トピックス

2022年8月30日

金沢市議会副議長 坂本 泰広 様

日本共産党金沢市議員団
森尾 嘉昭
広田 美代
大桑 初枝

 統一協会(世界平和統一家庭連合)は、世界基督教統一神霊協会との名称でしたが、2015年8月に名称変更を行いました。本市には、浅野校下・京町に施設がありましたが、現在は、昌永町に移転しています。
 この統一協会は、信者からの多額の寄付による家庭崩壊、霊感商法や合同結婚式などによる被害を引き起こし、社会的批判を受けてきた反社会的集団・カルト集団です。
霊感商法被害救済担当弁護士連絡会によるとこの統一協会による被害は、1987年から2021年までに、3万4537件、被害総額約1237億円にのぼり、現在も続いているとのことです。
 今日、統一協会と国会議員、中でも閣僚との関係について次々に明らかとなり、県内でも、馳知事が統一協会との関係が明らにされ、大きな問題となっています。本市との関係についても、市長の記者会見で明らかにされ、本市議会常任委員会でも具体的にただされています。
 本市議会基本条例は、議会と議員の役割を述べ、議員の活動について、「市民全体の奉仕者として福祉の向上を目指して活動し、自らの議会活動について市民に対する説明責任を果たすものとする」(本市議会基本条例第7条第2項)と明記しています。
 よって、坂本泰広市議が統一協会や関連団体との関係について自ら調査し、その内容を市民に公表するよう要請するとともに、関係を断つよう要請いたします。

左から、坂本副議長、森尾議員、広田議員、大桑議員
左から大桑議員、広田議員、森尾議員、高岩議長

2022年8月30日

金沢市議会議長 高岩 勝人 様

日本共産党金沢市議員団
森尾 嘉昭
広田 美代
大桑 初枝

 統一協会(世界平和統一家庭連合)は、世界基督教統一神霊協会との名称でしたが、2015年8月に名称変更を行いました。本市には、浅野校下・京町に施設がありましたが、現在は、昌永町に移転しています。
 この統一協会は、信者からの多額の寄付による家庭崩壊、霊感商法や合同結婚式などによる被害を引き起こし、社会的批判を受けてきた反社会的集団・カルト集団です。
霊感商法被害救済担当弁護士連絡会によるとこの統一協会による被害は、1987年から2021年までに、3万4537件、被害総額約1237億円にのぼり、現在も続いているとのことです。
 今日、統一協会と国会議員、中でも閣僚との関係について次々に明らかとなり、県内でも、馳知事が統一協会との関係が明らにされ、大きな問題となっています。本市との関係についても、市長の記者会見で明らかにされ、本市議会常任委員会でも具体的にただされています。
 本市議会基本条例は、議会と議員の役割を述べ、議員の活動について、「市民全体の奉仕者として福祉の向上を目指して活動し、自らの議会活動について市民に対する説明責任を果たすものとする」(本市議会基本条例第7条第2項)と明記しています。
よって、議長におかれては、議長自らをはじめ、各議員が統一協会や関連団体との関係について自ら調査し、その内容を市民に公表するよう呼びかけていただくよう要請いたします。

左から大桑初枝議員、森尾議員、相川副市長、広田議員

2022年8月17日

金沢市長 村山 卓 様

日本共産党金沢市議員団
森尾 嘉昭
広田 美代
大桑 初枝

 8月4日大雨による被害が発生しました。
物価高騰などによる市民生活と営業が厳しい状況が続いています。
そこで、9月定例月市議会(9月2日から16日まで)に提案される9月補正予算への緊急要望について、以下提出いたします。

1 大雨災害に対する住民への支援と復旧について

  • 大雨による住宅への被害に対して、公的支援を実施すること。本市被災者生活再建支援金について、早期に支給すること。
  • 崖崩れ、用水の崩落などについて、早急に復旧対策を行うこと。
  • 浸水被害が発生した区域での排水ポンプの設置・改善など検討を進めること。
  • 公的施設での被害について、早急に補修・改善を行うこと。
  • 住宅被害者への住宅提供として市営住宅が用意されていますが、エアコンなど住環境を整えること。

2 新型コロナ感染の急激な拡大に対して

  • 発熱外来やコロナ病床の体制強化をはかるため、市内医療機関に対して、人的、財政的支援を行うこと。
  • 無料のPCR検査、抗原検査の強化を図ると共に、検査キットの確保を国、県に求めること。
  • 自宅療養者に対するフォローアップ体制の強化を図るため、保健所の体制強化を早急に進めること。又、市立病院の体制強化を図ること。

3 市民生活と営業への支援について

  • 消費税減税とインボイスの中止を国に求めること。
  • コロナ融資について、債務の軽減・免除・返済猶予などを国に求めると共に、市としても財政支援を検討すること。
  • 市独自で現金支給や商品券支給など市民生活支援策を検討すること。
  • 原油高、肥料や資材の価格高騰により大きな影響を受けている農家や関係業者に対する支援を行うこと。

4 本市において小中学校の給食費無償化を実施すること。

青森市がこの10月から小中学校の給食費無償化実施を打ち出し、大阪市では、令和2年度、3年度に続き、今年度も小中学校で学校給食の無償化が実施されました。県内では、小松市が一部無償化を実施、輪島市では、中学校を対象に8月から実施。穴水町では、全小中学校を対象に9月から無償化を実施、継続するなど県内外で小中学校の給食費無償化実施が広がっています。

2022年7月29日


金沢市長 村山 卓 様

急激なコロナ感染拡大に伴う緊急対策についての要請書

日本共産党金沢市議員団
     森尾 嘉昭
        広田 美代
        大桑 初枝

 コロナ感染拡大が急激に広がり、7月27日県内の感染者が1776人(金沢市内933人)と過去最多となっています。感染者の急激な拡大によって、医療・介護現場では、あらたな困難が生まれていると共に、市民から不安の声が広がっています。
 急激な感染拡大を抑え込み、市民の健康と命を守るための緊急対策をとるよう求めます。

1 県知事に対して、緊急対策として、病床、宿泊療養施設の確保、無料PCR検査の拡充、発熱外来を増やすための財政的支援、高齢者・障がい者施設で複数回による無料PCR検査の実施など医療・介護施設への支援について要請すること。

2 市長から、市民に対して、コロナ緊急対策を明らかにすること。
その内容として
   第一に、急激な感染拡大を抑え込むための市民に不要不急の外出を控えるよう呼びか
けると共に、人が集まる行事・企画での対策強化、自粛などを関係機関に呼びかけること。
   第二に、基本的な感染予防対策の徹底と、ワクチン接種の有効性・安全性、副反応などの情報発信を行い、必要とする人への接種が安全に行われるよう対策をおこなうこと。
 第三に、コロナ陽性、濃厚接触者となった場合の基本的な対処についてお知らせする。
 第四に、無料PCR検査の拡充、発熱等の場合の対処と相談窓口などをお知らせする。

3 コロナ陽性者の受け入れと治療、発熱外来、ワクチン接種、すこやか検診、日常診療と市内医療機関が懸命の努力を続けている。急激な感染拡大に伴い、医療従事者からも感染者・濃厚接触者が相次ぎ、医療現場の体制は深刻な事態が進んでいます。介護施設でも同様の事態となっています。市として、財政支援などその対策強化をはかること。すこやか検診について昨年同様に12月まで期間の延長を検討すること。

4 救急車による救急搬入困難事例(受け入れ医療機関への要請が4ヵ所以上かつ、現場滞在時間が30分以上)が今年に入って、毎月20件から60件近くとなっており、関係機関への協力要請を行うと共に、支援策を講ずること。

5 保健所での体制強化を図ると共に、自宅療養者へ電話などで相談・対応ができるよう対策を講ずること。

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私は、日本共産党市議員団を代表して、議会議案第3号「緊急事態条項に関する国会審議を求める意見書」について、反対であることを表明して討論を行います。

本案は、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、医療提供体制の崩壊の危機を招く事態が発生したこと、自然災害等による地方自治体の行政機能が、停止したことなどを理由にあげ、緊急事態に強い社会をつくることが必要であるとしたものです。その上で、国会で議論を行う事や、国民的な議論を喚起することを求めているものです。

まず、新型コロナウイルス感染症や自然災害等への対応については、憲法の下での法制度と体制が整備されています。現行の法律で対応できるものであり、憲法に緊急事態条項を置く必要などは全くありません。仮にいまの法律で十分に対応できないことが明確になった場合には、法律を改正すれば良いことです。

また、神戸や東日本大震災、並びに、新型コロナウイルス感染拡大などの経験から言われていることは、せっかく高度に整備された法制度があるにもかかわらず、平時から災害やパンデミックに備えた事前の準備が不十分であったため、それをうまく運用できなかったという事です。その点の検証と改善こそが、緊急に必要であり、改憲議論に結びつけるような緊急事態条項は、不要であるばかりか、災害やパンデミックから国民の命を守るために、真に必要な議論ができるのか疑問です。

さらに、被災経験のある福島県弁護士会は「被災地の復興のために何より必要なのは、政府に権力を集中させるための法制度を新設することよりも、事前の災害・事故対策を十分行うとともに、既存の法制度を最大限活用することである」と意見を表明しています。

これらのことから、中央政府に権限を集中させるのではなく、被災者に一番近い自治体である市町村に主導的な役割を与えることが重要なことは明らかです。

憲法の「緊急事態条項」が乱用され、人権を侵害し、言論抑圧につながる危険は、世界の歴史からも明らかです。第2次世界大戦前のドイツでは、ワイマール憲法48条の「大統領非常権限」が乱発された結果、ナチス・ヒトラーの独裁政権に道を開きました。日本でも明治憲法下の1923年の関東大震災の際、戦時に軍隊に権限を集中する戒厳令の一部を緊急勅令によって施行した結果、朝鮮半島から日本に移り住んでいた人々への虐殺といった事件が引き起こされました。戦後制定された日本国憲法で「緊急事態条項」を設けなかったのは、こうした痛苦の経験を踏まえたものです。

私たちはこうした歴史の教訓に学び、立憲主義や三権分立、そして人権を尊重する現行法体系の下で、国 民の命暮らしを守る政治の実現をはかることこそ重要であるということを強調したいと思います

以上の理由から本意見書に、反対することを表明致しまして、討論を終わります。

金沢市議会議員 森尾 嘉昭

私は、日本共産党市議員団を代表して、

議会議案第4号「我が国の平和と安全を確保するための防衛力の充実強化を求める意見書」に対して、反対討論を行います。

ロシアによるウクライナへの軍事侵略は、国連憲章に違反し、他国へ軍事力をもって侵略するという許しがたい暴挙です。国際世論でロシアを包囲し、一刻も早く軍事侵略をやめさせなければなりません。

 こうした中、自民党は、敵基地攻撃。その後、反撃能力としましたが、相手の基地を攻撃できる能力の保有が必要で、日本が保有すべきと述べています。さらに、安倍元首相や日本維新の会からは、日本も核兵器を共有するという核共有について、主張や提言まで行われています。さらに、国会の議論では、防衛費をGDP比2%に強化すべきという防衛費予算の増強に関する主張が始まっています。そうした方向に沿ったのが、この意見書です。

明らかに、日本を戦争しない国づくりから戦争する国づくりへと導くものとなっています。

20日ウィーンで「核兵器の非人道性に関する国際会議」が開かれ、日本から参加した被爆者が「原爆は非人道的絶対悪」と述べすみやかな核兵器廃絶を訴えました。

「軍事対軍事」による軍事同盟の強化と軍事ブロック的対応では、さらなる軍事衝突へと導くものです。そうした方向ではなく、すべての国々を包括した平和の枠組みをつくり、対話を通じて戦争を回避していくという外交を通じた政治の力こそ発揮しなければなりません。

6月28日発売の雑誌「女性自身」は「防衛費5兆円増しで苦しい生活」と題する特集が組まれました。

その中で、「軍備増強で国民の暮らしはどうなるの」と問いかけ、「2022年度の防衛費はGDP比約1%で約5兆4千億円。これを2%にした場合、新たに5兆円が必要となる。

各国の軍事支出の総額を比較すると、日本は現在9位の位置にいるが、これを2倍するとアメリカ、中国に次ぐ世界第3位となる。資料を示すと共に防衛費5兆円を増やすとしたら、国民のくらしが大変になることを提示し、関心を集めています。

国会でも、財源として考えられるのは、消費税増税するのか。社会保障制度の国民負担を増やすのか。国債などの借金でまかなうのか。との議論がされました。これに対して、岸田首相は「具体的数字については差しひかえる」と発言し明確にはしませんでした。

この意見書は「平和と安全」を守るためには、防衛力の強化こそ重要であるとして、防衛予算の対GDP比2%を念頭に必要な予算を講ずることを求めています。

この道は、日本の平和と安全を守る方向ではなく国民の暮らしをこわし、戦争へと国民を導く危険なものです。

私どもは「軍事対軍事」ではなく、外交で東アジアに平和をつくる友好協力条約を提唱し、「対抗でなく、対話と協力の地域」とすることが平和への道につながると考えています。

この意見書はこうした点から国民の平和への願いとは全くかけ離れたものであり、我が党は反対であります。

日本共産党市議員団を代表し、議会議案第1号「コロナ禍の下で経済対策として、消費税減税を求める意見書」の提案理由説明をおこないます。

 消費税減税を実施することは、物価のあいつぐ値上がりが続く中、くらしと営業を守る上で、今一番望まれる対策です。そして、日本経済をたて直し、景気回復をはかる上でも有効な対策だと考えます。

すでに海外では91の国と地域で、消費税などの減税に踏み出しています。

 イギリスでは、飲食・観光業での付加価値税を20%から5%に大幅に引き下げました。ドイツでは同じく付加価値税を19%から16%に引き下げ、生活必需品などの軽減税率を7%から5%に引き下げ実施しました。またノルウェーでは映画、ホテル、公共交通などの軽減税率を12%から6%に引き下げました。

 日本に於ける、消費税減税を実施することは

第一に、      もっとも効果的な物価対策となります。

第二に、      日本の経済の5割以上を占める家計と、日本経済を支える中小企業を応援することになります。

第三に、      税の不公平感の広がる中、貧富の格差を是正し、地域経済の回復を促し、やさしく、強い経済への一歩となります。

「値上げラッシュ」が止まりません。半年間で一万品目を超える値上げの実施や計画にのぼっています。価格改定率は、13%に達しています。一方、6月15日、年金支給の通知が受給者に届き、この4月から0.4%カットされました。年間126万円の年金をもらっている方は、今年度の年金は、年間125万5千円となり、5千円下がりました。後期高齢者の保険料、介護保険料などの負担、物価の相次ぐ値上げによって、くらしへの不安と怒り、悲痛な声が上がっています。消費税減税の願いは切実です。

以上の点から、この意見書は国に対して消費税減税を決断するよう強く要望するものです。

議員各位の賛同を求め、意見書の提案理由の説明を終わります。

学校給食について

学校給食の無償化について

-森尾委員

 私は、日本共産党市議員団の一人として以下、質問いたします。

 学校給食の無償化についてです。全国各地で、その具体化が広がっています。大阪市では、令和2年度・3年度に続き今年度も小中学校で学校給食の無償化が実施されました。兵庫県明石市では、中学校から実施。県内では、小松市が一部無償化を実施、輪島市では中学校を対象に8月から無償化を、穴水町では全小中学校を対象に9月から無償化を実施、継続するとしています。

 去る4月20日、国会衆議院内閣委員会において文部科学省は、学校給食の無償化について次のように述べています。「各自治体において地域の実情に応じてご検討いただくことがふさわしい」とのことです。本市としては、どのような見解でしょうか。まず伺います。

-村山市長

 現在、中核市で第3子以降の給食費を一部無償化している等、無償化を実施している都市は、全体のうちの4市にとどまっています。加えて本市においては、経済的な理由で就学が困難な場合、就学援助制度により現在児童・生徒合わせて約5000人の給食費、2億3200万円余を全額支援しているということからも、現時点で学校給食費の無償化については考えておりません。

-森尾委員

 学校給食法の立法の趣旨という観点から学校給食の無償化が議論され、実施されてきました。国においては、2016年(平成28年)政府の経済諮問会議の中で、学校給食の無償化について提案がありました。翌年の2017年(平成29年)文部科学省は全国1740自治体を対象に「学校給食の無償化等の実施状況」という調査を行いました。本市教育委員会はどのような回答をされましたか。伺います。

-堀場教育総務課長

 委員ご指摘の調査の趣旨は、学校給食の完全実施の有無と、給食費無償化の全国状況やその導入の狙い・課題等の実態を、当時国が把握していなかったことから実施されたものでございます。この調査に対しまして本市は「完全給食を実施しているが、無償化を実施していない」との回答をしております。

-森尾委員

 学校給食法は、1954年(昭和29年)に立法化され、その目的について次のように明記しています。「学校給食が児童及び生徒の心身の健全な発達に資し、かつ、国民の食生活の改善に寄与するものであることにかんがみ、学校給食の実施に関し必要な事項を定め、もって学校給食の普及充実を図ることを目的とする」としています。その3年前の1951年(昭和26年)、ユネスコ・国際公教育会議が各国文部省に勧告を出しました。この勧告は、学校給食とその完全無償化の実施を促したものであります。この内容が学校給食法制定に大きな影響をもたらしたとされています。本市教育委員会が、学校給食法第11条を理由に保護者の負担について述べておられますが、学校給食とその完全無償化の実施を促したユネスコによる勧告を受けて学校給食法が制定されたのです。憲法第26条では、義務教育は無償と明記されています。学校給食の無償化について、国がその責任を果たさなければなりません。また、住民の福祉向上に責任を持つ地方自治体が、その役割を発揮し学校給食の無償化を実施することは、大変重要だと考えます。本市は学校給食の無償化についての意義をどのようにとらえているんでしょうか。市長に伺います。

-村山市長

 ただ今委員ご指摘のユネスコ及び国際教育局の勧告は、学校給食は差別なくすべての子どもに与えられるべきであり、義務教育ではできる限り家庭に補充的な出費を負わせるべきではないとしたうえで、学校給食の無償化が不可能な場合には父母による財政的負担を考慮し、その場合の負担は給食材料費を超えるべきではないとの内容だと承知しております。本市においては保護者の負担は食材費のみとなっておりまして、現時点での無償化については考えてございません。

-森尾委員

 学校給食法が制定され68年が経過しています。その趣旨は、学校給食を実施すること、そして無償化を行うというのが趣旨なんです。したがって68年を経過して、どういうふうに各地方自治体や国がこの学校給食の無償化に取り組むかというのが問われていると思っています。埼玉県神川町は「学校給食無償化の目的は、保護者においては経済負担の軽減、町においては子育て環境の向上や少子化対策、転出を抑制し転入・定住を促進することなどです」と述べています。大阪市は「新型コロナウイルスの収束が見通せない中、経済的影響を受けた保護者の負担軽減として全児童生徒の学校給食の無償化を継続します」としています。市長。今日、子どもをめぐる環境からも安心して学べる教育環境を整える観点からも、学校給食の無償化は大切です。本市において、学校給食の無償化を実施する決断を求めたいと思います。見解を伺います。

-村山市長

 このコロナ禍にあって、経済的に状況が厳しいご家庭もあるというようにも思います。一方で、冒頭に申し上げました通り、経済的な理由で就学が困難な場合に対する就学援助制度、それによって給食費を全額支援しているという児童・生徒が5000人という状況でございます。そういった制度も活用いただいて、経済的に苦しいという場合には援助の方を申し出ていただきたいというように思っております。

学校給食共同調理場について

-森尾委員

 次に、学校給食共同調理場建設について伺います。本市は泉本町地内に一日8千食にのぼる施設建設計画を進め、3年後の完成をめざしています。その後さらにもう一ヵ所、一日1万1千食という巨大な学校給食共同調理場建設を打ち出しています。これは本市教育委員会が全国の状況を考えず、時代に逆行する誤った教育方針となっています。単独調理場と共同調理場について、全国と本市の現状をパネルにいたしました。これは小学校ですが、本市はわずか4校となった単独調理場についても、泉本町地内での共同調理場が建設されるとすべて単独調理場がなくなってしまいます。中学校はすべて共同調理場となっています。なぜこうした方針をとっているのか、本市教育委員会の見解を伺います。

-上寺教育次長

 より安全な給食を安心して継続提供していくためには、調理上の衛生水準や施設設備の機能性などをこれまで以上に高めていく必要があります。本市の単独校調理場は、いまだに湿式の床をドライ運用しているうえ、空調設備の設置もできないほど老朽化が進んでおります。また、敷地面積等の関係から再整備も難しく、令和2年に策定いたしました新たな学校給食調理場再整備計画の方針として共同調理場方式を基本としております。

-森尾委員

 基本とするどころか全てが共同調理場になっているじゃありませんか。本市教育委員会は、学校給食法が掲げる目的は共同調理場方式でないと実現できないと。その理由は何ですか。

-上寺教育次長

 学校給食は、児童・生徒の心身の健全な発達に資することや、食に関する正しい理解と適切な判断力を養うことを目的といたしておりまして、必ずしも単独校調理場でなければその目的が実現できないわけではないと考えています。本市においては単独校調理場は老朽化が進み、改修等による調理能力の向上が難しく、効果的な運営を行うことが困難でありまして、近代的な施設整備を導入し、衛生管理や労働安全の面に配慮しました共同調理場方式を採用いたしております。

-森尾委員

 驚くべきことに本市教育委員会は、一日8千食にのぼる学校給食共同調理場施設建設と、さらにもう一ヵ所、駅西・臨海地区に一日1万1千食という巨大な施設建設を打ち出しています。全国的には1万食以上の共同調理場は、全共同調理場のうちのわずか1%程度です。なぜ、これほどまでの巨大な共同調理場を建設しなければならないのか。説明を求めたいと思います。

-上寺教育次長

 先ほども申し上げましたが、本市においては単独校調理場は老朽化が進み、改修等による調理能力の向上が難しいという状況がございます。効率的な運営を行うことが困難でありますことから、近代的な施設設備を導入し、衛生管理や労働安全の面に配慮した共同調理場方式を採用いたしております。

-森尾委員

 1997年(平成9年)の保健体育審議会の答申では、単独校方式への移行が望ましいとしています。本市教育委員会はこうした意見に真剣に耳を傾け、再検討されるよう求めておきたいと思います。

 もうひとつ問題があります。共同調理場での調理の民間委託についてです。今回、緑共同調理場での民間委託化を打ち出しています。この調理の民間委託化は、全国的にも問題が指摘され、本市においても問題が取り上げられてきました。第一に、調理の委託というものの、本市の共同調理場で学校給食を作るために、実際は派遣労働ではないかとの指摘が相次ぎました。調理場現場では、場長と管理栄養士が直接雇用として働いていますが、調理委託による調理員には、直接労働の指示・監督はできません。第二に、現場での臨機応変の対応ができません。また、研修などへの参加も指示はできません。また、問題の発生に対する責任や対応が明確ではありません。こうした点から、平成20年5月石川労働局から指導票が本市教育員会に発出され、いくつかの改善が求められました。本市教育委員会は、共同調理場における調理の民間委託が抱える問題に真摯に向き合い、改善を進めてきたのでしょうか。見解を伺います。

-上寺教育次長

 学校給食における調理業務委託については、平成20年の石川労働局の見解においては、労働者派遣事業に該当するとの指摘は受けておらず、請負の明確化について改善を図り、適切に執行いたしております。

-森尾委員

 平成20年5月、石川労働局から指導票によって本市教育委員会に発出され、いくつかの改善が求められたんです。教育現場である教育者がこの事実を真摯に受け止めて、改善していくよう強く求めておきたいと思います。

 結局、学校給食において本市は一貫して、経済的効率化を進める立場から取り組んできたという結果であります。問題が指摘されてきた調理の民間委託化も、さらに強行・拡大しようとしている。こうした方針は、学校給食法が明記している子どもたちの心身の健全な発達に資するという理念を置き忘れ、巨大な共同調理場の建設、共同調理場における民間の委託化を進めてきた本市の教育委員会、方針を改めるよう、あらためて求めます。見解を伺います。

-上寺教育次長

 本市では、年間献立による給食を通じた計画的学習の推進、特色ある給食を通じた地元食材や食文化への理解など、栄養教諭を中心に児童・生徒・教職員が一体となりまして食育の推進に取り組んでおります。調理業務の委託化によって食に関する正しい理解や、適切な判断力を養う学校給食の理念に反することにはならないと考えております。

学校給食の安全性について

-森尾委員

 このテーマの最後に、学校給食の安全性について伺います。小麦生産の収穫時に除草剤が散布され、その主成分に発がん性が指摘されているグリホサートが含まれていることが明らかとなりました。その結果いくつかの国において、散布や輸入・販売禁止などが行われてきました。この問題は石川県議会並びに本市議会でも取り上げられてきました。学校給食のパンについて、外国産小麦ではなく国産小麦を使用するよう求める声が上がってきましたが、本市教育委員会としての見解を伺います。

-堀場教育総務課長

 給食用パンの調達におきましては、本市と納入契約をしております石川県学校給食会において本年度からパンに使用する小麦は県内産を含めて国産小麦を100%使用することとなったことから、現在本市で提供している給食用パンに輸入小麦は使用されておりません。給食用の食材におきまして、地産地消や食の安全の観点から、今後もできる限り国内産や地元産の食材を積極的に取り入れていきたいと考えております。

ガス・発電事業譲渡に関して

北陸電力へ支払った解約補償金について

-森尾委員

 次に、ガス・発電事業譲渡に伴って北陸電力へ支払った解約補償金について伺います。本市は、運営してきた5ヵ所の発電所が発電した電力を北陸電力へ売電してきました。そのため長期契約を結んできました。今回、この発電所を民間企業に売却するため、契約期間をあと4年残し、結んできた長期契約を中途解約するとして、その補償金は国が示したガイドラインに基づいて算定したと説明してきました。国とも確認した上で対応したという説明でありますが、いつ、どのような確認を行ったのか伺います。

-平嶋公営企業管理者

 北陸電力とは双方合意の上で、国が示すガイドラインに沿って協議を進めてきたところでございまして、本年2月に入りまして、中部経済産業局電力・ガス事業北陸支局にその旨を説明し、国のガイドラインが、ガイドラインが策定されました平成27年3月以降、変更されていないことも確認した次第でございます。

-森尾委員

 私は去る5月20日東京へ出かけ、経済産業省資源エネルギー庁の担当者とヒヤリングを行いました。国のガイドラインを担当する方からは「今年2月頃、金沢市から『平成27年3月の国のガイドラインが最新版ですか』との問い合わせがあった。それ以上でも、それ以下でもありません」との説明でした。さらに中部経済産業局電力・ガス事業北陸支局の担当課長さんにお聞きいたしました。「昨年9月頃、金沢市からガス・発電譲渡についてのお話はありましたが、契約解除と補償についてのお話はありませんでした」とのことでした。本市企業局が補償金について、国の出先機関とのやりとりをした形跡は全くありませんでした。結局、本市企業局が北陸電力への補償金を正当化するために国のガイドラインを持ち出したのではありませんか。説明を求めます。

-平嶋公営企業管理者

 まず先ほど申し上げましたように、本年2月に入りましてから中部経済産業局電力・ガス事業北陸支局にその旨を説明をし、国のガイドラインが変更されていないことを確認したということでございます。その際に北陸支局の方から特段の意見・ご指摘もございませんでした。基本的に解約保証金につきましては、売電契約の当事者相互で対処することが基本であるということをご理解いただきたいと思います。

-森尾委員

 今年3月1日、本市建設企業常任委員会においてこの問題が取り上げられ、担当課長は「ガイドラインに沿って解約補償を行うことについては国に確認をとっているところであります」と発言し、公営企業管理者のあなたは次のように答弁しています。「国にもその適用について、確認した上で今回諮っている」と。とすると、「確認した」というのは「確認したつもり」ということですか。

-平嶋公営企業管理者

 先ほど申し上げました通り、北陸電力と解約保証金について合意の上、国のガイドラインに沿って協議を進めてきたということについて説明をし、なおかつガイドラインが変更されていないということも確認をさせていただいた、以上です。

-森尾委員

 では「確認した」というのは、今のガイドラインは新しくなっていませんねと、当初からの変更はないガイドラインですねということを確認したんですか。

-平嶋公営企業管理者

 北陸支局には、北陸電力と国のガイドラインに沿って解約保証金について協議を進めてきているということを説明をし、そのときに特段の指摘・意見もなかったというところとでございます。なおかつ国のガイドラインが策定以降変更されていないことも併せて確認させていただいたということでございます。

-森尾委員

 詭弁を弄して答弁回避してはいけません。ここは本会議場ですよ。

 結局、北陸電力との電力受給契約解除についての話し合いは、昨年10月4日から4回の話し合いを経て今年1月31日、本市と北陸電力との覚書を結びました。そして今年2月25日から2回の協議を経て3月31日、契約の解約と補償金について再び覚書を交わし、4月28日解約補償金12億3720万円を支払ったわけです。こうした経緯について、本市企業局は一切の会議録・報告書などはないと表明してまいりました。行政決定にあたって、こうした文書がないまま多額の補償金を支払ったとしたならば、行政決定の正当性を証明することはできません。恣意的な行為があったのではないかとの指摘にも回答できません。どう説明されるんでしょう。

-平嶋公営企業管理者

 国のガイドラインに沿って対応をしていくということ自体は、特に国に事前の承認や了解を得るといったものではございません。あくまでも一般的な基準として国が示したものでございます。そのことはまず前提としてご理解いただきたいと思います。昨年9月の譲渡関連議案の議決後、解約保証金にかかる北陸電力との協議を踏まえまして、今ご指摘いただきました1月末に解約保証金の算定方式等を含む基本的な考え方について覚書を締結をいたしました。その後2月定例月議会におきまして、この覚書に基づいて算出した解約保証金を含む予算案について議決をいただいたところでございます。さらに3月末までに保証金額と支払方法等を明示した覚書を締結したものでございます。なお、協議の経過につきましては3月2日及び5月19日開催の建設企業常任委員会に資料を提出し、説明をしたところでございます。

-森尾委員

 今回の一連の経緯についての北陸電力との話し合いや会議録、あるんだったら出しなさいよ。結局、本市企業局は、国のガイドラインを持ち出して保証金について正当化したと。ガイドラインにもなかった修繕引当金2億5800万円を上乗せし、双方による覚書なるものを交わして、4月28日北陸電力に12億3720万円を支払ったと。議会と市民に対して責任ある説明すらしない。事実確認を行ったにも関わらずそれについては詭弁を弄し、答弁もしない。その拒否の姿は公営企業管理者としてあるまじき姿勢だと思います。責任を取られることを強く求めておきたいと思います。

 最後に、本市のガス・発電事業を300億円で金沢エナジー(株)に売却しました。その売却額について本議場においても質し、去る6月3日支払いがあったことを明らかにしました。そして15日、担当する常任委員会では、その他流動資産について最終確認を経てこの6月末日を指定日とし、支払いを求めることを明らかにしました。この支払いをもって売却はすべて終了することになります。この売却金額の支払いが完了してから、所有権移転による登記簿の変更が行われるのでしょうか。

-平嶋公営企業管理者

 登記の件についてお答えをいたします。本市は事業譲渡契約に基づきまして令和4年4月1日午前0時をもちまして金沢エナジー(株)に譲渡対象資産を譲り渡したところでございます。今ご指摘のありました6月3日、流動資産を除きます譲渡価格の支払いの確認を受けて、現在、令和4年4月1日付の所有権の移転手続きを、件数が多いということもございまして順次進めているところでございます。

-森尾委員

 所有権移転の変更が行われないまま、金沢エナジー(株)は4月1日から営業を開始したと。問題はありませんか。

-平嶋公営企業管理者

 登記申請の際には登録の原因となりました事実を記載した登記原因証明情報というものが必要となります。登記の原因は令和4年4月1日の事業譲渡でございまして、譲渡資産の所有権の移転時期は事業譲渡日の4月1日となります。所有権移転の登記日は原因日である令和4年4月1日となり、現在手続きを進めておりまして、そのことについて問題は一切ございません。

-森尾委員

 譲渡契約日である令和4年4月1日をもって、所有権は本市から金沢エナジー(株)へ移転するという説明でした。ところで、本市と金沢エナジー(株)との譲渡契約書の第3条3項に本市が指定する日までに譲渡価格を支払うことを明記しています。ではなぜ本市は、譲渡価格の支払う日を6月3日としたのですか。譲渡日である4月1日から2ヶ月を経過しています。指定日を譲渡日である4月1日としなかった理由について伺います。

-平嶋公営企業管理者

 譲渡対象資産の中で、いわゆる固定資産相当分がございます。そういったものを除きまして、同じ譲渡資産の中でも消費税相当額が関わってくるということになりますので、4月1日以降、本市と金沢エナジー(株)との間でその確定作業を進め、消費税相当額の算定に時間を要したということでございまして、その消費税算定の際には国税局の方の確認も必要ということでございまして、6月3日になったという状況でございます。

-森尾委員

 所有権移転登記について確認しましたが、いまだ行われていません。どのような対応をされるおつもりなんでしょうか。さらに誓約事項の中の第11条の3項に「本市は各未登記土地について表示に関する登記及び所有権保存登記を行うこと」としています。譲渡日前日までに未登記の土地などについて登記を完了しなさい、ということです。それによって売却・所有権移転の登記変更が行われると考えます。本市は具体的にどのような対応されたのか、伺います。

-平嶋公営企業管理者

 ご指摘いただきました譲渡契約書の第11条第1項第3号になりますけれども、これは登記がなされていない場合を想定して、一般的にこうした契約の中には条項として設けているものでございます。本市においては該当する土地はございません。

-森尾委員  聞かれなければ明らかにしない。聞いても答弁を拒否する。そして資料も提出しない。100年余に渡るこの事業の譲渡移転に渡って極めて問題があることを指摘し、質問を終わります。

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