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金沢市議会

正月三箇日。

一月二日の早朝、金沢市の中心部。

武蔵ケ辻交差点にて、

水道管の異常で水が吹き出し、

アスファルトを持ち上げ、さらに地下道にまで冠水。

地域の水道水にも影響が出ました。

 

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《広田みよ議員のツイッターより》

 

早速、森尾、広田、大桑各市議が現場を調査し、

金沢市企業局の担当者から原因と対応を聞きました。

 

 

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《森尾よしあき議員のフェイスブックより》

 

控室スタッフ

東京国立近代美術館工芸館の移転整備費1170万円が補正予算として計上され、わが党は反対を表明

2016年12月15日修正17日 日本共産党金沢市議員団

 

1 東京国立近代美術館工芸館は、現在東京都千代田区にある東京国立近代美術館とともに、設置されています。

工芸館は、1910年(明治43年)に建設された大日本帝国陸軍の近衛師団司令部庁舎を改築し、1977年(昭和52年)に開館したものです。明治以降今日までの日本と外国の工芸及びデザイン作品を収集し、中でも人間国宝の工芸家の作品が充実するとともに、陶芸、ガラス、木工、グラフイックデザインなど各分野にわたる約3400点を収蔵しています。

 

2 2014年(平成26年)安倍内閣が、「ひと・まち・しごと創生総合戦略」を掲げ、「地方創生に資する」政府関係機関を「地方からの提案を受ける形で地方への移転を進める」として、文化庁の京都への移転とともに、この工芸館の金沢市への移転を打ち出したのです。

 

3 今回、金沢市12月定例月議会で、東京国立近代美術館工芸館の移転整備費1170万円が補正予算として計上され、移転が本格化することとなります。しかし、この移転には重大な問題があると考えます。

  第1に、移転とスケジュールが先にありきで、移転が本当に必要なのか。移転することで工芸館の発展となるのか。日本文化・芸術における工芸分野の発展にとっても、工芸館がどのような位置づけと役割を担うのか。など、関係者の中でも、十分な理解と合意がないまま進められています。こうした位置づけや方針が明確でないまま、観光の資源化することがことさら強調され、移転を進めることはあってはなりません。

  第2に、文化庁は、今年8月31日この工芸館について2020年をめどに本市への移転を打ち出しました。移転先は、市内本多の森公園内とし、収蔵品の半数以上を移す奉とのことです。しかし、どんな施設を建設するのか。収蔵庫の設置など明確になっていない上に、移転費用やその後の経費など全容が明確ではありません。したがって、石川県、金沢市の関わり、財政負担も明確でない上に、市民への新たな負担が求められることについて市民の理解と合意もありません。

  第3に、工芸館の移転によって、国立東京美術館の魅力を低下させ、関係機関との連携が不便となり、機能の低下が危惧されます。移転によって、国の責任や財政負担を後退させかねません。

  以上の点から、工芸館の移転が石川県民、金沢市民、さらには、国民的理解と合意がないまま進められることに反対するものです。

 

 

金沢港建設事業費2億1870万円が補正予算として計上され、わが党は、反対を表明。

2016年12月15日修正17日 日本共産党金沢市議員団

 

  • 金沢港建設事業費負担金として計上され、金沢港無量寺岸壁改良工事等を前倒しするとして本市の負担分が計上されました。

 

  • 金沢港無量寺岸壁は、水深が5mと浅く、3万トンを超える大型クルーズ船が接岸できず、貨物向けの戸水岸壁に接岸しています。大型クルーズ船の寄港が増加していることか国は、金沢港無量寺岸壁整備事業を直轄事業として採択し、水深を10mに掘り下げる計画をまとめ、年度内に基本設計を終え、来年度に実施設計と一部工事を行う計画です。

当初、船1隻分の130mの整備計画でしたが、前倒しし、2隻同時施工となり、県は、その資材置き場として無量寺岸壁にあるクルーズ船客用駐車場を使用し、工事期間中のクルーズ船客用駐車場を確保するため、来年3月をめどに金沢港に隣接する南部工業用地を代替の駐車場とする計画です。県は、9月補正で10億円を計上し、12月補正で5億2600万円の補正を計上しています。

 

3 金沢港クルーズ船寄港数は、2015年19隻(内、金沢港発7隻)2016年30隻(内、金沢港発22隻)2017年50隻(内、金沢港発40隻)と増えていますが、イタリアの船舶会社「コスタ・クルーズ」が運航を増やしたためで、地元紙は「コスタ社を除けば寄港数は横ばいか微増」として、「国内外の多様な船舶会社が乗り入れるのか理想だ」と述べるなど今後の動向は、不透明であり、巨額の税金投入による岸壁の改良事業が続き、しかも、無量寺岸壁の水深10mに掘り下げても、それを維持するためにさらなる費用が予想されることが指摘されています。

 

4 金沢港湾建設事業は、大浜ふ頭において、大手企業であるコマツのために、金沢港の深さを10mから13mに深くし、道路などを整備するものとして行われ、これまでに304億円が投入され、本市の負担が51億円にのぼっています。

こうした状況の上に、今度は、金沢港無量寺岸壁整備事業を進めるとして巨額の税金が投入されることは、県民、市民の理解と合意が得られものではありません。

 

 

介護保険料負担年齢の引き下げ方針の撤回を求める意見書の提案理由説明

 

 私は、日本共産党金沢市議員団を代表して、議会議案第10号介護保険料負担年齢の引き下げ方針の撤回を求める意見書の提案理由説明を行います。

介護保険は、40歳以上の人を強制加入させる仕組みとして2000年にスタートしました。40歳になると保険料を支払うことになりますが、徴収方法は、65歳以上の「1号被保険者」と、40~64歳の「2号被保険者」の二つに分かれています。今回、厚労省が提案したのは、「2号被保険者」の加入者の年齢を40歳未満に拡大するというものです。厚労省はどの年齢まで下げるか具体案は示さなかったものの、審議会では「20歳以上」を求める意見も出されています。

 しかし、健保組合連合会や日本商工会議所の委員などから、「若い世代に新たな負担増は納得が得られない、反対だ」との声が相次ぎました。

 そもそも、非正規雇用など不安定で低収入の「働く貧困層」の増加が深刻化している若年層に対して、新たな保険料負担を強いる発想自体が、乱暴です。かつて厚労省の検討会でも、所得の低い若者まで対象を広げることで新たな「保険料の未納問題」が発生することへの強い懸念が出されていました。

 ところが厚生労働省は、「要介護1、2」以下の生活支援の給付削減案や、利用料の2割負担化案などに続き、「年齢引き下げ」を本格的に提案し、議論を加速させようとしています。

被保険者の拡大は、介護保険の将来のあり方そのものを左右する大きなテーマです。とりわけ40歳未満の国民には暮らしに直結する大問題であり、介護保険財政が「厳しい」から負担する人数を増やせばいいというのはあまりに安直で理不尽です。負担対象を拡大する案は撤回すべきです。

大企業・大金持ちを優遇する税制を改めることや、大型公共事業・軍事費の無駄を削ることなど、税の集め方と使い方を抜本的に見直し、社会保障の財源を確保する政治への転換こそ急がれます。よってこの意見書への議員のみなさまのご賛同をお願いし提案理由の説明を終わります。

 チーム学校推進法の早期制定を求める意見書の反対討論

 

 私は日本共産党金沢市議員団を代表して、議会議案第13号チーム学校推進法の早期制定を求める意見書の反対討論を行います。

 教育は自由な雰囲気のもとにあってこそ花開きます。とくに授業は、諸分野の学問的な到達にたった教員の自主性や創造性が保障されてこそ、子どもが感動する生き生きとしたものになります。そのような立場から、現在国会で継続審議となっているチーム学校推進法案については多々、問題点が指摘されています。

 法案の大きな問題点として、校長に権限が集中し上意下達の教育体制づくりが行われることになります。具体的には、まず、基本理念に「学校の教職員と専門的知識等を有する者が、校長の監督の下に公務を分担してそれぞれの専門的知識・技能を十分に発揮するとともに、連携協働して、教育の充実を図る」ことを謳っています。

 さらに条文では「国および地方公共団体は、校長がチーム学校運営並びに学校の教職員等と学校関係者等との連携および協働の推進を円滑かつ適切に行うことができるよう、校長に対する必要な権限の付与その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとする」と定めています。

 これらの「校長の監督の下に」「校長に対する権限付与等」の規定は、明らかに学校の管理運営を強化し、校長中心の「上意下達型」の学校づくりを推し進める拠り所となります。

 この意見書にある教員の業務の適正化や定数改善はもちろん必要なことですが、「チーム学校推進法」の本質は管理統制型の学校組織づくりではないか、教員と子どもたちが中心となった教育を後退させるものではないか、と現場や有識者から不安の声があがっています。よって、わが会派はこの意見書には反対です。

 

 

 

 

12月議会質問&答弁

 

 

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質問の機会をえましたので、日本共産党金沢市議員団の一員として、以下数点にわたり質問をいたします。

 

1.介護保険制度について

 

 最初は、介護保険制度改悪と総合事業についてです。

 

 介護保険はめまぐるしい改悪が続いています。介護報酬の引き下げ、特養老人ホームの入所を要介護3以上に限定、介護の利用料を一定所得で2割負担にし、補足給付の要件を厳しくするなど、利用者にとっては保険料をおさめていながら、サービスを受けられない詐欺だという怒りが巻き起こり、事業者の経営も深刻になっています。

 

 本市は、国からの防波堤となり市民を守ることが求められるにも関わらず、介護保険料は中核市で4番目に高く、保険外しと言われる総合事業をすすめました。

 総合事業とは、地域包括ケアの一貫として、介護保険制度における要支援1,2の方のヘルパーとデイサービスを保険給付からはずし、自治体独自のサービスに移行するというものです。しかし予算については上限額が設定され、先行自治体では、要支援認定からの卒業型、規制緩和型、ボランティアやNPO任せなど、サービスの縮減、質の低下をまねくことは明らかです。

 本市では現在要支援1,2の方はおよそ7500名、そのうちヘルパーの利用は1500名、デイサービスは3250名が利用しています。この方々の生活の質を守れるかが問われています。

 本市でも総合事業の具体案が明らかにされましたが、現場や利用者からはすでに不安や問題を指摘する声があがっています。

 

 指摘されている問題点について伺います。

 本市が示している基準緩和型については、報酬単価を8割に設定、身体介護などサービスの中身を減らし、サービス提供者も13時間の講習さえ受ければよいというものです。

 利用者にとっては、介護保険サービスが受けられなくなるだけでなく、安上がりなサービスへ誘導される可能性があります。サービスの縮減、質の低下、専門職ではない方がサービスを提供することで、本来の介護予防の力が発揮されない懸念がされていますが、市長の見解を伺います。

 利用の仕組みも変わり、要支援認定をうけなくても、基本チェックリストで総合事業へふりわけることも可能となります。

 本人やご家族、現場のケアマネが要支援、要介護の認定・更新を希望しているのに、認定を受けさせず介護保険制度から卒業いうことはあってはなりません。サービスの利用についても同様で、これまで通り本人やご家族の意向を尊重するべきですが、見解をあきらかにしてください。

 さらに、事業所の経営への影響、労働者の給料の引き下げが危惧をされます。今でも介護士の賃金は低いとされているのに、さらに下がることは許されません。

 また、運営審議会のメンバーからも指摘がありましたが、今求められている介護職の賃金アップとは逆行し、働く人が自立できないような賃金体系を本市自らがつくってよいのか、お考えをあきらかにしてください。

 そもそも、これまでの介護保険制度改悪によってすでに事業所の経営が成り立たないという声も上がっています。

 先日、市内の各地域デイサービスの施設長のみなさんから現状の報告、貴重なご意見をいただきました。地域デイサービスはもともと介護保険制度以前に本市の委託事業としてはじまり、介護保険制度の導入以降は民間と同じ扱いです。それでも、地域の支えはもちろん、施設については善隣館や公民館、また市の建物などを利用しているところもあります。それでも、経営が大変という窮状の訴えがほとんどでした。

 地域を基盤にした善意の施設でさえも介護保険制度の改悪によって立ち行かないこの状況を市長はどのように受け止めていますか。

 こうした現状を踏まえ、現在しめされた総合事業案についても、現場の意見を聴いて見直しが必要ですし、検討をされているボランティアやNPOなどがサービス提供を行うことは公的責任を投げ捨てるものでありやめるべきですがいかがですか。

 そして、次なる改悪、要介護1,2の切り捨てや自己負担3割等は許されるものではありません。

 介護保険制度の改悪は市民の生活を圧迫し、高齢化のすすんだ地方自治体を苦しめることもあきらかです。市長、国へ介護保険制度の改悪メニューを撤回するよう働きかけるべきですが、お考えをあきらかにしてください。

 

 

(市長)

 介護保険制度のことについて何点かお尋ねがございました。

まず、基準緩和型サービスの導入についてですけれども、基準緩和型サービスは入浴介助など身体介護の必要のない方、認知症の症状が見られない方等を対象としており、本市が事業者に対し、サービスを提供するために必要な知識を有する人員の配置を求めることで、サービスの水準は確保できているというふうに考えています。

 基本チェックリストの実施で、サービスの選択ができなくなるのではないか、という懸念をいただきました。総合事業が導入されましても、利用者が介護認定を受ける意思を示した場合、認定申請は可能であります。また、ケアマネージメントの過程で必要なサービスが決定されるため、利用者が従前と同様にサービスの選択を行うことが可能であります。

 事業者の経営に影響があるのではないか、従業員の賃金の低下が心配だというご指摘がありました。基準緩和型サービスの報酬は、先行して事業を実施している他の中核市の動向をふまえ、配置される人員に応じ、国の示す平均賃金を基に算定をし、介護サービス事業者連絡会の訪問介護および通所介護の代表者と充分な意見交換を重ねて設定したものであります。なお、従業員の賃金についてですけれども、各事業者で決めるものでありまして、適正な賃金が支払われるよう、本市としても事業者説明会で要請をしているところであります。

 地域デイサービスのことについてご心配をいただきました。私もこの何年か、毎年のように地域デイサービスに訪問をさせていただいています。責任者と私の時間が合えば、30分、40分、いろんな意見をお聞きをしているところです。たいへん厳しい経営状況であるということも認識しています。今回新たに導入される総合事業において、これまで培ってきた介護にかかるノウハウや地域住民とのつながりを生かし、基準緩和型サービスや今後導入を予定している住民主体のサービスへの参入についても、検討していただければと思っています。新たなサービスについてご不明な点があれば、ご相談をいただければと思っています。引き続き、私もさまざまな機会をとらまえて現場のご意見をお聞きをし、担当部署に伝え、どういう対応ができるかを考えていきたいと思います。

 今、示されている総合事業について見直すべきではないか、制度改悪によるサービスBを導入すべきではない、というご意見でした。本市が明年4月から導入を予定している総合事業の内容は、介護事業者や地域包括支援センター等との協議を行いながら組み立てをし、加えて各サービスにおける人員や運営にかかる基準など事業者の指定基準について、現在パブリックコメントを実施し、その結果をしっかりと見きわめたいと考えています。総合事業は地域の実状に応じ、住民をはじめ多様な主体の参画によるサービスを充実することで、地域の支え合い体制の構築をはかり、要支援者等に対し効果的かつ効率的な支援を可能とすることをめざしています。ご指摘のサービスは、この主旨に沿った重要なサービスの一つと考えています。

 要介護1・2の切り捨て、自己負担3割、そういう国の改悪は、市として撤回を求めるべきではないか、ということでした。制度改正につきましては、国で議論をされておりますので引き続き、私の立場とすれば、まずはその動向を注視してまいります。

 

 

2.子どもの貧困対策について

 

 次は子どもの貧困対策についてです。

 今年度設立された庁舎内の子どもの貧困対策チームについて先日、中間報告と今後の取り組みが市長へ報告されました。

 その中で来年度から設置する予定の「相談窓口」について伺います。

 この相談窓口はワンストップでその場ですべて相談にのり解決するものではなく、さまざまな視点で子どもを取り巻く世帯の貧困をとらえて各課への対応につなげ、情報を共有し連携するものと聴いています。

 貧困対策チームとして相談の仕組みを具体化し連携をはかるというのは大変重要ですし、ぜひとも多くのご相談に対応し解決に結びつくことを期待します。

 ここで改めて問いたいのは、行政や公務員のみなさんが市民にとってどうあるべきかということです。

 本市は、平成18年、中核市ではじめて児童相談所が設けられた都市です。社会の複雑化・孤立化から弱い立場の子どもたちを守ろうと、他都市にさきがけて設置したことは本市の誇るべき財産です。それから10年、さまざまな困難を抱えた家庭の子どもたちにとって、最善策をともに悩みながら考え、対応されてきたのだと思います。わたしは、そうした市の取り組みを通じて本市としてなにを学び、今後、行政と自治体職員1人1人が子どもの貧困に向けてどう取り組むべきなのか、問われているように感じます。

 やはり大事なのは、民間ではない自治体職員だからこその、市民の命と生活を守ることへの責任です。そして、あらゆる側面から市民を包括的に支援できる強みです。そのことを、ぜひ再認識して取り組んでいただきたいと思いますがいかがですか。

 また、相談窓口は福祉総務課が担当するとしていますが、体制の充実や専門職の配置が必要ではないでしょうか。

 ところで、子どもの貧困が生まれないためにどうするかを忘れてはなりません。

 その点では、子どもの医療費については保護者の要望から、一部自己負担はありますが、中学3年生まで現物給付となりました。しかし、子どもの貧困に取り組む本市としては、やはり完全無料化し、他都市のように高3まで拡大すべきべきですがいかがですか。

 教育の面では、お金がなくて学べないという権利侵害が起きないよう、力を尽くしていただきたい。

 就学援助制度の入学準備金は、現在は入学式を大きく超えて8月の支給となり、制服が買えないと切実な声があがっています。全国的にも入学準備金制度をもうける動きが広がっており、県内でも6自治体が実施しています。

 本市では、3月議会で森尾議員の求めにたいし、教育長は「入学前に支給されることが望ましいことから、入学前の支給について検討してまいりたい。」と答えています。その進捗状況はどうなっているでしょうか。今年度内にも実施できる可能性はあります。特に負担の大きい中学生にあっては今年度実施すべきですが、お考えをあきらかにしてください。

 

 

(市長)

 

 子どもの貧困対策について、何点かお尋ねがございました。

 児童相談所設置からこれまでの教訓としていること、そして一人ひとりの職員の心がまえのことについてですけれども、子どもたちの支援において施策の推進にスピード感が求められること、また現場におもむいて直に子どもたちの様子を見ることが重要であると感じています。公務員としての、職員としての責任を果たすためには、ご指摘いただきましたように、市民のいのちと健康を守るという強い意識を持ち、それぞれの専門性を高めることが必要です。一方、チームで取り組んでおりますので、部局の垣根を越えて持てる力を最大限に発揮し、子どもたちのことを第一に支援をつなげていきたいと考えています。

 事務量が増えている職員の負担も大きいのではないか、というご心配をいただきました。福祉や教育の分野におけるマンパワーは、ご指摘のように重要だと考えています。関係部署の職員体制につきましては、引き続き充実に努めてまいります。

 子ども医療費の無料化について、高校3年生まで、しかも完全無料化をめざすべきではないか、というご提案をいただきました。平成26年10月に中学3年生にまで、この枠を拡大いたしました。平成27年7月に助成方法を現物支給化したところであります。さらなる年齢の拡大は、今のところ考えてはいません。また適正な受診のためにも、一定の自己負担は必要と考えており、完全無料化することは考えてはいません。

 

 

(教育長)

 

 就学援助制度の入学準備金についてのお尋ねでした。就学援助制度における新入学学童生徒への入学前支給につきましては、現在子どもの貧困対策チームにおきまして議論を行っているところです。実施には予算措置も必要になりますことから、明年度の予算編成の中で検討していきたいと考えています。

 

 

3.学童保育について

 

 2015年度本格実施された子ども子育て新制度は、待機児や子育て不安の解消のために、消費税財源を活用して規制緩和など新たな仕組みが導入されました。

 学童保育に係っては、市町村が実施主体となることが明確に定められました。

 しかし、現場や保護者からの声では、待機児や施設・運営に係る問題など、さまざまな困難が拡がっています。

 まずは待機児童の問題です。

 全国学童保育連絡協議会が毎年5月に行っている調査では、支援単位数、入所児童数とも前年を上回り、「待機児童」は2324の自治体で1万5839人。本市の調査でも今年度当初、わかるだけでも105人と報告がありました。

 来年度の申し込みでも、すでに断っている学童保育もあるなど、引き続き待機児童が出る可能性があります。

 この状況について、現場や保護者のみなさんと、この間改善を求めてきましたが、本市ではどのように対応されてきたのか、待機児童をなくすよう求めますがいかがですか?

 次は施設や運営に係る問題です。

 先日、金沢市学童保育連絡協議会の指導員、保護者のみなさんたちが、市と懇談を行い、問題点が明らかとなりました。

 まず、運営について本市の場合は、地域の運営委員会が担っている場合が多いのですが、地域によってはその主体が保護者にならざるを得ず、指導員の確保から、給料計算、施設探しまで一手に背負っており大変な現状であるという報告でした。

 担当課長も実態を聴き、そこまで保護者が主体となりご苦労されているとは知らなかったと認識を示しましたが、その後実態を調査するなり、なにか手立てを考えているでしょうか、あきらかにしてください。

 市として、困難を抱えた運営委員会への指導や助言をもちろん行うべきですし、実施主体は市なのですから、指導員の求人や確保、施設さがしなど、市の責任で行うべきですがいかがですか。

 施設については、安全対策が喫緊の課題です。

先月、全国の研究集会に参加をし、熊本地震での経験を聴くことができました。

「新学期に入って間もなくの被災でした。地震は夜だったけれど、もし昼間だったら子どもたちを守れたかどうかわからない。玄関はかたむき使用はできないし、地形が変わり、通学路もがたがたで、登下校にはまだ引率が必要です。 保護者も子どもも不安定で、中には子どもだけを放課後留守番させておけないのと申し込む方もいます。」

 改めて学童保育が安全で安心できる場所でなければならないと実感しました。

しかし、金沢市の学童保育の耐震化率は77%で、88施設中およそ20の施設が耐震化できていません。

 耐震化率の向上のための予算を増やすことはもちろん、市が責任をもって安全な場所をさがし提供するということも必要ですが、見解をあきらかにしてください。

 金沢市は、全国同様、もともと学童保育制度がない時代から、子どもたちの放課後の生活を保障するため、地域や保護者のみなさんが協力し民設民営の学童保育をつくりあげてきました。それが、地方自治体を、そして国を動かし制度を形作るまでに至ったのです。住民の要求からはじまったことが、社会の進歩に貢献するという、まさに、住民自治や地方自治の大事さを物語っています。

 しかしながら今日、地域の高齢化や核家族化、保護者のみなさんの労働環境の厳しさなど政治を背景とした原因の中、民設民営のあり方が問われています。さらなる発展に向けて子どもたちの生活と安全のために力を尽くすことが求められますが、市長のお考えをあきらかにしてください。

 

 

(市長)

 放課後児童クラブのことについて何点かお尋ねがございました。

 児童数が70名を超えたクラブにおきましては、子どもの快適な環境のためにも、分割が進むよう施設整備の補助を増額するなど積極的な財政支援に努めており、今年度中に2つのクラブが増える見込みであります。今後も地域にご協力をいただきながら、地域のみなさんと一緒に受け皿拡大に努めるとともに、希望するクラブに入れなかった児童については、定期的に調査をし、待機状況の把握に努めてまいります。

 市が、助言・指導はもちろん指導員の確保にまで乗り出すべきではないか、というご提案でした。金沢市の放課後児童クラブは、広田議員が仰っていただきましたように長い歴史の中で、住民主導の中で行われてきました。私はだからこそ、これだけ金沢市内に多くの児童クラブが広がってきている、そして子どもたちや保護者にとっても、児童クラブで働く方の顔が見える、そういう安心感が金沢の児童クラブの歴史的な特色であるというふうに思っていますし、私もそれは大切にしていきたいと思っています。一部では保護者の代表が運営を担っているということも認識をしているところです。それぞれの経緯や事情もあって今の形になったということも考慮をしながら、連携を密にしながら相談にのりながら、また市としてもできる限りの対応をしていくべきだと考えています。事業の継続性という観点からも、クラブの運営委員会が中心となり指導員や施設を確保し、事業を実施するように、連携して取り組んでまいりたいと考えています。これからも各クラブの事業が円滑に運営できるよう、市としてもできる限りの制度充実に努めてまいります。

 児童クラブの耐震のことについてご心配をいただきました。耐震化は重要な課題だと思っています。昨年度からは施設の耐震改修に対する補助率と補助限度額を引上げるなど、財政支援に努めてきたところであります。各クラブは、地域の実状に応じ、さまざまな社会資源を活用して開設されたものであります。少しでも環境の良い施設に移ることができるよう、家賃補助の限度額も引上げたところであります。これまで以上に積極的に補助制度の活用を周知していきたいと思っています。

 児童クラブのことの基本的な考え方ですけれども、くり返しになりますけれども広田議員が仰っていただいたように、金沢では住民自治の中で、これまで培ってきた歴史があります。私は大切な歴史だと思っています。一方、市としてもこれまで以上に積極的に関わっていかなければいけないという思いも強くしています。これまで以上に連携を密にしながら取り組んでいきたいと考えています。

 

 

4.男女共同参画の推進について

 

 さいごに、男女共同参画の推進について伺います。

 まず、性的指向・性的自認の多様性についてです。LGBTという言葉をご存知でしょうか?Lはレズビアン、Gはゲイ、Bはバイセクシャル、Tはトランスジェンダー。もっと包括的にSOGIとも言います。異性は異性を愛する、身体に沿った性自認が当たり前ではなく、日本では、13人に1人、左利きの方と同程度と推計される、いわゆる性的マイノリティが存在します。

 国際的には長い歴史や努力の結果、国連決議において「性的指向や性的自認に係らず、人権が全ての人に平等に適用される」としており、さまざまな人権擁護の取り組みがはじまっています。

 日本は遅れていますけども、2003年には「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が成立し、その翌年から一定の条件で、戸籍上の性別変更が可能となりました。最近では、超党派の国会議員による議員連盟がつくられています。

 とくに大きな変化が進行しているのは地方政治です。

 男女共同参画の計画文書に、「性的マイノリティ」などを明記するようになった自治体は、7県。政令市では30自治体。人権施策に関わる計画や方針への明記は石川県を含め34都道府県に達しています。

 渋谷区や世田谷区を代表するパートナーシップ条例や大阪・淀川区の「LGBT支援宣言」など、具体的な取り組みも行われているところです。

 命と人権を守り、多様性を尊重し、誰もがその人らしく生きられる社会の実現をすすめるため、性的マイノリティの人たちの理解促進と対応を本市においても急ぐことが求められていますが、市長の認識をうかがいます。

 具体的な施策について伺います。 本市でも次期の男女共同参画推進行動計画改定案に、「性的指向と性同一性障害に関する理解の促進」という新規施策が加わりました。大変画期的なことですし、私も応援をしたい思いです。

今月6日からパブリックコメントが行われていますので、ぜひ当事者のみなさんはもちろん多くの方にご意見をいただくよう取り組んでいただくことを求めるとともに、これまで当事者のみなさんからいただいた具体的な提案をさせてください。

まずは、本市職員の理解促進についてです。 性的マイノリティについて正しく認識し、適切な助言・指導が行えるよう、職員全体の研修を行うことを求めますがいかがでしょうか。とくに市民の窓口職員はもちろんですし、市立病院など医療関係者については、命に係わる問題であり、相談窓口になる可能性の高い場所です。徹底して行っていただきたいと思いますがいかがですか。

 2点目に、市の書類における不必要な性別欄の撤廃を進めるべきです。当事者は、「性別欄のある書類を提出したり、受け取ったりする際には周囲の目が気になる。窓口に行くこと自体に覚悟と緊張を強いられ、ためらってしまう。性別欄の削除は最も望んでいることのひとつ」です、と話します。

投票案内葉書、期日前投票の際に記入する宣誓書、住民票・戸籍・印鑑登録の各証明書交付申請書については性別欄がありませんが、市立図書館の貸し出しカードの申し込み用紙、印鑑登録証明書については、いまだ性別欄が残っています。しかし、それらについては200以上もの都市で削除され、図書館カードの申し込みに関しては、図書館協会のガイドラインの中で合理的配慮が必要とあります。印鑑登録証については、高岡・氷見・砺波・南砺がすでに10年以上も前に性別欄をなくしており、なんら支障はないとのこと。選挙の際の投票用紙引換券については、男女の色分けをなくしたり記号化する自治体が増えていますが、市はまだ記載が残っています。これらの改善を求めると同時に、この機会に、外郭団体を含め各部署の書類をチェックするべきですががいかがですか。

 3点目に、教育現場でも重要で対策をもとめるものですが、児童生徒への対応について、どのような取り組みを行っているのか明らかにしてください。

 他にもさまざまな分野で改善の余地があります。当事者の声を聴いて行政に取り入れていただきたいと思います。

さいごに、今回の男女共同参画推進行動計画改定案の中では、「女性に対する暴力への根絶」が重点施策となりました。暴力そのものの根絶もさることながら、被害にあった方に一刻も早いケアと支援を行うことが必要です。性暴力の被害者に対し、県にワンストップセンターの開設要望が出され検討がすすめられています。本市としても実現に向け、積極的に県に働きかけていくお考えはないか伺い質問を終わります。

 

 

(市長)

 

 男女共同参画の推進についてご指摘がございました。性的指向や性同一性障害のことについてですけれども、私はそのことを理由に社会生活の中で苦痛を感じておられる方に対しましては、人権尊重の観点からさまざまな配慮が必要であると思っています。人権擁護をはかるため正しい知識の普及と理解が深まるよう努めてまいります。

 窓口をあずかる市職員の研修のことについて、ご提案をいただきました。新任主査研修と採用後大卒4年目等の基本研修の中で、より高い人権感覚を身につけるための人権研修を実施しており、その中で性同一性障害や性的指向など人権に関わる問題についても啓発に努めているところであります。引き続きしっかりと研修の中で職員の意識を高めていきたいと思っています。

 図書カード、印鑑登録、投票用紙等々について、不必要な性別欄の撤廃、さらには外郭団体を含めた全庁的な確認のことについてお尋ねがございました。本市では、人権尊重の立場から、性同一性障害の悩みを持つ方に配慮し、平成16年12月申請書等の性別記載欄の必要性について精査をし、法令等に定められている場合を除いて、市として判断できるものについては削除するなどの見直しを実施したところであります。それ以降に定められた申請書等につきましても、その方針を順守をしています。今後におきましても、これまで同様このことに留意をしてまいります。ご指摘の印鑑登録証明書や投票用紙引換券は、法令等の規定により記載を撤廃することは困難ではあります。ありますが、また図書館カードを作成する際の申請書につきましては、これまでもその記入を必須としておらず、ご理解をいただきたいと思っています。

 県の取り組みについてお話をいただきました。国において、被害を訴えることを躊躇せずに必要な相談を受けられる性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップセンターについて、平成32年までに各都道府県に最低1ヶ所の設置を目標としており、このほど石川県においても来年度の設置に向けて検討を開始したとお聞きしています。本市としても県の動向を注視するとともに、女性相談支援室が配偶者暴力相談支援センターとしての機能を有していることから、暴力の根絶をめざし、万が一、このような相談があれば相談者に寄り添いながら、その方の意思を尊重し適切な関係へとつなげるように支援をしてまいります。

 

 

(教育長)

 

 男女共同参画の推進について、学校現場でどのような取り組みをしているのか、とのお尋ねでした。文部科学省からの性同一性障害にかかる児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等についての通知を受けて、人権教育推進会議を開催し、その対応について各学校の担当者に周知をしたところです。また、各学校におきましては、性同一性障害に関する理解を深めるために校内研修会を開催しています。今後とも人権教育の充実に努めてまいりたいと考えています。

 

 

(市立病院事務局長)

 

 性的指向に関する市立病院での研修を徹底すべき、とのことでした。市立病院では、これまでも患者さんの人格の尊重を基本方針とし、配慮や注意すべきことなど、幅広くお聞きし、診察や治療に支障のない範囲で最大限応えています。今後とも患者さん一人ひとりの視点に立ったていねいな診療や説明を行うよう、ご指摘の性的指向等のテーマも取り上げるなど、病院内研修の充実に努めてまいります。

 

[再質問]

広田

 介護保険総合事業の件ですけれども、B型への移行については否定をしなかった、進めていく、とのお答えでしたけれども、私は市民共同やボランティアを否定するものではありません。善隣館の中に集っている地域のみなさんのことも大変重要な役割だと思っています。だけれども地域デイサービスの説明会の中でも議論になりましたけれでも、あくまでボランティアさん・NPOは、プラスαとしてより介護を豊かにするために利用するものであり、総合事業で示しているボランティアさんの利用は、現在公的な責任のもとで専門の資格を持った人が行っていることを、専門とか質の保証とか度外視で、ぜんぶ丸投げするという、たいへん乱暴なやり方だという指摘を、現場から、介護の専門家から反対の声が上がっている状況です。

 本来、地方自治体は市民のいのちと生活をまもるために、そうした規制緩和こそ食い止めるということも必要です。その責任を放棄する立場をとることは許されないと思いますし、その点から、やはりサービスBへの移行は進めないよう、再度求めておきたいと思います。

 もう一つ、学童保育につきましては、まあ補助率、補助制度が拡充されたということはわかっておりますけれども、やはりそれでもお金の計算をすると予算が足りない‥で、保護者は忙しくて片手間に施設を探すということが困難であるからこそ、仕事でやってらっしゃる市の職員のみなさんにお願いをしたいと思います。

 

 

○性別欄の削除について補足

 

H16年の見直し結果

20161220142801_00001

投票用紙の整理券

・H11年の議会質問を受け、H12年6月の衆議院・参議院選挙から、「女性がピンクで男性が水色」であったものを、男女とも同じ「もえぎ色」で施行。

投票所の事務従事者から「事務に支障あり」:との意見が多数あったため、検討。

・H22年3月の知事選挙で、女性はもえぎ色、男性は水色で施行。

現場から特段のご意見もないため、現在も同じ色を使用している。

数年前からは「男」「女」の文字も小さくしている。

20161220142801_00002

 

・市立図書館貸出登録申し込み書

本会議の質問後、図書館館長とやりとりを行い、答弁では「申し込み書の性別欄は任意」ということだったが、実際は必須記入のような印象を与えるので、改善を求めました。

認定第1号 平成27年度金沢市歳入歳出決算認定について・討論

2016年12月15日 森尾嘉昭

 

 私は、日本共産党市議員団を代表して、認定第1号 平成27年度金沢市歳入歳出決算認定について、認定できないことを表明し、その主な点について討論を行います。

 第1に、地方自治体の本来の役割である市民生活と福祉の向上とは逆行する施策が打ち出され、実行されたことです。

具体的には、介護保険料が3年ごとの改定によって、基準額の月額料金が5680円

から6280円に引き上げられました。その結果、47ある中核市の中で、高い方から4番目となりました。

国民健康保険料についてです。この保険料は、平成25年度からその算定方式が住

民税方式から旧但し書き方式へと変更され、加入世帯の4割が保険料の引き上げとなりました。その結果、従来の2倍の保険料となるなど深刻です。そのため激変緩和措置が取られたものの、一般世帯を対象とする激変緩和措置は、27年度で終了しました。国民健康保険会計は、5年連続の黒字となっています。その黒字額によって、27年度最終補正で16.5億円の基金を創設しました。さらに、国からの保険基盤安定繰入金4.3億円が新たに措置されていることから、保険料の引き下げの財源は、十分にあり、保険料の引き下げが可能です。

長寿お祝い金が削減され、医療・介護、福祉の自己負担が増やされたことも決算を

通じて指摘しなければなりません。

 長寿お祝い金は、88歳、99歳、100歳、101歳以上を対象としていたものが、88歳

と100歳だけとなり、お祝いの内容も変更され、その結果、6500万円の事業費が2345

万円に減少しました。ふれあい入浴補助金の利用負担が100円から150円に。すこ

やか検診、大腸がん検診の自己負担が100円増えました。また、在宅寝たきり高齢者

への歳末見舞金と高齢者施設入居者への夏季見舞金3000円を廃止し、事業費を720

万円削減しました。

 

 第2に、市民の負担を増やし、医療、介護、福祉の分野の事業費を削る一方で、大

型開発事業には大盤振る舞いが続いています。

金沢港湾建設事業は、大手企業であるコマツのために、金沢港の深さを10mから

13mに深くし、道路などを整備するものとして行われています。これまでに304億円が投入され、本市の負担が51億円にのぼっています。

金沢外環状道路整備事業は、大友、直江、近岡の区画整理事業とともに、大型の事

業として進められています。

片町A地区市街地再開発事業は、事業費57億円。そのうち公的補助金は、35億

4900万円と実に62%にのぼり、本市の補助金は、8億5000万円となりました。

 

 第3に、先端産業を誘致するとした呼び込み型の企業立地は、ゆきづまり、市民負

担が押し付けられる一方で、伝統産業など地域産業が衰退してきていることです。

金沢テクノパークは、先端産業を誘致するとして280億円を投じて造成されました

が、いまだ4分の1にあたる6区画8.5ヘクタールが売れ残ったままです。平成19

年度1社が立地したのを最後に、平成27年度まで8年間立地はゼロとなっています。工業用水を維持するために毎年約3000万円が一般会計から投入がされています。

投資動向調査として約250万円が毎年支出されています。もはや、この事業の再検

討が必要です。

 一方で、加賀友禅、金沢箔、金沢漆器、金沢仏壇など伝統産業は、半分から3分の

1にまで減少しています。本市の製造業、小売業もこの10年間で2割の減少となっ

ています。

 地域経済を支えてきたこうした地域産業を重視する施策への転換が求められてい

ます。

 

 第4に、この間進められてきた事業や施策について指摘しておきたいと思います。

マイナンバー制度の実施についてです。

 税金や保険料、社会保障給付の記録などを一元的に管理するとして国民一人一人

に12ケタの番号を付け、申請によって、そのカードを発行するとして事業が始まり

ました。ところが、プライバシーが守れるのか、国民に役立つどころか国が一方的に

管理するものだとして批判の声が高まり、普及は一部にとどまっています。本市は、

その導入に平成26年度と27年度の2か年で4億2000万円を投じています。問題が

多い事業となっているだけにやめるべきです。

泉小学校・泉中学校建設事業費についてです。これまで指摘してきたように、古く

なった小中学校を新しくしてほしいとの要望を逆手にとって、2つの小学校を統廃合し、小中一体校の建設へと進めてきたものです。統廃合した泉小学校と泉中学校を合わせると1,000人近くの児童・生徒数を抱えることになります。幼児期を過ぎた小学生と思春期を迎えようとする中学生を小中一体校と称して学ばせることには、各方面から疑問の声が出されているだけに、十分な理解と合意が得られていません。なお、平成27年度までの事業費は、約9億円となっており、今後建設事業費は、全体で40億円を超え、さらに、用地の取得と体育館の建設と続き、更なる事業費が増大するだけに市民と議会への公開をもとめておきたいと思います。

職員定数の削減です。

 平成27年度本市正規職員3269人、非常勤職員901人、臨時職員296人。合計4466

人となっています。非常勤職員と臨時職員とを合わせると1197人となり、職員の約

3割にのぼっています。平成21年度と27年度とを比較すると正規職員は101人減

り、非常勤職員は、367人と急増しています。各学校に配置されている公務士が削減

され、教育現場への影響が指摘されています。ごみ業務や学校給食の分野などでも民

間委託化が進んでいます。正規職員の配置を通じて、職場の働く環境を守り、向上さ

せ、市民の要望や負託にこたえることが大切だと考えるものです。

 以上で、討論を終わります。

12月議会質問    おおくわ初枝

 

質問の機会をえましたので、日本共産党金沢市議員団の一員として以下数点にわたり質問いたします。

 

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  • インターナショナルブランドホテル・土壌汚染問題

はじめに、インターナショナルブランドホテル事業と用地の土壌汚染についてです。

オリックス株式会社に売却予定の駅西広場隣接地に土壌汚染が確認された問題は、9月議会でも取り上げました。その際、市長並びに当局の答弁によれば、「議会に方向性を示しながら計画を進める」「実際の除去作業の時期や方法などを優先交渉権者と協議のうえ、土壌汚染対策法に基づく措置を行う」とのことでした。

 本年8月31日にオリックスと交わした「土地売買に関する基本合意書」では、11月18日までに土地の売買契約ができるようにとしていました。ところが、土壌汚染が明らかとなり、基本合意書で定めた11月18日までに土地売買ができなくなりました。すると契約を「本市が土壌汚染対策工事を開始する日までに土地の売買契約ができるように」と変更しました。この契約変更には問題があると指摘しなければなりません。土壌汚染対策工事を開始する期日はいつになるのか、どのような方法で汚染土を除去するのか、また鉄道・運輸機構との協議はどうなのか、そのプロセスなどをあきらかにし市民に知らせるべきです。

すべてに置いて契約ありきで物事を進めることに、市民の理解は得られません。

また、土壌汚染が完了しなければ土地の売買契約はできないはずではないでしょうか、あきらかにしてください。

また、本市がホテル建設のため、周辺環境整備に着手するとしていますが、市民から見ると、「また、駅の整備ですか?無駄遣いだ」との怒りの声があがっています。市民がそれによって利益を享受することはなく、オリックスやホテル側への利便をはかるものではないですか?市長の見解を伺うものです。

 次に、ブランドホテルを誘致する必要性について、改めて問いたいと思います。市長は、たびたび、ブランドホテルを誘致して、都市のステータスを高めるとか、ネットワークを利用するとか、ランドマークにするなどと発言していますが、本市にはもともと魅力ある歴史や食文化、伝統工芸などが存在しています。それを市民とともに受け継ぎ市民とともに発信していくことが求められているのではないでしょうか。外資系ホテルを誘致するために様々な利便をはかり、市民の税金を投入することは、到底、市民の理解を得ることはできません。

 また駅前に、地上15階、地下2階の巨大なホテルが建つ無機質な光景よりも、市民が活き活きと生活し、細部にまで行政が行き届き、子育てしやすい環境や高齢者福祉が充実した街づくりを進めることこそが本市のブランド力強化につながるのではないかと考えます。また、これまで通り駐車場として残すほうが、市民のニーズにも応え、5億、10億と言われている土壌汚染対策費やおそらく何千万という費用がかかる周辺整備の予算もまさに無駄使いではないでしょうか。

ホテル開業ありきで物事を進めるのではなく、計画を白紙に戻すべきです。市長のお考えを伺い、次の質問に入ります。

 

  • 交通問題

 ここ数年、高齢者のドライバーによる事故が連日のように報道されています。高速道路を逆走していた、アクセルとブレーキを踏み間違えた、左右確認が十分ではなかった、反応ができなかったなど、その理由は多岐にわたります。

 もちろん、一般ドライバーでも同様の事故は起こりますが、警視庁の資料によれば、平成26年度の全運転者の事故件数は3万7000件余り。平成17年度が8万件余りだったことから比べると、総数自体は約半数となっているものの、高齢者の事故に限ってみれば、平成17年度の総件数に占める割合が10.9%だったのが、平成26年度には20.4%となっています。

 私のもとに相談に来られた方も、「日に日に、運転に自信がなくなっているが、車がないと買い物や病院さえも行かれない。ましてこれから灯油を買ったりしなければならず、車と運転免許は必需品だ」とおっしゃっています。周りの方も 運転に不安を抱きながらも、本人が車を手放なさないことに対して強く言えない事情や、手放せない環境があると思います。運転免許が返納できない問題のひとつに、本市の公共交通が高齢者にやさしいとは言えないと指摘しなければなりません。

 私やわが党市議団は、公共施設や病院などを結んだコミニュティバスなどの交通手段の充実を求めてきました。高齢者の事故対策が注目されている今こそ、またコミニュティバスの要望が郊外や旧市街地ほど強く上がっている現状からしても、コミニュティバスの実施をするお考えがないのか、改めてお尋ねします。

 

 本市では、免許を自主返納された70歳以上の方には、1カ月のシルバー定期券7200円のうち2000円を市が助成するという制度があります。しかし、免許返納から1年間のみで、使いづらい制度だという声を多数いただいています。

 ドアツードアとまではいいませんが、車がなくても買い物、病院に行くことができる環境を整えることも市として取り組むべきではありませんか。

 津幡町では65歳以上の免許返納者に対しては、「津幡町営バス無料回数利用券」(1回の申請で50枚)の交付がされ、利用券がなくなればまた申請できるという制度をとっています。

兵庫県では、免許返納をすると、路線バスの運賃が半額になります。

 本市も、こうした他の自治体を参考に、制度の拡充をするべきです。車に依存することなく自由に移動することができるように様々な制度を考えるべきと思いますが、市長のご所見をお聞かせください。

 

次に、バス停から離れた地域に住んでいる方、バスの本数が少ない地域に住んでいる方への対策について伺います。

 バス停から遠い方は、バス停にたどり着くまでが一苦労で、目的地が乗り換えを必要とする場合には予定よりも1時間以上も早く家を出なければなりません。

 このような実態が免許返納を躊躇することにもつながっています。

 交通事業者も努力していると思いますが、乗客が少ないところは、ますますバスの本数がなくなって不便となり利用が減るという悪循環を繰り返します。

 そこで交通事業者とも協力をし、バスの本数を増やしたり、利用しやすい環境整備を市としても事業者にはたらきかける必要があるのではないでしょうか? 

市民の誰もが自由に移動できる交通権を確保する、これが行政に課された交通対策です。市民優先の交通政策を実施することこそやるべきではないでしょうか。市長の見解を伺います。

 

  • 除雪問題

 次に除雪に関してお尋ね致します。

 近年、地球温暖化の影響もあってか、本市での降雪量や積雪量は減っています。しかしながら、これから冬本番を迎えます。

 今月一日に除雪作業本部が開設され、3月末日まで24時間体制で道路の除雪や管理にあたるとのことですが、除雪計画書によれば、職員約100人で735路線、879㎞の市道に責任を持つとなっています。具体的にどんな内容を担っているのか、お尋ねいたします。一次路線の除雪は、積雪10cmのときに行われます。その後、第二次~四次路線と行くのですが、この路線は積雪が20㎝以上でないと除雪はされません。そのため雪が積もると、除雪が終了した一次路線の幹線道路に朝の通勤、通学などの車が集中し、大渋滞を引き起こしています。幹線道路だけでなく二次~四次路線の除雪の積雪の深さ見直し、雪の日の道路のトラブルを解消すべきと考えますが、市長にお伺いいたします。

住宅地や市街地の除雪対策について、お尋ねします。幹線道路やバス路線には融雪装置があったり、除雪されたりしますが、幹線道路から外れると、町会や近隣住民が雪かきをしなければなりません。町会によっては、除雪対策費を町会費で積み立てているところもありますが、その対応や使い道はまちまちで、実際に雪が降ってみないと業者に依頼できない、予想以上に雪が降ったために業者への依頼が、複数回になり結果的に支出が予算をオーバーしてしまったというお話も伺います。

 また、除雪機を購入した町会でも、それを動かせる人がいないという問題も起こっているところもあります。高齢者が多く暮らす町会は特に大変で、除雪がなかなか進まないといいます。高齢者や障がいをお持ちの方にとっては、数センチでも大きな負担です。「市民協働」や「ボランティアの協力」といいますが、それが可能な地域もあれば、地域によっては難しい所もあります。学生ボランティアとの協定を今年も結んだとありますが、多くの町会は、自力で生活道路の雪かきをしなければなりません。

生活道路も本市が行うべきですが、まずは、町会が除雪を業者委託した際の費用の補助制度を設ける事を考えられないか、お尋ねいたします。

 

次に、歩道の除雪についても伺います。28年度の当初予算の除雪費の全体は1億円余りです。27年度は、除雪費は1億7200万円で、そのうち、歩道の除雪費は990万円。わずか5.8%にすぎません。ここでも、20cmの積雪でないと除雪がされないという問題が横たわっています。

子供たちが朝の、通学のとき歩道からおりて、車と融雪装置の水を気にしながら車道を歩いている光景をよく目にします。

通勤通学下校時に合わせ、歩道の除雪を行い、車道を歩かざるをえない事態を一刻も早く解決しなければ危険です。

歩道が狭く、除雪機が入らないために放置されているところなどにも予算を使い、市として努力と工夫をすることで歩道の除雪を強化すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 

 また、子どもたちが安心して通学できるよう、学校周辺には一刻も早く融雪装置を設置するよう求めたいと思いますが、市長のご所見はいかがでしょうか。

 

④市営住宅について

 さいごに、市営住宅についてです。

 「貧困」「格差社会」が問題となっている今、住まいに対する市民の不安と不満は深刻です。安全に安心して暮らせる公営住宅の役割はますます大きくなっています。

 しかし、本年3月に「市営住宅のあり方検討会」で取りまとめられた市営住宅の今後の運営方針に対して、見過ごすことのできない内容が盛り込まれました。10年間で5パーセントの市営住宅の戸数を減らすというものです。少子高齢化と人口減少が理由として挙げられていますが、若い方々や単身世帯、障がい者の方々など、多様なニーズに合わせて住みやすい環境を提供することが公営住宅の役割であり、戸数を削減することは市営住宅の役割を後退させていくことになります。定住促進で戸建てやマンション購入者に奨励金や補助金を出すことも必要かと思いますが、住みやすく周辺設備も充実している市営住宅を増やせば、「1戸建てやマンションは買えなくても、金沢市に住める」「金沢市の公営住宅に住みたい」と、本市に移り住んでこられる方も増えるのではないでしょうか。よって、市営住宅の戸数を減らすという施策を行わないよう、いま一度強く求めますが、市長のお考えを聞かせてください。

 

 「市営住宅のあり方検討会」の運営方針には、ほかにも課題を挙げています。耐震化があまり進んでいない、という点です。5階建て14棟が耐震不足住宅とされていますが、市営住宅にお住まいの方からは、「耐震工事は終わっているのか」「築年数が古いが大丈夫なのか」といった心配の声も寄せられています。耐震工事がなされていない市営住宅は、早急に工事に取り掛かることを強く求めたいと思います。

また、浴槽が標準装備されていない住宅が69%にのぼることも大きな問題です。今時、浴槽の付いていないアパートはほとんどありません。近年になって、ようやく浴室の整備に取り掛かっていますが、今年度浴槽が設置された戸数は市内すべての市営住宅で何戸だったのか、まずお聞かせください。

 市営住宅の定期募集の申し込み状況を伺っても、風呂のスペースしかない、設備があっても一部しかないという円光寺や額新町、上荒屋、河原市町では近年は申し込みが激減し、ゼロという時もあります。

 浴室が標準整備されているかいないかによって、募集申し込みが大きく変動することは明らかです。であるならば、市が計画をしている以上のスピード感をもって方策をすすめるべきであり、速やかに全ての市営住宅に浴室を設置すべきではないでしょうか。

 

 コミュニティの再生も大きな問題となっています。

緑市営住宅は本市の住宅の中で、最大規模の市営住宅団地でありながら、高齢化が急速にすすみ、町会運営も大変な状況となっています。これからは、地域に見守りやコミュニケーションをとる活動がますます重要になるのではないでしょうか。誰もが安心して気軽に立ち寄れる場所をつくるため、集会所や空き部屋などを利用することは考えられないでしょうか。おたずねいたします。

緑団地についてもう一点お尋ねいたします。

緑団地の7階建てや12階建ての高層階の住宅は、冬になると大変です。海からの風をまともに受け、雪が降れば廊下に雪が横殴りで舞い込み、それが凍ると、「滑って、歩けない」という状態です。高齢の方も高層階に多く入居されていることから、早急に何らかの対応をしなければと思いますがいかがでしょうか。過去に滑って転び、骨折をしたとか、子供が滑って脳しんとうを起こしたとかという話も聞きます。命のにもかかわりますので、早急な手立てをお願いし、質問を終わります。

金沢市議会・2016年12月一般質問(一問一答)
2016年12月13日 日本共産党金沢市議会議員 森尾嘉昭

私は、日本共産党市議員団の一員として、以下の質問を行います。

1 最初の質問は、安倍内閣が暴走し、その施策破たんが明らかとなる中、平和と市民生活をどのように守るのか。についてです。

%e2%91%a12016-12%e6%a3%ae%e5%b0%be%e8%ad%b0%e5%93%a1質問1-1
 80歳を迎えた市内に住む主婦の方が地元紙の声の欄に次のような意見を述べています。
「日本は、太平洋戦争を敗戦という形で終えた」と始まり「わずか10歳で戦争という悲惨な環境で生きてきた私は、この誰もが当たり前と思っている。『平和』を日々味わえることの幸せを、何よりもうれしく感じる。日本政府は、平和友好条約、平和交流ととにかく『平和』という言葉を使って、自衛隊を内戦がある外国の戦地へ派遣するようになってきている。私はこのことにすごい不安を持っている」と述べ、この方は、最後に「日本は絶対戦いに参加してほしくない。声を大にして叫びたい」と結んでいます。
 去る11月30日、自衛隊員の息子を持つ北海道千歳市の50歳代の母親が、南スーダンPKO派遣差し止めを求めて国を提訴しました。
 安倍政権が安保法関連法に基づき南スーダンへの自衛隊の派遣部隊に対して「駆け付け警護」を付与したことによるものです。提訴したお母さんは、「『駆け付け警護』で隊員が犠牲になる自分が産んだ子も、誰の子も死なせたくない」と訴え、弁護団は、
安保法関連法で新たに加わったPKOでの任務についても「武力が行使されれば『交戦権』に発展する危険性は極めて高くなる」とし、憲法が禁じる「戦力不保持及び交戦権否定規定に反する」と断じています。
 自衛隊の基地をもつ本市の市長としてこうした母親の気持ちをどのように受け止めますか。平和都市宣言をした市長として平和への決意を伺うものです。

回答

問1-2
 安倍内閣の暴走が続いています。
 TPP(環太平洋連携協定)承認案・関連法案、年金カット法案、カジノ解禁推進法案が強行に採決されるなど異常な事態となっています。これらは、国民多数が異議を唱えているものばかりです。
 メディアの世論調査でもTPPについて慎重・反対が82%、年金カット法案について反対が58%、カジノ解禁推進法案に対しては、大手新聞社がこぞって反対を表明し、十分な審議もせずに採決するのは国会の責任放棄に等しいと批判しています。
 安倍内閣が深刻な行きづまりに直面し、国民との矛盾を広げています。
 地方自治体の仕事は、「住民福祉の向上」です。国の悪政から住民の利益を守る防波堤としての役割を発揮しなければなりません。
来年度予算編成にあたって、市民の暮らし向上、地域経済の振興を最優先にすべきと考えますが、市長の見解を伺います。

回答

 

質問1-3
 市民生活は深刻です。平成27年厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると生活が苦しいと答えた方が60.3%にのぼりました。平成28年の内閣府による「国民生活に関する世論調査」では、これから先の生活について聞いたところ、「良くなっていく」と答えたのは8.7%。一方、「悪くなっていく」25.8%と3倍となっています。日常生活での悩みや不安をたずねたところ、3人に2人にあたる65.7%が悩みや不安を感じると答えています。
 市長は、市民生活の現状についてどのように受け止めておられるのか伺うものです。

答弁

質問1-4
一人親家庭の相対的貧困率は国の調査では、2012年では、54.6%と大人2人以上の世帯の12.4%に比べ、4倍以上と深刻です。本市が今年実施した調査では、母子世帯の平均的年間就労収入が190万円。収入よりも生活費の方が多くかかると答えた方が35%。不足している生活費の補てん方法では、預金を切り崩しているが62%。クレジットカードの利用が18%となっています。不安や悩みについて聞いたところ、「生活費が不足して困った」56%と最も多く、「こどもの養育費・教育費に困った」が33%にのぼっています。
 市長は、こうした現状を踏まえ、今後の一人親家庭に対する支援策をどのように進めて行かれるのか伺います。

回答

質問1-5
 国民健康保険料の引き下げについてです。
  本市の年間保険料平均額は、一世帯あたり、医療分11万6千円。支援分3万6千円。介護分約4万円となっています。これらを合わせると19万円を超える保険料となります。保険料の最高額である賦課限度額は、医療分、支援分、介護分を合わせると年間85万円にのぼっています。市民生活の中での保険料の負担感は大きくなっています。今年度、保険料を引き下げました。この間の黒字額を財源に基金を創設し、それを活用したものです。その基金は現在14.4億円あります。国から新たな財政支援が4億円あります。こうした財源を活用し、保険料を引き下げることは可能です。 市長の見解を伺います。

回答

まとめの意見。
市民生活の現状を考えるなら、こうした分野こそ、必要な対策を講ずることを求め、次の質問を移ります。

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2 質問の第二に、第二庁舎建設についてです。
質問2-1
 この建設は、市役所庁舎裏にある南分室が老朽化したため、そこに第二庁舎等を建設するとして当初、地下二階、地上三階建て、総工費65億円とし、議会棟、危機管理センター、市に関係する団体などが建物の構成として計画されました。その後、地下一階、地上三階建て、総工費64億円に変更され、市役所との連絡通路は、地下通路とするとして計画が進められてきました。ところが、地下通路は、安全性、費用がかかるなど問題があるとして上空通路の建設に変更されました。これに対して、10月25日市景観審議会で、上空通路が金沢城西外惣構跡と用水の真上に計画され、用水と石垣、樹齢300年の樹木がある周辺の景観にそぐわないとして反対の意見が相次ぎ、計画の了承が得られませんでした。地元経済界からも反対の意見が述べられ、地元新聞でも社説で批判の見解が表明されるなど一気に批判の声が広がりました。こうした中で、市議会の特別委員会は、上空通路を取りやめ、連絡通路と議会棟の移転も断念することを決定し、市長に報告したところです。
 市長は、議会からの報告を提言と受け止め、その方向で整備計画の見直し作業を進めるとしました。
 市長は、議会が上空通路と議会棟を断念したので、その代わりにどんな施設を入れるか見直しますというのですか。この建設計画を通じて何が問われたのか。その責任をどのように受け止めているのか。市長の見解を問うものです。

回答

質問2-2
 市民から地元紙に「景観保全への本気度は疑問」と題する次のような意見が掲載されました。
 「迷走した金沢市役所の上空通路問題は市議会の断念表明で決着がついた」と始まり、「城下町金沢の遺産の保全と活用を全国に発信してきた市の本気度が、疑われたことも確かである」と述べ、「今回の事態を山野之義市長は、手続きを踏んで議論した結果と釈明するが、詭弁だ。市の歴史都市構想への取り組みの姿勢が問われている」と結んでいます。
 地元紙は、「景観重視の原点を忘れずに」と題する社説を掲載し、「一連の経緯を教訓にしてほしい」と述べています。
 市長の認識と見解を伺います。

回答

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質問2-3
 今回問われたのは、景観行政だけでなく、強引な市の手法についても指摘しなければなりません。
 市長は、先の9月議会で、景観審議会の建物部会においても、その方向性について基本的な了解を得られたと述べ、上空通路で第二庁舎建設に向けての実施設計を進めていくと述べました。
 ところが、本市のいわゆる景観条例では、第46条に金沢市景観審議会の設置を明記し、第47条でその任務として、市長の諮問に応ずるほか市長に意見を述べるとしています。
 専門部会は、第49条で、景観審議会に必要な事項を専門的に調査研究するため、専門部会を置くことができるとしています。
 したがって、建物部会は、景観審議会に報告し、景観審議会が市長に意見を述べることがこの条例で明記されています。すると8月30日建物部会が市長に提出した答申はいかなるものなのか。市が条例違反を承知で、この答申を求めたならば重大ですし、この答申を根拠に進めてきた市長の責任も問われることになります。
市長の見解を伺います。

回答

質問2-4
 市長はこの第二庁舎建設は議会側からの要望を受けて進めてきたことをことさらに強調してきました。議会は議会棟と連絡通路の断念を決定しました。本市の景観行政が問われ、条例違反までしての強引な進め方の点でも問題を指摘してきました。こうしたことから、この計画を白紙に戻し、一からやり直すべきではありませんか。このことを持って、景観審議会、建物部会、建築審査会など関係する機関に陳謝と報告を行うべきです。市長の見解を伺います。

回答

質問2-5
 第二庁舎建設工事実施設計業務の委託契約は、来年2月28日までとし、株式会社五井建築研究所と9180万円で結んでいます。
 したがって、この委託契約は終了することとなるのか。見解を伺います。

回答

次の質問に移ります。

3-質問の最後に、家庭ごみ有料化制度導入についてです。
質問3-1
 この12月定例月議会では、家庭ごみ有料化制度導入のための本市条例の改正提案はありませんでした。市長としては、導入を見送ったのは、市民的な理解と合意形成がいまだ得られていないとの判断からですか。市長の判断を伺います。

回答

質問3-2
 市内の単位町会への説明会が行われています。10月末現在、1359ある町会のうち、本市が直接出向いて説明した町会は545町会で全体の約4割です。その参加者は、町内住民の1割程度にすぎません。その説明会での内容は、家庭ごみ有料化導入への具体的説明となり、参加された方からは、いつ実施するのか。もう決まったのか。その徹底はどうするのかなど有料化が決まってしまったかのように受け止められています。市長は、提案説明の中で、「一定の理解も得られつつある」と述べていますが、その実態と内容は、到底市民的な理解と合意が得られたものとは言い難い状況です。市長は、どのように受け止めておられますか。伺います。

回答

質問3-3
市民からは、有料化は最後の判断と考えるなら、それ以前にやるべきことがあるのではないか。市民は、ごみの分別、資源化に取り組み、町会をはじめ、住民がステーションの管理などに努力し、ごみ行政に協力してきた。その結果、家庭ごみは減少傾向となってきていることから、これをさらに進めていくことが大切ではないか。とのご意見です。
そこで、本市の家庭ごみの排出状況の推移を明らかにしてください。

回答

質問3-4
 商品の大量生産、大量消費の中にあって、本市の家庭ごみの排出状況が近年減少傾向にあるというのは、市民の皆さんの協力と本市のごみ行政が市民と一体となって取り組んできた結果だと考えるものです。したがって、第一に、家庭ごみ有料化が先にありきではなく、その前にやるべきことに取り組むことが大切である。第二に、家庭ごみ有料化は、市民に負担をおしつけるもので、いまだ、中核市では8割が実施していないことから、本市が急いで実施することではない。との意見について市長はどのように考えるのか伺います。

回答

まとめ
有料化はしない。との決断を求めます。

金沢市議会 定例12月議会がはじまりました。

日本共産党金沢市議員団は、開会のときに行われた議長表明に対し、

金沢市議会 福田太郎議長へ 申し入れを行いました!

 

20161206141514_001

PDFファイルは、こちらをクリックして下さい。

 

事務スタッフです。

師走!

平成28年度12月定例月議会の日程です。

各議員の日程は決まり次第おしらせしますね。

 

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