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金沢市議会

金沢市議会議長 田中 展郎様

 

競輪場外車券売り場設置をめぐる真相解明には、調査権を伴う100条委員会を直ちに設置すると共に、関係した議員への辞職勧告を行うよう求める申し入れ

 

2014年9月12日 日本共産党金沢市議員団

1      本日、3つの常任委員会連合審査会が開かれ、競輪場外車券売り場設置をめぐって、大田武男元社長と山野之義前市長の参考人招致が行われました。

 ところが、競輪場外車券売り場設置を計画した元社長は、出席したものの、山野之義前市長は、欠席し、代理弁護士による文書回答だけが行われました。今回の当事者である山野之義前市長が欠席したことは、市民と、議会への説明を回避するもので断じて容認できるものではありません。しかも、その文書回答についても、当事者であった山野前市長の責任を回避し、説明責任を果たす内容とはなっていません。

 

2 太田武男氏からは、①平成22年10月13日付念書②平成23年7月19日付け「設置同意」文書③平成24年6月9日の、業者所有ビルを月200万円(年間2400万円)の賃料で賃借するという代替案が提示されたことが改めて示されました。同席した弁護士からは、市の予算で市施設を入居させる代替案を提示したことは、背任未遂罪容疑にあたる重大な内容であることが述べられました。しかし、かかわった市議には、法的責任はないとしたものの、前市長が背任未遂罪容疑にあたるなら、内容に深く関与した市議も共犯と言えるものです。

また、市民から山野前市長に対して、今回の対応が背任未遂罪容疑にあたるとして県警に告発されたとのことも事の重大性を示しています。

 

3以上のことからも議会として競輪場外車券売り場設置をめぐってその真相を解明することはますます求められています。よって、調査権を伴う100条委員会の設置を行い、全容解明を行うよう強く求めるものです。

 

4 この間の資料や本日の参考人招致の中でも、競輪場外車券売り場設置をめぐって小阪市議と高岩市議が深く関与していることが明らかとなりました。山野前市長が「道義的責任」を表明し、辞任していることからも、二人の市議は、自らの発言と対応について政治的、道義的責任をまぬがれることはできません。よって、小阪市議と高岩市議に対して議員辞職勧告を行うよう求めるものです。

2014年9月12日

 

競輪場外車券売り場設置をめぐる3つの常任委員会連合審査会における

山野氏への日本共産党としての質問

 

金沢市議会議員  升 きよみ

私は青少年の健全育成からも、悪影響を与えるギャンブル施設である競輪場外車券売り場は、市民憲章にもある「創造性あふれる教育・文化の華さくまちづくり…」としている面から、一貫して金沢市の街にはふさわしくないとして、市民のみなさんと思いを一つにしてきました。

 

1.市長は議員時代には反対をされていたが、市長になってから、なぜおかわりになったのか。

 

2.当選されて7カ月後、平成23年7月19日、市長室で、小阪市議の立ち合いで設置同意文書に署名押印されていました。そして更に念書が交わされていたことが発覚しました。当選直後の平成22年12月市議会において、競輪場外車券売り場について、高村市議、増江市議、森尾市議の各位が質問され、そして私の質問に対して「議会の総意は市民の総意であるということは、……私もその通りの認識であります」と答弁されていました。にもかかわらず、設置同意したことは、議会と市民に対して異なった行為をしたことになりますね。そして更に念書まで取り交わしていたこと、貴方はことごとく市民、議会に嘘をついていたことになりますが、その事をどうお考えですか。

 

3.ギャンブル施設のサテライトが必要とのお立場なのなら、はっきり言明してください。

 

4.そして、24年6月9日の高岩市議、太田政孝氏、太田武男氏同席の話し合いでのゼノンビルについてのリサイクル施設の代替案については、貴方は直接話しておられませんが、高岩議員と同席、事実上貴方の提案ですが、これ程に代替案を示さなければならない理由は、何なのですか。

貴方は「何度も言いますが、僕の政治生命がかかっている」とおっしゃっていますが、それはどんな意味ですか。

貴方は、弁護士の方から指摘を受けている太田さんの財産上の利益の供与、利害誘導という御認識があったからではありませんか。

何故「ポシャル」などという言葉が出るのですか。何か特別の御恩があるのですか。

競輪場外車券売り場設置をめぐる3つの常任委員会連合審査会における

太田氏への日本共産党としての質問

2014年9月12日

金沢市議会議員 森尾 嘉昭

 

日本共産党の森尾嘉昭です。参考人の太田武男氏に伺います。

第一に、平成24年6月9日当時の山野市長、高岩市議、太田政孝氏、太田武男氏が同席し、話しあいが行われた。その際、競輪場外車券売り場設置に向けた初期投資についてのやりとりがあります。

その中で、あなたは「3億円ほどでしょう」「まあ、3億円までは、2億5千万円ぐらいだとは思いますけど」という会話が交わされています。

この初期投資とはどんなもので、何に使われたのですか。地域への理解を得るためにかかった費用とか。他都市への場外車券売り場の見学に行くための費用とか。市長や議員の理解を得るために使われたのですか。そして、その資金はどのように調達されたのか。又調達されるおつもりだったのか。伺いたいと思います。

ところで、この話し合いが行われた日から5か月後あなたは破産手続きおこない、10月31日金沢地裁は、破算手続きを開始しまし初期投資によって、つぎ込んだ結果によるものですか。伺いたいと思います。

 

第二に、山野氏が4年前市長選挙に立候補する際に念書を交わし、市長に当選して、2011年7月14日小阪市議が参加される中、山野市長は設置同意文書に署名・押印しました。その翌月8月2日経済産業省に設置許可申請を提出しました。ところが、この設置同意文書が山野市長の私印だったため公印にするよう求められました。

この点では、太田氏が提出した資料によると2012年・平成24年1月21日小阪市議宅での山野市長とのやり取りがあります。

太田氏が公印を求めたところ、山野市長は、「現段階では難しい」と答え、その中で、山野市長は、「他のテナントは考えられないか」と提案しています。

そして、その翌年の4月6日高岩、野本、福田市議との話し合いが行われました。太田武男氏 昨年8月2日に名古屋の経産局を通じて本省に申請書の受付をしてもらった。その説明資料の中に山野市長の同意書を添付したが、私印であったため公印のものと差し替えとほしいとの要求があり、何回か市長と会いおねがいしているが、市長はなかなかOKしてくれない。福田市議 選挙前に山野が太田さんとサテライトの県で約束があったと聞いている。サテライトに代わるもので公共が借りることで納められないか。高岩市議 このことは絶対に口外しないで欲しい。 福田市議 地元にとっても喜ばれるし、賃料も民間より高く借りられると思う。 太田政孝氏 それは有難い話だが、税金を使うことになるし議会の承諾もいるのではないか。 高岩市議 そこは我々が何とかする 太田武男氏 決まるまで時間がかかるのではないか。 高岩市議 来年度の予算に入れるが 太田武男氏 書面の事だが我々は選挙前と山野が市長になった時の7月19日にも取得している。 3人の市議 このことは初めて知った。この書面の存在は知らなかった 野本市議 議員と市長では責任が異なる。これは問題になる。ショックだ。福田市議 私印であれ市長になってから書いたものだとすれば逃れることは難しい。

とのやりとりが行われました。

その翌月の5月21日経済産業省は設置不許可を通知しました。そして、6月9日山野市長との代替え案について話し合いが行われたのです。これも実現することはありませんでした。山野氏は、今年、6月に市長選挙へ立候補を表明。ところが8月18日突然の辞任。そして、9月3日に再出馬表明。あなたご自身もほんろうされたとの思いがあろうかと思いますが、あなたがそこまで山野氏に信頼を寄せ対応なさったのは、選挙の支援に人も金も支援したからですか。山野氏の対応についてどのような思いですか。お話していただければと思います。

2014 9月緊急議会  質疑                広田みよ

 

日本共産党市議員団の一員として、提案されました議案に対し質疑いたします。

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はじめに、議案第24号の幼保連携型認定こども園の設備および運営に関する基準を定める条例制定について、質疑いたします。

 

今回の条例は、子ども子育て支援新制度で新たに位置づけられる幼保連携認定こども園、すなわち教育機能と保育機能をあわせもつとされる施設について設備と運営について基準を定めるものです。

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8月20日、田中展郎市議会議長に申し入れをしました。

申し入れ文は次のとおりです。

2014年8月20日

金沢市議会議長  田中展郎 様

 

日本共産党金沢市議員団

 

全員協議会を開き、山野市長辞職に伴う場外車券売り場問題に関して

調査・報告をするよう申し入れ

 

 市長任期満了を前にした8月18日早朝、山野市長が突然辞表を提出し、当日予定されていた全員協議会は開かれず、緊急議会において、全会一致で市長退職の件が同意されました。

 この辞職の発端となった、競輪場外車券売り場設置をめぐる問題については、すべての事実、経過などが明らかにされないままとなっています。この間、山野前市長が、2010年市長選立候補表明の際に交わしたとする念書、市長となって「設置に同意する」として署名・押印した文書、及び新たなリサイクル施設への代替案を提示したことが明るみに出ましたが、これらに複数の市議会議員が関与したとする資料や、業者・弁護士からの文書等は一部に出回るのみで、議会としての把握はされていません。もちろん市民には全容が明らかにされておらず、議会としての調査や対応に厳しい目が注がれています。我が党は真相究明するために、地方自治法第100条による議会調査特別委員会の設置を求めてきたところです。

 ついては市長辞職で終わることなく、議会としては、今こそ全容解明と真実を明らかにし、市民への説明責任を果たすことがますます重要になっています。よって、議長には、全員協議会を開き、次の点を行うよう求めるものです。

 

①   この間の経過と内容、各会派による調査内容などを、議員と市民に明らかにすること

②   山野前市長、業者、弁護士等に、直接事情説明をしていただくこと

③   馳衆議院議員から事情説明をしていただき、関係する資料の提出をしていただくこと

 ※ここをクリックすると、文書をPDF表示します。

 

 

山野市長退職の件に関する緊急議会

賛成討論

2014年8月18日

日本共産党金沢市議会議員

森尾 嘉昭

 

 ただいま緊急に上程された市長の退職について、日本共産党市議員団を代表して、賛成の立場で討論を行います。

 本日午後1時から全員協議会が予定され、市長から競輪場外車券売場にかかわる問題について説明を受け、各会派から質問が行われる事となっていました。

 ところが、市長は、今朝になって突然、議長に退職願を提出し、午前10時からの記者会見でこの件に関して道義的責任を持って辞職すると述べています。

 しかし、未解明の問題もあり、事実経過も含め、明らかにしなければなりません。

 今回、報道などによると8月8日自民党金沢支部県市議員会に提出されたとする資料、8月11日山野市長が行った緊急記者会見、8月14日業者の代理人を務めた弁護士から議長、議員宛ての見解文書などによって、明らかとなった内容は次のようなものであります。

1 2010年10月13日 当時議員であった山野氏が念書を業者と経済産業大臣宛の2通を作成し、その日に山野氏が市長選挙に立候補表明を行ったこと。そして、2010年11月28日山野氏が市長に当選しました。

2 その8か月後の2011年7月19日 山野市長が「設置同意文書」に署名・押印し、1年8か月後に文書が明らかとなり、市長が陳謝。

3 2011年8月2日 業者が経済産業省に設置許可申請したものの、経済産業省は、同意文書が私印であることなどをもって2012年5月21日不許可としました。その翌月2012年6月9日金沢市内のホテルで、業者の兄弟と市議が同席し、その中で、山野市長が業者設置予定のビルと敷地を本市のリサイクルブラザとして月額200万円の賃料で借りるとの代替案を提示したとのことです。

 以上のように、山野市長が住民の願いとはかけ離れ、議会での発言とは食い違う対応が続いてきたことは、その責任が厳しく問われるもので、本来、議会と市民に明らかにすべきであります。

わが党は、今回の辞職願いに同意し、引き続き、その全容解明のため奮闘することをのべ討論を終わります。

2014年6月議会

議案第3号 提案理由説明

広田 みよ

 

私は、提出者を代表しまして、ただいま上程されました議案第3号 子どもの医療費に対する新たな助成制度の創設を求める意見書について提案理由を申し述べます。

 

子どもの医療費助成制度がはじまったのは、福祉元年と呼ばれた1972年前後。今では全国すべての市区町村が、なんらかの助成を行っています。

たとえ健康でも、子どもが小さい間は頻繁に熱を出したり、成長期にはケガをしたりして、何かと診療所や病院にかかるものですし、アレルギーや喘息など慢性疾患の子どもがいる世帯においては医療費は家計にも影響を与え、経済的に病院へ行くことをためらうことさえ生まれることから、この助成制度は経済的な理由で子どもの受診が遅れたり受診ができなかったりすることがないよう制度化された、なくてはならない大切な制度です。

ただし、医療費助成制度は、健康保険の給付のように法律で決められたものではなく、あくまでも自治体で行う事業という位置づけなので、国から明確な予算はついていません。まず都道府県ごとに助成内容を決め、その上で、市区町村などが上乗せの助成を行うといった形になっています。

 そのため、子ども向けの医療費助成は、その自治体の財政事情や政策などによって、次のようなポイントで違いが出ています。

①  助成を受けられる子どもの年齢

②  通院、入院による違い 

③  親の所得制限があるかどうか 

④  一部負担金があるかどうか 

⑤  助成方法は、現物給付か償還払いか

 

 都道府県別では、対象年齢が3歳未満~15歳年度末となっており、いちばん多いのは小学校就学前まで。これに加えて、市区町村の助成の上乗せがあるので、実際の対象年齢は4歳未満~22歳年度末までと、少子化がすすむ中、全国では子どもの命と健康を守るために、制度の拡充が広がっています。

 

 助成方法については、事前に自治体で発行してもらった「子ども医療費助成証」を窓口で見せれば、自己負担なしで医療を受けられる現物給付が一般的です。ただし、石川のように、中にはいったん患者が窓口で医療費を支払ったあとで、自治体に申請して還付してもらう方法をとっているところもごく一部あります。

 窓口でいったん支払うには手持ちのお金が要り負担が困難な世帯では、受診自体をあきらめるという事例も見られ問題です。

このように、住む地域によって子どもの命や健康を守る支援に差がある現状です。本来、子どもの医療費に対する助成制度は、社会保障政策の一環として位置づけられるべきものであることから、国の責任において、どの子どもも住む場所を問わず受けられる公平な制度の構築が図られる必要があります。

よって、自治体が行っている子どもの医療費に対する助成制度について、全国一律の助成制度を創設することを強く要望するものです。

この意見書が国へ届けられますよう、各議員のみなさまの御賛同をお願い申し上げ、提案理由の説明を終わります。

2014年6月定例月議会   反対討論

                 日本共産党金沢市議会議員 森尾 嘉昭

 

 私は、日本共産党市議員団を代表して討論を行います。

まず、提出された議案の内、議案第6号金沢市税賦課徴収条例等の一部改正について反対であります。

 安倍内閣は、この4月から消費税の引き上げを実施し、さらに来年10月からは10%へと引き上げようとしています。こうした中、地方交付税の交付団体と不交付団体の間での税収格差を是正するとして、地方自治体独自の財源である法人市民税の法人税割の税率を引き下げました。そして、その財源をもとに、国税として地方法人税を創設し、地方へ配分する地方交付税の原資としました。

 本市の場合、消費税増税によって、地方消費税交付金は、今年度59億8400万円と前年度に比べ9億5400万円増額となっています。一方、法人市民税法人税割の税率が2.6%引き下げられ、今年度の影響は無いものの、来年度は一部影響があり、4億円の減額、2年後には14億円の減額となるものです。今年度の法人市民税法人税割りの総額は79億円ですから、その影響は小さくありません。

 国は、その影響を地方交付税で措置するとしていますが、地方独自の財源を減らし、国の交付税措置という国の権限を強化すると共に、消費税を地方財源の主要な財源にすえるという狙いと一体となったもので、認めることはできません。

 そして、軽自動車税の見直しがこの条例改正のもう一つの柱となっています。

 消費税増税によって、自動車業界からの要望を受け、自動車取得税を今年度から2%引き下げ、来年度からゼロにする一方、その財源の穴埋めとして軽自動車税を引き上げるとしたものです。

 市民生活と営業を支える軽自動車税が今年度から購入する車両を対象に自家用の場合7200円から1万800円と1.5倍となるものです。市民生活にとつて新たな増税となるもので重大です。一方、本市にとってみると軽自動車税の引き上げによって、年間8000万円の増収となります。一方、自動車取得税は、県税ですが、その2分の1が市町村に配分されます。したがって、今年度から2%引き下げられることによって、本市へは1億7500万円の減収となります。そして、来年度から自動車取得税がゼロとなるため、今年度予算として計上した2億1200万円がなくなってしまいます。したがって、減収分を軽自動車税の見直しによる増税分で補うことができません。全国の地方自治体から減収分の財源対策を求める要望が上がっているのも当然です。

 よって、わが党は、こうした内容を盛り込んだこの条例改正には反対であり、ます。

 なお、本市城北市民運動公園屋内プール建設工事と鞍月小学校校舎増築工事の請負契約に関わって、資材や人件費の高騰などを理由に入札不調などが起こっています。今後における入札において、公正、公平性が担保され、執行されるよう強く求めておきたいと思います。また、城北市民運動公園屋内プール建設に関わる事業と入札が続く事になるだけに透明性を確保し、市民の目線にたち、コンパクトな事業となるよう求めておきます。

 また、東京・銀座に金沢クラフトのギャラリー、レストランなどの機能を備えた新たな場を設置するとしています。その300㍍の場所には県がアンテナショップを開設するとして本市も約1300万円の財政負担を行い、この新たな場の設置には5億8千万円にのぼる予算が投ぜられ、さらに、毎年の負担が伴うものです。地元の伝統産業やクラフトに携わる方々などの意見や要望が十分に反映するよう強く求めておきたいと思います。

 次ぎに、請願・陳情についてです。

 請願第34号は、「農政改革」を見直し、食料自給率の向上を最優先した農政を求めるもので、農民運動石川連合会の代表から提出されたものです。

 国際的に食料不足が深刻化しているもとで、食料の増産は緊急の課題です。国産米や国産農産物の安定した供給は、国民共通の願いです。したがって、この請願には、賛成であります。

 請願第35号は、消費税増税に反対する意見書の提出を求めるもので、消費税廃止石川県各界連絡会の代表から提出されたものです。

 消費税が1989年4月に導入されてから2014年度までの26年間、消費税による税収は、282兆円です。一方、大企業向けの法人税の減税が行われ、その減収は、255兆円にのぼりました。結局、消費税の増収が大企業向けの法人税減税に回ったことになります。さらに、安倍政権は、法人税実効税率を5年間で20%台に引き下げるとしています。10%引き下げるためには5兆円の財源が必要ですが、その財源対策を示さないまま打ち出したものです。

 消費税1%引き上げると2.7兆円の増税です。この4月から消費税が5%から8%引き上げられたことによって、8兆円もの国民負担が押しつけられました。さらに、来年10月から消費税10%へと引きあげられると5.4兆円の増税となるものです。国民生活と地域経済にとって深刻な事態となるものです。よって、この請願は、10%への消費税大増税を中止するよう求めるもので、わが党は賛成であります。

 請願第36号は、海外で戦争する国にする集団的自衛権の行使容認に反対する意見書の提出を求めるもので、石川憲法会議の代表委員から提出されたものです。

 集団的自衛権の行使とは、日本の国を守る事でも国民の命を守ることでもありません。アフガニスタン戦争やイラク戦争のような戦争で自衛隊が「戦地」までいって、軍事支援などを行い戦争に参加することです。

 「アメリカの戦争のために日本の若者の血を流すというのが、その正体だ」とわが党の志位委員長が国会でその本質を指摘しました。憲法9条によって、これまで、自衛隊が海外に出かけていく際にも、「戦闘地域には行かない」「後方支援に限る」との二つの歯止めがされて来たが、集団的自衛権の行使となるとこの歯止めがなくなるとして厳しく批判しました。

 これまでの憲法解釈を与党間の話し合いや閣議決定だけで替えてしまうのは、まさに、憲法破壊のクーデターに等しい暴挙だとして国内外から厳しい批判の声が上がっています。

ある新聞のデスクメモに次のような記事が掲載されました。「ついに正体を現したのか。自民党は集団安全保障の武力行使に自衛隊が参加可能とすることを持ち出した。これを認めれば、もはや海外での武力行使は無制限に広がる可能性がある。解釈改憲どころか9条の削除に等しいのではないか。こんな事が、まかり通ればもはや法治国家とは言えない」と言うものです。

また、先日、金沢弁護士会が自民党県連と公明党県本部に対して反対の申し入れを行ったと報じられました。

 わが党は、海外で戦争する国にする集団的自衛権の行使容認に断固反対であり、広範な方々と共同して安倍政権の暴走をストップするためにたたかう決意です。

 陳情第65号は、駅西地区へふらっとバスの導入を求めるもので、駅西住民から提出されたものです。

 現在、ふらっとバスは市内中心部の4つのルートを走っており、年間約76万人、一日あたり、約2千人が利用しています。ワンコイン100円で、15分間隔で乗れるバスとして市民の足として重要な役割を果たしています。一ルートあたりの市の負担は、年間1千万円から2千万円であり、市内地域からの要望に答えその実現は、可能です。したがって、こうしたふらっとバスを駅西地区に導入を求めるこの陳情に、わが党は賛成であります。

 最後に、陳情第66号です。これは、水道料金の引き下げを求めるもので、市民本位の金沢市政をつくる会の代表から提出されたものです。

 本市で必要とされる水道用水は、末、犀川の施設で供給する自己水で充分まかなうことができます。にもかかわらず、自己水の単価の3.6倍も高い県水を膨大に受入、その7割の責任水量制によって、安くておいして自己水を川に流している状態となっており、自己水の能力の3割程度しか使っていません。

 安くておいしい自己水を基本とする水道行政に切り替えることが求められています。また、県知事は、県水を受水している住民からの強い声に押され、県水の責任水量制の見直しを表明しました。県水受水費の支出削減による財源を使い、本市水道料金の引き下げを行うことは可能であり、市民への還元を行うべきです。

この陳情が県水の単価、受水量、および、7割の責任水量の引き下げを石川県に求めること。そして、本市の水道料金を引き下げることを求める内容であり、わが党は、賛成であります。

以上各請願・陳情ともわが党は、賛成であり、審議されたそれぞれの常任委員会で否決との議決に反対するものです。

以上で討論を終わります。

2014年6月議会 議会議案第5号 討論

升 きよみ

 

 私は日本共産党市議員団を代表して、ただ今上程されました議会議案第5号 参議院選挙制度に関する意見書の討論を行います

憲法で保障された国民の権利である選挙における公平の原則からも、一票の格差解消に参議院の選挙制度の改革を求める声は、強いものがありました。特に2009年の最高裁判決以後、一層高まっております。判決は、参議院選挙で、1票の格差が5倍前後に達していることで、紛れもない違憲状態と判断されたことからも、益々選挙制度の改革がのぞまれています。

 ところがこの間、あの手この手で、真の民意の反映である選挙制度にすることをせず、現行制度の部分改良で終わる傾向があり、今回もまた、提案されている内容は、選挙区統合にあたっての人口割、地域の特性や面積要件を踏まえたとはいえ、選挙制度の抜本的な改革につながるものとなっておらず、選挙区再編などで、都市と地方の格差など、さらに強めるものです。

 我が党は憲法の求める「一票の価値」の平等を実現するため定数格差の抜本的是正を図ることを大前提に選挙制度のあるべき基本は多様な民意を議席に正確に反映することであって、得票数が議席に正確に反映される比例代表を中心とした制度であるべきと考えるものです。

 今の小選挙区制が民意を反映していないことは、過去6回の選挙を通じても明らかとなっています。

その是正のためにも比例代表制を中心とした制度とすべきことを主張し、また、参議院でも議論されてきました。

選挙制度は国民的権利の問題であり、その立場から論じるべきですが、本意見書は単純な人口割でなく、地域の特性や、独自性を踏まえた選挙制度の改革を求めていますが、比例代表を明確にしておらず、これではとても抜本的な改革にはならず、民意が反映されたものにはなりません。

 よって、我が党は、反対であることを表明し、討論を終わります。

2014年6月議会

「医療・介護総合法案の撤回を求める意見書(案)」提案理由

升 きよみ

 

 私は、日本共産党市議員団を代表して、只今上程されました議会議案第2号、医療・介護総合確保推進法の撤回を求める意見書案について提案理由を述べます。

社会保障を大きく変質させる、医療介護総合法が18日の参議院本会議で自民・公明両党の賛成で成立強行され、愈々その影響が、地方自治体と市民に大きく及ぼしてくることが鮮明となり、国民の怒りが広がってきております。

要支援者への訪問、通所の介護を保険給付から外して、市町村の事業に置き換えることは、サービスを量・質ともに低下させ、更に特養ホーム入所を要介護3以上にして、多数の人から入所の権利を奪いながら、それに代わる施設計画もなく、あらゆる面で制度の根幹を揺るがす歴史的な大改悪です。又、医療の面でも、病床の削減を県主導で推進することにし、従わない場合は、病院名の公表、補助金の除外など制裁措置をする等の仕組みづくりと、これまた国民皆保険の根幹を揺るがすもので、到底受け入れの出来ない法律です。

実際に本市における要支援はずしによる利用者は、サービス利用者の22%になっておりますが、介護利用者17,500人にとどまらず、高齢者、市民に及ぼす影響は大なるもので、これから、保険料は払っても、施設にも入所できず、サービスを受けることができず、地域には包括支援システムの構築の名で、共助・互助・自助と言って結局、介護や医療の公的責任を縮小、削減するものです。

法案審議の中で厚労省自身が策定した利用料の算定資料が根拠のないもので、制度の崩壊となるものと指摘される問題点や矛盾が明らかになったものの、なんら解決策を示さないまま法律制定が強行され、地方自治体に丸投げとなりましたが、今後矛盾は更に広がります。

社会保障の為と言って、消費税を増税したのに、社会保障拡充に回さず、法人税減税に走り出して、その財源を社会保障の削減で賄おうとしている安倍政権の進め方が、医療崩壊、介護難民の事態を一層進行させるこもので、本市にとっても深刻な事態になります。よって、この法を施行させないため、直ちに撤回を求めたく、みなさまに提案するものです。

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