は考えています。また職員にとっても同様であります。職員にとっても様々な手間ひまが割愛されることによって、また不特定多数の方とお会いする機会をできるだけ減らすことによって、このコロナ禍の中のメンタルにおいても大変意義がある、働き方改革にも繋がってくるんだというふうに思っています。さらにはRPA等のデジタル技術の活用、テレワークの事務処理が可能となることによって、職員の事務の効率化・働き方改革の推進につながり、その部分のエネルギーを他の行政サービスに回すことができることによって、私は市民サービスの向上、さらには職員の事務負担の軽減などにも繋がっていくものだというふうに思っています。

再質問

広田議員

 年末の相談窓口を開設していただくということで、市の職員さん大変だと思いますけれども、やはり自殺者数が伸びているこんなときですから、ぜひとも対応をよろしくお願いいたします。

 質問ですが、学童保育の整備計画というところについて答弁がなかったので、子育て夢プランにおける確保量だけでなく、地域ごとにどれだけ確保量が必要で児童クラブ数が必要かということをもっとしっかり盛り込んだ整備計画にすべきだという点で伺ったのですが、再度お願いします。

-高柳福祉局長

 児童クラブの計画につきましては、議員がおっしゃいましたとおり金沢子育て夢プランの方で市全体の必要数を見込んでいるところでございますけれども、やはり個々の状況・地域の状況、それから各クラブの思いなどいろいろございますので、市として一斉の計画は作っておりません。個々の地域と個別に丁寧な対応をしながらやっていきたいというふうに考えているところでございます。

-広田議員

 個々の地域でご相談になるんだと思うんですけれども、突如、参入拡大という方針が示されて、やはり市全体でどんな動きになっているのかということが私にもわからなくなってきています。ですから、先程市長が言ったのは「この特定の地域では今の担い手づくりが難しい」というお話がありましたけれども、それがどの地域なのかもよくわかりませんし、やはり地域毎に整備計画をしっかり表していただきたいというふうに求めておきたいと思います。

 もう一つ、LGBTについてはパートナーシップ制度を前向きにご検討いただけるということで大変進んだなと思いますが、やはり相談窓口の設置が合わせて必要だと重ねて申し上げたいと思います。本市に住んでいる方々の状況を掴むという上でも必要ですので、求めておきたいと思います。

-山野市長

 制度の中で検討させてください。

※実際は、一括して質問して、一括して答弁をもらう形ですが、便宜上、一問一答の形にしています。

2020年12月9日 森尾よしあき 議員

森尾議員

私は、日本共産党市議員団の最初の質問者として以下、質問いたします。

最初に核兵器禁止条約についてです。核兵器の保有や使用を全面的に禁じる核兵器禁止条約が来年1月に発効することが確定いたしました。3年前の2017年7月に国連でこの条約が採択され、署名した国は、85ヵ国にのぼりました。その後、発効の条件となる50ヵ国・地域が批准し、この条約が発効することとなりました。これを受けて先月20日、広島と長崎の両市長が政府に対してこの条約への署名と批准を求める要請を行いました。市長は昨年の12月本会議で、核兵器禁止条約を求めるヒバクシャ国際署名に自らも署名したことを明らかにされました。この条約が来年1月に発効することが確定したことについて見解を伺うと共に、政府に対してこの条約への署名と批准を求める考えはないか、まず伺いたいと思います。

-山野市長

 世界の恒久平和、核兵器なき世界の実現は、人類すべての願いであると私は思っています。広島・長崎のような悲惨な状況が二度と繰り返されることのないよう、不断の努力をしていかなければならない、そういう思いを強くしているところであります。ただ一方、政府といたしましては唯一の被爆国として核兵器保有国と、さらには条約支持国との間の国際社会における架け橋となり、現実的・実践的な取り組みを粘り強く進めていくという考えであります。私はそれをひとつの見識として理解をしているところであります。

森尾議員

 次に、菅内閣の発足と首相が打ち出された「自助、共助、公助」について伺います。菅内閣が発足し、臨んだ国会所信表明の中で述べたのが「自助、共助、公助」です。新型コロナウイルス感染拡大が急速に進む中、国としての感染予防対策が示し得ていないと厳しい声がございます。国民には「自己責任」を押し付けるこの表明は、国民の命と暮らしを守るという政治の最大の責任を投げ捨てるに等しい宣言です。市長はこうした状況の下で、政治の責任が問われています。「自助、共助、公助」についてどのような見解をおもちか伺います。

-山野市長

 私は政治家として最も大切にしたいと思っていることは「自由」であります。「自主・自立の自由」というのが最も理想的なのかもしれませんが、現実的にはなかなかそういう方はいません。私も家族であったり職員の力を借りながらなんとかこうやって仕事ができています。ただやはり自由を大切にしたいという思いは、政治家としての強い理念・信念であります。理想とすれば、繰り返しになりますけれども「自主・自立」でありますけれども、いろんな方のお力をお借りしながら取り組んでいく、時には公の力をお借りをしながら自由というものを獲得してく、そういうことが大切なんだというふうに思っております。総理は国民のために働く内閣というふうにおっしゃっておられます。私は総理の思いはそこにあるんだと思っております。「自助、共助、公助」というものも、私は素直な気持ちで受け止めたいというふうに思っています。

森尾議員

 この「自助、共助、公助」論というのは、2000年代に入って新自由主義が登場し、自助を基本にするのが「成熟した国家の姿」だということを打ち出して、社会保障の後退、規制緩和、公営事業の民営化などが進められてきました。その結果、貧困と格差の拡大、社会のひずみが一層広がりました。市長に伺います。地方自治体の役割というのは、そこに暮らす住民の福祉の向上を進めることだとしています。行政はどんな役割を果たすのか。行政のリーダーがどのような責任を果たすのかが、問われていると思います。改めて伺いたいと思います。

-山野市長

 私は、午前中の議論でもありましたけれども、リーダーというものは方向性を示し、仲間と一緒に取り組んでいくことだと思っています。行政のことにつきましてはさらに、福祉であり環境でありスポーツであり、様々な分野におきまして優秀な職員がいます。その職員とともに市民の福利厚生の安定のために取り組んでいく、その環境を作っていくのが行政におけるリーダーだというふうに思っております。

森尾議員

 そこで、新型コロナウイルス感染対策について伺います。全国の新規感染者数が連日2千人を超え、重症患者数が過去最高となっています。東京、北海道、大阪などでは医療体制がひっ迫し、医療崩壊が心配される事態となっています。ところが菅内閣は、国としての有効な感染予防対策を打ち出さず、「GoToトラベル」の一部見直しを表明しました。これに対して、危機感に乏しく国としての責任が欠けるものだとして国民から怒りと不安の声が上がっています。市長は、現状をどのように受け止め、本市の感染予防対策を進めて行かれるのか伺います。

-山野市長

 東京・大阪といった大都市、さらには北海道におきまして第三波ともいわれる状況になっている、特に重症者がここにきて増えているということに大変心配をしているところであります。ただ本市は比較的落ち着いている状況にあります。これは市民・県民のみなさんが様々な工夫をなさっている、事業者や医療関係者の献身的なご努力のおかげであると思っております。決して油断することなく、引き続き私たちができることをしっかり取り組んでいきたいと思っております。インフルエンザが流行ってくる時期でもありますので、そこはさらに意識をしなければなりません。県の方でかかりつけ医等において相談・受診できる体制が整備されているところでもありますので、本市としてもこの体制につきまして様々な手段を用い周知に努めていかなければいけないと思っております。

森尾議員

 先月27日政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長が次のように述べています。「人々の個人の努力に頼るステージは過ぎた」と発言し、政府と自治体の対策強化を求めました。市長は提案説明の中で、新しい生活様式の実践を市民に呼びかけ、お願いしました。市民の命と暮らしを守る立場に立ち、本市として感染予防対策を抜本的に強化することこそ、今必要だと考えます。見解を伺います。

-山野市長

 3月の追加補正予算、4月の臨時議会、6月・9月と議会のみなさんからのいろいろなご提案もいただきながら、様々な対策をとってきました。県とも連携をしながらとってきました。一定の成果が出ているんではないかと思っております。これは繰り返しになりますけれども、市民のみなさん・医療関係者のみなさん・事業者のみなさんの取り組みがあったからこそでありますので、引き続き油断をすることなくこれらの施策を進めていきたいと考えています。

森尾議員

 そこで三点、具体的に伺います。第一は、PCR検査の実施を拡充していくことです。とりわけ、医療機関や高齢者施設などの職員、入院・入所者を対象に「一斉・定期的なPCR検査の実施」を行うことが必要です。高齢者施設入所前の検査について、谷本知事は、前向きの発言を行っています。小松市では、65歳以上の方を対象に検査費用の半額を助成するとしています。加賀市では、介護施設への入所予定の方に対して検査費用の全額を補助するとしています。津幡町などでも検査の補助を行うとしています。本市でも社会的検査の実施について、検討が求められると考えます。その際に、国に対して検査費用の全額補助するよう求めるべきと考えますが、市長のこの点での見解を伺います。

-山野市長

 PCR検査体制は現時点におきまして、新型コロナウィルス感染症とインフルエンザの同時流行に備え、症状のある方や濃厚接触者等の感染が疑わしい人を対象としているところであります。社会的検査のことにお触れでございましたけれども、私は今のこの検査体制を維持していくことが大切だというふうに思っています。県の方では介護施設等の入所者や職員の検査につきまして、サービス提供にあたって必要な場合、その費用を補助しているところでありますので、まずはこの制度の周知に取り組んでいきたいと考えています。

森尾議員

 PCR検査をめぐって、先日、地元新聞の報道がありました。それによると、11月21日市内に住む男性が、県発熱患者等受診相談センターに電話してPCR検査を希望したが、検査を受けられず、4日後に死亡していることが発見され、死後に陽性判明されたとのことです。この42歳の男性は、単身赴任で金沢市に勤め、一人暮らしをしていたとのことです。この方の妻は「検査が間に合い入院できたら助かった」と悔やんだと地元新聞が報じています。市長。PCR検査について、希望があれば受けられる体制をつくることが必要だと考えますが、見解を伺います。

-山野市長

 お尋ねの件は私も報道でしか知り得ていないので申し上げることはできませんが、現在のところ先程申し上げた状況で取り組んでいるところでありますので、ご理解いただければと思っています。

森尾議員

 では、金沢市保健所としては今回の事例についてどのような対応をとったのか、報告を求めたいと思います。

-荒舘保健局長

 今回の件につきましては、県の相談センターの方で電話を受け取ったという報道がなされております。保健所の方では警察の方から死亡者がいたということで、その検査をお願いしたいということで関わったものでございます。

森尾議員

 市民の命に関わることを考えれば、行政としてPCR検査を希望のある方も受けられる体制づくりを強く求めておきたいと思います。

そこで二番目の課題として、感染拡大が急速に進む状況から考えれば、強化しなければならない点が二つあると考えます。一つは、無症状の感染者をいち早く発見し、接触者追跡を行い、封じ込める対策を行うことです。そのためには保健所の強化が必要ですし、一つの保健所と三つある福祉健康センターでの体制強化が私は必要だというふうに考えます。二つには、なんと言っても医療体制強化が必要だという点では、市立病院の体制強化と共に、市内医療機関に対する財政支援が必要だと考えられます。今後の感染拡大が急速に進むことを予想するならば、本市として今強化しなければならないこの二つの点について、見解を伺いたいと思います。

-山野市長

 前段の部分におきましては、保健師さんの募集もさせていただいているところでありますし、いい方がいらしたらすぐお願いをしているところでもあります。春先、4月のいわゆる第一波といわれているときには、事務職員の派遣をしながら事務的なサポートもさせていただいているところであります。ご指摘のようにその充実というのは大切なことだというふうに思っています。市立病院の件ですけれども、経営支援につきましては適正な地域医療体制を確保するための広域的な観点から、これまでも国や県が主体となり感染防止に向けた医療資器材の配布や設備投資への助成をはじめ、融資の拡充や医療従事者への慰労金の支給などといった対策を講じてきたところであります。引き続き医療機関の現状把握に努めながら、全国市長会を通じて国や県に必要な支援を求めてまいります。

森尾議員

 三番目の課題はGoToトラベルについてです。全国一律の方針は辞めるべきだと考えます。既に感染拡大地域での一時中止が始まっています。GoToイートについては、10都道府県が販売停止を明らかにしています。本市では「五感にごちそう金沢宿泊キャンペーン」の継続と拡大を打ち出し、クーポン券の送付、修学旅行への助成など打ち出しています。感染拡大が始まってからの見直しでは遅すぎると考えます。市長は提案説明の中で、適切な事業実施を述べていますが、適切でないとの判断はどのように考えておられるのでしょうか。見解を伺うとともに、観光業・宿泊業などへの支援として、全ての事業者に対して直接的な財政支援が必要だと考えます。合わせて見解を伺います。

-山野市長

 「五感にごちそう金沢宿泊キャンペーン」はご存じの通り、GoToトラベルと組み合わせてご利用される方が多くいらっしゃいます。国と都道府県知事がその感染状況を見ながら、そして地域経済の様子も見ながら、できるだけ地域を細分化して運用の見直しを行うという方針を掲げているところであります。幸い、金沢市は今その状況にありませんけれども、決して油断することなく対応をし、もしそういう状況になった時にはその方針に準拠することになってくるんだというふうに思っています。また、直接的な財政支援ですけれども、これも先程申し上げましたけれども3月の追加補正であったり、4月・6月・9月の議会におきましても直接的な財政支援を行いながら私はみなさん様々な施策に取り組んで来ているところであると思っています。9月議会の段階から私は局面が変わりつつありますので、ウィズコロナを見据えた施策、バックアップ体制が必要だというなかで、私は「五感にごちそうキャンペーン」の提案をさせていただいたところであります。

森尾議員

 この質問の最後に、新年度予算編成について伺います。コロナウイルス感染拡大を防ぎ、市民の命と暮らし・営業を守ることが最大の課題というふうに考えます。そういう点では、不要不急の課題を見直すことが必要だと考えます。第一は、新しいサッカー場の建設を見送ることです。建設費70億円、関連する施設の移転などを合わせると100億円の規模となります。現在のサッカー施設を利用出来ることから、新しいサッカー場の建設を見送る考えはありませんか。

-山野市長

 サッカー場の整備につきましては、スポーツ施設整備計画に位置付けられて取り組んでいます。また北部地区の防災拠点という役割も担っていきたいというふうに考えています。財源の確保に努め、できる限り予定通り進めていくことができればというふうに考えています。

森尾議員

 先日、市長が金沢経済同友会との話し合いの中で、香林坊の日銀金沢支店の跡地について「取得することも選択肢の一つ」と発言されたと報じられました。そしてその跡地に歌劇座の移転・新築との方向も議論されたとも報じられています。事業に要する費用は、用地の取得費や建設費と併せて、数百億円規模にもなろうかと考えられます。市長の真意を伺います。

-山野市長

 意見交換の中で、日銀、まだ仕事されていますけれども、跡地になった場合のことについてお尋ねになられました。ただご存じの通り、まだ日銀は具体的なスケジュールを発表されているわけではないですし、金沢市に働きかけがあったわけでもありません。ですので、一般論として3つの選択肢があるというふうにお答えをいたしました。1つは民間が取得をして民間の責任で開発をするということ。2つには公が取得をして公が開発をするということ。3つには公が取得をして官民連携で取り組むということ。可能性としてはこの3つが有り得ると申し上げたところであります。ただ繰り返しになりますが、具体的なスケジュールが発表になっているわけではありません。提案があったわけでもありません。しかも以前でしたら土地開発公社がありまして先行取得というのもあったかもしれませんけれども、今は利活用というものを明確にしてから取得をするということでありますので、その作業を全くしておりませんのでそのことも申し上げてきているところであります。

森尾議員

 質問の最後に、本市ガス事業・発電事業譲渡方針について伺います。この10月には、この二つの事業譲渡に向け、業者の募集要項を明らかにしました。最低譲渡価格186億円以上とし、来年3月までには優先交渉権者を決定し、事業譲受会社が設立され、令和4年4月には、事業譲渡するという方針で取り組まれています。そこで、この問題についての議会審議を通じて、二つの調査報告書が明らかとなりました。2018年と2020年の調査報告書です。いずれもPwCアドバイザリー合同会社が委託事業として行ったものです。この中に、ガス事業については「公営事業でなくなることによる会社負担の増加が大きいことから民間譲渡によるガス小売業の収支改善は困難」だとしています。発電事業については「金沢市発電事業は売電単価の見直しにより収益が大きく増加することが明らかとなった」と述べ、「民間譲渡の緊急性は低い」としています。公営企業管理者に伺います。この二つの報告書は、「あり方検討委員会」にも示すことはありませんでした。議会にも報告されませんでした。その理由を明らかにしていただきたいと思います。

-平嶋公営企業管理者

 ご指摘の調査報告書でございますが、小売り全面自由化の進展状況、また他社とのサービス比較、さらに財務分析、不確定要素等を含めた様々な方式による資産なども含めまして調査を行ったものでございます。昨年度開催のあり方検討委員会におきましては、予断を持つことなく議論を進める必要があることから、この調査報告書に記載の事業価値、あるいは経営形態等についての検討資料への引用を控えたところでございます。

森尾議員

 要するに、本市企業局がこの情報を知らせたくなかったので、あり方検討委員会に提出しなかったということです。これは隠蔽です。その一方で、示した資料もあります。2019年8月28日第3回あり方検討会には、『経営形態の比較』という資料について説明がされました。「経営形態を比較検討した結果、市民サービスや経営の柔軟性などの面で、株式会社化が最も望ましい経営形態だと考えられる」という比較検討資料です。これは、譲渡方針にとって都合のいい内容だったんです。一方では都合の悪い情報は隠し、一方では都合の良い情報は提示をする。情報提供を勝手に企業局が取捨選択したものです。これは情報操作です。隠蔽し、情報操作を行って、この二つの事業譲渡方針が作られた。もはや、その信頼性、正当性が失われているんじゃないですか。公営企業管理者、このまま譲渡方針を進めてよいのでしょうか。見解を伺います。

-平嶋公営企業管理者

 昨年度のあり方検討委員会では、公営企業としての役割が希薄化しているのではないか、あるいはまたもう一つは小売り全面自由化の中で市民にとって有益な経営形態というのは何なのかといった、その二つの視点で1回2回と検討が進められたと。今ご指摘のところでは、3回目でございますけれども、そういったことを踏まえながら市民にとっての最善の良き経営形態とは何なのかといったような視点の中で、それぞれ検討に対象となる経営形態として客観的な資料に基づいてお示しをした。当然その中には公営企業という形態も含めて、ご議論をいただいたところでございます。

森尾議員

 そこで市長に伺います。2018年の調査委託費は1500万円。2020年は770万円です。こうした費用を投入して行った調査報告書です。先程の本会議でのやり取りを聞きますと、2018年の調査委託については2019年度の予算編成の段階で報告を受けたという答弁でした。では、2020年の報告書というのは、2020年2月28日に最終報告がされているんです。これはいつ知りましたか。

-山野市長

 あり方検討委員会を報告した資料ですので、その都度報告を受けているところであります。様々な形で報告を受けております。

森尾議員

 市長、答弁にならないんじゃないですか?もう一度ちょっと明確に言ってほしいと思います。先ほどは、2018年の調査資料については2019年度の予算編成の段階で報告を受けたと言ったんですよ。2020年の資料はそのあとなんですよ。答弁を求めたいと思います。

-山野市長

 逐次報告を受けているところであります。あり方検討委員会で出された資料ですので、その都度報告を受けているところであります。

森尾議員

 答弁にはならない。報告を受けたというのは知っているのとはまた違うんですよね。じゃあ、今の答弁のやり取りからすると、市長、知らなかったんじゃないですか?この資料の中身を。本当に知っているんですか?

-山野市長

 報告を受けた後、資料も手にしながら確認しているところであります。

森尾議員

今年9月24日、市議会の特別委員会が開かれ、高橋前あり方検討委員会の委員長に参考人としてご出席いただきました。その際に私は、この2018年の調査報告書について資料を示し、「ご存ですか」とお聞きしました。高橋前委員長は「知りません」とのことでした。今年11月12日市議会の公営企業決算特別委員会が開かれ、委員会としてこの二つの資料の提供を求め、調査報告書が提出されました。そうしますと、2018年の調査報告書は2019年度の予算編成過程の中で報告を受けたと先程市長は答弁されました。一方、あり方検討委員会はこの報告書を受けていないという。仮に市長は知っていた、あり方検討委員会はこの提案は知らない、市長はそのあとあり方検討委員会に諮問したんでしょう?そして10月にあり方検討委員会から答申を受けたんですよ。この報告書について知っていたというなら、あり方検討会は知らない、そして答申を出された、この二つの事業の譲渡方針というのは、これは問題ではないですか?どう説明するんですか。

-山野市長

 検討委員会では予断を持つことなく議論を進める必要があることから、調査報告書に記載の事業価値や経営形態についての検討資料の引用を控えたということをご理解いただけたらというふうに思います。

森尾議員

 じゃあもうひとつ伺います。2018年の調査報告書の中に、発電事業について「売電価格を現在よりも1.93円上がると純利益が2倍以上になっている」として、「他の公営の入札価格や非化石価値を考慮した場合、金沢市発電事業の事業価値評価が472億円から1098億円」との記載があります。この内容については、市長はご存じでしたか。

-山野市長

 報告を受けておりますし知ってはおります。ただ、その都市や電力会社によって、規模に違いがありますので、単純に金沢市の場合に当てはまるわけではないということも理解しているところであります。

森尾議員

 本市ガス事業発電事業譲渡方針による募集要項では、この二つの事業の最低譲渡価格は、186億円以上としています。調査報告書による、本市の発電事業は将来1000億円以上の事業価値があるということを市長は知っていた。このまま売却を進めて良いのですか。公営事業として存続することが最善の選択ではありませんか。市長、どうでしょう。

-山野市長

 公営事業として存続するためにはやはり地産地消という視点が必要だと私は思っています。1098億円というお話がございましたけれども、今ほど申し上げましたように事業規模であったりこれまでの電力会社の話でありますので、金沢市の場合にそれがそのままあてはまるものではないというふうに理解をしています。

森尾議員

 昨年11月から今年2月にかけて、本市企業局幹部が10社の有力ガス・発電の企業を訪問し、本市ガス事業・発電事業譲渡について、意見交換という名の売り込みを行っていたことが明らかとなりました。しかもそれが、本市ガス事業・発電事業譲渡方針について、調査委託を請け負っていた企業であるPwCアドバイザリ―合同会社からの指示によるもので、訪問先にも同席していたことが明らかとなりました。公営企業管理者に説明を求めます。

-平嶋公営企業管理者

 昨年のあり方検討委員会からの答申を踏まえまして、市としての方針を検討していくうえで必要な事業譲渡の公募に対する参加意欲や、応募条件等につきまして、民間譲渡した他都市においても同様に実施されております訪問による調査手法を参考に行ったものでございます。訪問先につきましては経営状況あるいは事業戦略等を踏まえまして、委託業者と協議の上選定したところでございまして、相当数の企業を訪問し、多岐にわたる調査を行う必要があるため同行したものでございます。

森尾議員

 事業譲渡に係る公募への参加意欲、応募要件やスケジュールなどについての意見・要望をお聞きするという目的で訪問したと。いわばこれは事業譲渡に向けたセースルだと。時系列的に考えると、本市企業局幹部が10社の有力ガス・発電の企業訪問を終えたのが今年の2月です。そして3月に譲渡基本方針を打ち出し、7月に譲渡先選定委員会が設置され、10月に募集要項が公表されました。とすると、本市企業局幹部が10社の有力ガス・発電事業の企業の訪問を終えて、参加の意欲とか応募要件とかスケジュールなど様々な意見を聞いてきた。そして、この本市のガス・発電事業を買い取っていただくために、企業の側の意向とか要望を聞いて譲渡への環境を整えて、募集要項に反映したのだということが言えます。本市の二つの事業を廃止して民間に売却するということは、いまだ議会も議決していません。譲渡先の企業も決まっていません。これは、企業局の越権行為ではありませんか。公営企業管理者に見解を求めたいと思います。

-平嶋公営企業管理者

 昨年度の民間企業に対する訪問調査につきましては、あり方検討委員会からの答申の後に、市としての方針を検討していく過程におきましてパブリックコメントにおける市民からの意見、議会における議論に加えまして、事業譲渡の実現性や応募要件の具体化等に向けて民間企業の意見を聴取するために実施したものでございます。あくまでも調査検討のためのものでございまして、先行事例におきましても同様に実施されているものでございます。ご理解いただきたいと思います。

森尾議員

 市長に伺いたいと思います。情報を隠蔽して、情報操作まですると。そして譲渡方針を打ち出すということが明らかとなってきました。そして譲渡方針を作る過程の前に、10社の有力ガス・発電企業への訪問し意見を聞いてきた。そして募集要項を打ち出すと。こういうことを進められてきたというわけです。このPwCアドバイザリ―合同会社は、今年5月に約2億円で本市とアドバイザリ―業務委託契約を結びました。これはもう、あってはならないことだと思います。見解を伺い、最後にします。

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