お知らせ |日本共産党 金沢市議員団 |22ページ

お知らせ

2020年6月8日

日本共産党金沢市議員団 森尾 嘉昭
広田 美代
大桑 初枝

 本日、6月8日金沢市議会本会議が行われ、松村理治・前議長の議員辞職勧告決議について、その取り扱いをめぐって、本会議で議論が続き、6月22日本会議最終日に採決が見送りとなりました。

1. わが党は、松村理治・前議長の議員辞職勧告決議が本日6月8日に議決・採択されるよう他の会派と共に取り組み、会派の金沢保守から提出された議員辞職勧告決議に関する動議が成立しました。しかし、この動議の議事日程追加が否決され、その結果、採決が見送りとなりました。これまで、市民から500件を超える批判・抗議の電話やメールが届けられており、このことから、わが党は、本日の本会議で採択されるよう議事進行に関する動議を提出しましたが、採決は、22日の最終日に見送りとなったものです。

2. 議員辞職勧告決議に関しては、市議会自民(8人)、金沢保守(6人)、日本共産党(3人)、創生かなざわ(2人)などが議案や動議を提出し、賛同していることから、金沢市議会では、多数となってきています。(みらい金沢・6人と公明党・4人から問責決議が提出。自民党・8人は、松村市議の会派離脱を検討)
また、市民から議員辞職勧告決議を求める陳情書が提出されています。
私どもは、22日の本会議に於いて、議員辞職勧告決議が採択され、議会の意志となるよう引き続き力を尽くす決意です。

*わが党は、松村前議長の行動は、
第一に、5月19日県から休業要請のあった市内のパチンコ店で3時間から4時間パチンコしていたこと。本人は、4月4日新型コロナウイルス感染が確認され、一か月入院。5月7日に退院し、その際、医師から2週間程度の自宅療養を指示されており、5月15日の金沢市議会総務常任委員会には、欠席していました。議長が本人に確認したところ、19日だけでなく、17日にもパチンコ店で1時間から2時間パチンコをしていたことが明らかとなりました。

第二に、2月25日市長と共に、松村議長(当時)の連名で、市民に対して新型コロナウイルス感染対策を呼びかける訴えを出しにもかかわらず、3月24日本会議において議長を退任し、3月26日退任する本市幹部職員など40名から50名と共に、宴会を開きいていたことが明らかにされました。こうした行動は、市議会に対する市民の信頼を著しく損い、金沢市議会基本条例第26条にうたっている「高い倫理観と品位を保持し、議員として誠実かつ公正に職務を遂行する」ことにもとる行為だと考え、自らが議員の職を辞するよう求めてきました。しかし、本人からは、これを拒否したことから、議会として議員辞職勧告決議を行うよう求めてきました。

相川副市長へ申し入れ書提出
野本議長へ申し入れ書提出
市民の声を議長へ説明
喜多副議長へ報告

5月27日、本人に対する議員辞職勧告に関する動議を議長に提出しました。

野本議長へ提出

新型コロナウイルス感染症に関する支援制度一覧を作成しました。
画像をタップすると、PDFで見ることができます。
ぜひ、ご活用ください。またご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

新コロナウィルス感染症拡大防止に関する支援制度をまとめました。
2020年5月7日現在の情報となります。
画像をタップするとPDFで見ることができます。

新型コロナウイルス感染症に関する支援制度一覧

-森尾議員

私は、日本共産党市議員団の一人として、提出された補正予算と関連する議案について質疑いたします。

 新型コロナウイルス感染が急速に広がっている状況をどのように受け止め、今回の補正予算を提出されたのかまず、市長に伺いたいと思います。この7日に政府が緊急事態宣言を行い、28日で3週間となります。国内感染者数は3906人から1万4308人と約4倍に増加し、死者は407人、本県では6人の方が亡くなっています。16日には、緊急事態宣言が全国に拡大され、本県など6道府県は特定警戒都道府県に位置づけされました。4月以降、本県・本市での感染者数は増え続けています。市長、どのように受け止め、補正予算に取り組まれたのか、まず伺いたいと思います。

-山野市長

 まず、森尾議員がおっしゃいました亡くなった方にご冥福を申し上げると同時に、感染された方の一日も早い完治を祈念したいと思います。どのように思ったかというと、大変にショッキングな数字であります。石川県は東京都に次いで多いとも言われています。金沢市は人口割で言えば全国でも、本当に不名誉なことではありますが上位にランクされてしまっています。改めて気を引き締めて取り組んでいかなければいけないと思っています。13日に金沢市独自、そして石川県独自の緊急事態宣言を発出いたしまして、様々な施策に取り組んできました。連休前にあたりまして、改めて市民・県民の皆様としっかりと取り組んでいかなければいけない、そんな思いを強くしているところであります。

-森尾議員

 感染者の急増に伴って、医療の現場が深刻な状況となっています。感染者が急増し、県が確保したとする170床では対応することが難しく、すぐには入院できない事態となっています。全国では、軽症との判断で自宅待機を指示されている方が容体の急変で亡くなる事態が発生しています。市長、どのように受け止めて補正予算に取り組まれたのか。そして本市として、本市市立病院での受け入れ体制の拡充と保健所の体制強化が求められます。市長の見解を伺いたいと思います。

-山野市長

 私も、ご自宅で待機されている方が急変してお亡くなりになったという報道に触れまして、やはり大変ショックを受けました。改めて、出来得る限り医療関係者の目の届くところでの療養というものが好ましいのだと思っています。市立病院におきましては、今回予算をお認めいただきましたら、看護師の補充等、様々な対応をしていくことによって、一般病床での軽症患者の受け入れというものもさせていただきたいというふうに思っています。これにより28名の受け入れが可能となります。

-森尾議員

 医療体制の強化についてですが、本市市立病院と保健所の体制強化に向けて人員の強化が打ち出されています。医師の体制強化はどのように進めるのか伺います。さらに、福岡市では医療・介護関係者への特別給付金、愛知県では医療従事者応援金が創設されました。市長は自らの給与を削減し、その費用を医療関係者への支援に充てるとしていますが、他の自治体から学び、人的・財政的支援について検討すべきと考えますが、市長の見解を伺います。なお、昨日、七尾市の公立能登総合病院で感染症病棟に勤務する看護師が感染したと報じられました。本市としても医療現場での感染防止対策の強化に向け、一層の努力を求めたいと思います。合わせて伺います。

-山野市長

 感染症患者の入院の措置であったり病床の確保であったりにつきましては、一義的には県の業務であります。市としても県としっかり連携をしながら取り組んでいかなければいけないというふうに思っています。今ほど森尾議員にお話しいただきましたように、今回の補正予算におきましても病院にというわけではありませんけれども、医療関係者、医師や看護師への感謝の気持ちを表すという意味も込めまして、団体への協力金を盛り込んだところであります。引き続き、国・県としっかり連携をしていきたいと思っています。また、安全の確保が大切だということであります。私も全く同感であります。一般のマスク等々につきましては少しずつにではありますけれども製造や流通というものが回ってきましたけれども、医療用の資材というものが不足をしているというふうに言われています。しっかりと対応しなければいけないというふうに思っています。今のところ、民間の医療機関から金沢市の方に対して備品の充実を求める声はありませんけれども、やはりこれは大切な課題だというふうに思っています。必要な資材の確保につきましては、県とも連携し、要望があったときには迅速に対応できる環境を作っていきたいというふうに考えています。

-森尾議員

医療現場から感染防止対策のための医療資材が不足しているとの声が相次いでいます。県内、市内の開業医などでつくられている県の保険医協会によると、医療用のN95マスク、ガウン・エプロン、ゴーグル・フェイスシールドの不足が深刻で、この22日に県に対して緊急要望が提出されました。また、介護施設からも要望が出されています。本市としても、医療、介護施設などの実状を把握し、確保するための独自の対策が求められていると思いますが、市長の見解を伺います。

-山野市長

 まず、金沢市としては一義的に市立病院の充実を図っていきたいというふうに思っています。様々な医療資材の必要な数等々を精査した上で、今回予算をお諮りいたしました。お認めいただきましたなら様々なルートを通してしっかりと確保していきたいというふうに思っています。今お話いただきましたように、他の医療機関や福祉施設に対しても、要望等々ありましたら県と連携してしっかりと対応できるような環境を作っていきたいというふうに考えています。

-森尾議員

 次に、本市補正予算と感染防止対策についてです。今回の補正予算の規模は487億円となっています。そのうち、一人当たり10万円を支給する「特別定額給付金事業」として、455億5千万円が計上されています。また、財源として国が地方に1兆円規模とする「臨時交付金」が充てられています。一方、本市単独事業の予算は約12億円で、全体の2.4%にすぎません。市長から、補正予算の提案にあたって、どのような考えで取り組んだのか伺います。

-山野市長

 単独事業としての予算は今お話いただいた通りであります。午前中の議論でも申し上げましたが、私はかねがね休業要請と保障はセットであるというふうに申し上げていました。残念ながら、国の方で対応されませんでしたけれども、石川県当局の方で積極的に対応していただけるということで、ここは金沢市と折半、半額ずつ負担しているところであります。この分で12億円を負担しています。そして今回は国の緊急予算に対応した予算を一義的なものだというふうに思っていますので、雇用調整助成金の上乗せであるとか様々な施策をとることによって、まずは市民の皆さんに国の予算を利用しやすい環境を作っていきたい、そんな思いからも予算を組ませていただきました。

-森尾議員

 感染対策が長期化することから国による1兆円規模の交付金について、さらなる拡充を求める要求が全国知事会からも上がっています。市長の見解を伺いたいと思います。また、一人当たり10万円を支給する「特別定額給付金事業」についてですが、第一に、本人確認書類のコピーを送らなくても受給できるように対応できないか。第二に、DVの被害者などシェルターに居住していて住民票が無い方が現在住んでいる所でも受け取れるようすること。こうした要望に対応しての見解を伺いたいと思います。

-山野市長

 まず国におきまして、特別定額給付金の申請につきましては、郵送申請とオンライン申請を基本と考えているというふうにお聞きをしています。郵送申請の場合は、本人確認書類としてマイナンバーカードや運転免許証等の写しを必要とするとされています。オンライン申請ではマイナンバーカードの電子署名により本人確認を実施しますことから、本人確認書類の添付が不要になりますので、そちらをご利用いただければというふうに思っています。DV被害者のことについてお尋ねがございました。こちらの方も、基準日として4月27日に住民基本台帳に記載されているということが基本になっています。ただ、様々な事情でそれ以前に住民票を移すことができない方がいらっしゃることも事実でありますので、そういう方には4月30日までに金沢市の人権女性政策推進課にご連絡をいただくことによって適切な対応をしていきたいというふうに思っています。

-森尾議員

 感染対策としてPCR検査体制の抜本的な改善と拡充が緊急の課題として提起されています。先の県保険医協会によると7割以上の医療機関で、PCR検査依頼をしたが断られた経験があるとのことです。検査体制の拡充を大幅に進めるべきと考えます。すでに何回か提案をしてきましたが、全国的にもPCR検査センターの設置、ドライブスルー方式の導入、公的機関や民間への依頼など取り組みが進められていますが、本市としての取り組みを伺います。

-山野市長

 県におきましてはこれまで積極的に対応されてきましたけれども、患者数が増加しているということ、また退院する患者の方への対応ということもありまして、今回、県の要請を受け保健所においてPCR検査を開始したところであります。なお、県と調整をいたしまして、当面確実に実施できる件数として検査件数を一日最大12件としているところであります。ただ、今後職員の検査技術の向上や、手順の効率化を図り、検査体制の充実を図っていきたいと考えています。

-森尾議員

13日に私は、この対策強化を求めて文書質問を提出し、今答弁があったように市長から昨日27日に回答がありました。その中で、市長は本市保健所でのPCR検査を開始したことを明らかにされました。17日に厚生労働省が通知を出しました。この中で、各地域の自治体に「PCR外来・検査センター」の設置を促しました。中核市にも要請が行われました。改めて市長から、PCR検査体制の拡充について具体化を伺いたいと思います。

-山野市長

 これまでも金沢市は石川県と連携をしながら取り組んできたところであります。この度、県の要請を受けて、退院する方たちのための検査をさせていただいたところであります。必要とあるならば、県と連携をしながら金沢市としてできることを精一杯やらせていただきたいと思っています。

-森尾議員

市長も述べたように、自粛要請とセットで補償することが必要だと、この課題について伺います。国の「持続化給付金」は50%以上の売り上げ減少などが要件です。県の「感染拡大防止協力金」は、対象業種と店の規模などが要件です。本市は、国の給付金の対象とならない方や事業者に対して独自に実施するとしていますけれども、売上高30%から50パーセント未満減少や対象の業種についてなどの要件を示しています。私は、これらの要件をなくすことが必要だと考えます。また、一回きりではなく、継続した支援が必要だと考えますが、市長の見解を伺います。

-山野市長

 まず休業要請の要件は、これは特措法に基づきまして石川県がお決めになることでありまして、金沢市としては精一杯一緒に取り組んでいきたいというふうに思っています。また30%から50%未満という基準を設けさせていただきました。やはりここは一定の線引きが必要だという観点から、政策的な配慮の中で一定の線引きをさせていただいたところであります。また継続的な支援が必要ではないかということであります。まずは5月6日までの緊急事態宣言を念頭に置いて、国も県も市も様々な施策を打ってきているところでありまして、今後この対応がどうなるかということによって状況が変わってくるのではないかというふうに思っています。必要が求められるならば、金沢市としてできる限りのことをやっていかなければいけないというふうに思っています。

-森尾議員

 観光地域づくり緊急支援給付金事業が補正予算で計上されました。前回の補正予算ではホテル・旅館などに対する支援として1億7千万円が予算化されましたが、今回の支援として対応が組み込まれているのか伺います。昨日、市内の主なホテル等の方々が本市に対策強化を要請されました。この中で、市内の宿泊施設の現状を調べたところ、21施設からの回答では、宿泊のキャンセルなどで被害総額は25億5千万円にのぼるとのことです。このことから、2月から8月の被害総額は76億円にのぼるとの試算を明らかにされました。このままでは事業の継続ができないというふうに強く訴えておられます。今後の財政的支援を強く求めておられますので、必要な対策が求められると考えますが、市長の見解を伺います。

-山野市長

 昨日の皆さん方もそうですし、様々な方たちから切実な声をお聞きしているところであります。先程、飲食関係・観光関係の話が出ました。また今回の観光地域づくり緊急支援給付金事業におきましても、ホテル・旅館等宿泊業者を該当とさせていただくところでもあります。引き続き強力な支援というものも考えていきたいというふうに考えています。繰り返しになりますけれども、まずは5月6日までのことを念頭に置いて取り組んでいるところではありますけれども、状況を勘案しながら様々な施策に速やかに取り組んでいきたいというふうに思っています。必要とあるならばできる限りの施策に取り組んでまいります。

-森尾議員

 今回の補正予算に当たって、どういう考え方に立って組まれたのかという点において、改めて伺っておきたいと思います。感染拡大防止対策を重視するということならば、自粛要請に伴って休業など協力をいただいた全ての業種に対して、条件を付けることなく支援策を講ずるべきではないかと考えます。一方、経済的支援だとするならば、市内のホテル関係者が調べたところでも大きな影響額が示されています。しかし、現実に本市としての補正予算は、前回のホテル・旅館への支援の1億7千万円に過ぎません。あまりにも影響額が大きく、すでに倒産する事態が生まれています。一体、感染拡大防止策を本当に重視するという立場で補正予算を組まれたのか、それとも市内で現実に起こっている経済的支援を本気で行おうとしたのか、改めて伺いたいと思います。

-山野市長

 提案説明でも申し上げましたけれども、4つの柱を念頭に置いて、いずれも本気で組ませていただいたところであります。必ずしも充分ではないというお声があるならば真摯に受け止めて、できる限りのことはしていきたいというふうに考えています。

-森尾議員

市民生活に関わって、2点お伺いします。今回提案されている国民健康保険及び後期高齢者医療における傷病手当金の支給についてです。他の医療保険制度の中で制度化されている傷病手当が実施されることとなりましたが、負担と給付を等しく制度化し、病気による賃金や収入が得られない場合、傷病手当として3分の2程度を補てんするという考え方に立つならば、今回の条例改正案で「給与等の支払いを受けている被保険者」を対象とすると明記されていますが、この対象としてフリーランスや個人事業主など雇用主についても適用する考えはないでしょうか。市長の見解を伺います。

-山野市長

 フリーランスや雇用主の方につきましては、国・県・市で重層的に融資制度や給付金などの支援措置を講じておりますことから、本市において傷病手当を支給することは今のところ考えてはおりません。

-森尾議員

もう1点、収入の減少により家賃が払えず、住居を失う恐れのある方への支援事業が打ち出されています。また、休業や失業で生活資金の支援などについても、本市生活支援課を窓口に本市社会福祉協議会が対応するとしています。現在の実施状況と今後の取り組みについて明らかにしていただきたいと思います。また、相談窓口の設置や体制の強化も含めて、答弁をお願いしたいと思います。

-山野市長

 まず住居確保給付金事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した方を対象に加えるなど、制度の拡充がされ、その受付を4月20日から始めたところであります。24日までの受付件数ですけれども7件ありました。ただ相談はいくつも受けているところであります。さらに生活福祉資金貸付事業につきましては、休業や失業等に対する特例貸付が3月25日から実施されておりまして、4月24日までの受付件数は、緊急小口資金424件、総合支援資金30件であります。窓口の体制作りについてですが、住居確保給付金も生活福祉資金貸付の窓口も、金沢市社会福祉協議会に一本化するとともに、来所による感染リスクを軽減するためにも郵送による申請を受け付けしているところであります。市からも職員を派遣し、相談体制の強化を図っています。また市役所に生活費の相談に来られる方に対しましても、これらの制度についてご案内をし、申請書類をお渡しして説明するなど、相談者の負担を軽減しているところであります。引き続き、相談される方に対して寄り添った形で取り組んでいきたいと考えています。

-森尾議員

連休が始まります。期限も明記をされている状況で5月6日までということなんですが、市民への相談窓口の設置という点は、この連休中どういうふうに考えていらっしゃるでしょうか。

-高柳福祉局長

 このGW中につきましても、この住居確保給付金と生活福祉資金貸付事業につきましては受付、あるいは電話相談等対応できるよう体制を整えているところでございます。

-森尾議員

 最後に、教育長に伺っておきたいと思います。学校休校が継続し、今回の補正予算の中でも小中学校臨時休業対応費が計上されています。こうした中、21日に文部科学省が「最低限取り組むべき事項」という通知も出されています。子どもたちの学びの保障は大切であり、重要だと考えます。家庭や学校、教師を細かく拘束する内容に現場からは懸念の声が上がっているだけに、地域や学校の状況を的確に把握し、現状に即した対策と実施が何よりも重要だというふうに考えています。本市教育委員会の取り組みについて伺っておきたいと思います。

-野口教育長

 まず子どもたちの声をしっかりと聞くということが大事だと思っておりますので、担任を通して1週間に1回、児童・生徒への電話連絡を通して、様々に学習の状況や健康状態について把握させていただいております。午前中も答弁させていただきましたけれども、学習支援につきましては学校が作成しましたプリントに加えまして、教育委員会におきましても独自にチャレンジワークというものを作成しておりまして、そうしたものを郵送しながらしっかりと教科書を使って予習ができるような工夫もさせていただいております。また、担任が児童・生徒へ電話した折には、今取り組んでいる学習についてわからないことがないか等について尋ねさせていただいておりまして、もし質問があった場合には丁寧に対応させていただいております。

-森尾議員

今お話があったように、臨時休業期間中の学習用プリントを児童・生徒に届けるとしています。その際に、電話等で子どもたちの様子などを把握し、相談などに対応されているかと思います。子どもたちは大変大きな不安と、長期に渡った休校でストレスも高まっています。子どもへの虐待も見えにくくなっています。子どもたちからのSOSをキャッチするために、様々な方面での努力が必要だと考えています。ぜひ、教育委員会としてもこうした子どもたちの現状に寄り添い、対策と取り組みを行っていっていただきたいというふうに思っています。改めて、答弁を求めたいと思います。

-野口教育長

 先程もお話させていただいた通り、やっぱりしっかりと子どもと直接対話をして子どもの様子をしっかりと把握するというのが大変大事だと思っておりまして、しっかりと電話の中で健康状態とか学習状況を確認しておりますけれども、その際一番大事にしていることは、やはりこの子どもが悩みとか不安を訴えてくる、そうしたときには、担任とか教育相談の担当教員がおりますので、そうした教員を中心として対応したり、またスクールカウンセラーと連携するなどして、できるだけきめ細かく対応するように努めております。合わせまして、教育委員会の方で「こころの相談窓口」をまとめた一覧表を作成して、学校を通して児童・生徒に配布しておりますし、その他にも家庭において気になる様子が感じられる場合には児童相談所と連携し、児童・生徒の安全を最優先に対応できる体制を確保しているところでございます。今後も児童・生徒と定期的な連絡を継続いたしますとともに、悩み等に丁寧に対応して参りたいと考えております。

-森尾議員  以上で質疑を終わります。

2020年4月17日

金沢市長 山野 之義 様

新型コロナウイルス感染拡大が続き、市内で3人の死亡が確認されました。
市民のいのちを守るために
医療と検査体制の抜本的な強化を求める申し入れ (9回目の申し入れ)

金沢市議会議員 森尾 嘉昭
広田 美代
大桑 初枝
玉野  道
熊野 盛夫

  4月16日、安倍首相は、新型コロナウイルス感染拡大防止に向け、緊急事態宣言の対象地域を全都道府県に拡大すると共に、石川県を含む13都道府県について、「特定警戒都道府県」と位置づけました。
現在、新型コロナウイルス感染が日本各地で広がり、日本医師会が医療崩壊の危機を訴えるなど深刻な事態が続いています。
  石川県内でも4月16日現在、感染者は146名となり、4名の方の死亡が公表されました。金沢市内では、感染者数が97名、そのうち、退院5名、死亡3名、治療中の方が89名となっています。厚生労働省の資料による4月15日の感染者数では、人口1万にあたりでは、東京都1.77、福井県1.29について、石川県が1.22となっています。金沢市は、4月16日現在97人で、2.09となり、東京都に比べ多くなっています。この間、金沢市内では、公共交通であるバスの運転手、タクシーの運転手に感染が発生し、医療機関、接客を伴う飲食店、金沢市役所職員、金沢市議会議員の感染者が確認されたこと。また、4ヶ所でのクラスター(集団感染)が発生し、今後急速な感染拡大の恐れがあります。こうした中、県は、一昨日、県内の入院対応可能は、170床であることを明らかにしました。このまま感染が拡大すると対応するベットが不足する事態を迎えます。こうした事態を受け、今後の対策を緊急に検討する必要があり、以下申し入れます。

なお、市長におかれては、テレビ、ラジオ等で、直接市民に寄り添い、正確な医療現場や、医療・検査状況を伝えると共に、市としての思いを市民に説明し、具体的協力を呼びかけることを求めます。               

(1)県市一体となって、医療崩壊をくい止め、医療体制の強化を図ること。

  1. 県内の入院対応可能は、170床としていますが、県市の医師会の協力をえて、早急にベットの確保を行うこと。そのためには、感染予防の資材を確保すると共に、財政支援を行うこと。
  2. 本市市立病院で、重症な感染者の受け入れと治療体制を強化すため、人的、医療器材の集中をはかること。また、県立中央病院に対しても、強化するよう県に求めること。
  3. 無症状、軽症な感染者を移送するとして、金沢市内のビジネスホテルに170人収容が可能となり、一部移送が始まりました。今後、県市一体となって引き続き確保すると共に、財政的支援を行うこと。
  4. 医療機関での感染予防対策を強化するために、施設の改善や、感染予防対策への財政的支援を行うこと。
  5. 介護施設では、感染の不安から利用者の減少が続いており、一部では、休業している状況となっています。減収に伴う補てんや、介護職員不足への支援、感染防止のための資材など確保への支援を行うこと。

(2)検査体制の抜本的強化を進めること
無症状の方や、感染経路が不明の感染者が増加しており、検査体制の抜本的強化が求められています。

  1. 現在、県の施設1か所で行われていますが、検査可能な施設に依頼するよう県に求めること。
  2. 本市保健所での駅西保健所でドライブスルー方式での検査ができるように準備を進める。

(3)自粛と支援をセットで進めること。

  1. 国が打ち出している支援策について、速やかな実行に特段の努力を求めます。中でも、国民1人につき、10万円の支給や、中小・小規模事業者に対する給付金として、個人100万円、法人200万円の支給について、速やかな実行を求めます。
  2. 支援策とし、山梨県富士吉田市では、全市民に1万円の「コロナ撲滅支援金」として一律支給を打ち出しました。埼玉県川口市では、小規模事業者に一律10万円の支援金の支給を打ち出しています。東京都では、休業要請に対して、「協力金」として、一か所50万円、2店舗以上有する場合は、100万円を支給する。大阪府では、「休業支援金」として、中小零細企業に100万円、個人事業主に50万円を給付するとしています。これらを参考に追加補選予算の中で具体化すること。
  3. 企業など事業所に対して、テレワーク等への切り替えや、研修会、歓迎会、検診等人が集まったり、交流する機会の延期・中止を要請すると共に、支援策を打ち出すこと。
  4. 学童保育、保育園などについて、利用や登園の自粛要請に伴い、施設への支援策や保護者への休業補償など支援を行なうこと。

(4)学校休校にともなって、子どもたちへの学習支援や健康管理など実状に応じて具体化すること。

2020年4月11日

金沢市長 山野 之義 様

新型コロナウイルス感染者の急増に対し
緊急対策を検討するよう申し入れ

金沢市議会議員 森尾 嘉昭
広田 美代
大桑 初枝
玉野  道
熊野 盛夫

 10日県内の感染者が19人確認され、これまでの感染者は、92人となりました。会見した知事は、2か所でクラスター(集団感染)の発生となり、国に対策班の要請を行ったことを明らかにしました。10万人当たりの感染者数は、石川県が5.77人と全国4番目に多く、東京都の9.75人、大阪府5.96人に匹敵する事態となっています。
 金沢市では、これまでの感染者は、63人となり、10万人当たりの感染者数は、13.58人と非常多い人数となっています。
 こうした事態を受け、今後の対策を緊急に検討する必要があり、以下申し入れます。

  1. 感染拡大防止への緊急対策を検討すること。
    専門家による意見を集約し、今後の対策を早急に検討し、市民と議会に明らかにすること。
  2. 自粛と支援の検討を進めること。
    • 市民に対して外出自粛を要請すると共に、接待を伴う飲食店で感染が疑われる事例が多くみられることから営業の自粛要請を検討すること。
    • 支援策とし、山梨県富士吉田市では、全市民に1万円の「コロナ撲滅支援金」として一律支給を打ち出しました。埼玉県川口市では、小規模事業者に一律10万円の支援金の支給を打ち出しています。東京都では、休業要請に対して、支給額は、一か所50万円、2店舗以上有する場合は、100万円を支給するとしています。これらを参考に本市として検討すること。
    • 企業など事業所に対して、テレワーク等への切り替えや、研修会、歓迎会、検診等人が集まったり、交流する機会の延期・中止の検討をしていただくよう要請すること。
    • 学童保育、保育園などについて実状に応じて、利用や登園の自粛などについても相談・対応し、その際、保護者への休業補償など支援を行なうこと。
  3. 検査と医療体制の強化を進めること。
    4月9日の申し入れで4点を提案しました。具体化を進めてください。
    • 本市保健所での相談・調査業務が増加し、今後も増加することが予想されることから、体制の強化をはかること。
    • 検査体制は、抜本的に強化し、駅西保健所でドライブスルー方式での検査ができるように準備を進める。
    • 現在、指定医療機関は、県立中央病院に2床、市立病院に6床となっており、感染者増加に対応することはできません。したがって、市内医療機関に於ける入院確保を急ぐこと。その際に、財政的な支援を行うこと。
    • 3日の厚生労働省の方針から感染症の軽症者に対して、自宅での療養などが打ち出されました。本市での対策として、軽症者を受け入れる宿泊施設などの確保を検討すること。その際に、財政的な支援を行うこと。

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