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日本共産党金沢市議員団 は7月18日、志賀原発の直下に活断層の可能性があるとの発表を受け、金沢市は、北陸電力に対して、志賀原発の再稼働を行なわず廃炉にするよう求めよ、との市長申し入れを行ないました。
山野市長からは、「報道をみて知りました。びっくりする内容です。申し入れを真摯に受け止め、内部で検討します。」とのコメントがありました。
議案第18号財産の取得、及び請願第11号・14号の委員会採決結果に反対
日本共産党金沢市議員団 広田 美代
私は日本共産党金沢市議員団を代表して討論を行います。
我が党は提案された諸議案の内、議案第18号 財産の取得について、及び請願第11号ないし14号についての委員会採決結果に反対であることを表明します。
議案第18号にある財産の取得は、河原市町の土地取得のことです。今後新たに24億4,000万円をかけて河原市流通工業団地の造成事業を進めようとされている、そのためのものです。
ご存じの通り河原市の真上には、金沢テクノパークがあります。森本の山間部に先端産業を誘致するとして、280億円を投入してできたものです。最初の企業が立地表明してから、20年を経過しましたが、未だ4分の1の8.5ヘクタール、東京ドームおよそ2個分が売れ残っている現状です。
今回の河原市流通工業団地は、テクノパークの売れ残り面積とほぼ同規模、8.4ヘクタールです。
また、リーマンショック以降の3年間で、本市が工業団地に誘致できた企業を数えると、テクノパークはゼロ、かたつ・いなほは併せて3社というから驚きです。
先が見通せない、呼び込み型の企業立地から脱却し、本市の中小企業を支援する方向に転換するべきです。その点で、河原市工業団地造成事業計画には反対を表明するものです。 … 続きを読む →
議案第8号原発再稼働に慎重な対応を求める意見書に賛成討論
日本共産党金沢市議員団 広田 美代
私は、議会議案第8号 原発再稼働に慎重な対応を求める意見書に賛成の立場で討論を行います。
野田首相は6月8日、「国民生活を守るため」と、強引に関西電力大飯原発3,4号機の再稼働を表明しました。
これに対して、この日夜の官邸前には、約4000人が詰めかけ「再稼働反対」の声がとどろきました。
その中の子ども連れで参加したお母さんは「国民生活のために再稼働はさせないというのならわかるが、首相は命や安全をどう考えているのか」と怒りの声をあげました。
ある新聞の世論調査では、再稼働を「急ぐ必要はない」と答えた人は71%に達しています。
いまだ福島原発事故の原因究明もなく、安全対策も計画だけでよいとされている現状です。
したがって、この意見書が述べている「原発再稼働に慎重な対応を求める」という点には、わが党は賛成です。
この立場からしても、野田政権が大飯原発再稼働を判断し、電力業界、財界の利益をあくまで優先し、再稼働に突き進み、あらたな安全神話をふりまく様な姿勢は断じて許せるものではありません。
大飯原発をはじめ、国内の原発が安全対策もなく、次々に再稼働していくことは許さず、今こそ原発ゼロの方針をうちだし、再生可能エネルギーに転換していくべきとの賛成理由を表明し討論を終わります。
議案第10号北陸新幹線の早期完成に反対討論
日本共産党金沢市議員団 広田 美代
私は、議会議案第10号「北陸新幹線のフル規格による早期完成を求める意見書」に反対の意思を表明し、その理由について、討論を行います。
この意見書は、整備新幹線の重要課題が、あたかもフリーゲージかフル規格だけのように見えるものですが、今一度新幹線整備全体が、巨額な税金の無駄使いの一部になりうるということに目を向ける必要があります。
民主党が「コンクリートから人へ」と、公約で中止を宣言した八ツ場ダムは、今年度56億円の予算計上がされ、建設続行となりました。また、40年間凍結されていた「世界一高い道路」とも言われる東京外環状道路の建設。1メートル1億円の建設にゴーサインが出され2兆円もかかる見通しです。
そんな不要不急の大型公共事業の一部には、整備新幹線の、新函館―札幌間、金沢―敦賀間、諫早―長崎間の未着工3ルート、総事業費3兆円もの巨額事業が含まれています。北陸新幹線で言うと、本市の金沢―敦賀間の工事をさらに進めると、1兆1000億円と巨額な事業となります。
それに加え、並行在来線の経営分離で、すでに県や市で20億の出資、運賃も27%アップし、自治体財政と市民を苦しめることになります。
北陸整備新幹線は在来線の切り捨てにつながり、採算見通しなどの検証も十分されないままで、推進する根拠はありません。
日本の財政状況が大変だといいながら、巨額事業は国と地方の財政に過酷な負担となるだけでなく、完成したあとの運営・維持にも大きな費用がかかり、将来世代の重荷となります。
現在消費税増税法案が出されていますが、大型公共事業を続けながら、国民に大増税を強いるなど論外です。東日本大震災の救援・復興にも巨額の費用が必要な時です。財源の見通しの立たないもの、完成した後も維持によって将来世代の重荷になるような事業には慎重となる必要がある、と考え、この意見書には反対の立場を表明します。
議案第2号TPP交渉に関する意見書提案理由の説明
2012年6月22日 日本共産党金沢市議員団 森尾 嘉昭
私は、日本共産党金沢市議員団を代表して、議会議案第2号TPP交渉に関する意見書の提案理由の説明を行います。
野田首相は、昨年11月にハワイで開かれたAPEC・アジア太平洋経済協力会議首脳会合への出席にあたって、「TPP交渉への参加に向けて関係各国との協議に入る」との方針を表明しました。
これまでのTPP交渉では、関税ゼロを大原則にすることや、貿易にとどまらないさまざまなルールの「共通化」や規制緩和なども議論されています。従って、日本が「TPP交渉へ参加」する事になるとこれまでアメリカを始め各国が日本に求めてきた規制緩和が新たに協議される事となります。早速、アメリカは、牛肉の輸入条件の緩和、郵政民営化の徹底、自動車分野の協議を求めてきました。また、医療については、国民皆保険制度を大きくこわす混合医療によって、自由診療の拡大につながり、外国の生命保険会社参入を一層進めることになります。さらに、食の安全基準・表示の緩和、公共事業への外国企業の参入、労働規制の緩和、共済制度の廃止など次々に協議対象とするよう求められることになります。
こうした事が実行されれば日本の市場が開放されるという事でアメリカなどが大歓迎し、日本に参入してくることになります。結局、日本の食料、安全を他国に売り渡すことにつながりかねません。
特に、農業への影響は甚大で、食料自給率については、現在の40%からTPP参加によって、13%にまで低下し、農林水産物の生産減少額は、4兆5千億円、雇用の喪失は340万人におよぶとの試算が出されています。
日本の食料、農業を外国に依存するという国家の存亡に関わる事態となりかねません。
日本農協中央会や日本医師会など関係する団体がこぞって反対を表明しています。また、44都道府県議会、8割を超える市町村議会が反対ないし、慎重な対応を求める意見書・決議の採択を行っています。
よって、この意見書は、国に対してTPP参加に向けた協議を直ちに中止するよう求めるものです。
国会でも超党派によるTPP交渉への参加表明に反対する議員集会が行われるなど国民世論が広がっていることから、この意見書に対して議員各位から賛同がえられるものと考えます。
以上を持って提案理由の説明を終わります。
議案第12号オリンピックの東京招致に反対討論
日本共産党金沢市議会議員 森尾 嘉昭
私は、日本共産党金沢市議員団を代表して、ただいま上程されました議会議案第12号 2020年のオリンピック及びパラリンピック競技大会の東京招致に関する意見書に対して反対討論を行います。
今年7月にオリンピックとパラリンピックが開催されます。開催地のイギリス・ロンドンは、近代オリンピックの母国であり、バラリンピック競技の発祥の地でもあります。また、日本にとっては、1912年の第5回ストックホルム大会に初出場してから100年目を迎える記念すべき大会です。
オリンピックの歴史は、当時の為政者の威信をかけた開催となったり、大国主義の対立や民族間の対立を象徴する大会、さらには、商業主義が全面に出て巨大なマッケートのような大会など様々な歴史を歩んできました。
オリンピックが掲げる「参加することに意義がある」という立場から、フェアープレーの精神で、平和と友好に貢献してきたスポーツの値打ちが大いに発揮され、「平和の祭典」として世界にアピールしていくことを願っています。
しかし、2020年の東京招致が、巨大な開発と一体となったものとなっており、東日本大震災、福島原発事故からの復興、そして、安全・安心の都市づくりに全力で取り組むべきとの都民・国民からは支持が得られず、賛成する事はできません。
海外の大企業を東京によびよせるために特区をつくったり、1㍍つくるのに1億円もかかる東京外環道の建設や、巨大港湾整備事業などオリンピックをテコに巨大な都市インフラ整備を進めるとしています。こうした道路整備事業を含め、すべてを合わせると9兆円以上の財源をオリンピックの名で使われようとしています。
東京が近い将来に大地震が襲う可能性が高いことが指摘されており、4千億円のオリンピック開催準備基金などを活用して都民の安全・安心を確保するための防災・福祉東京づくりに全力を尽くすことが求められています。また、東日本大地震の被害に対する復興はこれから本格的にはじまろうとしています。そして、福島原発事故による復興、放射能汚染除去対策もまだまた長い時間がかかります。
よって、東京招致を求める都民・国民の声は広がっていません。IOCの世論調査によると東京での賛成は、47%と半数にも達していません。
オリンピックの東京招致については、東日本大地震による被災者の生活再建、復興、福島原発事故による放射能の汚染、防災、福祉の都市づくりに全力で取り組んでほしいとの都民、国民からは支持を得られるものではないことから、我が党は、この意見書には反対であります。以上を持って、反対討論を終わります。
議案第9号領土問題に反対討論
日本共産党金沢市議会議員 升 きよみ
私は日本共産党市議員団を代表して、議会議案第9号、領土問題に関し、適切な対応を求める意見書(案)の反対討論を行います。
領土問題は、国家の主権や国益に関わる重大な問題故、明快な立場が求められます。提案された意見書案に対して、我が党は次の見解を持つものです。
意見書にある領土問題で、先ず、北方領土については、これまでも、繰り返し述べてきておりますが、歯舞、色丹は勿論、国後、択捉以北を含む全千島が日本の歴史的領土であり、返還は当然のことです。政府は、米・英・ソ連、三国のヤルタ協定は勿論、サンフランシスコ条約に拘束されない領土問題の原則を貫くことで、あくまでも千島放棄を宣言させられたサンフランシスコ条約を不動の前提にせず、歴史的事実と国際道理に立った交渉を行うべきと考えます。そのためにも、国民的取り組みを強めながら政府及び国会議員をはじめ民間も含めたあらゆるレベルで交渉に導くようにしなければなりません。
ところで、意見書案にある「重要な無人島」というのは、尖閣諸島を指していると思いますが、そもそも、尖閣諸島は日本が実効している領土であることは明らかです。日本の領有には、歴史的にも国際法上も明確な根拠があり、中国側が、日清戦争に乗じて日本が不当に奪ったとする論拠は成り立たないことも明白です。海洋国家としての日本の国益を守るために日本政府が歴史上、国際法上の正当性を国際社会及び、中国政府に対して、理を尽くして堂々と主張し、正しく解決することです。それは、昨年の12月の日中首脳会議でも、東シナ海を平和・協力・友好の海とするための協力推進が確認されておりましたが、平和的解決の道が開かれているのですから、その道に沿って進めるべきです。
日本側から尖閣諸島問題を政治問題として先鋭化させることは、国家的話し合いによる平和的解決を逆に遠ざけるものとなります。
又、竹島についてですが、17世紀以降、日本人が竹島、当時松島と呼んでいたそうですが、そこに渡ってサザエやアワビ等を採っていたこと、それによる経済活動が行われていたこと等、この島について正確な知識を持っていたことが文献的にも確認できる歴史的事実があります。
1905年、竹島の領土編入は、この島の歴史的な権限を持つ日本が国際法に基づいて自国領土に編入したものです。この1905年が日本が朝鮮半島を植民地化していたとの理由で韓国側が言い分をあれこれ主張していますが、日本政府は、堂々と主張すべきは主張していくことです。大事なことは、日韓両国がこの島をめぐる歴史的事実とその認識を両国の国民が共有できるように、納得のできる方向で問題の解決法を図ることをめざすべきです。同時に、そうした根本的な問題解決以前にも、今日、漁業問題など両国民の利害に直接かかわる問題がありますが、それは共存共栄の精神で漁労と資源確保を行うことは可能であり、自国の利益のみを主張するのでなく、両国の共通の利益を見いだす方向で協力すべきで、万が一にも軍事的衝突などあってはなりません。
よって、本意見書にある国による土地収容に係る措置等を定めた新法制定や、あえて国際司法裁判所へ提訴する等という行為を行うことは、今成すべき解決の道を一層困難にするものと考えます。あくまでも国家間の話し合いによる平和的解決を探求することであって、政府に対してはその立場を持って、毅然たる態度で領土問題の交渉に臨むことを求めるべきと考えます。
以上申し上げ、討論を終わります。